台本概要

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タイトル 「メートルイットモアmaître et moi(師匠と私)」 5人
作者名 ikechan
ジャンル ファンタジー
演者人数 5人用台本(不問5) ※兼役あり
時間 40 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 5人から7人で遊ぶ台本です。
5人で遊ぶなら?隊長、ミド、魔獣、兼ね役

ラバン(最初は強敵副隊長)として登場
レスキー(最初は魔獣)として登場

〜あらすじ〜

habilidad Especial (アルビダット エスペシャル)

かつてそこは能力者の国とうたわれていた。
人々は生まれながらに特殊能力を持ち
自分自身の様々な能力を使い、支え合い生きていた……。

が……潔(いさぎ)が4歳の時
アプチード国軍突如の攻撃により
その国は焼け野原になり、その国の10歳以上の人間は全て一瞬にして姿を消していった。


焼け野原のなか1人泣いていた時
空海(くうかい)に拾われシャボニアという遠くの森で育てられ主人公が強くなっていくストーリーです。
〜登場国〜

アプチード国軍
8年前、能力者の国アルビダット国を襲い10歳以上の人間をさらい引き入れ、反抗する大人は全て殺した国
能力は、手、足、などの身体を物理的に変える能力(アノーマルコープ)を持つ。

潔(いさぎ)の住んでいた国を滅ぼした。


アルビダット国
能力者の国と謳われてた国
主に、火、水、雷、風等の自然の力を操る者
(ナルガーコープ)が多い国
8年前アプチード国に滅ぼされた


シャボニア
山奥にある小さい町、空海(くうかい)と
潔(いさぎ)の2人で暮らしている。
街の方ではシドが暮らしている

能力(エスピリット)
0歳〜10歳までは普通の人間
10歳になると能力が開花し能力をつかうことができる。
また、同じエスピリット同士なら能力を分け与えたり記憶を探ったりすることが出来る

性別不問
アドリブ大歓迎

必殺技を言ってもらいます!

潔(いさぎ)
ファッシィ!ブレット!(かまいたち)
ブーヌボンド!    (風玉)

強敵副隊長(ラバン)
ラモール!アッシュ(死神の斧)
イノーブル!アッシュ!(無数の斧)
ランブラー!アッシュ!(斧回収)
コンセプト!!    (トドメの一撃)

酒屋(シド)
ルーナリス!(水玉)
ディオス•デ•アグア!!(水龍の一撃)
ルーナリスプレント!(能力第二段階)(水纏い)
イノーダシアン・ノイヤ(浸水浄化)
エクスタンション!(消火)
水障壁!

師匠(空海)
ディオス•デ•ヴィエンド!!(風神の一撃!)
ノイヤ!!        (能力かき消し)
ブーム•ライ!!      (能力相殺)

用語
エスピリット(能力)
ノイヤ (能力かき消し)一時的に能力を使えなくする
フォルタリス(能力強化)アルビダットの能力第二段階

アビオン(飛行機)
ブーヌボンド(風玉)
ルーナリス (水玉)
アノーマルコープ (物理能力変化)
ナルガーコープ  (自然能力変化)
エビータ    (避け技)
クーブ     (一撃)

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
空海 不問 90 60歳、達人、昔はアルビダットに住んでいたが今は、森の奥深くに住んでいる。弟子の潔(いさぎ)を育てていくこととなる。 酒好き、風の能力を持つ
不問 110 (いさぎ)12歳 4歳の時に自分の生まれ故郷アルビダットが滅び師匠(空海)に弟子入りする。 師匠と同じく風の能力を持つ
シド 不問 144 酒屋店主(シド)35歳  シャボニアで酒屋の店主をしている アルビダット国出身で昔空海の生徒だった。 息子のミドと暮らしている 能力 水 必殺技がおおいです
強敵副隊長 不問 58 強敵 幹部副隊長 (ラバン)28歳 性格脳筋 ラモール・アッシュ(死神の斧)を錬成出来る、とにかく強い奴と戦いたい 能力、両手で死神の斧を作る事が出来る片手も可 切ったものの命を吸い取る ※叫びあり
?隊長 不問 13 ?隊長 46〜50歳 強敵幹部副隊長の上司 アプチード国軍の隊長 能力 ? セリフが少ないです 魔獣役、ミド、兼ね役
魔獣 不問 17 魔獣、?隊長兼ね役 アプチード国軍がシャボニアに送った偵察実験用犬 能力 火 ?隊長と兼ね役でお願いします。
ミド 不問 16 ※ミド10歳 シドの息子です 本編は喋りませんが……
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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0:第一話序章           0:八年前アルビダット国 0:(燃え盛るアルビダット国) 0:(空海とシドが焼け野原の中生きてる人間を探す) 0:(生き残っているのは小さな子どもたった一人) シド:…!? シド:コレは!いったいどういう事だ! シド:なんで国が燃えているんだ!!他の者達はどうした! 空海:落ち着けシド!! 空海:とにかく、生き残ってる者を救え! 空海:ワシの能力では逆効果だ!お前の能力でこの火を消してくれ! シド:わかってる!やってるよ!! シド:けど!今見つかったのはこのガキのみだ! シド:ランガル!トーマ!ライギ!リア!レイス!  シド:みんな、俺と同じそこそこ名をあげた能力者だ!! シド:なのに、みんないねぇ!!あいつらの子どもだって……!! 空海:落ち着けと言ってるだろうシド!! 空海:救助が先だ… シド:んな事言ったって!!エスピリットを感じねぇ! 空海:いや、いる!! 空海:かすかだが、エスピリットを感じる! 空海:未来がある者を見捨てちゃいけない!! 0:(空海とシド二人は大火事になった家をみつける) 0:(小さなエスピリットを感じた二人) 空海:…!? シド:…!? 空海:いる!!この中に!一人いるぞ!! 空海:…シド!! シド:分かってる!! シド:エクスタンション!!(消火) 0:(一度消えるが……) シド:ダメだ……消えない!!元に戻っちまう! 0:(元に戻ってしまう) 0:(一瞬だけ緑色のオーラが光ったのに気づく空海) 空海:……!?風だ…中で風が吹いている…… シド:あぁ!! シド:なんで焼けてる家の中から風が吹くんだよ!! 空海:あの中にいる子どものエスピリットだ… 空海:かすかにブーヌボンド(風玉)が動いている 空海:今のあの子のエスピリットでは大きすぎる! 空海:このままだと生命力まで使い果たしてしまうぞ! シド:な…!?じゃあ!早くなんとかしないと! 空海:ワシが行く!相殺(そうさい)させる!! シド:…おいおい相殺(そうさい)能力かよ! シド:確かにあんたはあの子と同じ風の能力で相殺すれば助かるかもだけど シド:あんな!小さい子の波数ランダムなエスピリットとまったく一緒にするのは無茶だ! シド:少しでもでもあんたの力が強ければあんたの能力であの子が押し潰されて死んじまう!! シド:タイミングがずれてもアウトだ! 空海:だが…他にあの子が助かる術(すべ)はない!! 0:(空海が構え、優しく言葉を放つ) 空海:プテジ•デ•ニュテジ•ドーフォン…(この子の未来を守る!) 空海:ブーム•ライ!!(能力相殺!!) 0:(能力が相殺され、風玉が消える) シド:おいおい!マジかよ!! 空海:(シドに向かって)…!?何をしておる!! 空海:早く!火を消さねぇか!! 空海:一生の傷が残ってしまうぞ!シド!! シド:おっと!すまねぇ! シド:エクスタンション!!(消火) 0:(大火事が消え小さな子どもが倒れる) 0:(二人の切迫した空気がなくなり息が切れる) 空海:はぁ…はぁ…はぁ… シド:はぁ…はぁ…はぁ… シド:流石だ!あんなランダムな波数を相殺しちまうなんて…… 空海:(空海が心臓の音を確認する)……どうやら…無事じゃ……良かった…… シド:ふぅーこっちが心臓止まるかと思ったぜぇー!! 0:(空海は倒れてる子のエスピリットを探る) 空海:コレは…風障壁(ふうしょうへき)…… シド:こんな時に‥.何トンチンカンな事言ってるんだ!あんたは… 空海:恐らくこの子の父親のエスピリットだ… 空海:最後の力を振り絞ってバリアを作り守ろうとしたんだろう 空海:そしてこの子が中にいたのは火だ… 空海:火と風は相性が良い…そして大火事になった 空海:シドの能力でも消さなかったのはそのせいだ… シド:最後の力を振り絞り…って事は!その子の父親は…… 0:(空海がエスピリットを探り首を横に振る) 空海:あぁ……もう…この世を去っておる… シド:そうか……このガキもだ… 0:(シドは後ろにいる子どもを見て言葉を放つ) シド:火事で助かったのは俺と同じ能力を持っていたからだ シド:エスピリットを探って分かった…… シド:こいつも親を亡くしている… シド:生き残ったのは…二人か…… シド:クソッ!!昨日まではあんなに賑やかだったこの街が一瞬にして……!! シド:もっとオレに力があれば……もっと早くに辿り着いていたら……! 空海:悔やんでも仕方ない… シド:他にエスピリットは感じねぇ シド:これから…どうすんだ? シド:国のお偉いさんも、兵士もいなくなっちまって… シド:やったのはアプチードだ…間違いねぇ シド:普通じゃありえない傷がついてるやつもいた… 空海:…目的は国の勢力の拡大ってとこだろう… 空海:私は…この子と一緒に山奥に行く… 空海:お前も来るか?シド… シド:あぁ…国は滅んじまったんだ… シド:生徒は先生についていくもんだ… シド:それと頼れる奴はあんたしかいねぇ!ついていくさ! 0:(シドは二歳くらいの赤ん坊を抱く) シド:コイツと一緒にな…… 0:(二人は小さな子を抱きながらアルビダットを後にする) 0:第ニ話 8年後、修行じゃ!! 0:八年後 空海:潔!(いさぎ)、行くぞ、着いてこい! 潔:昨日散々やったじゃないですかぁ! 空海:なーにを言っておる!能力は前よりマシになってきたが… 空海:修行じゃ!!さっさとせい!! 潔:えぇー……! 潔:じいちゃん…今日はなんの修行すんだよ… 潔:また、あの細い棒に片足で乗っかる修行? 空海:今日は相手の攻撃をよける技を身につける! 潔:攻撃をよける…?って事はいつもの猛獣が多い森の中? 空海:あぁ!!あそこは、もういい! 空海:だいぶ、足のステップと腕っぷしが良くなっておる。場所を変えるぞー! 潔:じぃちゃん、ひどいよなぁ 潔:この前なんか猛獣だらけのとこに置き去りにしてさ、大変だったんだから! 空海:ハッハッハ! 空海:猛獣にやられるような身体には鍛えておらん! 空海:それに命の危機に達すると人間は信じられない力を発揮することがある… 空海:前回はそのトレーニングじゃ… 潔:やることがいちいち古典的なんだよ!じぃちゃんは!! 0:(ゲンコツを食らう) 潔:あ!痛てぇーー 空海:一言余計じゃ 空海:今日は、少しかわったところへ行く楽しみじゃのぅー 潔:(頭抑えながら)はい!! 0:修行じゃ!! 湖にて 空海:いいか? 空海:ここは昔、身を潜める術(じゅつ)を会得に使っていたという場所じゃ…! 空海:今はもう使われてないがな 空海:潔(いさぎ)!ここの湖にひとつ、ひとつ小さな足場があるじゃろ。まずはそこまで行ってこい! 潔:はい! 潔:よっ……よっと!とっと!ここでいいですか? 空海:うむ…!行くぞ……!そりゃ!! 0:(ものすごいスピードで小石と砂にまみれになりそこから斬撃が飛んでくる) 潔:わわわっ!!ひぃーー! 潔:じ…じぃちゃん!?何を!!! 0:(遠くの弟子に説明する空海) 空海:まずは、足場と視界が悪いその状態でわしの攻撃をよけてみろ!! 空海:足場を移動してもかまわんぞー! 0:(斬撃が飛んで来る) 潔:そんなの、無理でしょ!!あっ痛!! 空海:ハッハッハw 空海:目で見てるだけの防御だけでは、持たんぞ!!わしのエスピリット感じながらよけてみろ 潔:…エスピリットを感じる…か… 0:(頭に石があたる) 潔:痛ってぇー!くっそー! 潔:…ハッ見えた!! 潔:よっと!!あらよっと!!もう目を瞑(つぶ)っててもよけれますよ!! 0:タンタンとよけられるようになっている。 空海:ほぉーー! 空海:なかなかじゃ、動きもよくなってきたのー!どんどん行くぞー!! 0:(ものすごい速さで斬撃を飛ばしてくる) 潔:(師匠の攻撃を避けながら)あったりまえですよ、、もう何年も一緒にいますから!! 空海:なかなかだ…… 空海:(深呼吸) 空海:あぁーーーー!!そりゃーー! 0:サイクロン発生!! 潔:えっ!ちょっ!!えぇぇぇ! 潔:無理無理無理!!! 空海:あ、しまった……! 空海:力入れすぎてしまった……!!歳はとりたくないな…… 空海:ほっほっほww 潔:うわわわわわぁー!!えぇーーー!! 潔:嘘でしょーー!! 0:(サイクロンに巻き込まれる) 潔:うわぁーーわーーーー!! 0:(思いっきり叩きつけられる) 潔:痛てぇーー!ちょっと!! 潔:死んだらどうすんですか!? 空海:はっはっは! 空海:そんなので死ぬ体に鍛えとらんよ! 空海:よーしこのぐらいで飯にしようー!! 帰るぞーー!!…おっと酒が切れてる、、、 空海:おい、潔(いさぎ)!ちょっと街まで行っていつもの酒、買ってきてくれねぇーか? 潔:えぇーーまじですか!?もう、クタクタなんですけどぉー!!! 空海:ほれ!お金だ!!あまりは小遣いじゃ! 空海:猛獣の森で修行しながら行ってこい!! 空海:先に家に戻ってるからのぉー! 潔:マジですかぁー!…行ってきます! 0:第三話 酒屋のシド 0:シャボニア町にて 潔:うわぁーー人混みすごいなぁ… 潔:えぇーと酒屋シドは?っと… 0:(客引きをするシド) シド:さぁーー!安いよ!!うちの酒は美味しくて安いよーー! シド:料理にも最適!! シド:さぁーー見ていって!!どーぞどーぞ!! シド:酔ってらっしゃい!見てらっしゃい!! 潔:相変わらず、すごいなぁーシドさんのとこは… 0:(人混みの中をかきわけていく潔) 潔:よっと…おっさーん!通るよ! 潔:おばちゃん!通りますよっと! 潔:ふぅー……あ!シドさーん!! 潔:いつものお酒くださーい!! シド:あいよーー!! シド:おぉーーー!潔(いさぎ)じゃねぇかー!! シド:大きくなったなぁーー!ひさしぶりじゃなねぇか! シド:師匠のお使いかい? 潔:そうなんですよ!!ほんと、毎日飲むからまた切らしちゃって シド:お!そうかい!それにしても大変だなー! シド:ちょっと休むかい?修行の話でも聞かせてくれ! シド:あっ!そうだ今朝採れたばっかりのりんごジュースがあるんだ…飲むか? 潔:ジュース…! 潔:あっ!んじゃあ!ちょっとだけ… シド:おう!んじゃあ中に入れ!! シド:おーい!!ミド!ちょっとここ頼むよ!! 0:(ミドが降りてくる) 潔:あ!こんにちは!!初めまして! 0:ミドは会釈だけして外に出る シド:カァァァ!! シド:こら!ちゃんと挨拶しなさい!! シド:……ごめんなちょっと人見知りなんだ 潔:あぁーいえ!大丈夫ですよ! シド:いつもは配達を主にまかしててこの時間にはいねぇんだがたまたま早く帰ってきてな! シド:(ミドに向かって)じゃあ!ちょっと店頼んだぞ!! 0:シド家 0:ジュースをコップに注ぐシド シド:しっかしなぁ…無茶するなぁ!あの爺さんわよww シド:まぁ、昔からやり方は変わらないがな! 0:コップを潔の机におくシド シド:ほれ!たんと飲め!おかわり自由だからよw 潔:ありがとうございます! 0:ジュースを口に運ぶ潔 潔:前から聞きたかったんですけどじいちゃんとはどんな関係だったんですか? シド:あぁw昔、アイツは訓練校の先生で俺はそこの生徒だったんだよ! 潔:え!?そうだったんですか? シド:そうなんだよーどうも当時のオレは気にくわなくてな シド:ブチ切れてつっかかるもコテンパンにされたんだw シド:どうもなぁー当時のあの、ちまちまとエスピリット(能力値)を上げていくやり方を見るとイライラしちまってよw シド:お前はよく平気だな? 潔:……僕はただ着いて行けてるだけですから…… シド:…でよ!オレの能力は水であいつは風だ シド:昔よ!タイマン張ったらよサイクロン起きちゃってよーw学校潰れかけて大変だったよ…w 潔:サ……サイクロン…… 潔:じいちゃんにそんな過去があったんですねw シド:今、あいつと張り合ったら俺は負けるだろうなww シド:俺は、全然修行はしてねぇーからなww 潔:軽く笑う シド:ところでよ! シド:お前…フォルタリスはつかわねぇのか? 潔:フォルタリス…? 潔:なんですか?それ…… 潔:今は、避け方ぐらいしか教わってません。 シド:カァァァァァ!! シド:なんだ…教えてねぇのか!? シド:エスピリット(能力)はとっくにフォルタリスが出来るライン遥かに超えてるってのに…… シド:まぁ、あの先公が教えてんだからそうだな…… 潔:……? シド:いいか?フォルタリスってーのはだな… 0:外から悲鳴をあげている 0:魔獣が1匹町を襲ってきた… 魔獣:ウガァァァァ 潔:…!? 0:ビビる潔、悠々と話すシド シド:おっ!!そしたら実技だ!!教えてやらぁ!!着いてきな! 潔:え!?あ……はい!! 0:何倍もある体格の魔獣と向き合うシド 魔獣:グルルルルルルルルルルル!! 魔獣:邪魔をするな愚かな人間よ 魔獣:滅ぼされたくなければ、質問に答えろ… 魔獣:ここに能力者はいるか……? シド:ほぉー……喋れるのか? シド:人を脅(おびや)かしてずかずかと土足で入ってきやがって! シド:それが人にものを尋ねる態度かよ!! 魔獣:我の目的は能力者を殺す事… 魔獣:かすかだが、エスピリットの臭いがする 0:魔獣が構える シド:チッ!!無視かよ… 魔獣:ボラデ•フエゴ!!(炎玉) 魔獣:エンボラデ•フラム!!(炎の纏わり) 0:魔獣の身体に炎が纏わりつく シド:その技は、アルビダットの能力だな… 魔獣:ロンス•フラム!!(火炎放射) 0:魔獣が口から炎を吐く シド:…!? 魔獣:能力者はどこだ! 0:炎の渦に巻き込まれ、シドがモロに食らうが炎が消えて下から水が出てくる 潔:……!!シドさん!! シド:能力者、能力者うるせぇーなぁー シド:オレに火は通用しねぇよ!!水だからな! シド:エスピリットは火か…… 魔獣:貴様が能力者だったのか…すぐに楽にしてやる シド:おいおい!瞬時に判断できねぇのか!? シド:お得意の嗅覚はどうしたよ? お前の目の前にいるのは!能力者だ! シド:さて…町で戦うんじゃ…被害が出るなぁ シド:バリアを張っとくか! シド:よっと!! シド:水障壁!! 0:下から水が噴き出し潔、シド、魔獣を包む シド:これなら!いくらでも暴れていいぞ!!魔獣さんよー!! シド:さ!!行きますか!! 0:第四話 シドVS魔獣 0:潔の方を向きながら説明するシド 0:シドに向かって攻撃する魔獣 シド:よーし!!潔(いさぎ)! シド:まずお前がやってるのはブーヌボンド(風玉)だろ! シド:オレの場合は、水だからルーナリス(水玉)だ 魔獣:ウグァァァ!! 魔獣:ギリド•フラム!!(炎の爪) 0:シドは魔獣の攻撃を避けながら潔に話しかける シド:おそらくお前は片足、又は、片手に能力を注ぎ込んで避けたりするエビータって技だ!! シド:あとは一撃を食らわす技クーブだったりな! シド:コレは、基本中の基本だ! 魔獣:グルル 魔獣:ウガァァァ 魔獣:フラム•マキシマ!!(炎最大) 0:魔獣が攻撃し続ける シド:…!おいおい!!能力の使い方がデタラメだ!! シド:生命(いのち)まで削ることになるぞ!! シド:こりゃあ!早くかたをつけないないとな シド:いいか?潔(いさぎ)!一回しかいわなねぇぞ!! シド:エビータとクーブを使うのはあくまでも練習試合や組手とかに使われる技だ… シド:実践ではほとんど使わない! シド:まぁ…使う事はあったりもするだろうけどな…技の応用とか色々な! 潔:どうしよう…バトルが激しすぎて全然頭に入ってこない…… 0:シドの目に一瞬だけ魔獣の姿が子犬に見える シド:……!! シド:やっぱりそういう事だったか!すぐに解放してやる! 潔:…!? シド:…んでだ…潔(いさぎ)!フォルタリスってのがなぁ! 魔獣:コンセ•フラム!!(炎の一撃) 0:炎を纏い突進してくる 潔:あ…!危ない!!シドさん!! 0:魔獣の突進を指ひとつで止めている 魔獣:…!? 潔:…!? シド:これだ!! シド:(深呼吸) シド:ルーナリスプレント!!(水の纏い) 0:シドの体が水色のオーラで包まれている シド:両手、両足はもちろん身体という体に能力を纏(まと)う事だ! 魔獣:ウググググググググ…… 魔獣:なんだ全く動かない………!!どうなってやがる…!! 0:魔獣は力んでいるがまったく動かない シド:これがエスピリット能力第二段階フォルタリスだ! 0:シドのオーラが右腕に集まる 0:シドが魔獣を睨む 魔獣:…!! シド:さて……お前は、本来こういうことをするやつじゃねぇ! シド:苦しいのは分かってる シド:どれだけその姿で悪行を働かしたかは知らねぇが… シド:今解いてやる! シド:安心しな!! シド:ディオス•デ•アグア!!(水神の一撃) 0:水で出来た龍が魔獣を貫く 魔獣:ウグァ!! 0:潔にも子犬の姿がうつる 潔:…….!? シド:どうやら捕獲されて無理矢理能力を上げられてすぐここにきたのか… シド:人を殺めていないようだ……よかった…それならまだ間に合う… シド:悪いな…少し水の中にいてもらうよ シド:イノーダシアン•ノイヤ(浸水浄化) 0:魔獣が水になって溶けていき、弱々しくなった子犬が出てくる) 潔:……!?(子犬に駆け寄ろうとする) 0:それに気づき止めるシド シド:行くな!!まだ浄化中だ! シド:能力が暴走してまた苦しめることになる!気持ちはわかるがもう少し待て!! 潔:あ!!はい!! シド:大丈夫だ……絶対助ける! 0:浄化が終わって子犬が倒れる シド:ふぅ………こんなところか……… シド:もう、行っていいぞ…優しく抱きしめてやれ… 0:バリアを解くシド 0:潔が、駆け寄り優しく子犬を抱きしめる… 0:涙がこぼれる潔 潔:怖かったね…痛かったね…よく…頑張ったね…… 潔:もう…大丈夫だよ…… 0:魔獣が安心したように眠る シド:ルーナリス!(水玉)! 0:優しい水玉が子犬を包む 潔:…!? シド:オレのエスピリットルーナは癒しを与えて回復速度を上げることが出来る しばらくしたら元気になるさ! シド:自分の能力より遥かずっと上の能力をこいつは小さい身体で使っていたんだ 生きてるのが不思議なくらいだ… 潔:酷すぎる……いったい…誰がこんなこと…… シド:…アプチード国軍だ シド:こんなことが出来るのはあの国しかいねぇ シド:八年前にアルビダットを滅ぼし生き残った能力者を根絶やしにするためにここを嗅ぎつけてコイツを送ったんだ… 潔:こんな事するなんて許せない… シド:あの国は自分の国がトップになりたいがために、より強い能力者を根絶やしにするのが目的だ。 シド:そのためならばどんな手でも使ってくるやつらだ。 シド:一人一人の能力は大した事ないかもしれんがアルビダットの能力者が捕まってるってことも分かった…人質みたいなもんだ…うかつに近寄れない… シド:今は、それを押し殺して俺らは戦い続けなきゃ行けない…… シド:いいか?潔!強くなる事だ!!肉体も精神も!!分かったな? 潔:………       0:第5話 フォルタリス シド:それと、これがフォルタリスだ!覚えておけよ 潔:うん…それより…… 潔:すげぇ…… シド:……え? 潔:すげぇーー!!じぃちゃんはそんな能力があるのを全然教えてくれなかったよ!シドさん、水色に光ってたよ!! 潔:カッコいい!! シド:お…おい…食いつくとこ違うぞ!! 潔:ね!!どうやってやったの!?ね?ねぇ? シド:だからさっきやったろ?身体中に纏(まと)わせるんだって シド:説明きいてろよ! シド:ってか!さっきの感動シーンだぞ!! もっとなんかあるだろ? シド:ツッコミどころ満載だなぁ! シド:詳しくは…あぁ……師匠に教えてもらえ! 潔:はい!分かりました!! 0:軽いため息を吐くシド シド:お前は名前ピッタリの性格だな! 潔:…?(首をかしげる潔) シド:…って事で、いつもの酒だ! 潔:ありがとうございます! シド:(手を出す) 潔:…?あ!はい(握手する) シド:握手じゃねぇーよ!! シド:お金だよ!お金!! 潔:えぇーー!!お金取るのかよー!! シド:取るのかよーじゃねえよ! シド:当たり前だ!うちは酒屋だからな!それが本業だ!! シド:しょうがねぇーから授業料はチャラにしてやるよ! 潔:はーい(お金を渡す) シド:はい、毎度!!今度は師匠と来な!!たらふく食わしてもらえ!! 潔:(笑顔で)はい!! 0:師匠のもとに帰ろうとする潔 0:大声で呼び止めるシド シド:あっ!そうだ!!あと、今度一杯やろうぜって宜しく言っといてくれ!! シド:んじゃあ気をつけてな、、、!! 潔:はい、ありがとうございました。 0:師匠のもとへ足を動かす潔 0:潔が見えなくなるまで手を振るシド シド:さーてと!! シド:さっきのおかげで人があつまってるなぁー シド:店再開するかなっと! 0:再び呼び込みをするシド シド:さぁーさぁ!酔ってらっしゃい!見てらっしゃいつってなw シド:はーい、そこのカップルちょっと一杯寄って行かないかーい? シド:ウチは!軽い食事も出来るよー!! シド:えっ!?デザーグレスかい!!あるある入った、入った! 0:デザーグレスは氷菓のことである…        フェードアウト 0:第六話 ラモールアッシュ 潔:はぁー!!すごかったなぁー!! 潔:シドさんカッコよかったなぁーー!! 0:(酒瓶をみる) 潔:それにしてもくっさいなぁーー!よくこんなの飲めるよなーー! 潔:ちょっとのんでみる…か… 潔:いや…やめようw未成年だしまたスリッパで叩かれる… 0:しばらくして 潔:はぁーーーあもう、クタクタだよぉー 潔:結構歩いたもんなぁー疲れたなぁー 潔:じいちゃん…能力は使っちゃダメだ!!って言ってたけど 潔:なんでダメなんだろうこんな森の奥なら使ってもバレないしいいよね…! 潔:よぉし!ブーヌボンド!!(風玉!!) 0:酒瓶と潔の足に風が纏わりつく宙に浮かび空を舞う 潔:いやっほぉーー!!おぉーー!超楽だぁ!! 潔:お!ちょっとやってみたいことがあったんだ! 潔:(ゴホンッ) 0:ターザンロープを掴み叫ぶ潔 潔:あぁぁぁぁああ!あぁぁぁぁぁぁああ!! 0:上に上がりすぎて鳥達がびっくりしている 潔:おっと!ごめんよー!!飛びすぎちまった…… 潔:流石にじいちゃんにバレるよなぁ…… 潔:ちょっと風玉抑えて低空飛行で行くか…よっと! 0:通信で 強敵副隊長:こちらアプチード軍副隊長幹部、今シャボニア上空だ!! ?隊長:了解だ。そこに能力者がいると言われている。くまなく探せ! 強敵副隊長:しかしよー、どう見てもここ、20キロくらいの整備されてない森さらにその先には小さな町があるぐらいだぜ? 強敵副隊長:何かの間違いじゃないんですかい? ?隊長:いや、いるはずだ。 ?隊長:そこの田舎の町から能力者の反応エスピリット値が高く反応していた。 ?隊長:反応があまりにも高すぎて性能が良いレーダーが故障したくらいだ ?隊長:確かに機械の故障も考えられるがくまなく探せ! ?隊長:お前の乗ってるアビオンにもエスピリットレーダーがついてるはずだ! 0:聞こえない程度に舌打ちする強敵副隊長 ?隊長:それと…ん?何か言ったか? 強敵副隊長:いえ、何も言ってないです。 ?隊長:…そうかそれとアルビダット種の野良犬を1匹捕獲して能力値を最大以上まで上げて送り込んだが…今は消失している。 ?隊長:なんらかの衝動があった…それも確認しろ! 強敵副隊長:隊長が無理やり能力を上げたからくたばったんじゃあないですか? ?隊長:街まで行けば分かるだろう ?隊長:死骸が落ちていたのであれば回収して(必ず連絡しろ!以上だ!!)()あたりでミュートにしてください 0:通信を切る 強敵副隊長:あいよ!了解! 強敵副隊長:ったく!人使い荒いよなぁ、隊長はよ! 0:しばらくして 強敵副隊長:…ん?レーダーが反応してる……! 強敵副隊長:能力者じゃねえか!!? 強敵副隊長:いいねー早速見つけた!! 強敵副隊長:間違いなく能力者だ!アルビダットの連中か? 強敵副隊長:俺の能力もうでがなるぜぇ!ラモールアッシュ!! 0:右手錬成で斧が出てくる 強敵副隊長:さて!!殺しに行きますかね!! 強敵副隊長:…おっと…殺しちゃいけなかったんだわ…… 強敵副隊長:様子を見に行こうとしますかねぇっと!! 0:アビオンを乗り捨て、上から能力者のとこに落ちながら向かっていく 0:第七話 弟子潔(いさぎ) 初戦開始 強敵副隊長:見つけたぜー!能力者!! 0:(潔に向かってラモールアッシュを思いっきりなげる) 潔:ん…!?わぁ!! 0:斧を避ける 強敵副隊長:おら!おら!おら!おら! 0:右手で錬成しては斧を投げる 強敵副隊長:イノーブルアッシュ!!(無数の斧) 潔:なんだ?これは!?すごい斧の数だ… 潔:!? 潔:当たった木や草がどんどん枯れている 潔:…!?命を吸い取っている! 潔:…能力者か!?これは、当たったら即死だ… 潔:一旦、空中に逃げて反撃するしかねぇー! 0:潔に斧が当たりそうになる 潔:おっと…危ねえ……バリケード!! 強敵副隊長:バリケードか……あのバリアの大きさ…いいねぇ…… 強敵副隊長:まさか!あいつが魔獣を倒したやつか!? 0:顔が認識できるところまで近くなる 強敵副隊長:おいおい!なんだよ!!まだガキじゃねぇーかー!? 強敵副隊長:つまんねぇ!! 潔:ここからなら行ける!! 潔:風を纏(まと)わせるんだ…… 潔:(軽く深呼吸) 0:緑色のオーラが出る 潔:一旦、ひるませる! 潔:俺が考えた技があるんだ!! 潔:くらえー!!ファッシィ!!ブレット!! 0:かまいたち発動 0:両手からクロスした鎌の形をした衝撃波が出る 強敵副隊長:フン!! 0:持っている武器で弾かれる! 潔:…!? 強敵副隊長:鎌が斧に勝てるわけがないだろう? 潔:ひるまない!!……まずい……!! 強敵副隊長:ほう…全部オレの攻撃を避けて懐にまで来るか? 強敵副隊長:なかなか出来るじゃねぇか! 強敵副隊長:今放った斬撃で俺の近くまで来れたのはいいが 強敵副隊長:おまえの体制は今ひどく悪すぎる! 強敵副隊長:さぁ!どうする?この一撃が当たっちまうぞ! 強敵副隊長:終わったな!!能力者!! 強敵副隊長:コンセプト!!(とどめの一撃) 潔:わりぃーじいちゃん!!ちょっと使わせてもらうよ!! 0:酒が割れる 強敵副隊長:…!? 0:酒を身代わりにして体制を立て直して着地する 潔:(息を切らして)はぁ…はぁ…はぁ… 潔:このぐらいの範囲なら相手は、むやみやたらに動けないはず… 強敵副隊長:なかなかやるなぁ!瞬時に体制が悪いと判断しフェイクをかけて間合いをとり体制を立て直したか? 強敵副隊長:だがよ…避けてるだけじゃ倒せねーぞ 0:木に刺さってた斧が動き出す! 潔:な!なに……!まさか…!? 0:慌てて飛んで斧避けようとする 強敵副隊長:ランブラー!アッシュ!!(斧回収) 強敵副隊長:爪が甘いなぁ!!そこも許容範囲だぁー!!! 強敵副隊長:うらぁ!! 0:思いっきりの腹パンが決まる 潔:グホェ!! 強敵副隊長:おっと…殺しちゃダメだったんだわ… 強敵副隊長:危ない危ないラモールアッシュに食わせるところだった…イヒヒヒヒヒ 潔:ゴホッ!ゴホッ! 強敵副隊長:おいおい?もう終わりかよ!! 強敵副隊長:いいか?避けてるだけじゃ、人は倒れねぇ!! 強敵副隊長:攻撃しなきゃ!意味がねぇ!防御なんか意味がねぇ! 強敵副隊長:力こそ全てなんだよ!! 潔:嘘…だろ…なんだよ…コレ…! 潔:こんな終わり方あるかよ… 潔:じーちゃん…ごめん…せっかくここまで来たのに… 潔:こんなに…強い奴がいたなんて…もっと修行しておけば…よかった… 潔:じーちゃんの酒もこなごなだし…ごめん… 強敵副隊長:こいつ…アルビダット国の生き残りか? 強敵副隊長:まだガキの分際であの動き、瞬時の判断それに…さっきの能力…只者じゃねぇ… 強敵副隊長:まぁ、いいや…気が変わった 強敵副隊長:やっぱり隊長に報告は無しだ 強敵副隊長:食いてーか?ラモールよ 強敵副隊長:そうか?んじゃあー今食わしてやる 0:ラモールアッシュを両手で高く上げる 潔:ダメだ…もう動けない…強すぎる…勝てない……! 0:第八話 師匠参戦! 強敵副隊長:死ねーーーー!!!! 0:ラモールを両手で振り下ろす 0:指で一撃を止める空海 空海:おーとっとっ!! 潔:…!? 強敵副隊長:…!? 0:潔に向かって空海が言う 空海:危ないとこだったのー 空海:もう少し見てやろうかと思ったがぁー 空海:歳のせいかね?気づいたらここにいよったわいw 空海:歳はとりたくないのぉw 強敵副隊長:だ…誰だお前は! 強敵副隊長:俺のコンセプトを止め(ただと……) 空海:(被せて)いやー弟子の喧嘩には師匠は割り込んじゃいけないというルールがあるんだがどうもねぇ… 強敵副隊長:なんだこいつは全然動かねぇ…… 強敵副隊長:どうなってやがるんだ…グギギギギギ 0:強敵を無視して話し続ける空海 空海:あぁーそうだ潔(いさぎ)… 空海:おまえの身のこなしと、クーブ(技)かまいたちか…見事じゃよ… 空海:あのやり方はシドじゃな…あーのお節介…勝手なことしよって 空海:一度見ただけであそこまでやりこなすとは見事じゃ!! 潔:いや…全然でした…ゴホッ… 潔:はじき返されて終わりました… 0:体制を崩される強敵副隊長 強敵副隊長:……!? 空海:いや…よーくみてみぃ! 空海:ここにヒビがはいっとる! 潔:え……あ…ほんとだ…! 空海:やれやれ… 空海:今度は能力の使い方の修行をしようか 楽しみじゃな… 強敵副隊長:グ……グギギギギギ…… 強敵副隊長:て…てめぇー無視してんじゃねえーよ!! 空海:さてと…このままだと体制辛そうだね…お前さん 空海:よいっしょと…!! 0:強敵副隊長吹っ飛ばされる 強敵副隊長:ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉおー!! 0:吹っ飛ばされる 空海:あらら、吹っ飛ばしすぎたかな? 強敵副隊長:…おのれ!クソが!! 強敵副隊長:ランブラーアッシュ!! 0:落ちていた無数の斧が師匠を襲う 0:斧が一個も当たらない 0:師匠が歩き詰め寄る 強敵副隊長:……!? 強敵副隊長:なぜだ?なぜ一個も当たらねえ!! 空海:なぜって…ちょいとコイツの軌道(きどう)を変えてるだけじゃよ 強敵副隊長:ありえねぇ!そんなバカな事があるかよ… 0:師匠が立ち止まる 空海:深呼吸 空海:おい!若いの! 0:緑色のオーラが師匠を包む 空海:ウチの弟子が世話になったのーー!!どれ、相手になってやろうー!! 空海:確かこの世に必要なのは力のみといっておったのー! 0:オーラと同時に突風が相手を襲う 強敵副隊長:(息を切らしながら)なんだこの風は……身体中が痛えぇー 強敵副隊長:…!?アルビダットの能力…第二段階…フォルタリス…… 強敵副隊長:(笑いながら)フン…いいねぇー 強敵副隊長:ちょうどそこのガキじゃ役不足だったんだ! 空海:ほぉーう斧にヒビが入っているのにか… 強敵副隊長:クッ…… 空海:(一息つく) 0:師匠のオーラが少しちいさくなる 空海:よかろう…ただずっと攻撃を避けるのはちょっと腰にきちゃうからのー 空海:武器を使うとしようかのー 強敵副隊長:フ…いいねぇ!丸腰のジジイを殺してもなんもやりがいもねぇ! 強敵副隊長:武器使いな!どの武器を使うんだ? 0:ポケットから小さいスリッパを出す 空海:これじゃ!自前スリッパで戦うかのー 強敵副隊長:な!?イカれてんのかテメェは…? 空海:さぁーーて! 空海:お前さんのなんとかアッシュとかいう巨大な斧と… 空海:弟子の修行に使っているこのスリッパ… 果たしてどっちが強いかのー 空海:力だけが全てなんじゃろ? 空海:掛かってきなさい!! 0:第九話 ディオス•デ•ヴィエンド 強敵副隊長:ふざけるな!! 強敵副隊長:イノーブルアッシュ!!(無数の斧) 0:師匠の身体全体に死神の斧が無数に飛びかかる 強敵副隊長:イヒヒヒヒヒ!完全に包囲した…もう逃げ場はない!! 強敵副隊長:油断したな!!さーて!!どっから命を奪おうか? 強敵副隊長:心臓に何個も斧が突き刺さるか? 強敵副隊長:それとも身体中を傷つけてから奪うか!? 強敵副隊長:ラモール!お前の好きにしていいぜ?殺っちまえ!! 強敵副隊長:イヒヒヒヒヒャアアアーー!! 空海:やれやれ…随分物騒な技じゃのぉ 空海:(深呼吸) 空海:はあぁぁぁぁぁ! 0:包囲してた斧がバラバラに砕け、スリッパを地面に叩きつけ地面が抉れる 強敵副隊長:…!? 強敵副隊長:オレの斧が一瞬にして……ハッ!! 0:顔上げると目の前にいる 空海:Checkmate(チェックメイト)じゃ……! 空海:ディオス•デ•ヴィエンド(風神の一撃!) 強敵副隊長:ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁあああ!!!(出来るだけ叫んでください) 空海:お前さん!相当悪行しておったのー 空海:それは、今までやってきた行いの痛みじゃ… 空海:しばらくは消えんじゃろ 強敵副隊長:(息を、切らしながら) 強敵副隊長:クッ……なんだ……今の技は…… 強敵副隊長:なぜ……斧が負けるんだ…… 強敵副隊長:なぜ…あんな武器で地面が抉(えぐ)れるんだ…… 強敵副隊長:あんたは一体何者なんだ? 0:強敵副隊長息をきらしながら最後の力を振り絞る 強敵副隊長:俺は、アプチード国軍幹部副隊長だぞ!!こんな老人に負けるはずがない!! 強敵副隊長:……ラモールアッシュ!! 空海:命を無駄にするな!! 空海:もう!其方(そなた)の負けじゃ… 空海:ノイヤ!!(能力かき消し) 0:能力がかき消される 強敵副隊長:…!? 空海:死に急ぐな!お前は、まだ若い… 空海:力だけが全てではない…お前にはまだ学ばなければいけない事が山ほどある… 空海:今までやってきた事を反省し、悔い改め見直してゆけ!! 空海:お前にはそれが出来る…   空海:さーて!!酒を買いに行くか! 空海:おい潔!立てるか? 潔:思いっきり拳(こぶし)を食らっただけ…です…大丈夫です… 強敵副隊長:ま!待て!!俺はあんたの連れを殺そうとした男だぜ!! 強敵副隊長:殺さねぇーのかよ!! 空海:弟子はまだ生きておる! 空海:それとお前さんは一瞬だが良い目をしていた… 空海:未来をたくせる希望があるやつにとどめなんかさせんよ! 強敵副隊長:…あんた、名前は? 強敵副隊長:俺の名前はラバンだ!!あんたの名前を教えてくれ!! 空海:ほっほっほw 空海:ワシは空海(くうかい)じゃ!この子はワシの弟子…潔(いさぎ)だ!そしてアルビダットの国の者じゃよ!! 強敵副隊長:空海……アルビダット…最強といわれる……あの… 0:ラバンが倒れる 0:間 0:アプチード国にて ?隊長:…んで?能力者はいなかったというのがお前の報告か? ラバン:能力者はいませんでした…ただの勘違いでした。 ?隊長:いなかった?勘違い?……エスピリットの臭いがする! ?隊長:…変わった臭いだ……風の能力者か……? ラバン:…………!? ?隊長:当たりだな……何か言いたいことがあるのか…?申してみよ ラバン:隊長!!やっぱりおかしいです! ラバン:あんな心豊かなアルビダットが我々アプチードを滅ぼすわけありません!! ラバン:今すぐ、アルビダットの能力者の洗脳を解いてアルビダットに返しま(しょう…!!) ?隊長:(被せて)何を言っている…? ?隊長:最初にアプチードが滅ぼされ掛けたのはアルビダットの能力者のせいだ!! ?隊長:それで8年前にアルビダット国は滅んだんだ! ?隊長:ウチの軍に引き入れるのは当然であろう!! ?隊長:それに、人を殺すことはお前の能力にもたけているだろう? ?隊長:なぁ?ラモールアッシュ? ラバン:……!!それは我々が!!…8年前!! ラバン:洗脳兵をばら巻いて混乱させて滅んだんだ! ラバン:アルビダットは何も悪い事をしていない!! ラバン:我々アプチードが欲(よく)をかいてアルビダットの能力者を(欲していたから) ?隊長:(被せて)ピスドソフィア…(銃の一撃) 0:銃声がなる ラバン:…………グハッ!! ラバン:隊長………?な…何を………? ?隊長:これ以上言っても、らちがあかない。 0:その場を立ち去ろうとする隊長 0:ラバンは気絶する ?隊長:(動揺する兵士に向かって)オイ!! ?隊長:記憶を取り戻しつつある!! ?隊長:コイツにノイヤをかけて牢屋にぶち込んでおけ!! ?隊長:もう使いものにならなくなった…… ?隊長:明日処刑する!!準備をしろ!! 0:第十話 新しい仲間? 0:酒屋(シド)家にて 酒屋(シド)、空海、潔(いさぎ)ミド、4人と1匹が話している。 シド:なるほどなぁ…そんなことがあったのか 空海:そうじゃ、だから報告をしにきた… 空海:ここは、能力者がいると判断しまたいつここを襲ってくるか分からん 0:潔、ミドは犬と戯れている 空海:ところで、シド…そいつはなんだ? 0:ミドと子犬のほうに指をさす シド:おいおい!?とうとうボケちまったのか?俺の息子だよ!大きくなっただろう… 空海:違うわい!息子がおるのは知っとる! 空海:その隣にいる犬だ…… シド:あぁ…コイツな潔(いさぎ)がこっちに来てる時に現れた魔獣だ シド:恐らくアプチード国軍が偵察用(ていさつよう)に持ってきたやつだろうな シド:アルビダットの野良犬だったんだろう… シド:普通の動物にも能力があると聞いていたが捕獲されてエスピリット値を無理矢理高くされて魔獣化したモンスターだ シド:変に野放しにしてまたさっきみたいに魔獣化されて町を暴れまわれても困るからよ!俺が預かったんだ シド:ここならいくらでも暴れられても俺がいるから止められるしな! 潔:優しいんですね!シドさんは シド:まぁ…オレの仕事は配達とか、いろいろあるからな シド:最初はオレと一緒に仕事してもらって慣れてきたらミドと一緒に配達してもらって育てていくさ! 潔:…この子名前はあるんですか? シド:名前…?そうだなぁ… シド:コイツと戦ってた時にわかったんだが… シド:ほんとは人懐っこい犬だったんだよ!それがたまたまアルビダット能力がついちまって周りの仲間を遠ざけちまった… シド:アプチードに捕獲され町を破壊しろとの命令でこの国を暴れ回ったってのをオレがコイツの記憶から読み取ったんだ 空海:そうだったのか…さぞ辛かったろうに… 潔:…?記憶を読み取れるのは同じ能力を持つ者だけじゃないんですか? 空海:普通はそうじゃ…だが…シドの能力は特別だ… 空海:人や動物、生きてるものを癒す力がある 心を通わせる事ができるんじゃ… シド:そういう事だ潔(いさぎ)! シド:これから、コイツにはいろんな場面で人を助けてまた人間との絆を取り戻して欲しいとオレは思った… シド:そんな願いを込めて! シド:レスキュードッグのレスキーなんてのはどうだ? 0:魔獣レスキー尻尾を振る シドお……!!喜んでるな! シド:よし!!お前は今日からウチの家族レスキーだ!! 宜しくな!! 0:高らかに笑うシド シド:それと、コレだ!! 0:おもむろにリストバンドみたいな物を取り出す 潔:シドさんそれはなんですか? シド:これか!?コレはな!また暴走しないように制御するものだ シド:一緒に戦った時、生命(いのち)まで削って戦おうとしてたからな!! シド:こいつを守るお守りだ! 潔:おぉー!すごい!なんでもできるんですね!シドさん!! シド:まぁーーな!! 空海:手先だけは器用だからのーコイツは! シド:うるせぇー 0:一同笑う 潔:あ……そういえば… 潔:シドさんと戦ってた時レスキー喋ってたけど今も喋れたりできるの? シド:んー…魔獣になれば喋れるんじゃないか……? 空海:今、喜んでるみたいだし一回やってみたらどうじゃ? シド:そっか?んじゃあ…やってみるか? 潔:なんか…嫌な予感しかしない… 0:空海の後ろに隠れる潔とミド 0:リストバンドをレスキーの後ろ足につける シド:よーし! シド:さぁーー!!しゃべってみろ!! 0:魔獣に変身するレスキー 潔:前見た時より小さくなってるね 空海:悪の心が浄化されておるからじゃな 空海:あと、シドのお守りが発動して能力が制限されておる 空海:潔(いさぎ)後ろに下がってなさい。 潔:…うん シド:どうした?レスキー? レスキー:ロンス•フラム!!(火炎放射) 0:喜びすぎて口から炎を吐きシドの顔が黒焦げになる… シド:…!! シド:オレに炎は効かんが… シド:しゃべれるようになって初の言葉が…それか……? シド:それと、しつけが必要だな…… 空海:軽率!楽観的!あと、説明が長い!かつ計算の誤算!! 空海:お前の悪いクセだ!シド…… 潔:いや……今のはじぃちゃんが…… シド:うるせぇー!先公!! 0:4人とも笑いが絶えなかった!! 0:アドリブ笑ってください!! 0:終わり 0:第十一話 アフターエピソード 0:それから十年後……!! 0:二十二歳になった潔!! 0:二十歳になったミド!! 0:とらわれたアルビダット人を救出するため 0:それぞれ師匠に別れを告げる ミド:んじゃあ!親父!行ってくるよ! シド:おう!言ってこい!! シド:もう、お前に教えることは全部教えた! シド:…まだとらわれてるアルビダットを救いたいなんて…よく言ったもんだ!! シド:父ちゃんは、嬉しいぞ!オレの若い頃といっしょじゃねぇか! ミド:…親父… シド:ん? ミド:オレ……親父の息子じゃないんだろ…? シド:な…何言ってんだ…!能力だって父ちゃんと一緒だ、コレは実の息子の証だ シド:母ちゃんはいねぇーけどよ!!お前は、(間違いなく、おれの) ミド:(遮って笑う) ミド:無理しちゃってさ!同様隠しきれてねぇーよ!! ミド:全部知ってるよ! シド:お…おう…… ミド:(深呼吸) ミド:一丁目のメアリーさんの家は外国語しか喋れないからなんでも話せるレスキーを連れてって! シド:うん? ミド:三丁目のホゼさんはいつも大きいお金しか持ってない ミド:二丁目のサラさんの家は逆に細かいお金をよく使うから覚えておいて ミド:四丁目のニシキさんの家はいつも午前中はいないから午後の15時以降に届けて シド:どうしたんだ……?頭でも打ったのか? ミド:ちげぇーよ!! ミド:今言ったのは、親父がやらかしたクレームの数だよ! ミド:オレがいなくなったら!!親父これ、1人で全部やるんだよ!! シド:そんなこと……お前に言われなくても…わかって…… ミド:わかって無いでしょ! ミド:この前、レスキーがわざわざ教えてあげたのに ミド:時間がないからって突っ走って!二丁目と三丁目の配達間違えて出してたじゃねぇかよ! ミド:二丁目のサラさんの家が甘口で ミド:三丁目のホゼさんの家が辛口!! ミド:どっちの家からもクレーム来たんだよ! 大変だったんだからな!! ミド:どうすんだよ!それが引き金になって店が潰れたら! ミド:オレ嫌だよ!久々に帰ってきたら実家がないとかそういうオチは! シド:……分かった……気をつける! ミド:…….でもさ ミド:そんなダメダメな親父だけどオレがピンチになると店そっちのけですぐ駆けつけて守ってくれる! ミド:辛かったり悲しかったりした時はいつも笑わせてくれる! ミド:オレの自慢の最高の親父だ ミド:オレをここまで育ててくれてありがとう! シド:(泣きながら)お前……一回けなして、褒める話術どこで覚えたんだ! シド:このやろう父ちゃんを泣かすんじゃねぇ!! ミド:店の事と、レスキーの事と…あとシャボニアのこと任せたよ!! ミド:お父さん!! シド:な……!!馬鹿野郎!!早く行っちまえ!! シド:もう…帰ってくんな! ミド:あっという間にみんなすぐ助けて帰ってくるよ!! シド:とっとと行っちまえ!! シド:お前の大好きな料理全部作って待ってるからな!! 0:ハンカチで涙を拭いながら見送るシド 0:振り返らず前へと突き進むミド 0:間 潔:よいしょっと!!行ってくるよ!じぃちゃん…!! 空海:んんーー!!行ってこい!! 空海:お前には!私の全てを叩き込んだ!! 空海:もう、教えることはない…本当に行くのか? 潔:今もアプチードに捕まってる仲間がいるんだ 潔:みんなを助けないと 潔:また、いつも明るく楽しいアルビダットを取り戻したい!! 空海:良く言った! 空海:その意気込みが有ればどんな苦難も乗り越えられるだろう。 空海:この国シャボニアはワシとシドがおる… 潔:うん!!その心配はしてないよ 潔:シドさんも、じぃちゃんも強すぎるから…んじゃあ!行ってくるよ!! 空海:あ!そうじゃ…潔(いさぎ) 潔:ん?何? 空海:あぁ…シドの息子のミドも、今日旅に出ると言っておったな… 空海:お前と同じこころざしを持つ者だ森で合流するといい… 潔:そうなのか…久しぶりだなぁ…ミドかぁー… 潔:レスキーは元気かなぁ! 空海:レスキーは、能力を生かして人を助けているそうじゃな… 空海:ミドはシドと同じ水のエスピリットを使う子じゃ 空海:お前とも相性がいいだろう!かつてのワシとシドのようにな! 潔:おう!分かった! 潔:多分森の中で会うと思うから聞いてみる! 潔:んじゃあ!今度こそ行ってくる!! 空海:あ…ちょっと待った… 潔:今度は…何だよ!じぃちゃん!! 空海:お前にコレを渡しておこう… 0:師匠から潔へ緑色の光が流れ込む 潔:…!?何……コレ…? 空海:ワシのエスピリットだ!ワシはこの先短い… 空海:この希望をお前に託す!半分だけだけどな! 潔:あ…ありがとう 潔:でも…そこをしぶとく生きるのがじぃちゃんだろ! 0:師匠のゲンコツが飛んでくる 潔:痛えぇーー!!でもなんか久しぶりw 空海:お前はいつも一言多いんじゃ…… 空海:行ってこい!! 潔:おう!!行ってくる! 空海:未来ある希望が2人……いや3人か…… 楽しみじゃのうーー 空海:まだ長生き出来そうじゃ…… 0:「メートルイットモアmaître et moi(師匠と私)」 0:完 0:To be continued

0:第一話序章           0:八年前アルビダット国 0:(燃え盛るアルビダット国) 0:(空海とシドが焼け野原の中生きてる人間を探す) 0:(生き残っているのは小さな子どもたった一人) シド:…!? シド:コレは!いったいどういう事だ! シド:なんで国が燃えているんだ!!他の者達はどうした! 空海:落ち着けシド!! 空海:とにかく、生き残ってる者を救え! 空海:ワシの能力では逆効果だ!お前の能力でこの火を消してくれ! シド:わかってる!やってるよ!! シド:けど!今見つかったのはこのガキのみだ! シド:ランガル!トーマ!ライギ!リア!レイス!  シド:みんな、俺と同じそこそこ名をあげた能力者だ!! シド:なのに、みんないねぇ!!あいつらの子どもだって……!! 空海:落ち着けと言ってるだろうシド!! 空海:救助が先だ… シド:んな事言ったって!!エスピリットを感じねぇ! 空海:いや、いる!! 空海:かすかだが、エスピリットを感じる! 空海:未来がある者を見捨てちゃいけない!! 0:(空海とシド二人は大火事になった家をみつける) 0:(小さなエスピリットを感じた二人) 空海:…!? シド:…!? 空海:いる!!この中に!一人いるぞ!! 空海:…シド!! シド:分かってる!! シド:エクスタンション!!(消火) 0:(一度消えるが……) シド:ダメだ……消えない!!元に戻っちまう! 0:(元に戻ってしまう) 0:(一瞬だけ緑色のオーラが光ったのに気づく空海) 空海:……!?風だ…中で風が吹いている…… シド:あぁ!! シド:なんで焼けてる家の中から風が吹くんだよ!! 空海:あの中にいる子どものエスピリットだ… 空海:かすかにブーヌボンド(風玉)が動いている 空海:今のあの子のエスピリットでは大きすぎる! 空海:このままだと生命力まで使い果たしてしまうぞ! シド:な…!?じゃあ!早くなんとかしないと! 空海:ワシが行く!相殺(そうさい)させる!! シド:…おいおい相殺(そうさい)能力かよ! シド:確かにあんたはあの子と同じ風の能力で相殺すれば助かるかもだけど シド:あんな!小さい子の波数ランダムなエスピリットとまったく一緒にするのは無茶だ! シド:少しでもでもあんたの力が強ければあんたの能力であの子が押し潰されて死んじまう!! シド:タイミングがずれてもアウトだ! 空海:だが…他にあの子が助かる術(すべ)はない!! 0:(空海が構え、優しく言葉を放つ) 空海:プテジ•デ•ニュテジ•ドーフォン…(この子の未来を守る!) 空海:ブーム•ライ!!(能力相殺!!) 0:(能力が相殺され、風玉が消える) シド:おいおい!マジかよ!! 空海:(シドに向かって)…!?何をしておる!! 空海:早く!火を消さねぇか!! 空海:一生の傷が残ってしまうぞ!シド!! シド:おっと!すまねぇ! シド:エクスタンション!!(消火) 0:(大火事が消え小さな子どもが倒れる) 0:(二人の切迫した空気がなくなり息が切れる) 空海:はぁ…はぁ…はぁ… シド:はぁ…はぁ…はぁ… シド:流石だ!あんなランダムな波数を相殺しちまうなんて…… 空海:(空海が心臓の音を確認する)……どうやら…無事じゃ……良かった…… シド:ふぅーこっちが心臓止まるかと思ったぜぇー!! 0:(空海は倒れてる子のエスピリットを探る) 空海:コレは…風障壁(ふうしょうへき)…… シド:こんな時に‥.何トンチンカンな事言ってるんだ!あんたは… 空海:恐らくこの子の父親のエスピリットだ… 空海:最後の力を振り絞ってバリアを作り守ろうとしたんだろう 空海:そしてこの子が中にいたのは火だ… 空海:火と風は相性が良い…そして大火事になった 空海:シドの能力でも消さなかったのはそのせいだ… シド:最後の力を振り絞り…って事は!その子の父親は…… 0:(空海がエスピリットを探り首を横に振る) 空海:あぁ……もう…この世を去っておる… シド:そうか……このガキもだ… 0:(シドは後ろにいる子どもを見て言葉を放つ) シド:火事で助かったのは俺と同じ能力を持っていたからだ シド:エスピリットを探って分かった…… シド:こいつも親を亡くしている… シド:生き残ったのは…二人か…… シド:クソッ!!昨日まではあんなに賑やかだったこの街が一瞬にして……!! シド:もっとオレに力があれば……もっと早くに辿り着いていたら……! 空海:悔やんでも仕方ない… シド:他にエスピリットは感じねぇ シド:これから…どうすんだ? シド:国のお偉いさんも、兵士もいなくなっちまって… シド:やったのはアプチードだ…間違いねぇ シド:普通じゃありえない傷がついてるやつもいた… 空海:…目的は国の勢力の拡大ってとこだろう… 空海:私は…この子と一緒に山奥に行く… 空海:お前も来るか?シド… シド:あぁ…国は滅んじまったんだ… シド:生徒は先生についていくもんだ… シド:それと頼れる奴はあんたしかいねぇ!ついていくさ! 0:(シドは二歳くらいの赤ん坊を抱く) シド:コイツと一緒にな…… 0:(二人は小さな子を抱きながらアルビダットを後にする) 0:第ニ話 8年後、修行じゃ!! 0:八年後 空海:潔!(いさぎ)、行くぞ、着いてこい! 潔:昨日散々やったじゃないですかぁ! 空海:なーにを言っておる!能力は前よりマシになってきたが… 空海:修行じゃ!!さっさとせい!! 潔:えぇー……! 潔:じいちゃん…今日はなんの修行すんだよ… 潔:また、あの細い棒に片足で乗っかる修行? 空海:今日は相手の攻撃をよける技を身につける! 潔:攻撃をよける…?って事はいつもの猛獣が多い森の中? 空海:あぁ!!あそこは、もういい! 空海:だいぶ、足のステップと腕っぷしが良くなっておる。場所を変えるぞー! 潔:じぃちゃん、ひどいよなぁ 潔:この前なんか猛獣だらけのとこに置き去りにしてさ、大変だったんだから! 空海:ハッハッハ! 空海:猛獣にやられるような身体には鍛えておらん! 空海:それに命の危機に達すると人間は信じられない力を発揮することがある… 空海:前回はそのトレーニングじゃ… 潔:やることがいちいち古典的なんだよ!じぃちゃんは!! 0:(ゲンコツを食らう) 潔:あ!痛てぇーー 空海:一言余計じゃ 空海:今日は、少しかわったところへ行く楽しみじゃのぅー 潔:(頭抑えながら)はい!! 0:修行じゃ!! 湖にて 空海:いいか? 空海:ここは昔、身を潜める術(じゅつ)を会得に使っていたという場所じゃ…! 空海:今はもう使われてないがな 空海:潔(いさぎ)!ここの湖にひとつ、ひとつ小さな足場があるじゃろ。まずはそこまで行ってこい! 潔:はい! 潔:よっ……よっと!とっと!ここでいいですか? 空海:うむ…!行くぞ……!そりゃ!! 0:(ものすごいスピードで小石と砂にまみれになりそこから斬撃が飛んでくる) 潔:わわわっ!!ひぃーー! 潔:じ…じぃちゃん!?何を!!! 0:(遠くの弟子に説明する空海) 空海:まずは、足場と視界が悪いその状態でわしの攻撃をよけてみろ!! 空海:足場を移動してもかまわんぞー! 0:(斬撃が飛んで来る) 潔:そんなの、無理でしょ!!あっ痛!! 空海:ハッハッハw 空海:目で見てるだけの防御だけでは、持たんぞ!!わしのエスピリット感じながらよけてみろ 潔:…エスピリットを感じる…か… 0:(頭に石があたる) 潔:痛ってぇー!くっそー! 潔:…ハッ見えた!! 潔:よっと!!あらよっと!!もう目を瞑(つぶ)っててもよけれますよ!! 0:タンタンとよけられるようになっている。 空海:ほぉーー! 空海:なかなかじゃ、動きもよくなってきたのー!どんどん行くぞー!! 0:(ものすごい速さで斬撃を飛ばしてくる) 潔:(師匠の攻撃を避けながら)あったりまえですよ、、もう何年も一緒にいますから!! 空海:なかなかだ…… 空海:(深呼吸) 空海:あぁーーーー!!そりゃーー! 0:サイクロン発生!! 潔:えっ!ちょっ!!えぇぇぇ! 潔:無理無理無理!!! 空海:あ、しまった……! 空海:力入れすぎてしまった……!!歳はとりたくないな…… 空海:ほっほっほww 潔:うわわわわわぁー!!えぇーーー!! 潔:嘘でしょーー!! 0:(サイクロンに巻き込まれる) 潔:うわぁーーわーーーー!! 0:(思いっきり叩きつけられる) 潔:痛てぇーー!ちょっと!! 潔:死んだらどうすんですか!? 空海:はっはっは! 空海:そんなので死ぬ体に鍛えとらんよ! 空海:よーしこのぐらいで飯にしようー!! 帰るぞーー!!…おっと酒が切れてる、、、 空海:おい、潔(いさぎ)!ちょっと街まで行っていつもの酒、買ってきてくれねぇーか? 潔:えぇーーまじですか!?もう、クタクタなんですけどぉー!!! 空海:ほれ!お金だ!!あまりは小遣いじゃ! 空海:猛獣の森で修行しながら行ってこい!! 空海:先に家に戻ってるからのぉー! 潔:マジですかぁー!…行ってきます! 0:第三話 酒屋のシド 0:シャボニア町にて 潔:うわぁーー人混みすごいなぁ… 潔:えぇーと酒屋シドは?っと… 0:(客引きをするシド) シド:さぁーー!安いよ!!うちの酒は美味しくて安いよーー! シド:料理にも最適!! シド:さぁーー見ていって!!どーぞどーぞ!! シド:酔ってらっしゃい!見てらっしゃい!! 潔:相変わらず、すごいなぁーシドさんのとこは… 0:(人混みの中をかきわけていく潔) 潔:よっと…おっさーん!通るよ! 潔:おばちゃん!通りますよっと! 潔:ふぅー……あ!シドさーん!! 潔:いつものお酒くださーい!! シド:あいよーー!! シド:おぉーーー!潔(いさぎ)じゃねぇかー!! シド:大きくなったなぁーー!ひさしぶりじゃなねぇか! シド:師匠のお使いかい? 潔:そうなんですよ!!ほんと、毎日飲むからまた切らしちゃって シド:お!そうかい!それにしても大変だなー! シド:ちょっと休むかい?修行の話でも聞かせてくれ! シド:あっ!そうだ今朝採れたばっかりのりんごジュースがあるんだ…飲むか? 潔:ジュース…! 潔:あっ!んじゃあ!ちょっとだけ… シド:おう!んじゃあ中に入れ!! シド:おーい!!ミド!ちょっとここ頼むよ!! 0:(ミドが降りてくる) 潔:あ!こんにちは!!初めまして! 0:ミドは会釈だけして外に出る シド:カァァァ!! シド:こら!ちゃんと挨拶しなさい!! シド:……ごめんなちょっと人見知りなんだ 潔:あぁーいえ!大丈夫ですよ! シド:いつもは配達を主にまかしててこの時間にはいねぇんだがたまたま早く帰ってきてな! シド:(ミドに向かって)じゃあ!ちょっと店頼んだぞ!! 0:シド家 0:ジュースをコップに注ぐシド シド:しっかしなぁ…無茶するなぁ!あの爺さんわよww シド:まぁ、昔からやり方は変わらないがな! 0:コップを潔の机におくシド シド:ほれ!たんと飲め!おかわり自由だからよw 潔:ありがとうございます! 0:ジュースを口に運ぶ潔 潔:前から聞きたかったんですけどじいちゃんとはどんな関係だったんですか? シド:あぁw昔、アイツは訓練校の先生で俺はそこの生徒だったんだよ! 潔:え!?そうだったんですか? シド:そうなんだよーどうも当時のオレは気にくわなくてな シド:ブチ切れてつっかかるもコテンパンにされたんだw シド:どうもなぁー当時のあの、ちまちまとエスピリット(能力値)を上げていくやり方を見るとイライラしちまってよw シド:お前はよく平気だな? 潔:……僕はただ着いて行けてるだけですから…… シド:…でよ!オレの能力は水であいつは風だ シド:昔よ!タイマン張ったらよサイクロン起きちゃってよーw学校潰れかけて大変だったよ…w 潔:サ……サイクロン…… 潔:じいちゃんにそんな過去があったんですねw シド:今、あいつと張り合ったら俺は負けるだろうなww シド:俺は、全然修行はしてねぇーからなww 潔:軽く笑う シド:ところでよ! シド:お前…フォルタリスはつかわねぇのか? 潔:フォルタリス…? 潔:なんですか?それ…… 潔:今は、避け方ぐらいしか教わってません。 シド:カァァァァァ!! シド:なんだ…教えてねぇのか!? シド:エスピリット(能力)はとっくにフォルタリスが出来るライン遥かに超えてるってのに…… シド:まぁ、あの先公が教えてんだからそうだな…… 潔:……? シド:いいか?フォルタリスってーのはだな… 0:外から悲鳴をあげている 0:魔獣が1匹町を襲ってきた… 魔獣:ウガァァァァ 潔:…!? 0:ビビる潔、悠々と話すシド シド:おっ!!そしたら実技だ!!教えてやらぁ!!着いてきな! 潔:え!?あ……はい!! 0:何倍もある体格の魔獣と向き合うシド 魔獣:グルルルルルルルルルルル!! 魔獣:邪魔をするな愚かな人間よ 魔獣:滅ぼされたくなければ、質問に答えろ… 魔獣:ここに能力者はいるか……? シド:ほぉー……喋れるのか? シド:人を脅(おびや)かしてずかずかと土足で入ってきやがって! シド:それが人にものを尋ねる態度かよ!! 魔獣:我の目的は能力者を殺す事… 魔獣:かすかだが、エスピリットの臭いがする 0:魔獣が構える シド:チッ!!無視かよ… 魔獣:ボラデ•フエゴ!!(炎玉) 魔獣:エンボラデ•フラム!!(炎の纏わり) 0:魔獣の身体に炎が纏わりつく シド:その技は、アルビダットの能力だな… 魔獣:ロンス•フラム!!(火炎放射) 0:魔獣が口から炎を吐く シド:…!? 魔獣:能力者はどこだ! 0:炎の渦に巻き込まれ、シドがモロに食らうが炎が消えて下から水が出てくる 潔:……!!シドさん!! シド:能力者、能力者うるせぇーなぁー シド:オレに火は通用しねぇよ!!水だからな! シド:エスピリットは火か…… 魔獣:貴様が能力者だったのか…すぐに楽にしてやる シド:おいおい!瞬時に判断できねぇのか!? シド:お得意の嗅覚はどうしたよ? お前の目の前にいるのは!能力者だ! シド:さて…町で戦うんじゃ…被害が出るなぁ シド:バリアを張っとくか! シド:よっと!! シド:水障壁!! 0:下から水が噴き出し潔、シド、魔獣を包む シド:これなら!いくらでも暴れていいぞ!!魔獣さんよー!! シド:さ!!行きますか!! 0:第四話 シドVS魔獣 0:潔の方を向きながら説明するシド 0:シドに向かって攻撃する魔獣 シド:よーし!!潔(いさぎ)! シド:まずお前がやってるのはブーヌボンド(風玉)だろ! シド:オレの場合は、水だからルーナリス(水玉)だ 魔獣:ウグァァァ!! 魔獣:ギリド•フラム!!(炎の爪) 0:シドは魔獣の攻撃を避けながら潔に話しかける シド:おそらくお前は片足、又は、片手に能力を注ぎ込んで避けたりするエビータって技だ!! シド:あとは一撃を食らわす技クーブだったりな! シド:コレは、基本中の基本だ! 魔獣:グルル 魔獣:ウガァァァ 魔獣:フラム•マキシマ!!(炎最大) 0:魔獣が攻撃し続ける シド:…!おいおい!!能力の使い方がデタラメだ!! シド:生命(いのち)まで削ることになるぞ!! シド:こりゃあ!早くかたをつけないないとな シド:いいか?潔(いさぎ)!一回しかいわなねぇぞ!! シド:エビータとクーブを使うのはあくまでも練習試合や組手とかに使われる技だ… シド:実践ではほとんど使わない! シド:まぁ…使う事はあったりもするだろうけどな…技の応用とか色々な! 潔:どうしよう…バトルが激しすぎて全然頭に入ってこない…… 0:シドの目に一瞬だけ魔獣の姿が子犬に見える シド:……!! シド:やっぱりそういう事だったか!すぐに解放してやる! 潔:…!? シド:…んでだ…潔(いさぎ)!フォルタリスってのがなぁ! 魔獣:コンセ•フラム!!(炎の一撃) 0:炎を纏い突進してくる 潔:あ…!危ない!!シドさん!! 0:魔獣の突進を指ひとつで止めている 魔獣:…!? 潔:…!? シド:これだ!! シド:(深呼吸) シド:ルーナリスプレント!!(水の纏い) 0:シドの体が水色のオーラで包まれている シド:両手、両足はもちろん身体という体に能力を纏(まと)う事だ! 魔獣:ウググググググググ…… 魔獣:なんだ全く動かない………!!どうなってやがる…!! 0:魔獣は力んでいるがまったく動かない シド:これがエスピリット能力第二段階フォルタリスだ! 0:シドのオーラが右腕に集まる 0:シドが魔獣を睨む 魔獣:…!! シド:さて……お前は、本来こういうことをするやつじゃねぇ! シド:苦しいのは分かってる シド:どれだけその姿で悪行を働かしたかは知らねぇが… シド:今解いてやる! シド:安心しな!! シド:ディオス•デ•アグア!!(水神の一撃) 0:水で出来た龍が魔獣を貫く 魔獣:ウグァ!! 0:潔にも子犬の姿がうつる 潔:…….!? シド:どうやら捕獲されて無理矢理能力を上げられてすぐここにきたのか… シド:人を殺めていないようだ……よかった…それならまだ間に合う… シド:悪いな…少し水の中にいてもらうよ シド:イノーダシアン•ノイヤ(浸水浄化) 0:魔獣が水になって溶けていき、弱々しくなった子犬が出てくる) 潔:……!?(子犬に駆け寄ろうとする) 0:それに気づき止めるシド シド:行くな!!まだ浄化中だ! シド:能力が暴走してまた苦しめることになる!気持ちはわかるがもう少し待て!! 潔:あ!!はい!! シド:大丈夫だ……絶対助ける! 0:浄化が終わって子犬が倒れる シド:ふぅ………こんなところか……… シド:もう、行っていいぞ…優しく抱きしめてやれ… 0:バリアを解くシド 0:潔が、駆け寄り優しく子犬を抱きしめる… 0:涙がこぼれる潔 潔:怖かったね…痛かったね…よく…頑張ったね…… 潔:もう…大丈夫だよ…… 0:魔獣が安心したように眠る シド:ルーナリス!(水玉)! 0:優しい水玉が子犬を包む 潔:…!? シド:オレのエスピリットルーナは癒しを与えて回復速度を上げることが出来る しばらくしたら元気になるさ! シド:自分の能力より遥かずっと上の能力をこいつは小さい身体で使っていたんだ 生きてるのが不思議なくらいだ… 潔:酷すぎる……いったい…誰がこんなこと…… シド:…アプチード国軍だ シド:こんなことが出来るのはあの国しかいねぇ シド:八年前にアルビダットを滅ぼし生き残った能力者を根絶やしにするためにここを嗅ぎつけてコイツを送ったんだ… 潔:こんな事するなんて許せない… シド:あの国は自分の国がトップになりたいがために、より強い能力者を根絶やしにするのが目的だ。 シド:そのためならばどんな手でも使ってくるやつらだ。 シド:一人一人の能力は大した事ないかもしれんがアルビダットの能力者が捕まってるってことも分かった…人質みたいなもんだ…うかつに近寄れない… シド:今は、それを押し殺して俺らは戦い続けなきゃ行けない…… シド:いいか?潔!強くなる事だ!!肉体も精神も!!分かったな? 潔:………       0:第5話 フォルタリス シド:それと、これがフォルタリスだ!覚えておけよ 潔:うん…それより…… 潔:すげぇ…… シド:……え? 潔:すげぇーー!!じぃちゃんはそんな能力があるのを全然教えてくれなかったよ!シドさん、水色に光ってたよ!! 潔:カッコいい!! シド:お…おい…食いつくとこ違うぞ!! 潔:ね!!どうやってやったの!?ね?ねぇ? シド:だからさっきやったろ?身体中に纏(まと)わせるんだって シド:説明きいてろよ! シド:ってか!さっきの感動シーンだぞ!! もっとなんかあるだろ? シド:ツッコミどころ満載だなぁ! シド:詳しくは…あぁ……師匠に教えてもらえ! 潔:はい!分かりました!! 0:軽いため息を吐くシド シド:お前は名前ピッタリの性格だな! 潔:…?(首をかしげる潔) シド:…って事で、いつもの酒だ! 潔:ありがとうございます! シド:(手を出す) 潔:…?あ!はい(握手する) シド:握手じゃねぇーよ!! シド:お金だよ!お金!! 潔:えぇーー!!お金取るのかよー!! シド:取るのかよーじゃねえよ! シド:当たり前だ!うちは酒屋だからな!それが本業だ!! シド:しょうがねぇーから授業料はチャラにしてやるよ! 潔:はーい(お金を渡す) シド:はい、毎度!!今度は師匠と来な!!たらふく食わしてもらえ!! 潔:(笑顔で)はい!! 0:師匠のもとに帰ろうとする潔 0:大声で呼び止めるシド シド:あっ!そうだ!!あと、今度一杯やろうぜって宜しく言っといてくれ!! シド:んじゃあ気をつけてな、、、!! 潔:はい、ありがとうございました。 0:師匠のもとへ足を動かす潔 0:潔が見えなくなるまで手を振るシド シド:さーてと!! シド:さっきのおかげで人があつまってるなぁー シド:店再開するかなっと! 0:再び呼び込みをするシド シド:さぁーさぁ!酔ってらっしゃい!見てらっしゃいつってなw シド:はーい、そこのカップルちょっと一杯寄って行かないかーい? シド:ウチは!軽い食事も出来るよー!! シド:えっ!?デザーグレスかい!!あるある入った、入った! 0:デザーグレスは氷菓のことである…        フェードアウト 0:第六話 ラモールアッシュ 潔:はぁー!!すごかったなぁー!! 潔:シドさんカッコよかったなぁーー!! 0:(酒瓶をみる) 潔:それにしてもくっさいなぁーー!よくこんなの飲めるよなーー! 潔:ちょっとのんでみる…か… 潔:いや…やめようw未成年だしまたスリッパで叩かれる… 0:しばらくして 潔:はぁーーーあもう、クタクタだよぉー 潔:結構歩いたもんなぁー疲れたなぁー 潔:じいちゃん…能力は使っちゃダメだ!!って言ってたけど 潔:なんでダメなんだろうこんな森の奥なら使ってもバレないしいいよね…! 潔:よぉし!ブーヌボンド!!(風玉!!) 0:酒瓶と潔の足に風が纏わりつく宙に浮かび空を舞う 潔:いやっほぉーー!!おぉーー!超楽だぁ!! 潔:お!ちょっとやってみたいことがあったんだ! 潔:(ゴホンッ) 0:ターザンロープを掴み叫ぶ潔 潔:あぁぁぁぁああ!あぁぁぁぁぁぁああ!! 0:上に上がりすぎて鳥達がびっくりしている 潔:おっと!ごめんよー!!飛びすぎちまった…… 潔:流石にじいちゃんにバレるよなぁ…… 潔:ちょっと風玉抑えて低空飛行で行くか…よっと! 0:通信で 強敵副隊長:こちらアプチード軍副隊長幹部、今シャボニア上空だ!! ?隊長:了解だ。そこに能力者がいると言われている。くまなく探せ! 強敵副隊長:しかしよー、どう見てもここ、20キロくらいの整備されてない森さらにその先には小さな町があるぐらいだぜ? 強敵副隊長:何かの間違いじゃないんですかい? ?隊長:いや、いるはずだ。 ?隊長:そこの田舎の町から能力者の反応エスピリット値が高く反応していた。 ?隊長:反応があまりにも高すぎて性能が良いレーダーが故障したくらいだ ?隊長:確かに機械の故障も考えられるがくまなく探せ! ?隊長:お前の乗ってるアビオンにもエスピリットレーダーがついてるはずだ! 0:聞こえない程度に舌打ちする強敵副隊長 ?隊長:それと…ん?何か言ったか? 強敵副隊長:いえ、何も言ってないです。 ?隊長:…そうかそれとアルビダット種の野良犬を1匹捕獲して能力値を最大以上まで上げて送り込んだが…今は消失している。 ?隊長:なんらかの衝動があった…それも確認しろ! 強敵副隊長:隊長が無理やり能力を上げたからくたばったんじゃあないですか? ?隊長:街まで行けば分かるだろう ?隊長:死骸が落ちていたのであれば回収して(必ず連絡しろ!以上だ!!)()あたりでミュートにしてください 0:通信を切る 強敵副隊長:あいよ!了解! 強敵副隊長:ったく!人使い荒いよなぁ、隊長はよ! 0:しばらくして 強敵副隊長:…ん?レーダーが反応してる……! 強敵副隊長:能力者じゃねえか!!? 強敵副隊長:いいねー早速見つけた!! 強敵副隊長:間違いなく能力者だ!アルビダットの連中か? 強敵副隊長:俺の能力もうでがなるぜぇ!ラモールアッシュ!! 0:右手錬成で斧が出てくる 強敵副隊長:さて!!殺しに行きますかね!! 強敵副隊長:…おっと…殺しちゃいけなかったんだわ…… 強敵副隊長:様子を見に行こうとしますかねぇっと!! 0:アビオンを乗り捨て、上から能力者のとこに落ちながら向かっていく 0:第七話 弟子潔(いさぎ) 初戦開始 強敵副隊長:見つけたぜー!能力者!! 0:(潔に向かってラモールアッシュを思いっきりなげる) 潔:ん…!?わぁ!! 0:斧を避ける 強敵副隊長:おら!おら!おら!おら! 0:右手で錬成しては斧を投げる 強敵副隊長:イノーブルアッシュ!!(無数の斧) 潔:なんだ?これは!?すごい斧の数だ… 潔:!? 潔:当たった木や草がどんどん枯れている 潔:…!?命を吸い取っている! 潔:…能力者か!?これは、当たったら即死だ… 潔:一旦、空中に逃げて反撃するしかねぇー! 0:潔に斧が当たりそうになる 潔:おっと…危ねえ……バリケード!! 強敵副隊長:バリケードか……あのバリアの大きさ…いいねぇ…… 強敵副隊長:まさか!あいつが魔獣を倒したやつか!? 0:顔が認識できるところまで近くなる 強敵副隊長:おいおい!なんだよ!!まだガキじゃねぇーかー!? 強敵副隊長:つまんねぇ!! 潔:ここからなら行ける!! 潔:風を纏(まと)わせるんだ…… 潔:(軽く深呼吸) 0:緑色のオーラが出る 潔:一旦、ひるませる! 潔:俺が考えた技があるんだ!! 潔:くらえー!!ファッシィ!!ブレット!! 0:かまいたち発動 0:両手からクロスした鎌の形をした衝撃波が出る 強敵副隊長:フン!! 0:持っている武器で弾かれる! 潔:…!? 強敵副隊長:鎌が斧に勝てるわけがないだろう? 潔:ひるまない!!……まずい……!! 強敵副隊長:ほう…全部オレの攻撃を避けて懐にまで来るか? 強敵副隊長:なかなか出来るじゃねぇか! 強敵副隊長:今放った斬撃で俺の近くまで来れたのはいいが 強敵副隊長:おまえの体制は今ひどく悪すぎる! 強敵副隊長:さぁ!どうする?この一撃が当たっちまうぞ! 強敵副隊長:終わったな!!能力者!! 強敵副隊長:コンセプト!!(とどめの一撃) 潔:わりぃーじいちゃん!!ちょっと使わせてもらうよ!! 0:酒が割れる 強敵副隊長:…!? 0:酒を身代わりにして体制を立て直して着地する 潔:(息を切らして)はぁ…はぁ…はぁ… 潔:このぐらいの範囲なら相手は、むやみやたらに動けないはず… 強敵副隊長:なかなかやるなぁ!瞬時に体制が悪いと判断しフェイクをかけて間合いをとり体制を立て直したか? 強敵副隊長:だがよ…避けてるだけじゃ倒せねーぞ 0:木に刺さってた斧が動き出す! 潔:な!なに……!まさか…!? 0:慌てて飛んで斧避けようとする 強敵副隊長:ランブラー!アッシュ!!(斧回収) 強敵副隊長:爪が甘いなぁ!!そこも許容範囲だぁー!!! 強敵副隊長:うらぁ!! 0:思いっきりの腹パンが決まる 潔:グホェ!! 強敵副隊長:おっと…殺しちゃダメだったんだわ… 強敵副隊長:危ない危ないラモールアッシュに食わせるところだった…イヒヒヒヒヒ 潔:ゴホッ!ゴホッ! 強敵副隊長:おいおい?もう終わりかよ!! 強敵副隊長:いいか?避けてるだけじゃ、人は倒れねぇ!! 強敵副隊長:攻撃しなきゃ!意味がねぇ!防御なんか意味がねぇ! 強敵副隊長:力こそ全てなんだよ!! 潔:嘘…だろ…なんだよ…コレ…! 潔:こんな終わり方あるかよ… 潔:じーちゃん…ごめん…せっかくここまで来たのに… 潔:こんなに…強い奴がいたなんて…もっと修行しておけば…よかった… 潔:じーちゃんの酒もこなごなだし…ごめん… 強敵副隊長:こいつ…アルビダット国の生き残りか? 強敵副隊長:まだガキの分際であの動き、瞬時の判断それに…さっきの能力…只者じゃねぇ… 強敵副隊長:まぁ、いいや…気が変わった 強敵副隊長:やっぱり隊長に報告は無しだ 強敵副隊長:食いてーか?ラモールよ 強敵副隊長:そうか?んじゃあー今食わしてやる 0:ラモールアッシュを両手で高く上げる 潔:ダメだ…もう動けない…強すぎる…勝てない……! 0:第八話 師匠参戦! 強敵副隊長:死ねーーーー!!!! 0:ラモールを両手で振り下ろす 0:指で一撃を止める空海 空海:おーとっとっ!! 潔:…!? 強敵副隊長:…!? 0:潔に向かって空海が言う 空海:危ないとこだったのー 空海:もう少し見てやろうかと思ったがぁー 空海:歳のせいかね?気づいたらここにいよったわいw 空海:歳はとりたくないのぉw 強敵副隊長:だ…誰だお前は! 強敵副隊長:俺のコンセプトを止め(ただと……) 空海:(被せて)いやー弟子の喧嘩には師匠は割り込んじゃいけないというルールがあるんだがどうもねぇ… 強敵副隊長:なんだこいつは全然動かねぇ…… 強敵副隊長:どうなってやがるんだ…グギギギギギ 0:強敵を無視して話し続ける空海 空海:あぁーそうだ潔(いさぎ)… 空海:おまえの身のこなしと、クーブ(技)かまいたちか…見事じゃよ… 空海:あのやり方はシドじゃな…あーのお節介…勝手なことしよって 空海:一度見ただけであそこまでやりこなすとは見事じゃ!! 潔:いや…全然でした…ゴホッ… 潔:はじき返されて終わりました… 0:体制を崩される強敵副隊長 強敵副隊長:……!? 空海:いや…よーくみてみぃ! 空海:ここにヒビがはいっとる! 潔:え……あ…ほんとだ…! 空海:やれやれ… 空海:今度は能力の使い方の修行をしようか 楽しみじゃな… 強敵副隊長:グ……グギギギギギ…… 強敵副隊長:て…てめぇー無視してんじゃねえーよ!! 空海:さてと…このままだと体制辛そうだね…お前さん 空海:よいっしょと…!! 0:強敵副隊長吹っ飛ばされる 強敵副隊長:ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉおー!! 0:吹っ飛ばされる 空海:あらら、吹っ飛ばしすぎたかな? 強敵副隊長:…おのれ!クソが!! 強敵副隊長:ランブラーアッシュ!! 0:落ちていた無数の斧が師匠を襲う 0:斧が一個も当たらない 0:師匠が歩き詰め寄る 強敵副隊長:……!? 強敵副隊長:なぜだ?なぜ一個も当たらねえ!! 空海:なぜって…ちょいとコイツの軌道(きどう)を変えてるだけじゃよ 強敵副隊長:ありえねぇ!そんなバカな事があるかよ… 0:師匠が立ち止まる 空海:深呼吸 空海:おい!若いの! 0:緑色のオーラが師匠を包む 空海:ウチの弟子が世話になったのーー!!どれ、相手になってやろうー!! 空海:確かこの世に必要なのは力のみといっておったのー! 0:オーラと同時に突風が相手を襲う 強敵副隊長:(息を切らしながら)なんだこの風は……身体中が痛えぇー 強敵副隊長:…!?アルビダットの能力…第二段階…フォルタリス…… 強敵副隊長:(笑いながら)フン…いいねぇー 強敵副隊長:ちょうどそこのガキじゃ役不足だったんだ! 空海:ほぉーう斧にヒビが入っているのにか… 強敵副隊長:クッ…… 空海:(一息つく) 0:師匠のオーラが少しちいさくなる 空海:よかろう…ただずっと攻撃を避けるのはちょっと腰にきちゃうからのー 空海:武器を使うとしようかのー 強敵副隊長:フ…いいねぇ!丸腰のジジイを殺してもなんもやりがいもねぇ! 強敵副隊長:武器使いな!どの武器を使うんだ? 0:ポケットから小さいスリッパを出す 空海:これじゃ!自前スリッパで戦うかのー 強敵副隊長:な!?イカれてんのかテメェは…? 空海:さぁーーて! 空海:お前さんのなんとかアッシュとかいう巨大な斧と… 空海:弟子の修行に使っているこのスリッパ… 果たしてどっちが強いかのー 空海:力だけが全てなんじゃろ? 空海:掛かってきなさい!! 0:第九話 ディオス•デ•ヴィエンド 強敵副隊長:ふざけるな!! 強敵副隊長:イノーブルアッシュ!!(無数の斧) 0:師匠の身体全体に死神の斧が無数に飛びかかる 強敵副隊長:イヒヒヒヒヒ!完全に包囲した…もう逃げ場はない!! 強敵副隊長:油断したな!!さーて!!どっから命を奪おうか? 強敵副隊長:心臓に何個も斧が突き刺さるか? 強敵副隊長:それとも身体中を傷つけてから奪うか!? 強敵副隊長:ラモール!お前の好きにしていいぜ?殺っちまえ!! 強敵副隊長:イヒヒヒヒヒャアアアーー!! 空海:やれやれ…随分物騒な技じゃのぉ 空海:(深呼吸) 空海:はあぁぁぁぁぁ! 0:包囲してた斧がバラバラに砕け、スリッパを地面に叩きつけ地面が抉れる 強敵副隊長:…!? 強敵副隊長:オレの斧が一瞬にして……ハッ!! 0:顔上げると目の前にいる 空海:Checkmate(チェックメイト)じゃ……! 空海:ディオス•デ•ヴィエンド(風神の一撃!) 強敵副隊長:ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁあああ!!!(出来るだけ叫んでください) 空海:お前さん!相当悪行しておったのー 空海:それは、今までやってきた行いの痛みじゃ… 空海:しばらくは消えんじゃろ 強敵副隊長:(息を、切らしながら) 強敵副隊長:クッ……なんだ……今の技は…… 強敵副隊長:なぜ……斧が負けるんだ…… 強敵副隊長:なぜ…あんな武器で地面が抉(えぐ)れるんだ…… 強敵副隊長:あんたは一体何者なんだ? 0:強敵副隊長息をきらしながら最後の力を振り絞る 強敵副隊長:俺は、アプチード国軍幹部副隊長だぞ!!こんな老人に負けるはずがない!! 強敵副隊長:……ラモールアッシュ!! 空海:命を無駄にするな!! 空海:もう!其方(そなた)の負けじゃ… 空海:ノイヤ!!(能力かき消し) 0:能力がかき消される 強敵副隊長:…!? 空海:死に急ぐな!お前は、まだ若い… 空海:力だけが全てではない…お前にはまだ学ばなければいけない事が山ほどある… 空海:今までやってきた事を反省し、悔い改め見直してゆけ!! 空海:お前にはそれが出来る…   空海:さーて!!酒を買いに行くか! 空海:おい潔!立てるか? 潔:思いっきり拳(こぶし)を食らっただけ…です…大丈夫です… 強敵副隊長:ま!待て!!俺はあんたの連れを殺そうとした男だぜ!! 強敵副隊長:殺さねぇーのかよ!! 空海:弟子はまだ生きておる! 空海:それとお前さんは一瞬だが良い目をしていた… 空海:未来をたくせる希望があるやつにとどめなんかさせんよ! 強敵副隊長:…あんた、名前は? 強敵副隊長:俺の名前はラバンだ!!あんたの名前を教えてくれ!! 空海:ほっほっほw 空海:ワシは空海(くうかい)じゃ!この子はワシの弟子…潔(いさぎ)だ!そしてアルビダットの国の者じゃよ!! 強敵副隊長:空海……アルビダット…最強といわれる……あの… 0:ラバンが倒れる 0:間 0:アプチード国にて ?隊長:…んで?能力者はいなかったというのがお前の報告か? ラバン:能力者はいませんでした…ただの勘違いでした。 ?隊長:いなかった?勘違い?……エスピリットの臭いがする! ?隊長:…変わった臭いだ……風の能力者か……? ラバン:…………!? ?隊長:当たりだな……何か言いたいことがあるのか…?申してみよ ラバン:隊長!!やっぱりおかしいです! ラバン:あんな心豊かなアルビダットが我々アプチードを滅ぼすわけありません!! ラバン:今すぐ、アルビダットの能力者の洗脳を解いてアルビダットに返しま(しょう…!!) ?隊長:(被せて)何を言っている…? ?隊長:最初にアプチードが滅ぼされ掛けたのはアルビダットの能力者のせいだ!! ?隊長:それで8年前にアルビダット国は滅んだんだ! ?隊長:ウチの軍に引き入れるのは当然であろう!! ?隊長:それに、人を殺すことはお前の能力にもたけているだろう? ?隊長:なぁ?ラモールアッシュ? ラバン:……!!それは我々が!!…8年前!! ラバン:洗脳兵をばら巻いて混乱させて滅んだんだ! ラバン:アルビダットは何も悪い事をしていない!! ラバン:我々アプチードが欲(よく)をかいてアルビダットの能力者を(欲していたから) ?隊長:(被せて)ピスドソフィア…(銃の一撃) 0:銃声がなる ラバン:…………グハッ!! ラバン:隊長………?な…何を………? ?隊長:これ以上言っても、らちがあかない。 0:その場を立ち去ろうとする隊長 0:ラバンは気絶する ?隊長:(動揺する兵士に向かって)オイ!! ?隊長:記憶を取り戻しつつある!! ?隊長:コイツにノイヤをかけて牢屋にぶち込んでおけ!! ?隊長:もう使いものにならなくなった…… ?隊長:明日処刑する!!準備をしろ!! 0:第十話 新しい仲間? 0:酒屋(シド)家にて 酒屋(シド)、空海、潔(いさぎ)ミド、4人と1匹が話している。 シド:なるほどなぁ…そんなことがあったのか 空海:そうじゃ、だから報告をしにきた… 空海:ここは、能力者がいると判断しまたいつここを襲ってくるか分からん 0:潔、ミドは犬と戯れている 空海:ところで、シド…そいつはなんだ? 0:ミドと子犬のほうに指をさす シド:おいおい!?とうとうボケちまったのか?俺の息子だよ!大きくなっただろう… 空海:違うわい!息子がおるのは知っとる! 空海:その隣にいる犬だ…… シド:あぁ…コイツな潔(いさぎ)がこっちに来てる時に現れた魔獣だ シド:恐らくアプチード国軍が偵察用(ていさつよう)に持ってきたやつだろうな シド:アルビダットの野良犬だったんだろう… シド:普通の動物にも能力があると聞いていたが捕獲されてエスピリット値を無理矢理高くされて魔獣化したモンスターだ シド:変に野放しにしてまたさっきみたいに魔獣化されて町を暴れまわれても困るからよ!俺が預かったんだ シド:ここならいくらでも暴れられても俺がいるから止められるしな! 潔:優しいんですね!シドさんは シド:まぁ…オレの仕事は配達とか、いろいろあるからな シド:最初はオレと一緒に仕事してもらって慣れてきたらミドと一緒に配達してもらって育てていくさ! 潔:…この子名前はあるんですか? シド:名前…?そうだなぁ… シド:コイツと戦ってた時にわかったんだが… シド:ほんとは人懐っこい犬だったんだよ!それがたまたまアルビダット能力がついちまって周りの仲間を遠ざけちまった… シド:アプチードに捕獲され町を破壊しろとの命令でこの国を暴れ回ったってのをオレがコイツの記憶から読み取ったんだ 空海:そうだったのか…さぞ辛かったろうに… 潔:…?記憶を読み取れるのは同じ能力を持つ者だけじゃないんですか? 空海:普通はそうじゃ…だが…シドの能力は特別だ… 空海:人や動物、生きてるものを癒す力がある 心を通わせる事ができるんじゃ… シド:そういう事だ潔(いさぎ)! シド:これから、コイツにはいろんな場面で人を助けてまた人間との絆を取り戻して欲しいとオレは思った… シド:そんな願いを込めて! シド:レスキュードッグのレスキーなんてのはどうだ? 0:魔獣レスキー尻尾を振る シドお……!!喜んでるな! シド:よし!!お前は今日からウチの家族レスキーだ!! 宜しくな!! 0:高らかに笑うシド シド:それと、コレだ!! 0:おもむろにリストバンドみたいな物を取り出す 潔:シドさんそれはなんですか? シド:これか!?コレはな!また暴走しないように制御するものだ シド:一緒に戦った時、生命(いのち)まで削って戦おうとしてたからな!! シド:こいつを守るお守りだ! 潔:おぉー!すごい!なんでもできるんですね!シドさん!! シド:まぁーーな!! 空海:手先だけは器用だからのーコイツは! シド:うるせぇー 0:一同笑う 潔:あ……そういえば… 潔:シドさんと戦ってた時レスキー喋ってたけど今も喋れたりできるの? シド:んー…魔獣になれば喋れるんじゃないか……? 空海:今、喜んでるみたいだし一回やってみたらどうじゃ? シド:そっか?んじゃあ…やってみるか? 潔:なんか…嫌な予感しかしない… 0:空海の後ろに隠れる潔とミド 0:リストバンドをレスキーの後ろ足につける シド:よーし! シド:さぁーー!!しゃべってみろ!! 0:魔獣に変身するレスキー 潔:前見た時より小さくなってるね 空海:悪の心が浄化されておるからじゃな 空海:あと、シドのお守りが発動して能力が制限されておる 空海:潔(いさぎ)後ろに下がってなさい。 潔:…うん シド:どうした?レスキー? レスキー:ロンス•フラム!!(火炎放射) 0:喜びすぎて口から炎を吐きシドの顔が黒焦げになる… シド:…!! シド:オレに炎は効かんが… シド:しゃべれるようになって初の言葉が…それか……? シド:それと、しつけが必要だな…… 空海:軽率!楽観的!あと、説明が長い!かつ計算の誤算!! 空海:お前の悪いクセだ!シド…… 潔:いや……今のはじぃちゃんが…… シド:うるせぇー!先公!! 0:4人とも笑いが絶えなかった!! 0:アドリブ笑ってください!! 0:終わり 0:第十一話 アフターエピソード 0:それから十年後……!! 0:二十二歳になった潔!! 0:二十歳になったミド!! 0:とらわれたアルビダット人を救出するため 0:それぞれ師匠に別れを告げる ミド:んじゃあ!親父!行ってくるよ! シド:おう!言ってこい!! シド:もう、お前に教えることは全部教えた! シド:…まだとらわれてるアルビダットを救いたいなんて…よく言ったもんだ!! シド:父ちゃんは、嬉しいぞ!オレの若い頃といっしょじゃねぇか! ミド:…親父… シド:ん? ミド:オレ……親父の息子じゃないんだろ…? シド:な…何言ってんだ…!能力だって父ちゃんと一緒だ、コレは実の息子の証だ シド:母ちゃんはいねぇーけどよ!!お前は、(間違いなく、おれの) ミド:(遮って笑う) ミド:無理しちゃってさ!同様隠しきれてねぇーよ!! ミド:全部知ってるよ! シド:お…おう…… ミド:(深呼吸) ミド:一丁目のメアリーさんの家は外国語しか喋れないからなんでも話せるレスキーを連れてって! シド:うん? ミド:三丁目のホゼさんはいつも大きいお金しか持ってない ミド:二丁目のサラさんの家は逆に細かいお金をよく使うから覚えておいて ミド:四丁目のニシキさんの家はいつも午前中はいないから午後の15時以降に届けて シド:どうしたんだ……?頭でも打ったのか? ミド:ちげぇーよ!! ミド:今言ったのは、親父がやらかしたクレームの数だよ! ミド:オレがいなくなったら!!親父これ、1人で全部やるんだよ!! シド:そんなこと……お前に言われなくても…わかって…… ミド:わかって無いでしょ! ミド:この前、レスキーがわざわざ教えてあげたのに ミド:時間がないからって突っ走って!二丁目と三丁目の配達間違えて出してたじゃねぇかよ! ミド:二丁目のサラさんの家が甘口で ミド:三丁目のホゼさんの家が辛口!! ミド:どっちの家からもクレーム来たんだよ! 大変だったんだからな!! ミド:どうすんだよ!それが引き金になって店が潰れたら! ミド:オレ嫌だよ!久々に帰ってきたら実家がないとかそういうオチは! シド:……分かった……気をつける! ミド:…….でもさ ミド:そんなダメダメな親父だけどオレがピンチになると店そっちのけですぐ駆けつけて守ってくれる! ミド:辛かったり悲しかったりした時はいつも笑わせてくれる! ミド:オレの自慢の最高の親父だ ミド:オレをここまで育ててくれてありがとう! シド:(泣きながら)お前……一回けなして、褒める話術どこで覚えたんだ! シド:このやろう父ちゃんを泣かすんじゃねぇ!! ミド:店の事と、レスキーの事と…あとシャボニアのこと任せたよ!! ミド:お父さん!! シド:な……!!馬鹿野郎!!早く行っちまえ!! シド:もう…帰ってくんな! ミド:あっという間にみんなすぐ助けて帰ってくるよ!! シド:とっとと行っちまえ!! シド:お前の大好きな料理全部作って待ってるからな!! 0:ハンカチで涙を拭いながら見送るシド 0:振り返らず前へと突き進むミド 0:間 潔:よいしょっと!!行ってくるよ!じぃちゃん…!! 空海:んんーー!!行ってこい!! 空海:お前には!私の全てを叩き込んだ!! 空海:もう、教えることはない…本当に行くのか? 潔:今もアプチードに捕まってる仲間がいるんだ 潔:みんなを助けないと 潔:また、いつも明るく楽しいアルビダットを取り戻したい!! 空海:良く言った! 空海:その意気込みが有ればどんな苦難も乗り越えられるだろう。 空海:この国シャボニアはワシとシドがおる… 潔:うん!!その心配はしてないよ 潔:シドさんも、じぃちゃんも強すぎるから…んじゃあ!行ってくるよ!! 空海:あ!そうじゃ…潔(いさぎ) 潔:ん?何? 空海:あぁ…シドの息子のミドも、今日旅に出ると言っておったな… 空海:お前と同じこころざしを持つ者だ森で合流するといい… 潔:そうなのか…久しぶりだなぁ…ミドかぁー… 潔:レスキーは元気かなぁ! 空海:レスキーは、能力を生かして人を助けているそうじゃな… 空海:ミドはシドと同じ水のエスピリットを使う子じゃ 空海:お前とも相性がいいだろう!かつてのワシとシドのようにな! 潔:おう!分かった! 潔:多分森の中で会うと思うから聞いてみる! 潔:んじゃあ!今度こそ行ってくる!! 空海:あ…ちょっと待った… 潔:今度は…何だよ!じぃちゃん!! 空海:お前にコレを渡しておこう… 0:師匠から潔へ緑色の光が流れ込む 潔:…!?何……コレ…? 空海:ワシのエスピリットだ!ワシはこの先短い… 空海:この希望をお前に託す!半分だけだけどな! 潔:あ…ありがとう 潔:でも…そこをしぶとく生きるのがじぃちゃんだろ! 0:師匠のゲンコツが飛んでくる 潔:痛えぇーー!!でもなんか久しぶりw 空海:お前はいつも一言多いんじゃ…… 空海:行ってこい!! 潔:おう!!行ってくる! 空海:未来ある希望が2人……いや3人か…… 楽しみじゃのうーー 空海:まだ長生き出来そうじゃ…… 0:「メートルイットモアmaître et moi(師匠と私)」 0:完 0:To be continued