台本概要
595 views
タイトル | 罪と約束 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 2人用台本(不問2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
ある街に依頼を受けやってきたが、その依頼は、到底信じられる様なものではなかった。 『魔物がいる』 そんな依頼を受けたルイは、調査にあたるのだが…… 性別変更等色々OK。 595 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ルイ | 不問 | 29 | ある調査団のメンバー。 |
カイリ | 不問 | 25 | ルイが訪れた街に住む少年。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:男が一人、街を歩いている
0:ある依頼を受け、この街にやってきた
ルイ:(この街には魔物が出るらしい
ルイ:夜になると人が襲われ、殺されると…
ルイ:なぜ魔物の仕業か?と思うだろう
ルイ:なぜなら、それは
ルイ:到底人間では不可能な、殺され方をしているらしい
0:
ルイ:(この街にきて一週間…
ルイ:私がこの街にきての犠牲者は2人
ルイ:だが一向に手かがりになるものは、見つからずにいた)
ルイ:昨日魔物が出たというのに何も見つからない
ルイ:手ぶらでは帰れないし…困ったな
ルイ:ん?転けて怪我したのか?
ルイ:大丈…
カイリ:大丈夫!?…あぁ少し血が出てるね
カイリ:これ貼ってあげるから…
カイリ:よし!これで大丈夫!気をつけて帰るんだよ!
ルイ:(あの子は……)
カイリ:あ!おばあさん!大丈夫?
カイリ:荷物多いね?少し持っていくの手伝うよ!
0:ベンチに座り、少年の動向を見守るルイ
ルイ:(驚いた……
ルイ:この街は化け物が出ると
ルイ:みんなどこかしら暗い雰囲気があったが)
ルイ:あんな優しい子がいるんだな…
カイリ:ふぅ…そろそろ帰ろうかな
ルイ:すまない、ちょっと話せないかな?
カイリ:あ、えっと…
カイリ:調査に来てる人ですよね?確か魔物の
ルイ:ん?よく知っているね
カイリ:結構噂されてますから…魔物のことは特に
カイリ:あ、それで話って?
ルイ:(それから私はこの少年、カイリと話をした
ルイ:この街のこと、魔物のこと
ルイ:君はなぜ人に優しくしているのかと
ルイ:カイリは……)
カイリ:前はみんな元気で優しくて
カイリ:活気に溢れる街でしたよ
カイリ:魔物が出てからはみんな元気がなくなっていって…
カイリ:けど、僕はみんなのこと好きだから
カイリ:何か役に立ちたいなって
カイリ:子どもだし、お仕事はできないから
カイリ:昼は散歩しながら困っている人を助けようって
ルイ:そうか…頑張っているんだな
ルイ:君みたいな人がいるから
ルイ:この街は救われているのかもしれない
カイリ:僕も聞いてもいいですか?
ルイ:なんだ?
カイリ:もし本当に魔物がいて
カイリ:その魔物が見つかったとしたら
カイリ:どうやって捕まえるというか…
カイリ:退治するというか…
ルイ:…あぁ、私もここに来るまで
ルイ:魔物などいないと思っていた
ルイ:だから有効かどうかは知らないが
ルイ:悪魔祓いにな、これを作ってもらった
カイリ:…銃ですか…
ルイ:銃というより弾丸だな
ルイ:魔の物を殺す事ができるらしい
ルイ:半信半疑だったこともあって弾は三発だけだがな
カイリ:どんな力があるんですかね?
ルイ:うーん、私にも分からんが
ルイ:聖水と聖痕…それと
ルイ:天使の書記とかいう本の
ルイ:カケラで作っているらしい
カイリ:あの……聞いておいてなんですけど
カイリ:話してよかったんですか?
カイリ:なんだが、大事な話みたいで
ルイ:ははっ、私と話してくれたお礼だよ
ルイ:それに君には話してもいい気がしたんだ
ルイ:…早く魔物を見つける
ルイ:そしてこの街がまた元の姿に戻るといいな
カイリ:……はい!ありがとうございます!
ルイ:(カイリと話して3日が経ち、犠牲者は5人となった
ルイ:そして本部から明日一度戻るよう
ルイ:伝えられた夜のことだった)
ルイ:この様子じゃ手ぶらで帰ることになりそうだな…
ルイ:ん?あの子はこの前転んでいた…
ルイ:夜に出歩いてなにして…!?
0:ルイの目の前で少女が空中に浮かぶ
0:よく見ると、腹部に何かが突き刺さっている
0:それは、爪の様なモノだった
ルイ:っ!?な…魔物か!?
カイリ:ダレダ…オマエ
ルイ:!?…カイリ……?
カイリ:チガウ、ソノ名ヲ、ヨブナ
ルイ:おい!目を醒ませ!カイリ!
ルイ:(まさか魔物の正体はカイリ…?
ルイ:この様子…魔物に憑かれているのか?
ルイ:自分が魔物だということもわかっていない…のか?)
カイリ:ソノナヲヨブナ!!!
ルイ:うおっ!?…カイリ!
ルイ:私の話を聞いてくれ!
カイリ:ガァァァァァア!
カイリ:デテクルナ、コゾウ!
0:
カイリ:ルイさん…
カイリ:ヤメロ
カイリ:僕を…殺してください…!
カイリ:キエテイロ!
ルイ:カ…イリ…?
ルイ:(まさか記憶があるのか…
ルイ:自分が何をしているのかわかっていて…)
カイリ:僕にはもうどうしようもないんだ!
カイリ:大人達に言っても誰も信じてくれなかった
カイリ:こんなに被害が出ているのに!
カイリ:子どもの空想だ妄想だって!
カイリ:だから少しでも役に立てるようにって
カイリ:少しでも罪を償えたらって!!
カイリ:ごめんなさい…嘘をついていました
カイリ:僕は……自分の為に人を助けていました
ルイ:(なぜ…なぜこの子なのだ?
ルイ:なぜこんなことを…)
カイリ:ルイさんになら、僕を止めてもらえる
カイリ:もう僕は誰も殺したくないんだ!!!
カイリ:キエロォォォオ!
0:回想
カイリ:昔はみんな元気で優しくて
0:戻り、現実
ルイ:(認めたくなかったのか?
ルイ:子どもが人を殺して回っていると
ルイ:いや、魔物がいると私も信じていなかった
ルイ:人に取り憑いていると、考えられなかったのかもしれない)
カイリ:ルイさん!お願い…だ…
カイリ:コゾォォォオ!キエロォォォオ!
カイリ:殺して…くださ…ァァァァア!
ルイ:(私はこの子を救えない
ルイ:私にできること…殺す事しかないのか?)
カイリ:はヤく!
ルイ:くっ……
ルイ:……すまない…
0:銃声が響き渡る
カイリ:ありがとう…ごめんなさい
カイリ:こんなことを頼んでしまって
ルイ:私こそすまない…君を救えなかった
カイリ:いえ、救ってくれました
カイリ:苦しかったんです
カイリ:何もできずに夜になると
カイリ:大好きなみんなを殺してしまう自分が
カイリ:自分で命を絶つことも許されなかった
ルイ:…私は…
ルイ:君のような人がいることを本部に話す
ルイ:そして本当の意味で救える術を見つける
ルイ:……約束だ
カイリ:うん…ありがと…う…
0:
0:
ルイ:(それから月日は流れた
ルイ:私はあの日カイリと約束したことを
ルイ:果たすために世界を旅している
ルイ:魔物をこの世から消し
ルイ:取り憑かれた人間を救う者として)
0:終
0:男が一人、街を歩いている
0:ある依頼を受け、この街にやってきた
ルイ:(この街には魔物が出るらしい
ルイ:夜になると人が襲われ、殺されると…
ルイ:なぜ魔物の仕業か?と思うだろう
ルイ:なぜなら、それは
ルイ:到底人間では不可能な、殺され方をしているらしい
0:
ルイ:(この街にきて一週間…
ルイ:私がこの街にきての犠牲者は2人
ルイ:だが一向に手かがりになるものは、見つからずにいた)
ルイ:昨日魔物が出たというのに何も見つからない
ルイ:手ぶらでは帰れないし…困ったな
ルイ:ん?転けて怪我したのか?
ルイ:大丈…
カイリ:大丈夫!?…あぁ少し血が出てるね
カイリ:これ貼ってあげるから…
カイリ:よし!これで大丈夫!気をつけて帰るんだよ!
ルイ:(あの子は……)
カイリ:あ!おばあさん!大丈夫?
カイリ:荷物多いね?少し持っていくの手伝うよ!
0:ベンチに座り、少年の動向を見守るルイ
ルイ:(驚いた……
ルイ:この街は化け物が出ると
ルイ:みんなどこかしら暗い雰囲気があったが)
ルイ:あんな優しい子がいるんだな…
カイリ:ふぅ…そろそろ帰ろうかな
ルイ:すまない、ちょっと話せないかな?
カイリ:あ、えっと…
カイリ:調査に来てる人ですよね?確か魔物の
ルイ:ん?よく知っているね
カイリ:結構噂されてますから…魔物のことは特に
カイリ:あ、それで話って?
ルイ:(それから私はこの少年、カイリと話をした
ルイ:この街のこと、魔物のこと
ルイ:君はなぜ人に優しくしているのかと
ルイ:カイリは……)
カイリ:前はみんな元気で優しくて
カイリ:活気に溢れる街でしたよ
カイリ:魔物が出てからはみんな元気がなくなっていって…
カイリ:けど、僕はみんなのこと好きだから
カイリ:何か役に立ちたいなって
カイリ:子どもだし、お仕事はできないから
カイリ:昼は散歩しながら困っている人を助けようって
ルイ:そうか…頑張っているんだな
ルイ:君みたいな人がいるから
ルイ:この街は救われているのかもしれない
カイリ:僕も聞いてもいいですか?
ルイ:なんだ?
カイリ:もし本当に魔物がいて
カイリ:その魔物が見つかったとしたら
カイリ:どうやって捕まえるというか…
カイリ:退治するというか…
ルイ:…あぁ、私もここに来るまで
ルイ:魔物などいないと思っていた
ルイ:だから有効かどうかは知らないが
ルイ:悪魔祓いにな、これを作ってもらった
カイリ:…銃ですか…
ルイ:銃というより弾丸だな
ルイ:魔の物を殺す事ができるらしい
ルイ:半信半疑だったこともあって弾は三発だけだがな
カイリ:どんな力があるんですかね?
ルイ:うーん、私にも分からんが
ルイ:聖水と聖痕…それと
ルイ:天使の書記とかいう本の
ルイ:カケラで作っているらしい
カイリ:あの……聞いておいてなんですけど
カイリ:話してよかったんですか?
カイリ:なんだが、大事な話みたいで
ルイ:ははっ、私と話してくれたお礼だよ
ルイ:それに君には話してもいい気がしたんだ
ルイ:…早く魔物を見つける
ルイ:そしてこの街がまた元の姿に戻るといいな
カイリ:……はい!ありがとうございます!
ルイ:(カイリと話して3日が経ち、犠牲者は5人となった
ルイ:そして本部から明日一度戻るよう
ルイ:伝えられた夜のことだった)
ルイ:この様子じゃ手ぶらで帰ることになりそうだな…
ルイ:ん?あの子はこの前転んでいた…
ルイ:夜に出歩いてなにして…!?
0:ルイの目の前で少女が空中に浮かぶ
0:よく見ると、腹部に何かが突き刺さっている
0:それは、爪の様なモノだった
ルイ:っ!?な…魔物か!?
カイリ:ダレダ…オマエ
ルイ:!?…カイリ……?
カイリ:チガウ、ソノ名ヲ、ヨブナ
ルイ:おい!目を醒ませ!カイリ!
ルイ:(まさか魔物の正体はカイリ…?
ルイ:この様子…魔物に憑かれているのか?
ルイ:自分が魔物だということもわかっていない…のか?)
カイリ:ソノナヲヨブナ!!!
ルイ:うおっ!?…カイリ!
ルイ:私の話を聞いてくれ!
カイリ:ガァァァァァア!
カイリ:デテクルナ、コゾウ!
0:
カイリ:ルイさん…
カイリ:ヤメロ
カイリ:僕を…殺してください…!
カイリ:キエテイロ!
ルイ:カ…イリ…?
ルイ:(まさか記憶があるのか…
ルイ:自分が何をしているのかわかっていて…)
カイリ:僕にはもうどうしようもないんだ!
カイリ:大人達に言っても誰も信じてくれなかった
カイリ:こんなに被害が出ているのに!
カイリ:子どもの空想だ妄想だって!
カイリ:だから少しでも役に立てるようにって
カイリ:少しでも罪を償えたらって!!
カイリ:ごめんなさい…嘘をついていました
カイリ:僕は……自分の為に人を助けていました
ルイ:(なぜ…なぜこの子なのだ?
ルイ:なぜこんなことを…)
カイリ:ルイさんになら、僕を止めてもらえる
カイリ:もう僕は誰も殺したくないんだ!!!
カイリ:キエロォォォオ!
0:回想
カイリ:昔はみんな元気で優しくて
0:戻り、現実
ルイ:(認めたくなかったのか?
ルイ:子どもが人を殺して回っていると
ルイ:いや、魔物がいると私も信じていなかった
ルイ:人に取り憑いていると、考えられなかったのかもしれない)
カイリ:ルイさん!お願い…だ…
カイリ:コゾォォォオ!キエロォォォオ!
カイリ:殺して…くださ…ァァァァア!
ルイ:(私はこの子を救えない
ルイ:私にできること…殺す事しかないのか?)
カイリ:はヤく!
ルイ:くっ……
ルイ:……すまない…
0:銃声が響き渡る
カイリ:ありがとう…ごめんなさい
カイリ:こんなことを頼んでしまって
ルイ:私こそすまない…君を救えなかった
カイリ:いえ、救ってくれました
カイリ:苦しかったんです
カイリ:何もできずに夜になると
カイリ:大好きなみんなを殺してしまう自分が
カイリ:自分で命を絶つことも許されなかった
ルイ:…私は…
ルイ:君のような人がいることを本部に話す
ルイ:そして本当の意味で救える術を見つける
ルイ:……約束だ
カイリ:うん…ありがと…う…
0:
0:
ルイ:(それから月日は流れた
ルイ:私はあの日カイリと約束したことを
ルイ:果たすために世界を旅している
ルイ:魔物をこの世から消し
ルイ:取り憑かれた人間を救う者として)
0:終