台本概要
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タイトル | 脳内会議〜告白大作戦〜 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 5人用台本(男2、女2、不問1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
好きな人に告白するには、どうすればいい?手紙?それともライン?電話!?直接!?!? そんな時は、いざ!脳内会議!! 726 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
真夏 | 女 | 41 | 榎原真夏。女子高生。全人格の母であり、神。ただの恋する乙女。 |
キラク | 女 | 50 | 喜と楽の人格。その割に姉御肌な言動をする。 |
アイド | 男 | 43 | 哀と怒りの人格。その割に、いつも冷静で兄貴分みたいな性格で、人格と性格が合っていない。 |
マナオ | 男 | 36 | 真面目と素直の人格。その通りの性格をしている。 |
タイム | 不問 | 34 | 怠惰の人格。常に眠たそう。やる時はやるやつ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
真夏:私は今、好きな人に告白しようとしている
真夏:相手は同じクラスの…一目惚れだった
真夏:ただ、どうやって告白するか決めれずにいた…
0:【脳内】
アイド:「では、これより脳内会議
アイド:『告白大作戦』を始める
アイド:議長は俺、アイドで異論は無いな?」
キラク:「なんでアンタが議長なのよ!
キラク:てか最初から何か仕切ってるし」
タイム:「別に僕は誰でもいいんだけどー
タイム:早く決めて早く終わろーよ」
キラク:「アンタもアンタよ!何でいつも
キラク:そんな怠そうに喋んの!?もっとハキハキしなさいよ!」
タイム:「そんな事言われてもー
タイム:僕を作ったのは主人格だしさー
タイム:僕に言われてもどうにもならないんだよねー
タイム:ごめんねー、キラクー」
キラク:「っとにもう!しっかりしなさいよ!」
真夏:「え!?私が悪いの!?」
キラク:「主人格なんだからそうでしょうよ!」
アイド:「その辺でいいだろ、話が進まん
アイド:マナオはどう思う?」
マナオ:「僕はアイドが議長で構わない
マナオ:というか、大事な会議に出席すらしてない
マナオ:人格もいるんだ、そっちが問題だろう」
アイド:「まぁ、この5人が居れば大抵は解決するが
アイド:他は他で忙しいんだろう
アイド:あと、キラク…そんなに文句があるなら
アイド:お前が議長になるか?」
キラク:「フン!アイドでいいわよもう!
キラク:さっさと始めましょ」
アイド:「では、先ずは…どうやって伝えるか、だ」
キラク:「ラインでいいんじゃないの?」
タイム:「それでいいよー、けってーい」
マナオ:「安直すぎる、もっと考えないと」
キラク:「安直も何も、今時でしょ?
キラク:それより、ラブレターなんて時代遅れなこと
キラク:提案するつもり?」
タイム:「文字書くのはだるいなぁー」
アイド:「確かにキラクの意見は分かる
アイド:ラブレターはもう時代遅れかもしれんな」
マナオ:「そうか?いつだって手紙を貰うというのは
マナオ:素敵で知的なことだと思うが」
キラク:「愛の告白に知的な要素いる?
キラク:別に好きです付き合ってくださいって
キラク:ライン送れば1発じゃない?」
真夏:「あの!」
アイド:「どうした?」
真夏:「みんな忘れてるよ…私
真夏:彼のライン知らない…」
キラク:「あぁぁあ!そうだったー…」
アイド:「そうか…あの時、聞きそびれていたな…」
マナオ:「あの時はタイムの人格が出ていたな」
タイム:「僕?そうだっけー?」
キラク:「そうよ!アンタが出てたから
キラク:ベストタイミング逃したのよ!」
タイム:「あれぇ?そうだっけー?」
真夏:「ごめんなさい…入学式とか色々あって
真夏:タイムに頼っちゃった…」
アイド:「…まぁ、それはいい
アイド:俺たちも気にしてなかった」
マナオ:「そうだな、僕は僕で忙しかった」
キラク:「私も…てか、主人格が恋したのって
キラク:みんなで連絡先交換やってたあとだよね?」
真夏:「女の子とはその時、交換したんだけどね
真夏:ほら、男の子とは全然してなくて
真夏:それから2週間後の体育の時間で…」
アイド:「アレか」
キラク:「アレね」
マナオ:「アレは確かに恋に落ちるな」
タイム:「アレなー、……アレって何だっけ?」
真夏:「雨で体育が男女合同に変更になって
真夏:授業がバスケになった時だよ」
タイム:「あー、僕は見てないよー
タイム:体育は専門外だからねー」
キラク:「タイムはその時、いつもみたいに端で寝てたわね」
アイド:「バスケ部、全抜きしてレイアップ」
マナオ:「アレで他の女子も落ちたんじゃないのか?」
キラク:「だから早く何とかしないと先を越されるの!」
真夏:「ごめんねー!私がちゃんとその後でも連絡先聞いてたら…」
キラク:「そこは私とマナオのせいね…」
マナオ:「僕?そんなことはない
マナオ:キラクも僕も出る幕が無かっただろう」
アイド:「もしかして…はぁ…」
キラク:「そうだったわ…シュウネが居たわね…」
マナオ:「シュウネがあの時、僕たちより主導権を握っていた
マナオ:だから何もできなかった」
タイム:「シュウネはいいタイミングで仕事するねー
タイム:僕はあまり働きたくないのにさー」
アイド:「シュウネはこういう時、力を発揮することが多い
アイド:ましてや初恋だ、シュウネが強くなっていたんだろう」
真夏:「私がもっと自分に自信があれば良かったんだけど」
アイド:「そこは俺たち全員の責任でもあるからな」
キラク:「でも連絡先もわからないんじゃ
キラク:どうすることもできないんじゃない?」
マナオ:「確かに…残る手段は一つか」
アイド:「まさか…マナオ、アレか?」
タイム:「えぇ!?やだよ!僕やだ!」
キラク:「アンタはどうせ端で寝てるでしょ!」
真夏:「うぅ…やっぱりそうなる?けどそれだとシュウネが…」
アイド:「しかし、こうなったら直接告白しかないだろう」
キラク:「シュウネより先に私が主導権握ればイケるわ!」
マナオ:「難しい話だがな」
アイド:「ふむ…シュウネに邪魔される心配が少ないのは
アイド:やはりラブレターか」
キラク:「けど、どうする?今時ラブレターとかキモっ
キラク:って感じだったらそれで終わりよ?」
マナオ:「そう思うような人間を好きになる必要あるか?」
キラク:「う…確かに…」
真夏:「彼を悪く言わないでよ!」
アイド:「いやいや、主人格…至極真っ当な意見だが」
真夏:「別にそう思われてもいいもん!
真夏:好きになったのは好きになったで仕方ないじゃん!
真夏:どんな彼でも愛する自信はあるわ!」
キラク:「いや、そう思われたら失敗するって話で…
キラク:ってこの感じ…チョメンが居るんじゃないの!?」
真夏:「いないわよ!」
キラク:「ただの恋する乙女ってわけね」
タイム:「どうでもいいけどさー
タイム:シュウネが出てきて、恥ずかしくて連絡先聞けなくてさー
タイム:今のこの感じもチョメンのせいで少し
タイム:主人格が周り見えてない感じがするしー
タイム:何しても失敗しそうー」
アイド:「タイムの割に的確な意見だな」
タイム:「ここにいなくても他のもどっかで見てるはずだしー
タイム:それに付き合おうが振られようが
タイム:そのあと色々めんどくさいのには変わりないけどー
タイム:振られた時の方が、僕は忙しくなるから避けたいんだよー」
真夏:「よくわかってらっしゃる」
タイム:「まぁねー」
キラク:「確かにタイムの言う通りだわ」
マナオ:「しかし、どうしたものか」
キラク:「マナオ、アンタこういうの決めるの得意でしょ」
マナオ:「普段ならな、今回は状況が違うし
マナオ:なんにせよ、初恋だ
マナオ:初めてのことで僕も結構迷っている」
アイド:「やはり、直接対決だと俺は思うが」
キラク:「対決って…まぁそうよね、それしかないわ」
タイム:「うわー、めんどくさーーい」
アイド:「タイム、すまないが我慢してくれ」
キラク:「アンタは寝てなさい」
マナオ:「だったら僕がシュウネを抑えよう
マナオ:この場合、適役はキラクだろう」
アイド:「異論は無いな」
キラク:「えぇ、それが一番ね」
真夏:「え!?直接対決って直で告白ってこと!?」
アイド:「それしか無いだろう、確かにフラれた場合
アイド:俺とタイムは相当だろうが仕方ない」
キラク:「そこのフォローも任せて」
真夏:「うぅ、心の準備が…」
マナオ:「シュウネが居ないのにこの有り様…
マナオ:主人格、大丈夫か?何なら他の手を」
真夏:「ううん、私やる、やってみるよ」
アイド:「よし、では一時解散!」
0:【間】
0:【現実(教室)】
真夏:(みんな…いくよ!)
真夏:「あの!唯君!ちょっといいかな?」
0:【脳内】
キラク:「アイド!」
アイド:「任せろ!マナオ、シュウネを止めるぞ!」
マナオ:「あぁ、ここから先は通行止めだ」
キラク:「まだ告白の前段階…『放課後に呼び出し』!
キラク:これ位ならシュウネの力も弱いはず!」
タイム:「あー、もうダルくなってきたー
タイム:早く終わんないかなぁー」
キラク:「行きなさい!主人格!」
0:【現実】
真夏:「あのね、今日の放課後にちょっと話したいこと
真夏:あるんだけど…、あ!ううん!忙しいなら大丈…
真夏:え!?いいの!?あ、じゃ、じゃあ、放課後…
真夏:えっと…屋上前の階段でいいかな?」
0:【脳内】
アイド:「どうだ!?」
キラク:「………成功ね」
マナオ:「ふぅ…よし、これで繋がった」
タイム:「あーーー、もうだめーーー」
アイド:「残るは放課後…作戦を続けるぞ」
0:【間】
真夏:「私、頑張った、人生で一番頑張った」
マナオ:「おい!高校受験の時も頑張っただろ!
マナオ:僕の努力を無駄にするな!主人格!」
真夏:「それは、ごめんって」
アイド:「しかし、ここからが本番だ
アイド:シュウネも次は本気だ」
キラク:「とりあえず放課後まではあと4時間…
キラク:呼び出しにOKもらえただけでも
キラク:脈アリなんじゃないの?」
真夏:「え!?そうかな!?そうだよね!?」
アイド:「楽観的すぎる」
タイム:「主人格やめてー、今そのテンションだと
タイム:失敗したらどうなるか分かるよねー」
マナオ:「2人は悲観的すぎるぞ」
真夏:「うぅ…」
タイム:「あと4時間、僕は寝るねー
タイム:僕がでしゃばっても告白前だしー
タイム:変な姿は見せない方がいいでしょー」
真夏:「タイム…ちゃんと考えてくれてるのね!」
マナオ:「いや、単にサボりたいだけだろ」
アイド:「だな」
キラク:「でしょうね」
真夏:「私の脳内、大丈夫!?」
0:【間】
アイド:「最後の会議だ、みんな準備はいいか?」
キラク:「ええ、いけるわ」
マナオ:「あぁ、全て頭に入れている」
タイム:「えー、もうそんな時間ー?」
真夏:「みんな、ありがとう
真夏:あとは私が頑張るだけだから」
キラク:「何言ってんの、"みんなで"でしょ?」
真夏:「キラク…」
アイド:「さ、時間だ…持ち場に着くぞ」
0:【現実(屋上前階段)】
真夏:(き、緊張してきた…ダメダメ!
真夏:緊張したら…みんなに迷惑が…)
真夏:「あっ…!」
0:【脳内】
アイド:「緊張のレベルが桁違いだ!」
キラク:「みんな大丈夫!?」
タイム:「うわーーー、これヤバイかもーー」
マナオ:「シュウネの圧が近づいてくる…ッッ!」
アイド:「マナオ!」
マナオ:「くっ…大丈夫だ…」
タイム:「キラクー、僕だめかもー」
キラク:「アンタは何もしないでしょうが!」
0:【現実】
真夏:「あっ…と、あ、あの!
真夏:ごめんね?こんなところに呼び出して
真夏:私、唯君に伝えたいことがあって…」
0:【脳内】
アイド:「うおっ!シュウネ!ここは通さん!
アイド:今、主人格は大事な場面なんだ!」
マナオ:「僕たち全員の幸せのためだ
マナオ:ここは出てくるな、シュウネ!」
タイム:「……ん?キラク?」
キラク:「ヤバい、ヤバい、どうしよ…
キラク:どうフォローすればいいの…」
タイム:「キラク…ちょっと待っててー」
アイド:「シュウネ!やめろ!止まれ!」
タイム:「マナオ!キラクのフォロー」
マナオ:「タイム!?」
タイム:「大丈夫、任せて」
マナオ:「お前…頼んだぞ!」
アイド:「タイム…ふっ、やる気だな」
タイム:「本来、僕はこういう役回りしないしさー
タイム:サボりたいし、寝てたいし、何なら働きたくない
タイム:けど、シュウネ、今邪魔したら僕が僕の好きなこと
タイム:できなくなるんだよね、わかってるかな?
タイム:だからさ…『引っ込んでろ』!」
マナオ:「キラク!」
キラク:「ごめん!マナオ、少し任せる!」
マナオ:「愛の告白は真面目に、真っ直ぐに想いを伝える!」
キラク:「大丈夫、主人格なら大丈夫だから!」
マナオ:「フォローは完璧だ!」
キラク:「行きなさい!主人格!」
0:【現実】
真夏:「唯君!あのね、私ね…
真夏:あなたのことが………---」
0:【脳内】
アイド:「…終わったな…」
キラク:「…ええ」
マナオ:「やれることはやったさ」
タイム:「僕疲れたよー、ねぇ、寝ていい?」
アイド:「タイム、助かったよ」
タイム:「僕は僕のためにやっただけだけどねー」
キラク:「かっこよかったわよ」
タイム:「おやすみー」
マナオ:「素直じゃないな、ほんとに」
真夏:「ありがと、みんな」
アイド:「今回は告白するまでの作戦だったからな
アイド:脳内会議はこれで終了する」
真夏:「うん、なんだか生きた心地がしなかった1日だったよ」
キラク:「それはみんな一緒」
真夏:「そうだね」
マナオ:「今日が終わってもこれからも人生は続く
マナオ:また何かあれば僕たちは集まるさ」
アイド:「次は全員ちゃんと集合させたいがな」
キラク:「邪魔する奴もいるから乗り気はしないわね」
真夏:「アハハ、ご迷惑をおかけしてます」
マナオ:「いや、それでこそ主人格だ」
タイム:「ねー、主人格ー
タイム:今どんな気持ちなのー?」
真夏:「うーん…なんだろ、初めての感覚でよくわからない、かな?」
アイド:「めんどくさい人格増やさないでくれよ」
真夏:「それは…善処します…」
タイム:「キラクは大変かもねー」
キラク:「アンタもよ」
タイム:「やだなー」
真夏:「みんな、本当にありがとう!
真夏:多分これからまた忙しくなるかもしれないけど」
キラク:「いいんじゃない?私は楽しみよ
キラク:なんせ初めてのことだし?」
マナオ:「僕は他に支障が出ないように今から忙しいがな」
タイム:「僕はとりあえず寝るー、もう無理ー」
アイド:「俺はあまり忙しくなりたくないな」
真夏:「そうだね、…けど、みんな!これからもよろしくね?」
アイド:「当たり前だ」
キラク:「任せなさい」
マナオ:「ふっ…」
タイム:「ぐー、ぐー…」
真夏:「あはは!」
0:【終わり】
真夏:私は今、好きな人に告白しようとしている
真夏:相手は同じクラスの…一目惚れだった
真夏:ただ、どうやって告白するか決めれずにいた…
0:【脳内】
アイド:「では、これより脳内会議
アイド:『告白大作戦』を始める
アイド:議長は俺、アイドで異論は無いな?」
キラク:「なんでアンタが議長なのよ!
キラク:てか最初から何か仕切ってるし」
タイム:「別に僕は誰でもいいんだけどー
タイム:早く決めて早く終わろーよ」
キラク:「アンタもアンタよ!何でいつも
キラク:そんな怠そうに喋んの!?もっとハキハキしなさいよ!」
タイム:「そんな事言われてもー
タイム:僕を作ったのは主人格だしさー
タイム:僕に言われてもどうにもならないんだよねー
タイム:ごめんねー、キラクー」
キラク:「っとにもう!しっかりしなさいよ!」
真夏:「え!?私が悪いの!?」
キラク:「主人格なんだからそうでしょうよ!」
アイド:「その辺でいいだろ、話が進まん
アイド:マナオはどう思う?」
マナオ:「僕はアイドが議長で構わない
マナオ:というか、大事な会議に出席すらしてない
マナオ:人格もいるんだ、そっちが問題だろう」
アイド:「まぁ、この5人が居れば大抵は解決するが
アイド:他は他で忙しいんだろう
アイド:あと、キラク…そんなに文句があるなら
アイド:お前が議長になるか?」
キラク:「フン!アイドでいいわよもう!
キラク:さっさと始めましょ」
アイド:「では、先ずは…どうやって伝えるか、だ」
キラク:「ラインでいいんじゃないの?」
タイム:「それでいいよー、けってーい」
マナオ:「安直すぎる、もっと考えないと」
キラク:「安直も何も、今時でしょ?
キラク:それより、ラブレターなんて時代遅れなこと
キラク:提案するつもり?」
タイム:「文字書くのはだるいなぁー」
アイド:「確かにキラクの意見は分かる
アイド:ラブレターはもう時代遅れかもしれんな」
マナオ:「そうか?いつだって手紙を貰うというのは
マナオ:素敵で知的なことだと思うが」
キラク:「愛の告白に知的な要素いる?
キラク:別に好きです付き合ってくださいって
キラク:ライン送れば1発じゃない?」
真夏:「あの!」
アイド:「どうした?」
真夏:「みんな忘れてるよ…私
真夏:彼のライン知らない…」
キラク:「あぁぁあ!そうだったー…」
アイド:「そうか…あの時、聞きそびれていたな…」
マナオ:「あの時はタイムの人格が出ていたな」
タイム:「僕?そうだっけー?」
キラク:「そうよ!アンタが出てたから
キラク:ベストタイミング逃したのよ!」
タイム:「あれぇ?そうだっけー?」
真夏:「ごめんなさい…入学式とか色々あって
真夏:タイムに頼っちゃった…」
アイド:「…まぁ、それはいい
アイド:俺たちも気にしてなかった」
マナオ:「そうだな、僕は僕で忙しかった」
キラク:「私も…てか、主人格が恋したのって
キラク:みんなで連絡先交換やってたあとだよね?」
真夏:「女の子とはその時、交換したんだけどね
真夏:ほら、男の子とは全然してなくて
真夏:それから2週間後の体育の時間で…」
アイド:「アレか」
キラク:「アレね」
マナオ:「アレは確かに恋に落ちるな」
タイム:「アレなー、……アレって何だっけ?」
真夏:「雨で体育が男女合同に変更になって
真夏:授業がバスケになった時だよ」
タイム:「あー、僕は見てないよー
タイム:体育は専門外だからねー」
キラク:「タイムはその時、いつもみたいに端で寝てたわね」
アイド:「バスケ部、全抜きしてレイアップ」
マナオ:「アレで他の女子も落ちたんじゃないのか?」
キラク:「だから早く何とかしないと先を越されるの!」
真夏:「ごめんねー!私がちゃんとその後でも連絡先聞いてたら…」
キラク:「そこは私とマナオのせいね…」
マナオ:「僕?そんなことはない
マナオ:キラクも僕も出る幕が無かっただろう」
アイド:「もしかして…はぁ…」
キラク:「そうだったわ…シュウネが居たわね…」
マナオ:「シュウネがあの時、僕たちより主導権を握っていた
マナオ:だから何もできなかった」
タイム:「シュウネはいいタイミングで仕事するねー
タイム:僕はあまり働きたくないのにさー」
アイド:「シュウネはこういう時、力を発揮することが多い
アイド:ましてや初恋だ、シュウネが強くなっていたんだろう」
真夏:「私がもっと自分に自信があれば良かったんだけど」
アイド:「そこは俺たち全員の責任でもあるからな」
キラク:「でも連絡先もわからないんじゃ
キラク:どうすることもできないんじゃない?」
マナオ:「確かに…残る手段は一つか」
アイド:「まさか…マナオ、アレか?」
タイム:「えぇ!?やだよ!僕やだ!」
キラク:「アンタはどうせ端で寝てるでしょ!」
真夏:「うぅ…やっぱりそうなる?けどそれだとシュウネが…」
アイド:「しかし、こうなったら直接告白しかないだろう」
キラク:「シュウネより先に私が主導権握ればイケるわ!」
マナオ:「難しい話だがな」
アイド:「ふむ…シュウネに邪魔される心配が少ないのは
アイド:やはりラブレターか」
キラク:「けど、どうする?今時ラブレターとかキモっ
キラク:って感じだったらそれで終わりよ?」
マナオ:「そう思うような人間を好きになる必要あるか?」
キラク:「う…確かに…」
真夏:「彼を悪く言わないでよ!」
アイド:「いやいや、主人格…至極真っ当な意見だが」
真夏:「別にそう思われてもいいもん!
真夏:好きになったのは好きになったで仕方ないじゃん!
真夏:どんな彼でも愛する自信はあるわ!」
キラク:「いや、そう思われたら失敗するって話で…
キラク:ってこの感じ…チョメンが居るんじゃないの!?」
真夏:「いないわよ!」
キラク:「ただの恋する乙女ってわけね」
タイム:「どうでもいいけどさー
タイム:シュウネが出てきて、恥ずかしくて連絡先聞けなくてさー
タイム:今のこの感じもチョメンのせいで少し
タイム:主人格が周り見えてない感じがするしー
タイム:何しても失敗しそうー」
アイド:「タイムの割に的確な意見だな」
タイム:「ここにいなくても他のもどっかで見てるはずだしー
タイム:それに付き合おうが振られようが
タイム:そのあと色々めんどくさいのには変わりないけどー
タイム:振られた時の方が、僕は忙しくなるから避けたいんだよー」
真夏:「よくわかってらっしゃる」
タイム:「まぁねー」
キラク:「確かにタイムの言う通りだわ」
マナオ:「しかし、どうしたものか」
キラク:「マナオ、アンタこういうの決めるの得意でしょ」
マナオ:「普段ならな、今回は状況が違うし
マナオ:なんにせよ、初恋だ
マナオ:初めてのことで僕も結構迷っている」
アイド:「やはり、直接対決だと俺は思うが」
キラク:「対決って…まぁそうよね、それしかないわ」
タイム:「うわー、めんどくさーーい」
アイド:「タイム、すまないが我慢してくれ」
キラク:「アンタは寝てなさい」
マナオ:「だったら僕がシュウネを抑えよう
マナオ:この場合、適役はキラクだろう」
アイド:「異論は無いな」
キラク:「えぇ、それが一番ね」
真夏:「え!?直接対決って直で告白ってこと!?」
アイド:「それしか無いだろう、確かにフラれた場合
アイド:俺とタイムは相当だろうが仕方ない」
キラク:「そこのフォローも任せて」
真夏:「うぅ、心の準備が…」
マナオ:「シュウネが居ないのにこの有り様…
マナオ:主人格、大丈夫か?何なら他の手を」
真夏:「ううん、私やる、やってみるよ」
アイド:「よし、では一時解散!」
0:【間】
0:【現実(教室)】
真夏:(みんな…いくよ!)
真夏:「あの!唯君!ちょっといいかな?」
0:【脳内】
キラク:「アイド!」
アイド:「任せろ!マナオ、シュウネを止めるぞ!」
マナオ:「あぁ、ここから先は通行止めだ」
キラク:「まだ告白の前段階…『放課後に呼び出し』!
キラク:これ位ならシュウネの力も弱いはず!」
タイム:「あー、もうダルくなってきたー
タイム:早く終わんないかなぁー」
キラク:「行きなさい!主人格!」
0:【現実】
真夏:「あのね、今日の放課後にちょっと話したいこと
真夏:あるんだけど…、あ!ううん!忙しいなら大丈…
真夏:え!?いいの!?あ、じゃ、じゃあ、放課後…
真夏:えっと…屋上前の階段でいいかな?」
0:【脳内】
アイド:「どうだ!?」
キラク:「………成功ね」
マナオ:「ふぅ…よし、これで繋がった」
タイム:「あーーー、もうだめーーー」
アイド:「残るは放課後…作戦を続けるぞ」
0:【間】
真夏:「私、頑張った、人生で一番頑張った」
マナオ:「おい!高校受験の時も頑張っただろ!
マナオ:僕の努力を無駄にするな!主人格!」
真夏:「それは、ごめんって」
アイド:「しかし、ここからが本番だ
アイド:シュウネも次は本気だ」
キラク:「とりあえず放課後まではあと4時間…
キラク:呼び出しにOKもらえただけでも
キラク:脈アリなんじゃないの?」
真夏:「え!?そうかな!?そうだよね!?」
アイド:「楽観的すぎる」
タイム:「主人格やめてー、今そのテンションだと
タイム:失敗したらどうなるか分かるよねー」
マナオ:「2人は悲観的すぎるぞ」
真夏:「うぅ…」
タイム:「あと4時間、僕は寝るねー
タイム:僕がでしゃばっても告白前だしー
タイム:変な姿は見せない方がいいでしょー」
真夏:「タイム…ちゃんと考えてくれてるのね!」
マナオ:「いや、単にサボりたいだけだろ」
アイド:「だな」
キラク:「でしょうね」
真夏:「私の脳内、大丈夫!?」
0:【間】
アイド:「最後の会議だ、みんな準備はいいか?」
キラク:「ええ、いけるわ」
マナオ:「あぁ、全て頭に入れている」
タイム:「えー、もうそんな時間ー?」
真夏:「みんな、ありがとう
真夏:あとは私が頑張るだけだから」
キラク:「何言ってんの、"みんなで"でしょ?」
真夏:「キラク…」
アイド:「さ、時間だ…持ち場に着くぞ」
0:【現実(屋上前階段)】
真夏:(き、緊張してきた…ダメダメ!
真夏:緊張したら…みんなに迷惑が…)
真夏:「あっ…!」
0:【脳内】
アイド:「緊張のレベルが桁違いだ!」
キラク:「みんな大丈夫!?」
タイム:「うわーーー、これヤバイかもーー」
マナオ:「シュウネの圧が近づいてくる…ッッ!」
アイド:「マナオ!」
マナオ:「くっ…大丈夫だ…」
タイム:「キラクー、僕だめかもー」
キラク:「アンタは何もしないでしょうが!」
0:【現実】
真夏:「あっ…と、あ、あの!
真夏:ごめんね?こんなところに呼び出して
真夏:私、唯君に伝えたいことがあって…」
0:【脳内】
アイド:「うおっ!シュウネ!ここは通さん!
アイド:今、主人格は大事な場面なんだ!」
マナオ:「僕たち全員の幸せのためだ
マナオ:ここは出てくるな、シュウネ!」
タイム:「……ん?キラク?」
キラク:「ヤバい、ヤバい、どうしよ…
キラク:どうフォローすればいいの…」
タイム:「キラク…ちょっと待っててー」
アイド:「シュウネ!やめろ!止まれ!」
タイム:「マナオ!キラクのフォロー」
マナオ:「タイム!?」
タイム:「大丈夫、任せて」
マナオ:「お前…頼んだぞ!」
アイド:「タイム…ふっ、やる気だな」
タイム:「本来、僕はこういう役回りしないしさー
タイム:サボりたいし、寝てたいし、何なら働きたくない
タイム:けど、シュウネ、今邪魔したら僕が僕の好きなこと
タイム:できなくなるんだよね、わかってるかな?
タイム:だからさ…『引っ込んでろ』!」
マナオ:「キラク!」
キラク:「ごめん!マナオ、少し任せる!」
マナオ:「愛の告白は真面目に、真っ直ぐに想いを伝える!」
キラク:「大丈夫、主人格なら大丈夫だから!」
マナオ:「フォローは完璧だ!」
キラク:「行きなさい!主人格!」
0:【現実】
真夏:「唯君!あのね、私ね…
真夏:あなたのことが………---」
0:【脳内】
アイド:「…終わったな…」
キラク:「…ええ」
マナオ:「やれることはやったさ」
タイム:「僕疲れたよー、ねぇ、寝ていい?」
アイド:「タイム、助かったよ」
タイム:「僕は僕のためにやっただけだけどねー」
キラク:「かっこよかったわよ」
タイム:「おやすみー」
マナオ:「素直じゃないな、ほんとに」
真夏:「ありがと、みんな」
アイド:「今回は告白するまでの作戦だったからな
アイド:脳内会議はこれで終了する」
真夏:「うん、なんだか生きた心地がしなかった1日だったよ」
キラク:「それはみんな一緒」
真夏:「そうだね」
マナオ:「今日が終わってもこれからも人生は続く
マナオ:また何かあれば僕たちは集まるさ」
アイド:「次は全員ちゃんと集合させたいがな」
キラク:「邪魔する奴もいるから乗り気はしないわね」
真夏:「アハハ、ご迷惑をおかけしてます」
マナオ:「いや、それでこそ主人格だ」
タイム:「ねー、主人格ー
タイム:今どんな気持ちなのー?」
真夏:「うーん…なんだろ、初めての感覚でよくわからない、かな?」
アイド:「めんどくさい人格増やさないでくれよ」
真夏:「それは…善処します…」
タイム:「キラクは大変かもねー」
キラク:「アンタもよ」
タイム:「やだなー」
真夏:「みんな、本当にありがとう!
真夏:多分これからまた忙しくなるかもしれないけど」
キラク:「いいんじゃない?私は楽しみよ
キラク:なんせ初めてのことだし?」
マナオ:「僕は他に支障が出ないように今から忙しいがな」
タイム:「僕はとりあえず寝るー、もう無理ー」
アイド:「俺はあまり忙しくなりたくないな」
真夏:「そうだね、…けど、みんな!これからもよろしくね?」
アイド:「当たり前だ」
キラク:「任せなさい」
マナオ:「ふっ…」
タイム:「ぐー、ぐー…」
真夏:「あはは!」
0:【終わり】