台本概要
156 views
タイトル | 後悔 |
---|---|
作者名 | くま@甘党 |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ファンタジーな台本を書いてみたくて。 とりあえず基盤は書けたので投稿します。 多分いつか編集します。 156 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ロペス |
男 ![]() |
74 | イグロディア・ロペス |
マリア |
女 ![]() |
65 | サルタージ・マリア |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
後悔
イグロディア・ロペス
サルタージ・マリア
ロペス:止まれ!止まれ!止まれ止まれ!止まれ!!
マリア:…お願い……やめ…て…。もう…いい…から……ロペ…ス。
ロペス:嫌だ!!絶対に諦めない!!………くそっ…さっきの魔法でヴィフが…足りない!
マリア:……私は…もう…助から…ない……。
ロペス:ダメだ…!諦めちゃダメだ!!マリア!!
マリア:……ありが…とう…ロペス…。…あなたとの暮らしは…楽しかっ……た…。
ロペス:マ…マリア…!? ……マリアーー!!!
0:ヴァンファーレの村
マリア:ロペス!お願い!
ロペス:任せろ!デレグジエ!!
―:モンスターが燃え尽きる
ロペス:…ふう。
マリア:シエンタ!
―:ロペスの身体に光が*纏《まと》う
ロペス:お、サンキュー!
マリア:もう…。後で回復すればいいって訳じゃないんだからね?
マリア:あんなすぐ*避《よ》けられる攻撃をわざわざ受けながら突進して、
マリア:無理矢理仕留めるやり方じゃ…いつか本当に
ロペス:(被せて)わーかってるって!毎回毎回小言ばっか言う…。
マリア:私はあなたを心配して言ってるの!ちゃんと聞いて!
ロペス:あーはいはい。…ったく、ガミガミおばさんめ…。
マリア:ちょっと…今なんて言った!?
ロペス:何にも言ってませーんw
マリア:少しは真面目に聞きなさい!!私達、もうすぐ村を出るんだからね!?
マリア:外にはもっともっと強い敵も居るの!軽いケガじゃ済まない事だってあるんだからね!?
ロペス:はいはい!
マリア:「はい」は1回!!
ロペス:あー腹減った。マリア、食堂行こうぜ!
マリア:あ、待ちなさい!ロペスーー!!
ロペスM:俺の名前はイグロディア・ロペス。
ロペスM:
ロペスM:この村で最強の戦士だ!
ロペスM:
ロペスM:そしてこのガミガミおばさんはサルタージ・マリア。
ロペスM:
ロペスM:代々、白魔法を得意とする家系の女だ。
ロペスM:
ロペスM:妹のカリアは去年、村の近くで薬草を集めてる時に
ロペスM:
ロペスM:急に増殖したモンスターに襲われて逝ってしまった…。
ロペスM:
ロペスM:俺とカリアは同い年で、5つ上のマリアによく面倒を見てもらっていた。
ロペスM:
ロペスM:お互い両親をモンスターに殺されてから、家族のように暮らしてきた。
マリアM:ここ数年、村に襲いかかるモンスターの数が激増している。
マリアM:
マリアM:調査班が調べたところ、どうやら近くに「ジゲンの巣」ができたらしい。
マリアM:
マリアM:「ジゲン」とは、モンスターの力の素となる厄介な物で、
マリアM:
マリアM:見た目はビー玉のような小さな球体の形をしている。
マリアM:
マリアM:だけどその小さな玉からは、おぞましい程の悪臭が*漂《ただよ》う。
マリアM:
マリアM:その*臭《にお》いを嗅ぎつけてモンスターが近付くと、何倍にも力が増すそうだ。
マリアM:
マリアM:「ジゲンの巣」とは、ジゲンが何個も集まってできる巣穴の事。
マリアM:
マリアM:私達は、自分達の村を守るべく、その巣を駆除しに行く。
マリアM:
マリアM:なのにロペスったら…いつまで経ってもガキなんだから……。
0:食堂
ロペス:だーかーらー、そんなに心配しなくても大丈夫だって!
マリア:どこが大丈夫なのよ!?
マリア:今日はまだ良かったけど、油断してあんな攻撃を受けてたら、いつか痛い目を見るわよ?
ロペス:どれくらいの威力かなんてパっと見れば判断できるって!
ロペス:それに、俺最強だし!w 大概の攻撃は耐えられるように鍛えたからだいっじょーぶっ!!
マリア:はぁ…。それが油断だって言ってんのに…もう。
ロペス:いよいよジゲンの巣の駆除かー!楽しみだなぁw
マリア:……ねぇ。
ロペス:あ?まーた小言かぁ?
マリア:1つだけ、約束して…。
ロペス:ん?なんだよ?
マリア:もし…予想外の事態が起きたら、私がスキを作るから逃げて。
ロペス:あー出た出た!いつものマリアの自己犠牲!
マリア:ちょっと!これくらいは真面目に聞いて!
ロペス:あのな、いつも言ってるけど、俺は逃げない!
マリア:ロペス…お願い…。
ロペス:いーやーだ!なんでマリアを置いて俺が逃げるんだよ?普通逆だろ?
マリア:私には、目くらましになるとっておきの魔法があるの。だからそのスキに。
ロペス:(被せて)あーりーえーなーい!!俺はマリアを置いて逃げたりしない!
マリア:ロペス…。
ロペス:もうこの話は終わりだ!それに大丈夫だよ。
ロペス:ここらのモンスターがジゲンで強くなっても
ロペス:所詮は中級クラスのモンスターに化けるだけだって。
ロペス:俺達は上級モンスターだって倒せるくらいの実力があるんだぞ?
マリア:それは…そうだけど…。
ロペス:ほーんと、マリアの心配性は治んないなぁw
マリア:……私は…。
ロペス:ん?
マリア:私は、もう家族を失いたくないの…。私にはもう…ロペスしか居なんだから…。
ロペス:マリア…。そんなの、俺だってそうだよ!だからマリアの事は俺が絶対守る!安心しろ!
マリア:自分の事もちゃんと守ってよ!?
ロペス:わかったわかった、大丈夫だって!
マリア:……。
ロペス:よし、飯も食ったし帰るか!
マリア:うん…。
0:駆除当日
ロペス:さぁて!そんじゃ、張り切って行くかぁ!!
マリア:…うん。
ロペス:ガクッ)……なんだよマリア、腹でも痛いのか?
マリア:………夢を見たの…。
ロペス:夢?
マリア:ねぇ…、やっぱり今日やめない?
ロペス:はぁ!?何言ってんだよ!そんな事できるわけないだろ!
マリア:だって…嫌な予感がするの……。
マリア:このまま村を出たら…二度と戻ってこれないような…。
ロペス:村の人達から先に報酬ももらってんだぞ?ほら、こーーんなに!
マリア:それは…そうだけど…。*後日《ごじつ》にしたいって相談をすれば…。
ロペス:そんなんじゃいつまで経っても駆除に行けないだろ!?
ロペス:それに俺達がさっさと駆除しないと、それだけ村に危険が*及《およ》ぶんだ。
ロペス:カリアのような犠牲者はもうごめんだろ…。
マリア:……うん…。
ロペス:さぁ、行こう!
マリア:…はい。
0:村付近の森
ロペス:……なんか、悪臭が強くなってきたな…。
マリア:ええ…。巣はまだまだ先のはずなのに…。
ロペス:………っ!
マリア:ロペス!右!
ロペス:ああ!デレグジエ!!
―:モンスターが燃え尽きる
マリア:前!
ロペス:デレグジエ!!
マリア:ま…まだ来てる…。しかもこの気配…!
ロペス:……あぁ、団体様のお出ましだ…。
―:四方から大量のモンスターが向かってくる
マリア:な…なんて数…どうなってるの!?
ロペス:上等!全部燃やしてやる!!
マリア:ロペス!気を付けて!
ロペス:わかってる!マリアはシールドを張って援護してくれ!
マリア:了解!
ロペス:ハイドデレグジエ!!
マリア:バラティア!!
ロペス:プロボアメイティ!
―:
マリア:はぁ…はぁ…。
ロペス:………よし、これでだいぶ片付いたか…。
マリア:そ…そうね…。…ヴィフィータ!
―:ロペスの身体に光が*纏《まと》う
ロペス:おぉ…サンキュ。さっきの大型モンスター、
ロペス:ヴィフが足りなくて上級魔法が使えず焦ったぜ…へへw
マリア:ロペス!!
ロペス:な、なんだよ!?
マリア:油断しないでって言ったでしょ!?
ロペス:あ、あぁ…。
マリア:魔法は無限じゃないの!
マリア:ちゃんと残りのヴィフを気にしながら使わないと、本当に死ぬわよ!?
ロペス:わかってる…。
マリア:わかってない!!
マリア:私が今回復しなかったら、モンスターが来てもあなた魔法出せないのよ!?
ロペス:そ…その為に組んでるんだろ!?
マリア:そうだけど、そうじゃない!
ロペス:はぁ?わかんねーよ、何が言いたいんだよ!?
マリア:確かに私の魔法であなたのダメージもヴィフも回復させられる。
マリア:
マリア:だけどそれは、いつでもどこでもって訳じゃないの。
マリア:
マリア:さっきだって私が他のモンスターを相手にしていたタイミングで
マリア:
マリア:あなたはヴィフを使い果たしていた。
マリア:
マリア:そういう油断が、死を招くの。
マリア:
マリア:だから自分でちゃんと考えて戦って欲しいって言ってるの。
ロペス:……。
マリア:わかったの?
ロペス:…わかった。
マリア:うん…。
ロペス:……ありがとう。
マリア:え? …ふふw
ロペス:な、なんだよ!
マリア:ううんw 少しは大人になったのかなってw
ロペス:まぁ…たまにはちゃんと聞いてやんないと、まーたガミガミ始まると思ったんだよ!
マリア:ち…ちょっと何よそれ!!
―:爆発音
ロペス:っ!?
マリア:な…何!?今の音…。
ロペス:…行ってみよう。あっちからものすごい悪臭がする…!
マリア:えぇ…。いい?油断禁物よ?
ロペス:おう!
0:森の最深部
ロペス:うっ……ひどいな…この*臭《にお》い…。
マリア:(震えながら)…ロペス……、あれ……。
ロペス:……なっ…なんだあいつ…!?
マリア:……これが……ジゲンの効果……?
ロペス:そ…それにしても……でかすぎるだろ…。
―:2人に気付いた巨大モンスターが攻撃してくる
マリア:危ない!!バラティア!!
―:爆発音 マリアの張ったバリアをいとも簡単に破壊する
マリア:キャアアアア!!!
ロペス:マリアーー!!
―:さらに無数の火の粉が降ってくる
ロペス:ぐあっ…!? あっつ…くそっ!マ…マリア!!
マリア:…うぅ……ロ…ペス……。
ロペス:ち…近付けねぇ…!くっそおおお!!
―:巨大モンスターが近付いてくる
ロペス:ちっ…やるしかねぇ!!
ロペス:
ロペス:はあああああ……!!
ロペス:
ロペス:……くらえ…。
ロペス:
ロペス:ドレイクアンヴォールデレグジエ!!!
―:最強魔法を放ち 巨大モンスターが燃える
ロペス:はぁ…はぁ…はぁ………やったか…?
―:巨大モンスターは燃え続け 徐々に小さくなっていく
ロペス:こ…こんな小さいモンスターが……さっきの奴の正体…!?
―:燃え尽きそうなモンスターがほんの一瞬細い光を放つ
ロペス:うっ!? なんだ…今の…?
―:放たれた光の方を見ると マリアの胸に穴があいていた
ロペス:なっ!?マリア!!!
―:倒れているマリアに駆け寄るロペス
マリア:…ゴホッ……ロペ…ス……。
ロペス:マリア!!おい…嘘だろ……!?
―:回復魔法を使い 出血部を強く抑える
ロペス:止まれ!止まれ!止まれ止まれ!止まれ!!
マリア:…お願い……やめ…て…。もう…いい…から……ロペ…ス。
ロペス:嫌だ!!絶対に諦めない!!………くそっ…さっきの魔法でヴィフが…足りない!
マリア:……私は……もう…助から…ない……。
ロペス:ダメだ…!諦めちゃダメだ!!マリア!!
マリア:……ありが…とう…ロペス…。…あなたとの暮らしは…楽しかっ……た…。
ロペス:マ…マリア………!? ……マリアーー!!!
0:
ロペスM:この戦いで俺はまた家族を失った。
ロペスM:
ロペスM:バカな俺はマリアの忠告をちゃんと聞かず
ロペスM:
ロペスM:油断したまま戦いに挑んだんだ…。
ロペスM:
ロペスM:だけど…どんなに後悔してもマリアは戻ってこない…。
―:
ロペスM:俺の戦いはこれからも続く。
ロペスM:
ロペスM:俺のように大切な人を失う事が、この先誰にも起きないように
ロペスM:
ロペスM:マリアの言葉を胸に刻み
ロペスM:
ロペスM:一切の油断を捨てて、全力で戦っていく。
後悔
イグロディア・ロペス
サルタージ・マリア
ロペス:止まれ!止まれ!止まれ止まれ!止まれ!!
マリア:…お願い……やめ…て…。もう…いい…から……ロペ…ス。
ロペス:嫌だ!!絶対に諦めない!!………くそっ…さっきの魔法でヴィフが…足りない!
マリア:……私は…もう…助から…ない……。
ロペス:ダメだ…!諦めちゃダメだ!!マリア!!
マリア:……ありが…とう…ロペス…。…あなたとの暮らしは…楽しかっ……た…。
ロペス:マ…マリア…!? ……マリアーー!!!
0:ヴァンファーレの村
マリア:ロペス!お願い!
ロペス:任せろ!デレグジエ!!
―:モンスターが燃え尽きる
ロペス:…ふう。
マリア:シエンタ!
―:ロペスの身体に光が*纏《まと》う
ロペス:お、サンキュー!
マリア:もう…。後で回復すればいいって訳じゃないんだからね?
マリア:あんなすぐ*避《よ》けられる攻撃をわざわざ受けながら突進して、
マリア:無理矢理仕留めるやり方じゃ…いつか本当に
ロペス:(被せて)わーかってるって!毎回毎回小言ばっか言う…。
マリア:私はあなたを心配して言ってるの!ちゃんと聞いて!
ロペス:あーはいはい。…ったく、ガミガミおばさんめ…。
マリア:ちょっと…今なんて言った!?
ロペス:何にも言ってませーんw
マリア:少しは真面目に聞きなさい!!私達、もうすぐ村を出るんだからね!?
マリア:外にはもっともっと強い敵も居るの!軽いケガじゃ済まない事だってあるんだからね!?
ロペス:はいはい!
マリア:「はい」は1回!!
ロペス:あー腹減った。マリア、食堂行こうぜ!
マリア:あ、待ちなさい!ロペスーー!!
ロペスM:俺の名前はイグロディア・ロペス。
ロペスM:
ロペスM:この村で最強の戦士だ!
ロペスM:
ロペスM:そしてこのガミガミおばさんはサルタージ・マリア。
ロペスM:
ロペスM:代々、白魔法を得意とする家系の女だ。
ロペスM:
ロペスM:妹のカリアは去年、村の近くで薬草を集めてる時に
ロペスM:
ロペスM:急に増殖したモンスターに襲われて逝ってしまった…。
ロペスM:
ロペスM:俺とカリアは同い年で、5つ上のマリアによく面倒を見てもらっていた。
ロペスM:
ロペスM:お互い両親をモンスターに殺されてから、家族のように暮らしてきた。
マリアM:ここ数年、村に襲いかかるモンスターの数が激増している。
マリアM:
マリアM:調査班が調べたところ、どうやら近くに「ジゲンの巣」ができたらしい。
マリアM:
マリアM:「ジゲン」とは、モンスターの力の素となる厄介な物で、
マリアM:
マリアM:見た目はビー玉のような小さな球体の形をしている。
マリアM:
マリアM:だけどその小さな玉からは、おぞましい程の悪臭が*漂《ただよ》う。
マリアM:
マリアM:その*臭《にお》いを嗅ぎつけてモンスターが近付くと、何倍にも力が増すそうだ。
マリアM:
マリアM:「ジゲンの巣」とは、ジゲンが何個も集まってできる巣穴の事。
マリアM:
マリアM:私達は、自分達の村を守るべく、その巣を駆除しに行く。
マリアM:
マリアM:なのにロペスったら…いつまで経ってもガキなんだから……。
0:食堂
ロペス:だーかーらー、そんなに心配しなくても大丈夫だって!
マリア:どこが大丈夫なのよ!?
マリア:今日はまだ良かったけど、油断してあんな攻撃を受けてたら、いつか痛い目を見るわよ?
ロペス:どれくらいの威力かなんてパっと見れば判断できるって!
ロペス:それに、俺最強だし!w 大概の攻撃は耐えられるように鍛えたからだいっじょーぶっ!!
マリア:はぁ…。それが油断だって言ってんのに…もう。
ロペス:いよいよジゲンの巣の駆除かー!楽しみだなぁw
マリア:……ねぇ。
ロペス:あ?まーた小言かぁ?
マリア:1つだけ、約束して…。
ロペス:ん?なんだよ?
マリア:もし…予想外の事態が起きたら、私がスキを作るから逃げて。
ロペス:あー出た出た!いつものマリアの自己犠牲!
マリア:ちょっと!これくらいは真面目に聞いて!
ロペス:あのな、いつも言ってるけど、俺は逃げない!
マリア:ロペス…お願い…。
ロペス:いーやーだ!なんでマリアを置いて俺が逃げるんだよ?普通逆だろ?
マリア:私には、目くらましになるとっておきの魔法があるの。だからそのスキに。
ロペス:(被せて)あーりーえーなーい!!俺はマリアを置いて逃げたりしない!
マリア:ロペス…。
ロペス:もうこの話は終わりだ!それに大丈夫だよ。
ロペス:ここらのモンスターがジゲンで強くなっても
ロペス:所詮は中級クラスのモンスターに化けるだけだって。
ロペス:俺達は上級モンスターだって倒せるくらいの実力があるんだぞ?
マリア:それは…そうだけど…。
ロペス:ほーんと、マリアの心配性は治んないなぁw
マリア:……私は…。
ロペス:ん?
マリア:私は、もう家族を失いたくないの…。私にはもう…ロペスしか居なんだから…。
ロペス:マリア…。そんなの、俺だってそうだよ!だからマリアの事は俺が絶対守る!安心しろ!
マリア:自分の事もちゃんと守ってよ!?
ロペス:わかったわかった、大丈夫だって!
マリア:……。
ロペス:よし、飯も食ったし帰るか!
マリア:うん…。
0:駆除当日
ロペス:さぁて!そんじゃ、張り切って行くかぁ!!
マリア:…うん。
ロペス:ガクッ)……なんだよマリア、腹でも痛いのか?
マリア:………夢を見たの…。
ロペス:夢?
マリア:ねぇ…、やっぱり今日やめない?
ロペス:はぁ!?何言ってんだよ!そんな事できるわけないだろ!
マリア:だって…嫌な予感がするの……。
マリア:このまま村を出たら…二度と戻ってこれないような…。
ロペス:村の人達から先に報酬ももらってんだぞ?ほら、こーーんなに!
マリア:それは…そうだけど…。*後日《ごじつ》にしたいって相談をすれば…。
ロペス:そんなんじゃいつまで経っても駆除に行けないだろ!?
ロペス:それに俺達がさっさと駆除しないと、それだけ村に危険が*及《およ》ぶんだ。
ロペス:カリアのような犠牲者はもうごめんだろ…。
マリア:……うん…。
ロペス:さぁ、行こう!
マリア:…はい。
0:村付近の森
ロペス:……なんか、悪臭が強くなってきたな…。
マリア:ええ…。巣はまだまだ先のはずなのに…。
ロペス:………っ!
マリア:ロペス!右!
ロペス:ああ!デレグジエ!!
―:モンスターが燃え尽きる
マリア:前!
ロペス:デレグジエ!!
マリア:ま…まだ来てる…。しかもこの気配…!
ロペス:……あぁ、団体様のお出ましだ…。
―:四方から大量のモンスターが向かってくる
マリア:な…なんて数…どうなってるの!?
ロペス:上等!全部燃やしてやる!!
マリア:ロペス!気を付けて!
ロペス:わかってる!マリアはシールドを張って援護してくれ!
マリア:了解!
ロペス:ハイドデレグジエ!!
マリア:バラティア!!
ロペス:プロボアメイティ!
―:
マリア:はぁ…はぁ…。
ロペス:………よし、これでだいぶ片付いたか…。
マリア:そ…そうね…。…ヴィフィータ!
―:ロペスの身体に光が*纏《まと》う
ロペス:おぉ…サンキュ。さっきの大型モンスター、
ロペス:ヴィフが足りなくて上級魔法が使えず焦ったぜ…へへw
マリア:ロペス!!
ロペス:な、なんだよ!?
マリア:油断しないでって言ったでしょ!?
ロペス:あ、あぁ…。
マリア:魔法は無限じゃないの!
マリア:ちゃんと残りのヴィフを気にしながら使わないと、本当に死ぬわよ!?
ロペス:わかってる…。
マリア:わかってない!!
マリア:私が今回復しなかったら、モンスターが来てもあなた魔法出せないのよ!?
ロペス:そ…その為に組んでるんだろ!?
マリア:そうだけど、そうじゃない!
ロペス:はぁ?わかんねーよ、何が言いたいんだよ!?
マリア:確かに私の魔法であなたのダメージもヴィフも回復させられる。
マリア:
マリア:だけどそれは、いつでもどこでもって訳じゃないの。
マリア:
マリア:さっきだって私が他のモンスターを相手にしていたタイミングで
マリア:
マリア:あなたはヴィフを使い果たしていた。
マリア:
マリア:そういう油断が、死を招くの。
マリア:
マリア:だから自分でちゃんと考えて戦って欲しいって言ってるの。
ロペス:……。
マリア:わかったの?
ロペス:…わかった。
マリア:うん…。
ロペス:……ありがとう。
マリア:え? …ふふw
ロペス:な、なんだよ!
マリア:ううんw 少しは大人になったのかなってw
ロペス:まぁ…たまにはちゃんと聞いてやんないと、まーたガミガミ始まると思ったんだよ!
マリア:ち…ちょっと何よそれ!!
―:爆発音
ロペス:っ!?
マリア:な…何!?今の音…。
ロペス:…行ってみよう。あっちからものすごい悪臭がする…!
マリア:えぇ…。いい?油断禁物よ?
ロペス:おう!
0:森の最深部
ロペス:うっ……ひどいな…この*臭《にお》い…。
マリア:(震えながら)…ロペス……、あれ……。
ロペス:……なっ…なんだあいつ…!?
マリア:……これが……ジゲンの効果……?
ロペス:そ…それにしても……でかすぎるだろ…。
―:2人に気付いた巨大モンスターが攻撃してくる
マリア:危ない!!バラティア!!
―:爆発音 マリアの張ったバリアをいとも簡単に破壊する
マリア:キャアアアア!!!
ロペス:マリアーー!!
―:さらに無数の火の粉が降ってくる
ロペス:ぐあっ…!? あっつ…くそっ!マ…マリア!!
マリア:…うぅ……ロ…ペス……。
ロペス:ち…近付けねぇ…!くっそおおお!!
―:巨大モンスターが近付いてくる
ロペス:ちっ…やるしかねぇ!!
ロペス:
ロペス:はあああああ……!!
ロペス:
ロペス:……くらえ…。
ロペス:
ロペス:ドレイクアンヴォールデレグジエ!!!
―:最強魔法を放ち 巨大モンスターが燃える
ロペス:はぁ…はぁ…はぁ………やったか…?
―:巨大モンスターは燃え続け 徐々に小さくなっていく
ロペス:こ…こんな小さいモンスターが……さっきの奴の正体…!?
―:燃え尽きそうなモンスターがほんの一瞬細い光を放つ
ロペス:うっ!? なんだ…今の…?
―:放たれた光の方を見ると マリアの胸に穴があいていた
ロペス:なっ!?マリア!!!
―:倒れているマリアに駆け寄るロペス
マリア:…ゴホッ……ロペ…ス……。
ロペス:マリア!!おい…嘘だろ……!?
―:回復魔法を使い 出血部を強く抑える
ロペス:止まれ!止まれ!止まれ止まれ!止まれ!!
マリア:…お願い……やめ…て…。もう…いい…から……ロペ…ス。
ロペス:嫌だ!!絶対に諦めない!!………くそっ…さっきの魔法でヴィフが…足りない!
マリア:……私は……もう…助から…ない……。
ロペス:ダメだ…!諦めちゃダメだ!!マリア!!
マリア:……ありが…とう…ロペス…。…あなたとの暮らしは…楽しかっ……た…。
ロペス:マ…マリア………!? ……マリアーー!!!
0:
ロペスM:この戦いで俺はまた家族を失った。
ロペスM:
ロペスM:バカな俺はマリアの忠告をちゃんと聞かず
ロペスM:
ロペスM:油断したまま戦いに挑んだんだ…。
ロペスM:
ロペスM:だけど…どんなに後悔してもマリアは戻ってこない…。
―:
ロペスM:俺の戦いはこれからも続く。
ロペスM:
ロペスM:俺のように大切な人を失う事が、この先誰にも起きないように
ロペスM:
ロペスM:マリアの言葉を胸に刻み
ロペスM:
ロペスM:一切の油断を捨てて、全力で戦っていく。