台本概要
476 views
タイトル | 魔王、玉座を新調する |
---|---|
作者名 | Oroるん (@Oro90644720) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男2) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
イタイ姫と残念勇者シリーズ ・アドリブ可 476 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
魔王 | 男 | 149 | 魔王 |
参謀 | 男 | 132 | 参謀(一部語り兼任) |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
参謀:(語り)『魔王の打倒を目指す勇者一行は、破竹(はちく)の勢いでモンスターの軍勢を退けて(しりぞけて)行った』
参謀:(語り)『彼らは敵の本拠地・・・魔王城の目前にまで侵攻していた』
参謀:(語り)『人類は確信していた。魔王軍との戦いの勝利を』
参謀:(語り)『だが・・・』
参謀:(語り)『そのような状況でも尚、魔王は不敵な笑みを浮かべながら、魔王城にて勇者たちを待ち構えているのであった』
0:魔王城 広間
参謀:魔王様。勇者共は間もなく、この魔王城にたどり着くようです。
魔王:そうか・・・城の守りはどうか?
参謀:完璧でございます。城を守るモンスターは精鋭揃い。今まで勇者共が戦ってきた者たちとはレベルが違います。
魔王:ククク・・・勇者共の焦る顔が目に浮かぶようだ。勝利は目前、と思ったところで、希望を打ち砕かれるのだからなあ。
参謀:左様でございます。魔王城まで攻め進んだと思いきや、実は誘い込まれていたのですから。
魔王:果たして、我の元までたどり着けるか、見ものよな。
参謀:万が一にもそれは無い、とは思いますが・・・例えそうなったとしても、魔王様に勝てる者など、この世に存在致しません!
魔王:ククククク・・・ハーハッハッハッ!!
参謀:時に魔王様。
魔王:何だ?
参謀:実は、例の物が完成致しました!
魔王:おお!玉座か!待ち侘びておったぞ!
参謀:何とか最終決戦に間に合わせることが出来ました!
魔王:随分時間がかかったな。
参謀:申し訳ございません。しかし、これも勇者共との戦いに勝利するため。
魔王:なに?玉座に何か仕掛けをしたのか?
参謀:左様でございます。勇者共を撃退する為、魔王軍の科学力の粋を結集させました!
参謀:あれはもはや玉座にあらず。恐ろしい殺人兵器でございます。
魔王:ククク・・・面白い!早速見せてもらおうか。
参謀:はっ!
0:玉座の間の扉の前
魔王:扉は変わっておらんな。
参謀:はい。しかし・・・一度扉を開ければ、そこは別世界にございます。
魔王:随分勿体ぶるではないか。はよう見せい!
参謀:かしこまりました。では・・・
0:参謀、扉の取手に手を掛ける。
参謀:これが・・・新しい玉座でございます!!
0:参謀、扉を開け放つ。
魔王:おおおおお!!
参謀:いかがでございますか?
魔王:美しい・・・何という美しさだ!
参謀:意匠(いしょう)もこだわらせていただきました。
魔王:この流線的なフォルム、眩しい程の光沢!そしてこの純白(じゅんぱく)・・・これは最早芸術品だ!
参謀:魔王様のお気に召しまして、光栄にございます。
魔王:ん?この脇にあるボタンは何だ?
参謀:それこそ、勇者共を撃退する秘密兵器にございます!
魔王:なるほど、これが・・・押してみても良いか?
参謀:はい。但し、かなり危険な兵器ですので取り扱いにはくれぐれもお気をつけ下さい。
魔王:分かっておる。まずは・・・
0:魔王がボタンを押すと、玉座から水が吹き出た。
魔王:何だこれは!?水が勢いよく噴き出たぞ!
参謀:フフフ。この水圧で、勇者共は吹き飛ばされるでしょう!
魔王:何と!恐ろしい装置だ!
魔王:では、こちらのボタンは?
魔王:(ボタンを押す)何だ?鳥の鳴き声が聞こえてくる?
参謀:この音色には、敵に正気を無くさせ、錯乱(さくらん)させる効果がございます!
魔王:精神攻撃か!ただの鳥の鳴き声かと思いきや、何と恐ろしい・・・
参謀:無論、我々には無害!勇者共にのみ、作用するのでございます!
魔王:素晴らしい・・・!
参謀:そして極めつけは・・・
魔王:まだあるのか!?
参謀:魔王様、玉座の裏側をご覧下さいませ。
魔王:裏側?(裏側に回り込む)裏側がどうしたというのだ?
参謀:下の方にレバーがあるかと存じます。
魔王:ん?・・・おお、これか。確かに、レバーがあるな。
参謀:それこそが、この玉座の最終兵器でございます!
魔王:なんだと?このレバーを引けば、一体何が起こると言うのだ!?
参謀:フフフ・・・そのレバーを引くと・・・
魔王:引くと・・・?
参謀:・・・
魔王:(唾を飲み込む)
参謀:水が流れるのでございます!!
魔王:トイレだよね!!?
参謀:・・・え?
魔王:いやこれ、トイレでしょ?どっからどう見てもトイレだよね?
参謀:はて?何のことでしょう?
魔王:最後まで付き合ってあげようかなって思ったけど、ゴメン、もう我慢できないわ。
魔王:だってトイレなんだもん!
参謀:これは玉座です!
魔王:違う!これは玉座じゃなくて便座!
参謀:うまい!
魔王:うまくねーわ!「座」しか合ってねーだろうが!
参謀:一体これのどこがトイレだと言うのでしょうか?
魔王:全部だよ!最初の水出るやつ、あれウォシュレットでしょ?
魔王:ていうかあれ、勢い強すぎるよ!天井まで飛んでたじゃん!肛門貫いて口から出てきちゃうよ!?
魔王:それから鳥の鳴き声!あれ音姫でしょ?何が精神攻撃だよ!ただのエチケットじゃねえか!
参謀:いや、精神攻撃の下り(くだり)は、魔王様が仰った(おっしゃった)のでは・・・
魔王:うるさい!お前に付き合ってやっただけだ!
参謀:そうだったのですか!?簡単に騙せたと思ってバカにしておりましたのに!
魔王:やっぱり騙してたんじゃねえか!てか、バカにしてたのか!
参謀:魔王様の洞察力、感服致しました!流石でございます!
魔王:こんなもん誰でも分かるわ!
魔王:・・・で、玉座が何でトイレになっちゃったのか、じっくり説明してもらおうか。ああん?
参謀:・・・
参謀:魔王様、元々、トイレの改修が予定されていたのは、覚えておいででしょうか?
魔王:え?・・・ああ、勿論覚えてるよ。だって俺が頼んだんじゃん。
魔王:今どきボットン便所はキツいから、水洗(すいせん)に変えてくれって。
参謀:左様でございます。ですから、このトイレ改修費用は、今期の予算として計上済み(けいじょうずみ)でございました。
魔王:予算言うな。ファンタジー感が薄れるだろ。
参謀:ところが、でございます。魔王様は先日、玉座も新調したい、と仰いました。
魔王:うん。最近ガタガタしてたからさあ、新しいの欲しいなあって。
参謀:しかも、魔王様は「早急に」と仰いました。
魔王:だって、いつまでも座り心地の悪い椅子に座るの嫌じゃん?
参謀:しかしながら、玉座の購入は今期の予算に計上されておりませんでした!
魔王:だから予算言うな。
参謀:予定に無い資産を購入すれば、今期赤字になる可能性を否定できません!
魔王:赤字って何?俺ら何か商売してんの?
参謀:そこで、私は閃きました!既に予算化しているトイレ改修と玉座の新設・・・
参謀:もう一緒にしちゃえばよくねーって。
魔王:よくねーわ!
魔王:何で最後砕けた感じになったの?自分で言うのも何だけど、それが魔王様に対する態度かなあ?
参謀:先程魔王様も仰ったでは無いですか。これは玉座ではなく便座だと。
魔王:だから?
参謀:つまり・・・どっちも椅子ではありませんか!
魔王:無理無理無理無理!その理屈むーり!
魔王:便座って言うのは用を足す時に一時的に座る所!長時間座るように出来てないの!
参謀:ご心配には及びません!この便座は長時間座っても問題無いよう、最新素材を使用しております!
魔王:・・・だ、だとしても、ずっと座ってたらお尻が痛くなっちゃうじゃん!
参謀:そちらも問題ございません!備え付けの便座カバーは衝撃吸収率100パーセント!
参謀:「あれ?これ座ってるっていうか、もう浮いてるじゃん!」という感覚に誘われる(いざなわれる)こと間違い無しでございます!
魔王:じゃ、じゃあ背もたれは?トイレのフタにもたれかかったら、すぐに壊れちゃうよ?
参謀:ノープロブレム!この便座のフタは、もたれかかった相手の体型に合わせて自動変形するように出来ております!
参謀:その快適さは、もはやゲーミングチェア!
魔王:そんなとこに金かけるなら、普通の玉座買えよ!
参謀:・・・お気に召しませんか?
魔王:当たり前だ!すぐ交換しろ!
参謀:そんな、急に言われましても。ある程度日数を頂きませんと・・・
魔王:だったら急いで発注しろよ!
参謀:トイレはどうするのですか?
魔王:前のトイレ使うよ。しばらくボットン便所で我慢する。
参謀:あ、魔王様。
魔王:何?
参謀:前のトイレは撤去致しました。
魔王:はあ!?え、この城ってさ、トイレ一個しかなかったよね?
参謀:はい。
魔王:じゃあ今は・・・
参謀:ここが唯一のトイレでございます!
魔王:ふざけんなよ!じゃあ皆ここにトイレしにくるじゃねえか!
参謀:・・・あ。
魔王:それってつまりこういうことだろ・・・
0:もし玉座が便座だったら・その一
参謀:(扉をノックする)
魔王:誰だ?
参謀:(扉を開けながら)魔王様、失礼致します。
魔王:貴様か。何用(なによう)だ?
参謀:実はその・・・
魔王:何だ?
参謀:トイレを拝借したいのですが・・・
魔王:え?あ、そっかゴメンね!どうぞどうぞ。
参謀:恐縮でございます。
魔王:遠慮しなさんなって。じゃあ俺、終わるまで外で待ってるね。
参謀:重ね重ね(かさねがさね)申し訳ございません。すぐに済ませますゆえ。
魔王:ごゆっくりー。(外に出て行く)
参謀:(便座に座って)ふぅ・・・
魔王:・・・
参謀:ああ・・・
魔王:・・・
参謀:んぅぅぅ・・・
魔王:(ノックして)ねえ、まだ?
参謀:魔王様、申し訳ございません。今少しお待ち下さいませ。
魔王:あ、お前ひょっとして大(だい)だな?マジかー!終わったらちゃんとファブっといてよ!
参謀:勿論でございます。お待たせして、申し訳ございません。
魔王:まったく。
参謀:はあああ・・・
魔王:・・・
参謀:おお・・・
魔王:(ノックして)ね、まだ!?
参謀:魔王様!本当に後ちょっとでございますゆえ、どうかお待ちくださいませ。
魔王:本当?いい加減にしてよ。
参謀:本当にすいません。
魔王:・・・
参謀:ふおおお・・・
魔王:(ノックして)あのさあ・・・
参謀:ごちゃごちゃうるせえな!集中できねえだろうが!黙ってろ!
魔王:あ、ご、ゴメン。
魔王:そんな、怒鳴らなくても良いじゃん。
参謀:ったく、せっかく良い感じだったのに、引っ込んだだろうが・・・
0:妄想終わり
魔王:ってなるよね!誰かがトイレしに来る度に、俺外で待ってなきゃいけないよね!?
参謀:まさか!魔王様を部屋の外で待たせるなど、誰がそのような事できましょうか!
参謀:誰が用を足していようと、魔王様は堂々と部屋にいらっしゃれば良いのです!
魔王:嫌だよ!何で人の排泄行為を見にゃならんのだ!
参謀:は?
魔王:え?
参謀:わたくし、部屋に居れば良いとは申しましたが、何も「行為を凝視しろ」、などとは申しておりませんが・・・後ろを向いていれば宜しいのでは?
魔王:う・・・
参謀:(ニヤニヤしながら)まあ、そんなに見たいなら、お止めはしませんけどねえ。
魔王:そんな趣味ないわ!
参謀:それに魔王様、玉座がトイレだからこそのメリットもございます!
魔王:どんな?
参謀:もし、トイレが以前のように別の場所にあったとします。
魔王:う、うん
0:もしも玉座が便座じゃなかったら
参謀:魔王様、勇者共が魔王城に攻め入って参りました!
魔王:勇者め、ついに来おったか!よし、作戦を決めるぞ!
参謀:はっ!
魔王:あっ・・・
参謀:どうなさいました?
魔王:い、いや、何でもない。
魔王:(ヤバい、トイレにいきたくなってきた!でもダメだ!大事な会議なんだし、我慢しないと)
参謀:まず正門ですが、こちらにはゴーレム3体とガーゴイル5体を配置致します。
魔王:(トイレのことは考えるなー、考えるなー)
参謀:魔王様?
魔王:そ、それで良い!それで行こう!
参謀:かしこまりました!
魔王:(もう終わりかな?)
参謀:続いて裏門ですが・・・
魔王:(終わらなかったー!)
参謀:こちらはサイプロクスを守りに就かせます。
魔王:もうダメだー!
参謀:え?ダメ、でございますか?
魔王:ちょっと行ってくる!
参謀:魔王様!?どちらに!?
魔王:トイレ!
参謀:ト、トイレ?
魔王:ごめーん、すぐ戻るから!(玉座の間を出ていく)
参謀:・・・
参謀:はあああ!?トイレだとお!ふざけんなよ!
参謀:今大事な話の最中だぞ!てめえの尿意なんざ、知ったこっちゃねえんだよ!
参謀:会議とデートの最中は、トイレに行ったらダメだろ!
参謀:うーわ、まじ無いわ。完全に萎えた。
参謀:あんな膀胱(ぼうこう)小せえやつについて行けるか!
参謀:・・・裏切るか。
0:妄想終わり
参謀:・・・と、反乱を誘発してしまうのでございます!
魔王:そんな大事(おおごと)になるの!?トイレ行っただけで!?
参謀:しかし!もし玉座がトイレだったならば!
魔王:・・・あー、何言いたいか大体分かったわ。
0:もし玉座が便座だったら・そのニ
参謀:魔王様、勇者共が魔王城に攻め入って参りました!
魔王:勇者め、ついに来おったか!詳細を報告せよ!
参謀:はっ!
魔王:・・・ぐっ!
参謀:魔王様!どうされました!?
魔王:す、すまない。今朝方(けさがた)から腹具合が悪いのだ。
参謀:何と!大丈夫ですか!?
魔王:フッ・・・案ずることは無い。何故なら・・・トイレはそこにある!
参謀:おお!
魔王:さあ、俺は今からズボンとパンツを脱いでトイレに座るが、気にせず報告を続けてくれ!
参謀:ははー!
0:妄想終わり
魔王:いや、バッカじゃねえの!!
参謀:何がでしょうか?
魔王:話の最中に、おもむろにズボンとパンツを脱いで用を足し始めるんでしょ?どんなド変態だよ!
参謀:ダメでしょうか?
魔王:ダメ、絶対にダメ!
参謀:人前でズボンとパンツを脱ぐのが問題、という事ですね。
魔王:当たり前だろ!
参謀:・・・ならば、こういうのはいかがでしょう?
0:もし玉座が便座だったら・その三
魔王:おはよう。
参謀:魔王様、おはようございます。
魔王:うむ。
参謀:っ!ま、魔王様!その格好は、いかがされました!?
魔王:おお、これか?人前でズボンとパンツを脱ぐわけにはいかんからな、最初から履かずに来たのよ!
参謀:その手があったか!
魔王:フゥッ!股間が涼しいぜ!
参謀:よっ、魔王様!大天才!
魔王:ハーハッハッハッハッハッ!
0:妄想終わり
魔王:アホか!!
参謀:なかなかにシンプルなツッコミですな。これもダメでしょうか?
魔王:ダメに決まってるじゃん!それって常に下半身丸出しってことでしょ!?とんだセクハラ野郎じゃん!てか犯罪じゃん!
魔王:魔王が言うことじゃないけど、人としてどうかと思うよ!
参謀:しかし、最初から履かないと決めてしまえば、今日のズボンとパンツを迷う必要も無くなるのです!
魔王:だからって初めから履かないのは極端過ぎるだろ!
魔王:大体、ズボンはともかく、パンツなんて別に迷わないし。
参謀:果たしてそうでしょうか?
0:もし、パンツを履かなければならなかったら
魔王:今日のパンツどうすっかなー。まあ、誰に見せるわけでもないし、いつもの黄ばんだ白ブリーフで良いか。
魔王:・・・待てよ。今日の飲み会、確かサキュバスも来るんだよな。じゃあ、万が一ってことも考えられるぞ!
魔王:ここはやはり、勝負パンツのスケスケ黒ティーバックにすべきか・・・
魔王:うおおお!どうしたら良いんだあああ!
0:妄想終わり
参謀:・・・と、悩むことも無くなるのです。
魔王:誰がいつもは黄ばんだ白ブリーフで、勝負パンツがスケスケの黒ティーバックだ!
魔王:お前、俺のことなんだと思ってるの!?
魔王:さっきから遠慮なくイジッてくるけどさあ、俺、仮にも魔王だよ!?
参謀:これもお気に召しませんか?
魔王:お気に召すわけないだろ!!
参謀:ではこういうのはいかがでしょう!
魔王:いや、もう良いよ。
参謀:いっそ全裸で・・・
魔王:(被せて)お前もう喋るなあ!!
0:数時間後
魔王:ヤバいヤバい、勇者攻めてきたってのにお腹痛くなってきちゃった。
魔王:さっさとトイレ済ませて戻らなきゃ。
魔王:・・・あれ?鍵かかってる。誰か使ってんのか?
魔王:(ノックする)ごめーん、魔王だけど、ちょっとこっちギリなんだわ。早くしてくんない?
魔王:(ドアに耳を当てる)何か言ってる気がするけど、よく聞こえんな。
魔王:これだけ遮音(しゃおん)できるなら音姫要らないじゃん。
魔王:うっ!ヤバい!この波は、乗りこなせそうにねえ!
魔王:(ドアを叩きながら)ちょっとー!急いでー!もう発射シークエンスに入っちゃったよ!
魔王:とりあえず、すぐぶっ放せる(ぶっぱなせる)ようにズボンだけ脱いどこ。(ズボンを脱ぐ)
魔王:ぬおおお!もう限界だあ!こうなったら、ドア壊しちゃお!どうせ俺の部屋だし!
魔王:(扉に体当たりしながら)おら!だら!おりゃー!
0:扉が外れる
魔王:よっしゃ開いた!って、うわぁっ!何で流してないんだよ!
魔王:あれ?
魔王:・・・
魔王:・・・
魔王:ひょっとして・・・勇者さん?
0:終わり
参謀:(語り)『魔王の打倒を目指す勇者一行は、破竹(はちく)の勢いでモンスターの軍勢を退けて(しりぞけて)行った』
参謀:(語り)『彼らは敵の本拠地・・・魔王城の目前にまで侵攻していた』
参謀:(語り)『人類は確信していた。魔王軍との戦いの勝利を』
参謀:(語り)『だが・・・』
参謀:(語り)『そのような状況でも尚、魔王は不敵な笑みを浮かべながら、魔王城にて勇者たちを待ち構えているのであった』
0:魔王城 広間
参謀:魔王様。勇者共は間もなく、この魔王城にたどり着くようです。
魔王:そうか・・・城の守りはどうか?
参謀:完璧でございます。城を守るモンスターは精鋭揃い。今まで勇者共が戦ってきた者たちとはレベルが違います。
魔王:ククク・・・勇者共の焦る顔が目に浮かぶようだ。勝利は目前、と思ったところで、希望を打ち砕かれるのだからなあ。
参謀:左様でございます。魔王城まで攻め進んだと思いきや、実は誘い込まれていたのですから。
魔王:果たして、我の元までたどり着けるか、見ものよな。
参謀:万が一にもそれは無い、とは思いますが・・・例えそうなったとしても、魔王様に勝てる者など、この世に存在致しません!
魔王:ククククク・・・ハーハッハッハッ!!
参謀:時に魔王様。
魔王:何だ?
参謀:実は、例の物が完成致しました!
魔王:おお!玉座か!待ち侘びておったぞ!
参謀:何とか最終決戦に間に合わせることが出来ました!
魔王:随分時間がかかったな。
参謀:申し訳ございません。しかし、これも勇者共との戦いに勝利するため。
魔王:なに?玉座に何か仕掛けをしたのか?
参謀:左様でございます。勇者共を撃退する為、魔王軍の科学力の粋を結集させました!
参謀:あれはもはや玉座にあらず。恐ろしい殺人兵器でございます。
魔王:ククク・・・面白い!早速見せてもらおうか。
参謀:はっ!
0:玉座の間の扉の前
魔王:扉は変わっておらんな。
参謀:はい。しかし・・・一度扉を開ければ、そこは別世界にございます。
魔王:随分勿体ぶるではないか。はよう見せい!
参謀:かしこまりました。では・・・
0:参謀、扉の取手に手を掛ける。
参謀:これが・・・新しい玉座でございます!!
0:参謀、扉を開け放つ。
魔王:おおおおお!!
参謀:いかがでございますか?
魔王:美しい・・・何という美しさだ!
参謀:意匠(いしょう)もこだわらせていただきました。
魔王:この流線的なフォルム、眩しい程の光沢!そしてこの純白(じゅんぱく)・・・これは最早芸術品だ!
参謀:魔王様のお気に召しまして、光栄にございます。
魔王:ん?この脇にあるボタンは何だ?
参謀:それこそ、勇者共を撃退する秘密兵器にございます!
魔王:なるほど、これが・・・押してみても良いか?
参謀:はい。但し、かなり危険な兵器ですので取り扱いにはくれぐれもお気をつけ下さい。
魔王:分かっておる。まずは・・・
0:魔王がボタンを押すと、玉座から水が吹き出た。
魔王:何だこれは!?水が勢いよく噴き出たぞ!
参謀:フフフ。この水圧で、勇者共は吹き飛ばされるでしょう!
魔王:何と!恐ろしい装置だ!
魔王:では、こちらのボタンは?
魔王:(ボタンを押す)何だ?鳥の鳴き声が聞こえてくる?
参謀:この音色には、敵に正気を無くさせ、錯乱(さくらん)させる効果がございます!
魔王:精神攻撃か!ただの鳥の鳴き声かと思いきや、何と恐ろしい・・・
参謀:無論、我々には無害!勇者共にのみ、作用するのでございます!
魔王:素晴らしい・・・!
参謀:そして極めつけは・・・
魔王:まだあるのか!?
参謀:魔王様、玉座の裏側をご覧下さいませ。
魔王:裏側?(裏側に回り込む)裏側がどうしたというのだ?
参謀:下の方にレバーがあるかと存じます。
魔王:ん?・・・おお、これか。確かに、レバーがあるな。
参謀:それこそが、この玉座の最終兵器でございます!
魔王:なんだと?このレバーを引けば、一体何が起こると言うのだ!?
参謀:フフフ・・・そのレバーを引くと・・・
魔王:引くと・・・?
参謀:・・・
魔王:(唾を飲み込む)
参謀:水が流れるのでございます!!
魔王:トイレだよね!!?
参謀:・・・え?
魔王:いやこれ、トイレでしょ?どっからどう見てもトイレだよね?
参謀:はて?何のことでしょう?
魔王:最後まで付き合ってあげようかなって思ったけど、ゴメン、もう我慢できないわ。
魔王:だってトイレなんだもん!
参謀:これは玉座です!
魔王:違う!これは玉座じゃなくて便座!
参謀:うまい!
魔王:うまくねーわ!「座」しか合ってねーだろうが!
参謀:一体これのどこがトイレだと言うのでしょうか?
魔王:全部だよ!最初の水出るやつ、あれウォシュレットでしょ?
魔王:ていうかあれ、勢い強すぎるよ!天井まで飛んでたじゃん!肛門貫いて口から出てきちゃうよ!?
魔王:それから鳥の鳴き声!あれ音姫でしょ?何が精神攻撃だよ!ただのエチケットじゃねえか!
参謀:いや、精神攻撃の下り(くだり)は、魔王様が仰った(おっしゃった)のでは・・・
魔王:うるさい!お前に付き合ってやっただけだ!
参謀:そうだったのですか!?簡単に騙せたと思ってバカにしておりましたのに!
魔王:やっぱり騙してたんじゃねえか!てか、バカにしてたのか!
参謀:魔王様の洞察力、感服致しました!流石でございます!
魔王:こんなもん誰でも分かるわ!
魔王:・・・で、玉座が何でトイレになっちゃったのか、じっくり説明してもらおうか。ああん?
参謀:・・・
参謀:魔王様、元々、トイレの改修が予定されていたのは、覚えておいででしょうか?
魔王:え?・・・ああ、勿論覚えてるよ。だって俺が頼んだんじゃん。
魔王:今どきボットン便所はキツいから、水洗(すいせん)に変えてくれって。
参謀:左様でございます。ですから、このトイレ改修費用は、今期の予算として計上済み(けいじょうずみ)でございました。
魔王:予算言うな。ファンタジー感が薄れるだろ。
参謀:ところが、でございます。魔王様は先日、玉座も新調したい、と仰いました。
魔王:うん。最近ガタガタしてたからさあ、新しいの欲しいなあって。
参謀:しかも、魔王様は「早急に」と仰いました。
魔王:だって、いつまでも座り心地の悪い椅子に座るの嫌じゃん?
参謀:しかしながら、玉座の購入は今期の予算に計上されておりませんでした!
魔王:だから予算言うな。
参謀:予定に無い資産を購入すれば、今期赤字になる可能性を否定できません!
魔王:赤字って何?俺ら何か商売してんの?
参謀:そこで、私は閃きました!既に予算化しているトイレ改修と玉座の新設・・・
参謀:もう一緒にしちゃえばよくねーって。
魔王:よくねーわ!
魔王:何で最後砕けた感じになったの?自分で言うのも何だけど、それが魔王様に対する態度かなあ?
参謀:先程魔王様も仰ったでは無いですか。これは玉座ではなく便座だと。
魔王:だから?
参謀:つまり・・・どっちも椅子ではありませんか!
魔王:無理無理無理無理!その理屈むーり!
魔王:便座って言うのは用を足す時に一時的に座る所!長時間座るように出来てないの!
参謀:ご心配には及びません!この便座は長時間座っても問題無いよう、最新素材を使用しております!
魔王:・・・だ、だとしても、ずっと座ってたらお尻が痛くなっちゃうじゃん!
参謀:そちらも問題ございません!備え付けの便座カバーは衝撃吸収率100パーセント!
参謀:「あれ?これ座ってるっていうか、もう浮いてるじゃん!」という感覚に誘われる(いざなわれる)こと間違い無しでございます!
魔王:じゃ、じゃあ背もたれは?トイレのフタにもたれかかったら、すぐに壊れちゃうよ?
参謀:ノープロブレム!この便座のフタは、もたれかかった相手の体型に合わせて自動変形するように出来ております!
参謀:その快適さは、もはやゲーミングチェア!
魔王:そんなとこに金かけるなら、普通の玉座買えよ!
参謀:・・・お気に召しませんか?
魔王:当たり前だ!すぐ交換しろ!
参謀:そんな、急に言われましても。ある程度日数を頂きませんと・・・
魔王:だったら急いで発注しろよ!
参謀:トイレはどうするのですか?
魔王:前のトイレ使うよ。しばらくボットン便所で我慢する。
参謀:あ、魔王様。
魔王:何?
参謀:前のトイレは撤去致しました。
魔王:はあ!?え、この城ってさ、トイレ一個しかなかったよね?
参謀:はい。
魔王:じゃあ今は・・・
参謀:ここが唯一のトイレでございます!
魔王:ふざけんなよ!じゃあ皆ここにトイレしにくるじゃねえか!
参謀:・・・あ。
魔王:それってつまりこういうことだろ・・・
0:もし玉座が便座だったら・その一
参謀:(扉をノックする)
魔王:誰だ?
参謀:(扉を開けながら)魔王様、失礼致します。
魔王:貴様か。何用(なによう)だ?
参謀:実はその・・・
魔王:何だ?
参謀:トイレを拝借したいのですが・・・
魔王:え?あ、そっかゴメンね!どうぞどうぞ。
参謀:恐縮でございます。
魔王:遠慮しなさんなって。じゃあ俺、終わるまで外で待ってるね。
参謀:重ね重ね(かさねがさね)申し訳ございません。すぐに済ませますゆえ。
魔王:ごゆっくりー。(外に出て行く)
参謀:(便座に座って)ふぅ・・・
魔王:・・・
参謀:ああ・・・
魔王:・・・
参謀:んぅぅぅ・・・
魔王:(ノックして)ねえ、まだ?
参謀:魔王様、申し訳ございません。今少しお待ち下さいませ。
魔王:あ、お前ひょっとして大(だい)だな?マジかー!終わったらちゃんとファブっといてよ!
参謀:勿論でございます。お待たせして、申し訳ございません。
魔王:まったく。
参謀:はあああ・・・
魔王:・・・
参謀:おお・・・
魔王:(ノックして)ね、まだ!?
参謀:魔王様!本当に後ちょっとでございますゆえ、どうかお待ちくださいませ。
魔王:本当?いい加減にしてよ。
参謀:本当にすいません。
魔王:・・・
参謀:ふおおお・・・
魔王:(ノックして)あのさあ・・・
参謀:ごちゃごちゃうるせえな!集中できねえだろうが!黙ってろ!
魔王:あ、ご、ゴメン。
魔王:そんな、怒鳴らなくても良いじゃん。
参謀:ったく、せっかく良い感じだったのに、引っ込んだだろうが・・・
0:妄想終わり
魔王:ってなるよね!誰かがトイレしに来る度に、俺外で待ってなきゃいけないよね!?
参謀:まさか!魔王様を部屋の外で待たせるなど、誰がそのような事できましょうか!
参謀:誰が用を足していようと、魔王様は堂々と部屋にいらっしゃれば良いのです!
魔王:嫌だよ!何で人の排泄行為を見にゃならんのだ!
参謀:は?
魔王:え?
参謀:わたくし、部屋に居れば良いとは申しましたが、何も「行為を凝視しろ」、などとは申しておりませんが・・・後ろを向いていれば宜しいのでは?
魔王:う・・・
参謀:(ニヤニヤしながら)まあ、そんなに見たいなら、お止めはしませんけどねえ。
魔王:そんな趣味ないわ!
参謀:それに魔王様、玉座がトイレだからこそのメリットもございます!
魔王:どんな?
参謀:もし、トイレが以前のように別の場所にあったとします。
魔王:う、うん
0:もしも玉座が便座じゃなかったら
参謀:魔王様、勇者共が魔王城に攻め入って参りました!
魔王:勇者め、ついに来おったか!よし、作戦を決めるぞ!
参謀:はっ!
魔王:あっ・・・
参謀:どうなさいました?
魔王:い、いや、何でもない。
魔王:(ヤバい、トイレにいきたくなってきた!でもダメだ!大事な会議なんだし、我慢しないと)
参謀:まず正門ですが、こちらにはゴーレム3体とガーゴイル5体を配置致します。
魔王:(トイレのことは考えるなー、考えるなー)
参謀:魔王様?
魔王:そ、それで良い!それで行こう!
参謀:かしこまりました!
魔王:(もう終わりかな?)
参謀:続いて裏門ですが・・・
魔王:(終わらなかったー!)
参謀:こちらはサイプロクスを守りに就かせます。
魔王:もうダメだー!
参謀:え?ダメ、でございますか?
魔王:ちょっと行ってくる!
参謀:魔王様!?どちらに!?
魔王:トイレ!
参謀:ト、トイレ?
魔王:ごめーん、すぐ戻るから!(玉座の間を出ていく)
参謀:・・・
参謀:はあああ!?トイレだとお!ふざけんなよ!
参謀:今大事な話の最中だぞ!てめえの尿意なんざ、知ったこっちゃねえんだよ!
参謀:会議とデートの最中は、トイレに行ったらダメだろ!
参謀:うーわ、まじ無いわ。完全に萎えた。
参謀:あんな膀胱(ぼうこう)小せえやつについて行けるか!
参謀:・・・裏切るか。
0:妄想終わり
参謀:・・・と、反乱を誘発してしまうのでございます!
魔王:そんな大事(おおごと)になるの!?トイレ行っただけで!?
参謀:しかし!もし玉座がトイレだったならば!
魔王:・・・あー、何言いたいか大体分かったわ。
0:もし玉座が便座だったら・そのニ
参謀:魔王様、勇者共が魔王城に攻め入って参りました!
魔王:勇者め、ついに来おったか!詳細を報告せよ!
参謀:はっ!
魔王:・・・ぐっ!
参謀:魔王様!どうされました!?
魔王:す、すまない。今朝方(けさがた)から腹具合が悪いのだ。
参謀:何と!大丈夫ですか!?
魔王:フッ・・・案ずることは無い。何故なら・・・トイレはそこにある!
参謀:おお!
魔王:さあ、俺は今からズボンとパンツを脱いでトイレに座るが、気にせず報告を続けてくれ!
参謀:ははー!
0:妄想終わり
魔王:いや、バッカじゃねえの!!
参謀:何がでしょうか?
魔王:話の最中に、おもむろにズボンとパンツを脱いで用を足し始めるんでしょ?どんなド変態だよ!
参謀:ダメでしょうか?
魔王:ダメ、絶対にダメ!
参謀:人前でズボンとパンツを脱ぐのが問題、という事ですね。
魔王:当たり前だろ!
参謀:・・・ならば、こういうのはいかがでしょう?
0:もし玉座が便座だったら・その三
魔王:おはよう。
参謀:魔王様、おはようございます。
魔王:うむ。
参謀:っ!ま、魔王様!その格好は、いかがされました!?
魔王:おお、これか?人前でズボンとパンツを脱ぐわけにはいかんからな、最初から履かずに来たのよ!
参謀:その手があったか!
魔王:フゥッ!股間が涼しいぜ!
参謀:よっ、魔王様!大天才!
魔王:ハーハッハッハッハッハッ!
0:妄想終わり
魔王:アホか!!
参謀:なかなかにシンプルなツッコミですな。これもダメでしょうか?
魔王:ダメに決まってるじゃん!それって常に下半身丸出しってことでしょ!?とんだセクハラ野郎じゃん!てか犯罪じゃん!
魔王:魔王が言うことじゃないけど、人としてどうかと思うよ!
参謀:しかし、最初から履かないと決めてしまえば、今日のズボンとパンツを迷う必要も無くなるのです!
魔王:だからって初めから履かないのは極端過ぎるだろ!
魔王:大体、ズボンはともかく、パンツなんて別に迷わないし。
参謀:果たしてそうでしょうか?
0:もし、パンツを履かなければならなかったら
魔王:今日のパンツどうすっかなー。まあ、誰に見せるわけでもないし、いつもの黄ばんだ白ブリーフで良いか。
魔王:・・・待てよ。今日の飲み会、確かサキュバスも来るんだよな。じゃあ、万が一ってことも考えられるぞ!
魔王:ここはやはり、勝負パンツのスケスケ黒ティーバックにすべきか・・・
魔王:うおおお!どうしたら良いんだあああ!
0:妄想終わり
参謀:・・・と、悩むことも無くなるのです。
魔王:誰がいつもは黄ばんだ白ブリーフで、勝負パンツがスケスケの黒ティーバックだ!
魔王:お前、俺のことなんだと思ってるの!?
魔王:さっきから遠慮なくイジッてくるけどさあ、俺、仮にも魔王だよ!?
参謀:これもお気に召しませんか?
魔王:お気に召すわけないだろ!!
参謀:ではこういうのはいかがでしょう!
魔王:いや、もう良いよ。
参謀:いっそ全裸で・・・
魔王:(被せて)お前もう喋るなあ!!
0:数時間後
魔王:ヤバいヤバい、勇者攻めてきたってのにお腹痛くなってきちゃった。
魔王:さっさとトイレ済ませて戻らなきゃ。
魔王:・・・あれ?鍵かかってる。誰か使ってんのか?
魔王:(ノックする)ごめーん、魔王だけど、ちょっとこっちギリなんだわ。早くしてくんない?
魔王:(ドアに耳を当てる)何か言ってる気がするけど、よく聞こえんな。
魔王:これだけ遮音(しゃおん)できるなら音姫要らないじゃん。
魔王:うっ!ヤバい!この波は、乗りこなせそうにねえ!
魔王:(ドアを叩きながら)ちょっとー!急いでー!もう発射シークエンスに入っちゃったよ!
魔王:とりあえず、すぐぶっ放せる(ぶっぱなせる)ようにズボンだけ脱いどこ。(ズボンを脱ぐ)
魔王:ぬおおお!もう限界だあ!こうなったら、ドア壊しちゃお!どうせ俺の部屋だし!
魔王:(扉に体当たりしながら)おら!だら!おりゃー!
0:扉が外れる
魔王:よっしゃ開いた!って、うわぁっ!何で流してないんだよ!
魔王:あれ?
魔王:・・・
魔王:・・・
魔王:ひょっとして・・・勇者さん?
0:終わり