台本概要

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タイトル わたし、めりーさん 3
作者名 荒屋 猫音(あらやねお)  (@Araya_Neo)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ポンコツメリーさんの話 その3
コメディ 2人劇
性別不問ではありますが、
1:1を推奨します

語尾変更○
一人称変更○
過度な改変×
楽しむこと◎

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
メリー 47 ただのポンコツ
52 ちょっと訳ありな人間。 男性推奨 ※女性が演じる時は声を変えるか男性として振舞ってください
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
めり 3 私:M/メリーさん…それは、都市伝説の怪異。 私:M/捨てられた人形が電話という手段を使い、家に戻ってくるという怪談。 私:M/私は、ぬいぐるみを集めるのが趣味で、家には沢山のぬいぐるみが所狭しと並べられている。 私:M/足の踏み場に困るほどぬいぐるみを集めてしまったせいで、とうとう家族に整理しろと言われてしまった…そして私は、中古店で購入したぬいぐるみたちを処分していたのだが… 0:夜、私がぬいぐるみを整理していると1本の電話がかかってくる メリー:わたし、メリーさん… 私:え、何……? メリー:あなたが捨てたぬいぐるみ… 私:ちょっと、冗談でしょ? メリー:わたし、メリーさん…今、ゴミ捨て場の角にいるの… 私:M/こんな時間に誰だろう、特に不審に思うことなく、私はその電話に出てしまった… 私:M/私が捨てたぬいぐるみ…?嘘でしょ?冗談はやめてよね… メリー:わたし、メリーさん…今コンビニが見えるの 私:コンビニ…?って、すぐそこじゃん! 私:M/私は恐怖で電話を切った…散らかったぬいぐるみが、こちらを見ているようで怖かった…そして、また電話がかかってきた メリー:わたし、メリーさん…今信号を渡っているの 私:コンビニから私の家まで距離は無い……!嘘でしょ!?もし次かかってきたら…私の家の前にいるんじゃ… 0:RRRRRRR…… 私:いやぁぁ! 0:それは夢だった。いつの間に眠ってしまったのだろう…飛び起きた私はびっしょりと汗をかいていて、呼吸も荒く、そして何より部屋にあるぬいぐるみ全てに恐怖してしまった 私:ゆ、夢か……びっくりした…うぅ…ぬいぐるみの視線が怖い……どうしよう… 0:落ち着く間もなく、電話が鳴る 私:……まさか… メリー:わたし、メリーさん…ビックリしてくれてありがとう 私:嘘でしょ…ホントにやめてよ… メリー:わたし、メリーさん…今、あなたの家の前にいるの 私:ひっ…!! メリー:わたし、メリーさん…… メリー:申し訳ないのだけれど、寒いから中に入れてくれないかしら… 私:……ん? メリー:聞こえたかしら、寒いのよ…メリーさんぬいぐるみだけど暑さも寒さも感じるのよ メリー:あなたがこんな寒空の下に私を置き去りにするなんて思わなかったわ……さすがに凍死寸前だから助けて欲しいの 私:いや、助けるって言うか、私の部屋ぬいぐるみだらけであなたを戻す余裕なんてないのだけれど…… メリー:処分するなら処分するでもいいから、せめて暖かくなってからにして欲しいわ!寒いのは嫌いなのよ! 私:まさかの文句を言われてしまった… メリー:早くしなさい! 私:わ、わかりました、ちょっと待っててください… 0:間 メリー:ふぅ、助かったわ 私:あの、あなたは本当にメリーさんなんですか? メリー:失礼ね、どう見てもメリーさんでしょう!? 私:いや、ガッツリクマのぬいぐるみなんですけど… メリー:見た目なんてどうでもいいの!あなたは私からの…メリーさんからの電話に出た!それで十分よ! 私:メリーさんって、フランス人形のイメージがあったんですけど… メリー:今の時代、フランス人形を持っている方が珍しいのよ…メリーさんらしく振る舞うには器が足りないのよ…どんな見た目をしているかなんて関係ないって割り切らないと、メリーさん出来ないのよ! 私:メリーさん出来ないって…… 私:もう都市伝説の存在がクマのぬいぐるみって時点で、メリーさんの概念からだいぶ離れてしまったのだけれど…そこら辺はどうなの? メリー:…それをあなたが言うの? 私:み、見た目は関係ない! メリー:ほらね、あなたも私と同じよ メリー:にしても、ホントに大量のぬいぐるみね…いつからこんなに溜め込んでいたのかしら…… 私:さぁ…一目惚れして買ったり、UFOキャッチャーで取ったり…気がついたらこれだから メリー:可愛いものに目がないのね、まぁいいわ、助けてくれたお礼に片付けるのを手伝ってあげる 私:本気?あなたの仲間を追い出す事になるんだよ? メリー:こんな窮屈な場所に置かれる方が可哀想だわ、あと、せめて処分するなら誰かの手に渡るやり方にしなさい!まだこんなに綺麗なんだから勿体ないわ! 私:は、はい… 0:クマのぬいぐるみ…メリーさんはよちよちと動きながらぬいぐるみを片付け始めた メリー:ちょっと!黙って見てないで片付け手伝いなさい! 私:そうは言っても、さすがに時間が… メリー:…仕方ないわね、今日はこの辺にしといてあげるわ 私:M/メリーさんは怒りながらぬいぐるみの山に埋もれて行った… 私:M/ビジュアルがアレなだけに、もう恐怖も感じない……とりあえず寝よう… 0:間 メリー:おはよう、わたし、メリーさん。 私:おはよう、メリーさん… メリー:さぁ、片付けを初め……え゛ 私:……何その声、ちょっと傷つく… メリー:あ……あなた、本当に昨日の人間…? 私:失礼な、見た目は関係ないと言ったのはメリーさんだろう? メリー:だって、顔、全然違うじゃない!! 私:あぁ、寝る前に化粧落としたから… メリー:化けすぎなのよ!!!男だなんて聞いてないわ!!! メリー:なんかちょっとおかしいなと思ったけど、まさかこんなに変わるとは思わないじゃない!! 私:あ、完全にわかってて言ったわけじゃなかったんだ メリー:当たり前よ!奥底〜の方に追いやられてたし、あなたが私を買ったのなんてもう随分昔の事で、すっぴんなんて覚えてないわ!! 私:昔は可愛い顔してたし、こんな化粧なんて要らなかったからなぁ… メリー:さ、詐欺よ……! 私:クマのぬいぐるみのメリーさんに詐欺だなんて言われてもな… メリー:…こ…こんな、こんな家、出て行ってやるぅぅぅ!!! 私:はーい、さようならぁ… 0:と言った具合で、メリーさんは出ていってしまったのです。 0:そして後日 私:あれ?メリーさんから電話だ メリー:…わたし、メリーさん… 私:久しぶりだねメリーさん、どうしたの? メリー:あなたの家を出たあと、色んなところでメリーさんやってたのよ… 私:あの姿で? メリー:そうよ、体が馴染みすぎて抜け出せなくなったのよ…そしたら… 私:そしたら? メリー:どのご家庭に行っても可愛い可愛いされたのよぉぉぉ!!これじゃあメリーさんじゃないぃぃぃぃ!!! 私:さすがにクマのぬいぐるみがメリーさんは誰も怖がらないでしょ…… メリー:もう、嫌になっちゃって…だからあなたのお家に帰らせて欲しいの…! 私:……いいの?俺、男だけど メリー:他所で怖がられないメリーさんなんて、メリーさんじゃないわ… 私:なら、ちゃんとお願いしてみてよ メリー:だから、ちゃんとお願いしてるじゃない! 私:お願いします。でしょ? メリー:…あなた、なんか最初とキャラが違うのだけれど… 私:気のせいでしょ。…で?ちゃーんとお願い、出来るよね? メリー:…お……お願い、します 私:聞こえない、もう1回 メリー:お、お願いします! 私:もう1回 メリー:……! メリー:私をあなたのお家に住まわせてください!お願いします!! 私:よく出来ました、家に着いたら教えてね? メリー:……わたし、もしかしてとんでもない所に戻ろうとしているのでは… 私:こうして、メリーさんは元いた家に戻り、喋るクマのぬいぐるみとして幸せに暮らすのでした メリー:わたし!メリーさん!!!

めり 3 私:M/メリーさん…それは、都市伝説の怪異。 私:M/捨てられた人形が電話という手段を使い、家に戻ってくるという怪談。 私:M/私は、ぬいぐるみを集めるのが趣味で、家には沢山のぬいぐるみが所狭しと並べられている。 私:M/足の踏み場に困るほどぬいぐるみを集めてしまったせいで、とうとう家族に整理しろと言われてしまった…そして私は、中古店で購入したぬいぐるみたちを処分していたのだが… 0:夜、私がぬいぐるみを整理していると1本の電話がかかってくる メリー:わたし、メリーさん… 私:え、何……? メリー:あなたが捨てたぬいぐるみ… 私:ちょっと、冗談でしょ? メリー:わたし、メリーさん…今、ゴミ捨て場の角にいるの… 私:M/こんな時間に誰だろう、特に不審に思うことなく、私はその電話に出てしまった… 私:M/私が捨てたぬいぐるみ…?嘘でしょ?冗談はやめてよね… メリー:わたし、メリーさん…今コンビニが見えるの 私:コンビニ…?って、すぐそこじゃん! 私:M/私は恐怖で電話を切った…散らかったぬいぐるみが、こちらを見ているようで怖かった…そして、また電話がかかってきた メリー:わたし、メリーさん…今信号を渡っているの 私:コンビニから私の家まで距離は無い……!嘘でしょ!?もし次かかってきたら…私の家の前にいるんじゃ… 0:RRRRRRR…… 私:いやぁぁ! 0:それは夢だった。いつの間に眠ってしまったのだろう…飛び起きた私はびっしょりと汗をかいていて、呼吸も荒く、そして何より部屋にあるぬいぐるみ全てに恐怖してしまった 私:ゆ、夢か……びっくりした…うぅ…ぬいぐるみの視線が怖い……どうしよう… 0:落ち着く間もなく、電話が鳴る 私:……まさか… メリー:わたし、メリーさん…ビックリしてくれてありがとう 私:嘘でしょ…ホントにやめてよ… メリー:わたし、メリーさん…今、あなたの家の前にいるの 私:ひっ…!! メリー:わたし、メリーさん…… メリー:申し訳ないのだけれど、寒いから中に入れてくれないかしら… 私:……ん? メリー:聞こえたかしら、寒いのよ…メリーさんぬいぐるみだけど暑さも寒さも感じるのよ メリー:あなたがこんな寒空の下に私を置き去りにするなんて思わなかったわ……さすがに凍死寸前だから助けて欲しいの 私:いや、助けるって言うか、私の部屋ぬいぐるみだらけであなたを戻す余裕なんてないのだけれど…… メリー:処分するなら処分するでもいいから、せめて暖かくなってからにして欲しいわ!寒いのは嫌いなのよ! 私:まさかの文句を言われてしまった… メリー:早くしなさい! 私:わ、わかりました、ちょっと待っててください… 0:間 メリー:ふぅ、助かったわ 私:あの、あなたは本当にメリーさんなんですか? メリー:失礼ね、どう見てもメリーさんでしょう!? 私:いや、ガッツリクマのぬいぐるみなんですけど… メリー:見た目なんてどうでもいいの!あなたは私からの…メリーさんからの電話に出た!それで十分よ! 私:メリーさんって、フランス人形のイメージがあったんですけど… メリー:今の時代、フランス人形を持っている方が珍しいのよ…メリーさんらしく振る舞うには器が足りないのよ…どんな見た目をしているかなんて関係ないって割り切らないと、メリーさん出来ないのよ! 私:メリーさん出来ないって…… 私:もう都市伝説の存在がクマのぬいぐるみって時点で、メリーさんの概念からだいぶ離れてしまったのだけれど…そこら辺はどうなの? メリー:…それをあなたが言うの? 私:み、見た目は関係ない! メリー:ほらね、あなたも私と同じよ メリー:にしても、ホントに大量のぬいぐるみね…いつからこんなに溜め込んでいたのかしら…… 私:さぁ…一目惚れして買ったり、UFOキャッチャーで取ったり…気がついたらこれだから メリー:可愛いものに目がないのね、まぁいいわ、助けてくれたお礼に片付けるのを手伝ってあげる 私:本気?あなたの仲間を追い出す事になるんだよ? メリー:こんな窮屈な場所に置かれる方が可哀想だわ、あと、せめて処分するなら誰かの手に渡るやり方にしなさい!まだこんなに綺麗なんだから勿体ないわ! 私:は、はい… 0:クマのぬいぐるみ…メリーさんはよちよちと動きながらぬいぐるみを片付け始めた メリー:ちょっと!黙って見てないで片付け手伝いなさい! 私:そうは言っても、さすがに時間が… メリー:…仕方ないわね、今日はこの辺にしといてあげるわ 私:M/メリーさんは怒りながらぬいぐるみの山に埋もれて行った… 私:M/ビジュアルがアレなだけに、もう恐怖も感じない……とりあえず寝よう… 0:間 メリー:おはよう、わたし、メリーさん。 私:おはよう、メリーさん… メリー:さぁ、片付けを初め……え゛ 私:……何その声、ちょっと傷つく… メリー:あ……あなた、本当に昨日の人間…? 私:失礼な、見た目は関係ないと言ったのはメリーさんだろう? メリー:だって、顔、全然違うじゃない!! 私:あぁ、寝る前に化粧落としたから… メリー:化けすぎなのよ!!!男だなんて聞いてないわ!!! メリー:なんかちょっとおかしいなと思ったけど、まさかこんなに変わるとは思わないじゃない!! 私:あ、完全にわかってて言ったわけじゃなかったんだ メリー:当たり前よ!奥底〜の方に追いやられてたし、あなたが私を買ったのなんてもう随分昔の事で、すっぴんなんて覚えてないわ!! 私:昔は可愛い顔してたし、こんな化粧なんて要らなかったからなぁ… メリー:さ、詐欺よ……! 私:クマのぬいぐるみのメリーさんに詐欺だなんて言われてもな… メリー:…こ…こんな、こんな家、出て行ってやるぅぅぅ!!! 私:はーい、さようならぁ… 0:と言った具合で、メリーさんは出ていってしまったのです。 0:そして後日 私:あれ?メリーさんから電話だ メリー:…わたし、メリーさん… 私:久しぶりだねメリーさん、どうしたの? メリー:あなたの家を出たあと、色んなところでメリーさんやってたのよ… 私:あの姿で? メリー:そうよ、体が馴染みすぎて抜け出せなくなったのよ…そしたら… 私:そしたら? メリー:どのご家庭に行っても可愛い可愛いされたのよぉぉぉ!!これじゃあメリーさんじゃないぃぃぃぃ!!! 私:さすがにクマのぬいぐるみがメリーさんは誰も怖がらないでしょ…… メリー:もう、嫌になっちゃって…だからあなたのお家に帰らせて欲しいの…! 私:……いいの?俺、男だけど メリー:他所で怖がられないメリーさんなんて、メリーさんじゃないわ… 私:なら、ちゃんとお願いしてみてよ メリー:だから、ちゃんとお願いしてるじゃない! 私:お願いします。でしょ? メリー:…あなた、なんか最初とキャラが違うのだけれど… 私:気のせいでしょ。…で?ちゃーんとお願い、出来るよね? メリー:…お……お願い、します 私:聞こえない、もう1回 メリー:お、お願いします! 私:もう1回 メリー:……! メリー:私をあなたのお家に住まわせてください!お願いします!! 私:よく出来ました、家に着いたら教えてね? メリー:……わたし、もしかしてとんでもない所に戻ろうとしているのでは… 私:こうして、メリーさんは元いた家に戻り、喋るクマのぬいぐるみとして幸せに暮らすのでした メリー:わたし!メリーさん!!!