台本概要

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タイトル カーテンコールのその奥に…
作者名 ゆる男  (@yuruyurumanno11)
ジャンル ホラー
演者人数 5人用台本(女1、不問4)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 入り組んだ森に迷い込んだ娘は空腹のあまり倒れてしまう
秘密の館に運ばれた娘は館の人達と不思議な出会いをする
「素晴らしい台本だ!」物語はハッピーエンド。または……

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
74 森に迷い込んだ少女 おばあちゃんの病気を治すために森に迷い込む
不問 58 秘密の館の主 陽気な感じが特徴的
執事 不問 40 秘密の館の執事 落ち着いた雰囲気が特徴的
不問 27 秘密の館の犬 わんよりけんがうるさい
ロボ 不問 25 秘密の館のロボ 中二病らしい
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:大変長らくお待たせ致しました 0:これから楽しい舞台が始まります 0:最後の最期まで・・・笑い合いましょう 0:皆々様、盛大な拍手でお迎えくださいませ :拍手 娘:はあ・・・はあ・・・お腹すいた。水も食料も尽きちゃった、私はもうダメかも。このままおばあちゃんに何も出来ないまま餓死して、私が先に死ぬんだ 娘:おばあちゃん・・・病気治せなくてごめんね 0:娘はその場で倒れた 犬:わん!わん!わん!変人発見!僕柴犬(しばけん)! ロボ:ウィーンガシャ!体も心も深海に染まるかの如く闇に覆われてる僕はロボ 執事:ご主人様、この娘が本日の主役ですね 主:うん。やっと見つけましたよ〜。可愛い小娘さん 0:娘はある秘密の館に運ばれる 娘:・・・ん? 執事:あ、起きたのですね 娘:だ、誰? 執事:顔色が良くなりましたね。私はここの館の執事をしています 娘:執事・・・?ここはどこ?私行かなきゃ行けない場所があるの 執事:おっと、動いちゃ危ないですよ。あなたはあの入り組んだ森で倒れてたのですから 執事:お腹も空いてたでしょう。食堂の方へご案内致します 娘:いらないわ!早く・・・薬を取りに行かなきゃ 執事:薬? 娘:っ! 執事:あ、お待ちなさい! 0:娘は走り出し部屋を出る 犬:わん!わん!変人発見!僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!すぐボロが出る。僕はロボ 娘:な、なんなの?犬とロボが喋った? 犬:喋れるわん!一見犬に見えて元々人間、僕柴犬! ロボ:そう、僕たちはご主人様に使われる漆黒の朧火(おぼろび)僕はロボ 娘:不気味だわ・・・ 犬:君は動いて大丈夫なの?体に響くよー? 娘:別にいい、ここから出して ロボ:そういうわけにもいかないさ、月夜に照らされた瞬間、君の体に潜んでる闇の部分が暴れてしまうぞ 娘:何言ってんのよ・・・ 主:おっと〜お目覚めですか?お嬢さん 娘:・・・あなたは? 主:私はこの館の主さ、君が倒れていたからここに連れてきた 娘:ここから出してよ! 主:どうしてだい?君はこんな体になるまで歩き続けた。そろそろ休憩してもいい頃だ 娘:私の何を知ってるの?勝手なこと言わないで! 主:・・・ん〜。そうだったね〜。でも君はやはり休むべきだ。食事を取ろう 娘:いらないってば!行かなきゃいけない所があるって言ってんでしょ! 主:じゃあ1人でその場所に向かってたどり着けるのかい? 娘:・・・それは 主:ゆっくり、焦らない。自分を大事にすることも必要だ 犬:わん!わん!謙虚に堅実に!僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!悪魔に呪われた左目がうずく。僕はロボ 主:執事殿、彼女を食堂へ 執事:はい、ご主人様。 主:さあ、好きなだけ食べてくれ 娘:・・・ 犬:食べないの?健康大事!僕柴犬! ロボ:僕達は神に与えられたわずかな灯火(ともしび)だ、至福のひと時を味わおう、僕はロボ 執事:冷めてしまう前に召し上がれ 娘:・・・本当にいいの? 主:うん、私は困ってる人を見捨てれない性格でね、君を助けたいと思ってるんだ 娘:・・・いただきます。・・・おいしい! 執事:嬉しいお言葉です 犬:いい食べっぷりだわん!外見に寄らず!僕柴犬! ロボ:密かに隠していた欲望が解放されたようだな僕はロボ 主:ようやく元気になってくれたねお嬢さん。まだゆっくりしててもいい、宿がないならここに泊まっていきなさい 娘:そ、そんな、悪いよ 主:悪いなんてことはない。君のためさ。君はとってもいい子だ、遠慮出来て気も使える。人として、大事に育てられた証拠だ 娘:・・・じゃあ、泊まって行くわ 犬:わん!わん!娘さんがお泊まり!それが賢明!僕柴犬! ロボ:封印が解き放たれる前に、闇に閉じ込めよ 執事:ベッドの用意も致しますね。飲み物とお菓子も置いておきます 娘:そんなに良くしてくれるの?ありがとう! 主:いいんだよ、困った時はお互い様じゃないか 娘:うん!ありがとう! 0:娘は主に少し心を許したようだ 0:優しい主の瞳は何を見ているのか 0:ハッピーエンドのその先に待っているものは何か・・・ : : : 0:そのまま館の部屋で娘は寝ていた 0:何も怪しくはない、楽しい館さ 0:歩き続け、歩き疲れた時は一休みが必要 0:娘はぐっすり寝ていた 執事:お嬢様、起きてください、朝ですよ 娘:・・・ん? 執事:いい朝日ですね、陽の光を浴びましょう 娘:・・・うん 執事:寝ぼけてらっしゃるのですか? 娘:んー。おばあちゃん・・・ 執事:おばあちゃん? 娘:どこにいるの・・・おばあちゃん 執事:あなたのおば様などおりませんよ? 娘:・・・はあ 0:娘は二度寝をする 執事:あなたのおば様など・・・ 犬:わおーーーん!!!起きるわん!朝だわん!朝から懸垂(けんすい)僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!闇が浄化され光が差し込む僕はロボ 犬:わん!わん!けん玉やろう!僕柴犬! ロボ:紅に染まった眼球だと?僕はロボ 犬:眼球なんて言ってないわん!地雷案件、僕柴犬! ロボ:紅に染まるより、闇に染まれ、ダークボール!僕はロボ 犬:けん玉投げるな!喧嘩上等、僕柴犬! 執事:騒がしいですよ?お嬢様が寝てらっしゃるのですからお静かに 犬:それはあなたの意見、僕柴犬! ロボ:己の限界を超えることこそが明日への希望、僕はロボ 娘:んもう・・・うるさい 執事:ほら、お嬢様が起きてしまった 娘:歯磨いていい? 執事:すっかり元気になられましたね、どうぞ、こちらへ 主:おはよー!お嬢さん、気持ちよく寝れたかな? 娘:うん!おかげさまで 主:朝ごはん食べて行くかい? 娘:うん!パクっ。・・・んー!執事さん、今日もご飯がおいしいわ 執事:嬉しいお言葉です。お嬢様 犬:今日は娘さんまた出かけるの? 娘:うん 主:お嬢さんは何が目的でさまよってたんだい? 娘:・・・おばあちゃんが病気なの 主:・・・ほう、おばあ様が 娘:うん、だから、森を抜けた先の街で薬を貰おうかと思って 執事:森を抜けた先・・・あのお薬は 主:私がその薬を作ったのだがお嬢さん、薬欲しいのか? 娘:え・・・?主さんが薬作ってるの? 主:ああ、私が人を助けたいと思ってるのは言うまでもない。まさか・・・君が私の薬を求めてたなんて、運命としか言いようがないな 娘:ほんとだね、感謝してもしきれないよ 犬:絶対的な安全圏!僕柴犬! ロボ:運命に導かれた娘はご主人様という道しるべの元に闇夜に放たれる僕はロボ 主:嬉しい・・・こんなに嬉しいのは久しぶりだ。ごめんね、お嬢さん、歳のせいか涙脆くてね。君という運命に朝から乾杯しようじゃないか! 娘:うん! 執事:これでお嬢様の目的は達成されましたね 娘:ありがとう! 犬:最高だわん!幸せの権利、僕柴犬! ロボ:嵐のような人生でも、落ちずに残る花びらの如く、僕はロボ 主:楽しく宴をしようじゃないか! 娘:あっははは! 執事:さあ、ケーキをご用意しました。みんなで食べましょう 娘:おいしいわ!執事さん!最高よ! 執事:そんな、お嬢様のお言葉はいつも私の心を幸せにしてくれます 主:お嬢さん。出会ってくれてありがとう!感謝してもしきれないよ!私たちは君という存在を絶対に忘れないよ! 娘:私だって忘れないわ!あなた達は本当にいい人たちで、私の方こそ感謝よ!忘れるも何も、ここで出会ったんだからもう私もあなた達の仲間よね! 主:ん?何を言ってるんだい? 娘:・・・え? 主:仲間は私を含め、執事、犬、ロボの4人だけさ。君は仲間だとは思っていなかったが・・・ 娘:・・・嘘、でしょ? 犬:わん!わん!険悪ムード、僕柴犬! ロボ:争いはやめてくれ・・・血がうずくんだ・・・ 執事:お嬢様はおば様の所に戻ってあげてください 娘:戻るよ・・・戻るけど、またここに戻ることは? 主:ここまでどうやって行くのかわからないだろう? 娘:地図を教えてよ! 主:すまないねぇお嬢さん、この館はただでさえ秘密の館なんだ。仲間ではない人には道を教えることは出来ない 娘:そんな・・・私、仲間になれないの? 主:なれない。君はまだ僕の薬を飲んでないからね 娘:何の薬!?何でも飲むよ! 主:本当かい? 執事:しかし、ご主人様、これ以上の仲間は増やせないと・・・ 主:まあいいだろう、お嬢さんは特別だ 娘:特・・・別?じゃあ仲間にしてもらえるの!? 主:もちろん、さあ、この薬を飲んでくれたまえ 娘:うん!パクっ 主:執事よ、お嬢さんを部屋に入れてあげて 執事:かしこまりました 娘:これで・・・仲間になれるんだ 執事:さあ、中に入ってください 0:娘は一つの部屋の扉を開く 0:そこには思いもよらぬ光景が待っていた 0:さあ、物語も終盤だ 0:エンドロールのその先へ 娘:・・・何この部屋? : : : 娘:・・・ど、どうして、こんなに人が転がってるの? 執事:ここはご主人様のコレクションでございます 娘:なんで・・・この人たちは生きてるの? 執事:はい。生きております 娘:じゃあなんでみんな倒れてるの!? 執事:ああ、これはご主人様の薬で動かなくなっただけですよ 娘:・・・薬? 執事:はい、先程お嬢様が飲まれた薬です 娘:・・・どういうこと!? 0:娘は主の元へ走る 娘:ねえ!主さん!さっきの薬は何!? 主:おお〜お嬢さん!私のコレクション見てくれたのかな? 娘:さっきの薬は何なのって聞いてるの!! 犬:わん!わん!どうしたの?眉間(みけん)にしわ寄せて、僕柴犬! ロボ:素晴らしい、怒りの雷が脳裏にピカっと僕はロボ 娘:黙ってなさい!あんた達さっきからうるさいのよ!聞いてるの!?主さん! 主:・・・ふっ!はっはっはっは!!可愛らしいねぇ、その焦った顔・・・怒鳴る声 主:素晴らしい・・・台本通りだ、君はいい役者だ 娘:何言ってんの?説明してよ! 主:君のおばあ様は今どこにいると思う? 娘:・・・私の家に 主:はっはっはっは!! 娘:何が面白いの!? 主:先程の部屋に戻ろうか。みんなもついてきたまえ! 娘:離して!!やめて!! 主:さあ、先程の部屋だ 犬:わん!わん!一件落着、僕柴犬! ロボ:封印されしモンスター達よ・・・ 執事:お嬢様、あなたは時期に脳が働かなくなり、体も動かなくなり、声も出なくなります 主:う〜ん!今のうちにたっぷり悲鳴を聞かせてね 娘:どういうことか・・・説明してって 主:君がこの館に訪れることはあらかじめ把握していたのさ。楽しい時間だったよね?幸せな時間だったよね?仲間に入れてもらえなくて寂しかった? 主:でもそれも台本通り!私の書いた台本が君の人生のエンドロールまで導いてあげたのさ!!さあ、ハッピーエンドかバッドエンドか・・・どう演じるかは君次第だよ 犬:わん!わん!最後まで楽しんでね! ロボ:君の活躍は素晴らしかった! 犬:エンディングの時間だわん! ロボ:最後まで演じてくれ!ウィーンガシャ! 主:おばあ様の薬を貰えて嬉しかった? 主:でも、もう君はお人形さんになるんだ 娘:・・・あっ 主:力が出なくなったね〜!もっと面白いものを見せてあげようか、力を振り絞って横を向いてみて 娘:・・・っ!!おばあ・・・ちゃん? 主:そう!!君のおばあ様がこんなところに!感動の再会だねー!!嬉しいでしょ!?君のおばあ様は僕のコレクションだったのさ! 娘:おばあちゃん!返事して!おばあちゃん! 主:悲しいかい? 執事:苦しいかい? 犬:辛いかい? ロボ:泣きたいかい? 主:もう死にたいかい? 執事:すぐ楽になるよ 犬:言い残したことはないかい? ロボ:後悔はないかい? 主:最後に言ってごらん? 執事:最後まで泣いてごらん 犬:最後まで叫んでごらん ロボ:最後まで楽しんでごらん 主:最後の最後まで・・・ 娘:・・・おばあちゃん。返事して!!おばあちゃん! 娘:ねえ!!おい!!お前ために私は森を歩いたのに!!なんでこんなところに居るの!?返事しろ!!ばばあ!!お前のせいで・・・私まで 娘:ふざけんなよ!!ばばあーー!!! 娘:・・・え?・・・な、なんで、おばあちゃんの目から涙が出てるの? 主:ああ、言ってなかったね、お人形さんは動かないし喋らないけど、意識はあるんだ 主:ひどい子だな〜自分のおばあ様をばばあだなんて。おばあ様のその涙は何の涙だろう?君が助けに来てくれたからかな?君がばばあって言ったからかな? 主:自分のせいで孫が・・・かな? 娘:お前ら・・・許さ・・・ 主:素晴らしい演技だったよ。お嬢さん 執事:ご主人様、これで台本は全て終了しました 主:ん〜ご苦労 犬:一生懸命!僕柴犬! ロボ:僕達は・・・長い戦いを終えた、僕はロボ 0:これにて全ての台本が終わりました! 0:それでは、カーテンコールの時間です! 0:皆様、盛大な拍手を!! :拍手(ここから先ヤジ飛ばしたりしても良いです) 主:私は主の(自分の名前)です! :拍手 執事:執事役の(自分の名前)です! :拍手 犬:犬役の(自分の名前)だわん! :拍手 ロボ:ロボ役の(自分の名前)ウィーンガシャ! :拍手 主:そして!本日の主役のお嬢さん! 娘:・・・ :主、執事、犬、ロボ。一斉に 主:はっはっはっは!! 執事:はっはっはっは!! 犬:はっはっはっは!! ロボ:はっはっはっは!! 主:泣いちゃった 0:〜END〜

0:大変長らくお待たせ致しました 0:これから楽しい舞台が始まります 0:最後の最期まで・・・笑い合いましょう 0:皆々様、盛大な拍手でお迎えくださいませ :拍手 娘:はあ・・・はあ・・・お腹すいた。水も食料も尽きちゃった、私はもうダメかも。このままおばあちゃんに何も出来ないまま餓死して、私が先に死ぬんだ 娘:おばあちゃん・・・病気治せなくてごめんね 0:娘はその場で倒れた 犬:わん!わん!わん!変人発見!僕柴犬(しばけん)! ロボ:ウィーンガシャ!体も心も深海に染まるかの如く闇に覆われてる僕はロボ 執事:ご主人様、この娘が本日の主役ですね 主:うん。やっと見つけましたよ〜。可愛い小娘さん 0:娘はある秘密の館に運ばれる 娘:・・・ん? 執事:あ、起きたのですね 娘:だ、誰? 執事:顔色が良くなりましたね。私はここの館の執事をしています 娘:執事・・・?ここはどこ?私行かなきゃ行けない場所があるの 執事:おっと、動いちゃ危ないですよ。あなたはあの入り組んだ森で倒れてたのですから 執事:お腹も空いてたでしょう。食堂の方へご案内致します 娘:いらないわ!早く・・・薬を取りに行かなきゃ 執事:薬? 娘:っ! 執事:あ、お待ちなさい! 0:娘は走り出し部屋を出る 犬:わん!わん!変人発見!僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!すぐボロが出る。僕はロボ 娘:な、なんなの?犬とロボが喋った? 犬:喋れるわん!一見犬に見えて元々人間、僕柴犬! ロボ:そう、僕たちはご主人様に使われる漆黒の朧火(おぼろび)僕はロボ 娘:不気味だわ・・・ 犬:君は動いて大丈夫なの?体に響くよー? 娘:別にいい、ここから出して ロボ:そういうわけにもいかないさ、月夜に照らされた瞬間、君の体に潜んでる闇の部分が暴れてしまうぞ 娘:何言ってんのよ・・・ 主:おっと〜お目覚めですか?お嬢さん 娘:・・・あなたは? 主:私はこの館の主さ、君が倒れていたからここに連れてきた 娘:ここから出してよ! 主:どうしてだい?君はこんな体になるまで歩き続けた。そろそろ休憩してもいい頃だ 娘:私の何を知ってるの?勝手なこと言わないで! 主:・・・ん〜。そうだったね〜。でも君はやはり休むべきだ。食事を取ろう 娘:いらないってば!行かなきゃいけない所があるって言ってんでしょ! 主:じゃあ1人でその場所に向かってたどり着けるのかい? 娘:・・・それは 主:ゆっくり、焦らない。自分を大事にすることも必要だ 犬:わん!わん!謙虚に堅実に!僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!悪魔に呪われた左目がうずく。僕はロボ 主:執事殿、彼女を食堂へ 執事:はい、ご主人様。 主:さあ、好きなだけ食べてくれ 娘:・・・ 犬:食べないの?健康大事!僕柴犬! ロボ:僕達は神に与えられたわずかな灯火(ともしび)だ、至福のひと時を味わおう、僕はロボ 執事:冷めてしまう前に召し上がれ 娘:・・・本当にいいの? 主:うん、私は困ってる人を見捨てれない性格でね、君を助けたいと思ってるんだ 娘:・・・いただきます。・・・おいしい! 執事:嬉しいお言葉です 犬:いい食べっぷりだわん!外見に寄らず!僕柴犬! ロボ:密かに隠していた欲望が解放されたようだな僕はロボ 主:ようやく元気になってくれたねお嬢さん。まだゆっくりしててもいい、宿がないならここに泊まっていきなさい 娘:そ、そんな、悪いよ 主:悪いなんてことはない。君のためさ。君はとってもいい子だ、遠慮出来て気も使える。人として、大事に育てられた証拠だ 娘:・・・じゃあ、泊まって行くわ 犬:わん!わん!娘さんがお泊まり!それが賢明!僕柴犬! ロボ:封印が解き放たれる前に、闇に閉じ込めよ 執事:ベッドの用意も致しますね。飲み物とお菓子も置いておきます 娘:そんなに良くしてくれるの?ありがとう! 主:いいんだよ、困った時はお互い様じゃないか 娘:うん!ありがとう! 0:娘は主に少し心を許したようだ 0:優しい主の瞳は何を見ているのか 0:ハッピーエンドのその先に待っているものは何か・・・ : : : 0:そのまま館の部屋で娘は寝ていた 0:何も怪しくはない、楽しい館さ 0:歩き続け、歩き疲れた時は一休みが必要 0:娘はぐっすり寝ていた 執事:お嬢様、起きてください、朝ですよ 娘:・・・ん? 執事:いい朝日ですね、陽の光を浴びましょう 娘:・・・うん 執事:寝ぼけてらっしゃるのですか? 娘:んー。おばあちゃん・・・ 執事:おばあちゃん? 娘:どこにいるの・・・おばあちゃん 執事:あなたのおば様などおりませんよ? 娘:・・・はあ 0:娘は二度寝をする 執事:あなたのおば様など・・・ 犬:わおーーーん!!!起きるわん!朝だわん!朝から懸垂(けんすい)僕柴犬! ロボ:ウィーンガシャ!闇が浄化され光が差し込む僕はロボ 犬:わん!わん!けん玉やろう!僕柴犬! ロボ:紅に染まった眼球だと?僕はロボ 犬:眼球なんて言ってないわん!地雷案件、僕柴犬! ロボ:紅に染まるより、闇に染まれ、ダークボール!僕はロボ 犬:けん玉投げるな!喧嘩上等、僕柴犬! 執事:騒がしいですよ?お嬢様が寝てらっしゃるのですからお静かに 犬:それはあなたの意見、僕柴犬! ロボ:己の限界を超えることこそが明日への希望、僕はロボ 娘:んもう・・・うるさい 執事:ほら、お嬢様が起きてしまった 娘:歯磨いていい? 執事:すっかり元気になられましたね、どうぞ、こちらへ 主:おはよー!お嬢さん、気持ちよく寝れたかな? 娘:うん!おかげさまで 主:朝ごはん食べて行くかい? 娘:うん!パクっ。・・・んー!執事さん、今日もご飯がおいしいわ 執事:嬉しいお言葉です。お嬢様 犬:今日は娘さんまた出かけるの? 娘:うん 主:お嬢さんは何が目的でさまよってたんだい? 娘:・・・おばあちゃんが病気なの 主:・・・ほう、おばあ様が 娘:うん、だから、森を抜けた先の街で薬を貰おうかと思って 執事:森を抜けた先・・・あのお薬は 主:私がその薬を作ったのだがお嬢さん、薬欲しいのか? 娘:え・・・?主さんが薬作ってるの? 主:ああ、私が人を助けたいと思ってるのは言うまでもない。まさか・・・君が私の薬を求めてたなんて、運命としか言いようがないな 娘:ほんとだね、感謝してもしきれないよ 犬:絶対的な安全圏!僕柴犬! ロボ:運命に導かれた娘はご主人様という道しるべの元に闇夜に放たれる僕はロボ 主:嬉しい・・・こんなに嬉しいのは久しぶりだ。ごめんね、お嬢さん、歳のせいか涙脆くてね。君という運命に朝から乾杯しようじゃないか! 娘:うん! 執事:これでお嬢様の目的は達成されましたね 娘:ありがとう! 犬:最高だわん!幸せの権利、僕柴犬! ロボ:嵐のような人生でも、落ちずに残る花びらの如く、僕はロボ 主:楽しく宴をしようじゃないか! 娘:あっははは! 執事:さあ、ケーキをご用意しました。みんなで食べましょう 娘:おいしいわ!執事さん!最高よ! 執事:そんな、お嬢様のお言葉はいつも私の心を幸せにしてくれます 主:お嬢さん。出会ってくれてありがとう!感謝してもしきれないよ!私たちは君という存在を絶対に忘れないよ! 娘:私だって忘れないわ!あなた達は本当にいい人たちで、私の方こそ感謝よ!忘れるも何も、ここで出会ったんだからもう私もあなた達の仲間よね! 主:ん?何を言ってるんだい? 娘:・・・え? 主:仲間は私を含め、執事、犬、ロボの4人だけさ。君は仲間だとは思っていなかったが・・・ 娘:・・・嘘、でしょ? 犬:わん!わん!険悪ムード、僕柴犬! ロボ:争いはやめてくれ・・・血がうずくんだ・・・ 執事:お嬢様はおば様の所に戻ってあげてください 娘:戻るよ・・・戻るけど、またここに戻ることは? 主:ここまでどうやって行くのかわからないだろう? 娘:地図を教えてよ! 主:すまないねぇお嬢さん、この館はただでさえ秘密の館なんだ。仲間ではない人には道を教えることは出来ない 娘:そんな・・・私、仲間になれないの? 主:なれない。君はまだ僕の薬を飲んでないからね 娘:何の薬!?何でも飲むよ! 主:本当かい? 執事:しかし、ご主人様、これ以上の仲間は増やせないと・・・ 主:まあいいだろう、お嬢さんは特別だ 娘:特・・・別?じゃあ仲間にしてもらえるの!? 主:もちろん、さあ、この薬を飲んでくれたまえ 娘:うん!パクっ 主:執事よ、お嬢さんを部屋に入れてあげて 執事:かしこまりました 娘:これで・・・仲間になれるんだ 執事:さあ、中に入ってください 0:娘は一つの部屋の扉を開く 0:そこには思いもよらぬ光景が待っていた 0:さあ、物語も終盤だ 0:エンドロールのその先へ 娘:・・・何この部屋? : : : 娘:・・・ど、どうして、こんなに人が転がってるの? 執事:ここはご主人様のコレクションでございます 娘:なんで・・・この人たちは生きてるの? 執事:はい。生きております 娘:じゃあなんでみんな倒れてるの!? 執事:ああ、これはご主人様の薬で動かなくなっただけですよ 娘:・・・薬? 執事:はい、先程お嬢様が飲まれた薬です 娘:・・・どういうこと!? 0:娘は主の元へ走る 娘:ねえ!主さん!さっきの薬は何!? 主:おお〜お嬢さん!私のコレクション見てくれたのかな? 娘:さっきの薬は何なのって聞いてるの!! 犬:わん!わん!どうしたの?眉間(みけん)にしわ寄せて、僕柴犬! ロボ:素晴らしい、怒りの雷が脳裏にピカっと僕はロボ 娘:黙ってなさい!あんた達さっきからうるさいのよ!聞いてるの!?主さん! 主:・・・ふっ!はっはっはっは!!可愛らしいねぇ、その焦った顔・・・怒鳴る声 主:素晴らしい・・・台本通りだ、君はいい役者だ 娘:何言ってんの?説明してよ! 主:君のおばあ様は今どこにいると思う? 娘:・・・私の家に 主:はっはっはっは!! 娘:何が面白いの!? 主:先程の部屋に戻ろうか。みんなもついてきたまえ! 娘:離して!!やめて!! 主:さあ、先程の部屋だ 犬:わん!わん!一件落着、僕柴犬! ロボ:封印されしモンスター達よ・・・ 執事:お嬢様、あなたは時期に脳が働かなくなり、体も動かなくなり、声も出なくなります 主:う〜ん!今のうちにたっぷり悲鳴を聞かせてね 娘:どういうことか・・・説明してって 主:君がこの館に訪れることはあらかじめ把握していたのさ。楽しい時間だったよね?幸せな時間だったよね?仲間に入れてもらえなくて寂しかった? 主:でもそれも台本通り!私の書いた台本が君の人生のエンドロールまで導いてあげたのさ!!さあ、ハッピーエンドかバッドエンドか・・・どう演じるかは君次第だよ 犬:わん!わん!最後まで楽しんでね! ロボ:君の活躍は素晴らしかった! 犬:エンディングの時間だわん! ロボ:最後まで演じてくれ!ウィーンガシャ! 主:おばあ様の薬を貰えて嬉しかった? 主:でも、もう君はお人形さんになるんだ 娘:・・・あっ 主:力が出なくなったね〜!もっと面白いものを見せてあげようか、力を振り絞って横を向いてみて 娘:・・・っ!!おばあ・・・ちゃん? 主:そう!!君のおばあ様がこんなところに!感動の再会だねー!!嬉しいでしょ!?君のおばあ様は僕のコレクションだったのさ! 娘:おばあちゃん!返事して!おばあちゃん! 主:悲しいかい? 執事:苦しいかい? 犬:辛いかい? ロボ:泣きたいかい? 主:もう死にたいかい? 執事:すぐ楽になるよ 犬:言い残したことはないかい? ロボ:後悔はないかい? 主:最後に言ってごらん? 執事:最後まで泣いてごらん 犬:最後まで叫んでごらん ロボ:最後まで楽しんでごらん 主:最後の最後まで・・・ 娘:・・・おばあちゃん。返事して!!おばあちゃん! 娘:ねえ!!おい!!お前ために私は森を歩いたのに!!なんでこんなところに居るの!?返事しろ!!ばばあ!!お前のせいで・・・私まで 娘:ふざけんなよ!!ばばあーー!!! 娘:・・・え?・・・な、なんで、おばあちゃんの目から涙が出てるの? 主:ああ、言ってなかったね、お人形さんは動かないし喋らないけど、意識はあるんだ 主:ひどい子だな〜自分のおばあ様をばばあだなんて。おばあ様のその涙は何の涙だろう?君が助けに来てくれたからかな?君がばばあって言ったからかな? 主:自分のせいで孫が・・・かな? 娘:お前ら・・・許さ・・・ 主:素晴らしい演技だったよ。お嬢さん 執事:ご主人様、これで台本は全て終了しました 主:ん〜ご苦労 犬:一生懸命!僕柴犬! ロボ:僕達は・・・長い戦いを終えた、僕はロボ 0:これにて全ての台本が終わりました! 0:それでは、カーテンコールの時間です! 0:皆様、盛大な拍手を!! :拍手(ここから先ヤジ飛ばしたりしても良いです) 主:私は主の(自分の名前)です! :拍手 執事:執事役の(自分の名前)です! :拍手 犬:犬役の(自分の名前)だわん! :拍手 ロボ:ロボ役の(自分の名前)ウィーンガシャ! :拍手 主:そして!本日の主役のお嬢さん! 娘:・・・ :主、執事、犬、ロボ。一斉に 主:はっはっはっは!! 執事:はっはっはっは!! 犬:はっはっはっは!! ロボ:はっはっはっは!! 主:泣いちゃった 0:〜END〜