台本概要
451 views
タイトル | 脳内会議〜初デート大作戦〜 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 5人用台本(男1、女3、不問1) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
初めてできた彼氏……。付き合うことは出来たけど、次の難関は初デート!!どうしよう!?みんな助けて!! そんな時は、いざ!脳内会議!! 451 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
真夏 | 女 | 105 | えのはら まなつ。全人格の創造神。普通の初デートに悩む乙女。 |
唯 | 男 | 76 | みぎた ゆい。爽やか系イケメン!! |
キラク | 女 | 62 | 喜と楽の人格。姉御肌ァ! |
アイモ | 女 | 48 | 愛と盲目の人格。唯と付き合ったことで生まれた新人格。イマドキ女子だ! |
シュウネ | 不問 | 40 | 羞恥心と根暗な人格。常に吃っており、緊張している。周りの目が気になる人格! |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
真夏:(私には好きな人がいる)
唯:「榎原さん!」
真夏:「あ!唯君!」
唯:「ごめん!お待たせ」
真夏:「ううん!大丈夫!」
真夏:(みんなのおかげで付き合うことになった、右田 唯君だ)
0:【脳内】
キラク:「一時はどうなるかと思ったけど
キラク:なんだかんだ主人格は幸せねー」
真夏:「これも全部みんなのおかげだよー!」
キラク:「そのせいでマナオは大忙しよ
キラク:ちょっとした会議じゃ顔出せないんだから」
真夏:「それは…すみません…」
シュウネ:「あ、あ、ハズカシィぃぃい!」
キラク:「ちょ!何!?シュウネ!」
シュウネ:「名前呼ばれた!名前ぇぇえ!」
真夏:「シュウネは相変わらずだなぁ」
キラク:「この前は敵キャラポジションだったのに」
シュウネ:「うぅぅ…で、でも私が前に出れないのも
シュウネ:か、彼女のおかげ…だから…」
キラク:「新しい人格ね、本当に作っちゃうんだから」
真夏:「あははは…」
アイモ:「えへへ、唯君、えへへ」
キラク:「アレ、大丈夫なの?」
真夏:「多分…」
シュウネ:「か、彼女おかげで、わ、私は
シュウネ:ゆ、唯君と居る時、緊張しなくて、すんでますから…」
キラク:「まぁ、その点に関しては正解よね」
真夏:「そうなんだけどねぇ…マナオごめん!」
キラク:「マナオ怒ってるわよ、忙しくて顔見せないけど」
アイモ:「主人格ー!発展する!発展する!」
真夏:「え!?」
0:【現実】
唯:「あのさ、榎原さん」
真夏:「ふぁ!?あ!ごめん!何?」
唯:「大丈夫…?」
真夏:「ごめん!ちょっと考え事…で、何かな?」
唯:「あ、そうだった
唯:えっと…名前で呼んでもいいかな?」
真夏:「へ?名前?」
唯:「うん、付き合ってからも何となく榎原さんって呼んでたけど
唯:名前で呼んじゃダメかな?」
0:【脳内】
シュウネ:「アァァァ!無理ィィィイ!」
キラク:「ちょ、シュウネ落ち着いて!」
シュウネ:「もう無理だわ、わ、私、無理って言ってくる」
アイモ:「シュウネ、邪魔ー!」
シュウネ:「ア、アイモちゃん…もう私無理なの!恥ずかしいの!
シュウネ:な、な、名前で呼ぶなんて無理なのォォオ!」
アイモ:「恋愛の時は私が主導権貰うんだから
アイモ:シュウネはそこでお座り!」
シュウネ:「は、はい!」
キラク:「アイモ…アンタやるわね…」
アイモ:「こんなのOKでしょ!断るなんて文字
アイモ:アイモの辞書にはなーーい!」
0:【現実】
真夏:「な、名前か…」
唯:「あ、嫌…だった?」
真夏:「ううん!嬉しい!」
唯:「そっか!よかった
唯:じゃあ…真夏、今度遊びに行かない?」
真夏:「え?それって…」
唯:「うん、デート…です」
真夏:「デート……うん!行こう!」
唯:「じゃあ今度の日曜でいいかな?」
真夏:「大丈夫だよ!そっか、デートか…楽しみにしてる!」
0:【脳内】
アイモ:「よっしゃー!デートまで勝ち取ったぞー!」
シュウネ:「デート…デ、デ、デートォォオ!」
キラク:「忙しいわね…この脳内は…」
真夏:「アイモー!凄いよー!」
アイモ:「デート!デート!」
真夏:「あはははは!」
アイモ:「あはははは!」
キラク:「これはアイドが出る幕も無さそうね」
アイモ:「アイドが出てきたら喧嘩しちゃうからね
アイモ:アイドには悪いけど仕事させないよー!」
シュウネ:「デート…無理…死んじゃう…」
キラク:「シュウネ、諦めなさい」
真夏:「けど、どうしよう…デートなんて初めてよ」
キラク:「また脳内会議ね、今回は初デート大作戦」
アイモ:「アイモがいれば大丈夫だよー!」
キラク:「議長も要らないわね、基本的にアイモのサポートで
キラク:シュウネもちゃんとフォローしてね」
シュウネ:「わ、私は…もう…」
真夏:「シュウネ、大丈夫?」
キラク:「何でもかんでもアイモ任せはダメよ
キラク:せっかくの初デートなんだから
キラク:みんなで楽しみましょ!」
アイモ:「アイモ一人でも大丈夫だよー!」
キラク:「アンタは愛と盲目の人格!
キラク:調子に乗って盲目になりすぎると失敗するわ」
アイモ:「むぅー!大丈夫なのにー」
キラク:「だからシュウネも必要なの
キラク:少しの照れや恥ずかしさもあるから
キラク:可愛いって思われるかもでしょ?」
アイモ:「それは…そうだけど」
シュウネ:「わ、私、で、できるだけ
シュウネ:アイモちゃんの、サ、サポートするから…」
真夏:「今回もみんなのこと頼っちゃうけど
真夏:よろしくお願いします!」
キラク:「そうと決まれば先ずは帰ってデート服を決めるわよ!」
真夏:「おーー!」
0:【現実、唯と電話中】
唯:「真夏は行きたいところとかある?」
真夏:「行きたい場所かぁ…うーん…」
唯:「じゃあ、プリモスに集合しようか
唯:あそこだったらお店も色々あるし」
真夏:「うん!大丈夫だよ!」
唯:「あ、そうだ
唯:ごめん!俺のわがままだけど
唯:観たい映画あるだ、それ一緒に観ない?」
真夏:「え!何々!何の映画?」
0:【脳内】
キラク:「どうやらデートは映画になりそうね」
シュウネ:「よ、よかった…暗いから
シュウネ:か、顔もよく見えないわ…」
アイモ:「映画かぁ…ラブストーリーなら
アイモ:雰囲気ばっちりね」
キラク:「男の子が自分からラブストーリー選ぶかしら?」
シュウネ:「映画賛成!ラ、ラブストーリーじゃなくても
シュウネ:お、OKしてよね」
アイモ:「はーい、そこはシュウネに合わせてあげる」
0:【現実】
唯:「それじゃ日曜の10時に…
唯:大階段のとこでわかるかな?」
真夏:「中央入り口から入るとこだよね?
真夏:大丈夫!そこで待ち合わせね!」
唯:「うん、そこでお願いします
唯:あ、もうこんな時間だ
唯:じゃあ、おやすみ」
真夏:「うん!おやすみなさい!」
0:【脳内】
真夏:「はぁ…」
キラク:「え?どうしたの主人格」
真夏:「本当なら寝落ち通話したかった」
シュウネ:「ね、ね、寝落ち通話!?
シュウネ:主人格は馬鹿なの!?ねぇ!?馬鹿なの!?
シュウネ:そ、そ、そんなの無理に決まってるでしょぉお!
シュウネ:イビキ聞かれたらどうするの!寝言聞かれたらどうするの!
シュウネ:ていうか唯君の声をずっと聞いてるって無理でしょォォオー!」
キラク:「いや、大丈夫アンタ」
アイモ:「ごめーん、主人格!最後シュウネにちょっと邪魔された」
真夏:「ううん!大丈夫!寝落ち通話はハードル高いかも」
キラク:「あと、マナオもシュウネにちょっと手を貸したわね
キラク:恋愛にうつつ抜かすのもいいけど他もしっかりしなきゃね」
真夏:「キラクってそんなにしっかりした人格だっけ?」
キラク:「誰のせいでこうなったと思ってんのよ!」
アイモ:「今日のお仕事終わりーっと!タイムに変わるね」
シュウネ:「わ、私も戻ります…」
キラク:「アイモ!タイムの前にマナオに声かけなさい!」
真夏:「お母さんみたい」
キラク:「だから誰のせいよ!」
0:【現実、日曜日】
真夏:「着いたー!って10分前か…
真夏:緊張してあんまり寝れなかったけど…それより
真夏:服、決めてたはずなのにめっちゃ悩んだ…あ!」
唯:「あ、おはよう」
真夏:「ごめん!待った?」
唯:「全然!俺もちょっと前に着いたから」
真夏:「負けちゃったなぁ…」
唯:「あはは、昨日、実は寝れなくて」
真夏:「あ!一緒!緊張しちゃって」
唯:「あ、そうだ…はい、どうぞ」
真夏:「え、ありがとう!」
唯:「緊張してから喉渇いてさ
唯:せっかくだから…確か、これ飲みたかったんだよね?」
真夏:「そうそう!新作!ってあれ?話したっけ?」
唯:「あー、実は佐倉さんと話してるの聞いた」
真夏:「美波との!?あ、そうか確か教室で」
唯:「盗み聞きです」
真夏:「唯君もそういうことするんだ?」
唯:「あ!いや!いつもしてるわけじゃなくて!
唯:真夏が話してたからで…って!ほら、行こう!」
0:【脳内】
キラク:「アイモ!ナイス!」
アイモ:「ふっふっふ!ちょっと悪戯しちゃった」
キラク:「おかげで可愛い発言聞けたわね」
アイモ:「主人格の幸せメーター爆上がりよ!」
シュウネ:「デート…デート…」
キラク:「ほら!シュウネ!しっかり!」
シュウネ:「そ、それにしても唯君は、な、慣れてる
シュウネ:飲み物用意してる、な、なんて」
キラク:「気が利く男子じゃない?悪くないわ」
シュウネ:「で、でも!いつも、こ、こんななのかな?」
キラク:「ちょ!シュウネ!その発言!」
アイモ:「え!?あ!ダメ!シュウネ!しゃらっぷ!」
シュウネ:「え?あ、あ、ごめんなさいいい!」
キラク:「アイモのおかげでチョメンが出てこなくなってきたけど
キラク:そういう言葉に反応してすぐ顔出すから!」
アイモ:「そうだよ!危険発言禁止ー!」
シュウネ:「ひゃぁぁあはぁぁぁぁ!?」
キラク:「今度は何!?」
シュウネ:「あれ!あ、あれ!」
0:【現実】
唯:「……真夏」
真夏:「へ?…あ」
0:【脳内】
アイモ:「来た!」
キラク:「手繋ぎチャンス!」
0:【現実】
真夏:「あ!あそこの店!寄っていい?」
唯:「え?…あぁ、うん、いいよ
唯:映画は昼からだから色々見て回ろう」
0:【脳内】
アイモ:「シュー…ウー…ネー!」
シュウネ:「だって!だって!む、無理なんだもん!
シュウネ:て、手をつ、繋ぐなんて…アァァァ!」
キラク:「今日はサポートするって約束でしょ!
キラク:今のはマイナスよ!シュウネ!」
アイモ:「まだチャンスはあるはず!立て直すよ!」
0:【現実】
唯:「やっぱり女の子だね」
真夏:「え?」
唯:「普段、男友達としか買い物来ないから
唯:見るものが違うなぁって」
真夏:「あ!ごめん!つまんなかった?」
唯:「いや、楽しいよ」
真夏:「唯君たちって普段は何見るの?」
唯:「うーん…スポーツショップは行くかな
唯:あ、次寄っていい?」
真夏:「じゃあ、行こ!」
0:【脳内】
キラク:「まぁ、ちゃんとデートできてるの…かな?」
アイモ:「進展が少ない…あと、キラクも唯君置いてけぼりにしないで!」
キラク:「ごめん、ごめん!久しぶりの買い物で、つい」
シュウネ:「ひ、人が、み、見てる気が…」
アイモ:「気のせい!」
0:【現実】
唯:「こういうのよくわかんないんだけど」
真夏:「ん?何が?」
唯:「映画、ラブストーリーとかの方が良かった?
唯:ほら、今なら確か恋々だっけ?マンガの」
真夏:「あー、公開昨日だったね」
唯:「そっちの方が良かったかな?って」
真夏:「全然!むしろこの映画気になってた!」
唯:「え?真夏ってこういうの観るの?」
真夏:「実は結構好きなんだよね」
唯:「そっかー…良かったー」
0:【脳内】
アイモ:「確かにラブストーリーじゃない、だけどこれは」
キラク:「これは私の趣味だからね!」
アイモ:「ファインプレーね!キラク!」
キラク:「よかったー!主人格の趣味にミステリー入れてて」
アイモ:「喜びと楽しさの人格でミステリーってのが
アイモ:ミステリーなんですけど」
キラク:「あの感じが楽しいのよ!推理もそうだけど
キラク:こう暴いていく感じ?楽しいわー!」
シュウネ:「やっと…か、顔見なくて…すむ…」
アイモ:「よーし、ここはキラクおねがーい!」
0:【現実】
真夏:「うーん、難しかった!
真夏:最後のどんでん返しはわからなかったー!」
唯:「すっごい真剣に観てたね」
真夏:「えぇ!?見られてた!?」
唯:「めっちゃ推理してたからさ
唯:楽しそうで良かったよ」
真夏:「あはははー…」
真夏:(キラクーーー!)
0:【脳内】
アイモ:「キラクーーー!」
キラク:「ごめん!ごめん!
キラク:けど大丈夫そうじゃない?」
シュウネ:「はっ!?」
アイモ:「どうしたの?シュウネ」
キラク:「別に進展してないけど」
シュウネ:「嫌な予感がする…」
0:【現実】
真夏:(初デートって緊張してたけど
真夏:楽しいな…あ、もう6時か…
真夏:もう終わっちゃうのかな)
唯:「真夏?」
真夏:「え!?あ!ごめん!」
唯:「どうしたの?」
真夏:「ううん!なんでもない……
真夏:あーっ、あのね、私初デートで
真夏:緊張してたけど凄く楽しかったの!
真夏:けどもうこんな時間だから
真夏:終わっちゃうのかーって考えてたら…」
唯:「…そっか……ごめん!」
真夏:「え!?」
唯:「そうだよね、真夏は女の子だもんな
唯:門限とかあるよね…考えてなかった…」
真夏:「え!?あ、いや!門限とかは大丈夫だよ!
真夏:遊びに行くって伝えてるし
真夏:あんまり遅くないなら!」
唯:「俺も色々抜けてたな…
唯:実は俺もデートっていうの初めてで
唯:遊びに行くとは何か違くてさ
唯:色々考えてはいたんだけど…
唯:けど良かった、楽しかったって言ってもらえて
唯:俺も楽しかったから」
真夏:「唯君…!」
唯:「それでなんだけど、時間まだ大丈夫なら
唯:夜までご飯食べてから帰らない?」
真夏:「うん!お店はどうしよっか?」
唯:「実は決めてて…門限とか頭になかったから
唯:勝手にいけるだろーって」
真夏:「唯君も緊張してた?」
唯:「…まぁ、それなにり…」
真夏:「可愛いとこあるなぁ」
唯:「からかってる?」
真夏:「そんなことないよ!」
唯:「ならいいけど、店はここからバスで10分くらい
唯:の場所だから…行こ」
真夏:「あっ…」
0:【脳内】
アイモ:「キラク!手繋ぎチャンス!シュウネを止めて!」
キラク:「わかってる!シュウネ、今回は…あれ?」
シュウネ:「何なの…この胸のざわつき…」
キラク:「シュウネ…?」
アイモ:「キターーー!!!!」
0:【現実】
真夏:「行こ、唯君!」
唯:「……良かったァ…」
真夏:「え!?」
唯:「何度か手を繋ごうとしたけど躱してたでしょ?」
真夏:「気づいてた…?」
唯:「なんとなく」
真夏:「ちょっと恥ずかしくて…」
唯:「…それは俺もだから」
真夏:「え?」
唯:「なんでもない、それじゃバス停まで行こうか」
0:【脳内】
キラク:「いい感じじゃない?これならご飯食べて
キラク:解散して主人格も幸せでしょ」
アイモ:「幸せメーターも満タン寸前!
アイモ:初デートでお互い初々しい!
アイモ:素敵…はぁ…唯君…」
キラク:「……シュウネ、どうしたのかしら」
シュウネ:「わ、私、ちょっと嫌な予感がするの」
アイモ:「こんな幸せそうなのに?」
シュウネ:「う、うーん…」
キラク:「帰るまでがデートってことね
キラク:気を抜かずにサポートするわよ!」
0:【現実】
真夏:「そういえばどこに食べに行くの?」
唯:「この前、家族と外食した時に見つけてね
唯:あんまりオシャレな店とかわかんないし
唯:真夏がいいなって思ってくれるかわかんないけど」
真夏:「そんなことないよ!楽しみだよ!」
唯:「次はどこに行こうか」
真夏:「唯君はどこか行きたいところあるの?」
唯:「え?うーん…」
真夏:「あ!そうだ!動物園行きたい!」
唯:「動物園?」
真夏:「そうそう!動物が好きってのもあるけど
真夏:パンダが来るんだよ!」
唯:「へぇ…知らなかった
唯:じゃあ次は動物園かな?」
真夏:「楽しみにしてるね!」
唯:「あ、ここだ…降りるよ」
真夏:「うん!」
0:【脳内】
キラク:「次の予定も確約、もう成功ね」
アイモ:「動物園かぁ…楽しみだなぁ…」
シュウネ:「ンンン!?い、今凄くゾクゾクし…あっ!!!」
キラク:「びっくりした!?何シュウネ!?大きな声なんて珍しい」
アイモ:「う…そ…、キラク!大変かも!」
キラク:「え!?」
0:【現実】
真夏:「えっ…?」
0:バスを降りる時にコケる真夏
真夏:「あ痛ぁ!?」
唯:「え!?あ!え!?大丈夫、真夏!?」
真夏:「痛っ…捻ったみたい…」
唯:「立てそう?」
真夏:「ごめん…唯君…ヒールなんて履いてたから…」
唯:「…はい」
真夏:「え?」
唯:「乗って」
0:【脳内】
アイモ:「怪我の功名!まさかおんぶしてもらえる!」
シュウネ:「アァァァ!これよ!絶対嫌な予感はこ、これよー!」
キラク:「まさか最後にコケるなんて…流石主人格というか」
シュウネ:「む、む、無理よ!おんぶなんて無理だからね!」
アイモ:「えーー!?せっかくのチャンスなんだよ!?」
シュウネ:「む、む、む、無理ーー!」
0:【現実】
真夏:「えーっと…唯君…」
唯:「あ、そうか、おんぶは嫌だったかな?
唯:じゃあお姫様抱っこかな?」
真夏:「ッッ!?え!な、な、何言ってるの!」
唯:「だって真夏、立てないくらい痛いんでしょ?」
真夏:「…も、もしかしてさっきの仕返ししてる?」
唯:「さて?何のことかな?」
真夏:「可愛いって言ったの根に持ってる!」
唯:「あははは!…けど、全然いいよ。…乗る?」
真夏:「…肩を貸してください…」
唯:「あははは!」
0:【脳内】
シュウネ:「あ、あ、これでも無理よぉぉお!」
アイモ:「我慢して!私も我慢したんだから!」
キラク:「けど、本当に怪我の功名ね
キラク:距離が縮まった気がするわ」
アイモ:「シュウネの嫌な予感って自分に対してって意味だったんだね」
シュウネ:「だって…あんなに、み、密着…」
キラク:「けどアイモ、シュウネが優先権取って良かったんじゃない?」
アイモ:「私はおんぶしてもらいたかった!何ならお姫様抱っこでも!」
キラク:「それはそうかもしれないけど、まだ初デート
キラク:これくらいの距離感が丁度いいんじゃない?」
アイモ:「それもそうね、けどドジした主人格は後で反省会だね」
キラク:「それは賛成」
シュウネ:「ま、まだ、き、き、気が抜けない…」
0:【現実】
真夏:「今日は本当に楽しかった!ありがとう唯君」
唯:「俺も楽しかったよ、最後はびっくりしたけど」
真夏:「それは…ごめんなさい」
唯:「あははは、案外ドジなとこあるって知れたし
唯:許してあげよう」
真夏:「唯君って案外いじわる?」
唯:「どうかな?あ!足はもう大丈夫?」
真夏:「うん!ちょっと捻っただけだったみたいだから
真夏:腫れてもないし、大丈夫!」
唯:「動物園ではスニーカーで来なよ?」
真夏:「肝に銘じておきます…」
唯:「じゃあ、また明日学校で」
真夏:「うん!また明日ね!」
唯:「あ!忘れるところだった
唯:はい、初デート記念ってことで」
真夏:「え!?いつの間に!?」
唯:「真夏が色々見てた時…かな?」
真夏:「ありがとう…私何もしてない…」
唯:「気にしないでよ、本当に嬉しかったからさ
唯:楽しかったって言ってもらえて」
真夏:「唯君…大好き」
唯:「俺も大好きだよ…ってやっぱり照れるな…」
真夏:「ありがとう、大切にするね!」
唯:「そうしてくれると嬉しいな
唯:それじゃ、今度こそまた明日」
真夏:「うん!また明日!」
0:【脳内】
キラク:「よく耐えたわね」
シュウネ:「ヴヴヴ…」
キラク:「血の涙…!?」
アイモ:「残念だったね、シュウネ
アイモ:最後は主人格もわかってんじゃん?」
真夏:「みんな…今日も色々ありがとね」
キラク:「幸せメーター満タン!終わりよければ全て良し
キラク:今回は、まぁ一貫して良かったけど」
シュウネ:「しゅ、しゅ、主人格!も、も、もう私
シュウネ:む、無理だからね!?す、す、好き…と…か…
シュウネ:ヴヴヴ…」
真夏:「よく頑張ったね…シュウネ…」
アイモ:「唯君も最後にプレゼントなんて愛しすぎるぅぅー!」
キラク:「そりゃモテるわな」
真夏:「大切にしないと」
アイモ:「絶対無くさないでよ!ドジなんだから!」
真夏:「えぇ!?」
キラク:「そうそう、コケたことは反省会するからね」
真夏:「えぇーー!?」
シュウネ:「わ、わ、私も言いたいこといっぱい
シュウネ:あ、あるんだから…!」
真夏:「今日は楽しかった思い出で終わらせてよ!
真夏:あ!そ、そうだ!今日はもう疲れたから
真夏:お風呂入って寝ようかな〜!あ!勉強もやらなきゃ!
真夏:マナオー!タイムー!」
アイモ:「コラ!逃げるな!主人格!」
キラク:「やれやれ…」
0:【終わり】
真夏:(私には好きな人がいる)
唯:「榎原さん!」
真夏:「あ!唯君!」
唯:「ごめん!お待たせ」
真夏:「ううん!大丈夫!」
真夏:(みんなのおかげで付き合うことになった、右田 唯君だ)
0:【脳内】
キラク:「一時はどうなるかと思ったけど
キラク:なんだかんだ主人格は幸せねー」
真夏:「これも全部みんなのおかげだよー!」
キラク:「そのせいでマナオは大忙しよ
キラク:ちょっとした会議じゃ顔出せないんだから」
真夏:「それは…すみません…」
シュウネ:「あ、あ、ハズカシィぃぃい!」
キラク:「ちょ!何!?シュウネ!」
シュウネ:「名前呼ばれた!名前ぇぇえ!」
真夏:「シュウネは相変わらずだなぁ」
キラク:「この前は敵キャラポジションだったのに」
シュウネ:「うぅぅ…で、でも私が前に出れないのも
シュウネ:か、彼女のおかげ…だから…」
キラク:「新しい人格ね、本当に作っちゃうんだから」
真夏:「あははは…」
アイモ:「えへへ、唯君、えへへ」
キラク:「アレ、大丈夫なの?」
真夏:「多分…」
シュウネ:「か、彼女おかげで、わ、私は
シュウネ:ゆ、唯君と居る時、緊張しなくて、すんでますから…」
キラク:「まぁ、その点に関しては正解よね」
真夏:「そうなんだけどねぇ…マナオごめん!」
キラク:「マナオ怒ってるわよ、忙しくて顔見せないけど」
アイモ:「主人格ー!発展する!発展する!」
真夏:「え!?」
0:【現実】
唯:「あのさ、榎原さん」
真夏:「ふぁ!?あ!ごめん!何?」
唯:「大丈夫…?」
真夏:「ごめん!ちょっと考え事…で、何かな?」
唯:「あ、そうだった
唯:えっと…名前で呼んでもいいかな?」
真夏:「へ?名前?」
唯:「うん、付き合ってからも何となく榎原さんって呼んでたけど
唯:名前で呼んじゃダメかな?」
0:【脳内】
シュウネ:「アァァァ!無理ィィィイ!」
キラク:「ちょ、シュウネ落ち着いて!」
シュウネ:「もう無理だわ、わ、私、無理って言ってくる」
アイモ:「シュウネ、邪魔ー!」
シュウネ:「ア、アイモちゃん…もう私無理なの!恥ずかしいの!
シュウネ:な、な、名前で呼ぶなんて無理なのォォオ!」
アイモ:「恋愛の時は私が主導権貰うんだから
アイモ:シュウネはそこでお座り!」
シュウネ:「は、はい!」
キラク:「アイモ…アンタやるわね…」
アイモ:「こんなのOKでしょ!断るなんて文字
アイモ:アイモの辞書にはなーーい!」
0:【現実】
真夏:「な、名前か…」
唯:「あ、嫌…だった?」
真夏:「ううん!嬉しい!」
唯:「そっか!よかった
唯:じゃあ…真夏、今度遊びに行かない?」
真夏:「え?それって…」
唯:「うん、デート…です」
真夏:「デート……うん!行こう!」
唯:「じゃあ今度の日曜でいいかな?」
真夏:「大丈夫だよ!そっか、デートか…楽しみにしてる!」
0:【脳内】
アイモ:「よっしゃー!デートまで勝ち取ったぞー!」
シュウネ:「デート…デ、デ、デートォォオ!」
キラク:「忙しいわね…この脳内は…」
真夏:「アイモー!凄いよー!」
アイモ:「デート!デート!」
真夏:「あはははは!」
アイモ:「あはははは!」
キラク:「これはアイドが出る幕も無さそうね」
アイモ:「アイドが出てきたら喧嘩しちゃうからね
アイモ:アイドには悪いけど仕事させないよー!」
シュウネ:「デート…無理…死んじゃう…」
キラク:「シュウネ、諦めなさい」
真夏:「けど、どうしよう…デートなんて初めてよ」
キラク:「また脳内会議ね、今回は初デート大作戦」
アイモ:「アイモがいれば大丈夫だよー!」
キラク:「議長も要らないわね、基本的にアイモのサポートで
キラク:シュウネもちゃんとフォローしてね」
シュウネ:「わ、私は…もう…」
真夏:「シュウネ、大丈夫?」
キラク:「何でもかんでもアイモ任せはダメよ
キラク:せっかくの初デートなんだから
キラク:みんなで楽しみましょ!」
アイモ:「アイモ一人でも大丈夫だよー!」
キラク:「アンタは愛と盲目の人格!
キラク:調子に乗って盲目になりすぎると失敗するわ」
アイモ:「むぅー!大丈夫なのにー」
キラク:「だからシュウネも必要なの
キラク:少しの照れや恥ずかしさもあるから
キラク:可愛いって思われるかもでしょ?」
アイモ:「それは…そうだけど」
シュウネ:「わ、私、で、できるだけ
シュウネ:アイモちゃんの、サ、サポートするから…」
真夏:「今回もみんなのこと頼っちゃうけど
真夏:よろしくお願いします!」
キラク:「そうと決まれば先ずは帰ってデート服を決めるわよ!」
真夏:「おーー!」
0:【現実、唯と電話中】
唯:「真夏は行きたいところとかある?」
真夏:「行きたい場所かぁ…うーん…」
唯:「じゃあ、プリモスに集合しようか
唯:あそこだったらお店も色々あるし」
真夏:「うん!大丈夫だよ!」
唯:「あ、そうだ
唯:ごめん!俺のわがままだけど
唯:観たい映画あるだ、それ一緒に観ない?」
真夏:「え!何々!何の映画?」
0:【脳内】
キラク:「どうやらデートは映画になりそうね」
シュウネ:「よ、よかった…暗いから
シュウネ:か、顔もよく見えないわ…」
アイモ:「映画かぁ…ラブストーリーなら
アイモ:雰囲気ばっちりね」
キラク:「男の子が自分からラブストーリー選ぶかしら?」
シュウネ:「映画賛成!ラ、ラブストーリーじゃなくても
シュウネ:お、OKしてよね」
アイモ:「はーい、そこはシュウネに合わせてあげる」
0:【現実】
唯:「それじゃ日曜の10時に…
唯:大階段のとこでわかるかな?」
真夏:「中央入り口から入るとこだよね?
真夏:大丈夫!そこで待ち合わせね!」
唯:「うん、そこでお願いします
唯:あ、もうこんな時間だ
唯:じゃあ、おやすみ」
真夏:「うん!おやすみなさい!」
0:【脳内】
真夏:「はぁ…」
キラク:「え?どうしたの主人格」
真夏:「本当なら寝落ち通話したかった」
シュウネ:「ね、ね、寝落ち通話!?
シュウネ:主人格は馬鹿なの!?ねぇ!?馬鹿なの!?
シュウネ:そ、そ、そんなの無理に決まってるでしょぉお!
シュウネ:イビキ聞かれたらどうするの!寝言聞かれたらどうするの!
シュウネ:ていうか唯君の声をずっと聞いてるって無理でしょォォオー!」
キラク:「いや、大丈夫アンタ」
アイモ:「ごめーん、主人格!最後シュウネにちょっと邪魔された」
真夏:「ううん!大丈夫!寝落ち通話はハードル高いかも」
キラク:「あと、マナオもシュウネにちょっと手を貸したわね
キラク:恋愛にうつつ抜かすのもいいけど他もしっかりしなきゃね」
真夏:「キラクってそんなにしっかりした人格だっけ?」
キラク:「誰のせいでこうなったと思ってんのよ!」
アイモ:「今日のお仕事終わりーっと!タイムに変わるね」
シュウネ:「わ、私も戻ります…」
キラク:「アイモ!タイムの前にマナオに声かけなさい!」
真夏:「お母さんみたい」
キラク:「だから誰のせいよ!」
0:【現実、日曜日】
真夏:「着いたー!って10分前か…
真夏:緊張してあんまり寝れなかったけど…それより
真夏:服、決めてたはずなのにめっちゃ悩んだ…あ!」
唯:「あ、おはよう」
真夏:「ごめん!待った?」
唯:「全然!俺もちょっと前に着いたから」
真夏:「負けちゃったなぁ…」
唯:「あはは、昨日、実は寝れなくて」
真夏:「あ!一緒!緊張しちゃって」
唯:「あ、そうだ…はい、どうぞ」
真夏:「え、ありがとう!」
唯:「緊張してから喉渇いてさ
唯:せっかくだから…確か、これ飲みたかったんだよね?」
真夏:「そうそう!新作!ってあれ?話したっけ?」
唯:「あー、実は佐倉さんと話してるの聞いた」
真夏:「美波との!?あ、そうか確か教室で」
唯:「盗み聞きです」
真夏:「唯君もそういうことするんだ?」
唯:「あ!いや!いつもしてるわけじゃなくて!
唯:真夏が話してたからで…って!ほら、行こう!」
0:【脳内】
キラク:「アイモ!ナイス!」
アイモ:「ふっふっふ!ちょっと悪戯しちゃった」
キラク:「おかげで可愛い発言聞けたわね」
アイモ:「主人格の幸せメーター爆上がりよ!」
シュウネ:「デート…デート…」
キラク:「ほら!シュウネ!しっかり!」
シュウネ:「そ、それにしても唯君は、な、慣れてる
シュウネ:飲み物用意してる、な、なんて」
キラク:「気が利く男子じゃない?悪くないわ」
シュウネ:「で、でも!いつも、こ、こんななのかな?」
キラク:「ちょ!シュウネ!その発言!」
アイモ:「え!?あ!ダメ!シュウネ!しゃらっぷ!」
シュウネ:「え?あ、あ、ごめんなさいいい!」
キラク:「アイモのおかげでチョメンが出てこなくなってきたけど
キラク:そういう言葉に反応してすぐ顔出すから!」
アイモ:「そうだよ!危険発言禁止ー!」
シュウネ:「ひゃぁぁあはぁぁぁぁ!?」
キラク:「今度は何!?」
シュウネ:「あれ!あ、あれ!」
0:【現実】
唯:「……真夏」
真夏:「へ?…あ」
0:【脳内】
アイモ:「来た!」
キラク:「手繋ぎチャンス!」
0:【現実】
真夏:「あ!あそこの店!寄っていい?」
唯:「え?…あぁ、うん、いいよ
唯:映画は昼からだから色々見て回ろう」
0:【脳内】
アイモ:「シュー…ウー…ネー!」
シュウネ:「だって!だって!む、無理なんだもん!
シュウネ:て、手をつ、繋ぐなんて…アァァァ!」
キラク:「今日はサポートするって約束でしょ!
キラク:今のはマイナスよ!シュウネ!」
アイモ:「まだチャンスはあるはず!立て直すよ!」
0:【現実】
唯:「やっぱり女の子だね」
真夏:「え?」
唯:「普段、男友達としか買い物来ないから
唯:見るものが違うなぁって」
真夏:「あ!ごめん!つまんなかった?」
唯:「いや、楽しいよ」
真夏:「唯君たちって普段は何見るの?」
唯:「うーん…スポーツショップは行くかな
唯:あ、次寄っていい?」
真夏:「じゃあ、行こ!」
0:【脳内】
キラク:「まぁ、ちゃんとデートできてるの…かな?」
アイモ:「進展が少ない…あと、キラクも唯君置いてけぼりにしないで!」
キラク:「ごめん、ごめん!久しぶりの買い物で、つい」
シュウネ:「ひ、人が、み、見てる気が…」
アイモ:「気のせい!」
0:【現実】
唯:「こういうのよくわかんないんだけど」
真夏:「ん?何が?」
唯:「映画、ラブストーリーとかの方が良かった?
唯:ほら、今なら確か恋々だっけ?マンガの」
真夏:「あー、公開昨日だったね」
唯:「そっちの方が良かったかな?って」
真夏:「全然!むしろこの映画気になってた!」
唯:「え?真夏ってこういうの観るの?」
真夏:「実は結構好きなんだよね」
唯:「そっかー…良かったー」
0:【脳内】
アイモ:「確かにラブストーリーじゃない、だけどこれは」
キラク:「これは私の趣味だからね!」
アイモ:「ファインプレーね!キラク!」
キラク:「よかったー!主人格の趣味にミステリー入れてて」
アイモ:「喜びと楽しさの人格でミステリーってのが
アイモ:ミステリーなんですけど」
キラク:「あの感じが楽しいのよ!推理もそうだけど
キラク:こう暴いていく感じ?楽しいわー!」
シュウネ:「やっと…か、顔見なくて…すむ…」
アイモ:「よーし、ここはキラクおねがーい!」
0:【現実】
真夏:「うーん、難しかった!
真夏:最後のどんでん返しはわからなかったー!」
唯:「すっごい真剣に観てたね」
真夏:「えぇ!?見られてた!?」
唯:「めっちゃ推理してたからさ
唯:楽しそうで良かったよ」
真夏:「あはははー…」
真夏:(キラクーーー!)
0:【脳内】
アイモ:「キラクーーー!」
キラク:「ごめん!ごめん!
キラク:けど大丈夫そうじゃない?」
シュウネ:「はっ!?」
アイモ:「どうしたの?シュウネ」
キラク:「別に進展してないけど」
シュウネ:「嫌な予感がする…」
0:【現実】
真夏:(初デートって緊張してたけど
真夏:楽しいな…あ、もう6時か…
真夏:もう終わっちゃうのかな)
唯:「真夏?」
真夏:「え!?あ!ごめん!」
唯:「どうしたの?」
真夏:「ううん!なんでもない……
真夏:あーっ、あのね、私初デートで
真夏:緊張してたけど凄く楽しかったの!
真夏:けどもうこんな時間だから
真夏:終わっちゃうのかーって考えてたら…」
唯:「…そっか……ごめん!」
真夏:「え!?」
唯:「そうだよね、真夏は女の子だもんな
唯:門限とかあるよね…考えてなかった…」
真夏:「え!?あ、いや!門限とかは大丈夫だよ!
真夏:遊びに行くって伝えてるし
真夏:あんまり遅くないなら!」
唯:「俺も色々抜けてたな…
唯:実は俺もデートっていうの初めてで
唯:遊びに行くとは何か違くてさ
唯:色々考えてはいたんだけど…
唯:けど良かった、楽しかったって言ってもらえて
唯:俺も楽しかったから」
真夏:「唯君…!」
唯:「それでなんだけど、時間まだ大丈夫なら
唯:夜までご飯食べてから帰らない?」
真夏:「うん!お店はどうしよっか?」
唯:「実は決めてて…門限とか頭になかったから
唯:勝手にいけるだろーって」
真夏:「唯君も緊張してた?」
唯:「…まぁ、それなにり…」
真夏:「可愛いとこあるなぁ」
唯:「からかってる?」
真夏:「そんなことないよ!」
唯:「ならいいけど、店はここからバスで10分くらい
唯:の場所だから…行こ」
真夏:「あっ…」
0:【脳内】
アイモ:「キラク!手繋ぎチャンス!シュウネを止めて!」
キラク:「わかってる!シュウネ、今回は…あれ?」
シュウネ:「何なの…この胸のざわつき…」
キラク:「シュウネ…?」
アイモ:「キターーー!!!!」
0:【現実】
真夏:「行こ、唯君!」
唯:「……良かったァ…」
真夏:「え!?」
唯:「何度か手を繋ごうとしたけど躱してたでしょ?」
真夏:「気づいてた…?」
唯:「なんとなく」
真夏:「ちょっと恥ずかしくて…」
唯:「…それは俺もだから」
真夏:「え?」
唯:「なんでもない、それじゃバス停まで行こうか」
0:【脳内】
キラク:「いい感じじゃない?これならご飯食べて
キラク:解散して主人格も幸せでしょ」
アイモ:「幸せメーターも満タン寸前!
アイモ:初デートでお互い初々しい!
アイモ:素敵…はぁ…唯君…」
キラク:「……シュウネ、どうしたのかしら」
シュウネ:「わ、私、ちょっと嫌な予感がするの」
アイモ:「こんな幸せそうなのに?」
シュウネ:「う、うーん…」
キラク:「帰るまでがデートってことね
キラク:気を抜かずにサポートするわよ!」
0:【現実】
真夏:「そういえばどこに食べに行くの?」
唯:「この前、家族と外食した時に見つけてね
唯:あんまりオシャレな店とかわかんないし
唯:真夏がいいなって思ってくれるかわかんないけど」
真夏:「そんなことないよ!楽しみだよ!」
唯:「次はどこに行こうか」
真夏:「唯君はどこか行きたいところあるの?」
唯:「え?うーん…」
真夏:「あ!そうだ!動物園行きたい!」
唯:「動物園?」
真夏:「そうそう!動物が好きってのもあるけど
真夏:パンダが来るんだよ!」
唯:「へぇ…知らなかった
唯:じゃあ次は動物園かな?」
真夏:「楽しみにしてるね!」
唯:「あ、ここだ…降りるよ」
真夏:「うん!」
0:【脳内】
キラク:「次の予定も確約、もう成功ね」
アイモ:「動物園かぁ…楽しみだなぁ…」
シュウネ:「ンンン!?い、今凄くゾクゾクし…あっ!!!」
キラク:「びっくりした!?何シュウネ!?大きな声なんて珍しい」
アイモ:「う…そ…、キラク!大変かも!」
キラク:「え!?」
0:【現実】
真夏:「えっ…?」
0:バスを降りる時にコケる真夏
真夏:「あ痛ぁ!?」
唯:「え!?あ!え!?大丈夫、真夏!?」
真夏:「痛っ…捻ったみたい…」
唯:「立てそう?」
真夏:「ごめん…唯君…ヒールなんて履いてたから…」
唯:「…はい」
真夏:「え?」
唯:「乗って」
0:【脳内】
アイモ:「怪我の功名!まさかおんぶしてもらえる!」
シュウネ:「アァァァ!これよ!絶対嫌な予感はこ、これよー!」
キラク:「まさか最後にコケるなんて…流石主人格というか」
シュウネ:「む、む、無理よ!おんぶなんて無理だからね!」
アイモ:「えーー!?せっかくのチャンスなんだよ!?」
シュウネ:「む、む、む、無理ーー!」
0:【現実】
真夏:「えーっと…唯君…」
唯:「あ、そうか、おんぶは嫌だったかな?
唯:じゃあお姫様抱っこかな?」
真夏:「ッッ!?え!な、な、何言ってるの!」
唯:「だって真夏、立てないくらい痛いんでしょ?」
真夏:「…も、もしかしてさっきの仕返ししてる?」
唯:「さて?何のことかな?」
真夏:「可愛いって言ったの根に持ってる!」
唯:「あははは!…けど、全然いいよ。…乗る?」
真夏:「…肩を貸してください…」
唯:「あははは!」
0:【脳内】
シュウネ:「あ、あ、これでも無理よぉぉお!」
アイモ:「我慢して!私も我慢したんだから!」
キラク:「けど、本当に怪我の功名ね
キラク:距離が縮まった気がするわ」
アイモ:「シュウネの嫌な予感って自分に対してって意味だったんだね」
シュウネ:「だって…あんなに、み、密着…」
キラク:「けどアイモ、シュウネが優先権取って良かったんじゃない?」
アイモ:「私はおんぶしてもらいたかった!何ならお姫様抱っこでも!」
キラク:「それはそうかもしれないけど、まだ初デート
キラク:これくらいの距離感が丁度いいんじゃない?」
アイモ:「それもそうね、けどドジした主人格は後で反省会だね」
キラク:「それは賛成」
シュウネ:「ま、まだ、き、き、気が抜けない…」
0:【現実】
真夏:「今日は本当に楽しかった!ありがとう唯君」
唯:「俺も楽しかったよ、最後はびっくりしたけど」
真夏:「それは…ごめんなさい」
唯:「あははは、案外ドジなとこあるって知れたし
唯:許してあげよう」
真夏:「唯君って案外いじわる?」
唯:「どうかな?あ!足はもう大丈夫?」
真夏:「うん!ちょっと捻っただけだったみたいだから
真夏:腫れてもないし、大丈夫!」
唯:「動物園ではスニーカーで来なよ?」
真夏:「肝に銘じておきます…」
唯:「じゃあ、また明日学校で」
真夏:「うん!また明日ね!」
唯:「あ!忘れるところだった
唯:はい、初デート記念ってことで」
真夏:「え!?いつの間に!?」
唯:「真夏が色々見てた時…かな?」
真夏:「ありがとう…私何もしてない…」
唯:「気にしないでよ、本当に嬉しかったからさ
唯:楽しかったって言ってもらえて」
真夏:「唯君…大好き」
唯:「俺も大好きだよ…ってやっぱり照れるな…」
真夏:「ありがとう、大切にするね!」
唯:「そうしてくれると嬉しいな
唯:それじゃ、今度こそまた明日」
真夏:「うん!また明日!」
0:【脳内】
キラク:「よく耐えたわね」
シュウネ:「ヴヴヴ…」
キラク:「血の涙…!?」
アイモ:「残念だったね、シュウネ
アイモ:最後は主人格もわかってんじゃん?」
真夏:「みんな…今日も色々ありがとね」
キラク:「幸せメーター満タン!終わりよければ全て良し
キラク:今回は、まぁ一貫して良かったけど」
シュウネ:「しゅ、しゅ、主人格!も、も、もう私
シュウネ:む、無理だからね!?す、す、好き…と…か…
シュウネ:ヴヴヴ…」
真夏:「よく頑張ったね…シュウネ…」
アイモ:「唯君も最後にプレゼントなんて愛しすぎるぅぅー!」
キラク:「そりゃモテるわな」
真夏:「大切にしないと」
アイモ:「絶対無くさないでよ!ドジなんだから!」
真夏:「えぇ!?」
キラク:「そうそう、コケたことは反省会するからね」
真夏:「えぇーー!?」
シュウネ:「わ、わ、私も言いたいこといっぱい
シュウネ:あ、あるんだから…!」
真夏:「今日は楽しかった思い出で終わらせてよ!
真夏:あ!そ、そうだ!今日はもう疲れたから
真夏:お風呂入って寝ようかな〜!あ!勉強もやらなきゃ!
真夏:マナオー!タイムー!」
アイモ:「コラ!逃げるな!主人格!」
キラク:「やれやれ…」
0:【終わり】