声劇台本置き場

きよしこの夜 きよしこ 母 0：　PM 10:30 母：あんた、こんな時間まで起きて何してるの？宿題やったの？ きよしこ：うるさいなー、やったよちゃんと。 母：明日の準備は？ きよしこ：したって！ 母：歯磨いたの？ きよしこ：磨いた！ 母：あ、みかんあるけど食べる？ きよしこ：いや…今歯磨いた？って聞いて俺磨いたって答えたよね！？その直後にそれ聞く？ 母：それもそうね。明日食べなさい。 きよしこ：あぁ、ありがとう。 母：それにしても… きよしこ：ん？ 母：あんたがもう高校生ねぇ…。 きよしこ：子供の成長はあっという間っていうらしいけど…本当にそう感じるんだ？ 母：ほんっとにあっという間だったわ…。 きよしこ：へぇ…。 母：こーんな小さかったきよしこちゃんが…いつの間にかお母さんの身長も追い越しちゃって…。 きよしこ：………え？ 母：え？ きよしこ：今…なんて？ 母：だからいつの間にか私の身長を追い越したって…。 きよしこ：あ、あぁ…そうね。 母：はぁー、ますますお父さんに似てきたわよねぇ。 きよしこ：俺親父の事全然記憶に無いからなぁ。 母：そうね…。きよしこちゃんがまだ幼稚園に入る前に癌で亡くなっちゃったものね…。 きよしこ：……待って？ 母：そりゃ覚えてなくても無理はないわ。(泣きながら)ごめんなさいね…片親なんて寂しい思いをさせて…。 きよしこ：いや…別にそれはいいんだよ。寂しくもなかったし…。それより… 母：あぁ…なんて良い子に育ってくれたの…お母さん嬉しいわ…うっうっ…。 きよしこ：な…泣くなって！恥ずかしいだろ…。 母：あはは、ごめんなさいね。 きよしこ：ん…てかさ、さっきから…お母さん… 母：あらやだ！もうこんな時間じゃないの！あんた、早く寝なさい！ きよしこ：え？あ…あぁ、寝るけどさ。 母：明日も朝早いんでしょ？何時に起きるの？ きよしこ：いつもと変わんないよ、6時。 母：そう。ちゃんと目覚ましかけたの？ きよしこ：あぁ、かけてるよ。 母：毎朝お母さんに起こされなくても、自分でちゃんと起きれるようにならないとダメよ？ きよしこ：うん 母：お母さん、いつまでもきよしこちゃんの事起こせないんだからね？ きよしこ：………。 母：聞いてるの？きよしこちゃん！ きよしこ：あのさあ！！！ 母：っ！？　何よ急に大声出して…。 きよしこ：俺… 母：……ん？ きよひこ：俺の名前、きよひこなんだけど…？