台本概要
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タイトル | 姫様、推しに会いに行く |
---|---|
作者名 | しらたま (@shiratama_sp_) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 3人用台本(男1、女1、不問1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
お姫様が推しに会いに行く話です。
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ヴィオラ |
女 ![]() |
41 | 小さな国の姫様。メルキオーレを推している少女。 |
ノエル | 不問 | 26 | ヴィオラのお世話係。姫様のことを大切に思っている。 |
メル |
男 ![]() |
22 | 本名はメルキオーレ。愛称はメル様。舞台の上と下でキャラが違う。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ノエル:姫様、そろそろ起きてください。これ以上寝ていると、お支度が間に合いませんよ!
ヴィオラ:うーん、あと5分……
ノエル:えっ……まったく、演奏会に遅れてしまっても構わないというのですか?
ヴィオラ:ん……演奏会……?演奏会!!急いで支度しなくちゃ……ノエル、まだ間に合うかしら?
ノエル:落ち着いてください、今から支度すれば大丈夫ですから。
ヴィオラ:良かった……さすがノエルね、ありがとう
ノエル:いえ、これくらい当然ですよ。それよりも、早くこちらで朝食を召し上がってください
ヴィオラ:ええ、わかったわ。本当にありがとう
0:身支度を済ませ、会場に向かう
ヴィオラ:よかった、まだ始まってなかったみたいだわ
ノエル:開始予定時刻1分前ですね。次からはもう少し早く起きてくれると良いのですが
ヴィオラ:うぅ……ごめんなさい、気をつけるわね
ノエル:わかってくださればそれで構いません。ほら、もう始まりますから、顔を上げてください
0:顔を上げると同時に、男性の声が鳴り響く
メル:皆様、ようこそお越しくださいました。本日は、我々の演奏を心ゆくまでお楽しみください
ヴィオラ:始まったわ!メル様は今日も素敵ね……
ノエル:私にはあの男の良さがわかりませんが。いったい何がそんなに姫様を惹きつけるのでしょうね
ヴィオラ:それはもちろん、凛としたお姿で、楽器を弾く様子もとてもかっこよくて、それから……
ノエル:あ……もう大丈夫ですよ。だいたいわかりましたから
ヴィオラ:あら、そうなの?私はまだ話し足りないのに……
ノエル:あー、その、演奏に集中されたほうがよろしいですし、またあとでゆっくり聞かせてください
ヴィオラ:たしかに、ノエルの言う通りだわ。せっかくメル様がいらしているのに、お話に夢中になってしまってはもったいないわよね
0:
メル:以上で、演奏会を終了させていただきます。皆様、本日はありがとうございました
0:舞台の幕が降り、拍手が鳴り響く
ヴィオラ:メル様、とても素敵だったわね。幕が降りたばかりだというのに、次会えるのが今から待ち遠しいわ
ノエル:それなら、会いに行けばよろしいのでは?今はまだ控え室にいるはずですよ
ヴィオラ:……な、何を言っているの!?彼に直接会いに行く勇気なんて、私にはありませんわ。それに、会いに行ったとしても、彼とまともにお話なんてできませんもの
ノエル:まるで恋する乙女のようですね。まさか姫様は、あの男と本気で交際を望んでおられるのですか?
ヴィオラ:そ、そういうわけじゃないのよ。私はただ、観客として彼のことを見ていたいというか、私のことを知ってくれなくてもいいし……
ノエル:宮廷に演奏しに来るような者が、姫様を知らないということはないと思いますが。それと、彼に会う手筈をすでに整えてありますので、行かなければ彼に失礼になってしまいますよ
ヴィオラ:……ノエル、それは本当なの?
ノエル:もちろんでございます。さあ、早く向かいましょう
ヴィオラ:ちょ、ちょっとまってよ〜!
0:二人は控え室に辿り着き、扉をノックする
ノエル:失礼いたします
ヴィオラ:失礼いたしますわ……!
メル:きゃー!二人とも来てくれたのね、とっても嬉しいわ
ノエル:え……っ!?
ヴィオラ:本物のメル様……!あの、私、かねてよりメル様の演奏がとても好きでしたの。まさかこうしてお会いできるなんて、思いもしませんでしたわ
メル:あら本当?嬉しいわ、ヴィオラ姫にそんなふうに言っていただけるなんて
ヴィオラ:な、名前、知ってくださってたんですね……!?
メル:そりゃあもちろん、この国のお姫様だもの。アタシたちの永遠の憧れといっても過言ではないわよ
ヴィオラ:いやっ、そんな、私の方こそメル様にずっと憧れていて……!
ノエル:あの!ちょっといいですか?
ヴィオラ:何かしら?
ノエル:えっと、メルさんはそういう口調の方だと、姫様はご存知だったのですか?
ヴィオラ:いいえ、私は舞台の上でのメル様しか知りませんでしたから
ノエル:そう、なんですね……?
ヴィオラ:ええ、舞台とは少し違った雰囲気で、どちらもとても素敵ですわ
ノエル:少し……?
メル:よかったわ〜。アタシみたいな口調が苦手な人も多いから、ヴィオラ姫も離れていっちゃうんじゃないかって心配だったのよ
ヴィオラ:とんでもないですわ!むしろ、今までと違った一面が見れて、その……
メル:違った一面が見れて、なぁに?
ヴィオラ:今まで以上に、メル様のことを愛おしく思いますわ!
メル:ふふっ、あはは!まさかこんなに素敵なお姫様だったなんてね
ノエル:姫様が、素敵じゃないとお思いだったのですか?
メル:やだ、そうじゃないのよ。想像以上に素敵だった、と言ったほうが適切かもしれないわね。正直、アタシをここまで褒めてくれるなんて思ってなかったの
ヴィオラ:そんな、どうして……?
メル:だってヴィオラ姫は、国内の有名な演奏家たちの演奏をたくさん聞いてきたんでしょう。その人たちに比べて、アタシの腕はそんなに良くないし。プレッシャーとか、感じちゃったり……みたいな?ここに演奏しに来られているのはヴィオラ姫のご指名だった、って知ったのも最近だったし
ヴィオラ:それは、私がメル様に憧れていると告げる勇気がなかったからですわね……。あの頃は、ノエルに口止めしてもらっていましたの
メル:ご指名を受けていたと聞いたときはとっても嬉しかったけど、やっぱり、なんでアタシを?とか考えちゃって。自分に自信がないのよ、アタシは
ヴィオラ:……私、正直に言うと、音楽が苦手だったのです
メル:えっ?
ヴィオラ:まあ、小さい頃は、音楽が好きだったのですけれどね。習っていた楽器が、全然上手くならなくて。音感も良くないし、機械的な演奏しかできませんでした。おそらく、私には音楽の才能がないのでしょうね。それで、だんだんと音楽が苦手になっていきました。楽器を弾くことはもちろん、音楽を聴くだけでも苦痛を感じてしまうようになったんです
ノエル:あの頃の姫様は、演奏会をご覧になるたびに自信をなくされていましたからね
ヴィオラ:本当にそうね。あんなふうに、とまでは言わないけれど、もう少し上手に弾けたら良いのにって思って、自分で弾いてみてはやっぱり上手くなれないなって……
メル:それでも、音楽をやめなかったの?
ヴィオラ:私、負けず嫌いなのだと思いますわ。やめたいという気持ちと、このままでは終われないという気持ちがせめぎ合っていて。それと、音楽が好きだった頃に戻りたいという気持ちもあったのかもしれません
メル:そうだったのね……
ヴィオラ:それでも!私は音楽を続ける希望に出会ったのですわ
メル:希望?
ヴィオラ:ええ、それがメル様の演奏でした
メル:アタシの演奏が……
ヴィオラ:メル様の演奏を初めて聴いたとき、なんだかとても楽しい気持ちになったのです。久しぶりに、音楽が楽しいと、そう思ったのです
0:
メル:皆様、ようこそお越しくださいました。本日は、我々の演奏を心ゆくまでお楽しみください
ヴィオラ:はぁ……
ノエル:姫様、大丈夫ですか?
ヴィオラ:大丈夫よ、ありがとう
ノエル:そうですか……
メル:皆様、お楽しみいただけているでしょうか。さて、次の曲を準備している間に、あらためてご挨拶させてください。……本日はこのような場を設けてくださり、ありがとうございます。まだまだ未熟ではありますが、皆様のために精一杯の演奏をさせていただきたいと思っています。次に演奏する曲は今日、この日のために、新しく練習を始めたものです。新しい曲というのは、分からないことだらけで、挫けそうになることもありました。それでも、皆様に楽しんでほしいという気持ち、それと、自分自身が演奏を楽しいと思う気持ちが、僕をこの新たな挑戦へと、導いてくれたのです。……コホン、それでは、次の曲に参りましょう
ヴィオラ:あ……
ノエル:姫様?
ヴィオラ:ノエル……私、もう少し、音楽を楽しんでみようかしら……
ノエル:……ええ、よろしいのではないですか?
0:
メル:ちょっと、やだわ〜!アタシ、そんなこと言ってたの?初めての宮廷演奏でテンションあがっちゃってたのかしら。恥ずかしい〜
ヴィオラ:そんなことないですわ!私はあの時、とても勇気をもらったのですから
メル:そう、なの……?
ヴィオラ:ええ、もちろん!だから私は、それ以来ずっとメル様を演奏会にお呼びしているのですわ。落ち込んでいたら元気をくれるようなメル様の演奏がとても好きで、演奏会が終わったらすぐに次の演奏会が待ち遠しくなるほどに
メル:……ふふ、なんだかうるっときちゃったわ。ありがとうね、ヴィオラ姫。またアタシを呼んでくれたら嬉しいわ
ヴィオラ:ええ、もちろん。お待ちしておりますわ
ノエル:それでは、そろそろ参りましょうか
ヴィオラ:そうね。メル様の演奏会のあとは、自分も何か演奏するって決めていますの。メル様、またお会いできるのを楽しみにしていますわ。ごきげんよう
メル:ええ、また会いましょうね……お姫様の演奏も、機会があったら聞いてみたいわ
ノエル:姫様、そろそろ起きてください。これ以上寝ていると、お支度が間に合いませんよ!
ヴィオラ:うーん、あと5分……
ノエル:えっ……まったく、演奏会に遅れてしまっても構わないというのですか?
ヴィオラ:ん……演奏会……?演奏会!!急いで支度しなくちゃ……ノエル、まだ間に合うかしら?
ノエル:落ち着いてください、今から支度すれば大丈夫ですから。
ヴィオラ:良かった……さすがノエルね、ありがとう
ノエル:いえ、これくらい当然ですよ。それよりも、早くこちらで朝食を召し上がってください
ヴィオラ:ええ、わかったわ。本当にありがとう
0:身支度を済ませ、会場に向かう
ヴィオラ:よかった、まだ始まってなかったみたいだわ
ノエル:開始予定時刻1分前ですね。次からはもう少し早く起きてくれると良いのですが
ヴィオラ:うぅ……ごめんなさい、気をつけるわね
ノエル:わかってくださればそれで構いません。ほら、もう始まりますから、顔を上げてください
0:顔を上げると同時に、男性の声が鳴り響く
メル:皆様、ようこそお越しくださいました。本日は、我々の演奏を心ゆくまでお楽しみください
ヴィオラ:始まったわ!メル様は今日も素敵ね……
ノエル:私にはあの男の良さがわかりませんが。いったい何がそんなに姫様を惹きつけるのでしょうね
ヴィオラ:それはもちろん、凛としたお姿で、楽器を弾く様子もとてもかっこよくて、それから……
ノエル:あ……もう大丈夫ですよ。だいたいわかりましたから
ヴィオラ:あら、そうなの?私はまだ話し足りないのに……
ノエル:あー、その、演奏に集中されたほうがよろしいですし、またあとでゆっくり聞かせてください
ヴィオラ:たしかに、ノエルの言う通りだわ。せっかくメル様がいらしているのに、お話に夢中になってしまってはもったいないわよね
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メル:以上で、演奏会を終了させていただきます。皆様、本日はありがとうございました
0:舞台の幕が降り、拍手が鳴り響く
ヴィオラ:メル様、とても素敵だったわね。幕が降りたばかりだというのに、次会えるのが今から待ち遠しいわ
ノエル:それなら、会いに行けばよろしいのでは?今はまだ控え室にいるはずですよ
ヴィオラ:……な、何を言っているの!?彼に直接会いに行く勇気なんて、私にはありませんわ。それに、会いに行ったとしても、彼とまともにお話なんてできませんもの
ノエル:まるで恋する乙女のようですね。まさか姫様は、あの男と本気で交際を望んでおられるのですか?
ヴィオラ:そ、そういうわけじゃないのよ。私はただ、観客として彼のことを見ていたいというか、私のことを知ってくれなくてもいいし……
ノエル:宮廷に演奏しに来るような者が、姫様を知らないということはないと思いますが。それと、彼に会う手筈をすでに整えてありますので、行かなければ彼に失礼になってしまいますよ
ヴィオラ:……ノエル、それは本当なの?
ノエル:もちろんでございます。さあ、早く向かいましょう
ヴィオラ:ちょ、ちょっとまってよ〜!
0:二人は控え室に辿り着き、扉をノックする
ノエル:失礼いたします
ヴィオラ:失礼いたしますわ……!
メル:きゃー!二人とも来てくれたのね、とっても嬉しいわ
ノエル:え……っ!?
ヴィオラ:本物のメル様……!あの、私、かねてよりメル様の演奏がとても好きでしたの。まさかこうしてお会いできるなんて、思いもしませんでしたわ
メル:あら本当?嬉しいわ、ヴィオラ姫にそんなふうに言っていただけるなんて
ヴィオラ:な、名前、知ってくださってたんですね……!?
メル:そりゃあもちろん、この国のお姫様だもの。アタシたちの永遠の憧れといっても過言ではないわよ
ヴィオラ:いやっ、そんな、私の方こそメル様にずっと憧れていて……!
ノエル:あの!ちょっといいですか?
ヴィオラ:何かしら?
ノエル:えっと、メルさんはそういう口調の方だと、姫様はご存知だったのですか?
ヴィオラ:いいえ、私は舞台の上でのメル様しか知りませんでしたから
ノエル:そう、なんですね……?
ヴィオラ:ええ、舞台とは少し違った雰囲気で、どちらもとても素敵ですわ
ノエル:少し……?
メル:よかったわ〜。アタシみたいな口調が苦手な人も多いから、ヴィオラ姫も離れていっちゃうんじゃないかって心配だったのよ
ヴィオラ:とんでもないですわ!むしろ、今までと違った一面が見れて、その……
メル:違った一面が見れて、なぁに?
ヴィオラ:今まで以上に、メル様のことを愛おしく思いますわ!
メル:ふふっ、あはは!まさかこんなに素敵なお姫様だったなんてね
ノエル:姫様が、素敵じゃないとお思いだったのですか?
メル:やだ、そうじゃないのよ。想像以上に素敵だった、と言ったほうが適切かもしれないわね。正直、アタシをここまで褒めてくれるなんて思ってなかったの
ヴィオラ:そんな、どうして……?
メル:だってヴィオラ姫は、国内の有名な演奏家たちの演奏をたくさん聞いてきたんでしょう。その人たちに比べて、アタシの腕はそんなに良くないし。プレッシャーとか、感じちゃったり……みたいな?ここに演奏しに来られているのはヴィオラ姫のご指名だった、って知ったのも最近だったし
ヴィオラ:それは、私がメル様に憧れていると告げる勇気がなかったからですわね……。あの頃は、ノエルに口止めしてもらっていましたの
メル:ご指名を受けていたと聞いたときはとっても嬉しかったけど、やっぱり、なんでアタシを?とか考えちゃって。自分に自信がないのよ、アタシは
ヴィオラ:……私、正直に言うと、音楽が苦手だったのです
メル:えっ?
ヴィオラ:まあ、小さい頃は、音楽が好きだったのですけれどね。習っていた楽器が、全然上手くならなくて。音感も良くないし、機械的な演奏しかできませんでした。おそらく、私には音楽の才能がないのでしょうね。それで、だんだんと音楽が苦手になっていきました。楽器を弾くことはもちろん、音楽を聴くだけでも苦痛を感じてしまうようになったんです
ノエル:あの頃の姫様は、演奏会をご覧になるたびに自信をなくされていましたからね
ヴィオラ:本当にそうね。あんなふうに、とまでは言わないけれど、もう少し上手に弾けたら良いのにって思って、自分で弾いてみてはやっぱり上手くなれないなって……
メル:それでも、音楽をやめなかったの?
ヴィオラ:私、負けず嫌いなのだと思いますわ。やめたいという気持ちと、このままでは終われないという気持ちがせめぎ合っていて。それと、音楽が好きだった頃に戻りたいという気持ちもあったのかもしれません
メル:そうだったのね……
ヴィオラ:それでも!私は音楽を続ける希望に出会ったのですわ
メル:希望?
ヴィオラ:ええ、それがメル様の演奏でした
メル:アタシの演奏が……
ヴィオラ:メル様の演奏を初めて聴いたとき、なんだかとても楽しい気持ちになったのです。久しぶりに、音楽が楽しいと、そう思ったのです
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メル:皆様、ようこそお越しくださいました。本日は、我々の演奏を心ゆくまでお楽しみください
ヴィオラ:はぁ……
ノエル:姫様、大丈夫ですか?
ヴィオラ:大丈夫よ、ありがとう
ノエル:そうですか……
メル:皆様、お楽しみいただけているでしょうか。さて、次の曲を準備している間に、あらためてご挨拶させてください。……本日はこのような場を設けてくださり、ありがとうございます。まだまだ未熟ではありますが、皆様のために精一杯の演奏をさせていただきたいと思っています。次に演奏する曲は今日、この日のために、新しく練習を始めたものです。新しい曲というのは、分からないことだらけで、挫けそうになることもありました。それでも、皆様に楽しんでほしいという気持ち、それと、自分自身が演奏を楽しいと思う気持ちが、僕をこの新たな挑戦へと、導いてくれたのです。……コホン、それでは、次の曲に参りましょう
ヴィオラ:あ……
ノエル:姫様?
ヴィオラ:ノエル……私、もう少し、音楽を楽しんでみようかしら……
ノエル:……ええ、よろしいのではないですか?
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メル:ちょっと、やだわ〜!アタシ、そんなこと言ってたの?初めての宮廷演奏でテンションあがっちゃってたのかしら。恥ずかしい〜
ヴィオラ:そんなことないですわ!私はあの時、とても勇気をもらったのですから
メル:そう、なの……?
ヴィオラ:ええ、もちろん!だから私は、それ以来ずっとメル様を演奏会にお呼びしているのですわ。落ち込んでいたら元気をくれるようなメル様の演奏がとても好きで、演奏会が終わったらすぐに次の演奏会が待ち遠しくなるほどに
メル:……ふふ、なんだかうるっときちゃったわ。ありがとうね、ヴィオラ姫。またアタシを呼んでくれたら嬉しいわ
ヴィオラ:ええ、もちろん。お待ちしておりますわ
ノエル:それでは、そろそろ参りましょうか
ヴィオラ:そうね。メル様の演奏会のあとは、自分も何か演奏するって決めていますの。メル様、またお会いできるのを楽しみにしていますわ。ごきげんよう
メル:ええ、また会いましょうね……お姫様の演奏も、機会があったら聞いてみたいわ