台本概要

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タイトル 彩る春に〜イロハル〜【1話-青色】
作者名 ゆる男  (@yuruyurumanno11)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 5人用台本(男2、女3)
時間 30 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 春に咲く桜は儚く散る。それでも彼女はその花を笑ってると表現した
その感性に惚れ込んだ一人の少年は、どうにかして彼女と仲良くなろうと気持ちを綴った手紙を書いた

青色の気持ち



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シリーズ物のラブコメなので続きは追って投稿します!
楽しんでくださいませー!

キャラの性別を変えなければ異性のキャラを演じても大丈夫です!
過度なアドリブなどは控えてくださいませ!

野良劇や約束劇で使用する時に
X(ツイッター)で呟いて頂けると今後のモチベーションに繋がります!!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
青哉 107 (せいや)青と呼ばれてる。アホな性格だが臆病でもあり、真っ直ぐでもある
45 (べに)赤と呼ばれてる。気が強い性格だが、どこか弱さがある
黄金 36 (こがね)黄色と呼ばれてる。優しい性格だが言うことはちゃんと言う
心春 68 (こはる)独特な感性を持っている。一度自分の世界に入ると周りが見えない
紗雪 47 (さゆ)ノリがいい陽キャ。それでも心春にはどこか敵わない所がある
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
彩る春に〜イロハル〜【1話-青色】 青哉:……綺麗だ 心春:……ん? 青哉:あ、ご、ごめんなさい! 心春:見て 青哉:………え? 心春:ほら、桜の花が笑ってるでしょ? 青哉:……… 心春:見える? 青哉:……すいません。よくわからないです 心春:そっか。笑ってるんだけどなー。 青哉:……… 心春:うん。青色だ 0:【間】 青哉:(色羽(いろどり)高校の正門を抜けた先に大きな桜の木が見える。その桜の木を、まるで視線を縫い付けたかのように見つめる彼女が不意に俺に聞いてきた) 青哉:(何も答えられず。俺はただ彼女に見とれていた。桜の花が笑うと言う彼女が笑っていなかったからだ。……あの制服、やっぱりこの学校の先輩だ) 青哉:(俺はこの学校に入学して、4月からこの先輩が居る高校で生活するのか……じゃあ、もしかしたら先輩と仲良くなれたりするのかな?……そうだよな、高校生活は長いんだ。きっと…。きっと仲良くなれるに決まってる) 青哉:(そして、月日が流れ、色羽(いろどり)高校に入学した俺だが、早いことに1年が過ぎた。俺と先輩との関係は……) 0:【タイトルコール】 青哉:『彩る春に』 心春:『イロハル』 0:【間】 青哉:先輩との関係は……全く!変わらんのでした!! 紅:今まで何やってたんじゃあぁぁーー!! 青哉:あばぁぁーー!!(殴られる) 黄金:まあまあ、青も変に臆病だから1回も話しかけられなかったんだよ。許してやれってー、赤 紅:むず痒くなるくらい不快だわ!今まで何やってたのよ! 青哉:そ、そりゃ俺だってやることはやったぞ? 紅:何やったって言うの? 青哉:先輩が外掃除してる所を!…遠くで見てた 紅:気色悪いんじゃあああーー!! 青哉:ほうきぃぃーー!!(殴られる) 黄金:おぉー。新記録くらい飛んだなー。じゃなかった。でもまあ、これからだろ! 紅:黄色は青に甘すぎるのよ!ずっと片思いしてた先輩を遠くから見てるってキモすぎるわ! 青哉:そ、そこまで言われるとさすがに俺も凹むぞ!?いいの!? 黄金:まあまあ、凹むなって、んでも本当に1年間何も話さなかったのか? 青哉:い、いや、話しかけた事は何度もあるぞ! 黄金:その時は? 青哉:………ガクッ 黄金:えぇー!? 紅:な、何凹んでんのよ! 青哉:無視されたんだよぉぉ〜〜!綺麗ですねって言ったら返事が無くて!しばらくニコニコしてたのに視界にすら入れてもらえない!もう絶対嫌われたー!絶対嫌われたー! 紅:ふーん。じゃあ嫌われてるんじゃない? 青哉:嫌われてるわけねーだろ! 紅:めんどくさいわね!あんた 青哉:だからな。俺は先輩の事を遠くから見つめてるだけで。幸せな気分になれるんだ!キラーーンってね! 黄金:ごめん。さすがにキモイわ 青哉:へ!?黄色まで!? 黄金:とにかく、その憧れの先輩とやらに話しかけてみない事には何も始まらなくないか? 青哉:んげ!そ、そうだけど 紅:あんた中学の時からそうやってウジウジしてたわね。いい加減吹っ切れるってことしないの? 青哉:う…。痛いところ付いてくるな 黄金:赤の言う通りだぞー。どこがそんなに良いのかは知らないけど、とりあえず話しかけてみろ。無視されてもだ 青哉:んー 紅:後悔だけはしたくないって…言ってたでしょ? 青哉:……はあ。わかったよ!わかりました!話しかければいいんだろ! 黄金:急に元気になったな。昼休みもまだ終わらないし早く行ってこい 青哉:ああ!行ってくる! 紅:ちょっと!どこにいるかわかるの!? 青哉:いつも見てるからだいたいわかる! 0:青哉は去っていく 紅:最後の一言、気持ち悪い 0:場面転換。中庭にて 心春:………緑 紗雪:おーい!こはるーーん!また中庭に居るのー? 心春:…………おー 紗雪:こーはーるーん! 心春:………んー 紗雪:こはるん!! 心春:わっ!びっくりした。居るなら言ってよ 紗雪:さっきから居たよ!ずーっと空見てたよ? 心春:ああ、ごめん 紗雪:またお弁当カロリーメイトだけ!? 心春:片手で食べれるから都合いいんだよ 紗雪:もっとあるじゃん!パンとかおにぎりとか! 心春:あれ重い 紗雪:マジで? 心春:今集中してるからどっか行ってよ 紗雪:そんな事言わないでよ〜何味のカロリーメイト食べてるの? 心春:わかんない。多分チーズ 紗雪:いや、思い切りチョコって書いてあるよ!? 心春:そうだった? 紗雪:なーんでこうも何事に対しても興味無いのかなー! 心春:……… 紗雪:あーあー。一人の世界入っちゃった。せーっかくとっておきの物が書けたのにー。うち教室に戻るからね?いい? 心春:………この雲の形…!いいね 紗雪:はーい。さよならー 0:紗雪はそこを去る 青哉:ここだ! 心春:……… 青哉:ほ、本当に居た…… 心春:…………っ 青哉:………あ 0:【間】 青哉:………やっぱり綺麗だ 心春:……なに? 青哉:……あ!あの!えと!あああ! 心春:早くどっか行ってよ 青哉:………え? 心春:ほら、早く!………あ 青哉:……すいませんでした! 心春:……あ! 0:青哉は急いで立ち去る 心春:……あれ?サユじゃなかった? 0:【間】 0:場面転換 黄金:うんうん。そうだよな 青哉:3番センター。ローズ。4番ライト。高橋。五番ファースト。ペタジーニ 紅:な、何やってるの? 黄金:おー。赤か。青が例の先輩にマジで嫌われてたらしくてさ。そのショックで2004年の巨人のスタメンをずっと呟いてるんだよ 紅:なにそれ?壊れた? 黄金:壊れたね 紅:はあ。なんで名前も知らない先輩のことなんか…… 青哉:名前は知ってるわい! 紅:んにゃ!?知ってたの?てかなんで知ってるの? 青哉:え?だって3階の廊下に飾られてだろ? 黄金:飾られてた?そんな人居たっけな? 心春:あ、あの 青哉:………え 紅:ん? 黄金:ど、どうも 心春:あってるよね。多分 青哉:……… 心春:……君! 青哉:……俺…ですか? 心春:そう 青哉:な、なんですか? 心春:人違いだった 青哉:……ほえ? 心春:ごめん。じゃ 0:心春は去っていく 青哉:えええぇぇーー!!どっちの人違い!? 黄金:あ、青?頑なに教えてくれなかった憧れの先輩ってあの人か? 青哉:そうだよ!あの人だよ!人違いって今のことか!?それともさっき中庭で話したことか!?どっちなんだー!! 紅:不思議な雰囲気過ぎてわからなかったわ 青哉:そうなんだよぉ〜。はあ。やっぱり俺は嫌われたんだ 黄金:そうクヨクヨすんなって!牛丼奢ってやるから 青哉:黄色にはもう奢られたくねーよー! 黄金:大丈夫だって!見た感じ嫌いではなさそうだったぞ? 青哉:人違いだった場合な!?じゃなかったら嫌いなんだよー! 黄金:あんま喋ったことない人を嫌うか?普通 紅:……ねえ青。あんたその先輩のこと好きなの? 青哉:はあ!?好きってよりは…その、憧れっていうか 紅:じゃあ別に嫌われたっていいじゃん。見てるだけでいいんだったらね 青哉:そういうわけにもいかねーよ。俺はあの先輩と仲良くなれたらいいなーって入学式の前にそう思ったんだ 紅:でも1年経って私たちも、もう2年よ?来年には先輩も卒業するし、このまま嫌われたままでいいんじゃないかしら? 青哉:……いや、ダメだ 紅:………なんで? 青哉:ダメだからだ 紅:……そ?じゃあ頑張れば? 青哉:俺、行くとこあるから先帰ってて! 黄金:あ、おい青!……もう、本当に急なやつだなー 紅:そうね。あいつはいつも急よ 0:【間】 青哉:はあ!はあ!はあ!3階3階っと! 紗雪:ん? 青哉:あ、す、すいません 紗雪:うん。君もこの絵を見に来たの? 青哉:はい。そうですけど 紗雪:綺麗だよねー。この桜の水彩画 青哉:そ、そうですね 0: 青哉:(綺麗な人だなー。この人……ひょっとして) 紗雪:うちもね。絵を描いてるんだ 青哉:え?そうなんですか!? 紗雪:そう。この桜の絵を見た時に本当に感動したの。まるで桜の花が笑いかけてるみたいにひらひらと落ちる表現が凄く好きで思わず見とれちゃった 青哉:な、なるほど 紗雪:だからさ、うちもこんな絵を描けるようになりたいって思ってその人のこと色々真似てみたの。でも、多分そもそもの感性が違ったんだと思う。天才ってそういう事なんだってね 青哉:………この絵を描いた人はやっぱり天才ですか? 紗雪:……え?どうして? 青哉:な、何となく!です 紗雪:んー。変人かな? 青哉:……ああ。そうなんですね 紗雪:あ、ごめん、いきなり会って話し込んじゃって、君もこの絵を見に来たんだよね?なら静かに鑑賞しよ! 青哉:は、はい! 0:【間】 青哉:(俺はしばらくこの先輩と桜の絵を見ていた。先輩はその絵を見て何かを描いている様子だった。桜の花を笑ってるって表現したあの先輩に、俺は思うことがあった…。うん。俺も書かないと。) 青哉:(この桜を見ていた先輩に……こんなにも秀麗な水彩画を描いている天宮(あまみや)先輩に…書かないといけないんだ) 0:【間】 黄金:『彩る春に』 紅:『イロハル』 0:【間】 0:教室にて 紗雪:だーかーらー!聞いてるー!? 心春:うん。聞いてる 紗雪:こはるんの絵をまじまじと見てる男の子が居たの! 心春:うん。聞いてる 紗雪:本当に聞いてるの? 心春:うん。聞いてる 紗雪:うちもさーこはるんみたいな絵を描きたいって言ったらね、この絵を描いた人は天才ですか?って聞かれたから答えてあげたよ 心春:うん。聞いてる 紗雪:天才じゃなくて、変人だよって 心春:………あたしって変わってる? 紗雪:うん。相当ね 心春:そっかぁ 0:心春は窓を見つめる 心春:んー。昨日ね、サユと間違えて知らない人にどっか行ってって言っちゃってさ 紗雪:えぇ。それ最悪じゃん 心春:うん。でもその人、木の枝に吊るされた1枚の葉っぱって感じの顔してたよ 紗雪:いやわかんないよ!んー。でもこはるんはもうちょっと周りに気を使った方がいいよ? 心春:やっぱりそう思う? 紗雪:うちが1番そう思ってる 心春:んー。そっかー。気をつけたいなー 紗雪:いや、気を付けてよ 0:【間】 0:場面転換。別の教室にて 黄金:おはよーあれ?青は? 紅:知らないわよ。寝坊でもしたんじゃない? 黄金:昨日はやけにはりきってたもんなー。何をするか知らんけど 紅:あいつ、1回ああなったら一直線にしか進めないのよ。ほんと、不器用なやつ 黄金:まあ、そこがあいつのいい所なんだけどなー。赤も気にかけてやるのえらいじゃん 紅:んにゃ!わ、私は別に気にかけてなんか! 黄金:そうか?いつも青は赤の言うことを聞いてる気がするからなー 紅:そんな事ないわよ。まあ、中学の時に色々あったしね 黄金:あれ?お前らそんな感じだったっけ?付き合ってたの? 紅:んにゃ!つ、付き合ってないわよ! 黄金:あーそっか。なら安心したよ 紅:何に安心するのよ 黄金:んー。なんか安心した 紅:意味わかんない 青哉:お・は・よ♡ 黄金:げっ!なんだ?どうした?青 青哉:いやー!乱世乱世!友の君たちに告げる! 紅:な、何よ 青哉:ええぇん??気になるー??気になっちゃうーー??なーら特別に教えてあげようかなー!あ・か…んぼーー!!(殴られる) 紅:きもいのよぉー!! 黄金:ま、まあ本当にキモイとして、何があったんだ? 青哉:ああ、そうだ、ふっふっふー。これを見ろ! 紅:なにこれ?手紙? 青哉:ああそうだ!俺の思いを綴った手紙を天宮先輩に渡す!それだけさ! 黄金:なんてベタな事を 紅:それってさ…ラブレター? 青哉:ちげーよ。好きとかじゃねーもん 紅:あそ 青哉:よし!昼休憩になったらこの手紙を渡すぞー!よーし!昼休憩になーれーーー!! 0:場面転換。職員室 青哉:えええーーー!!昼に補習!?どうなってんだよ先生!テストの点数も赤点ギリギリじゃないかー!そんなこと…そんなことあるかー!!? 黄金:どんまいだなー青。日頃の行いが悪すぎる 青哉:ちくしょう……どうしてこうなるんだーー!! 紅:もう諦めちゃえばー?どうせまた上手くいかないんだからさ 青哉:………上手くいくかどうかはわかんないだろ 黄金:……ん? 紅:補習があるんだから今日は無理よ 青哉:………いや、すぐ戻ってくる! 黄金:お、おい!青!……ったくあいつはー。なーにやってんだか 紅:もうほっとこ。バカには付き合ってらんない 黄金:まあそれもそうか 0:青哉は走ってどこかに行く 紗雪:ほっ!ほっ!ほっ!急げ!急げー! 青哉:うわあ!! 紗雪:うわあ!! 0:青哉と紗雪はぶつかる 青哉:……いっててー。あ!ご、ごめんなさい! 紗雪:あ、うん。こちらこそごめん、急いでたからさー。……あ!君はあの時の! 青哉:あー!桜の先輩? 紗雪:桜の先輩じゃないよー!若菜紗雪!(わかなさゆ) 青哉:すいません。あの時名前聞いてなかったんで!あ!こんなことしてる場合じゃなかった!俺、急ぎます! 紗雪:あ、ちょっと!桜くん! 青哉:俺桜じゃないっすよ!海川青哉(うみかわせいや)です! 紗雪:青哉くんね!紙、落としたよ! 青哉:あ!これは大事なやつ!ありがとうございます! 紗雪:いいってことよー!じゃ、うちも急ぎだからー! 0:2人は走り去る 紅:ん?誰よこんな所に紙なんて落として 紅:………あれ?……この手紙って… 0:【間】 0:青哉は中庭に行く 青哉:はあ!はあ!はあ!天宮先輩! 心春:………ん? 青哉:あの!……あの、先輩に渡したい物が…ありまして 心春:………君は、あの時の 青哉:お、俺!この高校を入学する前からずっと!天宮先輩の…独特の感性?みたいなやつが好きで、ほんとに凄いと思ってました! 心春:………ん?なんの事? 青哉:あ、ごめんなさい!俺、海川青哉って言います!……覚えてますか? 心春:んー……はっ! 紗雪:(周りに気を使った方がいいよ?) 心春:お、覚えてる!多分 青哉:………えー!本当ですか! 心春:うん。本当!多分 青哉:やったー!嬉しいー!めっちゃ嬉しいぞー!やったやったー! 心春:そ、そんなに? 青哉:だって!昔から凄いと思ってた先輩に認知して貰えるのなんて嬉しいじゃないですか! 心春:………あたしって、影薄いと思うけど 青哉:何言ってるんすか!七色に見えますよ! 心春:………っ 青哉:あ、そうだ!これ!よかったら受け取ってください 心春:……何これ? 青哉:俺の気持ちです。 心春:君の…? 青哉:はい! 0:心春は紙を開く 心春:……… 青哉:あの……どうですか? 心春:……たまにさ。あたしにこういうの渡してくる人が居るんだよね 青哉:……… 心春:でもね、毎回いらないって断ってるんだ 青哉:…………え…。そ、そう、ですか 心春:うん。でもせっかくだから受け取るよ。ありがとう 青哉:………はい 心春:………君、青っぽい名前だったよね? 青哉:……はい? 心春:君の名前も、覚えとく。 青哉:………は、はい… 0:【間】 0:場面転換。教室にて 青哉:……3番サード、小笠原。4番レフト、ラミレス 紅:……… 黄金:今度はどうした? 青哉:………天宮先輩に……手紙渡したんだけど……いらないけど一応貰っとくだってさぁぁーー!!もう俺はダメだーー! 紅:て、手紙渡せたの? 青哉:渡せたよ…。渡せたけど……。うっ……ううぅーーー!!! 黄金:泣くほどのことか!? 青哉:あなたには分からないでしょうね〜! 紅:………そう。渡せたならよかったじゃない 青哉:俺はー!俺はもう!終わりだァァ〜〜! 0:【間】 0:別の教室にて 紗雪:あー!やっと見つけたー!こはるん、いつもどこにいるの!? 心春:どうかした? 紗雪:あはー!今までタイミングが無くて渡せなかったけどねー!ついにこはるんに渡す時が来たー!これを見よー! 心春:……ん? 紗雪:………あれ?あれー!?ここに入れといたんだけどー 心春:制服のシワが落雷みたい 紗雪:そんなこと聞いてないのー!もうー!せっかく上手く描けたのにー! 心春:何が? 紗雪:絵だよ!こはるんの似顔絵! 心春:絵? 紗雪:そう!最高傑作だったのにー!最悪だぁー!無くしちゃったー! 心春:……あたしの絵を描くの流行ってるの? 紗雪:なんで? 心春:今日も貰ったんだよね。変な絵 紗雪:えー!うちの他に誰がこはるんの絵を渡すのー!? 心春:んーとー、名前は確かー 0: 青哉:天宮先輩にー!拒否られたぁぁーー! 0: 心春:アオイロ 0:彩る春に〜イロハル〜【1話-青色】〜END

彩る春に〜イロハル〜【1話-青色】 青哉:……綺麗だ 心春:……ん? 青哉:あ、ご、ごめんなさい! 心春:見て 青哉:………え? 心春:ほら、桜の花が笑ってるでしょ? 青哉:……… 心春:見える? 青哉:……すいません。よくわからないです 心春:そっか。笑ってるんだけどなー。 青哉:……… 心春:うん。青色だ 0:【間】 青哉:(色羽(いろどり)高校の正門を抜けた先に大きな桜の木が見える。その桜の木を、まるで視線を縫い付けたかのように見つめる彼女が不意に俺に聞いてきた) 青哉:(何も答えられず。俺はただ彼女に見とれていた。桜の花が笑うと言う彼女が笑っていなかったからだ。……あの制服、やっぱりこの学校の先輩だ) 青哉:(俺はこの学校に入学して、4月からこの先輩が居る高校で生活するのか……じゃあ、もしかしたら先輩と仲良くなれたりするのかな?……そうだよな、高校生活は長いんだ。きっと…。きっと仲良くなれるに決まってる) 青哉:(そして、月日が流れ、色羽(いろどり)高校に入学した俺だが、早いことに1年が過ぎた。俺と先輩との関係は……) 0:【タイトルコール】 青哉:『彩る春に』 心春:『イロハル』 0:【間】 青哉:先輩との関係は……全く!変わらんのでした!! 紅:今まで何やってたんじゃあぁぁーー!! 青哉:あばぁぁーー!!(殴られる) 黄金:まあまあ、青も変に臆病だから1回も話しかけられなかったんだよ。許してやれってー、赤 紅:むず痒くなるくらい不快だわ!今まで何やってたのよ! 青哉:そ、そりゃ俺だってやることはやったぞ? 紅:何やったって言うの? 青哉:先輩が外掃除してる所を!…遠くで見てた 紅:気色悪いんじゃあああーー!! 青哉:ほうきぃぃーー!!(殴られる) 黄金:おぉー。新記録くらい飛んだなー。じゃなかった。でもまあ、これからだろ! 紅:黄色は青に甘すぎるのよ!ずっと片思いしてた先輩を遠くから見てるってキモすぎるわ! 青哉:そ、そこまで言われるとさすがに俺も凹むぞ!?いいの!? 黄金:まあまあ、凹むなって、んでも本当に1年間何も話さなかったのか? 青哉:い、いや、話しかけた事は何度もあるぞ! 黄金:その時は? 青哉:………ガクッ 黄金:えぇー!? 紅:な、何凹んでんのよ! 青哉:無視されたんだよぉぉ〜〜!綺麗ですねって言ったら返事が無くて!しばらくニコニコしてたのに視界にすら入れてもらえない!もう絶対嫌われたー!絶対嫌われたー! 紅:ふーん。じゃあ嫌われてるんじゃない? 青哉:嫌われてるわけねーだろ! 紅:めんどくさいわね!あんた 青哉:だからな。俺は先輩の事を遠くから見つめてるだけで。幸せな気分になれるんだ!キラーーンってね! 黄金:ごめん。さすがにキモイわ 青哉:へ!?黄色まで!? 黄金:とにかく、その憧れの先輩とやらに話しかけてみない事には何も始まらなくないか? 青哉:んげ!そ、そうだけど 紅:あんた中学の時からそうやってウジウジしてたわね。いい加減吹っ切れるってことしないの? 青哉:う…。痛いところ付いてくるな 黄金:赤の言う通りだぞー。どこがそんなに良いのかは知らないけど、とりあえず話しかけてみろ。無視されてもだ 青哉:んー 紅:後悔だけはしたくないって…言ってたでしょ? 青哉:……はあ。わかったよ!わかりました!話しかければいいんだろ! 黄金:急に元気になったな。昼休みもまだ終わらないし早く行ってこい 青哉:ああ!行ってくる! 紅:ちょっと!どこにいるかわかるの!? 青哉:いつも見てるからだいたいわかる! 0:青哉は去っていく 紅:最後の一言、気持ち悪い 0:場面転換。中庭にて 心春:………緑 紗雪:おーい!こはるーーん!また中庭に居るのー? 心春:…………おー 紗雪:こーはーるーん! 心春:………んー 紗雪:こはるん!! 心春:わっ!びっくりした。居るなら言ってよ 紗雪:さっきから居たよ!ずーっと空見てたよ? 心春:ああ、ごめん 紗雪:またお弁当カロリーメイトだけ!? 心春:片手で食べれるから都合いいんだよ 紗雪:もっとあるじゃん!パンとかおにぎりとか! 心春:あれ重い 紗雪:マジで? 心春:今集中してるからどっか行ってよ 紗雪:そんな事言わないでよ〜何味のカロリーメイト食べてるの? 心春:わかんない。多分チーズ 紗雪:いや、思い切りチョコって書いてあるよ!? 心春:そうだった? 紗雪:なーんでこうも何事に対しても興味無いのかなー! 心春:……… 紗雪:あーあー。一人の世界入っちゃった。せーっかくとっておきの物が書けたのにー。うち教室に戻るからね?いい? 心春:………この雲の形…!いいね 紗雪:はーい。さよならー 0:紗雪はそこを去る 青哉:ここだ! 心春:……… 青哉:ほ、本当に居た…… 心春:…………っ 青哉:………あ 0:【間】 青哉:………やっぱり綺麗だ 心春:……なに? 青哉:……あ!あの!えと!あああ! 心春:早くどっか行ってよ 青哉:………え? 心春:ほら、早く!………あ 青哉:……すいませんでした! 心春:……あ! 0:青哉は急いで立ち去る 心春:……あれ?サユじゃなかった? 0:【間】 0:場面転換 黄金:うんうん。そうだよな 青哉:3番センター。ローズ。4番ライト。高橋。五番ファースト。ペタジーニ 紅:な、何やってるの? 黄金:おー。赤か。青が例の先輩にマジで嫌われてたらしくてさ。そのショックで2004年の巨人のスタメンをずっと呟いてるんだよ 紅:なにそれ?壊れた? 黄金:壊れたね 紅:はあ。なんで名前も知らない先輩のことなんか…… 青哉:名前は知ってるわい! 紅:んにゃ!?知ってたの?てかなんで知ってるの? 青哉:え?だって3階の廊下に飾られてだろ? 黄金:飾られてた?そんな人居たっけな? 心春:あ、あの 青哉:………え 紅:ん? 黄金:ど、どうも 心春:あってるよね。多分 青哉:……… 心春:……君! 青哉:……俺…ですか? 心春:そう 青哉:な、なんですか? 心春:人違いだった 青哉:……ほえ? 心春:ごめん。じゃ 0:心春は去っていく 青哉:えええぇぇーー!!どっちの人違い!? 黄金:あ、青?頑なに教えてくれなかった憧れの先輩ってあの人か? 青哉:そうだよ!あの人だよ!人違いって今のことか!?それともさっき中庭で話したことか!?どっちなんだー!! 紅:不思議な雰囲気過ぎてわからなかったわ 青哉:そうなんだよぉ〜。はあ。やっぱり俺は嫌われたんだ 黄金:そうクヨクヨすんなって!牛丼奢ってやるから 青哉:黄色にはもう奢られたくねーよー! 黄金:大丈夫だって!見た感じ嫌いではなさそうだったぞ? 青哉:人違いだった場合な!?じゃなかったら嫌いなんだよー! 黄金:あんま喋ったことない人を嫌うか?普通 紅:……ねえ青。あんたその先輩のこと好きなの? 青哉:はあ!?好きってよりは…その、憧れっていうか 紅:じゃあ別に嫌われたっていいじゃん。見てるだけでいいんだったらね 青哉:そういうわけにもいかねーよ。俺はあの先輩と仲良くなれたらいいなーって入学式の前にそう思ったんだ 紅:でも1年経って私たちも、もう2年よ?来年には先輩も卒業するし、このまま嫌われたままでいいんじゃないかしら? 青哉:……いや、ダメだ 紅:………なんで? 青哉:ダメだからだ 紅:……そ?じゃあ頑張れば? 青哉:俺、行くとこあるから先帰ってて! 黄金:あ、おい青!……もう、本当に急なやつだなー 紅:そうね。あいつはいつも急よ 0:【間】 青哉:はあ!はあ!はあ!3階3階っと! 紗雪:ん? 青哉:あ、す、すいません 紗雪:うん。君もこの絵を見に来たの? 青哉:はい。そうですけど 紗雪:綺麗だよねー。この桜の水彩画 青哉:そ、そうですね 0: 青哉:(綺麗な人だなー。この人……ひょっとして) 紗雪:うちもね。絵を描いてるんだ 青哉:え?そうなんですか!? 紗雪:そう。この桜の絵を見た時に本当に感動したの。まるで桜の花が笑いかけてるみたいにひらひらと落ちる表現が凄く好きで思わず見とれちゃった 青哉:な、なるほど 紗雪:だからさ、うちもこんな絵を描けるようになりたいって思ってその人のこと色々真似てみたの。でも、多分そもそもの感性が違ったんだと思う。天才ってそういう事なんだってね 青哉:………この絵を描いた人はやっぱり天才ですか? 紗雪:……え?どうして? 青哉:な、何となく!です 紗雪:んー。変人かな? 青哉:……ああ。そうなんですね 紗雪:あ、ごめん、いきなり会って話し込んじゃって、君もこの絵を見に来たんだよね?なら静かに鑑賞しよ! 青哉:は、はい! 0:【間】 青哉:(俺はしばらくこの先輩と桜の絵を見ていた。先輩はその絵を見て何かを描いている様子だった。桜の花を笑ってるって表現したあの先輩に、俺は思うことがあった…。うん。俺も書かないと。) 青哉:(この桜を見ていた先輩に……こんなにも秀麗な水彩画を描いている天宮(あまみや)先輩に…書かないといけないんだ) 0:【間】 黄金:『彩る春に』 紅:『イロハル』 0:【間】 0:教室にて 紗雪:だーかーらー!聞いてるー!? 心春:うん。聞いてる 紗雪:こはるんの絵をまじまじと見てる男の子が居たの! 心春:うん。聞いてる 紗雪:本当に聞いてるの? 心春:うん。聞いてる 紗雪:うちもさーこはるんみたいな絵を描きたいって言ったらね、この絵を描いた人は天才ですか?って聞かれたから答えてあげたよ 心春:うん。聞いてる 紗雪:天才じゃなくて、変人だよって 心春:………あたしって変わってる? 紗雪:うん。相当ね 心春:そっかぁ 0:心春は窓を見つめる 心春:んー。昨日ね、サユと間違えて知らない人にどっか行ってって言っちゃってさ 紗雪:えぇ。それ最悪じゃん 心春:うん。でもその人、木の枝に吊るされた1枚の葉っぱって感じの顔してたよ 紗雪:いやわかんないよ!んー。でもこはるんはもうちょっと周りに気を使った方がいいよ? 心春:やっぱりそう思う? 紗雪:うちが1番そう思ってる 心春:んー。そっかー。気をつけたいなー 紗雪:いや、気を付けてよ 0:【間】 0:場面転換。別の教室にて 黄金:おはよーあれ?青は? 紅:知らないわよ。寝坊でもしたんじゃない? 黄金:昨日はやけにはりきってたもんなー。何をするか知らんけど 紅:あいつ、1回ああなったら一直線にしか進めないのよ。ほんと、不器用なやつ 黄金:まあ、そこがあいつのいい所なんだけどなー。赤も気にかけてやるのえらいじゃん 紅:んにゃ!わ、私は別に気にかけてなんか! 黄金:そうか?いつも青は赤の言うことを聞いてる気がするからなー 紅:そんな事ないわよ。まあ、中学の時に色々あったしね 黄金:あれ?お前らそんな感じだったっけ?付き合ってたの? 紅:んにゃ!つ、付き合ってないわよ! 黄金:あーそっか。なら安心したよ 紅:何に安心するのよ 黄金:んー。なんか安心した 紅:意味わかんない 青哉:お・は・よ♡ 黄金:げっ!なんだ?どうした?青 青哉:いやー!乱世乱世!友の君たちに告げる! 紅:な、何よ 青哉:ええぇん??気になるー??気になっちゃうーー??なーら特別に教えてあげようかなー!あ・か…んぼーー!!(殴られる) 紅:きもいのよぉー!! 黄金:ま、まあ本当にキモイとして、何があったんだ? 青哉:ああ、そうだ、ふっふっふー。これを見ろ! 紅:なにこれ?手紙? 青哉:ああそうだ!俺の思いを綴った手紙を天宮先輩に渡す!それだけさ! 黄金:なんてベタな事を 紅:それってさ…ラブレター? 青哉:ちげーよ。好きとかじゃねーもん 紅:あそ 青哉:よし!昼休憩になったらこの手紙を渡すぞー!よーし!昼休憩になーれーーー!! 0:場面転換。職員室 青哉:えええーーー!!昼に補習!?どうなってんだよ先生!テストの点数も赤点ギリギリじゃないかー!そんなこと…そんなことあるかー!!? 黄金:どんまいだなー青。日頃の行いが悪すぎる 青哉:ちくしょう……どうしてこうなるんだーー!! 紅:もう諦めちゃえばー?どうせまた上手くいかないんだからさ 青哉:………上手くいくかどうかはわかんないだろ 黄金:……ん? 紅:補習があるんだから今日は無理よ 青哉:………いや、すぐ戻ってくる! 黄金:お、おい!青!……ったくあいつはー。なーにやってんだか 紅:もうほっとこ。バカには付き合ってらんない 黄金:まあそれもそうか 0:青哉は走ってどこかに行く 紗雪:ほっ!ほっ!ほっ!急げ!急げー! 青哉:うわあ!! 紗雪:うわあ!! 0:青哉と紗雪はぶつかる 青哉:……いっててー。あ!ご、ごめんなさい! 紗雪:あ、うん。こちらこそごめん、急いでたからさー。……あ!君はあの時の! 青哉:あー!桜の先輩? 紗雪:桜の先輩じゃないよー!若菜紗雪!(わかなさゆ) 青哉:すいません。あの時名前聞いてなかったんで!あ!こんなことしてる場合じゃなかった!俺、急ぎます! 紗雪:あ、ちょっと!桜くん! 青哉:俺桜じゃないっすよ!海川青哉(うみかわせいや)です! 紗雪:青哉くんね!紙、落としたよ! 青哉:あ!これは大事なやつ!ありがとうございます! 紗雪:いいってことよー!じゃ、うちも急ぎだからー! 0:2人は走り去る 紅:ん?誰よこんな所に紙なんて落として 紅:………あれ?……この手紙って… 0:【間】 0:青哉は中庭に行く 青哉:はあ!はあ!はあ!天宮先輩! 心春:………ん? 青哉:あの!……あの、先輩に渡したい物が…ありまして 心春:………君は、あの時の 青哉:お、俺!この高校を入学する前からずっと!天宮先輩の…独特の感性?みたいなやつが好きで、ほんとに凄いと思ってました! 心春:………ん?なんの事? 青哉:あ、ごめんなさい!俺、海川青哉って言います!……覚えてますか? 心春:んー……はっ! 紗雪:(周りに気を使った方がいいよ?) 心春:お、覚えてる!多分 青哉:………えー!本当ですか! 心春:うん。本当!多分 青哉:やったー!嬉しいー!めっちゃ嬉しいぞー!やったやったー! 心春:そ、そんなに? 青哉:だって!昔から凄いと思ってた先輩に認知して貰えるのなんて嬉しいじゃないですか! 心春:………あたしって、影薄いと思うけど 青哉:何言ってるんすか!七色に見えますよ! 心春:………っ 青哉:あ、そうだ!これ!よかったら受け取ってください 心春:……何これ? 青哉:俺の気持ちです。 心春:君の…? 青哉:はい! 0:心春は紙を開く 心春:……… 青哉:あの……どうですか? 心春:……たまにさ。あたしにこういうの渡してくる人が居るんだよね 青哉:……… 心春:でもね、毎回いらないって断ってるんだ 青哉:…………え…。そ、そう、ですか 心春:うん。でもせっかくだから受け取るよ。ありがとう 青哉:………はい 心春:………君、青っぽい名前だったよね? 青哉:……はい? 心春:君の名前も、覚えとく。 青哉:………は、はい… 0:【間】 0:場面転換。教室にて 青哉:……3番サード、小笠原。4番レフト、ラミレス 紅:……… 黄金:今度はどうした? 青哉:………天宮先輩に……手紙渡したんだけど……いらないけど一応貰っとくだってさぁぁーー!!もう俺はダメだーー! 紅:て、手紙渡せたの? 青哉:渡せたよ…。渡せたけど……。うっ……ううぅーーー!!! 黄金:泣くほどのことか!? 青哉:あなたには分からないでしょうね〜! 紅:………そう。渡せたならよかったじゃない 青哉:俺はー!俺はもう!終わりだァァ〜〜! 0:【間】 0:別の教室にて 紗雪:あー!やっと見つけたー!こはるん、いつもどこにいるの!? 心春:どうかした? 紗雪:あはー!今までタイミングが無くて渡せなかったけどねー!ついにこはるんに渡す時が来たー!これを見よー! 心春:……ん? 紗雪:………あれ?あれー!?ここに入れといたんだけどー 心春:制服のシワが落雷みたい 紗雪:そんなこと聞いてないのー!もうー!せっかく上手く描けたのにー! 心春:何が? 紗雪:絵だよ!こはるんの似顔絵! 心春:絵? 紗雪:そう!最高傑作だったのにー!最悪だぁー!無くしちゃったー! 心春:……あたしの絵を描くの流行ってるの? 紗雪:なんで? 心春:今日も貰ったんだよね。変な絵 紗雪:えー!うちの他に誰がこはるんの絵を渡すのー!? 心春:んーとー、名前は確かー 0: 青哉:天宮先輩にー!拒否られたぁぁーー! 0: 心春:アオイロ 0:彩る春に〜イロハル〜【1話-青色】〜END