台本概要

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タイトル Stranger Of Chaos(章分け)第一部。
作者名 すばら  (@kou0204hei)
ジャンル ファンタジー
演者人数 5人用台本(男3、女2)
時間 40 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 モブ→???セリフ量9
異形なる者(力)セリフ量4
異形なる者(知)セリフ量9
異形なる者(技)セリフ量8
ジョンソン。セリフ量12
ミランダ。セリフ量9
ミレイユ。セリフ量15
店主。セリフ量10
鬼兵。セリフ量7
翼人兵。セリフ量2
邪龍ケイオスドラゴン。セリフ量6
N4922X。セリフ量3
0:ナレーション。セリフ量78

上級者向けになります。m(__)m出来ない方は無理しないでくださいね。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ルベド 60
サレナ 70
ニグレド 21
グリーヴァ 32
フェルマー 28
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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Stranger Of Chaos⚔️(ストレンジャーオブケイオス) ~悪しき創造神と英雄の意思を継ぐもの~ 第一部。 *0の表記はト書き(N)を含む* 〜登場人物〜 ルベド18歳♂:ギルド商会ブラッドヴェルにその身を置く、純朴な青年。愛用武器は父から受け継いだハーフデュランダル、母からは魔甲(属性によって得られる術、技が変わる)サレナに尻を敷かれている。幼きルベドを兼ね役。 サレナ20歳♀:特にルベドに対しては面倒見が良く、武道の道を極めた女性。すぐに拳や脚が出るのが玉に瑕。愛用武器はすーぱーなっこぉ(メリケン、三節棍等)体術主体の技を繰り出す。幼きサレナとイレスと兼ね役。 フェルマー15歳?♀(のじゃロリ):翼人(つばさびと)背に翼を生やした異なる種族。自国の豪傑な武人で鬼人族のグリーヴァとは旧知の仲。口調にやや特徴はあるが変な奴ではない。大鎌を自由自在に扱う。愛用武器はソウルスレイヤー。潜在能力を引き出すと吸収を習得する。異形なるもの(知)、ミランダ、ミレイユを兼ね役。 グリーヴァ43歳♂:鬼人(おにびと)フェルマーと同様に異なる種族で、自国の総大将。鍛え上げた肉体で豪快に二刀を振るう。 愛用武器は修羅一文字&無双返り咲き。若干、俺様気質だが情には熱い。愛妻イレスを狂愛している。異形なるもの(技)、店主、邪龍ケイオスドラゴン、N4922Xを兼ね役お願いします! ニグレド24歳♂:異族と人族とのハーフ。温厚な性格で、滅多に牙を剥かない。ひょんな事から、ルベド達と旅を共にする。愛用武器は巨大な2つの盾、アイギスとイージス。 生まれながら、簡易的な治癒術が使える。 主に状態異常を起こし、妨害する技を使う。 サポート的な存在。異形なるもの(力)、ジョンソン、鬼兵、翼人兵、???を兼ねる。 アルベド22歳♂全てが謎に包まれている。とある事がキッカケで二面性を持つ。 愛用武器は魔爪(まそう)→魔を封じ込めた籠手、不遇戴天。 ???、???(主)、アルベド?を兼役。 ???♂:宇宙に災厄を降らした創造神。過去、英雄ローレンスの活躍により、その肉体は封じられたが…どういう訳か残留思念だけが残り、三つの脅威を従えるため再び、君臨した。器(肉体)となる者を探している。 異形なる者(力)46歳♂:名はジーフリード。戦闘狂。三つの脅威の1人で動きは鈍いが、その一振りは天地を揺るがす程の破壊力。愛用武器は理の狂剣(ことわりのきょうけん)特殊技能、バーサーカー(狂人化)モードと言う切り札がある。???(力)、側近、ローレンス、執行者ザファゲイルを兼役推奨。 異形なる者(知)32歳♀:名はジェス。ジーフリードと同様、三つの脅威の1人。目が眩む程の美貌を持ち、妖艶な言動で翻弄する。上品だが、サディスト。愛用武器は理の魔符(ことわりのまふ)異界より出し下僕達を召喚して戦う。あらゆる生命体を無機質な物体に変え、意のままに操る、特殊技能を持つ。ミレイユと???(知)、シーパー、ターニアを兼ねる事をお勧めします! 異形なる者(技)28歳♂:名はヴァシュロン。主(???)に絶対なる忠誠を誓う、寡黙な青年。ジーフリード、ジェスに並ぶ、三つの脅威の1人。時折、毒を吐く。ジェスとは馬が合わないらしい。愛用武器は理の大槍(ことわりのおおやり)亜空間を形成させる特殊技能を持つ。???(技)、翼人兵、断罪者ミトス兼ねて下さい。 ローレンス76歳♂ 悪を特殊な棺に封じ込める使命を背負った、ファーストキー(原初の鍵)の末裔。王號暦194年、邪教徒(???)を封じ込めた勇敢な英雄。然し、歳を重ねたせいか、そのチカラは使用する事が出来なくなってしまう。 復活してしまった脅威に立ち向かう為、智学に生涯を捧げ、老賢者となる。 ニグレドの事を孫のように接する。 若きローレンス20歳♂ 以下略。愛銃カオスレイ。 ジョンソン35歳♂:ルベドの父親だが血は繋がっていない。ルベドを本当の子のように愛す。妻ミランダを溺愛している。ギルド商会ブラッドヴェルで数々の依頼をこなして来た賜物か、剣技には長けている。愛剣ハーフデュランダル。 ミランダ30歳♀:ルベドの義理の母親。親の英才教育を受け、魔甲使いとなった。夫ジョンソンを強く慕っている。ジョンソンと同じく、ギルド商会ブラッドヴェルの傭兵。 ミレイユ31歳♀:サレナの母親、厳格な性格で母性溢れた女性。ジョンソン、ミランダとは昔から仲が良い。 イレス40歳♀ 鬼姫と言う異名を持ったグリーヴァの妻。口調が荒い。 店主30歳♂:性格がクズ。 側近(不問)グリーヴァに仕える従者。 鬼兵(不問):グリーヴァの兵士。 翼人兵(不問):フェルマーの兵士。 邪龍ケイオスドラゴン:(不問)亡者の洞窟のヌシ。人語喋ります。 N4922X(不問):メデューサの丘に現れた、無機質な物体。SEを使って演じるのも有りです。 ジャイアントゲレル(不問)メイガス海岸の道を塞ぐ、気持ち悪い人外です。難易度高めです。 魔獣シメール(不問)三種の異なる身体を持つ悪しき獣。ジェスが生み出した玩具(ペット)こちらも難易度高めです。 無尽君45式(不問)ヘレティックフェザー艦内の操縦、雑用等を行っている、人工知能。 ゼフ20歳♂星を観察する事に命をかけている。困った人を放って置けない、気の優しい人柄にシーパーは惚れ込んでいる。 シーパー20歳♀ゼフ自慢の彼女!我儘な部分が目立つが、そこも憎めないのは彼女の魅力。操縦は慣れてないが、基礎は身に付いてる。 ターニア22歳♀研究員。とある研究で命を散らす。アルベドの事を密かに想っていた。 アデス35歳♂所長。マッドサイエンティスト。ターニアを実験台にした下衆。 心を司る者(不問)試練の間、一階層のボス。 力を司る者(不問)試練の間、二階層のボス。 愛を司る者♀試練の間、最下層のボス? ライネル30歳♂ルベドの父親? プリシラ28歳♀ルベドの母親? 創造神ミハイル♂肉体を得た姿。 執行者ザファゲイル27歳♂ミハイルに仕える番犬。スラム育ちの為、粗暴。 断罪者ミトス29歳♂ミハイルに仕える番犬。口調は柔らかいが毒舌で論理的思考。 0:ナレーション(不問) 0:****************** ♪:運命に抗うものの最後 0:「王號暦(おうごうれき)294年、グランディア大陸に突如として現れたinvader(侵略者)達が世界を脅かしていた。」 異形なる者(力):フフ、この時を何千、何万と待ちわびていた事か! 異形なる者(知):永き時間をDeadPrison(死の監獄)に幽閉され、身体が鈍って(なまって)しまいましたわ! 異形なる者(技):…主の命(めい)とあらば止むを得まい。 0:「地に降り注いだ、三つの脅威達が混沌を生まんとしていた。」 ♪:おてんば姫 0:グランディア大陸・王都ルミレル 0:「人と様々な種族が共存する、王都ルミレル。此処には特殊な運命を背負った若者がいた。」 ルべド:ふぅ…今回の依頼は骨が折れたな……!?あ、いっけねぇ!サレナに呼ばれてたんだった…急がないとな!! サレナ:……遅いわね!!ルべドのやつ、今日が「大事な日」だって忘れているのかしら?(怒 ) サレナ:……後でデラックスパフェを奢らせてやるわ! 0:疾風の如く、向かってくる中性的な顔立ちの青年。 ルべド:はぁはぁ……はぁ……!サレナ~!遅くなってご… サレナ:…おーりゃああ!!(正拳突きを喰らわす) ルべド:ぐぉはぁ?! サレナ:ふん…ざまぁみろぉ!ばーか! ルべド:いでぇな!いきなり殴る事ないだろ! サレナ:あんたが遅れたのが悪いんでしょ!今何時だと思ってんのよ?二時間も待ったのよ! ルべド:悪かったって、、悪気は無いんだ!今回受けた依頼が思いの外、苦戦して…… サレナ:言い訳はたくさん!!罰として、ここから南西にある、ジューシーパラダイスって言うお店でデラックスパフェを奢りなさい! ルべド:え…サレナ……討伐の報酬金をパフェに変える気かよ!?あ、あんまりだ…… サレナ:うるさい!!もう一発喰らいたいの? ルべド:…くぅぅ…… サレナ:ほら、急ぐわよ! 0:苦悶の表情を浮かべた青年はトボトボ歩き出す。 ♪:ムーンライトカフェ 0:ジューシーパラダイス店内。 店主:こんな夜分遅くにお客さん?!いらっしゃいませ~! サレナ:お兄さん!このお店で一番大きいパフェを持ってきて! 店主:ぇえ?!今からですかぁ?…もう後、30分で店終いなんですが… サレナ:そこを何とか!ねぇ?!(メリケンサックを握る) 店主:め、メリケン…!?ひぃい!……は……はい!今すぐお作り致します!! 0:額から滝のような汗を流し、厨房へ向かう店主。 ルベド:おい、サレナ!流石に物欲が過ぎないか!? サレナ:あぁん?!何か文句ある? ルベド:文句とかじゃなくて…お前のやってる事はどこからどう見ても脅迫だぞ! サレナ:ふん…!元を正せば、あんたが遅れたのが原因でしょうが! ルベド:ぅぐ…何も言い返せない自分が憎い…… 0:七種類の果物で色づけし、何層にも連なった、モンスター(巨大)パフェを荷台に乗せ、店主が申し訳なさそうにテーブルへ運ぶ。 店主:た、大変長らくお待たせしました!(これ喰ったらとっとと帰れよ……) ルべド:ぎょえ!?で、デカっ!…店主さん、おいくらですか…? 店主:そうですね、、特別に10000ドルチェにマケときますよ~? ルべド:え?10000ドルチェ?!!俺の全財産が……はい……(渋々、お金を出す) 店主:毎度ありぃ!! サレナ:きゃはぁあ!!(目をギラギラ輝かせる) ルべド:え!?サレナ、まさかこれ全部一人で喰う気か?! サレナ:う~ん、さすがにこの量は一人で食べ切れないわね… 店主:それでは…ご、ごゆっくりどうぞ~!(クク……下剤がたっぷり入ってるとも知らずに。) ルべド:店主さん、サレナのわがままを訊いて頂き、有難うございます! 店主:は、はい!?……お、お気に為さらず♪(良いからはよ、喰えや!) 0:自分の身の丈程ある、モンスターパフェを前に二人は長考している。 サレナ:ルべド~!!手伝ってくれるわよね?? ルべド:はぁ……やっぱりそういう話になるよなぁ…… サレナ:当然でしょ!あたしが三分の一を食べるから、残りは頼むわね♪ ルべド:いやいやいや、正気か?!喰える訳ないだろ!! サレナ:んう?あむ…あむ…あむ……あむ……むにゃか言ったぁ?……あむ……あむ……(巨大なパフェを喰らう) ルべド:喰うか、喋るかどっちかにしろって…… 0:数時間後、サレナの顔色に変化が。 サレナ:あむ……あむ……うっ……お腹いたぁ……ルベドー助け…… ルべド:サレナ?おい、どうした?!顔色が悪いけど、大丈夫か!?馬鹿が……喰いすぎなんだよ……。 店主:ぎゃはははは~♪いい気味だ♪ 0:ルベドはサレナをトイレまで連れて行く。 サレナ:……いたたぁ……お腹が……締め付けられるように痛い…… ルべド:はぁ…やれやれ…自分自身のキャパシティーを考えてから喰えよな…… ♪:野良猫の葬列 0:ルベドは単身席に戻り、不意に窓から外の景色を見ると…空が異様に真っ赤に染まっていた。 ルべド:ん?空が妙に赤いな。…!あの、光る物体は何だ!? 0:割れた空の裂け目から、高速で動く物体が無数に出現し、空を舞っている。 ルベド:……!?段々とこっちに近付いて……!?はっ!サレナに伝えなきゃ!! 0:一方、サレナは波を越えたのか落ち着きを取り戻りしていた。 サレナ:……ふぅぅぅ……死ぬかと思った…… ルベド:サレナー!!(勢いよくトイレの扉を開ける) サレナ:え……?!る、る、る、ルベド!? ……な、何してんのよ!!……はぁーあっ!!(回し蹴り) ルベド:……ぐぉふぁ!? 0:痴態を晒した哀れな女性の回し蹴りがルベドの顎に直撃。 ルべド:……な、なんでだ……ガクッ サレナ:……ふん! サレナ:…?外が騒がしいわね。まさか、 ルベドのヤツはそれをあたしに伝えに……!? 店主:ひぃぃ!に、逃げないとっ! 0:店主が外に出ようと扉を開けた刹那、肉体は跡形もなく吹き飛んだ。 サレナ:ぁ……そ、そんな……惨(むご)い…… ルべド:ぅうん……!? 0:トイレで気絶していたルベドが目を覚ました。 サレナ:ルベド……あたし……あたし……ぅうぅう……(涙) ルべド:サレナ……!(優しく抱擁) ♪:ソニックバード作戦 0:その頃、空では異族の戦闘が行われていた。 フェルマー:どうしたのじゃ、グリーヴァよ。出遅れておるぞ? フェルマー:妾の秘技をとくと見よ!乱(みだれ)・月尖煌(げっせんこう)! 0:翼を背負った凛とした女性が大鎌を振り下ろし、対立している組織の兵達を薙ぎ倒していた。 グリーヴァ:ガッハハ! さすがは光速の堕天使、フェルマー殿!噂に違わぬ実力よ! 0:全身を甲冑の様なもので覆い、両腕にリーチの長い刀を持ち、得意げに一刀両断し、次から次へと撃破していく様は正に鬼神のよう。 グリーヴァ:これ以上、フェルマー殿に遅れを取るわけにはいかぬな! グリーヴァ:この戦神グリーヴァ、決して地に膝はつかぬ故!立ちはだかる者は斬り捨てるのみ!双刃滅流斬!(そうはめつりゅうざん) フェルマー:ふっふっふ、相も変わらず力技じゃのう。久し振りの共闘、燃えてくるわ! グリーヴァ:ガッハハハ!俺も血が滾ってきたぞ!フェルマー殿よ、どちらがより多く殲滅出来るか勝負といこうぞ! フェルマー:なるほどのう!それは妙案じゃな!言っとくが、手は抜かぬぞ? グリーヴァ:ふっ、こちらも全力で行かせて貰おう!……ふん!せぇい!うぉりゃー!! 0:再び、堅牢な鬼神が閃光のような速さで飛び回り敵を殲滅していく。 フェルマー:グリーヴァめ、ヤケに張り切りおって……ガス欠になり、失速するのが目に見えておるわ。…そろそろ、妾も行こうかの!はぁぁー!てぇいやあ! グリーヴァ:ぜぇ…ぜぇ……こいつら無尽蔵に生み出され、キリが無いな! フェルマー:次から次へと、ぞろぞろとウジ虫のように湧きおってー! グリーヴァ:む?あの、黒い衣服を着てる奴らは何者だ?! 0:空に浮く鉄の塊から出てきたのは、黒装束を身に纏った謎の三人組だった。 異形なる者(技):不本意だが、我が主の為…葬らせて頂く……!空破衝!(くうはしょう) 0:長髪で黒装束を身に纏った中肉中背の青年は豪華な装飾が施された漆黒の大槍から、目にも止まらない速さで衝撃波を何度も繰り出す。 グリーヴァ:ぐっ……!ぜぇ…ぜぇ…完全に油断したわ! フェルマー:…!ぐ、グリーヴァが圧されておるじゃと?! グリーヴァ:ガッハハハ!敵ながら天晴れよ!そのほう、名は何と申す? 異形なる者(技):貴様のような下等な者に名乗る名など、持ち合わせていない…。 異形なる者(技):下らんお喋りは不要…次で終わ… 異形なる者(力):おい、いつまで油を売ってるつもりだ?主がお呼びだ、帰るぞ! 異形なる者(技):鉄の鬼……命拾いしたな。 グリーヴァ:…中々、面白い御仁であった! 0:グリーヴァの窮地を救おうとフェルマーが駆け寄ってくる。 フェルマー:グリーヴァ、大丈夫かの?謎の黒装束の男から受けた傷が深そうじゃが。 グリーヴァ:ガッハハハ!フェルマー殿、心配は御無用だ!ただの掠り傷よ! フェルマー:ふん、強がりおって! ♪:午後の雨に打たれて 0:HERO•side サレナ:ルベド…街が……滅茶苦茶になっちゃった…… ルべド:ギルド商会のソコロフさん…武具屋のターニャおばさんも…道具屋のダレルおじさんも…宿屋のラスティさんも…いつも遊んでくれた翼人(つばさびと)のルールお姉さんも…妖精族のパックルくんも…みんな……みんな、死んでしまった…消えてしまった…。 ルベド:荒廃した大地に置き去りにされた俺とサレナ…これからどう生きていけば……。 ルベド:父さん、母さん!…俺はどうすれば……。 ルベド【N】:10年前、俺の両親は亡者の洞窟で討伐対象であるヌシとの戦闘で邪龍に討ち破れ、帰らない人となった。 ♪:眠りにつく世界 0:another story 1 結束。 幼きルベド:お父さん、お母さん!行ってらっしゃあい!気を付けてね。 ミランダ:すぐ帰って来ますからね、良い子にお留守番してるんですよ? ジョンソン:ルベド、私らが居ない間はお隣のサレナちゃんと遊んでなさい! 幼きルベド:はぁーい♪ ミランダ:ジョンソン、行きましょう!余り時間を掛けては報酬金が下がってしまうわ。 ジョンソン:ギルド商会(ブラッドヴェル)に登録して、24年…ようやく僕等も豊かな暮らしが送れるチャンスが回って来たんだ!…急ごう! ミランダ:えぇ!私達なら、きっと大丈夫よ!私の魔甲の力と。 ジョンソン:僕の剣技で。 0:ミランダとジョンソンが家を出た後、ルベドはサレナの家に向かう。 0:ルベドが住む家の隣に位置する、草原のような色合いで塗装された家を訪ねる。 幼きルベド:こんにちはぁ〜! 幼きサレナ:はぁーい!今でまぁー…!?だぁれ?ママー!!ママー!! ミレイユ:はい、はい!今行きますー、近所迷惑になるから、そんなに大きな声を出さないの。 0:二人が出会った事により、運命の歯車は廻り始める。 ミレイユ:どうしたの?サレナ? 幼きサレナ:ママー、この子だぁれ?? ミレイユ:君は…ルベドくんよね?話はジョンソンさんから聞いてるわ。 幼きサレナ:るべど?? 幼きルベド:こんにちはぁ!きみがサレナちゃん??よろしくね♪ 幼きサレナ:…べー! ミレイユ:コラ!サレナ、ちゃんと挨拶しなさい!! 幼きサレナ:よ…ろ…し…く… 幼きルベド:うん♪(握手を求める) 幼きサレナ:べー!!(走り去る) ミレイユ:ごめんなさいね、ルベドくん。普段はこんな子じゃ無いのよ。ルベドくんがあまりにも可愛いから照れてるのよ。ぅふふ♪ 0:時間が経つに連れて、二人はぎこちなくも徐々に打ち解けていく。 0:一方、ミランダとジョンソンは洞窟の最奥(さいおう)に着いていた。 ♪:宵露洞窟 0:亡者の洞窟•最奥。 ジョンソン:ミランダ、此処に討伐対象の邪龍(ケイオスドラゴン)がいるらしいが。 ミランダ:ぇえ、油断は禁物ね。…私も魔甲の力を解放しておくわね。 ジョンソン:君の魔甲の力は身体に負荷が掛かるからね…あまり無理はしないでくれよ? ミランダ:大丈夫よ、ジョンソン!かれこれ、貴方とは10年近くも共に戦ってるのよ?足手纏いにはならないわ! ジョンソン:分かってる、君の腕は僕も買ってるよ!でも、君は勇敢である前に一人の じょ… ♪:内なる世界を統べる魔王 0:突如、洞窟内に地響きが轟く。 ミランダ:ジョンソン…! ジョンソン:ああ…ヌシが現れたみたいだ! 邪龍ケイオスドラゴン:ワレノ…フカキ…ネムリヲ…サマタゲルノハ…キサマラカ…サレ……ニンゲン…。 ジョンソン:…僕等の人生が掛かっているんだ!!……ここは退(ひ)け無いッ! 邪龍ケイオスドラゴン:オロカナ…ワイショウナ…ニンゲンヨ…ミヲモッテ…コウカイセヨ… ミランダ:喰らいなさい!!魔甲(焔)…紅蓮の太刀!燃えろぉお!! 邪龍ケイオスドラゴン:ヌルイワ……ダークパルス!! ミランダ:きゃぁーー!!! ジョンソン:ミランダぁー!…よくもミランダをーー!研ぎ澄ませ…剛破烈風斬!(ごうはれっぷうざん) 邪龍ケイオスドラゴン:………グギャァ! 0:瀕死なミランダを抱き寄せる、ジョンソン。 ジョンソン:ミランダ…ごめん…ごめんよ…僕が不甲斐ないばかりに…… ミランダ:はぁ…はぁ…はぁ…ジョン…ソン……私………本当はね……貧しくても……貴方と一緒なら………ゴホッ…ゴホッ…幸せだったの……お金より……貴方とルベドが居れば…充……分……(事切れた) ジョンソン:み、ミランダ?…そ…そんな嘘だろ?!…僕を置いてかないでくれよ……ミランダ…ミランダぁあああッ!!(絶叫の中に涙) 邪龍ケイオスドラゴン:…フン…キサマモ…ホフッテクレル… 0:生きる希望を失ったジョンソンはミランダの元へ逝く事を決意。 ジョンソン:邪龍よ、お前に喰われて消化されるくらいなら、僕とミランダの思い出が詰まった、このハーフデュランダルで最期を…!!グサッ!……ぐっ!はぁ…はぁ……ミランダ…独りにしな…(事切れた) 邪龍ケイオスドラゴン:フン…ニンゲントハ…アワレナイキモノヨ… ♪:七月の水平線 0:二人の死はギルド商会に知られ、いつしかミレイユの耳にも入る。 ミレイユ:ジョンソンさん…ミランダさん…お悔やみ申し上げます…どうか安らかに。 幼きルベド:ミレイユおばさん、お父さんは?お母さんは?いつになったら帰ってくるの?? ミレイユ:ルベドくん……(抱擁) 幼きサレナ:ママー!わたしにもギュッして! 幼きルベド:お、おばさん!?く、苦しいよーー!! ミレイユ:ルベドくん…ごめんなさい…ぅう…(涙) 幼きサレナ:ぶぅー!ぶぅー!ルベドばっかりずるぃ〜!! 幼きルベド:おばさん、お父さんとお母さんはもう帰って来ないんだね… ミレイユ:ルベドくん、落ちついたらあなたに渡したい物があるの。 幼きルベド:…?? 幼きサレナ:なんの話ーー?? 0:3日後、ミレイユは食料調達の為、黒曜山に珊瑚ダケを取りに行ったが…道中で瘴気にあてられ、帰らぬ人となった。 幼きサレナ:ルベド…ママが…ママが…ぐす…ぐす…ぅぇぇんー!(涙) 幼きルベド:サレナ…ぼくが君を一生守るよ!(寄り添い合う) 0:その後、ルベドとサレナはブラッドヴェルのソコロフというギルド長の元に預けられた。 ♪:昼下がり気分 0:すっかり成長を遂げた、ルベドとサレナ。 0:ルベド16歳 サレナ18歳。 サレナ:ルベドー!まーた、失敗したの ね? ルベド:サレナ〜戦闘は俺に向かないって!父さんや、母さんのようにはいかないんだよ… サレナ:だっらしないわねぇー!シャキッとしなさいよ〜!親の形見である、魔甲と剣が泣いてるわよ! ルベド:はぁ……装備は整ってても、本人の素質が無けれ… サレナ:ぅおりゃ!!(アッパーカットを見舞う) ルベド:…ぐふぉ! ♪:小さなオルゴール 0:回想 形見。 ミレイユ:ルベドくん、待っていたわ!さぁ、そこの赤い宝箱を開けてみて! 幼きルベド:うん! 0:宝箱を開けると、魔甲と刀身が真紅に染まった上等な剣が出てきた。 幼きルベド:ミレイユおばさん、これなぁに?? ミレイユ:これはね、ルベドくんのお母さんとお父さんの形見よ。貴方の物よ。持っていきなさい! 0:物珍しそうに眺める、ルベド。 幼きルベド:……うーん?? ミレイユ:魔甲はね、こうやって腕に通して装着すると、術を操れるようになるの。使用してる時は体力を奪われちゃうみたいだから使い過ぎは危険よ? ミレイユ:この剣はハーフデュランダルって言ってね。貴方のお母さんがお父さんにプレゼントした、と〜っても大切な物なのよ。 ミレイユ:己の運命に打ち勝ちなさい!ルベドくんなら、きっと出来るわ!…サレナの事を宜しくね♪ 幼きルベド:んーー??よくわかんないけど、わかったぁ!おばさん、ありがとー♪ ミレイユ:ふふふ♪ ♪:泣かないで 0:現代。 ルベド:【N】10年前、ミレイユおばさんが俺に投げ掛けてくれた言葉の意味…今ようやく理解が出来た気がするよ。 ルベド:【N】サレナは俺が守る!俺は逃げない!運命という荒波に打ち勝ってやるッ! 0:泣き崩れてる、サレナに寄り添う。 サレナ:ルベド…ぅうう……(涙) ルベド:サレナ、行こう!俺が君を守る!! 幼きルベド:ぼくが君を一生守るよ! 0:幼き誓いが甦る。 サレナ:……はっ!…ルベド……!ちゅ(接吻) ルベド:さ、サレナ?! 0:お互い暫くの間、頬を赤らめる。 サレナ:ほ、ほらぁ!早く行くわよ!! ルベド:やれやれ…へいへい〜! 0:絆を結んだ若き男女が過酷な運命に抗おうと歩みを進めた。 ♪:荒野を行く 0:荒れ果てた大地をひたすら進む二人。 ルベド:はぁ…はぁ……おい、サレナぁ!いくら歩いても、景色が全く変わらないんだが? サレナ:当たり前でしょ!何もかも吹き飛んで無くなってしまったんだから。 ルベド:それは分かってるんだけど、これじゃ途方もないって言うか…ぐぅう…腹も減ってきたし… サレナ:うっさいわねぇー!急な腹痛でパフェを全部流しちゃったせいで、あたしもお腹空いてんのよ!!…?誰かしら、あそこにいるの…? ルベド:ん?サレナー?急に立ち止まって、どうしたんだ? サレナ:しっ!右上の丘に誰かいるのよ。(小声) ルベド:右上の丘?メドゥーサの丘の事かな?全身を石に変えてしまうモンスターが眠っているって言われてる。(小声) サレナ:何をしているのかしら?もうちょっと近付いて… ルベド:ダメだって、そんなに接近したら見つかってしま……あ…… 0:ギョロりと何かに睨みつけられる。 サレナ:どうしよう…完全に見られた! ルベド:はぁ……ほら、手を掴め!逃げるぞっ! 0:全速力で駆け出す! サレナ:はぁ…はぁ…はぁ…はぁはぁ…!もうダメぇ…動けない……! ルベド:はぁ…はぁ…はぁはぁ…!おい、座るな!しっかりしろって! 0:背後に気配を感じる。 ルベド:なんだ…この感じ!?サレナ!大丈夫か? サレナ:ルベド、あたしは大丈夫…って!? ♪:機械工場 0:サレナが振り向いた瞬間、鋼鉄の鎧にその身を包み、両腕に盾を持った人物が仁王立ちしていた。 ニグレド:君達は何者だい? ルベド:…(おかしい、さっきの違和感が消えている。あれは何だったんだ!?) サレナ:あんたこそ、誰よ?(メリケンを握る) ルベド:サレナ、身構え無くても大丈夫だ。その人は悪い人じゃなさそうだぞ! サレナ:そ、そうなの?? ニグレド:あはは、愉快な人達だね。僕はニグレド、訳あってこの世界に降り立った異族さ! ルベド:降り立った異族?ニグレドは別の星から来たって事? サレナ:何よそれ、意味がわからないわ… ニグレド:僕は異界から来たんだよ! 0:突飛な発言に驚きを隠せない二人。 ルベド&サレナ:えぇ?! ニグレド:あはは、本当に仲が良いんだね♪詳しい話は星の方舟(はこぶね)に着いてから話すよ! ルベド:星の方舟?? サレナ:道中にその星の方舟だけでも、教えて欲しいわね。色々な事がいっきに頭に入って来て気がおかしくなりそうよ… ニグレド:あはは、星の方舟はね、宇宙間を移動出来る便利な乗り物なんだ。 ニグレド:勿論、宇宙だけじゃない。このグランディア大陸でも移動出来るよ。 ルベド:それじゃあ、何で歩いてんの?移動可能なら、星の方舟に乗った方が早いんじゃないのか? サレナ:ルベド、あんたと珍しく意見が合いそうだわ! ニグレド:それには深い訳があるって言うか…エンジンタンクの残量が切れてしまったと言うか… ルベド:いやいや、答え言ってるじゃん! ニグレド:あはは! サレナ:つまりはそのエンジンタンクとかいうのを直さなきゃどうにもならない訳ね。 ニグレド:ご明察。荒廃した大地にそんな物がある訳は無いと諦めかけた時の事なんだけど… ルベド:どうにかなりそうなのか? サレナ:ニグレド、焦らさないで早く言いなさいよ! ニグレド:えっとね。先程、メドゥーサの丘で人型アンドロイドを見つけたんだよ。 ルベド:人型アンドロイド?(まさか、あの変な感じはそいつから感じたものなのか…?) サレナ:はぁ……意味分からなすぎて、段々と頭が痛くなってきたわ… ニグレド:サレナ、顔色が優れないみたいだけど…大丈夫? サレナ:だ、誰のせいよ!! ルベド:サレナ、落ち着け!取り敢えず、その人型アンドロイドというのを探そう! ニグレド:ありがとう!…その様子だと、君達はN4922X(人型アンドロイド)から逃げて来たのかい? ルベド:え、ニグレド?何故、分かったんだ?? ニグレド:あー…言い忘れてたけど僕は他人の心の中が読めてしまうんだ。 サレナ&ルベド:ぇえ!? ニグレド:あはは!また、息ピッタリだね♪まぁ、その話も追々話すよ!さぁ、メドゥーサの丘に戻ろう! ルベド:そもそも、何でニグレドはメドゥーサの丘に向かわなかったんだ? サレナ:確かにそうね、あんた一人でその頑丈そうな盾でN492?とやらを殴り倒せたんじゃないの? ニグレド:N4922Xだよ。うーん、この盾って見るからに強そうでしょ?でもね、僕小心者で足がガクガク震えて…動けなくなっちゃうんだよね…あはは… ルベド:おいおい…その盾はお飾りかって! サレナ:はぁ……まったく…だらしない男しかいないわね… ルベド:サレナー?!何で俺を睨んで言うんだ?! サレナ:さぁ、何でしょうね? ニグレド:二人とも〜!着いたみたいだよ! ルベド:お、まだいるな!あいつか、よし魔甲を装着して早速… サレナ:はぁあー!三連脚!(さんれんきゃく) ルベド:ぐはっ! ニグレド:賑やかだね。 ルベド:おい!サレナ、いきなり何すんだよ?! サレナ:あんたは筋金入りの馬鹿なの!?ただでさえ、歩き疲れて体力が奪われてるって言うのに…体力を代償にする魔甲なんて使ったら、本当に死ぬわよ? ルベド:ごめん、サレナ…俺考えなしで… サレナ:ふん…あたしが倒してきてあげる!2人はそこで指咥えて観戦でもしてなさい! ニグレド:え、1人で大丈夫かな…? ルベド:ニグレド、サレナなら大丈夫だよ!武道の達人だから! ニグレド:え…達人?! 0:サレナは単身、N4922Xに近付く。 ♪:バトル・イン・ザ・ムーンナイト N4922X:ウィーン…ガチャン…(索敵中) サレナ:はぁーーあ、虎砲!(こほう)吹っ飛べぇえええーー!!! N4922X:ガチャン…ガチャン…攻撃モード実行… 0:武道を極めた女は容赦なく猛攻する。 サレナ:おりゃ!おりゃ!おりゃ!おりゃあー!無限•武荒拳!!(むげんぶこうけん) 0:何度も何度も荒々しい拳を叩き込む。 N4922X:システムエラー発生…システムエラー発生……(機能停止) サレナ:ふぅ…空腹での戦闘はやはり堪えるわね……ん?背中にある、ひし形のコレが…エンジンタンクとやらかしら?恐らく、これね…ふんっ!(N4922Xから取り外した。) ♪:荒野を行く 0:2人と合流する。 サレナ:ニグレド、ルベドー!終わったわ!…ほらっ!タンクとやらも手に入れたわよ!(エネルギータンクをニグレドに渡す) ニグレド:うんうん、これで問題ないと思う!ありがとう、サレナ! ルベド:仕事が早いな〜サレナ! サレナ:ふふん、誰かさんと違って手際が良いからねー♪ ルベド:くっ…悔しいが事実だ… ニグレド:あはは♪…さぁ、改めて。星の方舟はこっちだよ〜!着いて来て! 0:この先、彼等に待つのは幸か、不幸か。運命の歯車は再び、動きだす。 ♪:1950DAの接近 0:Enemy•side。 0:異空間。 異形なる者(力):主、只今戻りました! 異形なる者(知):同じく、戻りましたわ。 異形なる者(技):…帰還しました…。 ???:揃ったか、まずはジェネから報告を上げよ! 異形なる者(知):はいな、わたくしは地上の原理と動植物等を重点的に調べてきましたわ! ???:ふむ、我に有益ある情報か? 異形なる者(知):先ず、地上の原理から申し上げますわ!地上には歴史という概念があり、人はあらゆる生命体と共存をしているとの事。 ???:あらゆる生命体とは何だ?具体的に申してみよ。 異形なる者(知):はいな、わたくし達が住む、異界とは異なり、食事をするのも、遊ぶのも、戦うのも時間というものに縛られて、限られた時の中で行われているというのです。あらゆる生命体については人間、翼人、妖精、鬼等の知的生命体がいる模様ですわ! ???:ふむ、その中で利用出来そうなものはあったか? 異形なる者(知):人間は心が移ろいやすい生き物と言う話…わたくしめに良い考えが御座います! ???:良い考えとはなんだ? 異形なる者(知):地上にいる、人間達の心を奪い、無機質な殺戮兵器に変え、主に献上(けんじょう)しましょう! ???:ほう?ジェスよ、良い手土産を期待しておるぞ。 異形なる者(知):はいな、それでは行って参りますわ! ???:うむ。 ???:続いて、ヴァシュロン!報告を上げよ… ♪:ソニックバード作戦 0:双星の武人。 グリーヴァ:フェルマー殿、先の戦、お見事だったぞ! フェルマー:ほっほっほ、お主も中々いい動きであった! グリーヴァ:ガッハハハ!……時にフェルマー殿、空の裂け目(GATE)についてはどうお考えか? フェルマー:うむ、恐らくじゃが…古(いにしえ)の創造神の封印が解かれたのだろうな。 グリーヴァ:創造神だと…?!何の為に、封印を? フェルマー:わからぬ…これは妾の憶測じゃが、何者かが意図的に解放したとしか思えんのじゃ! グリーヴァ:ふむ、黒い衣服を見に纏った、あの者達が関与している可能性は? フェルマー:うむ、あの者達が解いた可能性は大いにあるのー。 グリーヴァ:…… フェルマー:む…??グリーヴァ?急に虚空なんぞ見上げてどうしたのじゃ? グリーヴァ:フェルマー殿よ、約束は守れそうに無いかも知れぬ! フェルマー:約束?あー…あの日のか。 ♪:弔い合戦 0:another story2 共同戦線。 0:王號暦199年、異なる星同士の抗争は絶えなかった。その戦火は瞬く間に拡がり、後に異族戦争と呼ばれるものとなった。 0:翼人の住む星、エンジェラース。 フェルマー:おのれぇ!!鬼どもめ…我が国の物資を妾が不在なのをいいことに奪いおって!鬼は一匹残らず根絶やしにしてくれよう! フェルマー:皆の者!奪われた物資を奪還し、鬼の住む星など捻り潰してしまうのじゃ! 翼人兵:ぅおおお!!! 0:鬼の住まう都、豪鬼城。 グリーヴァ:命が惜しくなければ、かかって来い!この戦神グリーヴァ、どこにも臆しはせん! グリーヴァ:翼の生えた、小うるさい亜人共に鉄槌を!奴等の構える、珍妙な城を斬り落とせぇえ!! グリーヴァ:今こそ、武功を上げる時ぃ!!闘う意思がある者は武器を持てぇいい!! 鬼兵:おおおぉぉお!!! 0:両者は人里離れた戦場へと駆ける。 0:グリーヴァ率いる、鬼兵58000人 0:フェルマー率いる、翼人兵48000人 0:僅か、フェルマー陣営は劣勢。 フェルマー:くぅ、妾の兵達が圧されておるのー。このままでは無駄に兵を散らすだけよ…何か策はないかー? 0:グリーヴァ陣営。 グリーヴァ:ガッハハハ!皆の衆よ!このまま、突き進めぇい!!俺らの勝ちは既に約束されたものよ!! 鬼兵:グリーヴァ様!何やら、奴等の動きが不穏です。 グリーヴァ:む?なんだと?何事だ?! 鬼兵:数こそは減らせましたが…先程から妙な妖術を使ってくるのですが… グリーヴァ:妖術だと?そのような情報は俺の耳に入っていなかったぞ?……急ぎ、調べよ! 鬼兵:はっ! ♪:追跡者 0:フェルマーの陣営に妙な影。 フェルマー:お主は、一体全体どこから現れたのじゃ?! ???(技):お困りのご様子、力を授けよう! フェルマー:力じゃと??……!妾の兵らが妙な術を使って?! ???(主):どうだ?我らの力は!素晴らしいだろ? フェルマー:お主らは何者じゃっ?味方か、それとも敵か…どっちなのじゃ?! ???(知):うふふ、あたしらは異界から来た住人と言ったら理解出来るかしら? フェルマー:異界?!どこじゃ、そこは!何故、妾達に与してくれるのじゃ? ???(技):それは秘密だ…!…遠くない未来GATEが開く! ???(力):楽しみにしておけ。ふっははは! フェルマー:ま、待つんじゃーー! フェルマー:GATE?異界?何の事じゃ…? ♪:軽序曲 0:その後、フェルマーはグリーヴァ陣営に白旗を上げ、和平の為に使者を送った。 鬼兵:失礼します!グリーヴァ様、フェルマーが和平を結んで欲しいとの事。 グリーヴァ:何?!フェルマーめ、考えが読めぬ。俺らに恐れをなしたと言う訳か? 鬼兵:グリーヴァ様!!使いの者がお見えになっておられますが、如何されましょう? グリーヴァ:うーむ…フェルマーの意図は分からぬが、罠と言う事も無さそうだ。…構わぬ、通せ! 鬼兵:はっ! 翼人兵:失礼、グリーヴァ殿に書状を渡すよう参った。 0:未知なる力の正体、異界、GATE、和平について事細かく書かれている。 グリーヴァ:ふむふむ、なるほど!詰まる所、先程の妖術はその異界から来た未知なる生命体の仕業と言う訳だな。 グリーヴァ:良かろう!!来るべき敵の襲来に備えて、和平を結び、共闘しようぞ!!フェルマー殿。 グリーヴァ:然し、物資の配分を二倍と言う条件は絶対だ!そこは是が非でも、呑んで貰おう!! 0:斯くして、異族戦争は終わりの鐘を告げた。 ♪:夜行列車 0:和平を結んだ後。宴を行う、両武神。 グリーヴァ:フェルマー殿よ!今宵は呑み明かそう!!宴だ!! フェルマー:うむ、グリーヴァよ。約束(共闘)の件、くれぐれも反故にはしないようにのー! グリーヴァ:愚問だ!俺は世界一、義理堅い男だぞ、フェルマー殿よ!ガッハハハ!! フェルマー:グリーヴァよ、呑みすぎじゃ!! ♪:寂漠 0:現代。 グリーヴァ:……すまぬ、フェルマー殿よ。次に相見える時はお互い刄を交える事になるかも知れぬ故! フェルマー:グリーヴァ…この件を反故にすると言うのなら妾は全力でお主を止めるぞ! グリーヴァ:……さらばっ!永遠の好敵手よ。 フェルマー:グリーヴァ……何故じゃ!理解に苦しむ…。

Stranger Of Chaos⚔️(ストレンジャーオブケイオス) ~悪しき創造神と英雄の意思を継ぐもの~ 第一部。 *0の表記はト書き(N)を含む* 〜登場人物〜 ルベド18歳♂:ギルド商会ブラッドヴェルにその身を置く、純朴な青年。愛用武器は父から受け継いだハーフデュランダル、母からは魔甲(属性によって得られる術、技が変わる)サレナに尻を敷かれている。幼きルベドを兼ね役。 サレナ20歳♀:特にルベドに対しては面倒見が良く、武道の道を極めた女性。すぐに拳や脚が出るのが玉に瑕。愛用武器はすーぱーなっこぉ(メリケン、三節棍等)体術主体の技を繰り出す。幼きサレナとイレスと兼ね役。 フェルマー15歳?♀(のじゃロリ):翼人(つばさびと)背に翼を生やした異なる種族。自国の豪傑な武人で鬼人族のグリーヴァとは旧知の仲。口調にやや特徴はあるが変な奴ではない。大鎌を自由自在に扱う。愛用武器はソウルスレイヤー。潜在能力を引き出すと吸収を習得する。異形なるもの(知)、ミランダ、ミレイユを兼ね役。 グリーヴァ43歳♂:鬼人(おにびと)フェルマーと同様に異なる種族で、自国の総大将。鍛え上げた肉体で豪快に二刀を振るう。 愛用武器は修羅一文字&無双返り咲き。若干、俺様気質だが情には熱い。愛妻イレスを狂愛している。異形なるもの(技)、店主、邪龍ケイオスドラゴン、N4922Xを兼ね役お願いします! ニグレド24歳♂:異族と人族とのハーフ。温厚な性格で、滅多に牙を剥かない。ひょんな事から、ルベド達と旅を共にする。愛用武器は巨大な2つの盾、アイギスとイージス。 生まれながら、簡易的な治癒術が使える。 主に状態異常を起こし、妨害する技を使う。 サポート的な存在。異形なるもの(力)、ジョンソン、鬼兵、翼人兵、???を兼ねる。 アルベド22歳♂全てが謎に包まれている。とある事がキッカケで二面性を持つ。 愛用武器は魔爪(まそう)→魔を封じ込めた籠手、不遇戴天。 ???、???(主)、アルベド?を兼役。 ???♂:宇宙に災厄を降らした創造神。過去、英雄ローレンスの活躍により、その肉体は封じられたが…どういう訳か残留思念だけが残り、三つの脅威を従えるため再び、君臨した。器(肉体)となる者を探している。 異形なる者(力)46歳♂:名はジーフリード。戦闘狂。三つの脅威の1人で動きは鈍いが、その一振りは天地を揺るがす程の破壊力。愛用武器は理の狂剣(ことわりのきょうけん)特殊技能、バーサーカー(狂人化)モードと言う切り札がある。???(力)、側近、ローレンス、執行者ザファゲイルを兼役推奨。 異形なる者(知)32歳♀:名はジェス。ジーフリードと同様、三つの脅威の1人。目が眩む程の美貌を持ち、妖艶な言動で翻弄する。上品だが、サディスト。愛用武器は理の魔符(ことわりのまふ)異界より出し下僕達を召喚して戦う。あらゆる生命体を無機質な物体に変え、意のままに操る、特殊技能を持つ。ミレイユと???(知)、シーパー、ターニアを兼ねる事をお勧めします! 異形なる者(技)28歳♂:名はヴァシュロン。主(???)に絶対なる忠誠を誓う、寡黙な青年。ジーフリード、ジェスに並ぶ、三つの脅威の1人。時折、毒を吐く。ジェスとは馬が合わないらしい。愛用武器は理の大槍(ことわりのおおやり)亜空間を形成させる特殊技能を持つ。???(技)、翼人兵、断罪者ミトス兼ねて下さい。 ローレンス76歳♂ 悪を特殊な棺に封じ込める使命を背負った、ファーストキー(原初の鍵)の末裔。王號暦194年、邪教徒(???)を封じ込めた勇敢な英雄。然し、歳を重ねたせいか、そのチカラは使用する事が出来なくなってしまう。 復活してしまった脅威に立ち向かう為、智学に生涯を捧げ、老賢者となる。 ニグレドの事を孫のように接する。 若きローレンス20歳♂ 以下略。愛銃カオスレイ。 ジョンソン35歳♂:ルベドの父親だが血は繋がっていない。ルベドを本当の子のように愛す。妻ミランダを溺愛している。ギルド商会ブラッドヴェルで数々の依頼をこなして来た賜物か、剣技には長けている。愛剣ハーフデュランダル。 ミランダ30歳♀:ルベドの義理の母親。親の英才教育を受け、魔甲使いとなった。夫ジョンソンを強く慕っている。ジョンソンと同じく、ギルド商会ブラッドヴェルの傭兵。 ミレイユ31歳♀:サレナの母親、厳格な性格で母性溢れた女性。ジョンソン、ミランダとは昔から仲が良い。 イレス40歳♀ 鬼姫と言う異名を持ったグリーヴァの妻。口調が荒い。 店主30歳♂:性格がクズ。 側近(不問)グリーヴァに仕える従者。 鬼兵(不問):グリーヴァの兵士。 翼人兵(不問):フェルマーの兵士。 邪龍ケイオスドラゴン:(不問)亡者の洞窟のヌシ。人語喋ります。 N4922X(不問):メデューサの丘に現れた、無機質な物体。SEを使って演じるのも有りです。 ジャイアントゲレル(不問)メイガス海岸の道を塞ぐ、気持ち悪い人外です。難易度高めです。 魔獣シメール(不問)三種の異なる身体を持つ悪しき獣。ジェスが生み出した玩具(ペット)こちらも難易度高めです。 無尽君45式(不問)ヘレティックフェザー艦内の操縦、雑用等を行っている、人工知能。 ゼフ20歳♂星を観察する事に命をかけている。困った人を放って置けない、気の優しい人柄にシーパーは惚れ込んでいる。 シーパー20歳♀ゼフ自慢の彼女!我儘な部分が目立つが、そこも憎めないのは彼女の魅力。操縦は慣れてないが、基礎は身に付いてる。 ターニア22歳♀研究員。とある研究で命を散らす。アルベドの事を密かに想っていた。 アデス35歳♂所長。マッドサイエンティスト。ターニアを実験台にした下衆。 心を司る者(不問)試練の間、一階層のボス。 力を司る者(不問)試練の間、二階層のボス。 愛を司る者♀試練の間、最下層のボス? ライネル30歳♂ルベドの父親? プリシラ28歳♀ルベドの母親? 創造神ミハイル♂肉体を得た姿。 執行者ザファゲイル27歳♂ミハイルに仕える番犬。スラム育ちの為、粗暴。 断罪者ミトス29歳♂ミハイルに仕える番犬。口調は柔らかいが毒舌で論理的思考。 0:ナレーション(不問) 0:****************** ♪:運命に抗うものの最後 0:「王號暦(おうごうれき)294年、グランディア大陸に突如として現れたinvader(侵略者)達が世界を脅かしていた。」 異形なる者(力):フフ、この時を何千、何万と待ちわびていた事か! 異形なる者(知):永き時間をDeadPrison(死の監獄)に幽閉され、身体が鈍って(なまって)しまいましたわ! 異形なる者(技):…主の命(めい)とあらば止むを得まい。 0:「地に降り注いだ、三つの脅威達が混沌を生まんとしていた。」 ♪:おてんば姫 0:グランディア大陸・王都ルミレル 0:「人と様々な種族が共存する、王都ルミレル。此処には特殊な運命を背負った若者がいた。」 ルべド:ふぅ…今回の依頼は骨が折れたな……!?あ、いっけねぇ!サレナに呼ばれてたんだった…急がないとな!! サレナ:……遅いわね!!ルべドのやつ、今日が「大事な日」だって忘れているのかしら?(怒 ) サレナ:……後でデラックスパフェを奢らせてやるわ! 0:疾風の如く、向かってくる中性的な顔立ちの青年。 ルべド:はぁはぁ……はぁ……!サレナ~!遅くなってご… サレナ:…おーりゃああ!!(正拳突きを喰らわす) ルべド:ぐぉはぁ?! サレナ:ふん…ざまぁみろぉ!ばーか! ルべド:いでぇな!いきなり殴る事ないだろ! サレナ:あんたが遅れたのが悪いんでしょ!今何時だと思ってんのよ?二時間も待ったのよ! ルべド:悪かったって、、悪気は無いんだ!今回受けた依頼が思いの外、苦戦して…… サレナ:言い訳はたくさん!!罰として、ここから南西にある、ジューシーパラダイスって言うお店でデラックスパフェを奢りなさい! ルべド:え…サレナ……討伐の報酬金をパフェに変える気かよ!?あ、あんまりだ…… サレナ:うるさい!!もう一発喰らいたいの? ルべド:…くぅぅ…… サレナ:ほら、急ぐわよ! 0:苦悶の表情を浮かべた青年はトボトボ歩き出す。 ♪:ムーンライトカフェ 0:ジューシーパラダイス店内。 店主:こんな夜分遅くにお客さん?!いらっしゃいませ~! サレナ:お兄さん!このお店で一番大きいパフェを持ってきて! 店主:ぇえ?!今からですかぁ?…もう後、30分で店終いなんですが… サレナ:そこを何とか!ねぇ?!(メリケンサックを握る) 店主:め、メリケン…!?ひぃい!……は……はい!今すぐお作り致します!! 0:額から滝のような汗を流し、厨房へ向かう店主。 ルベド:おい、サレナ!流石に物欲が過ぎないか!? サレナ:あぁん?!何か文句ある? ルベド:文句とかじゃなくて…お前のやってる事はどこからどう見ても脅迫だぞ! サレナ:ふん…!元を正せば、あんたが遅れたのが原因でしょうが! ルベド:ぅぐ…何も言い返せない自分が憎い…… 0:七種類の果物で色づけし、何層にも連なった、モンスター(巨大)パフェを荷台に乗せ、店主が申し訳なさそうにテーブルへ運ぶ。 店主:た、大変長らくお待たせしました!(これ喰ったらとっとと帰れよ……) ルべド:ぎょえ!?で、デカっ!…店主さん、おいくらですか…? 店主:そうですね、、特別に10000ドルチェにマケときますよ~? ルべド:え?10000ドルチェ?!!俺の全財産が……はい……(渋々、お金を出す) 店主:毎度ありぃ!! サレナ:きゃはぁあ!!(目をギラギラ輝かせる) ルべド:え!?サレナ、まさかこれ全部一人で喰う気か?! サレナ:う~ん、さすがにこの量は一人で食べ切れないわね… 店主:それでは…ご、ごゆっくりどうぞ~!(クク……下剤がたっぷり入ってるとも知らずに。) ルべド:店主さん、サレナのわがままを訊いて頂き、有難うございます! 店主:は、はい!?……お、お気に為さらず♪(良いからはよ、喰えや!) 0:自分の身の丈程ある、モンスターパフェを前に二人は長考している。 サレナ:ルべド~!!手伝ってくれるわよね?? ルべド:はぁ……やっぱりそういう話になるよなぁ…… サレナ:当然でしょ!あたしが三分の一を食べるから、残りは頼むわね♪ ルべド:いやいやいや、正気か?!喰える訳ないだろ!! サレナ:んう?あむ…あむ…あむ……あむ……むにゃか言ったぁ?……あむ……あむ……(巨大なパフェを喰らう) ルべド:喰うか、喋るかどっちかにしろって…… 0:数時間後、サレナの顔色に変化が。 サレナ:あむ……あむ……うっ……お腹いたぁ……ルベドー助け…… ルべド:サレナ?おい、どうした?!顔色が悪いけど、大丈夫か!?馬鹿が……喰いすぎなんだよ……。 店主:ぎゃはははは~♪いい気味だ♪ 0:ルベドはサレナをトイレまで連れて行く。 サレナ:……いたたぁ……お腹が……締め付けられるように痛い…… ルべド:はぁ…やれやれ…自分自身のキャパシティーを考えてから喰えよな…… ♪:野良猫の葬列 0:ルベドは単身席に戻り、不意に窓から外の景色を見ると…空が異様に真っ赤に染まっていた。 ルべド:ん?空が妙に赤いな。…!あの、光る物体は何だ!? 0:割れた空の裂け目から、高速で動く物体が無数に出現し、空を舞っている。 ルベド:……!?段々とこっちに近付いて……!?はっ!サレナに伝えなきゃ!! 0:一方、サレナは波を越えたのか落ち着きを取り戻りしていた。 サレナ:……ふぅぅぅ……死ぬかと思った…… ルベド:サレナー!!(勢いよくトイレの扉を開ける) サレナ:え……?!る、る、る、ルベド!? ……な、何してんのよ!!……はぁーあっ!!(回し蹴り) ルベド:……ぐぉふぁ!? 0:痴態を晒した哀れな女性の回し蹴りがルベドの顎に直撃。 ルべド:……な、なんでだ……ガクッ サレナ:……ふん! サレナ:…?外が騒がしいわね。まさか、 ルベドのヤツはそれをあたしに伝えに……!? 店主:ひぃぃ!に、逃げないとっ! 0:店主が外に出ようと扉を開けた刹那、肉体は跡形もなく吹き飛んだ。 サレナ:ぁ……そ、そんな……惨(むご)い…… ルべド:ぅうん……!? 0:トイレで気絶していたルベドが目を覚ました。 サレナ:ルベド……あたし……あたし……ぅうぅう……(涙) ルべド:サレナ……!(優しく抱擁) ♪:ソニックバード作戦 0:その頃、空では異族の戦闘が行われていた。 フェルマー:どうしたのじゃ、グリーヴァよ。出遅れておるぞ? フェルマー:妾の秘技をとくと見よ!乱(みだれ)・月尖煌(げっせんこう)! 0:翼を背負った凛とした女性が大鎌を振り下ろし、対立している組織の兵達を薙ぎ倒していた。 グリーヴァ:ガッハハ! さすがは光速の堕天使、フェルマー殿!噂に違わぬ実力よ! 0:全身を甲冑の様なもので覆い、両腕にリーチの長い刀を持ち、得意げに一刀両断し、次から次へと撃破していく様は正に鬼神のよう。 グリーヴァ:これ以上、フェルマー殿に遅れを取るわけにはいかぬな! グリーヴァ:この戦神グリーヴァ、決して地に膝はつかぬ故!立ちはだかる者は斬り捨てるのみ!双刃滅流斬!(そうはめつりゅうざん) フェルマー:ふっふっふ、相も変わらず力技じゃのう。久し振りの共闘、燃えてくるわ! グリーヴァ:ガッハハハ!俺も血が滾ってきたぞ!フェルマー殿よ、どちらがより多く殲滅出来るか勝負といこうぞ! フェルマー:なるほどのう!それは妙案じゃな!言っとくが、手は抜かぬぞ? グリーヴァ:ふっ、こちらも全力で行かせて貰おう!……ふん!せぇい!うぉりゃー!! 0:再び、堅牢な鬼神が閃光のような速さで飛び回り敵を殲滅していく。 フェルマー:グリーヴァめ、ヤケに張り切りおって……ガス欠になり、失速するのが目に見えておるわ。…そろそろ、妾も行こうかの!はぁぁー!てぇいやあ! グリーヴァ:ぜぇ…ぜぇ……こいつら無尽蔵に生み出され、キリが無いな! フェルマー:次から次へと、ぞろぞろとウジ虫のように湧きおってー! グリーヴァ:む?あの、黒い衣服を着てる奴らは何者だ?! 0:空に浮く鉄の塊から出てきたのは、黒装束を身に纏った謎の三人組だった。 異形なる者(技):不本意だが、我が主の為…葬らせて頂く……!空破衝!(くうはしょう) 0:長髪で黒装束を身に纏った中肉中背の青年は豪華な装飾が施された漆黒の大槍から、目にも止まらない速さで衝撃波を何度も繰り出す。 グリーヴァ:ぐっ……!ぜぇ…ぜぇ…完全に油断したわ! フェルマー:…!ぐ、グリーヴァが圧されておるじゃと?! グリーヴァ:ガッハハハ!敵ながら天晴れよ!そのほう、名は何と申す? 異形なる者(技):貴様のような下等な者に名乗る名など、持ち合わせていない…。 異形なる者(技):下らんお喋りは不要…次で終わ… 異形なる者(力):おい、いつまで油を売ってるつもりだ?主がお呼びだ、帰るぞ! 異形なる者(技):鉄の鬼……命拾いしたな。 グリーヴァ:…中々、面白い御仁であった! 0:グリーヴァの窮地を救おうとフェルマーが駆け寄ってくる。 フェルマー:グリーヴァ、大丈夫かの?謎の黒装束の男から受けた傷が深そうじゃが。 グリーヴァ:ガッハハハ!フェルマー殿、心配は御無用だ!ただの掠り傷よ! フェルマー:ふん、強がりおって! ♪:午後の雨に打たれて 0:HERO•side サレナ:ルベド…街が……滅茶苦茶になっちゃった…… ルべド:ギルド商会のソコロフさん…武具屋のターニャおばさんも…道具屋のダレルおじさんも…宿屋のラスティさんも…いつも遊んでくれた翼人(つばさびと)のルールお姉さんも…妖精族のパックルくんも…みんな……みんな、死んでしまった…消えてしまった…。 ルベド:荒廃した大地に置き去りにされた俺とサレナ…これからどう生きていけば……。 ルベド:父さん、母さん!…俺はどうすれば……。 ルベド【N】:10年前、俺の両親は亡者の洞窟で討伐対象であるヌシとの戦闘で邪龍に討ち破れ、帰らない人となった。 ♪:眠りにつく世界 0:another story 1 結束。 幼きルベド:お父さん、お母さん!行ってらっしゃあい!気を付けてね。 ミランダ:すぐ帰って来ますからね、良い子にお留守番してるんですよ? ジョンソン:ルベド、私らが居ない間はお隣のサレナちゃんと遊んでなさい! 幼きルベド:はぁーい♪ ミランダ:ジョンソン、行きましょう!余り時間を掛けては報酬金が下がってしまうわ。 ジョンソン:ギルド商会(ブラッドヴェル)に登録して、24年…ようやく僕等も豊かな暮らしが送れるチャンスが回って来たんだ!…急ごう! ミランダ:えぇ!私達なら、きっと大丈夫よ!私の魔甲の力と。 ジョンソン:僕の剣技で。 0:ミランダとジョンソンが家を出た後、ルベドはサレナの家に向かう。 0:ルベドが住む家の隣に位置する、草原のような色合いで塗装された家を訪ねる。 幼きルベド:こんにちはぁ〜! 幼きサレナ:はぁーい!今でまぁー…!?だぁれ?ママー!!ママー!! ミレイユ:はい、はい!今行きますー、近所迷惑になるから、そんなに大きな声を出さないの。 0:二人が出会った事により、運命の歯車は廻り始める。 ミレイユ:どうしたの?サレナ? 幼きサレナ:ママー、この子だぁれ?? ミレイユ:君は…ルベドくんよね?話はジョンソンさんから聞いてるわ。 幼きサレナ:るべど?? 幼きルベド:こんにちはぁ!きみがサレナちゃん??よろしくね♪ 幼きサレナ:…べー! ミレイユ:コラ!サレナ、ちゃんと挨拶しなさい!! 幼きサレナ:よ…ろ…し…く… 幼きルベド:うん♪(握手を求める) 幼きサレナ:べー!!(走り去る) ミレイユ:ごめんなさいね、ルベドくん。普段はこんな子じゃ無いのよ。ルベドくんがあまりにも可愛いから照れてるのよ。ぅふふ♪ 0:時間が経つに連れて、二人はぎこちなくも徐々に打ち解けていく。 0:一方、ミランダとジョンソンは洞窟の最奥(さいおう)に着いていた。 ♪:宵露洞窟 0:亡者の洞窟•最奥。 ジョンソン:ミランダ、此処に討伐対象の邪龍(ケイオスドラゴン)がいるらしいが。 ミランダ:ぇえ、油断は禁物ね。…私も魔甲の力を解放しておくわね。 ジョンソン:君の魔甲の力は身体に負荷が掛かるからね…あまり無理はしないでくれよ? ミランダ:大丈夫よ、ジョンソン!かれこれ、貴方とは10年近くも共に戦ってるのよ?足手纏いにはならないわ! ジョンソン:分かってる、君の腕は僕も買ってるよ!でも、君は勇敢である前に一人の じょ… ♪:内なる世界を統べる魔王 0:突如、洞窟内に地響きが轟く。 ミランダ:ジョンソン…! ジョンソン:ああ…ヌシが現れたみたいだ! 邪龍ケイオスドラゴン:ワレノ…フカキ…ネムリヲ…サマタゲルノハ…キサマラカ…サレ……ニンゲン…。 ジョンソン:…僕等の人生が掛かっているんだ!!……ここは退(ひ)け無いッ! 邪龍ケイオスドラゴン:オロカナ…ワイショウナ…ニンゲンヨ…ミヲモッテ…コウカイセヨ… ミランダ:喰らいなさい!!魔甲(焔)…紅蓮の太刀!燃えろぉお!! 邪龍ケイオスドラゴン:ヌルイワ……ダークパルス!! ミランダ:きゃぁーー!!! ジョンソン:ミランダぁー!…よくもミランダをーー!研ぎ澄ませ…剛破烈風斬!(ごうはれっぷうざん) 邪龍ケイオスドラゴン:………グギャァ! 0:瀕死なミランダを抱き寄せる、ジョンソン。 ジョンソン:ミランダ…ごめん…ごめんよ…僕が不甲斐ないばかりに…… ミランダ:はぁ…はぁ…はぁ…ジョン…ソン……私………本当はね……貧しくても……貴方と一緒なら………ゴホッ…ゴホッ…幸せだったの……お金より……貴方とルベドが居れば…充……分……(事切れた) ジョンソン:み、ミランダ?…そ…そんな嘘だろ?!…僕を置いてかないでくれよ……ミランダ…ミランダぁあああッ!!(絶叫の中に涙) 邪龍ケイオスドラゴン:…フン…キサマモ…ホフッテクレル… 0:生きる希望を失ったジョンソンはミランダの元へ逝く事を決意。 ジョンソン:邪龍よ、お前に喰われて消化されるくらいなら、僕とミランダの思い出が詰まった、このハーフデュランダルで最期を…!!グサッ!……ぐっ!はぁ…はぁ……ミランダ…独りにしな…(事切れた) 邪龍ケイオスドラゴン:フン…ニンゲントハ…アワレナイキモノヨ… ♪:七月の水平線 0:二人の死はギルド商会に知られ、いつしかミレイユの耳にも入る。 ミレイユ:ジョンソンさん…ミランダさん…お悔やみ申し上げます…どうか安らかに。 幼きルベド:ミレイユおばさん、お父さんは?お母さんは?いつになったら帰ってくるの?? ミレイユ:ルベドくん……(抱擁) 幼きサレナ:ママー!わたしにもギュッして! 幼きルベド:お、おばさん!?く、苦しいよーー!! ミレイユ:ルベドくん…ごめんなさい…ぅう…(涙) 幼きサレナ:ぶぅー!ぶぅー!ルベドばっかりずるぃ〜!! 幼きルベド:おばさん、お父さんとお母さんはもう帰って来ないんだね… ミレイユ:ルベドくん、落ちついたらあなたに渡したい物があるの。 幼きルベド:…?? 幼きサレナ:なんの話ーー?? 0:3日後、ミレイユは食料調達の為、黒曜山に珊瑚ダケを取りに行ったが…道中で瘴気にあてられ、帰らぬ人となった。 幼きサレナ:ルベド…ママが…ママが…ぐす…ぐす…ぅぇぇんー!(涙) 幼きルベド:サレナ…ぼくが君を一生守るよ!(寄り添い合う) 0:その後、ルベドとサレナはブラッドヴェルのソコロフというギルド長の元に預けられた。 ♪:昼下がり気分 0:すっかり成長を遂げた、ルベドとサレナ。 0:ルベド16歳 サレナ18歳。 サレナ:ルベドー!まーた、失敗したの ね? ルベド:サレナ〜戦闘は俺に向かないって!父さんや、母さんのようにはいかないんだよ… サレナ:だっらしないわねぇー!シャキッとしなさいよ〜!親の形見である、魔甲と剣が泣いてるわよ! ルベド:はぁ……装備は整ってても、本人の素質が無けれ… サレナ:ぅおりゃ!!(アッパーカットを見舞う) ルベド:…ぐふぉ! ♪:小さなオルゴール 0:回想 形見。 ミレイユ:ルベドくん、待っていたわ!さぁ、そこの赤い宝箱を開けてみて! 幼きルベド:うん! 0:宝箱を開けると、魔甲と刀身が真紅に染まった上等な剣が出てきた。 幼きルベド:ミレイユおばさん、これなぁに?? ミレイユ:これはね、ルベドくんのお母さんとお父さんの形見よ。貴方の物よ。持っていきなさい! 0:物珍しそうに眺める、ルベド。 幼きルベド:……うーん?? ミレイユ:魔甲はね、こうやって腕に通して装着すると、術を操れるようになるの。使用してる時は体力を奪われちゃうみたいだから使い過ぎは危険よ? ミレイユ:この剣はハーフデュランダルって言ってね。貴方のお母さんがお父さんにプレゼントした、と〜っても大切な物なのよ。 ミレイユ:己の運命に打ち勝ちなさい!ルベドくんなら、きっと出来るわ!…サレナの事を宜しくね♪ 幼きルベド:んーー??よくわかんないけど、わかったぁ!おばさん、ありがとー♪ ミレイユ:ふふふ♪ ♪:泣かないで 0:現代。 ルベド:【N】10年前、ミレイユおばさんが俺に投げ掛けてくれた言葉の意味…今ようやく理解が出来た気がするよ。 ルベド:【N】サレナは俺が守る!俺は逃げない!運命という荒波に打ち勝ってやるッ! 0:泣き崩れてる、サレナに寄り添う。 サレナ:ルベド…ぅうう……(涙) ルベド:サレナ、行こう!俺が君を守る!! 幼きルベド:ぼくが君を一生守るよ! 0:幼き誓いが甦る。 サレナ:……はっ!…ルベド……!ちゅ(接吻) ルベド:さ、サレナ?! 0:お互い暫くの間、頬を赤らめる。 サレナ:ほ、ほらぁ!早く行くわよ!! ルベド:やれやれ…へいへい〜! 0:絆を結んだ若き男女が過酷な運命に抗おうと歩みを進めた。 ♪:荒野を行く 0:荒れ果てた大地をひたすら進む二人。 ルベド:はぁ…はぁ……おい、サレナぁ!いくら歩いても、景色が全く変わらないんだが? サレナ:当たり前でしょ!何もかも吹き飛んで無くなってしまったんだから。 ルベド:それは分かってるんだけど、これじゃ途方もないって言うか…ぐぅう…腹も減ってきたし… サレナ:うっさいわねぇー!急な腹痛でパフェを全部流しちゃったせいで、あたしもお腹空いてんのよ!!…?誰かしら、あそこにいるの…? ルベド:ん?サレナー?急に立ち止まって、どうしたんだ? サレナ:しっ!右上の丘に誰かいるのよ。(小声) ルベド:右上の丘?メドゥーサの丘の事かな?全身を石に変えてしまうモンスターが眠っているって言われてる。(小声) サレナ:何をしているのかしら?もうちょっと近付いて… ルベド:ダメだって、そんなに接近したら見つかってしま……あ…… 0:ギョロりと何かに睨みつけられる。 サレナ:どうしよう…完全に見られた! ルベド:はぁ……ほら、手を掴め!逃げるぞっ! 0:全速力で駆け出す! サレナ:はぁ…はぁ…はぁ…はぁはぁ…!もうダメぇ…動けない……! ルベド:はぁ…はぁ…はぁはぁ…!おい、座るな!しっかりしろって! 0:背後に気配を感じる。 ルベド:なんだ…この感じ!?サレナ!大丈夫か? サレナ:ルベド、あたしは大丈夫…って!? ♪:機械工場 0:サレナが振り向いた瞬間、鋼鉄の鎧にその身を包み、両腕に盾を持った人物が仁王立ちしていた。 ニグレド:君達は何者だい? ルベド:…(おかしい、さっきの違和感が消えている。あれは何だったんだ!?) サレナ:あんたこそ、誰よ?(メリケンを握る) ルベド:サレナ、身構え無くても大丈夫だ。その人は悪い人じゃなさそうだぞ! サレナ:そ、そうなの?? ニグレド:あはは、愉快な人達だね。僕はニグレド、訳あってこの世界に降り立った異族さ! ルベド:降り立った異族?ニグレドは別の星から来たって事? サレナ:何よそれ、意味がわからないわ… ニグレド:僕は異界から来たんだよ! 0:突飛な発言に驚きを隠せない二人。 ルベド&サレナ:えぇ?! ニグレド:あはは、本当に仲が良いんだね♪詳しい話は星の方舟(はこぶね)に着いてから話すよ! ルベド:星の方舟?? サレナ:道中にその星の方舟だけでも、教えて欲しいわね。色々な事がいっきに頭に入って来て気がおかしくなりそうよ… ニグレド:あはは、星の方舟はね、宇宙間を移動出来る便利な乗り物なんだ。 ニグレド:勿論、宇宙だけじゃない。このグランディア大陸でも移動出来るよ。 ルベド:それじゃあ、何で歩いてんの?移動可能なら、星の方舟に乗った方が早いんじゃないのか? サレナ:ルベド、あんたと珍しく意見が合いそうだわ! ニグレド:それには深い訳があるって言うか…エンジンタンクの残量が切れてしまったと言うか… ルベド:いやいや、答え言ってるじゃん! ニグレド:あはは! サレナ:つまりはそのエンジンタンクとかいうのを直さなきゃどうにもならない訳ね。 ニグレド:ご明察。荒廃した大地にそんな物がある訳は無いと諦めかけた時の事なんだけど… ルベド:どうにかなりそうなのか? サレナ:ニグレド、焦らさないで早く言いなさいよ! ニグレド:えっとね。先程、メドゥーサの丘で人型アンドロイドを見つけたんだよ。 ルベド:人型アンドロイド?(まさか、あの変な感じはそいつから感じたものなのか…?) サレナ:はぁ……意味分からなすぎて、段々と頭が痛くなってきたわ… ニグレド:サレナ、顔色が優れないみたいだけど…大丈夫? サレナ:だ、誰のせいよ!! ルベド:サレナ、落ち着け!取り敢えず、その人型アンドロイドというのを探そう! ニグレド:ありがとう!…その様子だと、君達はN4922X(人型アンドロイド)から逃げて来たのかい? ルベド:え、ニグレド?何故、分かったんだ?? ニグレド:あー…言い忘れてたけど僕は他人の心の中が読めてしまうんだ。 サレナ&ルベド:ぇえ!? ニグレド:あはは!また、息ピッタリだね♪まぁ、その話も追々話すよ!さぁ、メドゥーサの丘に戻ろう! ルベド:そもそも、何でニグレドはメドゥーサの丘に向かわなかったんだ? サレナ:確かにそうね、あんた一人でその頑丈そうな盾でN492?とやらを殴り倒せたんじゃないの? ニグレド:N4922Xだよ。うーん、この盾って見るからに強そうでしょ?でもね、僕小心者で足がガクガク震えて…動けなくなっちゃうんだよね…あはは… ルベド:おいおい…その盾はお飾りかって! サレナ:はぁ……まったく…だらしない男しかいないわね… ルベド:サレナー?!何で俺を睨んで言うんだ?! サレナ:さぁ、何でしょうね? ニグレド:二人とも〜!着いたみたいだよ! ルベド:お、まだいるな!あいつか、よし魔甲を装着して早速… サレナ:はぁあー!三連脚!(さんれんきゃく) ルベド:ぐはっ! ニグレド:賑やかだね。 ルベド:おい!サレナ、いきなり何すんだよ?! サレナ:あんたは筋金入りの馬鹿なの!?ただでさえ、歩き疲れて体力が奪われてるって言うのに…体力を代償にする魔甲なんて使ったら、本当に死ぬわよ? ルベド:ごめん、サレナ…俺考えなしで… サレナ:ふん…あたしが倒してきてあげる!2人はそこで指咥えて観戦でもしてなさい! ニグレド:え、1人で大丈夫かな…? ルベド:ニグレド、サレナなら大丈夫だよ!武道の達人だから! ニグレド:え…達人?! 0:サレナは単身、N4922Xに近付く。 ♪:バトル・イン・ザ・ムーンナイト N4922X:ウィーン…ガチャン…(索敵中) サレナ:はぁーーあ、虎砲!(こほう)吹っ飛べぇえええーー!!! N4922X:ガチャン…ガチャン…攻撃モード実行… 0:武道を極めた女は容赦なく猛攻する。 サレナ:おりゃ!おりゃ!おりゃ!おりゃあー!無限•武荒拳!!(むげんぶこうけん) 0:何度も何度も荒々しい拳を叩き込む。 N4922X:システムエラー発生…システムエラー発生……(機能停止) サレナ:ふぅ…空腹での戦闘はやはり堪えるわね……ん?背中にある、ひし形のコレが…エンジンタンクとやらかしら?恐らく、これね…ふんっ!(N4922Xから取り外した。) ♪:荒野を行く 0:2人と合流する。 サレナ:ニグレド、ルベドー!終わったわ!…ほらっ!タンクとやらも手に入れたわよ!(エネルギータンクをニグレドに渡す) ニグレド:うんうん、これで問題ないと思う!ありがとう、サレナ! ルベド:仕事が早いな〜サレナ! サレナ:ふふん、誰かさんと違って手際が良いからねー♪ ルベド:くっ…悔しいが事実だ… ニグレド:あはは♪…さぁ、改めて。星の方舟はこっちだよ〜!着いて来て! 0:この先、彼等に待つのは幸か、不幸か。運命の歯車は再び、動きだす。 ♪:1950DAの接近 0:Enemy•side。 0:異空間。 異形なる者(力):主、只今戻りました! 異形なる者(知):同じく、戻りましたわ。 異形なる者(技):…帰還しました…。 ???:揃ったか、まずはジェネから報告を上げよ! 異形なる者(知):はいな、わたくしは地上の原理と動植物等を重点的に調べてきましたわ! ???:ふむ、我に有益ある情報か? 異形なる者(知):先ず、地上の原理から申し上げますわ!地上には歴史という概念があり、人はあらゆる生命体と共存をしているとの事。 ???:あらゆる生命体とは何だ?具体的に申してみよ。 異形なる者(知):はいな、わたくし達が住む、異界とは異なり、食事をするのも、遊ぶのも、戦うのも時間というものに縛られて、限られた時の中で行われているというのです。あらゆる生命体については人間、翼人、妖精、鬼等の知的生命体がいる模様ですわ! ???:ふむ、その中で利用出来そうなものはあったか? 異形なる者(知):人間は心が移ろいやすい生き物と言う話…わたくしめに良い考えが御座います! ???:良い考えとはなんだ? 異形なる者(知):地上にいる、人間達の心を奪い、無機質な殺戮兵器に変え、主に献上(けんじょう)しましょう! ???:ほう?ジェスよ、良い手土産を期待しておるぞ。 異形なる者(知):はいな、それでは行って参りますわ! ???:うむ。 ???:続いて、ヴァシュロン!報告を上げよ… ♪:ソニックバード作戦 0:双星の武人。 グリーヴァ:フェルマー殿、先の戦、お見事だったぞ! フェルマー:ほっほっほ、お主も中々いい動きであった! グリーヴァ:ガッハハハ!……時にフェルマー殿、空の裂け目(GATE)についてはどうお考えか? フェルマー:うむ、恐らくじゃが…古(いにしえ)の創造神の封印が解かれたのだろうな。 グリーヴァ:創造神だと…?!何の為に、封印を? フェルマー:わからぬ…これは妾の憶測じゃが、何者かが意図的に解放したとしか思えんのじゃ! グリーヴァ:ふむ、黒い衣服を見に纏った、あの者達が関与している可能性は? フェルマー:うむ、あの者達が解いた可能性は大いにあるのー。 グリーヴァ:…… フェルマー:む…??グリーヴァ?急に虚空なんぞ見上げてどうしたのじゃ? グリーヴァ:フェルマー殿よ、約束は守れそうに無いかも知れぬ! フェルマー:約束?あー…あの日のか。 ♪:弔い合戦 0:another story2 共同戦線。 0:王號暦199年、異なる星同士の抗争は絶えなかった。その戦火は瞬く間に拡がり、後に異族戦争と呼ばれるものとなった。 0:翼人の住む星、エンジェラース。 フェルマー:おのれぇ!!鬼どもめ…我が国の物資を妾が不在なのをいいことに奪いおって!鬼は一匹残らず根絶やしにしてくれよう! フェルマー:皆の者!奪われた物資を奪還し、鬼の住む星など捻り潰してしまうのじゃ! 翼人兵:ぅおおお!!! 0:鬼の住まう都、豪鬼城。 グリーヴァ:命が惜しくなければ、かかって来い!この戦神グリーヴァ、どこにも臆しはせん! グリーヴァ:翼の生えた、小うるさい亜人共に鉄槌を!奴等の構える、珍妙な城を斬り落とせぇえ!! グリーヴァ:今こそ、武功を上げる時ぃ!!闘う意思がある者は武器を持てぇいい!! 鬼兵:おおおぉぉお!!! 0:両者は人里離れた戦場へと駆ける。 0:グリーヴァ率いる、鬼兵58000人 0:フェルマー率いる、翼人兵48000人 0:僅か、フェルマー陣営は劣勢。 フェルマー:くぅ、妾の兵達が圧されておるのー。このままでは無駄に兵を散らすだけよ…何か策はないかー? 0:グリーヴァ陣営。 グリーヴァ:ガッハハハ!皆の衆よ!このまま、突き進めぇい!!俺らの勝ちは既に約束されたものよ!! 鬼兵:グリーヴァ様!何やら、奴等の動きが不穏です。 グリーヴァ:む?なんだと?何事だ?! 鬼兵:数こそは減らせましたが…先程から妙な妖術を使ってくるのですが… グリーヴァ:妖術だと?そのような情報は俺の耳に入っていなかったぞ?……急ぎ、調べよ! 鬼兵:はっ! ♪:追跡者 0:フェルマーの陣営に妙な影。 フェルマー:お主は、一体全体どこから現れたのじゃ?! ???(技):お困りのご様子、力を授けよう! フェルマー:力じゃと??……!妾の兵らが妙な術を使って?! ???(主):どうだ?我らの力は!素晴らしいだろ? フェルマー:お主らは何者じゃっ?味方か、それとも敵か…どっちなのじゃ?! ???(知):うふふ、あたしらは異界から来た住人と言ったら理解出来るかしら? フェルマー:異界?!どこじゃ、そこは!何故、妾達に与してくれるのじゃ? ???(技):それは秘密だ…!…遠くない未来GATEが開く! ???(力):楽しみにしておけ。ふっははは! フェルマー:ま、待つんじゃーー! フェルマー:GATE?異界?何の事じゃ…? ♪:軽序曲 0:その後、フェルマーはグリーヴァ陣営に白旗を上げ、和平の為に使者を送った。 鬼兵:失礼します!グリーヴァ様、フェルマーが和平を結んで欲しいとの事。 グリーヴァ:何?!フェルマーめ、考えが読めぬ。俺らに恐れをなしたと言う訳か? 鬼兵:グリーヴァ様!!使いの者がお見えになっておられますが、如何されましょう? グリーヴァ:うーむ…フェルマーの意図は分からぬが、罠と言う事も無さそうだ。…構わぬ、通せ! 鬼兵:はっ! 翼人兵:失礼、グリーヴァ殿に書状を渡すよう参った。 0:未知なる力の正体、異界、GATE、和平について事細かく書かれている。 グリーヴァ:ふむふむ、なるほど!詰まる所、先程の妖術はその異界から来た未知なる生命体の仕業と言う訳だな。 グリーヴァ:良かろう!!来るべき敵の襲来に備えて、和平を結び、共闘しようぞ!!フェルマー殿。 グリーヴァ:然し、物資の配分を二倍と言う条件は絶対だ!そこは是が非でも、呑んで貰おう!! 0:斯くして、異族戦争は終わりの鐘を告げた。 ♪:夜行列車 0:和平を結んだ後。宴を行う、両武神。 グリーヴァ:フェルマー殿よ!今宵は呑み明かそう!!宴だ!! フェルマー:うむ、グリーヴァよ。約束(共闘)の件、くれぐれも反故にはしないようにのー! グリーヴァ:愚問だ!俺は世界一、義理堅い男だぞ、フェルマー殿よ!ガッハハハ!! フェルマー:グリーヴァよ、呑みすぎじゃ!! ♪:寂漠 0:現代。 グリーヴァ:……すまぬ、フェルマー殿よ。次に相見える時はお互い刄を交える事になるかも知れぬ故! フェルマー:グリーヴァ…この件を反故にすると言うのなら妾は全力でお主を止めるぞ! グリーヴァ:……さらばっ!永遠の好敵手よ。 フェルマー:グリーヴァ……何故じゃ!理解に苦しむ…。