台本概要
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タイトル | わたし、めりーさん 7 |
---|---|
作者名 | 荒屋 猫音(あらやねお) (@Araya_Neo) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 3人用台本(不問3) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
(多分)メリーさんとバイトと謎のナレーターの3人劇 性別不問 語尾、一人称変更○ 過度な改変× 楽しむこと◎ 最後の?はメリーさんが兼ねてください 144 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
メリー | 不問 | 62 | 多分メリーさん |
俺 | 不問 | 65 | 性別不問 夜勤のコンビニバイト |
N | 不問 | 26 | ちょっと出たがりなナレーター。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
めり 7
俺:M/メリーさん、それは都市伝説の怪異
俺:M/捨てられた人形が電話という手段を用いて、持ち主の所に帰ってくるというもの…
俺:M/最近何かとメリーさんの噂を聞くようになったが、まさか俺の所にその電話がかかってくるとは思わなかった…
N:深夜、国道沿いのコンビニに1本の電話がかかってくる…
0:RRRRRRR…
俺:うわっ、こんな時間に電話!?なんだよ、クレームじゃないだろうな…クレームだったら嫌だなぁ…もうこのまま無視してようかな…いや、でもそれはそれで電話したのに出なかったってクレームになるし…仕方ない、出よう……
俺:お電話ありがとうございます、エイトイレブン森の前店です
メリー:……
俺:あの、もしもし?聞こえますか?もしもし?
メリー:……
俺:いたずら電話かな……あのぉ、お電話遠いようなので1度切らせて頂きます、失礼します
N:仕方なく電話に出る…しかし電話の向こうからはなんの音も聞こえない……一旦電話を切り様子を見ようとしたが……
0:RRRRRRR
俺:え、かかってきた。
俺:はい、エイトイレブン森の前……
メリー:わたし、メリーさん……
俺:……はい?お客様ですか?業者様ですか?
メリー:今、あなたの家の前にいるの……
俺:あ、あの……
メリー:わたし、メリーさん…今、あなたの家の前にいるの…
俺:メリーさん…あのメリーさん?最近やたら噂を聞くけど、まさかこんなとこにかかってくるなんて……
メリー:わたし、メリーさん……
0:ちょっと長めの間
メリー:ちょっと!なんで家の前にいるって言ってるのに誰も出てこないの!?あなた今どこにいるの!?
俺:…は?
メリー:徐々に近付くのに飽きてきたからいきなり家の前に行って驚かせようと思ったらこれよ!なんで誰も出てこないのよ!
俺:……いや、俺今バイトしてるし……
メリー:ホンっトやだっ!今の人間働きすぎなのよ!!もう少し自分の体を労りなさいよね!!!
俺:あの、心配してくれるのはありがたいんだけど……ならなんで俺のバ先に電話かけてきたんだ……?
メリー:……(スッ…。ってなる)
0:(可能ならポクポクポクちーんのSE)
メリー:てへぺろっ
俺:てへぺろっじゃねぇよ!それで誤魔化せると思ってんのか!!
メリー:なら、ぴえん?
俺:ぴえん?じゃねぇんだよ!可愛くもなんともねぇよ!!
メリー:なら…ムカ着火ファイヤー?
俺:ムカ着火ファイヤーしてるのは俺の方なんだよ!!てか古いわ!!
メリー:もぉ、なんならいいのよ…
俺:そーゆー問題じゃねぇよ!!!そもそもお前は誰だ!名乗れ!!
メリー:わたし、メリーさん!
俺:やかましい!
N:メリーさんのうっかりからコントが始まってしまった…そもそも、どうしてメリーさんはこの店員のバイト先を知っていたのだろうか…?
メリー:そっれっはっ!訪問するお宅までの道のりを調べながら、有事の際連絡が取れるようにしっかり下調べをしているからよっ!
俺:ドヤ顔で何言ってんだ!見えないからわかんないけど絶対ドヤ顔だろ!
N:さすがメリーさん!ちまちま居場所を伝えながら相手を恐怖させるだけのことはありますね!
メリー:ふふんっ!
俺:なんだよもぉ……とりあえずイタズラなら切りますよ?
メリー:イタズラだなんて失礼ね、これでもメリーさんは狙った獲物は逃がさないのよ?
俺:急に物騒な言い方すんなよ…
メリー:それに、この人と決めたら、それはもう入念な下調べのをするのよ?意中の相手だし、ゆっくりお近付きになりたいじゃない?
俺:今日日聞かないワード出てきたぞ?ゆっくりお近付きとかドラマとかアニメ以外で聞いた事ねぇぞ?て言うか、俺はお前を知らないんだよ!意中の相手とか言うな!
メリー:メリーさん、いっその事永住先を探しているの。
俺:知らねぇよ!他当たってくれ!!
メリー:ここで知り合えたのもなにかのご縁…どうかメリーさんをよろしく……
俺:てめぇが一方的に調べて電話かけてきたんだろうが!!
メリー:全く賑やかな人間ねぇ…疲れない?
俺:誰のせいだと思ってんだ!!(深めの溜息)お前のせいで仕事より疲れた……
メリー:仕方ないわね。なら…
N:どうやらメリーさんは1度電話を切り、コンビニまで来るとの事。その間、店員は止まっていた仕事に手を付け出した
0:RRRRRRR
俺:ホントに電話かけてきやがった……
俺:はい、エイトイレブン森の前店です
メリー:わたし、メリーさん…今、コンビニの前にいるの
俺:はいはい…
N:メリーさんからの電話で作業を中断する店員、そしてそこに居たのは……
メリー:私!メリーさん!
俺:想像してたのと違う!!!
N:なんとそこに居たのは……いや、あったのは、招き猫の置物だった!!!
俺:メリーさんって人形じゃねぇの!?てか今まで俺招き猫と喋ってたの!?なにこれ、夢?もしくは異世界召喚された!?
メリー:どちらかと言うと異世界召喚……と言うか、異世界転生もので例えるならメリーさんの方がピッタリだと思うの。
N:異世界転生したら招き猫の置物でした?
メリー:そうそれ!
俺:何お前ら和んでるの!?てかさっきから何!?
N:あ、私のことはお気になさらず!ちょっと出たがりなナレーターです!
俺:ナレーターがでしゃばんな!!
メリー:まぁまぁ、あんまり怒ると血圧上がるわよ?
俺:誰のせいだ!!!
:
俺:……疲れた…
メリー:賑やかな人間は大変ねぇ、感情がジェットコースターのようだわ
俺:情報過多過ぎて処理しきれん…
メリー:まぁお茶でも飲んで一服つけなさいな
俺:あぁ、ありがと…ってそれ商品!
メリー:遠慮はいらないわ
俺:窃盗になるだろうが!金払ってから言え!!
メリー:わたし、メリーさん …お金持ってると思うの?
俺:帰れ!
メリー:まぁそんなことより
俺:何なんだほんと…
メリー:さっきも言ったけど、メリーさんは永住先を探しているの。もう何年も住む家がなくて野宿するのも疲れたのよ…
俺:そんな見てくれしてるならテキトーに置物やってりゃいいだろ
メリー:仮にも私はメリーさん!そこら辺の置物に混じって夜を明かすだなんて、プライドが許さないわ!
メリー:メリーさんはメリーさんらしく、電話しながら人を怖がらせたいの!
俺:すっげぇ迷惑だな、ぶっ壊してやろうか?
メリー:ぼっ…暴力反対!!
N:まぁまぁおふたりさん…あー、メリーさんはなにか得意なことってないんですか?
メリー:得意?
N:なにか得意なことがあればこの店員さんが機転を利かせて妙案をくれるかも知れませんよ?
メリー:そんなこと言われても…メリーさんこの姿になってから各地を転々としてきただけで、別に何が出来るわけでもないのだけれど……
N:招き猫と言えば縁起物!触るとご利益があるとか、ないんですか?
俺:お前が縁起物として役に立てるとは思えないけど?
メリー:ご利益……
0:しばらく考えるメリー
メリー:あっ。
N:なにか思い当たる事があったみたいですね!
俺:マジか……お前にご利益あるの?
メリー:ご利益かどうかはわからないけど、疲れて休んでいた場所がたまたまパチンコ屋さんの前で、やたら頭を撫でられたわね…しばらくしたら頭を撫でた人すべてが大金抱えてたわ……
俺:……
N:……
メリー:な、なによ、2人して黙り込んで……何か言いなさいよ!
俺:うぉぉぉぉぉ!!メリーさん!お前は、いやあなたはメリー様だ!!福の神様だ!!!
N:なんて素晴らしい!!メリーさんを撫でて大金……!飽きるまで撫でて残りの人生豪遊できるぐらいのお金を手に入れるんじゃぁァ!!
メリー:ぐ、偶然よ!!偽札掴まされてたかも知れないでしょ!?
俺:それはそれこれはこれだ!さぁ撫でさせろ!飽きるまで撫でさせろ!!
メリー:いやぁぁぁあああああああ!!!
:
N:後日、コンビニ店員は見事ギャンブルで大儲け。
N:その後メリーさんを(招き猫を)家に持ち帰り、事ある事に頭を撫で回し、大なり小なりギャンブルで収入を得ることに成功した。
0:深夜、店員宅
メリー:永住先が見つかったのは良かったのだけれど…これではもうメリーさん出来ないわ……
俺:永住したいのかメリーさんしたいのかハッキリしろよな
メリー:帰る家があることは大切だと思うの。
俺:そりゃそうだ、こんな生活してても帰る家があるだけで随分違うからな
メリー:わかっているならメリーさんさせて欲しいの…
俺:そんな姿でそこら辺うろついてたら粗大ゴミとして回収されるぞ?
メリー:それは困るっ
俺:だろ?大人しく俺の家で招き猫様やっててくれ
メリー:ぐぬぬ……度し難い(どしがたい)っ
俺:そーいや、あのナレーターはどうした?
メリー:さぁ?あれから出しゃばってこないわね…
俺:まぁいなくてもいいけど……
N:呼びましたかぁ?
俺:うわっ、なんだよどこから声が聞こえた!?
メリー:え!?ちょっと、嘘でしょ!?
俺:な、なんだよ!
メリー:こいつ……このナレーターっ
N:いやぁ、お金に目がくらんで我を忘れるとこでした!私、この招き猫に憑いている付喪神(つくもがみ)です!
俺:つ、つくもがみ?
N:まさか都市伝説の怪異、メリーさんと住居を共にする日が…いえ、器を共にする日が来るとは思いませんでしたァ!
メリー:メリーさんより先にこれに入っていたの!?
N:はい、喧嘩になってお家を追い出されるのが嫌だったので、大人しくしていました
俺:なら、コンビニの時もこの招き猫の中にいたって事だよな?
メリー:気が付かなかったわ……
N:あの時はちょっと抜け出してそれっぽいことやってただけですよぉ、私はこの招き猫の付喪神ですっ
メリー:……はぁ(溜息)…なんか、これが夢であって欲しいと願わずにはいられないわ……
俺:同感だ…金が無くなったとしても…これが夢じゃなきゃなんなんだろうな……
メリー:メリーさんがこの姿になる前に戻りたい…
俺:お前らに出会う前に戻りたい…
N:これはこれで結構楽しいと思いますけどね?
0:同時に
俺:お前が言うなっ!
メリー:お前が言うなっ!
0:RRRRRRR
N:…電話ですね
メリー:電話ね
俺:電話だな…
メリー:こんな時間に誰かしら
N:出てみたらいいじゃないですか
俺:メリーさんじゃあるまいし、こんな時間に電話なんてイタズラだろ?
メリー:でもほら、家族からかもしれないし
N:一応、出といた方がいいんじゃないですか?
俺:…仕方ない…。はい、もしもし?
?:わたし、メリーさん……
?:いま、コンビニの前にいるの……
0:全員で
俺:いやぁぁぁぁあああ!!!
メリー:いやぁぁぁぁあああ!!!
N:いやぁぁぁぁあああ!!!
めり 7
俺:M/メリーさん、それは都市伝説の怪異
俺:M/捨てられた人形が電話という手段を用いて、持ち主の所に帰ってくるというもの…
俺:M/最近何かとメリーさんの噂を聞くようになったが、まさか俺の所にその電話がかかってくるとは思わなかった…
N:深夜、国道沿いのコンビニに1本の電話がかかってくる…
0:RRRRRRR…
俺:うわっ、こんな時間に電話!?なんだよ、クレームじゃないだろうな…クレームだったら嫌だなぁ…もうこのまま無視してようかな…いや、でもそれはそれで電話したのに出なかったってクレームになるし…仕方ない、出よう……
俺:お電話ありがとうございます、エイトイレブン森の前店です
メリー:……
俺:あの、もしもし?聞こえますか?もしもし?
メリー:……
俺:いたずら電話かな……あのぉ、お電話遠いようなので1度切らせて頂きます、失礼します
N:仕方なく電話に出る…しかし電話の向こうからはなんの音も聞こえない……一旦電話を切り様子を見ようとしたが……
0:RRRRRRR
俺:え、かかってきた。
俺:はい、エイトイレブン森の前……
メリー:わたし、メリーさん……
俺:……はい?お客様ですか?業者様ですか?
メリー:今、あなたの家の前にいるの……
俺:あ、あの……
メリー:わたし、メリーさん…今、あなたの家の前にいるの…
俺:メリーさん…あのメリーさん?最近やたら噂を聞くけど、まさかこんなとこにかかってくるなんて……
メリー:わたし、メリーさん……
0:ちょっと長めの間
メリー:ちょっと!なんで家の前にいるって言ってるのに誰も出てこないの!?あなた今どこにいるの!?
俺:…は?
メリー:徐々に近付くのに飽きてきたからいきなり家の前に行って驚かせようと思ったらこれよ!なんで誰も出てこないのよ!
俺:……いや、俺今バイトしてるし……
メリー:ホンっトやだっ!今の人間働きすぎなのよ!!もう少し自分の体を労りなさいよね!!!
俺:あの、心配してくれるのはありがたいんだけど……ならなんで俺のバ先に電話かけてきたんだ……?
メリー:……(スッ…。ってなる)
0:(可能ならポクポクポクちーんのSE)
メリー:てへぺろっ
俺:てへぺろっじゃねぇよ!それで誤魔化せると思ってんのか!!
メリー:なら、ぴえん?
俺:ぴえん?じゃねぇんだよ!可愛くもなんともねぇよ!!
メリー:なら…ムカ着火ファイヤー?
俺:ムカ着火ファイヤーしてるのは俺の方なんだよ!!てか古いわ!!
メリー:もぉ、なんならいいのよ…
俺:そーゆー問題じゃねぇよ!!!そもそもお前は誰だ!名乗れ!!
メリー:わたし、メリーさん!
俺:やかましい!
N:メリーさんのうっかりからコントが始まってしまった…そもそも、どうしてメリーさんはこの店員のバイト先を知っていたのだろうか…?
メリー:そっれっはっ!訪問するお宅までの道のりを調べながら、有事の際連絡が取れるようにしっかり下調べをしているからよっ!
俺:ドヤ顔で何言ってんだ!見えないからわかんないけど絶対ドヤ顔だろ!
N:さすがメリーさん!ちまちま居場所を伝えながら相手を恐怖させるだけのことはありますね!
メリー:ふふんっ!
俺:なんだよもぉ……とりあえずイタズラなら切りますよ?
メリー:イタズラだなんて失礼ね、これでもメリーさんは狙った獲物は逃がさないのよ?
俺:急に物騒な言い方すんなよ…
メリー:それに、この人と決めたら、それはもう入念な下調べのをするのよ?意中の相手だし、ゆっくりお近付きになりたいじゃない?
俺:今日日聞かないワード出てきたぞ?ゆっくりお近付きとかドラマとかアニメ以外で聞いた事ねぇぞ?て言うか、俺はお前を知らないんだよ!意中の相手とか言うな!
メリー:メリーさん、いっその事永住先を探しているの。
俺:知らねぇよ!他当たってくれ!!
メリー:ここで知り合えたのもなにかのご縁…どうかメリーさんをよろしく……
俺:てめぇが一方的に調べて電話かけてきたんだろうが!!
メリー:全く賑やかな人間ねぇ…疲れない?
俺:誰のせいだと思ってんだ!!(深めの溜息)お前のせいで仕事より疲れた……
メリー:仕方ないわね。なら…
N:どうやらメリーさんは1度電話を切り、コンビニまで来るとの事。その間、店員は止まっていた仕事に手を付け出した
0:RRRRRRR
俺:ホントに電話かけてきやがった……
俺:はい、エイトイレブン森の前店です
メリー:わたし、メリーさん…今、コンビニの前にいるの
俺:はいはい…
N:メリーさんからの電話で作業を中断する店員、そしてそこに居たのは……
メリー:私!メリーさん!
俺:想像してたのと違う!!!
N:なんとそこに居たのは……いや、あったのは、招き猫の置物だった!!!
俺:メリーさんって人形じゃねぇの!?てか今まで俺招き猫と喋ってたの!?なにこれ、夢?もしくは異世界召喚された!?
メリー:どちらかと言うと異世界召喚……と言うか、異世界転生もので例えるならメリーさんの方がピッタリだと思うの。
N:異世界転生したら招き猫の置物でした?
メリー:そうそれ!
俺:何お前ら和んでるの!?てかさっきから何!?
N:あ、私のことはお気になさらず!ちょっと出たがりなナレーターです!
俺:ナレーターがでしゃばんな!!
メリー:まぁまぁ、あんまり怒ると血圧上がるわよ?
俺:誰のせいだ!!!
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俺:……疲れた…
メリー:賑やかな人間は大変ねぇ、感情がジェットコースターのようだわ
俺:情報過多過ぎて処理しきれん…
メリー:まぁお茶でも飲んで一服つけなさいな
俺:あぁ、ありがと…ってそれ商品!
メリー:遠慮はいらないわ
俺:窃盗になるだろうが!金払ってから言え!!
メリー:わたし、メリーさん …お金持ってると思うの?
俺:帰れ!
メリー:まぁそんなことより
俺:何なんだほんと…
メリー:さっきも言ったけど、メリーさんは永住先を探しているの。もう何年も住む家がなくて野宿するのも疲れたのよ…
俺:そんな見てくれしてるならテキトーに置物やってりゃいいだろ
メリー:仮にも私はメリーさん!そこら辺の置物に混じって夜を明かすだなんて、プライドが許さないわ!
メリー:メリーさんはメリーさんらしく、電話しながら人を怖がらせたいの!
俺:すっげぇ迷惑だな、ぶっ壊してやろうか?
メリー:ぼっ…暴力反対!!
N:まぁまぁおふたりさん…あー、メリーさんはなにか得意なことってないんですか?
メリー:得意?
N:なにか得意なことがあればこの店員さんが機転を利かせて妙案をくれるかも知れませんよ?
メリー:そんなこと言われても…メリーさんこの姿になってから各地を転々としてきただけで、別に何が出来るわけでもないのだけれど……
N:招き猫と言えば縁起物!触るとご利益があるとか、ないんですか?
俺:お前が縁起物として役に立てるとは思えないけど?
メリー:ご利益……
0:しばらく考えるメリー
メリー:あっ。
N:なにか思い当たる事があったみたいですね!
俺:マジか……お前にご利益あるの?
メリー:ご利益かどうかはわからないけど、疲れて休んでいた場所がたまたまパチンコ屋さんの前で、やたら頭を撫でられたわね…しばらくしたら頭を撫でた人すべてが大金抱えてたわ……
俺:……
N:……
メリー:な、なによ、2人して黙り込んで……何か言いなさいよ!
俺:うぉぉぉぉぉ!!メリーさん!お前は、いやあなたはメリー様だ!!福の神様だ!!!
N:なんて素晴らしい!!メリーさんを撫でて大金……!飽きるまで撫でて残りの人生豪遊できるぐらいのお金を手に入れるんじゃぁァ!!
メリー:ぐ、偶然よ!!偽札掴まされてたかも知れないでしょ!?
俺:それはそれこれはこれだ!さぁ撫でさせろ!飽きるまで撫でさせろ!!
メリー:いやぁぁぁあああああああ!!!
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N:後日、コンビニ店員は見事ギャンブルで大儲け。
N:その後メリーさんを(招き猫を)家に持ち帰り、事ある事に頭を撫で回し、大なり小なりギャンブルで収入を得ることに成功した。
0:深夜、店員宅
メリー:永住先が見つかったのは良かったのだけれど…これではもうメリーさん出来ないわ……
俺:永住したいのかメリーさんしたいのかハッキリしろよな
メリー:帰る家があることは大切だと思うの。
俺:そりゃそうだ、こんな生活してても帰る家があるだけで随分違うからな
メリー:わかっているならメリーさんさせて欲しいの…
俺:そんな姿でそこら辺うろついてたら粗大ゴミとして回収されるぞ?
メリー:それは困るっ
俺:だろ?大人しく俺の家で招き猫様やっててくれ
メリー:ぐぬぬ……度し難い(どしがたい)っ
俺:そーいや、あのナレーターはどうした?
メリー:さぁ?あれから出しゃばってこないわね…
俺:まぁいなくてもいいけど……
N:呼びましたかぁ?
俺:うわっ、なんだよどこから声が聞こえた!?
メリー:え!?ちょっと、嘘でしょ!?
俺:な、なんだよ!
メリー:こいつ……このナレーターっ
N:いやぁ、お金に目がくらんで我を忘れるとこでした!私、この招き猫に憑いている付喪神(つくもがみ)です!
俺:つ、つくもがみ?
N:まさか都市伝説の怪異、メリーさんと住居を共にする日が…いえ、器を共にする日が来るとは思いませんでしたァ!
メリー:メリーさんより先にこれに入っていたの!?
N:はい、喧嘩になってお家を追い出されるのが嫌だったので、大人しくしていました
俺:なら、コンビニの時もこの招き猫の中にいたって事だよな?
メリー:気が付かなかったわ……
N:あの時はちょっと抜け出してそれっぽいことやってただけですよぉ、私はこの招き猫の付喪神ですっ
メリー:……はぁ(溜息)…なんか、これが夢であって欲しいと願わずにはいられないわ……
俺:同感だ…金が無くなったとしても…これが夢じゃなきゃなんなんだろうな……
メリー:メリーさんがこの姿になる前に戻りたい…
俺:お前らに出会う前に戻りたい…
N:これはこれで結構楽しいと思いますけどね?
0:同時に
俺:お前が言うなっ!
メリー:お前が言うなっ!
0:RRRRRRR
N:…電話ですね
メリー:電話ね
俺:電話だな…
メリー:こんな時間に誰かしら
N:出てみたらいいじゃないですか
俺:メリーさんじゃあるまいし、こんな時間に電話なんてイタズラだろ?
メリー:でもほら、家族からかもしれないし
N:一応、出といた方がいいんじゃないですか?
俺:…仕方ない…。はい、もしもし?
?:わたし、メリーさん……
?:いま、コンビニの前にいるの……
0:全員で
俺:いやぁぁぁぁあああ!!!
メリー:いやぁぁぁぁあああ!!!
N:いやぁぁぁぁあああ!!!