台本概要
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タイトル | ぼーいず あんど がーるず るーむっ!-こいばな- |
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作者名 | 桜蛇あねり(おうじゃあねり) (@aneri_writer) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 8人用台本(男4、女4) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
シェアハウスにて過ごす、4人のボーイズと、4人のガールズが繰り広げる、騒がしい日常のコメディ台本。 今回は少し、関係性に進展あり…?ドキドキなラブコメ展開! 短編コメディの詰め合わせです。 ※名前変更、一人称、語尾変更、アドリブ・改変、自由にどうぞ! 節度を守って楽しく演じましょう! 【るーむシリーズ】 ・ぼーいずるーむっ! ・がーるずるーむっ! ・ぼーいずるーむっ!-Best Life- ・ぼーいず あんど がーるず るーむっ! ・ぼーいず あんど がーるず るーむっ!-こいばな- 【番外編】 ・あーるぴーじーっ! ・To move on 276 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アキラ |
男 ![]() |
39 | 27歳。会社員。ゆりかとは同じ職場の同期。アニキ的な存在。 |
リュウタロウ |
男 ![]() |
65 | 26歳。ブライダルプランナー。シュウと同じ職場。なんでもノってくれるお祭り男。 |
シュウ |
男 ![]() |
68 | 24歳。ブライダルプランナー。リュウタロウと同じ職場。クールな男の子。 |
ヒロ |
男 ![]() |
56 | 18歳。桜ノ蛇大学1年生。ダンスサークル所属。身長が低いのを気にしている。 |
ゆりか |
女 ![]() |
30 | 27歳。会社員。アキラとは同じ職場の同期。お姉さん的な存在。 |
せいら |
女 ![]() |
63 | 24歳。バンケットスタッフの派遣会社の社員。お嬢様のような振る舞いをすれば、本物お嬢様になれると思っている。 |
みき |
女 ![]() |
60 | 20歳。あねヶ丘大学3年生。せいらのところでバイトしている。ボーイッシュで元気な女の子。 |
もも |
女 ![]() |
56 | 18歳。大学1年生。軽音部所属。自分は可愛がられて当然と思っている甘え上手な女の子。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:ぼーいず あんど がーるず るーむっ!-こいばな-
リュウタロウ:これは、シェアハウスでともにすごしている、とある男4人と、
もも:とある女4人の日常である。
ヒロ:ぼーいずあんど
せいら:がーるずるーむっ!
:
ゆりか:とある居酒屋にて。
:
アキラ:ったく、なんなんだよ、リュウのやついきなり呼び出しやがって。残業で疲れてるってのに…。えーっと、ここら辺にある居酒屋だよな…どれだ…?
せいら:あら、アキラさん?
アキラ:ん?あれ、せいら。どうしてここに?
せいら:突然、ゆりかから呼び出されまして…。この辺の居酒屋にいるらしいのですが…。
アキラ:もしかして店の名前、"ディストピア"か?
せいら:ええ…。まさか…アキラさんも?
アキラ:俺はリュウから呼び出された。
せいら:……。
アキラ:……。
せいら:なにかに巻き込まれそうな予感がしますわ。
アキラ:奇遇だな、俺もだ。
せいら:どうしますか?帰ります?
アキラ:そうだな、そうしよう…。
リュウタロウ:おー!やっぱり!アキラもせいらも来てんじゃねぇか。ほら、入れよ、飲もうぜ!
アキラ:ちっ、見つかった。
0:間
ゆりか:あ~!せいら~!アキラ~!やっほ~!お疲れ~!
せいら:ゆりか……もうできあがってますわね…。
アキラ:なんだ、二人で飲んでたのか?
リュウタロウ:まぁな。ノベルの話で盛り上がってたんだけど、せっかくだからアキラとせいらも呼ぼうぜ~ってなってな!
アキラ:なんでだよ、酔っぱらいの相手したくねぇっての。
せいら:同感ですわ…。ゆりかの酒癖の悪さをなめないでください?ほんっとうにめんどくさいんですからね!?
ゆりか:そんなこと言わないでよせいら~!ほら、アキラ!飲み勝負しようぜ!
リュウタロウ:大勢で飲んだ方が楽しいじゃん!さ、何飲む?
せいら:はぁ…。これ、ワタクシはゆりかの介抱役で呼ばれたんでしょうね…。とりあえず日本酒で。
アキラ:一杯目から日本酒か…。俺は生で。
リュウタロウ:はーい!すみませーん!生1つと日本酒お願いしまーす!
ゆりか:アキラ、アキラ、どっちがたくさん飲めるか勝負!しようぜ!
アキラ:黙れ。一人で勝手に飲んでつぶれてろ。
ゆりか:え?アキラってそんなにお酒弱かったっけ?
アキラ:あぁ?ちげーよ、飲み勝負なんて馬鹿げた真似するわけねぇだろうが。
ゆりか:ふーん…。
アキラ:んだよ。
ゆりか:つまんない男。
アキラ:……あ?
ゆりか:勝てない勝負は挑まないってやつね。……ビビりなの?
アキラ:上等だよ、完膚なきまでにつぶしてやるよ、おら、飲むぞ!
ゆりか:へへ、そーこなくっちゃ。かんぱーいっ!
0:間
アキラ:まだ…まだ…のめ、る…もういっぱい…。
ゆりか:えへへ…あたしのぉ…勝ちぃ…んん…ねむ…。
せいら:まだ30分しかたってないんですけど?
リュウタロウ:あはは、ペースおかしかったもんな、こいつら!
せいら:まったく…。ゆりか、とりあえずお水飲みなさい?
ゆりか:んんー…。
リュウタロウ:アキラ、これ飲んどけ。
アキラ:おーう、日本酒かぁ…?
リュウタロウ:そうそう、水という名の日本酒だ。
ゆりか:んん…。
アキラ:……。
せいら:完全につぶれましたわね、お二人とも。
リュウタロウ:だな。ま、しばらく放置しておくか。
せいら:ですわね。にしても、ゆりかとリュウタロウが二人で飲んでるとは思いませんでしたわ。
リュウタロウ:いやぁ、オレらがはまってるノベルの新作が出たからさ。それについてしこたま語ってた。
せいら:あー、なるほど。ゆりかも嬉しそうでしたからね、語れる仲間がいたー!って。
リュウタロウ:オレも、語れる仲間ができて嬉しいわ。
せいら:……。
リュウタロウ:ん?どうした?
せいら:その、ワタクシ、一つ気になっていることがあって…。リュウタロウに聞いてみたいことがありますの。
リュウタロウ:なんだ?
せいら:その…リュウタロウとシュウは…付き合ってますの?
リュウタロウ:んぐふっ!?(盛大にむせる)
せいら:だ、大丈夫ですか!?
リュウタロウ:げっほげほ…。え!?なんで!?
せいら:あ、ワタクシの勘違いだったらごめんなさい!
リュウタロウ:いや…そういうわけじゃないんだけど…なんで付き合ってるって思ったんだ?
せいら:それは…その……あの、引きませんか?
リュウタロウ:え?
せいら:引かないでくださいね?
リュウタロウ:あ、あぁ、引かない、引かないからさ。
せいら:……ワタクシのBLセンサーが反応しまして。
リュウタロウ:……びーえるせんさー。
せいら:だって!お仕事中の二人の連携や、お仕事前とお仕事終わり、合間のちょっとした時間に繰り広げられる甘い雰囲気!どう考えてもデキているとしか思えないんですの!ってかデキててほしいっ!
リュウタロウ:え、ちょ、せいら?落ち着いて…。
せいら:リュウタロウのネクタイをなおしているときのシュウの表情!まるで仕事へ行く旦那様を送りだす良妻(りょうさい)のよう…!そしてそれを優しく愛おしいまなざしで眺めるリュウタロウ!もうこの二人は恋人関係、いやもはや夫婦関係であると思っとるんです!仕事中の連携も、最低限の言葉でわかり合っとるし、二人の間に言葉はいらん、そんな関係を見てこれで付き合っとらんのはおかしいじゃろっ!
リュウタロウ:待って、せいら!落ち着いて!方言出てるって!
せいら:はっ…!も、申し訳ありません…っ!つい興奮して…!
リュウタロウ:大丈夫、大丈夫なんだけど…。せいら、そっちの方出身なんだね……あと…腐ってたんだね…。
せいら:……はい、恥ずかしながら…。引きました、よね…。
リュウタロウ:引かないよ。びっくりしただけ。
せいら:本当、ですか…?
リュウタロウ:引かないって。逆にさ、せいらはオレとシュウが付き合ってたら、引くか?
せいら:いいえ。むしろ歓喜しますわ。
リュウタロウ:うん、それと一緒…いや、歓喜ってとこは違うけど。
せいら:付き合っていらっしゃるんですね。
リュウタロウ:あんま外には出さないけどな。
せいら:アキラやヒロ君はご存じなのですか?
リュウタロウ:あぁ。一緒に住んでるわけだし、まぁバレるよな。でもま、特に干渉はしてこねぇよ、アキラもヒロも。
せいら:そうなんですね。そういうことなら、ワタクシも秘密にしておきましょうか。
リュウタロウ:そうしてくれると助かる。ま、隠すことでもないんだろうけど。
せいら:ふふ、今時そんなに珍しくもないですからね。ですが、ワタクシにはいろいろ話を聞かせてください?とても興味がありますわ。
リュウタロウ:ほとんどノロケになるぞ。
せいら:それが聞きたいのです。リュウタロウも、話したいのではないですか?恋人のこと。
リュウタロウ:……それはそうだな。話す相手がいないからな。
せいら:じゃあこれで契約成立ですわっ!ワタクシは生のBLが聞ける、リュウタロウは惚気ることができる、ウィンウィンでしょう?
リュウタロウ:じゃあお言葉に甘えて。
せいら:うふふふふ、新しいネタが見つかった、これでえっと妄想できる…。(※「えっと」…方言で「たくさん」という意味)
リュウタロウ:あんま過激な妄想すんなよ?
せいら:ではさっそく聞かせてください。まずはお二人のなれそめを…っ!
0:間
リュウタロウ:やべ、もうこんな時間じゃねぇか。そろそろ帰らねぇと。
せいら:ついつい話し込んでしまいましたわ…!ゆりか、起きてください、帰りますわよ!
ゆりか:んんー、もう、飲めない…。
リュウタロウ:アキラ!たてるか?帰るぞ!
アキラ:無理。
リュウタロウ:即答してんじゃねぇよ!少しは努力しろよ!
せいら:ほらゆりか、タクシー呼びますから、そこまでは頑張ってください!
リュウタロウ:それじゃせいら、今日は急に呼び出して悪かったな、気を付けて帰れよ!
せいら:はい!楽しかったですわ!リュウタロウもお気をつけて!
0:間
せいら:ただいま。ゆりか、家につきましたわよ、大丈夫ですか?
ゆりか:んー…。うっ…気持ちわる……。
せいら:飲みすぎですわ、動けます?
ゆりか:なんとか…ちょ、トイレ…。
せいら:はぁ、本当に酒癖悪いんですから…。
みき:あれ?せいら、おかえり。飲んでたの?
せいら:散々でしたわ…。急にゆりかに呼び出されて…。
みき:なんだよー、飲むなら家で飲めばよかったのに。さっきゆりか死にそうになりながらトイレ向かってたから。
せいら:アキラとリュウタロウもいましたからね。それでゆりかがアキラと…。
みき:えっ!?リュウタロウさんいたの!?
せいら:……前回のタコパで仲良くなりましたからね、その延長って感じで。
みき:えー!私も呼んでよー!私も一緒に飲みたかった!
せいら:ごめんなさいって。次の機会があればみきも呼びますわ。
みき:絶対だからね!じゃあおやすみ、せいら!
せいら:はい、おやすみなさい。……みきも大変な人を好きになってしまったわね。ま、これも青春…ワタクシは見守ることにしましょ。
:
アキラ:ぼーいずあんど
みき:がーるずるーむっ!
:
シュウ:オンライン通話にて
:
もも:こんばんはー!こっちの声聞こえてる?
ヒロ:おっけ!バッチリ聞こえてるぜ!こっちの声はどうだ?
みき:問題なーし!そいじゃ、やりますか!アドハン!
シュウ:おう、じゃあ私が部屋をつくるから、そこに入ってくれ。パスワードは1234で。
ヒロ:はいはーい。
もも:さぁ、狩るわよー!いつもとは違うメンバーだから楽しみ!
みき:だな!あ、でももも、いつもみたいに足引っ張んなよ!
もも:はぁ!?それはこっちのセリフよ!いつもみたいに邪魔しないでよね!
シュウ:始める前から喧嘩するな…。
ヒロ:へへん、心配すんな!このおれ、ヒロ様がいるからな!最強ハンターの腕、みせてやるぜ!
シュウ:イきるなヒロ、いつも最初に死ぬのお前だろ。
ヒロ:いーや!これでもいっぱい練習してんだ!任せとけっ!
みき:部屋はいったよー!
シュウ:よし、じゃあ始めるか。お、みきちゃんもももちゃんも、けっこうレベル高いんだな。
もも:皆でよくやってましたからね!
みき:そういうシュウさんもヒロも、レベル高い!その装備かなりレアなんじゃ!?
ヒロ:おれらもしょっちゅうやってるからなー!言っとくけど、おれは強いぜ…?
シュウ:ヒロ、お前は私たちのサポートなしじゃ勝てないだろ。
ヒロ:う、うるさい!
もも:じゃあ最高ランクのモンスターいっちゃいます?
みき:さんせー!いこいこ!
シュウ:よし、それじゃあ最高難易度、ランク10のクエスト行くか!
ヒロ:っしゃあ!やるぜぇぇぇ!
0:間
もも:だーかーらー!そこ邪魔だって言ってんでしょ!どきなさいよ!
みき:それはこっちのセリフ!頭は私がやるから、あんたはしっぽ切っとけ!
ヒロ:ちょ、てめーら!おれの刀が当たんねぇだろが!もっと連携とれよ!
シュウ:……あー。
もも:ヒロ邪魔!あーもう!攻撃くらっちゃったじゃん!
ヒロ:うるせ!おれの軌道に入ってくんじゃねぇ!
みき:ちょ、ヒロ!今私のため斬り邪魔したな!?いい感じに溜まってきたとこだったのに!
ヒロ:そんなとこでため斬りうつなよ!?どっちにしても攻撃くらってたって!…ってうわぁ!やば、死ぬ!
:
もも:(同時に)チャーンス!隙ができた!
みき:(同時に)チャーンス!大技のあとの硬直!
:
シュウ:あの、君たち、もう少し連携を、だな…。
もも:ちょっとみき!今のチャンスだったのにあんたが突っ込んでくるせいであたしの大技当たらなかったんだけど!?
みき:ももでしょ!私の必殺技邪魔しないでよ!
ヒロ:あ、おれ死んだ。
もも:みきのバカ!どけぇぇ!
みき:うっさい!お前がどけやぁぁ!
シュウ:口悪いな、君たち…。
もも:ああああ!死んだぁぁぁぁ!
みき:ぎゃあああ!死んだぁぁぁ!
シュウ:……。
ヒロ:なんだよ、お前ら全然よえーじゃねぇか!
もも:あんたが邪魔してくるからでしょ!ヒロ!あとみきも!
みき:刀にダブルソードに大剣にって、接近武器多すぎでしょ!?バランス悪っ!
シュウ:みんな死んだか…。じゃあこのクエストはリタイアして、仕切りなおすか。
ヒロ:おれはずっと刀一筋でやってきたんだ!おれは刀以外使わないからな!
もも:あたしだって!ダブルソードしか強い武器作ってないから、これ以外使わないもーん。
みき:大剣じゃないと狩ってる感じがしないからな!私だって大剣以外使いたくないね!
シュウ:まったく…君らわかってんのか?これは協力ゲーなんだぞ…。
ヒロ:こいつらが協力してくれないんだよ!
もも:はぁ!?あんたでしょ!?何も考えずに突っ込んでさ!
ヒロ:なんだと!?
もも:なによ!
シュウ:落ち着け、お前ら。ったく…。みきちゃん、大剣のスキルは何使ってるの?
みき:えっと、ため斬りと薙ぎ払い、です。
シュウ:なるほどね。じゃあももちゃんは?
もも:あたしは、空中斬りと回転斬り!
シュウ:ふぅむ…ちなみにももちゃん、なにか属性のある武器は持ってる?
もも:ええっと、麻痺属性と毒属性、炎属性なら!
シュウ:よし、わかった。じゃあ、ももちゃんは麻痺属性のダブルソードでいってくれ。
もも:わかりました!
シュウ:みきちゃんはそのままで大丈夫だが、ため斬りと薙ぎ払いのスキルはここぞ、というときに使ってくれ。私がアドバイスするから。
みき:わ、わかった!
シュウ:ヒロ、お前爆発属性の刀持ってたよな。あれに変えて来い。
ヒロ:お!あの刀だな!りょーかいっ!
シュウ:私は今回は電子音で仲間に様々な効果を付与する武器…”ハンターギター”で行く。
もも:シュウさん、ハンターギター使えるんですか!?
シュウ:サポートは私の十八番だ。さ、同じクエストリベンジするぞ!
みき:次は勝つっ!
ヒロ:やってやんよ!
0:間
シュウ:ヒロ!スピードと防御力はあげた、とにかく突っ込んで爆発でひるませろ!
ヒロ:うおおおお!くらええええ!
シュウ:ももちゃん、連撃と会心の効果を付与してある、後ろ足に攻撃をいれてくれ!
もも:はい!うおりゃああああ!
シュウ:みきちゃん、もうすぐ敵に麻痺が入る。頭の位置でため斬りスタンバイ!
みき:りょーかいっ!
もも:麻痺はいった!
みき:今だぁぁぁぁぁぁ!
シュウ:敵が気絶した!ヒロは下から、ももちゃんは空中斬りでたたみかけろ!
ヒロ:(同時に)行くぜぇぇぇぇ!
もも:(同時に)行くよぉぉぉぉ!
シュウ:みきちゃん、二人の攻撃が終わったら最後薙ぎ払い!
みき:これで、とどめだぁぁぁ!
ヒロ:いやったぁぁ!倒したぁ!
もも:ナイスハント!最高っ!
みき:めちゃくちゃ気持ちいいね!
もも:ヒロ、あんたの爆発武器かっこよかった!それ、作り方教えてよ!
ヒロ:いいぜー!じゃあ次は素材集めだな!みき先輩の薙ぎ払いも最高だったー!おれも大剣、使ってみようかな!
みき:大剣気持ちいいよー!練習してみる?そだ、ももの麻痺、かなり助かった!ため斬りやりやすかったよ!
もも:えへん。もっと鍛えて、狙ったタイミングで麻痺入るよう練習するね!……でもなによりも、
みき:うん、今回の最高のハントができたのは、
もも:シュウさんのおかげですね!アドバイスもサポートも最高でした!
みき:あんないいサポート初めて!
ヒロ:だろだろ~!シュウはな、めちゃくちゃサポートがうまいんだぜ!
もも:なんであんたが得意そうなのよ。
シュウ:はは、今までいろんなメンバーとアドハンをやってきたが、戦闘狂が多くてな。サポートに回らざるをえなかったからな。
みき:なるほど。ヒロも戦闘狂だもんね。
ヒロ:だって!斬って斬って斬りまくりたいじゃん!おれもだけど、リュウタロウも戦闘狂だろ?
シュウ:そうだな、あいつも割と脳筋プレイだな。
もも:へー!そっちのメンバーはどんな武器使ってるんですか?
みき:あ、それ私も気になる!
シュウ:リュウタロウは主に槍を使ってるな。聖騎士っぽくていいだろ、って言ってた。
もも:……中二病ですね。
ヒロ:リュウタロウわりと中二病だよな。
シュウ:お前にだけは言われたくないと思うぞ?……アキラは何でも使えるな。その時のメンバーのバランスや狩るモンスターによって器用に変えてる。
みき:アキラさんって、本当に完璧な人ですよね。仕事デキる!って感じだし、リーダー力とかお兄さん感とかすごいですよね。
ヒロ:アキラはすげーからなっ!
もも:だからなんであんたが得意そうなのよって。
シュウ:まぁ、そうだな。……だが思ってるほど完璧じゃないぞ。
みき:えー?そうなんですか?
シュウ:例えば……よく酒でつぶれて、私かリュウタロウが迎えに行かされることがあったりな、
ヒロ:あー、よくあるよな。外で飲むとだいたい死んで帰ってくるよな、アキラ。
シュウ:ほとんどの原因はおたくのとこのお姉さんなんだが…。
みき:あー……うちのゆりかが迷惑かけてすいません。
もも:ゆりか、酒癖悪いもんね…。
ヒロ:ゆりかさん酒癖悪いの?面白くて何でもデキるお姉さんって感じだったけど。
みき:うちで一番しっかりしてるのは、せいらだと思うよ、なんだかんだ。
もも:そーね。ゆりか、精神年齢低めだよね。仕事とか家事とかはそつなくこなすけど。
シュウ:確かに、せいらはすごくしっかり者だよな。仕事で一緒になったときの安心感が半端ない。
みき:まー、せいら、3人姉妹の長女だからなー。
ヒロ:へー、せいらさん、妹が2人もいるんだ!
もも:そ。親戚の中でも一番上だから、しっかりしてるんだと思う。
みき:そういうももは、2人のお兄さんにかわいがられて育ってきたから甘えん坊だよな。
もも:甘え上手って言ってよね!
シュウ:ももちゃん、お兄さんいるのか!
ヒロ:お!おれと一緒だな!おれは兄貴が一人!
みき:あー、なんとなく想像つくかも。ヒロも、ももも、甘え上手だからなー。
ヒロ:あ、そうだ、シュウ、兄貴が…ってこれはあとでいっか。
シュウ:ん?あぁ、じゃあ後で聞こうか。
もも:あー!このメンバーのアドハンめちゃ楽しかったなー!
みき:最初は喧嘩ばっかだったけど、シュウさんのおかげでいい狩りできたね!
ヒロ:だな!次はもっといろんな武器使えるようになりたい!
シュウ:あぁ、楽しかった。またみんなで集まろう。
もも:さんせー!
みき:さんせー!
ヒロ:じゃあまた、予定合わせよーぜ!
もも:うん!次も楽しみ!
みき:それじゃ、今日はこの辺で解散しますか!
シュウ:あぁ。今日はありがとう。それではな。
ヒロ:まったねー!
もも:ばいばーい!
みき:じゃあねー!
0:間
ヒロ:楽しかったなー!やっぱアドハンは最高だなっ!
シュウ:そうだ、ヒロ。シンがどうしたんだ?
ヒロ:あ、そうそう兄貴がね、
アキラ:シュウ、ヒロ。晩飯できたぞ。
シュウ:もうそんな時間か。
ヒロ:ちょうどよかった、じゃあご飯食べながら話そうぜ!
:
リュウタロウ:ぼーいずあんど
もも:がーるずるーむっ!
:
せいら:とあるバレンタインデーのお話。
ゆりか:ゆりかとせいら、チョコレート売り場にて。
:
せいら:ゆりか、これなんてどうですか?
ゆりか:あー、それいいわね。いろんな味あるし、数もあるし。
せいら:それではこれにしましょうか。
ゆりか:そうね。ぼーいず四人に送るチョコはこれで決定。
せいら:あとワタクシは、職場用のチョコですわね。リュウタロウとシュウの職場に送るのと、あの式場の方々に送るのと、あとは…。
ゆりか:いろんな会社と仕事するせいらのとこは大変ね。
せいら:ホント、面倒な文化ですわ…。ゆりかの職場はどうですの?
ゆりか:私のとこは逆に禁止されてんのよね。仕事上の関係で渡すのは無し。だから職場にはなしで大丈夫なんだけど。
せいら:アキラさんに、ですか?
ゆりか:まぁね。4人にまとめて、でいいかなとは思ったんだけど、去年も渡したし、今年もあいつのやつは別で渡しといてやろうかなって。じゃないと拗ねそう。
せいら:ふふ、それがいいですわ。
ゆりか:せいらは、個人的なのないの?
せいら:ワタクシは恋い慕う方がいませんからね。
ゆりか:そっか。……あっ!このチョコっ!
せいら:あら?これは確か…。
ゆりか:ブラックディストピアのコラボチョコレート!?マジで!?出てたの知らなかった…っ!これは買うしかないっ!そうだ、リュウにも……。……。
せいら:どうしましたの?
ゆりか:いや、私の分だけでいいや。リュウには写メって送っとこ。
せいら:買わないのです?リュウタロウの分。
ゆりか:……アキラだけ、じゃないと特別感でないから。
せいら:……なるほど。ゆりかも案外乙女なのですね。
ゆりか:うるさいわね。…それに、リュウに渡すのは私じゃない、でしょ?
せいら:それはどちらのことを言ってるのでしょうか…。
ゆりか:ん?どっちって?
せいら:いいえ、何でもありませんわ。さ、お会計済ませて帰りますわよ。
ゆりか:はいはーい。
0:間
みき:みきともも、自宅にて。
もも:あーっ!やっば、薄力粉入れすぎた!
みき:なにやってんの!その分、他足せばいいよ!どんくらい入れすぎたの?
もも:ええっと、20gのとこを30gでいれちゃって…。
みき:じゃあチョコこんだけ増やして、バターもほら、これいれれば大丈夫だから。
もも:うぅ、助かる…。
みき:慣れてないのにガトーショコラなんて挑戦するから。
もも:レシピ見ればできると思ったの!
みき:いや、分量間違えるのはレシピ云々の問題じゃない気がするんだけど…。
もも:みきはお菓子作り得意なのに、なんでチョコトリュフなんて簡単なものにしたの?
みき:え?それは……義理チョコだから!いつもバイトでお世話になってる人だから、あんま凝ったものもどうかなって思っただけ!
もも:ふぅん?でもバイト先っていう割には一人分なんだね。バイト先って、たくさんあげるんじゃないの?
みき:特にお世話になった人なの!そーゆーももは、あれでしょ、ヒロにあげるんでしょ?本命チョコ!
もも:うっ…!……そ、そーだよ!本命だなんて言わないけど!ってかみき!ヒロには絶対言わないでよ!
みき:言わないよ。そういうのは本人たちで伝え合うべきだからね!
もも:……ねぇ、ヒロってあたしのこと、好きになってくれる、かな…。
みき:どーしたの急に乙女になっちゃって!
もも:だ、だって!最近ヒロ、みきと仲良さそうだし、サークルの他の女の子とも楽しそうにしてるの見たし…。あたしといるときはずっと喧嘩ばっかりで…。
みき:あはは、なーんだ、そんなこと。
もも:そ、そんなことって!
みき:喧嘩ばっかりしてるってのは、それだけ気を許してるってことでしょ。ももだってさ、ヒロ以外の男の子と喧嘩することある?
もも:……ない。あいつだけ。
みき:そーゆーこと。お互い遠慮が要らないくらい深い仲だって思いな。自信持ちなって。
もも:う、うん。
みき:あと、私とヒロはそういう関係じゃないし、そういう関係に発展することもないから安心して。私はももとヒロを応援してるから。
もも:うんっ!あたし、頑張る…!
みき:ん!がんばんな!
もも:あたしも、みきとそのバイト先の人とうまくいくように願ってるからね!いつか詳しく聞かせてもらうから!
みき:ち、ちがうって!私は義理チョコで!
もも:はいはい。じゃあ今はそーゆーことにしといてあげる!
みき:うぅ~。
:
シュウ:ぼーいずあんど
みき:がーるずるーむっ!
:
リュウタロウ:ぼーいずルームにて。
:
シュウ:お、今夜はハンバーグか!
ヒロ:わーい!ハンバーグだー!
リュウタロウ:良い肉が安かったからな。リュウタロウ特性ハンバーグだ!味わって食えよ!
ヒロ:リュウタロウのハンバーグ、すげぇおいしいよな!
シュウ:リュウタロウのつくる料理は何でもおいしい。
リュウタロウ:当たり前だろ、愛がたっぷり入ってるからな。
アキラ:はいはい、いちゃつくのは後でやれ。
リュウタロウ:いや別にいちゃついてねぇだろ、今のは!
ヒロ:早く食べよーぜ!おなかすいた!いっただっきまーす!
シュウ:いただきます。
アキラ:いただきます。
リュウタロウ:へへ、いただきます。
アキラ:楽しそうだったな、何やってたんだ、シュウ、ヒロ。
シュウ:アドハンだ。みきちゃんとももちゃんとオンラインでな。
ヒロ:そうそう!めちゃくちゃ楽しかった!またおれらでもやろうぜ!
リュウタロウ:おー!アドハンか!いいなぁ!オレも久しぶりにやりてぇな!
アキラ:食べ終わったらひと狩り行くか?
ヒロ:やるー!……っとそうだ、一つ報告があるんだった。
アキラ:ん?どうした?
ヒロ:たぶんまた連絡行くとは思うんだけど、兄貴、結婚するんだって。
リュウタロウ:……っ。
アキラ:おぉ、シン、結婚すんのか。
ヒロ:おう!大学の時の彼女だってさ。
シュウ:……そうか、あの時の彼女とか。めでたいな。
ヒロ:その報告も含めて、みんなでご飯行くかーって言ってた!
リュウタロウ:そっか。じゃあお祝い用意しておかないとな!
アキラ:結婚かぁ。俺の周りもどんどん結婚していってるなぁ。
ヒロ:アキラは結婚しなくていいって!ずっとここでおれたちと暮らそーぜ!
アキラ:却下。そう言ってヒロが一番に結婚してこっから出てくんだろ?
ヒロ:そんなことねーもん!彼女いないのに結婚なんて夢のまた夢だ!
アキラ:そういうやつほどすぐ彼女できるんだよ。
ヒロ:なんだとー!
シュウ:ヒロ。シンに何が欲しいか、それとなく聞いておいてくれ。私が買っておこう。
ヒロ:りょーかい!
アキラ:結婚式はやるのか?
ヒロ:やるって言ってた!アキラに曲つくって欲しいって言ってたぞ!
アキラ:お!それは腕が鳴るな!わかった、最高の曲つくってやる。……リュウ、手伝ってくれるか?
リュウタロウ:あぁ…。わかった。
シュウ:……。
ヒロ:いーなー、兄貴と彼女さん見てるとさー、やっぱ彼女欲しいなーって思うよなー。
アキラ:おい、お前さっき俺に結婚すんなって言っておいてそれか。
ヒロ:アキラは結婚しちゃダメー。
アキラ:おい。
シュウ:ヒロ、ももちゃんとはどうなんだ?
ヒロ:へっ!?な、なんでそこでももが出てくんだよ!
シュウ:なんでって……。好きなんじゃないのか?
ヒロ:ち、ちげーよ!あいつはそんなんじゃねーしっ!ただの友達!趣味が合う友達だから!
リュウタロウ:むきになるってことは図星ってことだな?なー、ヒロ、ももちゃんのどこが好きなんだ?ん?
ヒロ:だからちげーって!
アキラ:ヒロ、言え。お前の恋バナ聞かせろ。
ヒロ:うぅ~っ!違うって言ってんだろ!ばーかばーか!(自分の部屋へ走り去っていく)
アキラ:あ、おいヒロ!……ったく、何を恥ずかしがってんだか。
シュウ:素直になれない年頃なんだろ。ごちそうさまでした。
アキラ:あいつ食器そのままにしやがって。はぁ、ごちそうさま。
リュウタロウ:ごちそうさま。風呂どーする?オレ先入ってきていい?
シュウ:あぁ。片づけは私がやっておこう。
アキラ:おう、先行ってこい。
リュウタロウ:サンキュ。じゃ、お先。
0:間
ゆりか:こうして、私たちのちょっと甘酸っぱい日常は少しずつ変化しながら、過ぎていくのであった。
みき:ぼーいずあんどがーるずるーむっ!
せいら:こいばな
もも:完っ!
:
0:間
0:おまけスキット(BL要素が含まれます。ここから先は演じても演じなくてもOKです)
:
リュウタロウ:リュウタロウの部屋にて。
シュウ:(ノック音)リュウタロウ、起きてる、か?
リュウタロウ:シュウ?入っていいぞ。
シュウ:あぁ…。
リュウタロウ:どうした、こんな夜中に。
シュウ:その……えっと……。
リュウタロウ:もしかして、オレが落ち込んでる、とか思ってる?
シュウ:……あぁ。
リュウタロウ:それはひどい話だな。オレにはシュウがいるのに、シンが結婚することを知って落ち込んでる、そう言いたいんだろ?
シュウ:だって、リュウタロウは、
リュウタロウ:シュウ。
シュウ:……っ!
リュウタロウ:オレが好きなのはお前だ。お前もわかってんだろ。
シュウ:……わかっている。
リュウタロウ:だったら。シンの結婚報告を受けて落ち込む理由がねぇだろ。
シュウ:落ち込んで、いないのか?
リュウタロウ:そりゃさ、聞いたときは少し複雑な気持ちになったよ。だけど、今オレが好きなのはお前だよ、シュウ。この気持ちにさせたのはお前だろ。
シュウ:すまない、少し元気がなさそうに見えたから。
リュウタロウ:顔に出ちゃってたかな。ま、さっき言った通り、少し過去のことを思い出して複雑な気持ちになっただけだ。過去の恋愛は引きずってねぇよ。それにシュウ、お前、あの時オレに言っただろ。覚えてる?
シュウ:……っ!お、覚えてないっ!
リュウタロウ:オレは全部覚えてる。「あいつへの気持ちを忘れるほど、私に夢中にさせてみせる」だったよな。
シュウ:恥ずかしいから言うな……。
リュウタロウ:その言葉通り、オレはシュウにこんなにも夢中になってる。だから大丈夫だよ、シュウ。
シュウ:……それなら、いい。
リュウタロウ:シュウ、こっちきて。今夜は一緒に寝よう。
シュウ:……明日は仕事だ。
リュウタロウ:いいじゃん。何もしないからさ。
シュウ:それで何もなかったことがないのだが。
リュウタロウ:そうだな。でも、抵抗しないシュウが悪い。ほら、こっち来い。
シュウ:わかっ、た……。
0:間
リュウタロウ:さて、ここから先は残念ながら聞かせられない。君たちの想像力でなんとかしてくれ。ん?オレの過去?なに、気になるの?へへ、その話は、いずれまた、な?
シュウ:ぼーいずあんどがーるずるーむっ!完。
0:ぼーいず あんど がーるず るーむっ!-こいばな-
リュウタロウ:これは、シェアハウスでともにすごしている、とある男4人と、
もも:とある女4人の日常である。
ヒロ:ぼーいずあんど
せいら:がーるずるーむっ!
:
ゆりか:とある居酒屋にて。
:
アキラ:ったく、なんなんだよ、リュウのやついきなり呼び出しやがって。残業で疲れてるってのに…。えーっと、ここら辺にある居酒屋だよな…どれだ…?
せいら:あら、アキラさん?
アキラ:ん?あれ、せいら。どうしてここに?
せいら:突然、ゆりかから呼び出されまして…。この辺の居酒屋にいるらしいのですが…。
アキラ:もしかして店の名前、"ディストピア"か?
せいら:ええ…。まさか…アキラさんも?
アキラ:俺はリュウから呼び出された。
せいら:……。
アキラ:……。
せいら:なにかに巻き込まれそうな予感がしますわ。
アキラ:奇遇だな、俺もだ。
せいら:どうしますか?帰ります?
アキラ:そうだな、そうしよう…。
リュウタロウ:おー!やっぱり!アキラもせいらも来てんじゃねぇか。ほら、入れよ、飲もうぜ!
アキラ:ちっ、見つかった。
0:間
ゆりか:あ~!せいら~!アキラ~!やっほ~!お疲れ~!
せいら:ゆりか……もうできあがってますわね…。
アキラ:なんだ、二人で飲んでたのか?
リュウタロウ:まぁな。ノベルの話で盛り上がってたんだけど、せっかくだからアキラとせいらも呼ぼうぜ~ってなってな!
アキラ:なんでだよ、酔っぱらいの相手したくねぇっての。
せいら:同感ですわ…。ゆりかの酒癖の悪さをなめないでください?ほんっとうにめんどくさいんですからね!?
ゆりか:そんなこと言わないでよせいら~!ほら、アキラ!飲み勝負しようぜ!
リュウタロウ:大勢で飲んだ方が楽しいじゃん!さ、何飲む?
せいら:はぁ…。これ、ワタクシはゆりかの介抱役で呼ばれたんでしょうね…。とりあえず日本酒で。
アキラ:一杯目から日本酒か…。俺は生で。
リュウタロウ:はーい!すみませーん!生1つと日本酒お願いしまーす!
ゆりか:アキラ、アキラ、どっちがたくさん飲めるか勝負!しようぜ!
アキラ:黙れ。一人で勝手に飲んでつぶれてろ。
ゆりか:え?アキラってそんなにお酒弱かったっけ?
アキラ:あぁ?ちげーよ、飲み勝負なんて馬鹿げた真似するわけねぇだろうが。
ゆりか:ふーん…。
アキラ:んだよ。
ゆりか:つまんない男。
アキラ:……あ?
ゆりか:勝てない勝負は挑まないってやつね。……ビビりなの?
アキラ:上等だよ、完膚なきまでにつぶしてやるよ、おら、飲むぞ!
ゆりか:へへ、そーこなくっちゃ。かんぱーいっ!
0:間
アキラ:まだ…まだ…のめ、る…もういっぱい…。
ゆりか:えへへ…あたしのぉ…勝ちぃ…んん…ねむ…。
せいら:まだ30分しかたってないんですけど?
リュウタロウ:あはは、ペースおかしかったもんな、こいつら!
せいら:まったく…。ゆりか、とりあえずお水飲みなさい?
ゆりか:んんー…。
リュウタロウ:アキラ、これ飲んどけ。
アキラ:おーう、日本酒かぁ…?
リュウタロウ:そうそう、水という名の日本酒だ。
ゆりか:んん…。
アキラ:……。
せいら:完全につぶれましたわね、お二人とも。
リュウタロウ:だな。ま、しばらく放置しておくか。
せいら:ですわね。にしても、ゆりかとリュウタロウが二人で飲んでるとは思いませんでしたわ。
リュウタロウ:いやぁ、オレらがはまってるノベルの新作が出たからさ。それについてしこたま語ってた。
せいら:あー、なるほど。ゆりかも嬉しそうでしたからね、語れる仲間がいたー!って。
リュウタロウ:オレも、語れる仲間ができて嬉しいわ。
せいら:……。
リュウタロウ:ん?どうした?
せいら:その、ワタクシ、一つ気になっていることがあって…。リュウタロウに聞いてみたいことがありますの。
リュウタロウ:なんだ?
せいら:その…リュウタロウとシュウは…付き合ってますの?
リュウタロウ:んぐふっ!?(盛大にむせる)
せいら:だ、大丈夫ですか!?
リュウタロウ:げっほげほ…。え!?なんで!?
せいら:あ、ワタクシの勘違いだったらごめんなさい!
リュウタロウ:いや…そういうわけじゃないんだけど…なんで付き合ってるって思ったんだ?
せいら:それは…その……あの、引きませんか?
リュウタロウ:え?
せいら:引かないでくださいね?
リュウタロウ:あ、あぁ、引かない、引かないからさ。
せいら:……ワタクシのBLセンサーが反応しまして。
リュウタロウ:……びーえるせんさー。
せいら:だって!お仕事中の二人の連携や、お仕事前とお仕事終わり、合間のちょっとした時間に繰り広げられる甘い雰囲気!どう考えてもデキているとしか思えないんですの!ってかデキててほしいっ!
リュウタロウ:え、ちょ、せいら?落ち着いて…。
せいら:リュウタロウのネクタイをなおしているときのシュウの表情!まるで仕事へ行く旦那様を送りだす良妻(りょうさい)のよう…!そしてそれを優しく愛おしいまなざしで眺めるリュウタロウ!もうこの二人は恋人関係、いやもはや夫婦関係であると思っとるんです!仕事中の連携も、最低限の言葉でわかり合っとるし、二人の間に言葉はいらん、そんな関係を見てこれで付き合っとらんのはおかしいじゃろっ!
リュウタロウ:待って、せいら!落ち着いて!方言出てるって!
せいら:はっ…!も、申し訳ありません…っ!つい興奮して…!
リュウタロウ:大丈夫、大丈夫なんだけど…。せいら、そっちの方出身なんだね……あと…腐ってたんだね…。
せいら:……はい、恥ずかしながら…。引きました、よね…。
リュウタロウ:引かないよ。びっくりしただけ。
せいら:本当、ですか…?
リュウタロウ:引かないって。逆にさ、せいらはオレとシュウが付き合ってたら、引くか?
せいら:いいえ。むしろ歓喜しますわ。
リュウタロウ:うん、それと一緒…いや、歓喜ってとこは違うけど。
せいら:付き合っていらっしゃるんですね。
リュウタロウ:あんま外には出さないけどな。
せいら:アキラやヒロ君はご存じなのですか?
リュウタロウ:あぁ。一緒に住んでるわけだし、まぁバレるよな。でもま、特に干渉はしてこねぇよ、アキラもヒロも。
せいら:そうなんですね。そういうことなら、ワタクシも秘密にしておきましょうか。
リュウタロウ:そうしてくれると助かる。ま、隠すことでもないんだろうけど。
せいら:ふふ、今時そんなに珍しくもないですからね。ですが、ワタクシにはいろいろ話を聞かせてください?とても興味がありますわ。
リュウタロウ:ほとんどノロケになるぞ。
せいら:それが聞きたいのです。リュウタロウも、話したいのではないですか?恋人のこと。
リュウタロウ:……それはそうだな。話す相手がいないからな。
せいら:じゃあこれで契約成立ですわっ!ワタクシは生のBLが聞ける、リュウタロウは惚気ることができる、ウィンウィンでしょう?
リュウタロウ:じゃあお言葉に甘えて。
せいら:うふふふふ、新しいネタが見つかった、これでえっと妄想できる…。(※「えっと」…方言で「たくさん」という意味)
リュウタロウ:あんま過激な妄想すんなよ?
せいら:ではさっそく聞かせてください。まずはお二人のなれそめを…っ!
0:間
リュウタロウ:やべ、もうこんな時間じゃねぇか。そろそろ帰らねぇと。
せいら:ついつい話し込んでしまいましたわ…!ゆりか、起きてください、帰りますわよ!
ゆりか:んんー、もう、飲めない…。
リュウタロウ:アキラ!たてるか?帰るぞ!
アキラ:無理。
リュウタロウ:即答してんじゃねぇよ!少しは努力しろよ!
せいら:ほらゆりか、タクシー呼びますから、そこまでは頑張ってください!
リュウタロウ:それじゃせいら、今日は急に呼び出して悪かったな、気を付けて帰れよ!
せいら:はい!楽しかったですわ!リュウタロウもお気をつけて!
0:間
せいら:ただいま。ゆりか、家につきましたわよ、大丈夫ですか?
ゆりか:んー…。うっ…気持ちわる……。
せいら:飲みすぎですわ、動けます?
ゆりか:なんとか…ちょ、トイレ…。
せいら:はぁ、本当に酒癖悪いんですから…。
みき:あれ?せいら、おかえり。飲んでたの?
せいら:散々でしたわ…。急にゆりかに呼び出されて…。
みき:なんだよー、飲むなら家で飲めばよかったのに。さっきゆりか死にそうになりながらトイレ向かってたから。
せいら:アキラとリュウタロウもいましたからね。それでゆりかがアキラと…。
みき:えっ!?リュウタロウさんいたの!?
せいら:……前回のタコパで仲良くなりましたからね、その延長って感じで。
みき:えー!私も呼んでよー!私も一緒に飲みたかった!
せいら:ごめんなさいって。次の機会があればみきも呼びますわ。
みき:絶対だからね!じゃあおやすみ、せいら!
せいら:はい、おやすみなさい。……みきも大変な人を好きになってしまったわね。ま、これも青春…ワタクシは見守ることにしましょ。
:
アキラ:ぼーいずあんど
みき:がーるずるーむっ!
:
シュウ:オンライン通話にて
:
もも:こんばんはー!こっちの声聞こえてる?
ヒロ:おっけ!バッチリ聞こえてるぜ!こっちの声はどうだ?
みき:問題なーし!そいじゃ、やりますか!アドハン!
シュウ:おう、じゃあ私が部屋をつくるから、そこに入ってくれ。パスワードは1234で。
ヒロ:はいはーい。
もも:さぁ、狩るわよー!いつもとは違うメンバーだから楽しみ!
みき:だな!あ、でももも、いつもみたいに足引っ張んなよ!
もも:はぁ!?それはこっちのセリフよ!いつもみたいに邪魔しないでよね!
シュウ:始める前から喧嘩するな…。
ヒロ:へへん、心配すんな!このおれ、ヒロ様がいるからな!最強ハンターの腕、みせてやるぜ!
シュウ:イきるなヒロ、いつも最初に死ぬのお前だろ。
ヒロ:いーや!これでもいっぱい練習してんだ!任せとけっ!
みき:部屋はいったよー!
シュウ:よし、じゃあ始めるか。お、みきちゃんもももちゃんも、けっこうレベル高いんだな。
もも:皆でよくやってましたからね!
みき:そういうシュウさんもヒロも、レベル高い!その装備かなりレアなんじゃ!?
ヒロ:おれらもしょっちゅうやってるからなー!言っとくけど、おれは強いぜ…?
シュウ:ヒロ、お前は私たちのサポートなしじゃ勝てないだろ。
ヒロ:う、うるさい!
もも:じゃあ最高ランクのモンスターいっちゃいます?
みき:さんせー!いこいこ!
シュウ:よし、それじゃあ最高難易度、ランク10のクエスト行くか!
ヒロ:っしゃあ!やるぜぇぇぇ!
0:間
もも:だーかーらー!そこ邪魔だって言ってんでしょ!どきなさいよ!
みき:それはこっちのセリフ!頭は私がやるから、あんたはしっぽ切っとけ!
ヒロ:ちょ、てめーら!おれの刀が当たんねぇだろが!もっと連携とれよ!
シュウ:……あー。
もも:ヒロ邪魔!あーもう!攻撃くらっちゃったじゃん!
ヒロ:うるせ!おれの軌道に入ってくんじゃねぇ!
みき:ちょ、ヒロ!今私のため斬り邪魔したな!?いい感じに溜まってきたとこだったのに!
ヒロ:そんなとこでため斬りうつなよ!?どっちにしても攻撃くらってたって!…ってうわぁ!やば、死ぬ!
:
もも:(同時に)チャーンス!隙ができた!
みき:(同時に)チャーンス!大技のあとの硬直!
:
シュウ:あの、君たち、もう少し連携を、だな…。
もも:ちょっとみき!今のチャンスだったのにあんたが突っ込んでくるせいであたしの大技当たらなかったんだけど!?
みき:ももでしょ!私の必殺技邪魔しないでよ!
ヒロ:あ、おれ死んだ。
もも:みきのバカ!どけぇぇ!
みき:うっさい!お前がどけやぁぁ!
シュウ:口悪いな、君たち…。
もも:ああああ!死んだぁぁぁぁ!
みき:ぎゃあああ!死んだぁぁぁ!
シュウ:……。
ヒロ:なんだよ、お前ら全然よえーじゃねぇか!
もも:あんたが邪魔してくるからでしょ!ヒロ!あとみきも!
みき:刀にダブルソードに大剣にって、接近武器多すぎでしょ!?バランス悪っ!
シュウ:みんな死んだか…。じゃあこのクエストはリタイアして、仕切りなおすか。
ヒロ:おれはずっと刀一筋でやってきたんだ!おれは刀以外使わないからな!
もも:あたしだって!ダブルソードしか強い武器作ってないから、これ以外使わないもーん。
みき:大剣じゃないと狩ってる感じがしないからな!私だって大剣以外使いたくないね!
シュウ:まったく…君らわかってんのか?これは協力ゲーなんだぞ…。
ヒロ:こいつらが協力してくれないんだよ!
もも:はぁ!?あんたでしょ!?何も考えずに突っ込んでさ!
ヒロ:なんだと!?
もも:なによ!
シュウ:落ち着け、お前ら。ったく…。みきちゃん、大剣のスキルは何使ってるの?
みき:えっと、ため斬りと薙ぎ払い、です。
シュウ:なるほどね。じゃあももちゃんは?
もも:あたしは、空中斬りと回転斬り!
シュウ:ふぅむ…ちなみにももちゃん、なにか属性のある武器は持ってる?
もも:ええっと、麻痺属性と毒属性、炎属性なら!
シュウ:よし、わかった。じゃあ、ももちゃんは麻痺属性のダブルソードでいってくれ。
もも:わかりました!
シュウ:みきちゃんはそのままで大丈夫だが、ため斬りと薙ぎ払いのスキルはここぞ、というときに使ってくれ。私がアドバイスするから。
みき:わ、わかった!
シュウ:ヒロ、お前爆発属性の刀持ってたよな。あれに変えて来い。
ヒロ:お!あの刀だな!りょーかいっ!
シュウ:私は今回は電子音で仲間に様々な効果を付与する武器…”ハンターギター”で行く。
もも:シュウさん、ハンターギター使えるんですか!?
シュウ:サポートは私の十八番だ。さ、同じクエストリベンジするぞ!
みき:次は勝つっ!
ヒロ:やってやんよ!
0:間
シュウ:ヒロ!スピードと防御力はあげた、とにかく突っ込んで爆発でひるませろ!
ヒロ:うおおおお!くらええええ!
シュウ:ももちゃん、連撃と会心の効果を付与してある、後ろ足に攻撃をいれてくれ!
もも:はい!うおりゃああああ!
シュウ:みきちゃん、もうすぐ敵に麻痺が入る。頭の位置でため斬りスタンバイ!
みき:りょーかいっ!
もも:麻痺はいった!
みき:今だぁぁぁぁぁぁ!
シュウ:敵が気絶した!ヒロは下から、ももちゃんは空中斬りでたたみかけろ!
ヒロ:(同時に)行くぜぇぇぇぇ!
もも:(同時に)行くよぉぉぉぉ!
シュウ:みきちゃん、二人の攻撃が終わったら最後薙ぎ払い!
みき:これで、とどめだぁぁぁ!
ヒロ:いやったぁぁ!倒したぁ!
もも:ナイスハント!最高っ!
みき:めちゃくちゃ気持ちいいね!
もも:ヒロ、あんたの爆発武器かっこよかった!それ、作り方教えてよ!
ヒロ:いいぜー!じゃあ次は素材集めだな!みき先輩の薙ぎ払いも最高だったー!おれも大剣、使ってみようかな!
みき:大剣気持ちいいよー!練習してみる?そだ、ももの麻痺、かなり助かった!ため斬りやりやすかったよ!
もも:えへん。もっと鍛えて、狙ったタイミングで麻痺入るよう練習するね!……でもなによりも、
みき:うん、今回の最高のハントができたのは、
もも:シュウさんのおかげですね!アドバイスもサポートも最高でした!
みき:あんないいサポート初めて!
ヒロ:だろだろ~!シュウはな、めちゃくちゃサポートがうまいんだぜ!
もも:なんであんたが得意そうなのよ。
シュウ:はは、今までいろんなメンバーとアドハンをやってきたが、戦闘狂が多くてな。サポートに回らざるをえなかったからな。
みき:なるほど。ヒロも戦闘狂だもんね。
ヒロ:だって!斬って斬って斬りまくりたいじゃん!おれもだけど、リュウタロウも戦闘狂だろ?
シュウ:そうだな、あいつも割と脳筋プレイだな。
もも:へー!そっちのメンバーはどんな武器使ってるんですか?
みき:あ、それ私も気になる!
シュウ:リュウタロウは主に槍を使ってるな。聖騎士っぽくていいだろ、って言ってた。
もも:……中二病ですね。
ヒロ:リュウタロウわりと中二病だよな。
シュウ:お前にだけは言われたくないと思うぞ?……アキラは何でも使えるな。その時のメンバーのバランスや狩るモンスターによって器用に変えてる。
みき:アキラさんって、本当に完璧な人ですよね。仕事デキる!って感じだし、リーダー力とかお兄さん感とかすごいですよね。
ヒロ:アキラはすげーからなっ!
もも:だからなんであんたが得意そうなのよって。
シュウ:まぁ、そうだな。……だが思ってるほど完璧じゃないぞ。
みき:えー?そうなんですか?
シュウ:例えば……よく酒でつぶれて、私かリュウタロウが迎えに行かされることがあったりな、
ヒロ:あー、よくあるよな。外で飲むとだいたい死んで帰ってくるよな、アキラ。
シュウ:ほとんどの原因はおたくのとこのお姉さんなんだが…。
みき:あー……うちのゆりかが迷惑かけてすいません。
もも:ゆりか、酒癖悪いもんね…。
ヒロ:ゆりかさん酒癖悪いの?面白くて何でもデキるお姉さんって感じだったけど。
みき:うちで一番しっかりしてるのは、せいらだと思うよ、なんだかんだ。
もも:そーね。ゆりか、精神年齢低めだよね。仕事とか家事とかはそつなくこなすけど。
シュウ:確かに、せいらはすごくしっかり者だよな。仕事で一緒になったときの安心感が半端ない。
みき:まー、せいら、3人姉妹の長女だからなー。
ヒロ:へー、せいらさん、妹が2人もいるんだ!
もも:そ。親戚の中でも一番上だから、しっかりしてるんだと思う。
みき:そういうももは、2人のお兄さんにかわいがられて育ってきたから甘えん坊だよな。
もも:甘え上手って言ってよね!
シュウ:ももちゃん、お兄さんいるのか!
ヒロ:お!おれと一緒だな!おれは兄貴が一人!
みき:あー、なんとなく想像つくかも。ヒロも、ももも、甘え上手だからなー。
ヒロ:あ、そうだ、シュウ、兄貴が…ってこれはあとでいっか。
シュウ:ん?あぁ、じゃあ後で聞こうか。
もも:あー!このメンバーのアドハンめちゃ楽しかったなー!
みき:最初は喧嘩ばっかだったけど、シュウさんのおかげでいい狩りできたね!
ヒロ:だな!次はもっといろんな武器使えるようになりたい!
シュウ:あぁ、楽しかった。またみんなで集まろう。
もも:さんせー!
みき:さんせー!
ヒロ:じゃあまた、予定合わせよーぜ!
もも:うん!次も楽しみ!
みき:それじゃ、今日はこの辺で解散しますか!
シュウ:あぁ。今日はありがとう。それではな。
ヒロ:まったねー!
もも:ばいばーい!
みき:じゃあねー!
0:間
ヒロ:楽しかったなー!やっぱアドハンは最高だなっ!
シュウ:そうだ、ヒロ。シンがどうしたんだ?
ヒロ:あ、そうそう兄貴がね、
アキラ:シュウ、ヒロ。晩飯できたぞ。
シュウ:もうそんな時間か。
ヒロ:ちょうどよかった、じゃあご飯食べながら話そうぜ!
:
リュウタロウ:ぼーいずあんど
もも:がーるずるーむっ!
:
せいら:とあるバレンタインデーのお話。
ゆりか:ゆりかとせいら、チョコレート売り場にて。
:
せいら:ゆりか、これなんてどうですか?
ゆりか:あー、それいいわね。いろんな味あるし、数もあるし。
せいら:それではこれにしましょうか。
ゆりか:そうね。ぼーいず四人に送るチョコはこれで決定。
せいら:あとワタクシは、職場用のチョコですわね。リュウタロウとシュウの職場に送るのと、あの式場の方々に送るのと、あとは…。
ゆりか:いろんな会社と仕事するせいらのとこは大変ね。
せいら:ホント、面倒な文化ですわ…。ゆりかの職場はどうですの?
ゆりか:私のとこは逆に禁止されてんのよね。仕事上の関係で渡すのは無し。だから職場にはなしで大丈夫なんだけど。
せいら:アキラさんに、ですか?
ゆりか:まぁね。4人にまとめて、でいいかなとは思ったんだけど、去年も渡したし、今年もあいつのやつは別で渡しといてやろうかなって。じゃないと拗ねそう。
せいら:ふふ、それがいいですわ。
ゆりか:せいらは、個人的なのないの?
せいら:ワタクシは恋い慕う方がいませんからね。
ゆりか:そっか。……あっ!このチョコっ!
せいら:あら?これは確か…。
ゆりか:ブラックディストピアのコラボチョコレート!?マジで!?出てたの知らなかった…っ!これは買うしかないっ!そうだ、リュウにも……。……。
せいら:どうしましたの?
ゆりか:いや、私の分だけでいいや。リュウには写メって送っとこ。
せいら:買わないのです?リュウタロウの分。
ゆりか:……アキラだけ、じゃないと特別感でないから。
せいら:……なるほど。ゆりかも案外乙女なのですね。
ゆりか:うるさいわね。…それに、リュウに渡すのは私じゃない、でしょ?
せいら:それはどちらのことを言ってるのでしょうか…。
ゆりか:ん?どっちって?
せいら:いいえ、何でもありませんわ。さ、お会計済ませて帰りますわよ。
ゆりか:はいはーい。
0:間
みき:みきともも、自宅にて。
もも:あーっ!やっば、薄力粉入れすぎた!
みき:なにやってんの!その分、他足せばいいよ!どんくらい入れすぎたの?
もも:ええっと、20gのとこを30gでいれちゃって…。
みき:じゃあチョコこんだけ増やして、バターもほら、これいれれば大丈夫だから。
もも:うぅ、助かる…。
みき:慣れてないのにガトーショコラなんて挑戦するから。
もも:レシピ見ればできると思ったの!
みき:いや、分量間違えるのはレシピ云々の問題じゃない気がするんだけど…。
もも:みきはお菓子作り得意なのに、なんでチョコトリュフなんて簡単なものにしたの?
みき:え?それは……義理チョコだから!いつもバイトでお世話になってる人だから、あんま凝ったものもどうかなって思っただけ!
もも:ふぅん?でもバイト先っていう割には一人分なんだね。バイト先って、たくさんあげるんじゃないの?
みき:特にお世話になった人なの!そーゆーももは、あれでしょ、ヒロにあげるんでしょ?本命チョコ!
もも:うっ…!……そ、そーだよ!本命だなんて言わないけど!ってかみき!ヒロには絶対言わないでよ!
みき:言わないよ。そういうのは本人たちで伝え合うべきだからね!
もも:……ねぇ、ヒロってあたしのこと、好きになってくれる、かな…。
みき:どーしたの急に乙女になっちゃって!
もも:だ、だって!最近ヒロ、みきと仲良さそうだし、サークルの他の女の子とも楽しそうにしてるの見たし…。あたしといるときはずっと喧嘩ばっかりで…。
みき:あはは、なーんだ、そんなこと。
もも:そ、そんなことって!
みき:喧嘩ばっかりしてるってのは、それだけ気を許してるってことでしょ。ももだってさ、ヒロ以外の男の子と喧嘩することある?
もも:……ない。あいつだけ。
みき:そーゆーこと。お互い遠慮が要らないくらい深い仲だって思いな。自信持ちなって。
もも:う、うん。
みき:あと、私とヒロはそういう関係じゃないし、そういう関係に発展することもないから安心して。私はももとヒロを応援してるから。
もも:うんっ!あたし、頑張る…!
みき:ん!がんばんな!
もも:あたしも、みきとそのバイト先の人とうまくいくように願ってるからね!いつか詳しく聞かせてもらうから!
みき:ち、ちがうって!私は義理チョコで!
もも:はいはい。じゃあ今はそーゆーことにしといてあげる!
みき:うぅ~。
:
シュウ:ぼーいずあんど
みき:がーるずるーむっ!
:
リュウタロウ:ぼーいずルームにて。
:
シュウ:お、今夜はハンバーグか!
ヒロ:わーい!ハンバーグだー!
リュウタロウ:良い肉が安かったからな。リュウタロウ特性ハンバーグだ!味わって食えよ!
ヒロ:リュウタロウのハンバーグ、すげぇおいしいよな!
シュウ:リュウタロウのつくる料理は何でもおいしい。
リュウタロウ:当たり前だろ、愛がたっぷり入ってるからな。
アキラ:はいはい、いちゃつくのは後でやれ。
リュウタロウ:いや別にいちゃついてねぇだろ、今のは!
ヒロ:早く食べよーぜ!おなかすいた!いっただっきまーす!
シュウ:いただきます。
アキラ:いただきます。
リュウタロウ:へへ、いただきます。
アキラ:楽しそうだったな、何やってたんだ、シュウ、ヒロ。
シュウ:アドハンだ。みきちゃんとももちゃんとオンラインでな。
ヒロ:そうそう!めちゃくちゃ楽しかった!またおれらでもやろうぜ!
リュウタロウ:おー!アドハンか!いいなぁ!オレも久しぶりにやりてぇな!
アキラ:食べ終わったらひと狩り行くか?
ヒロ:やるー!……っとそうだ、一つ報告があるんだった。
アキラ:ん?どうした?
ヒロ:たぶんまた連絡行くとは思うんだけど、兄貴、結婚するんだって。
リュウタロウ:……っ。
アキラ:おぉ、シン、結婚すんのか。
ヒロ:おう!大学の時の彼女だってさ。
シュウ:……そうか、あの時の彼女とか。めでたいな。
ヒロ:その報告も含めて、みんなでご飯行くかーって言ってた!
リュウタロウ:そっか。じゃあお祝い用意しておかないとな!
アキラ:結婚かぁ。俺の周りもどんどん結婚していってるなぁ。
ヒロ:アキラは結婚しなくていいって!ずっとここでおれたちと暮らそーぜ!
アキラ:却下。そう言ってヒロが一番に結婚してこっから出てくんだろ?
ヒロ:そんなことねーもん!彼女いないのに結婚なんて夢のまた夢だ!
アキラ:そういうやつほどすぐ彼女できるんだよ。
ヒロ:なんだとー!
シュウ:ヒロ。シンに何が欲しいか、それとなく聞いておいてくれ。私が買っておこう。
ヒロ:りょーかい!
アキラ:結婚式はやるのか?
ヒロ:やるって言ってた!アキラに曲つくって欲しいって言ってたぞ!
アキラ:お!それは腕が鳴るな!わかった、最高の曲つくってやる。……リュウ、手伝ってくれるか?
リュウタロウ:あぁ…。わかった。
シュウ:……。
ヒロ:いーなー、兄貴と彼女さん見てるとさー、やっぱ彼女欲しいなーって思うよなー。
アキラ:おい、お前さっき俺に結婚すんなって言っておいてそれか。
ヒロ:アキラは結婚しちゃダメー。
アキラ:おい。
シュウ:ヒロ、ももちゃんとはどうなんだ?
ヒロ:へっ!?な、なんでそこでももが出てくんだよ!
シュウ:なんでって……。好きなんじゃないのか?
ヒロ:ち、ちげーよ!あいつはそんなんじゃねーしっ!ただの友達!趣味が合う友達だから!
リュウタロウ:むきになるってことは図星ってことだな?なー、ヒロ、ももちゃんのどこが好きなんだ?ん?
ヒロ:だからちげーって!
アキラ:ヒロ、言え。お前の恋バナ聞かせろ。
ヒロ:うぅ~っ!違うって言ってんだろ!ばーかばーか!(自分の部屋へ走り去っていく)
アキラ:あ、おいヒロ!……ったく、何を恥ずかしがってんだか。
シュウ:素直になれない年頃なんだろ。ごちそうさまでした。
アキラ:あいつ食器そのままにしやがって。はぁ、ごちそうさま。
リュウタロウ:ごちそうさま。風呂どーする?オレ先入ってきていい?
シュウ:あぁ。片づけは私がやっておこう。
アキラ:おう、先行ってこい。
リュウタロウ:サンキュ。じゃ、お先。
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ゆりか:こうして、私たちのちょっと甘酸っぱい日常は少しずつ変化しながら、過ぎていくのであった。
みき:ぼーいずあんどがーるずるーむっ!
せいら:こいばな
もも:完っ!
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0:おまけスキット(BL要素が含まれます。ここから先は演じても演じなくてもOKです)
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リュウタロウ:リュウタロウの部屋にて。
シュウ:(ノック音)リュウタロウ、起きてる、か?
リュウタロウ:シュウ?入っていいぞ。
シュウ:あぁ…。
リュウタロウ:どうした、こんな夜中に。
シュウ:その……えっと……。
リュウタロウ:もしかして、オレが落ち込んでる、とか思ってる?
シュウ:……あぁ。
リュウタロウ:それはひどい話だな。オレにはシュウがいるのに、シンが結婚することを知って落ち込んでる、そう言いたいんだろ?
シュウ:だって、リュウタロウは、
リュウタロウ:シュウ。
シュウ:……っ!
リュウタロウ:オレが好きなのはお前だ。お前もわかってんだろ。
シュウ:……わかっている。
リュウタロウ:だったら。シンの結婚報告を受けて落ち込む理由がねぇだろ。
シュウ:落ち込んで、いないのか?
リュウタロウ:そりゃさ、聞いたときは少し複雑な気持ちになったよ。だけど、今オレが好きなのはお前だよ、シュウ。この気持ちにさせたのはお前だろ。
シュウ:すまない、少し元気がなさそうに見えたから。
リュウタロウ:顔に出ちゃってたかな。ま、さっき言った通り、少し過去のことを思い出して複雑な気持ちになっただけだ。過去の恋愛は引きずってねぇよ。それにシュウ、お前、あの時オレに言っただろ。覚えてる?
シュウ:……っ!お、覚えてないっ!
リュウタロウ:オレは全部覚えてる。「あいつへの気持ちを忘れるほど、私に夢中にさせてみせる」だったよな。
シュウ:恥ずかしいから言うな……。
リュウタロウ:その言葉通り、オレはシュウにこんなにも夢中になってる。だから大丈夫だよ、シュウ。
シュウ:……それなら、いい。
リュウタロウ:シュウ、こっちきて。今夜は一緒に寝よう。
シュウ:……明日は仕事だ。
リュウタロウ:いいじゃん。何もしないからさ。
シュウ:それで何もなかったことがないのだが。
リュウタロウ:そうだな。でも、抵抗しないシュウが悪い。ほら、こっち来い。
シュウ:わかっ、た……。
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リュウタロウ:さて、ここから先は残念ながら聞かせられない。君たちの想像力でなんとかしてくれ。ん?オレの過去?なに、気になるの?へへ、その話は、いずれまた、な?
シュウ:ぼーいずあんどがーるずるーむっ!完。