台本概要
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タイトル | 発声練習プリーズ! |
---|---|
作者名 | とーげ (@studioTOGE) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 3人用台本(男2、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ハンバーガーショップで発声練習をはじめる 演劇部のお話です! トリオコント風に書いたつもりが ちょっぴり青春モノになりましたwww 性別の変更やアドリブOK ノリで楽しく発声練習も兼ねて、お腹から声だしてやってみましょう! 【人数】…女1男2(計3) 【時間】…10〜15分 ※商用利用時は、ご連絡お願いします ※台本の無断改変・無断転載などはご遠慮ください 882 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
店員 |
女 ![]() |
72 | 白石(20代)…ハンバーガーショップ店員。世話好き |
少年 |
男 ![]() |
52 | 星野(16)...演劇部の部員。大人しい |
顧問 |
男 ![]() |
51 | 宮本(50代)…演劇部の顧問。思い込みが激しい |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:『発声練習プリーズ!』
0:ハンバーガーショップ・店内
0:レジに並ぶ学校ジャージを着た高校生の少年(演劇部 部員)
0:その後ろに並ぶサラリーマン風の男(演劇部 顧問)
0:女性店員が笑顔で接客している
店員:(客に)ありがとうございましたー!
店員:お次の方 どうぞ
少年:は、はい
店員:ご注文は?
少年:えーと
顧問:おい! さっさとしろ!
少年:(ビクッ)は、はい
店員:こわっ…
店員:(少年に小声で)大丈夫だよ。
店員:ゆっくりで良いからね
少年:すみません
店員:平気 平気
少年:(メニュー指さす)えーと じゃあ、
少年:これを…
店員:んー? どれどれ
顧問:ばかやろう!
顧問:ちゃんと口で言え!
少年:は、はい
店員:(顧問に)あのー、すみません。
店員:他のお客様のご迷惑にもなりますので
店員:お静かにお願いできませんか
顧問:部外者は黙ってろ!
店員:部外者って、あなた誰ですか?
顧問:私は高校で国語を教えている者だ。
顧問:そして演劇部の顧問でもある
店員:え、顧問? 学校の先生!?
顧問:いかにも
店員:(少年に)ってことは、
店員:演劇部の生徒かな?
少年:ごめんなさい
店員:ううん!
店員:(小声で)こんな大人と一緒じゃ恥ずかしくもなるけど、君が謝る必要はないからね
少年:はぁ(苦笑い)
顧問:星野!
顧問:さっさとメニューを言え!
少年:(小声)チーズバーガーセット…
店員:あ、ごめん。
店員:もう一回言ってもらって良い?
少年:(小声)チーズバーガーセット…
少年:お、お願いします
店員:うん。チーズバーガーセットね
顧問:もう一回だ。
顧問:それじゃ何を頼んだのか分からん
店員:え? 分かりましたけど
少年:(小声)チーズバーガーセット…
店員:大丈夫 大丈夫、聞こえてるよ
店員:耳遠いわけじゃないから
顧問:そんなんじゃ奥にいる人まで
顧問:声が届かないだろ!
顧問:アゲインだ。セイ(say)!
店員:ライブ会場じゃないんだから
店員:キッチンまで聞こえなくて良いんです!
店員:私が分かれば皆に伝わるので
顧問:うるさい!
店員:どっちがよ?
顧問:稽古の邪魔だ!
店員:稽古って?
顧問:これは あがり症を克服するための発声練習だ!
店員:発声練習?
店員:大声でメニュー注文するのが?
顧問:そうだ
店員:ただの迷惑行為ですよ?
顧問:(少年に)ほら、もう一回!
顧問:セイ(say)!
少年:チーズバーガーセット
顧問:違う。もっと腹から声をだせ!
顧問:セイ(say)!
少年:チーズバーガーセットください
店員:トラウマになるわ!
店員:そもそもハンバーガーショップで
店員:やることじゃないし
顧問:(少年に)ダメだ!
顧問:そんな声じゃ お前の気持ちが伝わらない!
顧問:セイ(say)!
店員:セイセイうるさいな。
店員:注文の声量に気持ちなんて求めてないよ
店員:(奥に)チーズバーガーセット プリーズ!
店員:これで満足ですか?
顧問:チーズバーガーセット プリーズ!
店員:は?
少年:チーズバーガーセット プリーズ!
店員:待って 待って。
店員:私に続いて発声しなくて良いから
顧問:ポテトのサイズはいかがなさいますか?
店員:それ聞くの私の仕事
少年:Mサイズで…
顧問:(奥に)Mサイズ プリーズ!
少年:(奥に)Mサイズ プリーズ!
店員:だから輪唱(りんしょう)しないで!
店員:人集まって来てるじゃん。
店員:ちょっとそこ 写真撮らないでください!
少年:わぁ、こんなにも観客が…
店員:観客ちがう 野次馬だよ
少年:なんだか少し自信がついてきたな
店員:おや?
店員:おかしなこと言いだしたぞ
少年:ここでバイトしようかな
店員:その人(顧問)が見学に来るから
店員:絶対にやめて
顧問:(奥に)ポテトはバリカタ!
少年:(奥に)ポテトはバリカタ!
店員:バリカタ?
店員:ポテト揚げ揚げ(age age)ってこと?
顧問:(奥に)ケチャップ大盛り!
少年:(奥に)ケチャップ大盛り!
店員:はい?
顧問:(奥に)ニンニクましまし!
少年:(奥に)煮卵トッピング!
店員:ラーメン屋じゃないから。
店員:それ以上騒ぐなら通報しますよ!
顧問:(沈黙)
店員:あ、やっぱり警察は困るんだ。
店員:まぁ学校の先生だもんね
少年:これ以上 問題を起こすと
少年:稽古場が無くなっちゃうので…
店員:え、もしかして他の店でも
店員:こんなことやっているの?
店員:そういえば そこのコンビニの自動ドアに『演劇部お断り』の張り紙あったな…
顧問:(下手くそな口笛)
店員:ごまかせてないし
少年:(下手くそな口笛)
店員:(少年に)あのねっ!
店員:えーと 星野くんだっけ?
少年:はい
店員:よく聞いて!
店員:まず ここに煮卵はないし。
店員:分かるよね?
少年:ハンバーグに乗せる目玉焼きならあるけど?
少年:でも僕が頼んだのはチーズバーガーだから、玉子じゃなくてチーズをのせるっていう…
店員:そういう話をしてるんじゃないの。
店員:取り返しがつかなくなる前に、部活を変えた方が良くない?
店員:もう手遅れかもしれないけど
顧問:まだ間に合うぞ
店員:ちょっと黙っていてください!
店員:ケーサツ(呼ぶよ)
顧問:(舌打ち)
店員:感じ悪いな
店員:(少年に)絶対にここから逃げた方が良いよ
少年:でも 演劇が好きだから…
店員:演劇は部活じゃなくてもできるじゃん
少年:それでも高校演劇は、
少年:高校生のときにしかできない青春だって
店員:誰が言ったの?
少年:先生がそう教えてくれた
店員:その人の言うことを信じちゃダメ。
店員:黒歴史にしかならないから
顧問:黒歴史と書いてアオハルと読むのだ
店員:(少年に)ね?
店員:こんないい加減なこと言うんだよ?
少年:それでも先生は たった一人しかいない演劇部員の僕のことを/
店員:ちょっと待って!?
店員:星野くん以外に部員はいないの?
少年:みんな辞めていきました
店員:やっぱり問題あるんだよ!
店員:この呪われし演劇部は/
顧問:星野!
少年:はい!
店員:聞いちゃダメ! 耳ふさいで!
店員:演劇を語る大人にロクな奴いないの
顧問:…もう何も言うな
少年:先生…(しんみり)
顧問:大丈夫だ、ちゃんと分かってる。
顧問:こんな試練 俺たちは何度も乗り越えてきたんだからな
少年:はい
店員:あー…そっか そうだよね。
店員:二人の間にはちゃんと絆が(感動)
顧問:これ以上喋ったら、
顧問:俺たちまた 警察に通報される
少年:そして出禁ですね
店員:しないから! 通報…
顧問:信じられるか。
顧問:店員たちは みんなそう言うんだよ。
顧問:それで我々が帰った後に
顧問:こっそり警察に相談するんだ
店員:とても共感できるリアルな話ですね
顧問:ほれみろ!
店員:でも(通報)しませんよ
店員:この子に免じて店長にも内緒にしておきます
顧問:本当か?
店員:はい。約束します
顧問:…かたじけない
店員:(ため息)ほんと変な人だなー
店員:まぁ悪い人ではないんだろうけど…
店員:(少年に)ドリンクは何にする?
少年:えーと
顧問:ばか しゃべるな!
店員:だから/
顧問:体全身で表現するんだ
店員:は?
顧問:エチュードだ
店員:エチュードって即興芝居でしたっけ?
店員:木とか森なら分かるけど 飲み物を?
店員:無理じゃない?
顧問:良いか、星野。
顧問:ガラスの仮面をかぶるんだ
店員:実際にそれ言う人いるんだ
顧問:芝居やっている奴はみんな言うぞ
店員:へー、知らなかった
少年:僕は初耳ですけど
店員:信じた私がバカだった
少年:でも(大きく息をはいて)
少年:やってみます!
店員:分かった。それなら見せて!
店員:お姉さん何のドリンクか当てるからさ
少年:(クネクネした変な動き)
店員:えーと…
顧問:コラー!
顧問:そんなんじゃ分からんだろ!
少年:ごめんなさいっ
店員:コラー…あ、
店員:(奥に)コーラ プリーズ!
顧問:どう見てもオレンジジュースだろ!
店員:どう見ても、どうも見えません
顧問:ひどいこと言うんだな
少年:(落胆)しょぼおん
店員:いや、え、そんなつもりじゃ
顧問:オレンジジュース プリーズ!
少年:……
店員:また勝手に…
顧問:オレンジジュース プリーズ!
顧問:セイ(say)!
少年:……
顧問:オレンジジュース プリーズ!
顧問:セイ(say)!
顧問:セイ(say)!!
少年:……
店員:?
顧問:おい、どうした星野?
少年:コーラ…
店員:え?
少年:コーラください
顧問:星野…?
少年:僕はコーラが飲みたいんだ!
顧問:!? そうだったのか…(絶句)
少年:(大声で)コーラ プリーズ!!
店員:うん。コーラね! すごいよ
店員:元気な声でるじゃん!
店員:今のはキッチンだけじゃなくて
店員:店内にいる人 全員に、星野くんの真っすぐな気持ちが届いたよ!
店員:ですよね 先生!
顧問:あぁ。これがアオハルだ
店員:(少し恥ずかしそうに)
店員:アオハルかよっ
少年:先生 ありがとうございます!
顧問:うむ
少年:店員さんのおかげです!
店員:そ、そうかな?
少年:稽古に付き合っていただき
少年:ありがとうございました!
店員:あー…まぁ。ふふっ
店員:(満面のスマイルを浮かべて)
店員:じゃあ、どういたしまして!
店員:横にずれて待っていてね
少年:はいっ!
店員:(顧問に)次の方、どうぞ
顧問:(ボソボソ)バニラシェイクのS
店員:声ちっちゃ
0:(了)
:『発声練習プリーズ!』
0:ハンバーガーショップ・店内
0:レジに並ぶ学校ジャージを着た高校生の少年(演劇部 部員)
0:その後ろに並ぶサラリーマン風の男(演劇部 顧問)
0:女性店員が笑顔で接客している
店員:(客に)ありがとうございましたー!
店員:お次の方 どうぞ
少年:は、はい
店員:ご注文は?
少年:えーと
顧問:おい! さっさとしろ!
少年:(ビクッ)は、はい
店員:こわっ…
店員:(少年に小声で)大丈夫だよ。
店員:ゆっくりで良いからね
少年:すみません
店員:平気 平気
少年:(メニュー指さす)えーと じゃあ、
少年:これを…
店員:んー? どれどれ
顧問:ばかやろう!
顧問:ちゃんと口で言え!
少年:は、はい
店員:(顧問に)あのー、すみません。
店員:他のお客様のご迷惑にもなりますので
店員:お静かにお願いできませんか
顧問:部外者は黙ってろ!
店員:部外者って、あなた誰ですか?
顧問:私は高校で国語を教えている者だ。
顧問:そして演劇部の顧問でもある
店員:え、顧問? 学校の先生!?
顧問:いかにも
店員:(少年に)ってことは、
店員:演劇部の生徒かな?
少年:ごめんなさい
店員:ううん!
店員:(小声で)こんな大人と一緒じゃ恥ずかしくもなるけど、君が謝る必要はないからね
少年:はぁ(苦笑い)
顧問:星野!
顧問:さっさとメニューを言え!
少年:(小声)チーズバーガーセット…
店員:あ、ごめん。
店員:もう一回言ってもらって良い?
少年:(小声)チーズバーガーセット…
少年:お、お願いします
店員:うん。チーズバーガーセットね
顧問:もう一回だ。
顧問:それじゃ何を頼んだのか分からん
店員:え? 分かりましたけど
少年:(小声)チーズバーガーセット…
店員:大丈夫 大丈夫、聞こえてるよ
店員:耳遠いわけじゃないから
顧問:そんなんじゃ奥にいる人まで
顧問:声が届かないだろ!
顧問:アゲインだ。セイ(say)!
店員:ライブ会場じゃないんだから
店員:キッチンまで聞こえなくて良いんです!
店員:私が分かれば皆に伝わるので
顧問:うるさい!
店員:どっちがよ?
顧問:稽古の邪魔だ!
店員:稽古って?
顧問:これは あがり症を克服するための発声練習だ!
店員:発声練習?
店員:大声でメニュー注文するのが?
顧問:そうだ
店員:ただの迷惑行為ですよ?
顧問:(少年に)ほら、もう一回!
顧問:セイ(say)!
少年:チーズバーガーセット
顧問:違う。もっと腹から声をだせ!
顧問:セイ(say)!
少年:チーズバーガーセットください
店員:トラウマになるわ!
店員:そもそもハンバーガーショップで
店員:やることじゃないし
顧問:(少年に)ダメだ!
顧問:そんな声じゃ お前の気持ちが伝わらない!
顧問:セイ(say)!
店員:セイセイうるさいな。
店員:注文の声量に気持ちなんて求めてないよ
店員:(奥に)チーズバーガーセット プリーズ!
店員:これで満足ですか?
顧問:チーズバーガーセット プリーズ!
店員:は?
少年:チーズバーガーセット プリーズ!
店員:待って 待って。
店員:私に続いて発声しなくて良いから
顧問:ポテトのサイズはいかがなさいますか?
店員:それ聞くの私の仕事
少年:Mサイズで…
顧問:(奥に)Mサイズ プリーズ!
少年:(奥に)Mサイズ プリーズ!
店員:だから輪唱(りんしょう)しないで!
店員:人集まって来てるじゃん。
店員:ちょっとそこ 写真撮らないでください!
少年:わぁ、こんなにも観客が…
店員:観客ちがう 野次馬だよ
少年:なんだか少し自信がついてきたな
店員:おや?
店員:おかしなこと言いだしたぞ
少年:ここでバイトしようかな
店員:その人(顧問)が見学に来るから
店員:絶対にやめて
顧問:(奥に)ポテトはバリカタ!
少年:(奥に)ポテトはバリカタ!
店員:バリカタ?
店員:ポテト揚げ揚げ(age age)ってこと?
顧問:(奥に)ケチャップ大盛り!
少年:(奥に)ケチャップ大盛り!
店員:はい?
顧問:(奥に)ニンニクましまし!
少年:(奥に)煮卵トッピング!
店員:ラーメン屋じゃないから。
店員:それ以上騒ぐなら通報しますよ!
顧問:(沈黙)
店員:あ、やっぱり警察は困るんだ。
店員:まぁ学校の先生だもんね
少年:これ以上 問題を起こすと
少年:稽古場が無くなっちゃうので…
店員:え、もしかして他の店でも
店員:こんなことやっているの?
店員:そういえば そこのコンビニの自動ドアに『演劇部お断り』の張り紙あったな…
顧問:(下手くそな口笛)
店員:ごまかせてないし
少年:(下手くそな口笛)
店員:(少年に)あのねっ!
店員:えーと 星野くんだっけ?
少年:はい
店員:よく聞いて!
店員:まず ここに煮卵はないし。
店員:分かるよね?
少年:ハンバーグに乗せる目玉焼きならあるけど?
少年:でも僕が頼んだのはチーズバーガーだから、玉子じゃなくてチーズをのせるっていう…
店員:そういう話をしてるんじゃないの。
店員:取り返しがつかなくなる前に、部活を変えた方が良くない?
店員:もう手遅れかもしれないけど
顧問:まだ間に合うぞ
店員:ちょっと黙っていてください!
店員:ケーサツ(呼ぶよ)
顧問:(舌打ち)
店員:感じ悪いな
店員:(少年に)絶対にここから逃げた方が良いよ
少年:でも 演劇が好きだから…
店員:演劇は部活じゃなくてもできるじゃん
少年:それでも高校演劇は、
少年:高校生のときにしかできない青春だって
店員:誰が言ったの?
少年:先生がそう教えてくれた
店員:その人の言うことを信じちゃダメ。
店員:黒歴史にしかならないから
顧問:黒歴史と書いてアオハルと読むのだ
店員:(少年に)ね?
店員:こんないい加減なこと言うんだよ?
少年:それでも先生は たった一人しかいない演劇部員の僕のことを/
店員:ちょっと待って!?
店員:星野くん以外に部員はいないの?
少年:みんな辞めていきました
店員:やっぱり問題あるんだよ!
店員:この呪われし演劇部は/
顧問:星野!
少年:はい!
店員:聞いちゃダメ! 耳ふさいで!
店員:演劇を語る大人にロクな奴いないの
顧問:…もう何も言うな
少年:先生…(しんみり)
顧問:大丈夫だ、ちゃんと分かってる。
顧問:こんな試練 俺たちは何度も乗り越えてきたんだからな
少年:はい
店員:あー…そっか そうだよね。
店員:二人の間にはちゃんと絆が(感動)
顧問:これ以上喋ったら、
顧問:俺たちまた 警察に通報される
少年:そして出禁ですね
店員:しないから! 通報…
顧問:信じられるか。
顧問:店員たちは みんなそう言うんだよ。
顧問:それで我々が帰った後に
顧問:こっそり警察に相談するんだ
店員:とても共感できるリアルな話ですね
顧問:ほれみろ!
店員:でも(通報)しませんよ
店員:この子に免じて店長にも内緒にしておきます
顧問:本当か?
店員:はい。約束します
顧問:…かたじけない
店員:(ため息)ほんと変な人だなー
店員:まぁ悪い人ではないんだろうけど…
店員:(少年に)ドリンクは何にする?
少年:えーと
顧問:ばか しゃべるな!
店員:だから/
顧問:体全身で表現するんだ
店員:は?
顧問:エチュードだ
店員:エチュードって即興芝居でしたっけ?
店員:木とか森なら分かるけど 飲み物を?
店員:無理じゃない?
顧問:良いか、星野。
顧問:ガラスの仮面をかぶるんだ
店員:実際にそれ言う人いるんだ
顧問:芝居やっている奴はみんな言うぞ
店員:へー、知らなかった
少年:僕は初耳ですけど
店員:信じた私がバカだった
少年:でも(大きく息をはいて)
少年:やってみます!
店員:分かった。それなら見せて!
店員:お姉さん何のドリンクか当てるからさ
少年:(クネクネした変な動き)
店員:えーと…
顧問:コラー!
顧問:そんなんじゃ分からんだろ!
少年:ごめんなさいっ
店員:コラー…あ、
店員:(奥に)コーラ プリーズ!
顧問:どう見てもオレンジジュースだろ!
店員:どう見ても、どうも見えません
顧問:ひどいこと言うんだな
少年:(落胆)しょぼおん
店員:いや、え、そんなつもりじゃ
顧問:オレンジジュース プリーズ!
少年:……
店員:また勝手に…
顧問:オレンジジュース プリーズ!
顧問:セイ(say)!
少年:……
顧問:オレンジジュース プリーズ!
顧問:セイ(say)!
顧問:セイ(say)!!
少年:……
店員:?
顧問:おい、どうした星野?
少年:コーラ…
店員:え?
少年:コーラください
顧問:星野…?
少年:僕はコーラが飲みたいんだ!
顧問:!? そうだったのか…(絶句)
少年:(大声で)コーラ プリーズ!!
店員:うん。コーラね! すごいよ
店員:元気な声でるじゃん!
店員:今のはキッチンだけじゃなくて
店員:店内にいる人 全員に、星野くんの真っすぐな気持ちが届いたよ!
店員:ですよね 先生!
顧問:あぁ。これがアオハルだ
店員:(少し恥ずかしそうに)
店員:アオハルかよっ
少年:先生 ありがとうございます!
顧問:うむ
少年:店員さんのおかげです!
店員:そ、そうかな?
少年:稽古に付き合っていただき
少年:ありがとうございました!
店員:あー…まぁ。ふふっ
店員:(満面のスマイルを浮かべて)
店員:じゃあ、どういたしまして!
店員:横にずれて待っていてね
少年:はいっ!
店員:(顧問に)次の方、どうぞ
顧問:(ボソボソ)バニラシェイクのS
店員:声ちっちゃ
0:(了)