台本概要
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タイトル | 結婚してくれ記念日 |
---|---|
作者名 | まりおん (@marion2009) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 3人用台本(男2、女1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
わたしに実害が無い範囲で、有料無料に関わらず全て自由にお使いください。 過度のアドリブ、内容や性別、役名の改編も好きにしてください。 わたしへの連絡や、作者名の表記なども特に必要ありません。 636 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
橋本優樹 | 男 | 68 | 貧乏 |
倉持愛菜 | 女 | 78 | 普通 |
神田智也 | 男 | 60 | 金持ちのイケメン |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
橋本優樹:愛菜、彼と結婚してくれ。
倉持愛菜:・・・え?
橋本優樹:だから、彼と、結婚してくれ。
倉持愛菜:・・・彼?
神田智也:どうも、はじめまして。神田智也といいます。
倉持愛菜:はあ、どうも、倉持です・・・。
橋本優樹:どうかな?
倉持愛菜:え?いや、どうかなって言われても、え?どういうこと?
橋本優樹:だから、この神田くんと結婚してくれ。
倉持愛菜:ちょちょちょ、ちょっと待って。えっと、とりあえず部屋で話そっか。
橋本優樹:ああ。それもそうだな。上がっていいか?
倉持愛菜:うん。いいけど、・・・神田さんも?
橋本優樹:もちろん。神田くんがいないと話にならないから。
倉持愛菜:そう・・・。
神田智也:お邪魔します。
倉持愛菜:あ、はい。どうぞ・・・。
0:部屋に入る三人。
倉持愛菜:あの、お茶しかないですけど、どうぞ・・・。
神田智也:どうも、ありがとうございます。
橋本優樹:で、どうかな?
倉持愛菜:え?
橋本優樹:彼、俺が今まで探してきた中で一番のいい男なんだ。
橋本優樹:というか、俺の知る限り彼は最高で完璧な男だ。
橋本優樹:必ず愛菜のことを幸せにしてくれると思う。
倉持愛菜:ちょちょちょ、ちょっと待って。
倉持愛菜:え?どういうこと?その人と私を結婚させたいの?
橋本優樹:ああ。
倉持愛菜:なんで?
橋本優樹:彼なら、愛菜を必ず幸せにしてくれると思うから。
神田智也:ありがとうございます。
倉持愛菜:ちょっと待って!・・・ねえ、優樹。私たち付き合って何年?
橋本優樹:今年で8年目か。
倉持愛菜:そう。私たち喧嘩もしたけど、うまくやってきたよね?
橋本優樹:ああ。
倉持愛菜:この前会った時だって普通に楽しくデートしたじゃん。
橋本優樹:うん。
倉持愛菜:じゃあ、なんで?急に私のこと嫌いになったの?
橋本優樹:そんな訳無いだろ!
倉持愛菜:じゃあ、どういうこと?なんで私とその人を結婚させたいの?
橋本優樹:それは・・・、俺はもう、愛菜のこと好きじゃなくなったんだ。
倉持愛菜:え・・・?
橋本優樹:俺は・・・、もう好きを通り越して、愛してしまったんだ!
倉持愛菜:・・・は?
橋本優樹:俺は今までずっとお前のことが好きだと思っていた。
橋本優樹:でも2年くらい前に気づいちゃったんだよ。
橋本優樹:俺はもうお前を好きなんじゃなくて、愛してしまったんだって!
橋本優樹:それからだ。お前を幸せにしてくれそうな男を探し始めたのは。
倉持愛菜:え?なんで?
橋本優樹:俺は来る日も来る日も、愛菜を幸せにしてくれそうな男を探し求めた。
橋本優樹:雨の日も、風の日も、交差点でも夢の中でも。
橋本優樹:こんなとこにいるはずもないのに・・・。
神田智也:橋本さん・・・。愛ですね!
橋本優樹:そして俺はついに出会った。愛菜を幸せにしてくれる、本当に最高の男に!
橋本優樹:それがこの、神田智也くんだ!
神田智也:なんだか、恐縮です。
橋本優樹:彼は、うちの会社と取引のあるグループホテルの次男坊だ。
橋本優樹:会社は一部上場の大手だし、神田くん自身も仕事のできる男だ。
橋本優樹:しかも優しくて気遣いもでき、俺みたいな下っ端の業者でも気さくに付き合ってくれる。
橋本優樹:家族を大事にしてるし、恋人ももちろん大事にする。浮気の心配もない。
橋本優樹:彼なら一途に愛菜のことだけを愛してくれる。
橋本優樹:顔もこのとおりイケメンだ。どうだ?完璧だろ?
神田智也:橋本さん、さすがにちょっと過大評価が過ぎますよ。
橋本優樹:そんなことないって。本当に俺は、神田くんのことを心から信頼し尊敬してるんだ。
橋本優樹:だからこそ、俺は君を愛菜の相手に選んだんだから。
神田智也:ありがとうございます。
橋本優樹:というわけで、どうだ?こんな最高の相手、他にいないと思うんだ。
橋本優樹:絶対愛菜を幸せにしてくれると思うから、結婚してくれないか?
倉持愛菜:・・・ちょっと混乱してるから、少し待って。
神田智也:どうぞ。お茶、飲んでください。
倉持愛菜:あ、ありがとうございます。(お茶を飲む)
倉持愛菜:・・・えっと、優樹は私を嫌いになったわけじゃないんだよね?
橋本優樹:当たり前だろ。
倉持愛菜:うん・・・。それで、えっと・・・、神田さん?
神田智也:はい。
倉持愛菜:神田さんは、優樹の話を聞いてどう思いました?
神田智也:感動しました。こんなにも純粋に誰かを愛せる人がいるんだって思って。
倉持愛菜:・・・はあ。え?おかしいなって思いませんでした?
神田智也:いえ、別に。
倉持愛菜:ええ!だって、愛してる彼女を他の人と結婚させようとしてるんですよ?
倉持愛菜:どう考えたっておかしいじゃないですか!
神田智也:そんなことはありませんよ。
神田智也:その昔、特攻隊に召集された兵士が、自分を思って独り身を貫かないようにと、愛する人にあえて辛くあたって、他の男と結婚させたっていう話もありますし。
倉持愛菜:いやいやいや、この人、特攻隊じゃありませんし。
神田智也:もちろん例え話ですよ。でも、その気持ちが分かるっていうか。
倉持愛菜:どういうことです?
神田智也:自分と一緒になると相手が不幸になってしまうとしたら?
神田智也:それがわかってたら、相手の幸せのために身を引こうと考えるのは、それほどおかしなことではありません。
神田智也:橋本さんは自分の気持ちより、愛菜さんの幸せを優先したってことです。
神田智也:これが愛じゃなくてなんだって言うんですか。
倉持愛菜:でも・・・、私が不幸になるかどうかなんて、わからないじゃないですか。
橋本優樹:愛菜。
倉持愛菜:なによ。
橋本優樹:俺の月給知ってるだろ?
倉持愛菜:だいたいは・・・。
橋本優樹:手取り15万だぞ!25にもなって未だに15万だ!こんなんでどうやってお前を幸せにするって言うんだよ!
橋本優樹:・・・俺だって何度も転職を考えたよ。でも、高卒の俺じゃ、どうしたって大した就職先は見つからない。
倉持愛菜:それは、お父さんが倒れて、大学行けなくなっちゃったんだからしょうがないじゃん。
倉持愛菜:でも優樹は勉強だって出来たんだし、頑張ればきっと仕事でも認めてもらえるって。
橋本優樹:そんなのいつになるかわからないだろ。お前をそんなのに付き合わせるわけにはいかないよ。
倉持愛菜:私は別に・・・。
橋本優樹:ここに、確実に愛菜を幸せにしてくれる最高の男がいるんだよ。
橋本優樹:こんな幸運、もう俺の人生の中で二度とない。確信できる!
橋本優樹:だから、頼む!神田くんと結婚して幸せになってくれ。
橋本優樹:そうすれば、俺も安心できるから・・・。
橋本優樹:お前には本当に幸せになって欲しいんだよ・・・。
倉持愛菜:優樹・・・。
倉持愛菜:・・・神田さん。神田さんはどう思ってるんですか?
神田智也:どう、とは?
倉持愛菜:私と結婚したいと思ってますか?
神田智也:そうですね・・・。
神田智也:橋本さんから倉持さんの話はたくさん聞かせてもらいました。
神田智也:とても素敵な女性なんだなって思いました。
神田智也:きっとあなたと結婚できたら、僕も幸せになれるだろうなと思いました。
橋本優樹:もちろんだ。愛菜は本当にいい女なんだ。俺なんかにはもったいない。
橋本優樹:神田くんとお似合いのカップルだと俺は思うよ。
倉持愛菜:・・・優樹、それ本気で言ってるの?
橋本優樹:ああ・・・。
倉持愛菜:本当に、この人と結婚して欲しいの?
橋本優樹:・・・ああ、そうだ。
倉持愛菜:・・・・・・、そう・・・。
倉持愛菜:神田さん。ううん、智也さん。
神田智也:はい。
倉持愛菜:私と、結婚してください。
神田智也:・・・いいんですか?
倉持愛菜:はい。よろしくお願いします。
神田智也:ん~、でも、倉持さんの本心ではないように思いますが。
倉持愛菜:愛菜です。
神田智也:え?
倉持愛菜:愛菜って呼んでください。
神田智也:あ、はい。えっと、愛菜さん。それで、本当にいいんですか?
倉持愛菜:はい。
神田智也:でも、橋本さんのことが好きなんですよね?
倉持愛菜:もう好きじゃありません。
神田智也:え?でも・・・。
倉持愛菜:好きじゃありません!
橋本優樹:愛菜・・・。
倉持愛菜:・・・たとえどんなに大変でも、私のために諦めずに頑張ってくれる。私はそんな人が好きなんです。
倉持愛菜:大変だからって、他の人に丸投げするような人なんか好きじゃありません!
橋本優樹:丸投げってなんだよ。
倉持愛菜:そうじゃない!給料が安いから何だって言うの?
倉持愛菜:そんなの私も働けばいいだけじゃない!二人で頑張ればいいだけじゃない!
倉持愛菜:なんでそれで、他の人に私を任せるってことになるのよ!
橋本優樹:そんなことできるかよ!
橋本優樹:俺はお前には世界で一番幸せになってもらいたいんだよ!
橋本優樹:苦労なんかしないで、楽しいことだけして、いつも笑ってて欲しいんだよ!
倉持愛菜:誰がそんなお姫様みたいな生活したいって言ったの!
橋本優樹:言わなくても、女ってみんなそう思うものだろ!白馬の王子が現れるのを期待して待ってるもんじゃないのかよ!
倉持愛菜:そんなのただの妄想だってわかってるよ!そんなこと本気で期待してるわけ無いでしょ!
神田智也:まあまあまあ、ちょっと二人とも落ち着いて。いったん、深呼吸しましょう。ね。
倉持愛菜:・・・それで、優樹はどうするの?
橋本優樹:・・・なに?
倉持愛菜:私と智也さんが結婚して、優樹はどうするの?
橋本優樹:別に。どうもしないよ。
倉持愛菜:なにそれ。
橋本優樹:俺は今までどおり、自分に出来ることをするだけだ。
倉持愛菜:自分に出来ること?だから、それが何かって聞いてるの。
橋本優樹:・・・何かあった時に助けてやれるように、俺に出来る準備をするだけだ。
倉持愛菜:どういうこと?
橋本優樹:だから!・・・完璧とは言え、神田くんに何か起こらないとも限らないだろ?
倉持愛菜:なにかって?
橋本優樹:たとえば、事故に遭って死んじまうとか・・・。
橋本優樹:人生っていうのは何が起こるかわからないんだよ。俺の親父が急に死んじまったように。
橋本優樹:だから俺は、もしも何かあった時の保険として、陰からお前を見守ろうって・・・。
倉持愛菜:なによそれ・・・。
橋本優樹:こんなこと、言うつもりじゃなかったんだ。お前が聞くから・・・。
倉持愛菜:・・・・・・。
神田智也:・・・橋本さん、僕の妻のために、ありがとうございます。
倉持愛菜:神田さん?
神田智也:でも安心してください。愛菜さんは僕がちゃんと幸せにしますから。
神田智也:もしも僕に何かあった時も、橋本さんの手は煩わせません。僕が全部、愛菜さんの幸せをサポートしますから。
神田智也:だから、どうか安心して、愛菜さんのことは忘れて、新しい人を見つけてください。
橋本優樹:神田くん・・・。
神田智也:愛菜さん、手を貸して。
倉持愛菜:手?あ・・・。
神田智也:思ったより小さな手ですね。でも、柔らかくてあったかい。
倉持愛奈:あ、あの・・・。
神田智也:愛菜さん。これからは僕があなたのことを守ります。あなたのこと、きっと幸せにします。
神田智也:だから、今夜から少しずつでいいから僕のことを知ってもらえたらうれしいな。
倉持愛菜:あ、あの、私・・・。
神田智也:それじゃあ橋本さん、この先は僕と愛菜さんの二人のことなので、橋本さんはもう帰っていいですよ。
橋本優樹:え?・・・ああ、そう・・・だね・・・。
倉持愛菜:優樹・・・。
神田智也:僕は決して愛菜さんを悲しませたりしませんから安心してください。・・・どうしました?何か問題でも?
橋本優樹:・・・いや、・・・その・・・。
神田智也:・・・橋本さん、これはあなたが望んだことですよね?
神田智也:僕と愛菜さんが恋人になって、ゆくゆくは結婚する。僕が愛菜さんを幸せにする。
神田智也:橋本さんがこの場を去って、二度と愛菜さんと会わなければ、きっと僕らは恋人になれます。
橋本優樹:二度と・・・?
神田智也:ええ、二度と。それですべて橋本さんの計画どおりになります。
橋本優樹:・・・・・・。
神田智也:まさか、この期に及んで心変わりしたとか言わないですよね?
橋本優樹:・・・!
神田智也:それとも、最後に何か言い忘れたことでもあります?
橋本優樹:・・・・・・。
神田智也:夜も遅いですし、何かあるなら早めにお願いします。
橋本優樹:・・・・・・俺、・・・やっぱりいやだ。
神田智也:え?なんですか?よく聞こえません。
橋本優樹:・・・やっぱり、愛菜のこと、諦めたくない・・・。
橋本優樹:俺じゃ、幸せにしてやれないって、わかってるのに・・・。
橋本優樹:いっぱい、苦労させちゃうって、わかってるのに・・・。
橋本優樹:・・・それでも、やっぱり、愛菜のこと、好きだ・・・。
倉持愛菜:優樹!・・・私も優樹が好きだよ。
倉持愛菜:他の人なんか嫌だよ。優樹じゃなきゃ嫌だよ。
倉持愛菜:優樹と一緒じゃなきゃ、いくらお金があったって幸せなんかじゃないよ。
倉持愛菜:優樹と一緒にいられることが私の幸せなんだよ。
橋本優樹:愛菜・・・。俺・・・、お前を好きでいたい・・・。
橋本優樹:俺も、お前と、ずっと一緒にいたい・・・。
倉持愛菜:なに、今更そんな当たり前のこと言ってんの。
倉持愛菜:優樹は私のものだもん。誰にもやんないから。
橋本優樹:・・・それ、男が言うセリフだろ。
倉持愛菜:別にいいじゃん、どっちでも。
倉持愛菜:優樹は私のもので、私は優樹のものなんだから。
橋本優樹:愛菜・・・。やっぱり愛菜は最高の女だな。
神田智也:・・・えー、答えは出ましたか?
倉持愛菜:あ、すみません。
神田智也:いえいえ、お二人がうまくいってよかったです。
倉持愛菜:え?それじゃあ・・・。
神田智也:はい。初めからそのつもりで来ました。
橋本優樹:え?神田くん、愛菜との結婚を承諾して来てくれたんじゃ?
神田智也:いえいえ、さすがにそこまで無粋じゃありませんよ。
神田智也:僕はどうにか二人の恋のお手伝いを出来ないかと思いまして、お邪魔させていただいたというわけです。
倉持愛菜:そうだったんですね。
神田智也:橋本さん。自分の本当の気持ち、わかりました?
橋本優樹:うん・・・。ありがとう、神田くん。
神田智也:いえ。僕、橋本さんのこと好きですし、尊敬してますから。
橋本優樹:尊敬?
神田智也:はい。橋本さんの仕事に対する姿勢は本当に素晴らしいです。
神田智也:先ほど僕のことを優しくて気遣いができ、誰とでも気さくに付き合える人と言ってましたが、それこそ橋本さんのことじゃないですか。
神田智也:しかも仕事に対する責任感も強く、他人の失敗もフォローして何とかしてしまう。
神田智也:僕は橋本さんのような人と一緒に仕事がしたいです。
橋本優樹:そんな風に言ってくれて嬉しいよ。ありがとう。
神田智也:あー、どうやら僕の言っていることが伝わっていないようですね。
神田智也:橋本さん、僕の会社に来てくれませんか?
橋本優樹:え?
神田智也:僕、今度、自分で会社を立ち上げることにしたんです。
神田智也:それで、橋本さんを僕の会社に引き抜きたいなと思っています。
橋本優樹:俺が、神田くんの会社に?
神田智也:細かいことは相談してですが、最低給30万は保証します。
橋本優樹:30万!?
神田智也:橋本さんには、僕と一緒に会社を引っ張っていく存在になって欲しいんです。
橋本優樹:神田くん・・・。
神田智也:どうですか?僕と一緒に、仕事してみませんか?
倉持愛菜:優樹。
橋本優樹:ありがとう、神田くん。俺の方からお願いするよ。
神田智也:よかった。それでは、契約成立ということで。詳しいことは、また後日話しましょう。
橋本優樹:ああ。
神田智也:それじゃあ、僕はそろそろ失礼します。
倉持愛菜:え?帰っちゃうんですか?
神田智也:いつまでもお邪魔するわけにはいきませんから。
倉持愛菜:お邪魔だなんて、そんな。むしろ、私たちの恩人なんですから。
神田智也:あ、そうだ。これ、忘れてた。
橋本優樹:ん?お酒?ワインかな?なんだか高そうだね。
神田智也:そんな大したものではありませんが。
神田智也:二人の夜を記念して、これで乾杯でもしてください。
橋本優樹:なんだよ。そんなことまで・・・。
倉持愛菜:本当に、何から何までありがとうございます。
神田智也:いえ。・・・あ~、なんだか、二人に当てられちゃいました。
神田智也:こういう日はやっぱり人恋しくなりますね。僕も頑張らないと。
神田智也:それじゃあ。二人とも、お幸せに。
倉持愛菜:あの!
神田智也:はい?
倉持愛菜:私、妹がいます。
神田智也:え?
倉持愛菜:あの、私はアレですけど、妹でよければ・・・。
神田智也:ははは、それじゃあ、今度紹介してください。
倉持愛菜:ええ。姉の私が言うのもなんですけど、あの子、いい子ですよ。
神田智也:そうですか。それは期待しておきますね。では、おやすみなさい。
橋本優樹:ああ。今日は本当にありがとう。
倉持愛菜:気を付けて。
0:神田智也、帰る。
倉持愛菜:いい人だね、神田さん。
橋本優樹:ああ、最高の男だろ?
倉持愛菜:うん。世界で、2番目にね。
0:おわり
橋本優樹:愛菜、彼と結婚してくれ。
倉持愛菜:・・・え?
橋本優樹:だから、彼と、結婚してくれ。
倉持愛菜:・・・彼?
神田智也:どうも、はじめまして。神田智也といいます。
倉持愛菜:はあ、どうも、倉持です・・・。
橋本優樹:どうかな?
倉持愛菜:え?いや、どうかなって言われても、え?どういうこと?
橋本優樹:だから、この神田くんと結婚してくれ。
倉持愛菜:ちょちょちょ、ちょっと待って。えっと、とりあえず部屋で話そっか。
橋本優樹:ああ。それもそうだな。上がっていいか?
倉持愛菜:うん。いいけど、・・・神田さんも?
橋本優樹:もちろん。神田くんがいないと話にならないから。
倉持愛菜:そう・・・。
神田智也:お邪魔します。
倉持愛菜:あ、はい。どうぞ・・・。
0:部屋に入る三人。
倉持愛菜:あの、お茶しかないですけど、どうぞ・・・。
神田智也:どうも、ありがとうございます。
橋本優樹:で、どうかな?
倉持愛菜:え?
橋本優樹:彼、俺が今まで探してきた中で一番のいい男なんだ。
橋本優樹:というか、俺の知る限り彼は最高で完璧な男だ。
橋本優樹:必ず愛菜のことを幸せにしてくれると思う。
倉持愛菜:ちょちょちょ、ちょっと待って。
倉持愛菜:え?どういうこと?その人と私を結婚させたいの?
橋本優樹:ああ。
倉持愛菜:なんで?
橋本優樹:彼なら、愛菜を必ず幸せにしてくれると思うから。
神田智也:ありがとうございます。
倉持愛菜:ちょっと待って!・・・ねえ、優樹。私たち付き合って何年?
橋本優樹:今年で8年目か。
倉持愛菜:そう。私たち喧嘩もしたけど、うまくやってきたよね?
橋本優樹:ああ。
倉持愛菜:この前会った時だって普通に楽しくデートしたじゃん。
橋本優樹:うん。
倉持愛菜:じゃあ、なんで?急に私のこと嫌いになったの?
橋本優樹:そんな訳無いだろ!
倉持愛菜:じゃあ、どういうこと?なんで私とその人を結婚させたいの?
橋本優樹:それは・・・、俺はもう、愛菜のこと好きじゃなくなったんだ。
倉持愛菜:え・・・?
橋本優樹:俺は・・・、もう好きを通り越して、愛してしまったんだ!
倉持愛菜:・・・は?
橋本優樹:俺は今までずっとお前のことが好きだと思っていた。
橋本優樹:でも2年くらい前に気づいちゃったんだよ。
橋本優樹:俺はもうお前を好きなんじゃなくて、愛してしまったんだって!
橋本優樹:それからだ。お前を幸せにしてくれそうな男を探し始めたのは。
倉持愛菜:え?なんで?
橋本優樹:俺は来る日も来る日も、愛菜を幸せにしてくれそうな男を探し求めた。
橋本優樹:雨の日も、風の日も、交差点でも夢の中でも。
橋本優樹:こんなとこにいるはずもないのに・・・。
神田智也:橋本さん・・・。愛ですね!
橋本優樹:そして俺はついに出会った。愛菜を幸せにしてくれる、本当に最高の男に!
橋本優樹:それがこの、神田智也くんだ!
神田智也:なんだか、恐縮です。
橋本優樹:彼は、うちの会社と取引のあるグループホテルの次男坊だ。
橋本優樹:会社は一部上場の大手だし、神田くん自身も仕事のできる男だ。
橋本優樹:しかも優しくて気遣いもでき、俺みたいな下っ端の業者でも気さくに付き合ってくれる。
橋本優樹:家族を大事にしてるし、恋人ももちろん大事にする。浮気の心配もない。
橋本優樹:彼なら一途に愛菜のことだけを愛してくれる。
橋本優樹:顔もこのとおりイケメンだ。どうだ?完璧だろ?
神田智也:橋本さん、さすがにちょっと過大評価が過ぎますよ。
橋本優樹:そんなことないって。本当に俺は、神田くんのことを心から信頼し尊敬してるんだ。
橋本優樹:だからこそ、俺は君を愛菜の相手に選んだんだから。
神田智也:ありがとうございます。
橋本優樹:というわけで、どうだ?こんな最高の相手、他にいないと思うんだ。
橋本優樹:絶対愛菜を幸せにしてくれると思うから、結婚してくれないか?
倉持愛菜:・・・ちょっと混乱してるから、少し待って。
神田智也:どうぞ。お茶、飲んでください。
倉持愛菜:あ、ありがとうございます。(お茶を飲む)
倉持愛菜:・・・えっと、優樹は私を嫌いになったわけじゃないんだよね?
橋本優樹:当たり前だろ。
倉持愛菜:うん・・・。それで、えっと・・・、神田さん?
神田智也:はい。
倉持愛菜:神田さんは、優樹の話を聞いてどう思いました?
神田智也:感動しました。こんなにも純粋に誰かを愛せる人がいるんだって思って。
倉持愛菜:・・・はあ。え?おかしいなって思いませんでした?
神田智也:いえ、別に。
倉持愛菜:ええ!だって、愛してる彼女を他の人と結婚させようとしてるんですよ?
倉持愛菜:どう考えたっておかしいじゃないですか!
神田智也:そんなことはありませんよ。
神田智也:その昔、特攻隊に召集された兵士が、自分を思って独り身を貫かないようにと、愛する人にあえて辛くあたって、他の男と結婚させたっていう話もありますし。
倉持愛菜:いやいやいや、この人、特攻隊じゃありませんし。
神田智也:もちろん例え話ですよ。でも、その気持ちが分かるっていうか。
倉持愛菜:どういうことです?
神田智也:自分と一緒になると相手が不幸になってしまうとしたら?
神田智也:それがわかってたら、相手の幸せのために身を引こうと考えるのは、それほどおかしなことではありません。
神田智也:橋本さんは自分の気持ちより、愛菜さんの幸せを優先したってことです。
神田智也:これが愛じゃなくてなんだって言うんですか。
倉持愛菜:でも・・・、私が不幸になるかどうかなんて、わからないじゃないですか。
橋本優樹:愛菜。
倉持愛菜:なによ。
橋本優樹:俺の月給知ってるだろ?
倉持愛菜:だいたいは・・・。
橋本優樹:手取り15万だぞ!25にもなって未だに15万だ!こんなんでどうやってお前を幸せにするって言うんだよ!
橋本優樹:・・・俺だって何度も転職を考えたよ。でも、高卒の俺じゃ、どうしたって大した就職先は見つからない。
倉持愛菜:それは、お父さんが倒れて、大学行けなくなっちゃったんだからしょうがないじゃん。
倉持愛菜:でも優樹は勉強だって出来たんだし、頑張ればきっと仕事でも認めてもらえるって。
橋本優樹:そんなのいつになるかわからないだろ。お前をそんなのに付き合わせるわけにはいかないよ。
倉持愛菜:私は別に・・・。
橋本優樹:ここに、確実に愛菜を幸せにしてくれる最高の男がいるんだよ。
橋本優樹:こんな幸運、もう俺の人生の中で二度とない。確信できる!
橋本優樹:だから、頼む!神田くんと結婚して幸せになってくれ。
橋本優樹:そうすれば、俺も安心できるから・・・。
橋本優樹:お前には本当に幸せになって欲しいんだよ・・・。
倉持愛菜:優樹・・・。
倉持愛菜:・・・神田さん。神田さんはどう思ってるんですか?
神田智也:どう、とは?
倉持愛菜:私と結婚したいと思ってますか?
神田智也:そうですね・・・。
神田智也:橋本さんから倉持さんの話はたくさん聞かせてもらいました。
神田智也:とても素敵な女性なんだなって思いました。
神田智也:きっとあなたと結婚できたら、僕も幸せになれるだろうなと思いました。
橋本優樹:もちろんだ。愛菜は本当にいい女なんだ。俺なんかにはもったいない。
橋本優樹:神田くんとお似合いのカップルだと俺は思うよ。
倉持愛菜:・・・優樹、それ本気で言ってるの?
橋本優樹:ああ・・・。
倉持愛菜:本当に、この人と結婚して欲しいの?
橋本優樹:・・・ああ、そうだ。
倉持愛菜:・・・・・・、そう・・・。
倉持愛菜:神田さん。ううん、智也さん。
神田智也:はい。
倉持愛菜:私と、結婚してください。
神田智也:・・・いいんですか?
倉持愛菜:はい。よろしくお願いします。
神田智也:ん~、でも、倉持さんの本心ではないように思いますが。
倉持愛菜:愛菜です。
神田智也:え?
倉持愛菜:愛菜って呼んでください。
神田智也:あ、はい。えっと、愛菜さん。それで、本当にいいんですか?
倉持愛菜:はい。
神田智也:でも、橋本さんのことが好きなんですよね?
倉持愛菜:もう好きじゃありません。
神田智也:え?でも・・・。
倉持愛菜:好きじゃありません!
橋本優樹:愛菜・・・。
倉持愛菜:・・・たとえどんなに大変でも、私のために諦めずに頑張ってくれる。私はそんな人が好きなんです。
倉持愛菜:大変だからって、他の人に丸投げするような人なんか好きじゃありません!
橋本優樹:丸投げってなんだよ。
倉持愛菜:そうじゃない!給料が安いから何だって言うの?
倉持愛菜:そんなの私も働けばいいだけじゃない!二人で頑張ればいいだけじゃない!
倉持愛菜:なんでそれで、他の人に私を任せるってことになるのよ!
橋本優樹:そんなことできるかよ!
橋本優樹:俺はお前には世界で一番幸せになってもらいたいんだよ!
橋本優樹:苦労なんかしないで、楽しいことだけして、いつも笑ってて欲しいんだよ!
倉持愛菜:誰がそんなお姫様みたいな生活したいって言ったの!
橋本優樹:言わなくても、女ってみんなそう思うものだろ!白馬の王子が現れるのを期待して待ってるもんじゃないのかよ!
倉持愛菜:そんなのただの妄想だってわかってるよ!そんなこと本気で期待してるわけ無いでしょ!
神田智也:まあまあまあ、ちょっと二人とも落ち着いて。いったん、深呼吸しましょう。ね。
倉持愛菜:・・・それで、優樹はどうするの?
橋本優樹:・・・なに?
倉持愛菜:私と智也さんが結婚して、優樹はどうするの?
橋本優樹:別に。どうもしないよ。
倉持愛菜:なにそれ。
橋本優樹:俺は今までどおり、自分に出来ることをするだけだ。
倉持愛菜:自分に出来ること?だから、それが何かって聞いてるの。
橋本優樹:・・・何かあった時に助けてやれるように、俺に出来る準備をするだけだ。
倉持愛菜:どういうこと?
橋本優樹:だから!・・・完璧とは言え、神田くんに何か起こらないとも限らないだろ?
倉持愛菜:なにかって?
橋本優樹:たとえば、事故に遭って死んじまうとか・・・。
橋本優樹:人生っていうのは何が起こるかわからないんだよ。俺の親父が急に死んじまったように。
橋本優樹:だから俺は、もしも何かあった時の保険として、陰からお前を見守ろうって・・・。
倉持愛菜:なによそれ・・・。
橋本優樹:こんなこと、言うつもりじゃなかったんだ。お前が聞くから・・・。
倉持愛菜:・・・・・・。
神田智也:・・・橋本さん、僕の妻のために、ありがとうございます。
倉持愛菜:神田さん?
神田智也:でも安心してください。愛菜さんは僕がちゃんと幸せにしますから。
神田智也:もしも僕に何かあった時も、橋本さんの手は煩わせません。僕が全部、愛菜さんの幸せをサポートしますから。
神田智也:だから、どうか安心して、愛菜さんのことは忘れて、新しい人を見つけてください。
橋本優樹:神田くん・・・。
神田智也:愛菜さん、手を貸して。
倉持愛菜:手?あ・・・。
神田智也:思ったより小さな手ですね。でも、柔らかくてあったかい。
倉持愛奈:あ、あの・・・。
神田智也:愛菜さん。これからは僕があなたのことを守ります。あなたのこと、きっと幸せにします。
神田智也:だから、今夜から少しずつでいいから僕のことを知ってもらえたらうれしいな。
倉持愛菜:あ、あの、私・・・。
神田智也:それじゃあ橋本さん、この先は僕と愛菜さんの二人のことなので、橋本さんはもう帰っていいですよ。
橋本優樹:え?・・・ああ、そう・・・だね・・・。
倉持愛菜:優樹・・・。
神田智也:僕は決して愛菜さんを悲しませたりしませんから安心してください。・・・どうしました?何か問題でも?
橋本優樹:・・・いや、・・・その・・・。
神田智也:・・・橋本さん、これはあなたが望んだことですよね?
神田智也:僕と愛菜さんが恋人になって、ゆくゆくは結婚する。僕が愛菜さんを幸せにする。
神田智也:橋本さんがこの場を去って、二度と愛菜さんと会わなければ、きっと僕らは恋人になれます。
橋本優樹:二度と・・・?
神田智也:ええ、二度と。それですべて橋本さんの計画どおりになります。
橋本優樹:・・・・・・。
神田智也:まさか、この期に及んで心変わりしたとか言わないですよね?
橋本優樹:・・・!
神田智也:それとも、最後に何か言い忘れたことでもあります?
橋本優樹:・・・・・・。
神田智也:夜も遅いですし、何かあるなら早めにお願いします。
橋本優樹:・・・・・・俺、・・・やっぱりいやだ。
神田智也:え?なんですか?よく聞こえません。
橋本優樹:・・・やっぱり、愛菜のこと、諦めたくない・・・。
橋本優樹:俺じゃ、幸せにしてやれないって、わかってるのに・・・。
橋本優樹:いっぱい、苦労させちゃうって、わかってるのに・・・。
橋本優樹:・・・それでも、やっぱり、愛菜のこと、好きだ・・・。
倉持愛菜:優樹!・・・私も優樹が好きだよ。
倉持愛菜:他の人なんか嫌だよ。優樹じゃなきゃ嫌だよ。
倉持愛菜:優樹と一緒じゃなきゃ、いくらお金があったって幸せなんかじゃないよ。
倉持愛菜:優樹と一緒にいられることが私の幸せなんだよ。
橋本優樹:愛菜・・・。俺・・・、お前を好きでいたい・・・。
橋本優樹:俺も、お前と、ずっと一緒にいたい・・・。
倉持愛菜:なに、今更そんな当たり前のこと言ってんの。
倉持愛菜:優樹は私のものだもん。誰にもやんないから。
橋本優樹:・・・それ、男が言うセリフだろ。
倉持愛菜:別にいいじゃん、どっちでも。
倉持愛菜:優樹は私のもので、私は優樹のものなんだから。
橋本優樹:愛菜・・・。やっぱり愛菜は最高の女だな。
神田智也:・・・えー、答えは出ましたか?
倉持愛菜:あ、すみません。
神田智也:いえいえ、お二人がうまくいってよかったです。
倉持愛菜:え?それじゃあ・・・。
神田智也:はい。初めからそのつもりで来ました。
橋本優樹:え?神田くん、愛菜との結婚を承諾して来てくれたんじゃ?
神田智也:いえいえ、さすがにそこまで無粋じゃありませんよ。
神田智也:僕はどうにか二人の恋のお手伝いを出来ないかと思いまして、お邪魔させていただいたというわけです。
倉持愛菜:そうだったんですね。
神田智也:橋本さん。自分の本当の気持ち、わかりました?
橋本優樹:うん・・・。ありがとう、神田くん。
神田智也:いえ。僕、橋本さんのこと好きですし、尊敬してますから。
橋本優樹:尊敬?
神田智也:はい。橋本さんの仕事に対する姿勢は本当に素晴らしいです。
神田智也:先ほど僕のことを優しくて気遣いができ、誰とでも気さくに付き合える人と言ってましたが、それこそ橋本さんのことじゃないですか。
神田智也:しかも仕事に対する責任感も強く、他人の失敗もフォローして何とかしてしまう。
神田智也:僕は橋本さんのような人と一緒に仕事がしたいです。
橋本優樹:そんな風に言ってくれて嬉しいよ。ありがとう。
神田智也:あー、どうやら僕の言っていることが伝わっていないようですね。
神田智也:橋本さん、僕の会社に来てくれませんか?
橋本優樹:え?
神田智也:僕、今度、自分で会社を立ち上げることにしたんです。
神田智也:それで、橋本さんを僕の会社に引き抜きたいなと思っています。
橋本優樹:俺が、神田くんの会社に?
神田智也:細かいことは相談してですが、最低給30万は保証します。
橋本優樹:30万!?
神田智也:橋本さんには、僕と一緒に会社を引っ張っていく存在になって欲しいんです。
橋本優樹:神田くん・・・。
神田智也:どうですか?僕と一緒に、仕事してみませんか?
倉持愛菜:優樹。
橋本優樹:ありがとう、神田くん。俺の方からお願いするよ。
神田智也:よかった。それでは、契約成立ということで。詳しいことは、また後日話しましょう。
橋本優樹:ああ。
神田智也:それじゃあ、僕はそろそろ失礼します。
倉持愛菜:え?帰っちゃうんですか?
神田智也:いつまでもお邪魔するわけにはいきませんから。
倉持愛菜:お邪魔だなんて、そんな。むしろ、私たちの恩人なんですから。
神田智也:あ、そうだ。これ、忘れてた。
橋本優樹:ん?お酒?ワインかな?なんだか高そうだね。
神田智也:そんな大したものではありませんが。
神田智也:二人の夜を記念して、これで乾杯でもしてください。
橋本優樹:なんだよ。そんなことまで・・・。
倉持愛菜:本当に、何から何までありがとうございます。
神田智也:いえ。・・・あ~、なんだか、二人に当てられちゃいました。
神田智也:こういう日はやっぱり人恋しくなりますね。僕も頑張らないと。
神田智也:それじゃあ。二人とも、お幸せに。
倉持愛菜:あの!
神田智也:はい?
倉持愛菜:私、妹がいます。
神田智也:え?
倉持愛菜:あの、私はアレですけど、妹でよければ・・・。
神田智也:ははは、それじゃあ、今度紹介してください。
倉持愛菜:ええ。姉の私が言うのもなんですけど、あの子、いい子ですよ。
神田智也:そうですか。それは期待しておきますね。では、おやすみなさい。
橋本優樹:ああ。今日は本当にありがとう。
倉持愛菜:気を付けて。
0:神田智也、帰る。
倉持愛菜:いい人だね、神田さん。
橋本優樹:ああ、最高の男だろ?
倉持愛菜:うん。世界で、2番目にね。
0:おわり