台本概要

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タイトル わたし、めりーさん 12
作者名 荒屋 猫音(あらやねお)  (@Araya_Neo)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(不問2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 メリーさんってなんだっけ…?
ってなるメリーさんとぬいぐるみ作家の話

ほのぼのコメディ2人劇
性別不問
語尾、一人称変更○
過度な改変×
楽しむこと◎

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
メリー 不問 77 メリーさんってなんだっけ?
不問 75 ぬいぐるみ作家
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
めり12 ー12 私:M/メリーさん…都市伝説の怪異。 私:M/捨てられた人形が電話という手段を使い、持ち主のところに戻ってくる…と言うもの。 私:M/…私はきっと、メリーさんに恨まれているかも知れない……。 0:深夜、鳴り響く1本の電話…… 0:RRRRRRR 私:…だれ?……非通知…なら出なくていいか、こんな時間だし、もう少し作業したい…… 0:RRRRRRR 私:何よしつこいなぁ…!出ないからね! 0:RRRRRRR 私:……わかったよ!出ればいいんでしょ!?出れば! 私:はい!もしもし!? メリー:わたし、メリーさん…… 私:…メリーさん?こんな時間にイタズラ電話はやめてください!何時だと思ってるんですか! メリー:いま、本屋さんの前にいるの 私:ちょっと聞いてるの!?こっちは忙しいんだから、邪魔しないで! メリー:わたし、メリーさん…いま、八百屋さんの前にいるの 私:ふざけないで!電源ごと切りますね!! 0:しかし、電源ごと切ったはずの電話から声が聞こえる。 私:……ちょっと、嘘でしょ…!? メリー:わたし、メリーさん……いま、コンビニの前にいるの。 メリー:わたし、メリーさん、いま、郵便局の前にいるの。 メリー:わたし、メリーさん…いま、図書館を通り過ぎたの メリー:わたし、メリーさん…いま、あなたのお店の前にいるの。 私:う、嘘でしょ…やめてよ…私を呪いにでも来たの!?冗談はやめてよ!帰って!帰ってよ!! メリー:わたし、メリーさん…… メリー:いま、あなたの家の前にいるの…… 私:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!! メリー:…あの…そんなに怖がるなんて思っていなかったから、いつもの調子で近付いてきたんだけれど… メリー:M/と言うか、今までがおかしすぎたのよ!! メリー:取って食おうとか思ってないから、あの…とりあえずあなたとお話がしたいの。 私:……はなし…?私と?なんで? メリー:メリーさん、あなたの作るものに興味があるの、だから、少しお話しましょう? 私:ほんとに、取って食べない?呪ったりしない? メリー:そんな事しないからっ!メリーさんをなんだと思っているの!? 私:捨てられた恨みから元の持ち主に復讐するお化け… メリー:わたしはそんな事しないわ!作者がメリーさんさせてくれないのよ! メリー:わたし、メリーさん…って言わせてくれるのはほとんど最初だけなんだからね! 私:…作者?メリーさんを作った人ってこと…? メリー:えっと…まぁそれは置いといて、とりあえず中に入れてちょうだい 私:…わかった……。 0:間 メリー:お邪魔するわ 私:ど、どうぞ…散らかってるけど、その辺座って… メリー:お気になさらず。座ったらあなたが作っているものが見えないわ 私:私が作ってる物って…このぬいぐるみ? メリー:そう!通りがかりにあなたのお店を見て感動したの!こんなに可愛いぬいぐるみを作る人間はどんな人なんだろうって! メリー:でもさすがにこの姿でお店に行く訳にもいかないから、仕方なくいつものメリーさん電話で近付いたのだけれど…まさかあんなに怖がるとは思っていなかったわ…ごめんなさい 私:わ、私も、ごめんなさい…てっきり私を呪いに来たのかと…… メリー:呪い?なんでそう思ったの? 私:私、ぬいぐるみ作家やってて…スランプになると今まで作ったぬいぐるみを全部分解して売れもしない物を作ったり、酷い時には顔が気に入らないからとか、そんな理由で捨てたりしてたから…… 私:だから、怒ってメリーさんが呪いに来たんだと…。 メリー:なるほどね、人間は自分の感情がままならなくなると、時に破壊的になるって聞いた事があるけれど… 私:もうどれだけ無駄にしてしまったかわからないくらい作品を壊して、捨てて…恨まれても仕方ないよね……。 メリー:けれど、それはあなたの作る事に対する情熱の現れじゃないの? 私:そう言えば聞こえはいいけど…壊して捨てた事に変わりは無いよ… メリー:ふぅん。人間って変なところで頑固なのね。 私:頑固って…! メリー:そうして納得出来るものを作り上げて、それが売れて、喜ぶ顔が見れた時、あなたはどんな気持ちになるの? 私:……作ってよかった、喜ぶ顔が見れて良かったって思う…… メリー:ならそれで良いじゃない。 メリー:その作品にたどり着くまでの時間に、ちょっとトラブルが発生しただけでしょ? 私:怒って、ないの? メリー:怒って欲しいの? 私:……。 メリー:長らく愛された物や、情熱を持って作られたものには魂が宿ると言われているけれど、そういったモノ達だって、あなたと同じような葛藤や衝動の結果生まれたものよ。 メリー:一目惚れさせるものを作ることは簡単じゃない。だからあなたはそれだけの情熱を注いで作品を作っている。 メリー:賞賛こそすれ、憤慨なんかしないわ。 私:……ありがとう。 私:ところで…さっきから思っていたんだけど…メリーさんってフランス人形じゃないの……? メリー:…それは言わない約束よっっっ! 私:いや、さすがに気になるでしょ…メリーさんなのにひな人形って… メリー:言わないでぇぇぇ! 私:なんでひな人形がメリーさん…? メリー:なりたくてこの姿になったわけじゃないの!前の人形がボロボロで、別の器を探していたところに、ちょうどこのひな人形があって、仕方なくこの姿をしているだけよ!!仮の体なのよ!! 私:あ、メリーさんって、ヤドカリだったんだね メリー:ヤドカリと一緒にしないで! 私:一緒じゃん… メリー:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!! 0:間 私:落ち着いた……? メリー:ごめんなさいね、取り乱してしまったわ… 私:別にいいけど…え、まさか昼間もその姿で徘徊を!? メリー:さすがに昼間は隠れてるわよ! 私:ですよねぇ。 メリー:まったくもぅ! メリー:ところで……折り入ってあなたにお願いがあるのだけど…… 私:お願い…?なに? メリー:メリーさんの新しい体を作って欲しいの。 私:……わたし、ジ○ムおじさんじゃないんだけど……新しい顔よ!みたいなこと出来ないよ? メリー:幼児向けアニメのパン職人で例えないで!? 私:あら、言っちゃったよ… メリー:言わせたのあなたでしょ!? 私:冗談はこの辺にして… メリー:あなたメリーさんの扱い急に雑ね…… 私:ヤドカリのくだりで乗ってくれるとわかったから メリー:乗るんじゃなかったっっ! 私:で、新しいからだ、だっけ? メリー:(コホン)そう。さすがにこの姿じゃあ何かと不便なの。どうしようと悩んでいたところにあなたのお店を見つけたの。 メリー:一目惚れしたのよ、あなたの作品に。この人の作るぬいぐるみに入りたいってね。 私:あ、ありがとう…まさかメリーさんからそんなこと言って貰えるなんて思ってなかった… メリー:時間はいくらでも使ってもらって構わない。あなたが思うメリーさんの体を作って欲しいの。あなたが作るものなら、きっとなんだって気にいると思うわ。 私:でも、私今本当に余裕がなくて……さっきだってメリーさんの電話が来るまでずっと作業しながら、もう捨てちゃおうとか、やり直そうとか思ってて…… メリー:あなたがそれだけ熱心に作り上げるものだから、わたしはあなたの作品を器にしたいと思ったのかもしれないわね… 私:メリーさん……わかった、引き受けるよ! メリー:あなたならそう言ってくれると信じていたわ!…メリーさんがあなたに返せるものは… 私:あ、お返しはいらない! メリー:え?それだと不平等じゃない、貰ったら返すのが常識じゃないの? 私:もう貰った。だから、メリーさんは何も返す必要ないよ メリー:…そう?なら、出来上がりを楽しみにしているわ 私:M/その日から私は売り物を作る時間をメリーさんの体作りにあてた 私:M/その間、メリーさんは夜な夜な電話をかけてきたけど、少しだけ話をして、進捗を伝えて…そして、そうしている間、わたしはいつもの衝動に駆られることなく、穏やかに作業をすることが出来た。 私:M/不思議とプレッシャーはなかった…全ての時間が楽しかった。 私:M/だからだろうか……いつもは何週間もかけてしまう作業が、1週間たらずで終わってしまった…。 私:M/望まれて作る楽しさが、いつもの衝動に勝ったような気がした。 0:RRRRRRR メリー:わたし、メリーさん。 私:…お待たせ…できたよ、メリーさんの体 メリー:どんな体ができたのかとても楽しみだわ… 私:開いてるから入っていいよ メリー:お邪魔します! 0:間 私:メリーさん!新しいからだだよ! メリー:わぁ!なんて可愛いネコのぬいぐるみぃ! メリー:……ってネコぉ!? 私:もう作るって決めた瞬間これしか思い浮かばなかったの!程よい毛並みとスラリとした体、宝石のような瞳に毛色が映える首輪!私の作りたいが詰まった力作だよ! メリー:たしかに可愛いけど、まさか猫のぬいぐるみを作るとは思わなかったわ…いや、ほんとに可愛い…可愛いけど 私:試しにちょっと入ってみたら?入り心地の確認程度に。ね! メリー:そうね、じゃあ失礼して… 私:(ワクワク) メリー:はぁぁぁ、びっくりするくらい馴染むぅぅ、わたあめの上にいるみたいな気持ちよさぁぁ… 私:ほんと!?やったぁ!どこか手直しが必要なところは無い? メリー:…そうね、足の綿をもう少し足して欲しいくらいで、ほかは何も問題ないわ……ていうか気持ちぃぃ… 私:足の綿なら直ぐに詰めれるよ?ちょっと抜けれる? メリー:待ってね… メリー:…あれ?……よいしょ!……??……よいしょっっ! 私:メリーさんどうしたの? メリー:…抜けれない… 私:え!? メリー:あまりのフィット感に、抜け出せない…あなた、ちょっと引っ張ってもらえるかしら…… 私:わ、わかった……!…って、どーやって触るんじゃい!ぬいぐるみに入ったメリーさんは触れても、メリーさんには触れないよ! メリー:あなたも大概よね 私:メリーさんもね!わかってて言ったでしょ メリー:なんの事かしら? 私:絶対わざとだな。 メリー:そんな事より、メリーさん驚くほどこの体…ぬいぐるみに馴染んでしまって、もう暫くは抜け出せないみたいね 私:なんか、ごめんね… メリー:謝ることないわ、出たくないほど気に入ったって事よ! 私:本当に、それで良かったのかな? メリー:いいに決まってるわ!だってメリーさん、このからだに恋しているんだもの!離れたくないからだなんて今までなかったわ!だから嬉しい! メリー:本当に、ありがとう! 私:メリーさん…喜んでくれて、良かった……作らせてくれて!ありがとう……! メリー:もしこのからだがどうしようもなくなった時…その時は、またあなたにからだを作ってもらいたい!あなたは私専属のぬいぐるみ作家よ! 私:あははっ!じゃあ次はお金発生するよ? メリー:もちろんよ!あなたの作るからだならいくらでも払うわ! 私:すぐにボロボロにしないでね? メリー:こんな綺麗なからだ、そう簡単にボロボロにするわけないわよ! メリー:本当にありがとう、いつかまた、あなたに会いに来るわ! 私:うん、私もありがとう!また会えるのを楽しみにしてるね! 0:そうして2人はいつかまた会う約束をして別れた 0:その後メリーさんはネコのぬいぐるみが、本当にボロボロになるまで大切にした 0:途中扉に引かれたり押されたり、またある時は踏まれたり……大変な思いをしながら、ぬいぐるみと共に各地を転々とした。 0:そして 0:RRRRRRR 私:…あはは、随分持ったなぁ……ずっと会えるのを、楽しみにしていたんだよ? 私:はい、もしもし メリー:わたし、メリーさん。

めり12 ー12 私:M/メリーさん…都市伝説の怪異。 私:M/捨てられた人形が電話という手段を使い、持ち主のところに戻ってくる…と言うもの。 私:M/…私はきっと、メリーさんに恨まれているかも知れない……。 0:深夜、鳴り響く1本の電話…… 0:RRRRRRR 私:…だれ?……非通知…なら出なくていいか、こんな時間だし、もう少し作業したい…… 0:RRRRRRR 私:何よしつこいなぁ…!出ないからね! 0:RRRRRRR 私:……わかったよ!出ればいいんでしょ!?出れば! 私:はい!もしもし!? メリー:わたし、メリーさん…… 私:…メリーさん?こんな時間にイタズラ電話はやめてください!何時だと思ってるんですか! メリー:いま、本屋さんの前にいるの 私:ちょっと聞いてるの!?こっちは忙しいんだから、邪魔しないで! メリー:わたし、メリーさん…いま、八百屋さんの前にいるの 私:ふざけないで!電源ごと切りますね!! 0:しかし、電源ごと切ったはずの電話から声が聞こえる。 私:……ちょっと、嘘でしょ…!? メリー:わたし、メリーさん……いま、コンビニの前にいるの。 メリー:わたし、メリーさん、いま、郵便局の前にいるの。 メリー:わたし、メリーさん…いま、図書館を通り過ぎたの メリー:わたし、メリーさん…いま、あなたのお店の前にいるの。 私:う、嘘でしょ…やめてよ…私を呪いにでも来たの!?冗談はやめてよ!帰って!帰ってよ!! メリー:わたし、メリーさん…… メリー:いま、あなたの家の前にいるの…… 私:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!! メリー:…あの…そんなに怖がるなんて思っていなかったから、いつもの調子で近付いてきたんだけれど… メリー:M/と言うか、今までがおかしすぎたのよ!! メリー:取って食おうとか思ってないから、あの…とりあえずあなたとお話がしたいの。 私:……はなし…?私と?なんで? メリー:メリーさん、あなたの作るものに興味があるの、だから、少しお話しましょう? 私:ほんとに、取って食べない?呪ったりしない? メリー:そんな事しないからっ!メリーさんをなんだと思っているの!? 私:捨てられた恨みから元の持ち主に復讐するお化け… メリー:わたしはそんな事しないわ!作者がメリーさんさせてくれないのよ! メリー:わたし、メリーさん…って言わせてくれるのはほとんど最初だけなんだからね! 私:…作者?メリーさんを作った人ってこと…? メリー:えっと…まぁそれは置いといて、とりあえず中に入れてちょうだい 私:…わかった……。 0:間 メリー:お邪魔するわ 私:ど、どうぞ…散らかってるけど、その辺座って… メリー:お気になさらず。座ったらあなたが作っているものが見えないわ 私:私が作ってる物って…このぬいぐるみ? メリー:そう!通りがかりにあなたのお店を見て感動したの!こんなに可愛いぬいぐるみを作る人間はどんな人なんだろうって! メリー:でもさすがにこの姿でお店に行く訳にもいかないから、仕方なくいつものメリーさん電話で近付いたのだけれど…まさかあんなに怖がるとは思っていなかったわ…ごめんなさい 私:わ、私も、ごめんなさい…てっきり私を呪いに来たのかと…… メリー:呪い?なんでそう思ったの? 私:私、ぬいぐるみ作家やってて…スランプになると今まで作ったぬいぐるみを全部分解して売れもしない物を作ったり、酷い時には顔が気に入らないからとか、そんな理由で捨てたりしてたから…… 私:だから、怒ってメリーさんが呪いに来たんだと…。 メリー:なるほどね、人間は自分の感情がままならなくなると、時に破壊的になるって聞いた事があるけれど… 私:もうどれだけ無駄にしてしまったかわからないくらい作品を壊して、捨てて…恨まれても仕方ないよね……。 メリー:けれど、それはあなたの作る事に対する情熱の現れじゃないの? 私:そう言えば聞こえはいいけど…壊して捨てた事に変わりは無いよ… メリー:ふぅん。人間って変なところで頑固なのね。 私:頑固って…! メリー:そうして納得出来るものを作り上げて、それが売れて、喜ぶ顔が見れた時、あなたはどんな気持ちになるの? 私:……作ってよかった、喜ぶ顔が見れて良かったって思う…… メリー:ならそれで良いじゃない。 メリー:その作品にたどり着くまでの時間に、ちょっとトラブルが発生しただけでしょ? 私:怒って、ないの? メリー:怒って欲しいの? 私:……。 メリー:長らく愛された物や、情熱を持って作られたものには魂が宿ると言われているけれど、そういったモノ達だって、あなたと同じような葛藤や衝動の結果生まれたものよ。 メリー:一目惚れさせるものを作ることは簡単じゃない。だからあなたはそれだけの情熱を注いで作品を作っている。 メリー:賞賛こそすれ、憤慨なんかしないわ。 私:……ありがとう。 私:ところで…さっきから思っていたんだけど…メリーさんってフランス人形じゃないの……? メリー:…それは言わない約束よっっっ! 私:いや、さすがに気になるでしょ…メリーさんなのにひな人形って… メリー:言わないでぇぇぇ! 私:なんでひな人形がメリーさん…? メリー:なりたくてこの姿になったわけじゃないの!前の人形がボロボロで、別の器を探していたところに、ちょうどこのひな人形があって、仕方なくこの姿をしているだけよ!!仮の体なのよ!! 私:あ、メリーさんって、ヤドカリだったんだね メリー:ヤドカリと一緒にしないで! 私:一緒じゃん… メリー:いやぁぁぁぁぁぁあああああ!!! 0:間 私:落ち着いた……? メリー:ごめんなさいね、取り乱してしまったわ… 私:別にいいけど…え、まさか昼間もその姿で徘徊を!? メリー:さすがに昼間は隠れてるわよ! 私:ですよねぇ。 メリー:まったくもぅ! メリー:ところで……折り入ってあなたにお願いがあるのだけど…… 私:お願い…?なに? メリー:メリーさんの新しい体を作って欲しいの。 私:……わたし、ジ○ムおじさんじゃないんだけど……新しい顔よ!みたいなこと出来ないよ? メリー:幼児向けアニメのパン職人で例えないで!? 私:あら、言っちゃったよ… メリー:言わせたのあなたでしょ!? 私:冗談はこの辺にして… メリー:あなたメリーさんの扱い急に雑ね…… 私:ヤドカリのくだりで乗ってくれるとわかったから メリー:乗るんじゃなかったっっ! 私:で、新しいからだ、だっけ? メリー:(コホン)そう。さすがにこの姿じゃあ何かと不便なの。どうしようと悩んでいたところにあなたのお店を見つけたの。 メリー:一目惚れしたのよ、あなたの作品に。この人の作るぬいぐるみに入りたいってね。 私:あ、ありがとう…まさかメリーさんからそんなこと言って貰えるなんて思ってなかった… メリー:時間はいくらでも使ってもらって構わない。あなたが思うメリーさんの体を作って欲しいの。あなたが作るものなら、きっとなんだって気にいると思うわ。 私:でも、私今本当に余裕がなくて……さっきだってメリーさんの電話が来るまでずっと作業しながら、もう捨てちゃおうとか、やり直そうとか思ってて…… メリー:あなたがそれだけ熱心に作り上げるものだから、わたしはあなたの作品を器にしたいと思ったのかもしれないわね… 私:メリーさん……わかった、引き受けるよ! メリー:あなたならそう言ってくれると信じていたわ!…メリーさんがあなたに返せるものは… 私:あ、お返しはいらない! メリー:え?それだと不平等じゃない、貰ったら返すのが常識じゃないの? 私:もう貰った。だから、メリーさんは何も返す必要ないよ メリー:…そう?なら、出来上がりを楽しみにしているわ 私:M/その日から私は売り物を作る時間をメリーさんの体作りにあてた 私:M/その間、メリーさんは夜な夜な電話をかけてきたけど、少しだけ話をして、進捗を伝えて…そして、そうしている間、わたしはいつもの衝動に駆られることなく、穏やかに作業をすることが出来た。 私:M/不思議とプレッシャーはなかった…全ての時間が楽しかった。 私:M/だからだろうか……いつもは何週間もかけてしまう作業が、1週間たらずで終わってしまった…。 私:M/望まれて作る楽しさが、いつもの衝動に勝ったような気がした。 0:RRRRRRR メリー:わたし、メリーさん。 私:…お待たせ…できたよ、メリーさんの体 メリー:どんな体ができたのかとても楽しみだわ… 私:開いてるから入っていいよ メリー:お邪魔します! 0:間 私:メリーさん!新しいからだだよ! メリー:わぁ!なんて可愛いネコのぬいぐるみぃ! メリー:……ってネコぉ!? 私:もう作るって決めた瞬間これしか思い浮かばなかったの!程よい毛並みとスラリとした体、宝石のような瞳に毛色が映える首輪!私の作りたいが詰まった力作だよ! メリー:たしかに可愛いけど、まさか猫のぬいぐるみを作るとは思わなかったわ…いや、ほんとに可愛い…可愛いけど 私:試しにちょっと入ってみたら?入り心地の確認程度に。ね! メリー:そうね、じゃあ失礼して… 私:(ワクワク) メリー:はぁぁぁ、びっくりするくらい馴染むぅぅ、わたあめの上にいるみたいな気持ちよさぁぁ… 私:ほんと!?やったぁ!どこか手直しが必要なところは無い? メリー:…そうね、足の綿をもう少し足して欲しいくらいで、ほかは何も問題ないわ……ていうか気持ちぃぃ… 私:足の綿なら直ぐに詰めれるよ?ちょっと抜けれる? メリー:待ってね… メリー:…あれ?……よいしょ!……??……よいしょっっ! 私:メリーさんどうしたの? メリー:…抜けれない… 私:え!? メリー:あまりのフィット感に、抜け出せない…あなた、ちょっと引っ張ってもらえるかしら…… 私:わ、わかった……!…って、どーやって触るんじゃい!ぬいぐるみに入ったメリーさんは触れても、メリーさんには触れないよ! メリー:あなたも大概よね 私:メリーさんもね!わかってて言ったでしょ メリー:なんの事かしら? 私:絶対わざとだな。 メリー:そんな事より、メリーさん驚くほどこの体…ぬいぐるみに馴染んでしまって、もう暫くは抜け出せないみたいね 私:なんか、ごめんね… メリー:謝ることないわ、出たくないほど気に入ったって事よ! 私:本当に、それで良かったのかな? メリー:いいに決まってるわ!だってメリーさん、このからだに恋しているんだもの!離れたくないからだなんて今までなかったわ!だから嬉しい! メリー:本当に、ありがとう! 私:メリーさん…喜んでくれて、良かった……作らせてくれて!ありがとう……! メリー:もしこのからだがどうしようもなくなった時…その時は、またあなたにからだを作ってもらいたい!あなたは私専属のぬいぐるみ作家よ! 私:あははっ!じゃあ次はお金発生するよ? メリー:もちろんよ!あなたの作るからだならいくらでも払うわ! 私:すぐにボロボロにしないでね? メリー:こんな綺麗なからだ、そう簡単にボロボロにするわけないわよ! メリー:本当にありがとう、いつかまた、あなたに会いに来るわ! 私:うん、私もありがとう!また会えるのを楽しみにしてるね! 0:そうして2人はいつかまた会う約束をして別れた 0:その後メリーさんはネコのぬいぐるみが、本当にボロボロになるまで大切にした 0:途中扉に引かれたり押されたり、またある時は踏まれたり……大変な思いをしながら、ぬいぐるみと共に各地を転々とした。 0:そして 0:RRRRRRR 私:…あはは、随分持ったなぁ……ずっと会えるのを、楽しみにしていたんだよ? 私:はい、もしもし メリー:わたし、メリーさん。