台本概要
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タイトル | 天王閣ホテル 第3話 この面接、適当につき |
---|---|
作者名 | 電【動自転】車男 |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 3人用台本(男1、不問2) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
シリーズシナリオ 【天王閣(てんのうかく)ホテル】シリーズの第3作目 ホテルスタッフのバイトの面接に行く 入井 優(いりいまさる)は広いホテルに迷ってしまう… アドリブや一人称変更、語尾変更有りの 約20分台本です楽しんでいってください! 56 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
入井 |
男 ![]() |
88 | 入井優(いりいまさる) ※名前が名前なだけに設定は男性ですが性別は不問です |
菅沢 | 不問 | 22 | 菅沢(すがさわ) 今回はセリフが少なめです |
黒岡 | 不問 | 66 | 黒岡(くろおか) 天王閣ホテルの支配人 今回は支配人から面接官に |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:地図を片手に(見る時は両手に)歩く入井
入井:ふぅ…もうそろそろ…ここを曲がって…ここか、着いた…!
入井:ここが天王閣ホテル…さすがホテルだけあって、大きいな
0:入井のナレーション
入井:(私の名前は入井優(いりいまさる)今日は天王閣ホテルのバイトの面接に来た
入井:…が、いかんせんホテルが広くて、どこで待っていればいいのか分からず困っているのであった…)
0:受付付近で行ったり来たりする入井
入井:えっと…待合室ってどこだ…あ、ここはトイレか。
入井:えっとあっちは…関係ないか…。一体待合室ってどこだ…?
0:優しい笑顔で話しかける菅沢、驚く入井
菅沢:もしもしお客様
入井:うわぁ!?…あ、すみません…なんですか?
菅沢:あ、こちらこそ驚かせてしまってすみませんお客様、何かお探し物でしょうか?落し物でしたら一緒に探すのを手伝わせて頂きますよ?
入井:お気遣いありがとうございます。でも違うんです
菅沢:違う…と言いますと?
入井:その、迷っちゃって…
菅沢:そういうことでしたらご案内させていただきます
菅沢:どこに行かれますか?
入井:応接室までお願いします
菅沢:応接室……あ、もしかして今日面接の方ですか?
入井:はい!今日面接の方です!
菅沢:あ…そうなんですね、では案内しますよ
入井:ありがとうございます!
菅沢:いえいえ…ではこちらです。ついてきてください
入井:はい!
0:歩く2人、入井に話しかける菅沢。顔はあまり向けず声だけ後ろに飛ばすイメージ
菅沢:やっぱり広いですかウチは
入井:そうですね…かなり広々してて、シャンデリアとかもキラキラで豪華です
菅沢:ふふっ、ありがとうございます、なにしろ伝統のあるホテルですからね。シャンデリアはウチの自慢でもありますよ
菅沢:2つの意味で…
入井:え?
菅沢:あ、いえ、失礼しました忘れてください
入井:あ…あの今のデントウって昔からの的な意味とLEDとかの電球的な意味…ですかね
0:点と点が線になった様な興奮に大きく笑う菅沢
菅沢:…!?ははははは…!はい、正解です。とても…あな(た)…すみません、失礼ですがお名前を伺っても?
入井:はい!入井です!入井優です!
菅沢:入井さんですか…よい名前ですね
入井:ありがとうございます…
菅沢:とてもユーモアセンスがありますね入井さん
入井:そ、そうですかね…えへへ
菅沢:きっと受かりますよ、面接
入井:…そうでしょうか?
菅沢:はい、ウチの支配人は面白い人が大好きですから
菅沢:大丈夫ですよきっと
入井:ありがとうございます
菅沢:…緊張してますか?
入井:はい、少し
菅沢:そうですか…では面接の緊張をほぐすとっておきのおまじないをお教えしましょう
入井:おまじない?
菅沢:はい、おまじないです。やり方は簡単で、ドアの前でコント面接と、つぶやくだけです
菅沢:全ての出来事がお笑い感になる為、とても気持ちが楽になりますよ…と、着きましたね。
菅沢:ではお入りください、面接が始まります…落ち着いて、君ならきっと大丈夫
入井:でも迷ったせいで面接2分も遅れてしまって…
菅沢:うーん、まぁ妖怪のせいにすれば大丈夫ですよ多分
入井:多分…ですか
菅沢:では私はそろそろ仕事に戻ります、ファイトですよ
入井:はい!ありがとうございます!頑張ります!
0:去る菅沢、1人決意を固める入井
入井:ヨシ!行くぞ…コント面接
0:応接室に入る入井
入井:今日面接の入井です!
黒岡:どうぞ
入井:失礼します
黒岡:えっと…入井優(いりいまさる)さんでしたよね?
入井:はい!入井優です!
黒岡:返事が良くて好感が持てますね
入井:あ、ありがとうございます!…あ、あの…
黒岡:どうしました?
入井:すいません、面接2分も遅刻してしまいまして…
黒岡:そうですね、何かあったのかな?
入井:えっと…妖怪のせいじゃ…ダメですよね
黒岡:ダメですね…最近流行ってるのかな…
入井:最近…?
黒岡:あぁ、いや、こっちの話です、続けて
入井:はい、あの…凄く広くて迷ってしまってました…
黒岡:そうでしたか、それで遅れてしまったんですね
入井:でも!、そんな時にとても優しいスタッフの方が
入井:ここまで案内してくださったんです
黒岡:ほう…そうでしたか、ちなみにそのスタッフの名前は分かりますか
入井:あ、いえ、後ろついていったものですから、
入井:名札は見てませんすみません
黒岡:そうでしたか…おそらくスタッフの猫飼でしょう。猫飼は丁寧な人ですからね
黒岡:…では、そろそろ面接を始めます
入井:あ、はいっ!
黒岡:えー、私は今回の面接官、支配人の黒岡です、よろしくお願いします
入井:よろしくお願いします
黒岡:まぁ、あんまり気張らずにリラックスしていこうか
入井:はい!ではズボンを…
黒岡:脱がないで!?そこまでのリラックス度合いでは無いよ!?
黒岡:…はい、えー、じゃあまず自己紹介から
入井:はい!私の名前は入井優(いりいまさる)です!
黒岡:年齢は?
入井:え〜いくつに見えますか?
黒岡:ひとりに見えます
入井:ですよね〜
黒岡:…じゃあ資格は?
入井:普通免許皆伝です!
黒岡:…皆伝?
入井:はい、もう完璧に普通免許です
黒岡:完璧とは?
入井:ゴールドです
黒岡:ああ、ゴールド免許ね
入井:はいゴールドなんで、金曜日に運転ができます
黒岡:ゴールド免許はそういう意味じゃないですよ
入井:はい!
黒岡:返事いいですねぇ…誰かさんを思い出しますよ
入井:はい?
黒岡:こっちの話です。ゴールド免許になる前はいつ乗ってたの?まさかブルー曜日やグリーン曜日?
入井:いえ、そういうわけではありません
黒岡:じゃあ、いつ乗ってたの?
入井:今でしょ!
黒岡:そんなコウシンハイスクールみたいな…
入井:えっと…、車は特に乗ってません!
黒岡:乗ってない…あぁ!じゃあ、あれだ!気づいたらゴールド免許になってたパターンだ
入井:はい!
黒岡:…じゃあ一応免許持ってるのね、分かりました。次に…趣味はありますか?
入井:お見合いですか?
黒岡:面接です
入井:趣味はオトコです
黒岡:男?
入井:あ、間違えました、お琴です
黒岡:うーん使い古されたネタ!
入井:古いだなんて酷いですよォ〜まだまだナウなヤングですよっ!
黒岡:さっきから誰かと被る…あぁ、こっちの話ね。にしても、琴か…中々珍しい趣味だね
入井:あ、すみません少し大袈裟に言いました、本当は食べ歩きです
黒岡:何をどう大袈裟にしたらそうなるんだろうね…
入井:面接って事は、お車代とカツ丼は出るんでしょうか?
黒岡:取り調べではないので、カツ丼は出ません…というかサラッと交通費要求してきたな
入井:ですが、先程アリバイをお聞きになられたじゃないですか
黒岡:え、聞いたっけ?
入井:「そうなんだ、何かあったの?」と…
黒岡:…遅刻の理由を聞く事を、アリバイとは言わないのだよ
入井:アルバイト雇わないのだよ…!?…私クビですか!?合格してもないのにクビですか!?
黒岡:「アリバイとは言わないのだよ」だよ!合格していないならクビじゃないし、まだ不合格じゃないよ!
入井:まだって事はこれから不合格に…
黒岡:違うよー
入井:そして今はまだ合格…
黒岡:もっと違うよー、続けますねー、最終学歴は?
入井:発進ハイスクールです!
黒岡:え?コウシンではなく
入井:はい!発進ハイスクールこと、教習所です!
黒岡:君、教習所の事、発進ハイスクールって言ってるのか!
入井:自動車の学校なのでスクール、学歴で良いかなと…
黒岡:ほぉ…では、最後に…何故ここに受けに来ましたか?
入井:友達と一緒OKと書いてありましたので
黒岡:まあ、確かに友達と一緒にOKとは書きましたが今日の面接は、あなたひとりですよ?
黒岡:特に別日に誰か受けるという電話も来ていませんし
入井:あの…奈良原駿之介(ならはらしゅんのすけ)…はご存知でしょうか?
黒岡:はいご存知ですよ、今日から研修の…もしかして友達って奈良原君の事?
入井:はい!
黒岡:えーと、友達と一緒に応募がOKって意味だったんだけど…あー、そういう事…
入井:はい、研修社員のコネで入れないかなと
黒岡:君は研修社員のどこにコネクションがあると思ったんだい?コネクションのクの字も無いよ
入井:え、あ、コネの字まではあるんですね!?
黒岡:ありますよ〜少しは…はい、じゃあ最後に芸を見せて
入井:えっ、さっきのが最後じゃないんですか
黒岡:さっきのは面接の最後、これは君自身のセンスを見るものだ1芸入試って訳ではないけど、君の芸を見てみたい。
黒岡:もちろん、これは全員にやってるわけじゃなくて、私が個人的に面白いと思った人にしかやってないんだ
黒岡:これはあまり合否に関係ないから、気楽にやってみて…さて、君は何ができるんだい?
入井:…なぞかけ…とか(小声)
黒岡:…なぞかけ?…いいね!
入井:あ、いえ…その
黒岡:じゃあお題は…
入井:お題、黒岡さんが決めるんですか
黒岡:うん、こういうのは即興性がある方が面白いからね
入井:はぁ…
黒岡:…そうだ!お題は天王閣ホテルでひとつ!
入井:えーと…えーと…じゃあ…整いました!
黒岡:では!どうぞ!
入井:天王閣ホテルと掛けまして、
入井:木の幹に突っ伏した子供がこちらに振り返ると解きます
黒岡:その心は?
入井:どちらも泊まりたくなる(止まりたくなる)
黒岡:なるほど…ホテルに泊まるとだるまさんがころんだの止まるで纏まる感じですか…上手いですね。はい、それでは面接を終わりにします
入井:ありがとうございました
黒岡:結果は後日手紙で送ります
黒岡:私も今日面接ができて良かったです。恐らくいい結果だと思いますよ
入井:ありがとうございます!今日はここに来る事が出来て良かったです
入井:すごく広くて夜もロビーを照らすシャンデリアも綺麗で伝統があって素敵です!…2つの意味で
黒岡:…!?今のは…
入井:どうか…なさいましたか?
黒岡:あ、こっちの話…いや、少し昔話に付き合ってくれるかな
入井:はい
黒岡:あれは今から5年前位くらいかな?今と同じ様に面接をしたんだよ
入井:はい
黒岡:ソイツは終始ふざけててね。まぁ、私は面白い人が好きだから良いんだけれど
黒岡:…最後に、さっき君にしたように1芸を見せてもらったんだ
黒岡:そうしたら、君と同じなぞかけをしたんだ
入井:なぞかけ…
黒岡:その時のお題も天王閣ホテルだったんだけど、ソイツはこういったんだ………
0:回想:適当な態度でなぞかけをする5年前の菅沢と黒岡
菅沢:天王閣ホテルと掛けやしてぇ、超寿命LEDと解きらす
黒岡:その心は?
菅沢:どちらも伝統(電灯)がこの先もずっと輝き続けるでしょう
0:回想終わる、間が少し空く
黒岡:…ってね
入井:そうだったんですね
黒岡:返事が良かったりとか、君がアイツとダブって見えちゃうのよごめんね
入井:いえいえ、とんでもありません
黒岡:入井君みたいに礼儀があれば良かったんだけどね
黒岡:アイツは接客の時は愛想いいんだけどそれ以外の時はめちゃくちゃだらしなくなるんだ
入井:アハハ…そうなんですね
黒岡:これで、面接に関する全てが終わったけども、最後に質問はある?
入井:はい!じゃあひとつだけ…
黒岡:はい、なんでしょうか?
入井:…ご趣味はありますか…?
黒岡:最後の最後でお見合いだねぇ!
0:地図を片手に(見る時は両手に)歩く入井
入井:ふぅ…もうそろそろ…ここを曲がって…ここか、着いた…!
入井:ここが天王閣ホテル…さすがホテルだけあって、大きいな
0:入井のナレーション
入井:(私の名前は入井優(いりいまさる)今日は天王閣ホテルのバイトの面接に来た
入井:…が、いかんせんホテルが広くて、どこで待っていればいいのか分からず困っているのであった…)
0:受付付近で行ったり来たりする入井
入井:えっと…待合室ってどこだ…あ、ここはトイレか。
入井:えっとあっちは…関係ないか…。一体待合室ってどこだ…?
0:優しい笑顔で話しかける菅沢、驚く入井
菅沢:もしもしお客様
入井:うわぁ!?…あ、すみません…なんですか?
菅沢:あ、こちらこそ驚かせてしまってすみませんお客様、何かお探し物でしょうか?落し物でしたら一緒に探すのを手伝わせて頂きますよ?
入井:お気遣いありがとうございます。でも違うんです
菅沢:違う…と言いますと?
入井:その、迷っちゃって…
菅沢:そういうことでしたらご案内させていただきます
菅沢:どこに行かれますか?
入井:応接室までお願いします
菅沢:応接室……あ、もしかして今日面接の方ですか?
入井:はい!今日面接の方です!
菅沢:あ…そうなんですね、では案内しますよ
入井:ありがとうございます!
菅沢:いえいえ…ではこちらです。ついてきてください
入井:はい!
0:歩く2人、入井に話しかける菅沢。顔はあまり向けず声だけ後ろに飛ばすイメージ
菅沢:やっぱり広いですかウチは
入井:そうですね…かなり広々してて、シャンデリアとかもキラキラで豪華です
菅沢:ふふっ、ありがとうございます、なにしろ伝統のあるホテルですからね。シャンデリアはウチの自慢でもありますよ
菅沢:2つの意味で…
入井:え?
菅沢:あ、いえ、失礼しました忘れてください
入井:あ…あの今のデントウって昔からの的な意味とLEDとかの電球的な意味…ですかね
0:点と点が線になった様な興奮に大きく笑う菅沢
菅沢:…!?ははははは…!はい、正解です。とても…あな(た)…すみません、失礼ですがお名前を伺っても?
入井:はい!入井です!入井優です!
菅沢:入井さんですか…よい名前ですね
入井:ありがとうございます…
菅沢:とてもユーモアセンスがありますね入井さん
入井:そ、そうですかね…えへへ
菅沢:きっと受かりますよ、面接
入井:…そうでしょうか?
菅沢:はい、ウチの支配人は面白い人が大好きですから
菅沢:大丈夫ですよきっと
入井:ありがとうございます
菅沢:…緊張してますか?
入井:はい、少し
菅沢:そうですか…では面接の緊張をほぐすとっておきのおまじないをお教えしましょう
入井:おまじない?
菅沢:はい、おまじないです。やり方は簡単で、ドアの前でコント面接と、つぶやくだけです
菅沢:全ての出来事がお笑い感になる為、とても気持ちが楽になりますよ…と、着きましたね。
菅沢:ではお入りください、面接が始まります…落ち着いて、君ならきっと大丈夫
入井:でも迷ったせいで面接2分も遅れてしまって…
菅沢:うーん、まぁ妖怪のせいにすれば大丈夫ですよ多分
入井:多分…ですか
菅沢:では私はそろそろ仕事に戻ります、ファイトですよ
入井:はい!ありがとうございます!頑張ります!
0:去る菅沢、1人決意を固める入井
入井:ヨシ!行くぞ…コント面接
0:応接室に入る入井
入井:今日面接の入井です!
黒岡:どうぞ
入井:失礼します
黒岡:えっと…入井優(いりいまさる)さんでしたよね?
入井:はい!入井優です!
黒岡:返事が良くて好感が持てますね
入井:あ、ありがとうございます!…あ、あの…
黒岡:どうしました?
入井:すいません、面接2分も遅刻してしまいまして…
黒岡:そうですね、何かあったのかな?
入井:えっと…妖怪のせいじゃ…ダメですよね
黒岡:ダメですね…最近流行ってるのかな…
入井:最近…?
黒岡:あぁ、いや、こっちの話です、続けて
入井:はい、あの…凄く広くて迷ってしまってました…
黒岡:そうでしたか、それで遅れてしまったんですね
入井:でも!、そんな時にとても優しいスタッフの方が
入井:ここまで案内してくださったんです
黒岡:ほう…そうでしたか、ちなみにそのスタッフの名前は分かりますか
入井:あ、いえ、後ろついていったものですから、
入井:名札は見てませんすみません
黒岡:そうでしたか…おそらくスタッフの猫飼でしょう。猫飼は丁寧な人ですからね
黒岡:…では、そろそろ面接を始めます
入井:あ、はいっ!
黒岡:えー、私は今回の面接官、支配人の黒岡です、よろしくお願いします
入井:よろしくお願いします
黒岡:まぁ、あんまり気張らずにリラックスしていこうか
入井:はい!ではズボンを…
黒岡:脱がないで!?そこまでのリラックス度合いでは無いよ!?
黒岡:…はい、えー、じゃあまず自己紹介から
入井:はい!私の名前は入井優(いりいまさる)です!
黒岡:年齢は?
入井:え〜いくつに見えますか?
黒岡:ひとりに見えます
入井:ですよね〜
黒岡:…じゃあ資格は?
入井:普通免許皆伝です!
黒岡:…皆伝?
入井:はい、もう完璧に普通免許です
黒岡:完璧とは?
入井:ゴールドです
黒岡:ああ、ゴールド免許ね
入井:はいゴールドなんで、金曜日に運転ができます
黒岡:ゴールド免許はそういう意味じゃないですよ
入井:はい!
黒岡:返事いいですねぇ…誰かさんを思い出しますよ
入井:はい?
黒岡:こっちの話です。ゴールド免許になる前はいつ乗ってたの?まさかブルー曜日やグリーン曜日?
入井:いえ、そういうわけではありません
黒岡:じゃあ、いつ乗ってたの?
入井:今でしょ!
黒岡:そんなコウシンハイスクールみたいな…
入井:えっと…、車は特に乗ってません!
黒岡:乗ってない…あぁ!じゃあ、あれだ!気づいたらゴールド免許になってたパターンだ
入井:はい!
黒岡:…じゃあ一応免許持ってるのね、分かりました。次に…趣味はありますか?
入井:お見合いですか?
黒岡:面接です
入井:趣味はオトコです
黒岡:男?
入井:あ、間違えました、お琴です
黒岡:うーん使い古されたネタ!
入井:古いだなんて酷いですよォ〜まだまだナウなヤングですよっ!
黒岡:さっきから誰かと被る…あぁ、こっちの話ね。にしても、琴か…中々珍しい趣味だね
入井:あ、すみません少し大袈裟に言いました、本当は食べ歩きです
黒岡:何をどう大袈裟にしたらそうなるんだろうね…
入井:面接って事は、お車代とカツ丼は出るんでしょうか?
黒岡:取り調べではないので、カツ丼は出ません…というかサラッと交通費要求してきたな
入井:ですが、先程アリバイをお聞きになられたじゃないですか
黒岡:え、聞いたっけ?
入井:「そうなんだ、何かあったの?」と…
黒岡:…遅刻の理由を聞く事を、アリバイとは言わないのだよ
入井:アルバイト雇わないのだよ…!?…私クビですか!?合格してもないのにクビですか!?
黒岡:「アリバイとは言わないのだよ」だよ!合格していないならクビじゃないし、まだ不合格じゃないよ!
入井:まだって事はこれから不合格に…
黒岡:違うよー
入井:そして今はまだ合格…
黒岡:もっと違うよー、続けますねー、最終学歴は?
入井:発進ハイスクールです!
黒岡:え?コウシンではなく
入井:はい!発進ハイスクールこと、教習所です!
黒岡:君、教習所の事、発進ハイスクールって言ってるのか!
入井:自動車の学校なのでスクール、学歴で良いかなと…
黒岡:ほぉ…では、最後に…何故ここに受けに来ましたか?
入井:友達と一緒OKと書いてありましたので
黒岡:まあ、確かに友達と一緒にOKとは書きましたが今日の面接は、あなたひとりですよ?
黒岡:特に別日に誰か受けるという電話も来ていませんし
入井:あの…奈良原駿之介(ならはらしゅんのすけ)…はご存知でしょうか?
黒岡:はいご存知ですよ、今日から研修の…もしかして友達って奈良原君の事?
入井:はい!
黒岡:えーと、友達と一緒に応募がOKって意味だったんだけど…あー、そういう事…
入井:はい、研修社員のコネで入れないかなと
黒岡:君は研修社員のどこにコネクションがあると思ったんだい?コネクションのクの字も無いよ
入井:え、あ、コネの字まではあるんですね!?
黒岡:ありますよ〜少しは…はい、じゃあ最後に芸を見せて
入井:えっ、さっきのが最後じゃないんですか
黒岡:さっきのは面接の最後、これは君自身のセンスを見るものだ1芸入試って訳ではないけど、君の芸を見てみたい。
黒岡:もちろん、これは全員にやってるわけじゃなくて、私が個人的に面白いと思った人にしかやってないんだ
黒岡:これはあまり合否に関係ないから、気楽にやってみて…さて、君は何ができるんだい?
入井:…なぞかけ…とか(小声)
黒岡:…なぞかけ?…いいね!
入井:あ、いえ…その
黒岡:じゃあお題は…
入井:お題、黒岡さんが決めるんですか
黒岡:うん、こういうのは即興性がある方が面白いからね
入井:はぁ…
黒岡:…そうだ!お題は天王閣ホテルでひとつ!
入井:えーと…えーと…じゃあ…整いました!
黒岡:では!どうぞ!
入井:天王閣ホテルと掛けまして、
入井:木の幹に突っ伏した子供がこちらに振り返ると解きます
黒岡:その心は?
入井:どちらも泊まりたくなる(止まりたくなる)
黒岡:なるほど…ホテルに泊まるとだるまさんがころんだの止まるで纏まる感じですか…上手いですね。はい、それでは面接を終わりにします
入井:ありがとうございました
黒岡:結果は後日手紙で送ります
黒岡:私も今日面接ができて良かったです。恐らくいい結果だと思いますよ
入井:ありがとうございます!今日はここに来る事が出来て良かったです
入井:すごく広くて夜もロビーを照らすシャンデリアも綺麗で伝統があって素敵です!…2つの意味で
黒岡:…!?今のは…
入井:どうか…なさいましたか?
黒岡:あ、こっちの話…いや、少し昔話に付き合ってくれるかな
入井:はい
黒岡:あれは今から5年前位くらいかな?今と同じ様に面接をしたんだよ
入井:はい
黒岡:ソイツは終始ふざけててね。まぁ、私は面白い人が好きだから良いんだけれど
黒岡:…最後に、さっき君にしたように1芸を見せてもらったんだ
黒岡:そうしたら、君と同じなぞかけをしたんだ
入井:なぞかけ…
黒岡:その時のお題も天王閣ホテルだったんだけど、ソイツはこういったんだ………
0:回想:適当な態度でなぞかけをする5年前の菅沢と黒岡
菅沢:天王閣ホテルと掛けやしてぇ、超寿命LEDと解きらす
黒岡:その心は?
菅沢:どちらも伝統(電灯)がこの先もずっと輝き続けるでしょう
0:回想終わる、間が少し空く
黒岡:…ってね
入井:そうだったんですね
黒岡:返事が良かったりとか、君がアイツとダブって見えちゃうのよごめんね
入井:いえいえ、とんでもありません
黒岡:入井君みたいに礼儀があれば良かったんだけどね
黒岡:アイツは接客の時は愛想いいんだけどそれ以外の時はめちゃくちゃだらしなくなるんだ
入井:アハハ…そうなんですね
黒岡:これで、面接に関する全てが終わったけども、最後に質問はある?
入井:はい!じゃあひとつだけ…
黒岡:はい、なんでしょうか?
入井:…ご趣味はありますか…?
黒岡:最後の最後でお見合いだねぇ!