台本概要

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タイトル un real
作者名 夜花RC  (@MagumaAmansa)
ジャンル その他
演者人数 5人用台本(男3、女2) ※兼役あり
時間 40 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 突然非日常に落とされてしまった幼馴染5人組

彼らには夢があってその夢をかなえるために切磋琢磨しあっていたが待ち受けていたのは…

絶望か…希望か…

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
竜宮 70 幼馴染5人組のリーダー たつみや 仲間のために行動する強い男 
虎野 74 幼馴染5人組のお笑い役 とらの 関西弁で話しており普段から笑いを求めている
姫島 69 幼馴染5人組のツッコミ役 ひめじま 気が強くて普段から虎野のボケに突っ込んでいる
鳥田 46 幼馴染5人組の頭脳役 とりた 頭がよくて要領もいいがたまーに虎野のボケに乗っかる
天道 44 幼馴染5人組のお嬢役 てんどう 正真正銘のお嬢(様)で常識はずれなところがある 怒ると怖い
九頭 10 読み方は【くず】 名前の通りです 鳥田と兼ね役です
古尾 9 読み方は【こび】 名前の通り媚びを売るから来ています 天道と兼ね役です
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
竜宮N:あの日は何でもない晴れの日だった… 虎野N:いつもと変わらん通学路を歩いてしょーもない日々が始まると思ってたんや… 姫島N:だけどそんな日常が一瞬のうちに崩れ去ってしまった… 鳥田N:そんな崩れ去ってしまった日常から… 天道N:いかに生き延びていくか…そんな物語でございます… 0:第1話 平穏な日々の終焉 竜宮:今日も暑いな… 虎野:ほんまやで…このままやったらわしらアイスになってまうで! 姫島:そんなわけないでしょ! 虎野:お?自分ええツッコミするやんw 鳥田:これ以上暑いなってどうするんだよ… 天道:皆様?おはようございます 竜宮:おはよー 姫島:おはよ!相変わらず涼しそうな顔してるわね! 鳥田:暑いのに強いのかな? 虎野:ほんまやで…わしにもわけたってーな… 天道:そんなわけありませんよ?…どちゃくそに暑いでございますわ? 竜宮:うん…天道さんも暑さでおかしくなってるみたいだね… 姫島:無理もないわよ…なんせ今日は猛暑日なんだもん… 鳥田:ほんとだね…ここは冷たいジュースでも飲みたいぐらいだよ… 虎野:ええやん!キンッキンに冷えたビールでキューーーッ!!!ってなw 姫島:あんたまだ学生でしょうが! 虎野:気分はそんな気分って事やん!いわれんでもわかっとるさかい! 竜宮:てか俺たちなんだかんだ言って幼稚園のころからの付き合いだよな… 虎野:せやなぁ…幼馴染通り越して腐れ縁もええとこやなw 姫島:多少は知れてる仲だからいいじゃないの! 鳥田:そうだね… 天道:もう小さいころ泥遊びをして遊んだのもつい最近のようですわ? 虎野:あんときの天道はんごっつい顔してたからのぉ 姫島:まるで最終回を抑えるピッチャーみたいな気迫だったわね! 鳥田:あの時ばかりは恐怖すら覚えてしまったね… 竜宮:頭部デッドボールは笑えないけどね… 天道:皆様やめてくださいまし!私も少しはしたなかったですわ! 虎野:でもええ球投げとったで?男やったらプロ間違いなしや! 姫島:ドラフト1位は固いわね 鳥田:スタート1000万投手だね 竜宮:おまけに打ちそう 天道:そこまで良くありませんわよ!…もう少し低いぐらいでしてよ… 虎野:ドラフト1位は否定せんのかい… 竜宮N:俺たち5人は幼稚園の頃の付き合いでそれこそ幼馴染というよりも腐れ縁に近い関係だ…でも… 虎野:なぁ…あっこ人倒れとらんか? 姫島:本当ね…熱中症かしら… 鳥田:心配だね… 天道:私行ってきますわ! 鳥田:僕も行くよ! 竜宮N:この時から…僕たちの平穏な日常は…音もなく崩れ去った… 0: 0:第1話 平穏な日々の終焉 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第2話 異常 0: 虎野N:こんな暑い日や…倒れとる人がおってもなんや不思議ではあらへん…せやけど倒れとった人は熱中症やなかった… 天道:きゃーーーーーーー! 竜宮:!?天道!? 姫島:どうしたの?! 虎野:なんやけったいなことでもあったんか! 鳥田:いてて…この人が急に噛みついてきて… 天道:あなたどういうことですの?!人が助けようとしていたのに…おどれどこの組じゃ! 竜宮:この人はやばい…早く逃げよう! 虎野:せやな! 姫島:はやく!こっちよ! 鳥田:うん…ありがとう… 天道:鳥田さん!肩をお貸しいたしますわ! 虎野N:逃げる際にかんできよった奴よー見とったらなんや体がボロボロやったんや…なんや…死人が蘇ったかのようやった… 虎野N:ほんで学校についたわしらは保健室駆け込んで鳥田の消毒にかかったんや… 天道:終わりましたわよ? 鳥田:ありがとう天道さん… 姫島:それにしても急に噛みついてくるなんていったい何なのよ… 虎野:いくら何でもやりすぎやわなぁ… 竜宮:そうだな…お礼までは求めないけどなんだかなぁ… 天道:錯乱していたのかしら? 鳥田:どうなんだろうね…それにしてもあの人…なんだか… 天道:えぇ…あまりこういう言い方はしたくありませんが…匂いが… 姫島:ひどかったの? 天道:ひどいなんてものじゃありませんわ!?まるで肉が腐ったかのような匂いでしたもの! 姫島:そんなにひどかったのwww? 鳥田:そうだね…なんだかこう…人じゃないような… 竜宮:噛まれたのは嫌だったとしても人じゃないようなはひどいぜw 虎野:それなんやけどなぁ…鳥田の言う通りかもしれへんで… 竜宮:どういうことだよ… 虎野:鳥田に噛みついてきた男な…体がボロボロやってん・・・しかもところどころ血が出とったんや… 姫島:じゃあ…事故にあった…とか? 鳥田:事故にあって体がボロボロで動くなんてまるでゾンビじゃないか… 虎野:いや…わしもありえへんとは思っとるよ?せやけど… 天道:なんだか…現実的ではありませんわね… 虎野:まぁわしの勘違いやったらええんやけどな… 姫島:あんただったら勘違いの可能性は大いにありそうだけどね 虎野:自分どういう意味や! 鳥田:まぁ消毒もしたし大丈夫だよ 竜宮:そうだな!もうそろそろでホームルーム始まるから教室に行こうぜ! 虎野:せやな!あの担任怒らしたら…かなわんからなぁ 姫島:あんたが怒らせるようなことしなかったら大丈夫よ! 鳥田:急いで教室に行こうよ! 天道:それもそうですわね!早く向かいましょう! 虎野N:わしの勘違い…ほんまにそういうことにしておきたかった…せやけど…鳥田の顔色はどんどん悪うなっていく一方や… 虎野N:せやけどホームルームで全部がわかってもうた…もう…わしらの学生生活は…終わったんやと… 0: 0:第2話 異変 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第3話 暴動と非日常の開幕 0: 鳥田N:僕の手を治療してもらったのはいいけど痛みがいまだに治まらない…それと同時になんだか体の感覚がなくなっていくのがわかる…気のせいだったらいいけど…でも…先生の言葉で僕は絶望してしまった… 鳥田N:ホームルームが終わり僕たち5人は集まった… 竜宮:まさか朝のような出来事が他でも発生してたなんて… 虎野:せやな…信じられへんけどニュース見る限りではそういう事なんやろな… 姫島:それも…一度死んだはずの人が生き返って…生きている人を襲って…また増えていくなんて… 天道:まるで…海外のゾンビ映画ですわね… 鳥田:…だったら僕も感染していていつかはゾンビになるんだね… 竜宮:そんなこと… 虎野:下手なこと言うんやないで!治療法はあるはずなんや… 姫島:そうよ…だから絶対に諦めたらだめよ! 天道:姫島さんの言う通りですわよ?何か方法はあるはずですわ! 鳥田:ごめんね…みんなの言葉はうれしいよ…だけど僕自身わかるんだ…もう体の感覚がなくなっていってるんだ… 天道:気をしっかり持ってくださいませ! 鳥田:ごめんねみんな…おそらくだけどここももうすぐ危険になる…だから早く逃げて… 竜宮:お前を置いて逃げたりなんかできねーよ! 姫島:そうよ!私たちはいつでも一緒だったじゃない!だから逃げるならみんなで… 天道:… 鳥田:みんな…僕と一緒にいてくれてありがとう…またみんなと泥遊び…したかったな… 虎野:…行くで 姫島:どうしてよ!私たちは… 虎野:アホぬかせ!わしかて残りたいわ!せやけど鳥田が漢見せてわしらを逃がそうとしとんねん! 竜宮:…そうだな 姫島:竜宮… 竜宮:鳥田…お前は本当に頭がよくて要領もよかった…そんなお前を亡くすのは正直惜しいよ… 鳥田:ありがとう…竜宮君…僕はうれしかったよ…みんなと今日この瞬間まで一緒にいれて… 姫島:さようなら…鳥田君… 鳥田:うん…じゃあね姫島さん…姫島さんは強い女子だったよ… 虎野:…すまんな鳥田… 鳥田:謝らないでよ虎野君…僕は君に誘われなかったらみんなと一緒にいれなかったんだ… 天道:… 鳥田:天道さん…ごめんね…約束守れそうにないや……ゾンビの声が近いね…みんな!早く行って 竜宮:…じゃあな 姫島:…またね 虎野:別れの挨拶は言わんからな! 天道:…鳥田さん 鳥田:天道さんも早く逃げて…もうあいつらが来ちゃうから… 天道:私もここに残りますわ! 鳥田:天道さん…何を… 天道:あいにく…私は好きな殿方を残して生き延びようと思ったことはありませんの 鳥田:…僕はもうじきゾンビになって死ぬんだよ 天道:そうなる前にせめて私が殺します… 鳥田:あはは…それはうれしいね…僕も天道さんのことが好きなんだ… 天道:共に参りましょう… 鳥田:僕が先に逝くことになるけど…ごめんね? 天道:でしたら先にお待ちになってください…すぐに迎えに行きますので… 鳥田:ありが…とう…天…道さ……… 天道:…やはり…別れは寂しいものですわね…でもご安心くださいませ…すぐに私も参りますので… 天道N:鳥田さん亡き後…私は後を追うように自死(じし)いたしました…皆様…申し訳ございません…お父様お母様…申し訳ございません…ですがこの天道…愛するものと共にあの世に逝けるのであれば…本望です 鳥田N:僕が亡くなってすぐ…天道さんはこちらに来た…幸せそうな顔をして… 天道:お待たせいたしました… 鳥田:ううん…待ってないよ? 天道:それでは参りましょう? 鳥田:うん…そうだね…きっと彼らならやり切ってくれるよ 天道:そうですわね…私たちは気長に皆様が来るのを待っていましょう 鳥田:もし寿命じゃなくてゾンビになってきちゃったら? 天道:その時は友人としてドタマかち割ってやる 鳥田N:みんな…どうか寿命で来てね… 0: 0:第3話 暴動と非日常の開幕 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第4話 人間の闇と嫌悪 0: 竜宮:くそ!なんで朝の時よりも増えてんだよ! 虎野:しゃーないやろ!生存者がおるぶんゾンビも増えていくんは当然や! 姫島:だからってこんなに多いのは異常じゃない!? 竜宮:どこか逃げ込める場所はないのかよ! 虎野:そんなもん…!!?あっこの体育館はどないや!? 姫島:あそこって確か避難所にも指定されてるわよね!? 竜宮:しかもあそこ自衛隊の人もいる!あそこに逃げよう! 姫島N:何とか私たちは体育館へ逃げ込むことに成功した…中に入ると私たちと同様逃げ込んできた人たちがたくさんいた… 虎野:やっぱ中にもこんだけ逃げてる人らがおるんやな 竜宮:久しぶりに生きている人を見たような気がするな… 姫島:なんだか安心するわね… 竜宮:とにかく座ってこれから先の事について話そう… 虎野:せやな…ほな…どないしょ… 姫島:正直自衛隊の人たちが守ってくれているとは言えどもいつかは限界が来ると思うのよね… 竜宮:それまでに救助ヘリとかが来ればいいけど 虎野:望みは薄いやろな…なんせわしらだけやあらへんからな 姫島:食料だって無限じゃないからどうにかしないと… 竜宮:自衛隊と共にゾンビどもと戦うか… 虎野:もしくは自分らで戦う術を考えるか… 姫島:とにかく今は一休みしましょ… 竜宮:それもそうだな…少し仮眠でも取るか… 虎野:せやな…いろんなことがありすぎて疲れたわ… 姫島N:やっとのことで休息を得ることができた…けど… 九頭:わしは偉いんじゃぞ!一般人どもはわしのために食料と接待をしろ! 竜宮:なんだあいつ 古尾:さすがは九頭さんです!私もあやかりたいですぅー 九頭:そうじゃろうそうじゃろう!わしもまだまだ現役じゃぞ!がっはっはっはっは! 虎野:なんやけったいなやつがおんのやのう… 姫島:何あいつすごい嫌な奴じゃない… 九頭:女はわしの所に集まれ!男どもはゾンビと戦って死ね!わしと女だけ生き残ればそれでいいんじゃ! 竜宮:なんだよあいつ…典型的な嫌な奴じゃないか… 虎野:せやけどあんな嫌な奴ほど長生きするもんなんやなぁ… 姫島:老害もいいところじゃない…ほんと最悪… 九頭:お!?そこのおなご!なかなか可愛いじゃないか…どうじゃ?わしの嫁にならんか? 姫島:はぁ?!なんであんたなんかと… 虎野:(かぶせるように)なにいうとんねんおっさん!今は協力して生き残らなあかん状況やのに何欲望むき出しにしとんねん!アホちゃうか! 九頭:なんじゃと! 古尾:何なのよあんた!ここにいる方が誰か知らないの!? 虎野:そんなん知るかボケ!そこにおんのが誰か知らんし知りたくもあらへんわ! 竜宮:おい虎野…落ち着け… 姫島:そうよ!かかわらないのが一番よ! 九頭:おぬしら絶対に後悔することになるからの! 古尾:精々震えてなさい!ガキにできることなんて限られてくるんだから! 虎野:はなから逃げるんやったら突っかかってくるんちゃうぞ… 竜宮:虎野… 姫島:ありがとう虎野…私 虎野:ええんやで!あんなん気にせんとまずは生き残ることを考えよーや! 竜宮:そうだな!でもいったん仮眠は取ろう…じゃないと動くものも動けないしな 姫島:そうね…いろいろありすぎてもう疲れちゃった… 虎野:せやな!ほんならいったん寝るわ… 姫島N:それから私たちは仮眠に入った…少し時間がたってから私は急に息ができなくなり目を覚ました…そこにいたのはあの老害の近くにいた女だった 古尾:何なのよあんた…何なのよ! 姫島:ん-ーーーー!!! 古尾:私があの方に一番好かれているの…なのになんであんたがあの方に好かれたのよ! 姫島:んーーーーー??! 古尾:あんたさえいなければ…そうだわ!このガキどもにも絶望を与えましょう!絶望こそがこの世の習わし!絶望こそがあの方への最高のご褒美! 姫島N:そういってこの女は私を担いで裏口から私を投げ捨てた…周りにはゾンビどもがたくさんいる…軍人さんも戦ってくれているけど数が少ない…このままだと… 虎野:姫島ーーー!!!どこおるんやー!!! 竜宮:どこだー!!!返事をしてくれー!!! 姫島:んーーーーーーーーーーーー!!!!! 虎野:あっちから声聞こえよるで! 竜宮:裏口のほうだな!すぐ行くぞ! 虎野:姫島!すぐ助けるで! 姫島:はぁはぁ…ありがとう… 竜宮:無事でよかった… 虎野:あのジジイの近くにおった女が様子がおかしいと思ってたから話聞いたら姫島を外に放り出したってぬかすから探したんや! 姫島:ありがとう虎野…それよりこの紐… 竜宮:あ…あぁ…すぐに切らないと 虎野:軍人はん…堪忍な?これ借りるで?返さんけど(紐を切る) 姫島:ありがとう…やっと動ける… 竜宮:ここももう危険だな… 虎野:中に何体かゾンビが入り込んでもーた… 姫島:周りの人たちはもう… 竜宮:でもあの2人はおそらく… 虎野:自業自得やな 姫島:自業自得ね 竜宮:お前ら… 九頭:助けてくれー!!! 古尾:きゃーーー!ゾンビどもが!…あ!あんたたち!生きてたのね!早く私を助けて! 九頭:なんじゃと!わしのほうが先じゃ!おぬしら!こんなアバズレよりもわしを助けんかい! 古尾:なんですって!私のほうが先じゃないの!あんたなんか金目当てでしか近づかないわよ! 九頭:あぁ!!!前からゾンビどもが! 古尾:いやーーーーーー!!!…ぎゃーーーーー!!! 九頭:ぬわーーーーーーーーー!!! 竜宮:残念だけど…自業自得だ…せめて地獄で犠牲になった人たちに詫びる日々を送るんだな 姫島:一生許されないけどね 虎野:グズグズしとらんではよー逃げるで! 姫島N:私たちはそれで逃げることにした…でも… 姫島:痛い! 虎野:なんや!大丈夫か姫島! 竜宮:死んだはずの軍人の手が…姫島の足に! 虎野:離さんかい! 姫島:足が…足が… 虎野:あかん…足にゾンビになってもーた軍人はんのてが喰いこんどる… 竜宮:そんな…姫島が… 姫島:…私がゾンビをおびき寄せるから二人はそのうちに逃げて… 竜宮:なんでだよ!俺もここで… 虎野:悪いな竜宮…(強く突き飛ばす) 姫島:え…虎野?あんた何を? 虎野:わしの好きな女が死ぬ覚悟でゾンビどもをおびき寄せようとしねん…せやったらわしも一緒に逝ったろかいって思おてな 竜宮:お前…何を… 姫島:あんた…変わってるわね… 虎野:それがわしなもんでな!いっちょゾンビどもに痛い目みしたろかい!ってな! 竜宮:竜宮…虎野…お前ら… 姫島:そういう事よ!あんたは逃げてこの事件にケリをつけなさい! 虎野:わしらはここまでなんや!はよーいってケリつけたらんかい! 竜宮:ありがとう…絶対にやり遂げて見せるから! 姫島N:そう言って竜宮は走り出した…私たちに背を向けず…でも…それでいいの…だってあいつは… 虎野:行ってもうたな… 姫島:それでいいのよ…だってあいつはやり切ってくれるから… 虎野:それもそうやな…よし!わしらはやるべきことをやりきろっか! 姫島:弾ならその辺に落ちてるからね… 虎野:せやけどええんか?自分竜宮の事好きやったんやろ? 姫島:いいのよ…それにあいつは私たちなんかよりもはるかに強い… 虎野:なんやわしが弱いみたいやんかw 姫島:弱いわよ…なんせ好きな人のために命を落とすことができるんだから 虎野:せやな…でもそれでもええんや! 姫島:どうしてよ? 虎野:あの世で鳥田と天道が待っとんねん!逝くんやったら二人でおおいに盛り上げたろうやないかい! 姫島:それもそうね!最期のダンスパーティーとしゃれこみましょ! 虎野:よっしゃきたわ!わしの十八番の盆踊り見せたろうやないかい! 姫島:しっかり頼んだわよ… 虎野N:わしはそれでもええ…たとえかなわん恋やったとしてもわしはそれでも満足や…でもまぁ一つ不満があるとするんやったら…竜宮…おどれちゃんとやりきらなボコすでしかし… 鳥田:…おや?姫島さんと虎野君が来ましたね? 天道:お二方そろってきましたね…あれ?竜宮さんは? 姫島:あいつには私たちの夢を託してきたわよ 虎野:せやな…わしらの夢は竜宮でないと叶わんからなぁ… 鳥田:そうなんだ…でも竜宮君だったら叶えてくれそうですね 天道:そうですわね…きっちりと見守って差し上げますよ… 0: 0:第4話 人間の闇と嫌悪 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:最終話 夢の終着点 0: 竜宮:鳥田も天道も虎野も姫島もみんな死んだ…俺一人で何をしろってんだよ… 竜宮:そういえばあいつら… 0:以下回想 竜宮:俺たち5人でできそうな夢って何かあるかな… 虎野:そりゃーもちろん世界征服やろ 姫島:あんたそれガキの夢じゃないのよ… 虎野:ほんなら姫島とお笑いでて優勝していくことにするわね 鳥田:でも僕たち5人でできることって何かあるかな… 天道:そうですわね…何かいい案があるかしら… 竜宮:この5人でラジオなんてどうだろ! 虎野:ラジオかいな! 姫島:配信ってこと? 鳥田:配信かぁ…確かに僕たちやったことないかもね… 天道:でもどういう配信をするのですか? 竜宮:何でもいいんだよ!こんなことがあったよーとかあんなことあって嫌だったなーとか 虎野:日常会話かいな! 姫島:でも確かにそういうのも面白そうね! 鳥田:でも配信だったら携帯でもできるよね? 天道:そうですわよ!なんでしたら私今から機材を用意して… 竜宮:そうじゃなくてさ!実際にラジオ局に行って配信するんだよ! 虎野:つまりあれかいな!ラジオDJやるってことかいな! 姫島:何それ面白そう! 鳥田:でも僕たちみたいな学生に貸してくれるのかな… 天道:そこは豪勢にラジオジャックと行きますわよ! 竜宮:いやそれ犯罪に近い… 虎野:でもおもしろそうやないか!気に入ったで! 姫島:今は学生だけど大人になったらやってみたいわね! 鳥田:5人ラジオかー…面白そうだね! 天道:そうと決まれば早速練習いたしましょう! 全員:おー!!! 0:以上回想 竜宮:みんなでラジオ…は無理だけど…俺だけでも皆の夢をかなえて見せる…絶対に! 竜宮N:そう言って俺はラジオ局に走り出す…目標は一番大きいラジオ局…そこで絶対にやってみせる! 竜宮:着いた…でもゾンビどもが…それでも俺はやり切ってみせる! 竜宮N:何とかゾンビどもをかいくぐってブースについた…中は血だらけで生きている人すら見当たらないがそれでも何とか……そういって俺は配信を始めた 竜宮:ようこそ!私DJドラゴンです!終末の世界で皆さんいかがお過ごしですか?!俺は無駄に生き延びちまってるぜ! 竜宮N:そう言って俺はよくあるラジオDJの始まり文句を口にして続けていく…誰が聞いてるかもわからないこの状況で…そして俺は死んでいった幼馴染たちを紹介することにした 竜宮:それでは!今回残念ながらこの局に来ることのできなかった俺の幼馴染たちを紹介するぜ! 竜宮:まずはDJタイガー!こいつは関西弁で面白く何をさせても爆笑をとれる芸人気質な奴だぜ! 虎野:わしの事かいな! 竜宮:でも俺はこいつのお笑いセンスのおかげでつらい時も頑張ってこれたんだ…それにこいつの最期は好きな女を守るために死んでいったんだ…かっこいい男だよ… 虎野:やめーや…はずかしゅーてしゃーないわ… 竜宮:お次はDJプリンセス!こいつはプリンセスって言っておきながら気が強くてよく虎野のツッコミ役に回ってるなんちゃってなお姫様だぜ! 姫島:DJ名はあんたが勝手に決めたことじゃない!それになんちゃってお姫さまって何よ! 竜宮:でもこいつのおかげで俺たちの仲は続いたし…それに最期はこいつの事を好いてくれている奴に守られながら死んだんだ…いい最期だったんじゃないかな… 姫島:そんなことないわよ!なんで虎野に見守られながら逝かないといけなかったのよ!でも…悪くはなかったわ… 竜宮:お次は」DJバード!こいつは物静かな性格で気が付けば本を読んでいそうな陰キャ学生だぜ! 鳥田:え…僕の事そういう風に思ってたの…? 竜宮:でも俺たちの仲で一番頭がよくて要領もよかったし…正直こいつが先に逝くなんて俺は考えたくもなかった…もしお前が生きていればもっといい状況になってたのかもな…本当にありがとう… 鳥田:…どうだろうね…正直この状況だと僕でも難しかった…でもみんなといれば少しは違う道に進むことができたのかもね… 竜宮:そしてDJヘブン!こいつは正真正銘本当のお嬢様だが怒ったら一番怖いお嬢様だ! 天道:まぁ!ひどいですわね!…もういっぺん言ってみろ…口を縫い合わすぞ… 竜宮:でも常識から外れた行動のおかげで俺たちも気楽に過ごすことができたんだ…最期は好きな男と共に死ぬなんて…正直俺では難しいけど…それでも彼女はやったんだ…すごい奴だったよ… 天道:そんなことありませんわ…竜宮さんがいたからこそ私も隠さずに皆さんと接することができましたもの…それに最期は鳥田さんと共にあの世へ行けましたもの…悔いはありませんわ… 竜宮:おっとぉ…そうこうしていくうちに外にはリスナーの方々が所狭しとやってきたようだ!くうーーー!!!モテル男は違うね! 竜宮N:そう言って外を見るとゾンビであふれかえっていた…ここも…そして俺ももう終わりか… 竜宮:それじゃあ最期にみんなに挨拶をして終わるとするか!皆様!ここまでお聞きくださりありがとうございました!次回はいつになるかわかりませんが! 竜宮N:そう挨拶をしていくと自然と涙があふれてきた… 竜宮:もうみんなと話すこともふざけあうこともできねーがこれも人生!生き残ったみんなは楽しく暮らしてくれよな!絶対に諦めるんじゃねーぞ!DJドラゴンとの約束だ 竜宮N:終わりたくない…まだ続けていたい…死にたくない…そんな感情が俺の中で渦巻く…それと同時に奴らが窓を割り入り込んでくる… 竜宮:それではDJドラゴンでした!みんな……またな… 竜宮N:そう言って俺は拾った銃を頭に突きつけ…引き金を引いた… 虎野:これでみんなしまいか… 姫島:あの状況じゃ生き残れるかもどうかもわからないわよ…でも竜宮はよくやってくれたわよ… 鳥田:そうだね…5人一緒にラジオ番組をするっていう夢はかなえられそうになかったけど… 天道:でも竜宮さんはやってくれましたわ…皆さんのお名前を呼んで…ラジオを… 竜宮:みんな!おまたせ! 虎野:おぉ!主役がきよったでー! 姫島:それにしても何なのよあの紹介は! 鳥田:あれに関してはひどすぎるよ… 天道:文句は言えませんがもう少しなかったんですの?! 竜宮:いいだろ!ラジオなんてあんなもんだ! 虎野:せやけど…みんなそろったな… 姫島:そうね…これからどうしようかしら… 鳥田:僕たち5人でできることかー…何があるだろう… 天道:できること…何かありまして? 竜宮:…あるぜ…俺たち5人でできること 虎野:なんや?なにするんや? 姫島:どうせろくなことじゃないわよ… 鳥田:でも気になるね… 天道:おっしゃってみてください!機材は用意いたしますわ! 竜宮:みんなでラジオをやるんだよ!天界ラジオをな! 0: 0:最終話 夢の終着点 完 0: 0:みなさまお疲れさまでした!

竜宮N:あの日は何でもない晴れの日だった… 虎野N:いつもと変わらん通学路を歩いてしょーもない日々が始まると思ってたんや… 姫島N:だけどそんな日常が一瞬のうちに崩れ去ってしまった… 鳥田N:そんな崩れ去ってしまった日常から… 天道N:いかに生き延びていくか…そんな物語でございます… 0:第1話 平穏な日々の終焉 竜宮:今日も暑いな… 虎野:ほんまやで…このままやったらわしらアイスになってまうで! 姫島:そんなわけないでしょ! 虎野:お?自分ええツッコミするやんw 鳥田:これ以上暑いなってどうするんだよ… 天道:皆様?おはようございます 竜宮:おはよー 姫島:おはよ!相変わらず涼しそうな顔してるわね! 鳥田:暑いのに強いのかな? 虎野:ほんまやで…わしにもわけたってーな… 天道:そんなわけありませんよ?…どちゃくそに暑いでございますわ? 竜宮:うん…天道さんも暑さでおかしくなってるみたいだね… 姫島:無理もないわよ…なんせ今日は猛暑日なんだもん… 鳥田:ほんとだね…ここは冷たいジュースでも飲みたいぐらいだよ… 虎野:ええやん!キンッキンに冷えたビールでキューーーッ!!!ってなw 姫島:あんたまだ学生でしょうが! 虎野:気分はそんな気分って事やん!いわれんでもわかっとるさかい! 竜宮:てか俺たちなんだかんだ言って幼稚園のころからの付き合いだよな… 虎野:せやなぁ…幼馴染通り越して腐れ縁もええとこやなw 姫島:多少は知れてる仲だからいいじゃないの! 鳥田:そうだね… 天道:もう小さいころ泥遊びをして遊んだのもつい最近のようですわ? 虎野:あんときの天道はんごっつい顔してたからのぉ 姫島:まるで最終回を抑えるピッチャーみたいな気迫だったわね! 鳥田:あの時ばかりは恐怖すら覚えてしまったね… 竜宮:頭部デッドボールは笑えないけどね… 天道:皆様やめてくださいまし!私も少しはしたなかったですわ! 虎野:でもええ球投げとったで?男やったらプロ間違いなしや! 姫島:ドラフト1位は固いわね 鳥田:スタート1000万投手だね 竜宮:おまけに打ちそう 天道:そこまで良くありませんわよ!…もう少し低いぐらいでしてよ… 虎野:ドラフト1位は否定せんのかい… 竜宮N:俺たち5人は幼稚園の頃の付き合いでそれこそ幼馴染というよりも腐れ縁に近い関係だ…でも… 虎野:なぁ…あっこ人倒れとらんか? 姫島:本当ね…熱中症かしら… 鳥田:心配だね… 天道:私行ってきますわ! 鳥田:僕も行くよ! 竜宮N:この時から…僕たちの平穏な日常は…音もなく崩れ去った… 0: 0:第1話 平穏な日々の終焉 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第2話 異常 0: 虎野N:こんな暑い日や…倒れとる人がおってもなんや不思議ではあらへん…せやけど倒れとった人は熱中症やなかった… 天道:きゃーーーーーーー! 竜宮:!?天道!? 姫島:どうしたの?! 虎野:なんやけったいなことでもあったんか! 鳥田:いてて…この人が急に噛みついてきて… 天道:あなたどういうことですの?!人が助けようとしていたのに…おどれどこの組じゃ! 竜宮:この人はやばい…早く逃げよう! 虎野:せやな! 姫島:はやく!こっちよ! 鳥田:うん…ありがとう… 天道:鳥田さん!肩をお貸しいたしますわ! 虎野N:逃げる際にかんできよった奴よー見とったらなんや体がボロボロやったんや…なんや…死人が蘇ったかのようやった… 虎野N:ほんで学校についたわしらは保健室駆け込んで鳥田の消毒にかかったんや… 天道:終わりましたわよ? 鳥田:ありがとう天道さん… 姫島:それにしても急に噛みついてくるなんていったい何なのよ… 虎野:いくら何でもやりすぎやわなぁ… 竜宮:そうだな…お礼までは求めないけどなんだかなぁ… 天道:錯乱していたのかしら? 鳥田:どうなんだろうね…それにしてもあの人…なんだか… 天道:えぇ…あまりこういう言い方はしたくありませんが…匂いが… 姫島:ひどかったの? 天道:ひどいなんてものじゃありませんわ!?まるで肉が腐ったかのような匂いでしたもの! 姫島:そんなにひどかったのwww? 鳥田:そうだね…なんだかこう…人じゃないような… 竜宮:噛まれたのは嫌だったとしても人じゃないようなはひどいぜw 虎野:それなんやけどなぁ…鳥田の言う通りかもしれへんで… 竜宮:どういうことだよ… 虎野:鳥田に噛みついてきた男な…体がボロボロやってん・・・しかもところどころ血が出とったんや… 姫島:じゃあ…事故にあった…とか? 鳥田:事故にあって体がボロボロで動くなんてまるでゾンビじゃないか… 虎野:いや…わしもありえへんとは思っとるよ?せやけど… 天道:なんだか…現実的ではありませんわね… 虎野:まぁわしの勘違いやったらええんやけどな… 姫島:あんただったら勘違いの可能性は大いにありそうだけどね 虎野:自分どういう意味や! 鳥田:まぁ消毒もしたし大丈夫だよ 竜宮:そうだな!もうそろそろでホームルーム始まるから教室に行こうぜ! 虎野:せやな!あの担任怒らしたら…かなわんからなぁ 姫島:あんたが怒らせるようなことしなかったら大丈夫よ! 鳥田:急いで教室に行こうよ! 天道:それもそうですわね!早く向かいましょう! 虎野N:わしの勘違い…ほんまにそういうことにしておきたかった…せやけど…鳥田の顔色はどんどん悪うなっていく一方や… 虎野N:せやけどホームルームで全部がわかってもうた…もう…わしらの学生生活は…終わったんやと… 0: 0:第2話 異変 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第3話 暴動と非日常の開幕 0: 鳥田N:僕の手を治療してもらったのはいいけど痛みがいまだに治まらない…それと同時になんだか体の感覚がなくなっていくのがわかる…気のせいだったらいいけど…でも…先生の言葉で僕は絶望してしまった… 鳥田N:ホームルームが終わり僕たち5人は集まった… 竜宮:まさか朝のような出来事が他でも発生してたなんて… 虎野:せやな…信じられへんけどニュース見る限りではそういう事なんやろな… 姫島:それも…一度死んだはずの人が生き返って…生きている人を襲って…また増えていくなんて… 天道:まるで…海外のゾンビ映画ですわね… 鳥田:…だったら僕も感染していていつかはゾンビになるんだね… 竜宮:そんなこと… 虎野:下手なこと言うんやないで!治療法はあるはずなんや… 姫島:そうよ…だから絶対に諦めたらだめよ! 天道:姫島さんの言う通りですわよ?何か方法はあるはずですわ! 鳥田:ごめんね…みんなの言葉はうれしいよ…だけど僕自身わかるんだ…もう体の感覚がなくなっていってるんだ… 天道:気をしっかり持ってくださいませ! 鳥田:ごめんねみんな…おそらくだけどここももうすぐ危険になる…だから早く逃げて… 竜宮:お前を置いて逃げたりなんかできねーよ! 姫島:そうよ!私たちはいつでも一緒だったじゃない!だから逃げるならみんなで… 天道:… 鳥田:みんな…僕と一緒にいてくれてありがとう…またみんなと泥遊び…したかったな… 虎野:…行くで 姫島:どうしてよ!私たちは… 虎野:アホぬかせ!わしかて残りたいわ!せやけど鳥田が漢見せてわしらを逃がそうとしとんねん! 竜宮:…そうだな 姫島:竜宮… 竜宮:鳥田…お前は本当に頭がよくて要領もよかった…そんなお前を亡くすのは正直惜しいよ… 鳥田:ありがとう…竜宮君…僕はうれしかったよ…みんなと今日この瞬間まで一緒にいれて… 姫島:さようなら…鳥田君… 鳥田:うん…じゃあね姫島さん…姫島さんは強い女子だったよ… 虎野:…すまんな鳥田… 鳥田:謝らないでよ虎野君…僕は君に誘われなかったらみんなと一緒にいれなかったんだ… 天道:… 鳥田:天道さん…ごめんね…約束守れそうにないや……ゾンビの声が近いね…みんな!早く行って 竜宮:…じゃあな 姫島:…またね 虎野:別れの挨拶は言わんからな! 天道:…鳥田さん 鳥田:天道さんも早く逃げて…もうあいつらが来ちゃうから… 天道:私もここに残りますわ! 鳥田:天道さん…何を… 天道:あいにく…私は好きな殿方を残して生き延びようと思ったことはありませんの 鳥田:…僕はもうじきゾンビになって死ぬんだよ 天道:そうなる前にせめて私が殺します… 鳥田:あはは…それはうれしいね…僕も天道さんのことが好きなんだ… 天道:共に参りましょう… 鳥田:僕が先に逝くことになるけど…ごめんね? 天道:でしたら先にお待ちになってください…すぐに迎えに行きますので… 鳥田:ありが…とう…天…道さ……… 天道:…やはり…別れは寂しいものですわね…でもご安心くださいませ…すぐに私も参りますので… 天道N:鳥田さん亡き後…私は後を追うように自死(じし)いたしました…皆様…申し訳ございません…お父様お母様…申し訳ございません…ですがこの天道…愛するものと共にあの世に逝けるのであれば…本望です 鳥田N:僕が亡くなってすぐ…天道さんはこちらに来た…幸せそうな顔をして… 天道:お待たせいたしました… 鳥田:ううん…待ってないよ? 天道:それでは参りましょう? 鳥田:うん…そうだね…きっと彼らならやり切ってくれるよ 天道:そうですわね…私たちは気長に皆様が来るのを待っていましょう 鳥田:もし寿命じゃなくてゾンビになってきちゃったら? 天道:その時は友人としてドタマかち割ってやる 鳥田N:みんな…どうか寿命で来てね… 0: 0:第3話 暴動と非日常の開幕 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:第4話 人間の闇と嫌悪 0: 竜宮:くそ!なんで朝の時よりも増えてんだよ! 虎野:しゃーないやろ!生存者がおるぶんゾンビも増えていくんは当然や! 姫島:だからってこんなに多いのは異常じゃない!? 竜宮:どこか逃げ込める場所はないのかよ! 虎野:そんなもん…!!?あっこの体育館はどないや!? 姫島:あそこって確か避難所にも指定されてるわよね!? 竜宮:しかもあそこ自衛隊の人もいる!あそこに逃げよう! 姫島N:何とか私たちは体育館へ逃げ込むことに成功した…中に入ると私たちと同様逃げ込んできた人たちがたくさんいた… 虎野:やっぱ中にもこんだけ逃げてる人らがおるんやな 竜宮:久しぶりに生きている人を見たような気がするな… 姫島:なんだか安心するわね… 竜宮:とにかく座ってこれから先の事について話そう… 虎野:せやな…ほな…どないしょ… 姫島:正直自衛隊の人たちが守ってくれているとは言えどもいつかは限界が来ると思うのよね… 竜宮:それまでに救助ヘリとかが来ればいいけど 虎野:望みは薄いやろな…なんせわしらだけやあらへんからな 姫島:食料だって無限じゃないからどうにかしないと… 竜宮:自衛隊と共にゾンビどもと戦うか… 虎野:もしくは自分らで戦う術を考えるか… 姫島:とにかく今は一休みしましょ… 竜宮:それもそうだな…少し仮眠でも取るか… 虎野:せやな…いろんなことがありすぎて疲れたわ… 姫島N:やっとのことで休息を得ることができた…けど… 九頭:わしは偉いんじゃぞ!一般人どもはわしのために食料と接待をしろ! 竜宮:なんだあいつ 古尾:さすがは九頭さんです!私もあやかりたいですぅー 九頭:そうじゃろうそうじゃろう!わしもまだまだ現役じゃぞ!がっはっはっはっは! 虎野:なんやけったいなやつがおんのやのう… 姫島:何あいつすごい嫌な奴じゃない… 九頭:女はわしの所に集まれ!男どもはゾンビと戦って死ね!わしと女だけ生き残ればそれでいいんじゃ! 竜宮:なんだよあいつ…典型的な嫌な奴じゃないか… 虎野:せやけどあんな嫌な奴ほど長生きするもんなんやなぁ… 姫島:老害もいいところじゃない…ほんと最悪… 九頭:お!?そこのおなご!なかなか可愛いじゃないか…どうじゃ?わしの嫁にならんか? 姫島:はぁ?!なんであんたなんかと… 虎野:(かぶせるように)なにいうとんねんおっさん!今は協力して生き残らなあかん状況やのに何欲望むき出しにしとんねん!アホちゃうか! 九頭:なんじゃと! 古尾:何なのよあんた!ここにいる方が誰か知らないの!? 虎野:そんなん知るかボケ!そこにおんのが誰か知らんし知りたくもあらへんわ! 竜宮:おい虎野…落ち着け… 姫島:そうよ!かかわらないのが一番よ! 九頭:おぬしら絶対に後悔することになるからの! 古尾:精々震えてなさい!ガキにできることなんて限られてくるんだから! 虎野:はなから逃げるんやったら突っかかってくるんちゃうぞ… 竜宮:虎野… 姫島:ありがとう虎野…私 虎野:ええんやで!あんなん気にせんとまずは生き残ることを考えよーや! 竜宮:そうだな!でもいったん仮眠は取ろう…じゃないと動くものも動けないしな 姫島:そうね…いろいろありすぎてもう疲れちゃった… 虎野:せやな!ほんならいったん寝るわ… 姫島N:それから私たちは仮眠に入った…少し時間がたってから私は急に息ができなくなり目を覚ました…そこにいたのはあの老害の近くにいた女だった 古尾:何なのよあんた…何なのよ! 姫島:ん-ーーーー!!! 古尾:私があの方に一番好かれているの…なのになんであんたがあの方に好かれたのよ! 姫島:んーーーーー??! 古尾:あんたさえいなければ…そうだわ!このガキどもにも絶望を与えましょう!絶望こそがこの世の習わし!絶望こそがあの方への最高のご褒美! 姫島N:そういってこの女は私を担いで裏口から私を投げ捨てた…周りにはゾンビどもがたくさんいる…軍人さんも戦ってくれているけど数が少ない…このままだと… 虎野:姫島ーーー!!!どこおるんやー!!! 竜宮:どこだー!!!返事をしてくれー!!! 姫島:んーーーーーーーーーーーー!!!!! 虎野:あっちから声聞こえよるで! 竜宮:裏口のほうだな!すぐ行くぞ! 虎野:姫島!すぐ助けるで! 姫島:はぁはぁ…ありがとう… 竜宮:無事でよかった… 虎野:あのジジイの近くにおった女が様子がおかしいと思ってたから話聞いたら姫島を外に放り出したってぬかすから探したんや! 姫島:ありがとう虎野…それよりこの紐… 竜宮:あ…あぁ…すぐに切らないと 虎野:軍人はん…堪忍な?これ借りるで?返さんけど(紐を切る) 姫島:ありがとう…やっと動ける… 竜宮:ここももう危険だな… 虎野:中に何体かゾンビが入り込んでもーた… 姫島:周りの人たちはもう… 竜宮:でもあの2人はおそらく… 虎野:自業自得やな 姫島:自業自得ね 竜宮:お前ら… 九頭:助けてくれー!!! 古尾:きゃーーー!ゾンビどもが!…あ!あんたたち!生きてたのね!早く私を助けて! 九頭:なんじゃと!わしのほうが先じゃ!おぬしら!こんなアバズレよりもわしを助けんかい! 古尾:なんですって!私のほうが先じゃないの!あんたなんか金目当てでしか近づかないわよ! 九頭:あぁ!!!前からゾンビどもが! 古尾:いやーーーーーー!!!…ぎゃーーーーー!!! 九頭:ぬわーーーーーーーーー!!! 竜宮:残念だけど…自業自得だ…せめて地獄で犠牲になった人たちに詫びる日々を送るんだな 姫島:一生許されないけどね 虎野:グズグズしとらんではよー逃げるで! 姫島N:私たちはそれで逃げることにした…でも… 姫島:痛い! 虎野:なんや!大丈夫か姫島! 竜宮:死んだはずの軍人の手が…姫島の足に! 虎野:離さんかい! 姫島:足が…足が… 虎野:あかん…足にゾンビになってもーた軍人はんのてが喰いこんどる… 竜宮:そんな…姫島が… 姫島:…私がゾンビをおびき寄せるから二人はそのうちに逃げて… 竜宮:なんでだよ!俺もここで… 虎野:悪いな竜宮…(強く突き飛ばす) 姫島:え…虎野?あんた何を? 虎野:わしの好きな女が死ぬ覚悟でゾンビどもをおびき寄せようとしねん…せやったらわしも一緒に逝ったろかいって思おてな 竜宮:お前…何を… 姫島:あんた…変わってるわね… 虎野:それがわしなもんでな!いっちょゾンビどもに痛い目みしたろかい!ってな! 竜宮:竜宮…虎野…お前ら… 姫島:そういう事よ!あんたは逃げてこの事件にケリをつけなさい! 虎野:わしらはここまでなんや!はよーいってケリつけたらんかい! 竜宮:ありがとう…絶対にやり遂げて見せるから! 姫島N:そう言って竜宮は走り出した…私たちに背を向けず…でも…それでいいの…だってあいつは… 虎野:行ってもうたな… 姫島:それでいいのよ…だってあいつはやり切ってくれるから… 虎野:それもそうやな…よし!わしらはやるべきことをやりきろっか! 姫島:弾ならその辺に落ちてるからね… 虎野:せやけどええんか?自分竜宮の事好きやったんやろ? 姫島:いいのよ…それにあいつは私たちなんかよりもはるかに強い… 虎野:なんやわしが弱いみたいやんかw 姫島:弱いわよ…なんせ好きな人のために命を落とすことができるんだから 虎野:せやな…でもそれでもええんや! 姫島:どうしてよ? 虎野:あの世で鳥田と天道が待っとんねん!逝くんやったら二人でおおいに盛り上げたろうやないかい! 姫島:それもそうね!最期のダンスパーティーとしゃれこみましょ! 虎野:よっしゃきたわ!わしの十八番の盆踊り見せたろうやないかい! 姫島:しっかり頼んだわよ… 虎野N:わしはそれでもええ…たとえかなわん恋やったとしてもわしはそれでも満足や…でもまぁ一つ不満があるとするんやったら…竜宮…おどれちゃんとやりきらなボコすでしかし… 鳥田:…おや?姫島さんと虎野君が来ましたね? 天道:お二方そろってきましたね…あれ?竜宮さんは? 姫島:あいつには私たちの夢を託してきたわよ 虎野:せやな…わしらの夢は竜宮でないと叶わんからなぁ… 鳥田:そうなんだ…でも竜宮君だったら叶えてくれそうですね 天道:そうですわね…きっちりと見守って差し上げますよ… 0: 0:第4話 人間の闇と嫌悪 完 0:一度休憩入っても構いません(演者向け) 0: 0:最終話 夢の終着点 0: 竜宮:鳥田も天道も虎野も姫島もみんな死んだ…俺一人で何をしろってんだよ… 竜宮:そういえばあいつら… 0:以下回想 竜宮:俺たち5人でできそうな夢って何かあるかな… 虎野:そりゃーもちろん世界征服やろ 姫島:あんたそれガキの夢じゃないのよ… 虎野:ほんなら姫島とお笑いでて優勝していくことにするわね 鳥田:でも僕たち5人でできることって何かあるかな… 天道:そうですわね…何かいい案があるかしら… 竜宮:この5人でラジオなんてどうだろ! 虎野:ラジオかいな! 姫島:配信ってこと? 鳥田:配信かぁ…確かに僕たちやったことないかもね… 天道:でもどういう配信をするのですか? 竜宮:何でもいいんだよ!こんなことがあったよーとかあんなことあって嫌だったなーとか 虎野:日常会話かいな! 姫島:でも確かにそういうのも面白そうね! 鳥田:でも配信だったら携帯でもできるよね? 天道:そうですわよ!なんでしたら私今から機材を用意して… 竜宮:そうじゃなくてさ!実際にラジオ局に行って配信するんだよ! 虎野:つまりあれかいな!ラジオDJやるってことかいな! 姫島:何それ面白そう! 鳥田:でも僕たちみたいな学生に貸してくれるのかな… 天道:そこは豪勢にラジオジャックと行きますわよ! 竜宮:いやそれ犯罪に近い… 虎野:でもおもしろそうやないか!気に入ったで! 姫島:今は学生だけど大人になったらやってみたいわね! 鳥田:5人ラジオかー…面白そうだね! 天道:そうと決まれば早速練習いたしましょう! 全員:おー!!! 0:以上回想 竜宮:みんなでラジオ…は無理だけど…俺だけでも皆の夢をかなえて見せる…絶対に! 竜宮N:そう言って俺はラジオ局に走り出す…目標は一番大きいラジオ局…そこで絶対にやってみせる! 竜宮:着いた…でもゾンビどもが…それでも俺はやり切ってみせる! 竜宮N:何とかゾンビどもをかいくぐってブースについた…中は血だらけで生きている人すら見当たらないがそれでも何とか……そういって俺は配信を始めた 竜宮:ようこそ!私DJドラゴンです!終末の世界で皆さんいかがお過ごしですか?!俺は無駄に生き延びちまってるぜ! 竜宮N:そう言って俺はよくあるラジオDJの始まり文句を口にして続けていく…誰が聞いてるかもわからないこの状況で…そして俺は死んでいった幼馴染たちを紹介することにした 竜宮:それでは!今回残念ながらこの局に来ることのできなかった俺の幼馴染たちを紹介するぜ! 竜宮:まずはDJタイガー!こいつは関西弁で面白く何をさせても爆笑をとれる芸人気質な奴だぜ! 虎野:わしの事かいな! 竜宮:でも俺はこいつのお笑いセンスのおかげでつらい時も頑張ってこれたんだ…それにこいつの最期は好きな女を守るために死んでいったんだ…かっこいい男だよ… 虎野:やめーや…はずかしゅーてしゃーないわ… 竜宮:お次はDJプリンセス!こいつはプリンセスって言っておきながら気が強くてよく虎野のツッコミ役に回ってるなんちゃってなお姫様だぜ! 姫島:DJ名はあんたが勝手に決めたことじゃない!それになんちゃってお姫さまって何よ! 竜宮:でもこいつのおかげで俺たちの仲は続いたし…それに最期はこいつの事を好いてくれている奴に守られながら死んだんだ…いい最期だったんじゃないかな… 姫島:そんなことないわよ!なんで虎野に見守られながら逝かないといけなかったのよ!でも…悪くはなかったわ… 竜宮:お次は」DJバード!こいつは物静かな性格で気が付けば本を読んでいそうな陰キャ学生だぜ! 鳥田:え…僕の事そういう風に思ってたの…? 竜宮:でも俺たちの仲で一番頭がよくて要領もよかったし…正直こいつが先に逝くなんて俺は考えたくもなかった…もしお前が生きていればもっといい状況になってたのかもな…本当にありがとう… 鳥田:…どうだろうね…正直この状況だと僕でも難しかった…でもみんなといれば少しは違う道に進むことができたのかもね… 竜宮:そしてDJヘブン!こいつは正真正銘本当のお嬢様だが怒ったら一番怖いお嬢様だ! 天道:まぁ!ひどいですわね!…もういっぺん言ってみろ…口を縫い合わすぞ… 竜宮:でも常識から外れた行動のおかげで俺たちも気楽に過ごすことができたんだ…最期は好きな男と共に死ぬなんて…正直俺では難しいけど…それでも彼女はやったんだ…すごい奴だったよ… 天道:そんなことありませんわ…竜宮さんがいたからこそ私も隠さずに皆さんと接することができましたもの…それに最期は鳥田さんと共にあの世へ行けましたもの…悔いはありませんわ… 竜宮:おっとぉ…そうこうしていくうちに外にはリスナーの方々が所狭しとやってきたようだ!くうーーー!!!モテル男は違うね! 竜宮N:そう言って外を見るとゾンビであふれかえっていた…ここも…そして俺ももう終わりか… 竜宮:それじゃあ最期にみんなに挨拶をして終わるとするか!皆様!ここまでお聞きくださりありがとうございました!次回はいつになるかわかりませんが! 竜宮N:そう挨拶をしていくと自然と涙があふれてきた… 竜宮:もうみんなと話すこともふざけあうこともできねーがこれも人生!生き残ったみんなは楽しく暮らしてくれよな!絶対に諦めるんじゃねーぞ!DJドラゴンとの約束だ 竜宮N:終わりたくない…まだ続けていたい…死にたくない…そんな感情が俺の中で渦巻く…それと同時に奴らが窓を割り入り込んでくる… 竜宮:それではDJドラゴンでした!みんな……またな… 竜宮N:そう言って俺は拾った銃を頭に突きつけ…引き金を引いた… 虎野:これでみんなしまいか… 姫島:あの状況じゃ生き残れるかもどうかもわからないわよ…でも竜宮はよくやってくれたわよ… 鳥田:そうだね…5人一緒にラジオ番組をするっていう夢はかなえられそうになかったけど… 天道:でも竜宮さんはやってくれましたわ…皆さんのお名前を呼んで…ラジオを… 竜宮:みんな!おまたせ! 虎野:おぉ!主役がきよったでー! 姫島:それにしても何なのよあの紹介は! 鳥田:あれに関してはひどすぎるよ… 天道:文句は言えませんがもう少しなかったんですの?! 竜宮:いいだろ!ラジオなんてあんなもんだ! 虎野:せやけど…みんなそろったな… 姫島:そうね…これからどうしようかしら… 鳥田:僕たち5人でできることかー…何があるだろう… 天道:できること…何かありまして? 竜宮:…あるぜ…俺たち5人でできること 虎野:なんや?なにするんや? 姫島:どうせろくなことじゃないわよ… 鳥田:でも気になるね… 天道:おっしゃってみてください!機材は用意いたしますわ! 竜宮:みんなでラジオをやるんだよ!天界ラジオをな! 0: 0:最終話 夢の終着点 完 0: 0:みなさまお疲れさまでした!