台本概要

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タイトル わたし、めりーさん 11
作者名 荒屋 猫音(あらやねお)  (@Araya_Neo)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男1、不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 メリーさんできないメリーさんと都市伝説に興味がある僕の話

2人劇
コメディだけどちょっとホラー
語尾、一人称変更○
過度な改変×
楽しむこと◎

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
メリー 不問 95 怪異探し手伝うことになったメリーさん
99 都市伝説に会いたい僕
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
めり11 僕:M/メリーさん。都市伝説の怪異。 僕:M/電話という手段を使って近付いてくる… 僕:M/もし本当にメリーさんがいるなら、会ってみたいなぁ…! 0:深夜、鳴り響く1本の電話 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRR… 僕:だぁぁあ!なんだよさっきから!こんな時間に電話なんか出るわけないだろうが!!もっと早い時間に出直してこい! 僕:僕はゲームで忙しいんだ!あと少しで【都市伝説クエスト】ノーダメノーセーブクリアなんだよ!邪魔すんな!! 0:RRRRRRR 0:通話開始を押していないにもかかわらず電話が繋がる メリー:わたし、メリーさん… 僕:え…僕、通話押してないよな?なんで声が聞こえるの…? メリー:わたし、メリーさん……今、コンビニの角にいるの 僕:は?嘘だろ?メリーさんから電話!?マジで? メリー:わたし、メリーさん…今郵便局の前にいるの 僕:夢じゃない…いててて、夢じゃないな。 僕:まさか、ほんとに? メリー:わたし、メリーさん…今、建設中のアパートの前にいるの 0:意を決して電話に出る 僕:も、もしもし…本当にメリーさんですか…? メリー:わたし、メリーさん……今、スーパーマーケットの前にいるの 僕:あの、本当にメリーさんですか!? メリー:わたし、メリーさん…今銀行を通り過ぎたの… 僕:ねぇ!あなたは本当にメリーさんなの!? メリー:わたし、メリーさん……今、あなたの家の前にいるの 僕:聞いてるんだからなんか言えよ! メリー:電話を無視しようとしたあなたに言われたくないわ!やられたからやり返したのよ!ざまぁみなさい!! 僕:何だこのメリーさん…子供みたい… メリー:あなたに言われたくないわ! 僕:あー、えっと、本当に家の前にいるの? メリー:いるわよ!着いたわよ!だからさっさと扉を開けなさい! 僕:急にそんなこと言われても…メリーさんだって確証ないし…変なおっさんとかだったらやだし。 メリー:変なおっさんがこんな可愛い声してる方が嫌よ!いいから早く開けなさい! 僕:いや、僕今ゲームしてて忙しいから、後にしてくれる? メリー:…じぁいいわ、勝手に上がらせてもらうわ。 僕:え? メリー:お邪魔するわ 僕:どっから入ってきた!? メリー:どこって、普通に玄関を開けて入ったに決まっているじゃない。玄関は出入りするためのものでしょう? 僕:音もなく入ってくるなよ!怖いだろ!? メリー:安心しなさい、例え鍵がかかっていたとしても、メリーさんには関係ないから 僕:何一つ安心できない!! メリー:ところで…あなた、そのゲームは何? 僕:あぁ、これ?【都市伝説クエスト】っていうゲームだよ、街に潜む都市伝説の怪異を見つけて仲間にするんだ。 メリー:仲間になると何かあるの? 僕:何ってことは無いけど、一応別の怪異を捕まえるときに役に立ってくれるぐらいだよ。謎解き要素もあるから結構難しいんだ メリー:ふぅん。そのゲームにメリーさんはいるのかしら? 僕:いるよ、ちょうどメリーさんを捕まえていたところなんだ メリー:嫌なタイミングねぇ…どんなふうに捕まえるの? 僕:御札とか聖水とか…その怪異にあった道具が散らばってるから、それを集めて捕まえるんだ。攻撃もしてくるんだけど、1度攻撃されると今まで集めたアイテムが取られちゃうからまた取り返さなきゃならないんだよ メリー:ゲームの中のメリーさんは何を使って捕まえるのかしら? 僕:新しい服と洗剤と香水 メリー:新しい服と香水は何となく分かるけど…洗剤? 僕:このメリーさん、かなり汚れてるんだよね… メリー:いくらなんでもそれは酷いと思うの!! 僕:僕に言われても…そういうゲームだし… メリー:納得できないわ!洗剤を使わないといけないレベルで汚れたメリーさんなんてメリーさんじゃないわ! 僕:いや、実際ここにいるメリーさんも、そこそこ汚れてるよ?洗ってあげようか? メリー:結構よ!!……まって、そんなに汚れているの? 僕:見る? メリー:……みる。 0:メリーさん、自分がどれだけ汚れているかも知らずにいたようで… メリー:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!!可愛いメリーさんがこんなにボロボロになってるぅ!!!服が!肌が!ボロボロになってるぅ!!! 僕:あながちこのゲーム回収アイテム間違ってなかったんだね… メリー:嘘よ、こんなの嘘よォ… 僕:とりあえず洗ってあげるよ…おいで? メリー:うぅ… 0:間 僕:すごっ、こんなにきれいになった! メリー:人間にお手入れされるなんて…屈辱なの… 僕:でも綺麗になってよかったよ、取れる汚れだったからそんなに時間かからなかったし! メリー:綺麗にしてくれたことにお礼はするけれど、メリーさん何も返せるものなんてないわよ? 僕:別になにかして欲しくてやった訳じゃないから気にしないで! メリー:そう…なら良かったわ…。 僕:あ、でも1つ! メリー:何かしら 僕:僕と怪異探しをやってよ! メリー:…? 僕:都市伝説探し!! メリー:このゲームと同じことをさせる気かしら? 僕:うん! メリー:言いたくは無いけれど、これはゲームよ?そんなホイホイ怪異が見つかったらそれはそれで問題よ? 僕:何か一つだけでもいいんだ!実際この街には都市伝説があって、【十字路の目】ってのがあるんだ!1度でいいからそれを見たいんだよ! メリー:…十字路の目… 僕:そう!目を合わせると良くないことが起こるらしいけど、ちょっと見るだけなら… メリー:だめよ。 僕:…なんで? メリー:そいつは危ない。 僕:ちょっと見るだけだよ? メリー:見ることすら危険なやつだから、ダメ。 僕:……メリーさんは、それを知ってるの? メリー:…赤い目で、その赤は血のような色…見たもの全てに恐怖を与え、瞬時に呪いをかける怪異。 メリー:その呪いは事故として現れるとされているわ…メリーさんはそいつを見た訳では無いけど、危険な奴って事だけは知ってる 僕:もし、見たら? メリー:さっき言った通りよ。呪いを受けて何かしらの事故に巻き込まれる 僕:じゃあ、この街の事故はほとんどそいつが…? メリー:全てではないにしろ、いくつかはその可能性もあるわね。何にせよ好奇心で近付いたら死ぬかもしれないって事を覚えておく事ね。 僕:そんなに危ないヤツだったんだ… 僕:M/だから気をつけなさい…そう言って、メリーさんはどこかへ行ってしまった。 0:後日 メリー:そう言えば、あのゲームはクリア出来たのかしら? 僕:メリーさんの電話が来たあの日から、何となくやってないよ。 メリー:そう。好奇心は猫も殺すと言うし、何でもかんでも首を突っ込まない事ね。命がいつくあっても足りなくなるわ 僕:そうかもね、だから今は違うゲームをやっているよ メリー:あら、今度はどんなゲーム? 僕:のんびり牧場経営のゲーム。意外と時間が溶けるんだよね! メリー:そーゆーのならメリーさんやってみたいわ! 僕:メリーさんゲーム好きなの? メリー:のんびりダラダラして時間が溶けるなんてなんて贅沢なの!?後でやり方教えなさい! 僕:やる気満々だね メリーとーぜんよ! 僕:帰ってご飯とか済ませたらね メリー:そうこなくちゃ!! メリー:メリーさんにかかれば牧場経営で一攫千金も夢じゃ… 僕:…メリーさん? メリー:見ちゃダメ 僕:…え? メリー:あいつがいる… 僕:……!? メリー:いい?下を向いて、静かに違う道へ行きなさい 僕:で、でも… メリー:いいから言う通りにしなさい! 僕:わかった、 メリー:……まさか本当に出るなんて…困ったわ… 0:メリーさんが悩んでいると、その【目】はゆっくりとこちらを見てきた メリー:…しまった! 0:目は口こそないが、ニタリと笑ったような気がした メリー:なんて嫌な色…吸い込まれそうな程の黒に禍々しい赤…こんなものを見ればそりゃぁ呪いにかかるわけよ… メリー:メリーさんも同じ怪異…人間ほどの呪いは受けないと思いたいけれど… メリー:とにかく、あの子を追いましょう。 0:メリーさんはそのまま視線を逸らし、急いで僕を追いかけた 僕:メリーさん! メリー:よかった、何も起こってないわね! 僕:僕は大丈夫…多分見てないし…それより、メリーさんは? メリー:残念ながら、見られてしまったわ… 僕:そんな! メリー:まぁ、メリーさん怪異だし、何かあっても死ぬ訳じゃないし、大丈夫よ。 僕:でも… メリー:見たのがメリーさんでよかった。そう思いなさい。 僕:…うん。 メリー:まぁ、これから何があるか分からないし、しばらくあなたには近付かないようにするわ 僕:……わかった メリー:聞き分けが良い人間は好きよ。そんな顔しなくても大丈夫よ 僕:会いに来る時は、電話してね! メリー:当たり前よ!わたしはメリーさんよ! 0:こうして、メリーさんは僕から離れた。 0:そして後日… 0:RRRRRRR 僕:…! メリー:わたし、メリーさん 僕:メリーさん!全然連絡来ないから心配したんだよ!? メリー:あなたは私の彼氏か何かかしら?警戒していたけれど、驚くほど何も無いわ 僕:…良かったぁ… メリー:ところで、私今、あなたの家の前にいるの。 僕:待ってて!すぐ行くよ! : メリー:数日経っても何も無いから逆に怖いわ 僕:僕も…まぁ見たわけじゃないから何か起こった方が嫌だけど… メリー:それもそうね。でも、注意して行動しなさいよ?いつもあの場所に出るとは限らないからね! 僕:うん、 メリー:ところで、この前言っていたゲームはどうなったのかしら? 僕:牧場ゲーム? メリー:そう!あれが気になって眠れなかったの! 僕:呪いの方じゃないんだ… メリー:何か起こったらその時よ!さあ!早くゲームを起動しなさい! 僕:はいはい 0:そして僕とメリーさんは朝までゲームをやった。 0:朝、鳥が鳴く時間… メリー:こんなにダラダラゲームをやったのは久しぶり!楽しかったわ! 僕:楽しんでくれてよかったよ、まだやり込み要素はあるから気長にやってこう メリー:これ以上にやり込み要素があるの!?時間がどれだけあっても足りないわね! 僕:メリーさん、ほんとにゲーム好きなんだね メリー:暇つぶしするにはちょうど良いのよ! メリー:でも、さすがに部屋にこもってゲームしてると体に良くないわね…窓開けても良いかしら? 僕:うん、どうぞ メリー:…よいしょ。 僕:その辺ちょっとちらかってるから気をつけてね? メリー:大丈夫!こんなの散らかっているうちに入らないわ! 0:そう言って窓を開けるメリーさん。 0:そしてそこに居たのは!! メリー:ん、え、ぎゃっっ メリー:ぎゃぁぁぁああああああ!!! 僕:め、メリーさん!? メリー:なんでこんな所にカラスがいるのよ!ちょっと!つつかないでよ!!痛いじゃない!! 僕:待って!今助けるから! メリー:髪!痛い!せっかく綺麗にしてもらったのに!やめなさい!! 僕:メリーさん! 0:僕はホウキでカラスを追い払おうとした。けれど、頭の良いカラスはメリーさんを盾にしてきた メリー:なんてカラスなの!?いたたたたたたたっ!痛いってばぁ!! 僕:これじゃメリーさんを助けられない…どうしたら… メリー:…ちょっと!何羽ばたこうとしてるの!?メリーさんをどこに連れい行くつもり!?こら!! 僕:あ!メリーさん! メリー:ちょっと!!嘘でしょぉぉぉ!? 0:カラスはそのままメリーさんを咥えて飛び去ってしまった…何も出来なかった僕はその場に膝から崩れ落ちてしまった。 僕:メリーさん……ごめん、助けられなかった… 0:慌ただしい朝の訪れ。 0:彼方に消えるカラスとメリーさん。 0:何も出来なかった僕は瞬時に思考を切りかえた 僕:……という夢を見ていたのさ! 0:間 0:RRRRRRR 僕…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:なんだよさっきから!なんでこんな時間に電話がかかってくるんだよ!メリーさんじゃあるまいし!僕はゲームで忙しいんだ! 0:RRRRR… メリー:わたし、メリーさん 僕:うわっ、メリーさん!? メリー:あなたと出会った時もこんなやり取りをしたわね…今日はお別れをするために電話をかけたの。 僕:お、お別れ? メリー:メリーさん、あの後カラスに運ばれてそれは大変な思いをしたの…運ばれた先がまさか焼却場だとは思わなかったわ… 僕:…よく、無事だったね…… メリー:本当に死ぬ思いをしたわ…間一髪の所で助けられて今はあなたのいる街から随分遠くに来てしまったけど、元気にやっているわ 僕:そう…また電話ができて嬉しいよ! メリー:今は助けられた家で子供のおもちゃになっているけれど…なんとか、無事よ… 僕:…また綺麗にして欲しくなったらいつでもおいで? メリー:そうね、あなたのお手入れは悪くなかったわ…また会えた時にはお願いするわね。 僕:うん! メリー:まったく……あんな目に遭うのは懲り懲りよ…あなたも気をつけなさい? 僕:ありがとう、じゃあまたね、メリーさん。 メリー:ええ、また。 0:次があるかわからない約束をして電話を切る。 0:僕は夜の空気を取り込むべく窓を開け、あの日飛び去られてしまったメリーさんを思いながら夜の街を見渡す 0:そこに、あの時の【目】がいるとも知らず…… 0:rRrrrrRRrrRRrrr 僕:あれ?なにか伝え忘れたのかな…?メリーさん、どうしたの? ?:ワタ…し……めリーサん……

めり11 僕:M/メリーさん。都市伝説の怪異。 僕:M/電話という手段を使って近付いてくる… 僕:M/もし本当にメリーさんがいるなら、会ってみたいなぁ…! 0:深夜、鳴り響く1本の電話 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRR… 僕:だぁぁあ!なんだよさっきから!こんな時間に電話なんか出るわけないだろうが!!もっと早い時間に出直してこい! 僕:僕はゲームで忙しいんだ!あと少しで【都市伝説クエスト】ノーダメノーセーブクリアなんだよ!邪魔すんな!! 0:RRRRRRR 0:通話開始を押していないにもかかわらず電話が繋がる メリー:わたし、メリーさん… 僕:え…僕、通話押してないよな?なんで声が聞こえるの…? メリー:わたし、メリーさん……今、コンビニの角にいるの 僕:は?嘘だろ?メリーさんから電話!?マジで? メリー:わたし、メリーさん…今郵便局の前にいるの 僕:夢じゃない…いててて、夢じゃないな。 僕:まさか、ほんとに? メリー:わたし、メリーさん…今、建設中のアパートの前にいるの 0:意を決して電話に出る 僕:も、もしもし…本当にメリーさんですか…? メリー:わたし、メリーさん……今、スーパーマーケットの前にいるの 僕:あの、本当にメリーさんですか!? メリー:わたし、メリーさん…今銀行を通り過ぎたの… 僕:ねぇ!あなたは本当にメリーさんなの!? メリー:わたし、メリーさん……今、あなたの家の前にいるの 僕:聞いてるんだからなんか言えよ! メリー:電話を無視しようとしたあなたに言われたくないわ!やられたからやり返したのよ!ざまぁみなさい!! 僕:何だこのメリーさん…子供みたい… メリー:あなたに言われたくないわ! 僕:あー、えっと、本当に家の前にいるの? メリー:いるわよ!着いたわよ!だからさっさと扉を開けなさい! 僕:急にそんなこと言われても…メリーさんだって確証ないし…変なおっさんとかだったらやだし。 メリー:変なおっさんがこんな可愛い声してる方が嫌よ!いいから早く開けなさい! 僕:いや、僕今ゲームしてて忙しいから、後にしてくれる? メリー:…じぁいいわ、勝手に上がらせてもらうわ。 僕:え? メリー:お邪魔するわ 僕:どっから入ってきた!? メリー:どこって、普通に玄関を開けて入ったに決まっているじゃない。玄関は出入りするためのものでしょう? 僕:音もなく入ってくるなよ!怖いだろ!? メリー:安心しなさい、例え鍵がかかっていたとしても、メリーさんには関係ないから 僕:何一つ安心できない!! メリー:ところで…あなた、そのゲームは何? 僕:あぁ、これ?【都市伝説クエスト】っていうゲームだよ、街に潜む都市伝説の怪異を見つけて仲間にするんだ。 メリー:仲間になると何かあるの? 僕:何ってことは無いけど、一応別の怪異を捕まえるときに役に立ってくれるぐらいだよ。謎解き要素もあるから結構難しいんだ メリー:ふぅん。そのゲームにメリーさんはいるのかしら? 僕:いるよ、ちょうどメリーさんを捕まえていたところなんだ メリー:嫌なタイミングねぇ…どんなふうに捕まえるの? 僕:御札とか聖水とか…その怪異にあった道具が散らばってるから、それを集めて捕まえるんだ。攻撃もしてくるんだけど、1度攻撃されると今まで集めたアイテムが取られちゃうからまた取り返さなきゃならないんだよ メリー:ゲームの中のメリーさんは何を使って捕まえるのかしら? 僕:新しい服と洗剤と香水 メリー:新しい服と香水は何となく分かるけど…洗剤? 僕:このメリーさん、かなり汚れてるんだよね… メリー:いくらなんでもそれは酷いと思うの!! 僕:僕に言われても…そういうゲームだし… メリー:納得できないわ!洗剤を使わないといけないレベルで汚れたメリーさんなんてメリーさんじゃないわ! 僕:いや、実際ここにいるメリーさんも、そこそこ汚れてるよ?洗ってあげようか? メリー:結構よ!!……まって、そんなに汚れているの? 僕:見る? メリー:……みる。 0:メリーさん、自分がどれだけ汚れているかも知らずにいたようで… メリー:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!!可愛いメリーさんがこんなにボロボロになってるぅ!!!服が!肌が!ボロボロになってるぅ!!! 僕:あながちこのゲーム回収アイテム間違ってなかったんだね… メリー:嘘よ、こんなの嘘よォ… 僕:とりあえず洗ってあげるよ…おいで? メリー:うぅ… 0:間 僕:すごっ、こんなにきれいになった! メリー:人間にお手入れされるなんて…屈辱なの… 僕:でも綺麗になってよかったよ、取れる汚れだったからそんなに時間かからなかったし! メリー:綺麗にしてくれたことにお礼はするけれど、メリーさん何も返せるものなんてないわよ? 僕:別になにかして欲しくてやった訳じゃないから気にしないで! メリー:そう…なら良かったわ…。 僕:あ、でも1つ! メリー:何かしら 僕:僕と怪異探しをやってよ! メリー:…? 僕:都市伝説探し!! メリー:このゲームと同じことをさせる気かしら? 僕:うん! メリー:言いたくは無いけれど、これはゲームよ?そんなホイホイ怪異が見つかったらそれはそれで問題よ? 僕:何か一つだけでもいいんだ!実際この街には都市伝説があって、【十字路の目】ってのがあるんだ!1度でいいからそれを見たいんだよ! メリー:…十字路の目… 僕:そう!目を合わせると良くないことが起こるらしいけど、ちょっと見るだけなら… メリー:だめよ。 僕:…なんで? メリー:そいつは危ない。 僕:ちょっと見るだけだよ? メリー:見ることすら危険なやつだから、ダメ。 僕:……メリーさんは、それを知ってるの? メリー:…赤い目で、その赤は血のような色…見たもの全てに恐怖を与え、瞬時に呪いをかける怪異。 メリー:その呪いは事故として現れるとされているわ…メリーさんはそいつを見た訳では無いけど、危険な奴って事だけは知ってる 僕:もし、見たら? メリー:さっき言った通りよ。呪いを受けて何かしらの事故に巻き込まれる 僕:じゃあ、この街の事故はほとんどそいつが…? メリー:全てではないにしろ、いくつかはその可能性もあるわね。何にせよ好奇心で近付いたら死ぬかもしれないって事を覚えておく事ね。 僕:そんなに危ないヤツだったんだ… 僕:M/だから気をつけなさい…そう言って、メリーさんはどこかへ行ってしまった。 0:後日 メリー:そう言えば、あのゲームはクリア出来たのかしら? 僕:メリーさんの電話が来たあの日から、何となくやってないよ。 メリー:そう。好奇心は猫も殺すと言うし、何でもかんでも首を突っ込まない事ね。命がいつくあっても足りなくなるわ 僕:そうかもね、だから今は違うゲームをやっているよ メリー:あら、今度はどんなゲーム? 僕:のんびり牧場経営のゲーム。意外と時間が溶けるんだよね! メリー:そーゆーのならメリーさんやってみたいわ! 僕:メリーさんゲーム好きなの? メリー:のんびりダラダラして時間が溶けるなんてなんて贅沢なの!?後でやり方教えなさい! 僕:やる気満々だね メリーとーぜんよ! 僕:帰ってご飯とか済ませたらね メリー:そうこなくちゃ!! メリー:メリーさんにかかれば牧場経営で一攫千金も夢じゃ… 僕:…メリーさん? メリー:見ちゃダメ 僕:…え? メリー:あいつがいる… 僕:……!? メリー:いい?下を向いて、静かに違う道へ行きなさい 僕:で、でも… メリー:いいから言う通りにしなさい! 僕:わかった、 メリー:……まさか本当に出るなんて…困ったわ… 0:メリーさんが悩んでいると、その【目】はゆっくりとこちらを見てきた メリー:…しまった! 0:目は口こそないが、ニタリと笑ったような気がした メリー:なんて嫌な色…吸い込まれそうな程の黒に禍々しい赤…こんなものを見ればそりゃぁ呪いにかかるわけよ… メリー:メリーさんも同じ怪異…人間ほどの呪いは受けないと思いたいけれど… メリー:とにかく、あの子を追いましょう。 0:メリーさんはそのまま視線を逸らし、急いで僕を追いかけた 僕:メリーさん! メリー:よかった、何も起こってないわね! 僕:僕は大丈夫…多分見てないし…それより、メリーさんは? メリー:残念ながら、見られてしまったわ… 僕:そんな! メリー:まぁ、メリーさん怪異だし、何かあっても死ぬ訳じゃないし、大丈夫よ。 僕:でも… メリー:見たのがメリーさんでよかった。そう思いなさい。 僕:…うん。 メリー:まぁ、これから何があるか分からないし、しばらくあなたには近付かないようにするわ 僕:……わかった メリー:聞き分けが良い人間は好きよ。そんな顔しなくても大丈夫よ 僕:会いに来る時は、電話してね! メリー:当たり前よ!わたしはメリーさんよ! 0:こうして、メリーさんは僕から離れた。 0:そして後日… 0:RRRRRRR 僕:…! メリー:わたし、メリーさん 僕:メリーさん!全然連絡来ないから心配したんだよ!? メリー:あなたは私の彼氏か何かかしら?警戒していたけれど、驚くほど何も無いわ 僕:…良かったぁ… メリー:ところで、私今、あなたの家の前にいるの。 僕:待ってて!すぐ行くよ! : メリー:数日経っても何も無いから逆に怖いわ 僕:僕も…まぁ見たわけじゃないから何か起こった方が嫌だけど… メリー:それもそうね。でも、注意して行動しなさいよ?いつもあの場所に出るとは限らないからね! 僕:うん、 メリー:ところで、この前言っていたゲームはどうなったのかしら? 僕:牧場ゲーム? メリー:そう!あれが気になって眠れなかったの! 僕:呪いの方じゃないんだ… メリー:何か起こったらその時よ!さあ!早くゲームを起動しなさい! 僕:はいはい 0:そして僕とメリーさんは朝までゲームをやった。 0:朝、鳥が鳴く時間… メリー:こんなにダラダラゲームをやったのは久しぶり!楽しかったわ! 僕:楽しんでくれてよかったよ、まだやり込み要素はあるから気長にやってこう メリー:これ以上にやり込み要素があるの!?時間がどれだけあっても足りないわね! 僕:メリーさん、ほんとにゲーム好きなんだね メリー:暇つぶしするにはちょうど良いのよ! メリー:でも、さすがに部屋にこもってゲームしてると体に良くないわね…窓開けても良いかしら? 僕:うん、どうぞ メリー:…よいしょ。 僕:その辺ちょっとちらかってるから気をつけてね? メリー:大丈夫!こんなの散らかっているうちに入らないわ! 0:そう言って窓を開けるメリーさん。 0:そしてそこに居たのは!! メリー:ん、え、ぎゃっっ メリー:ぎゃぁぁぁああああああ!!! 僕:め、メリーさん!? メリー:なんでこんな所にカラスがいるのよ!ちょっと!つつかないでよ!!痛いじゃない!! 僕:待って!今助けるから! メリー:髪!痛い!せっかく綺麗にしてもらったのに!やめなさい!! 僕:メリーさん! 0:僕はホウキでカラスを追い払おうとした。けれど、頭の良いカラスはメリーさんを盾にしてきた メリー:なんてカラスなの!?いたたたたたたたっ!痛いってばぁ!! 僕:これじゃメリーさんを助けられない…どうしたら… メリー:…ちょっと!何羽ばたこうとしてるの!?メリーさんをどこに連れい行くつもり!?こら!! 僕:あ!メリーさん! メリー:ちょっと!!嘘でしょぉぉぉ!? 0:カラスはそのままメリーさんを咥えて飛び去ってしまった…何も出来なかった僕はその場に膝から崩れ落ちてしまった。 僕:メリーさん……ごめん、助けられなかった… 0:慌ただしい朝の訪れ。 0:彼方に消えるカラスとメリーさん。 0:何も出来なかった僕は瞬時に思考を切りかえた 僕:……という夢を見ていたのさ! 0:間 0:RRRRRRR 僕…… 0:RRRRRRR 僕:…… 0:RRRRRRR 僕:なんだよさっきから!なんでこんな時間に電話がかかってくるんだよ!メリーさんじゃあるまいし!僕はゲームで忙しいんだ! 0:RRRRR… メリー:わたし、メリーさん 僕:うわっ、メリーさん!? メリー:あなたと出会った時もこんなやり取りをしたわね…今日はお別れをするために電話をかけたの。 僕:お、お別れ? メリー:メリーさん、あの後カラスに運ばれてそれは大変な思いをしたの…運ばれた先がまさか焼却場だとは思わなかったわ… 僕:…よく、無事だったね…… メリー:本当に死ぬ思いをしたわ…間一髪の所で助けられて今はあなたのいる街から随分遠くに来てしまったけど、元気にやっているわ 僕:そう…また電話ができて嬉しいよ! メリー:今は助けられた家で子供のおもちゃになっているけれど…なんとか、無事よ… 僕:…また綺麗にして欲しくなったらいつでもおいで? メリー:そうね、あなたのお手入れは悪くなかったわ…また会えた時にはお願いするわね。 僕:うん! メリー:まったく……あんな目に遭うのは懲り懲りよ…あなたも気をつけなさい? 僕:ありがとう、じゃあまたね、メリーさん。 メリー:ええ、また。 0:次があるかわからない約束をして電話を切る。 0:僕は夜の空気を取り込むべく窓を開け、あの日飛び去られてしまったメリーさんを思いながら夜の街を見渡す 0:そこに、あの時の【目】がいるとも知らず…… 0:rRrrrrRRrrRRrrr 僕:あれ?なにか伝え忘れたのかな…?メリーさん、どうしたの? ?:ワタ…し……めリーサん……