台本概要

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タイトル とにかく必殺技をシャウトしたい中二病のために書いたクソ台本
作者名 天道司
ジャンル ファンタジー
演者人数 5人用台本(不問5)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 クソ台本なので、自由に使って下さい。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ルーク 不問 20 勇者。難易度★
アビス 不問 20 魔剣士。難易度★
ムサシ 不問 21 侍。難易度★★★★★
ブルー 不問 23 賢者。難易度★★★★★
ナレ 不問 8 兼ね役・ドメス
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
ナレ:―とにかく必殺技をシャウトしたい中二病のために書いたクソ台本― ナレ: ナレ:幾つもの死線を超え、魔王城へとたどり着いた勇者パーティは、魔王直属親衛隊『カオス・リベンジャーズ』を全て討伐し、今、まさに、魔王ドメスが玉座に座しているであろう部屋の前にいた。 ルーク:この扉の先に、魔王が…。 ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 アビス:ブルー、今さら、逃げるっていう選択肢は、ねぇだろ?俺の魔剣バルムンクが、魔王の血を欲しているぜ。 ムサシ:拙者(せっしゃ)の愛刀、覇道一文字正宗(はどういちもんじまさむね)も、祖国の仇(かたき)を打ちたいと震えているでござるよ。 ルーク:それじゃ、この扉、ちゃちゃっと壊して、魔王を倒しに行こう!そして、世界に平和を! ムサシ:そうでござるな。 アビス:おっしゃ!じゃあ、この扉は、俺が壊してやんよ。いくぜぇ!魔断絶空(まだんぜっくう)・レイジングファントム! ナレ:闇のオーラを帯びた強烈な斬撃が、扉に直撃する!しかし!…扉は、びくともしなかった。 アビス:あん?冗談だろ? ルーク:まぁまぁまぁ。今度は、僕がやる…。天翔(あまかけ)る流星、絶光(ぜっこう)の刹那、時を経て、ここにほとばしる命の奔流(ほんりゅう)、義星閃(ぎしょうせん)!シャイニング・エクスカリバー!うおおおーっ! ナレ:高出力にして、巨大な光の電磁砲(レールガン)が、扉に直撃する!しかし!…扉は、無傷。 ルーク:そんなっ!馬鹿なっ! ムサシ:勇者どのの攻撃でも壊れないとなると、この扉は、物理攻撃に対しての耐性が、極めて高いという可能性があるでござるな。となると…。 ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 アビス:ブルー!頼めるか? ブルー:えっ?僕? ルーク:あぁ。やってくれるな? ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 ブルー:わかりました。ミサトさんもきっとそれを望んでいるはず。僕が極大魔法を使います。 ムサシ:ミサトさん? ブルー:僕の姉さんです。ミサトさんは、ネルーフの町で、僕の帰りを待っているんです。 アビス:なるほどな。その、ブルーの姉さんのためにも、一発派手なのを頼むぜ。 ブルー:わっ、わかりました…。永劫(えいごう)の輪廻(りんね)、破滅(はめつ)の天啓(てんけい)、亡者(もうじゃ)の慟哭(どうこく)、 ブルー:我が呼び声にこたえ、ここに顕現(けんげん)せよ!ラスト・ラグナロク! ブルー:その崇高(すうこう)にして、無慈悲(むじひ)なる力を、開闢(かいびゃく)の礎(いしずえ)として、我にあだなす敵をうがち、蹂躙(じゅうりん)せよ! ブルー:インフィニット・オメガ・ノヴァ! ナレ:ブルーによって召喚された神クラスの大精霊、ラスト・ラグナロク。ラスト・ラグナロクの両手から放たれた魔力の塊が、扉に直撃する!しかし!…効果はいまひとつだ。扉に、ほんの数ミリの傷が入っただけであった。 ルーク:嘘だろ?こんなことがありえるのか! アビス:もしかすると、いや、もしかしなくても、この扉、オリハルコン以上の硬度…。 ムサシ:いやっ、あれを見るでござるよ? ブルー:そんなっ?僕の極大魔法でつけた傷が、もう完全に修復している? アビス:傷といっても、ほんの数ミリの傷だったけどな。 ルーク:この扉は、破壊不能のオブジェクトではなく、超再生するオブジェクトなのかも知れないな。 ムサシ:つまり、拙者の出番という話しでござるな。 ルーク:そうか!ムサシの超連撃なら、扉が再生するよりも速く、扉を破壊できる! ムサシ:その通りでござるよ。では…。星の呼吸…。壱ノ型、明星(あけぼし)!弐ノ型、彗星(すいせい)!参ノ型、流星!肆ノ型、昴流(すばる)!伍ノ型、羅喉(らごう)! ムサシ:うおおおーっ!もっと速く!もっと速くっ!星の呼吸、零ノ型、極星天翔剣(きょくせいてんしょうけん)! ムサシ:はーっ!星刃斬(せいはざん)!星烈斬(せいれつざん)!星刃烈空斬(せいはれっくうざん)! ムサシ:まだだ…。拙者は、今、神速を超える!ぬおおおーっ!星空天牙無限絶翔(せいくうてんがむげんぜっしょう)!うおおおーっ! ナレ:神速を超えし、斬撃の雨、斬撃の嵐、斬撃の無間地獄(むげんじごく)が扉に直撃する!しかし!…扉は、攻撃速度に合わせて再生速度を加速させ、無傷のままだった。 ムサシ:むっ、無念でござる…。 アビス:ありえねぇ!なんて扉だよ! ルーク:まるで、生き物のようだな。 ブルー:いや、生き物なんですよ。 アビス:どういうことだ? ブルー:僕の『超越せし鑑定』のスキルで確認したんです。この扉は、生き物です。 ルーク:じゃあ、どうやって、倒せばいいんだよ?鑑定スキルを使ったなら、弱点のひとつくらい分かったんじゃないのか? ブルー:それは…。 アビス:おぅ。どうしたよ? ブルー:この扉には、物理攻撃でも魔法攻撃でもない第三の攻撃方法が有効であるという鑑定結果が出ました。 ムサシ:それは、つまり、どういうことでござる? ブルー:愛、です…。愛!愛の力が、扉を開きます。 ルーク:愛? アビス:意味わかんねぇ。 ムサシ:ほむ。拙者にも分かるように説明してほしいでござる。 ブルー:ですよね。愛なんて攻撃方法。僕も聞いたことがないです。だから…。 ルーク:ふっ。やることは、ひとつだよな。 ムサシ:そうでござるな。 アビス:あぁ!俺たち全員で、一斉にたたみかける! 0: 0:各々で「はぁ~っ!」と気合いを貯めて下さい。 0: アビス:いくぜーっ!失われし血の衝動(しょうどう)は、死の慟哭(どうこく)を刻む。この一撃は、深淵(しんえん)なる闇。 アビス:虚無(きょむ)の彼方(かなた)へ消えろ!ブラッディ・ロスト・ドライブ! ブルー:魔眼開放(まがんかいほう)!終焉(しゅうえん)を告げし殺戮(さつりく)と混沌(こんとん)の大精霊よ、我が呼び声にこたえ、顕現(けんげん)せよ! ブルー:ジェノサイド・ホロコースト!はぁーっ!審判(しんぱん)の刻(とき)は、ここに来たれり! ブルー:殲滅(せんめつ)せよ!パンドラハウスオープン!万物(ばんぶつ)の根源(こんげん)・アルケー!情念のパトス!理性のロゴス!命題のテーゼ!理念のイデア! ブルー:極大魔法!ゼル・ミゼル・イルセリア! ルーク:ぬおおおーっ!我が剣よ、我が想いにこたえ、その真名(しんめい)を解放せよ! ルーク:ロード・オブ・サンクチュアリ!降り注げ、流星よ!光となりて、敵を貫けっ!超光剣(ちょうこうけん)!スターダスト・エクス・キャリバー! ムサシ:星の呼吸…。終(つい)ノ型。黎明月虹(れいめいげっこう)!まだだっ!もっと速く!七星円環(しちせいえんかん)! ムサシ:もっと、もっとだ!朧月(おぼろづき)!麒麟(きりん)!驟雨(しゅうう)!喇嘛(らま)! ムサシ:奥義、斬魔封殺鬼神剣(ざんまふうさつきじんけん)!秘奥義、鳳龍烈光剣(ほうりゅうれっこうけん)! ムサシ:最終奥義、零ノ一太刀(ぜろのひとたち)! ナレ:勇者パーティの全力の物理攻撃が、全力の魔法攻撃が、全力の連続攻撃が、扉に直撃する!しかし!…扉は、まったくの無傷。 ルーク:僕は、全力でやった。 アビス:俺もだ。今の俺の最強の攻撃だった。 ムサシ:むっ、無念でござる…。 ブルー:僕のMPは、もう、ほとんど残っていません。こんなのって、ありえない…。逃げなかったのに…。 ナレ:その時だ。扉は、ひとりでに開き、魔王が姿を現した。 ドメス:ようこそ!我は、魔王ドメス。貴様らを殺す者だ。 ルーク:きたなっ!魔王!お前を倒す! ドメス:うーん。なんか、お前が勇者っぽいな。ほらっ、これでも喰らえ!ゼロ・エタニティ! ルーク:ぐっ、ぐふぁっ!うっ、だめだ…。ブルー!すぐに僕に回復魔法をかけてくれ! ブルー:ルーク、ごめん。今の僕には、もう、回復魔法を唱えるだけのMPが残っていないんです。 ルーク:なっ!なんだって?うっ…。ううっ…。 ドメス:まずは、一人、戦闘不能。 アビス:ちきしょー!よくも勇者を!うおおおーっ! ドメス:魔王結界(まおうけっかい)・サタンフィールド! アビス:うっ、近づけないっ、だとっ? ドメス:そのまま死ね!デス・レクイエム! アビス:ぐわあああーっ! ドメス:これで、二人目。次は、どっちが先に死にたい? ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 ムサシ:ブルー、逃げてもいいでござるよ。お前だけでも逃げるでござる。もう、これ以上の犠牲は、いらないでござるよ。 ブルー:ムサシさん? ムサシ:MPがなくとも、HPを犠牲にすれば、魔王に一死報いることがっ! ムサシ:うおおおーっ!武士道とは、死ぬことと見つけたり! ムサシ:無双一閃流(むそういっせんりゅう)、抜刀術(ばっとうじゅつ)、真最終奥義!抜撃舞葬剣(ばつげきぶそうけん)! ドメス:ヴァルハラ・タイム! ムサシ:なっ?体がっ!動かないでござる! ドメス:安らかに眠れ!ハーミット・アポカリプス! ムサシ:ぐっ、ぐふぁっ! ドメス:あとは、お前だけだな? ブルー:ふっ…。準備は、完全に整いました。 ドメス:準備、だと? ブルー:精霊よ、歌え!踊れ!エンジェリック・リヴァイブ! ドメス:なんだとっ!完全蘇生魔法!?馬鹿なっ!魔力は完全に尽きていたはずだ! ルーク:ありがとよ!これで、完全復活だ! アビス:ふぅーっ!ヒヤヒヤしたぜぇ! ムサシ:拙者も、これで、完全回復でござるよ。 ルーク:それにしても、どういうカラクリなんだ? ブルー:それは、魔王ドメスを倒してから話します。 アビス:そうだな!まずは、ドメスの野郎をぶちのめしてやろうぜ! アビス:やられた借りは、百倍返しだ! ムサシ:そうでござるな。 ドメス:待て!ちょっと待て!四対一とは、卑怯だぞ! ドメス:これでは、まるで我は、戦隊モノの怪人扱いではないか! ムサシ:魔王とは、怪人のことではないでござるか? ブルー:ですね!そして、その怪人には、 ブルー:平穏に暮らす人々の命を奪った罪があります。 ブルー:その罪を、ここで償ってもらいます。 ルーク:いくぜ!みんなぁ!うおおおーっ!ソル・エタニティア・ライト・キャリバー!!! アビス:ファイナル・ロスト・ドライブ!!!ぐおおおーっ!!! ムサシ:星刃冥空次元斬(せいはめいくうじげんざん)!!!はあああーっ!!! ブルー:マスター・オブ・ギャラクシー・ゼロ!!! 0:ドメス以外の全員で「うおおおーっ!!!」 ドメス:(さえぎるように、消え入るように)ぐっ、ぐわーっ!!! 0:【間】 ナレ:こうして、魔王ドメスは、勇者パーティによって討伐され、 ナレ:世界に、束の間の平和が訪れた。 ナレ:ちなみに、ブルーが最上位の回復呪文を唱えられたのは、 ナレ:ポケットの中に、ミサトさんがお守りとしてくれたエリクサー(最強の回復薬)があることに気づき、 ナレ:それを飲んだからである。 0: 0:―了―

ナレ:―とにかく必殺技をシャウトしたい中二病のために書いたクソ台本― ナレ: ナレ:幾つもの死線を超え、魔王城へとたどり着いた勇者パーティは、魔王直属親衛隊『カオス・リベンジャーズ』を全て討伐し、今、まさに、魔王ドメスが玉座に座しているであろう部屋の前にいた。 ルーク:この扉の先に、魔王が…。 ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 アビス:ブルー、今さら、逃げるっていう選択肢は、ねぇだろ?俺の魔剣バルムンクが、魔王の血を欲しているぜ。 ムサシ:拙者(せっしゃ)の愛刀、覇道一文字正宗(はどういちもんじまさむね)も、祖国の仇(かたき)を打ちたいと震えているでござるよ。 ルーク:それじゃ、この扉、ちゃちゃっと壊して、魔王を倒しに行こう!そして、世界に平和を! ムサシ:そうでござるな。 アビス:おっしゃ!じゃあ、この扉は、俺が壊してやんよ。いくぜぇ!魔断絶空(まだんぜっくう)・レイジングファントム! ナレ:闇のオーラを帯びた強烈な斬撃が、扉に直撃する!しかし!…扉は、びくともしなかった。 アビス:あん?冗談だろ? ルーク:まぁまぁまぁ。今度は、僕がやる…。天翔(あまかけ)る流星、絶光(ぜっこう)の刹那、時を経て、ここにほとばしる命の奔流(ほんりゅう)、義星閃(ぎしょうせん)!シャイニング・エクスカリバー!うおおおーっ! ナレ:高出力にして、巨大な光の電磁砲(レールガン)が、扉に直撃する!しかし!…扉は、無傷。 ルーク:そんなっ!馬鹿なっ! ムサシ:勇者どのの攻撃でも壊れないとなると、この扉は、物理攻撃に対しての耐性が、極めて高いという可能性があるでござるな。となると…。 ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 アビス:ブルー!頼めるか? ブルー:えっ?僕? ルーク:あぁ。やってくれるな? ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 ブルー:わかりました。ミサトさんもきっとそれを望んでいるはず。僕が極大魔法を使います。 ムサシ:ミサトさん? ブルー:僕の姉さんです。ミサトさんは、ネルーフの町で、僕の帰りを待っているんです。 アビス:なるほどな。その、ブルーの姉さんのためにも、一発派手なのを頼むぜ。 ブルー:わっ、わかりました…。永劫(えいごう)の輪廻(りんね)、破滅(はめつ)の天啓(てんけい)、亡者(もうじゃ)の慟哭(どうこく)、 ブルー:我が呼び声にこたえ、ここに顕現(けんげん)せよ!ラスト・ラグナロク! ブルー:その崇高(すうこう)にして、無慈悲(むじひ)なる力を、開闢(かいびゃく)の礎(いしずえ)として、我にあだなす敵をうがち、蹂躙(じゅうりん)せよ! ブルー:インフィニット・オメガ・ノヴァ! ナレ:ブルーによって召喚された神クラスの大精霊、ラスト・ラグナロク。ラスト・ラグナロクの両手から放たれた魔力の塊が、扉に直撃する!しかし!…効果はいまひとつだ。扉に、ほんの数ミリの傷が入っただけであった。 ルーク:嘘だろ?こんなことがありえるのか! アビス:もしかすると、いや、もしかしなくても、この扉、オリハルコン以上の硬度…。 ムサシ:いやっ、あれを見るでござるよ? ブルー:そんなっ?僕の極大魔法でつけた傷が、もう完全に修復している? アビス:傷といっても、ほんの数ミリの傷だったけどな。 ルーク:この扉は、破壊不能のオブジェクトではなく、超再生するオブジェクトなのかも知れないな。 ムサシ:つまり、拙者の出番という話しでござるな。 ルーク:そうか!ムサシの超連撃なら、扉が再生するよりも速く、扉を破壊できる! ムサシ:その通りでござるよ。では…。星の呼吸…。壱ノ型、明星(あけぼし)!弐ノ型、彗星(すいせい)!参ノ型、流星!肆ノ型、昴流(すばる)!伍ノ型、羅喉(らごう)! ムサシ:うおおおーっ!もっと速く!もっと速くっ!星の呼吸、零ノ型、極星天翔剣(きょくせいてんしょうけん)! ムサシ:はーっ!星刃斬(せいはざん)!星烈斬(せいれつざん)!星刃烈空斬(せいはれっくうざん)! ムサシ:まだだ…。拙者は、今、神速を超える!ぬおおおーっ!星空天牙無限絶翔(せいくうてんがむげんぜっしょう)!うおおおーっ! ナレ:神速を超えし、斬撃の雨、斬撃の嵐、斬撃の無間地獄(むげんじごく)が扉に直撃する!しかし!…扉は、攻撃速度に合わせて再生速度を加速させ、無傷のままだった。 ムサシ:むっ、無念でござる…。 アビス:ありえねぇ!なんて扉だよ! ルーク:まるで、生き物のようだな。 ブルー:いや、生き物なんですよ。 アビス:どういうことだ? ブルー:僕の『超越せし鑑定』のスキルで確認したんです。この扉は、生き物です。 ルーク:じゃあ、どうやって、倒せばいいんだよ?鑑定スキルを使ったなら、弱点のひとつくらい分かったんじゃないのか? ブルー:それは…。 アビス:おぅ。どうしたよ? ブルー:この扉には、物理攻撃でも魔法攻撃でもない第三の攻撃方法が有効であるという鑑定結果が出ました。 ムサシ:それは、つまり、どういうことでござる? ブルー:愛、です…。愛!愛の力が、扉を開きます。 ルーク:愛? アビス:意味わかんねぇ。 ムサシ:ほむ。拙者にも分かるように説明してほしいでござる。 ブルー:ですよね。愛なんて攻撃方法。僕も聞いたことがないです。だから…。 ルーク:ふっ。やることは、ひとつだよな。 ムサシ:そうでござるな。 アビス:あぁ!俺たち全員で、一斉にたたみかける! 0: 0:各々で「はぁ~っ!」と気合いを貯めて下さい。 0: アビス:いくぜーっ!失われし血の衝動(しょうどう)は、死の慟哭(どうこく)を刻む。この一撃は、深淵(しんえん)なる闇。 アビス:虚無(きょむ)の彼方(かなた)へ消えろ!ブラッディ・ロスト・ドライブ! ブルー:魔眼開放(まがんかいほう)!終焉(しゅうえん)を告げし殺戮(さつりく)と混沌(こんとん)の大精霊よ、我が呼び声にこたえ、顕現(けんげん)せよ! ブルー:ジェノサイド・ホロコースト!はぁーっ!審判(しんぱん)の刻(とき)は、ここに来たれり! ブルー:殲滅(せんめつ)せよ!パンドラハウスオープン!万物(ばんぶつ)の根源(こんげん)・アルケー!情念のパトス!理性のロゴス!命題のテーゼ!理念のイデア! ブルー:極大魔法!ゼル・ミゼル・イルセリア! ルーク:ぬおおおーっ!我が剣よ、我が想いにこたえ、その真名(しんめい)を解放せよ! ルーク:ロード・オブ・サンクチュアリ!降り注げ、流星よ!光となりて、敵を貫けっ!超光剣(ちょうこうけん)!スターダスト・エクス・キャリバー! ムサシ:星の呼吸…。終(つい)ノ型。黎明月虹(れいめいげっこう)!まだだっ!もっと速く!七星円環(しちせいえんかん)! ムサシ:もっと、もっとだ!朧月(おぼろづき)!麒麟(きりん)!驟雨(しゅうう)!喇嘛(らま)! ムサシ:奥義、斬魔封殺鬼神剣(ざんまふうさつきじんけん)!秘奥義、鳳龍烈光剣(ほうりゅうれっこうけん)! ムサシ:最終奥義、零ノ一太刀(ぜろのひとたち)! ナレ:勇者パーティの全力の物理攻撃が、全力の魔法攻撃が、全力の連続攻撃が、扉に直撃する!しかし!…扉は、まったくの無傷。 ルーク:僕は、全力でやった。 アビス:俺もだ。今の俺の最強の攻撃だった。 ムサシ:むっ、無念でござる…。 ブルー:僕のMPは、もう、ほとんど残っていません。こんなのって、ありえない…。逃げなかったのに…。 ナレ:その時だ。扉は、ひとりでに開き、魔王が姿を現した。 ドメス:ようこそ!我は、魔王ドメス。貴様らを殺す者だ。 ルーク:きたなっ!魔王!お前を倒す! ドメス:うーん。なんか、お前が勇者っぽいな。ほらっ、これでも喰らえ!ゼロ・エタニティ! ルーク:ぐっ、ぐふぁっ!うっ、だめだ…。ブルー!すぐに僕に回復魔法をかけてくれ! ブルー:ルーク、ごめん。今の僕には、もう、回復魔法を唱えるだけのMPが残っていないんです。 ルーク:なっ!なんだって?うっ…。ううっ…。 ドメス:まずは、一人、戦闘不能。 アビス:ちきしょー!よくも勇者を!うおおおーっ! ドメス:魔王結界(まおうけっかい)・サタンフィールド! アビス:うっ、近づけないっ、だとっ? ドメス:そのまま死ね!デス・レクイエム! アビス:ぐわあああーっ! ドメス:これで、二人目。次は、どっちが先に死にたい? ブルー:逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。逃げちゃだめだ…。 ムサシ:ブルー、逃げてもいいでござるよ。お前だけでも逃げるでござる。もう、これ以上の犠牲は、いらないでござるよ。 ブルー:ムサシさん? ムサシ:MPがなくとも、HPを犠牲にすれば、魔王に一死報いることがっ! ムサシ:うおおおーっ!武士道とは、死ぬことと見つけたり! ムサシ:無双一閃流(むそういっせんりゅう)、抜刀術(ばっとうじゅつ)、真最終奥義!抜撃舞葬剣(ばつげきぶそうけん)! ドメス:ヴァルハラ・タイム! ムサシ:なっ?体がっ!動かないでござる! ドメス:安らかに眠れ!ハーミット・アポカリプス! ムサシ:ぐっ、ぐふぁっ! ドメス:あとは、お前だけだな? ブルー:ふっ…。準備は、完全に整いました。 ドメス:準備、だと? ブルー:精霊よ、歌え!踊れ!エンジェリック・リヴァイブ! ドメス:なんだとっ!完全蘇生魔法!?馬鹿なっ!魔力は完全に尽きていたはずだ! ルーク:ありがとよ!これで、完全復活だ! アビス:ふぅーっ!ヒヤヒヤしたぜぇ! ムサシ:拙者も、これで、完全回復でござるよ。 ルーク:それにしても、どういうカラクリなんだ? ブルー:それは、魔王ドメスを倒してから話します。 アビス:そうだな!まずは、ドメスの野郎をぶちのめしてやろうぜ! アビス:やられた借りは、百倍返しだ! ムサシ:そうでござるな。 ドメス:待て!ちょっと待て!四対一とは、卑怯だぞ! ドメス:これでは、まるで我は、戦隊モノの怪人扱いではないか! ムサシ:魔王とは、怪人のことではないでござるか? ブルー:ですね!そして、その怪人には、 ブルー:平穏に暮らす人々の命を奪った罪があります。 ブルー:その罪を、ここで償ってもらいます。 ルーク:いくぜ!みんなぁ!うおおおーっ!ソル・エタニティア・ライト・キャリバー!!! アビス:ファイナル・ロスト・ドライブ!!!ぐおおおーっ!!! ムサシ:星刃冥空次元斬(せいはめいくうじげんざん)!!!はあああーっ!!! ブルー:マスター・オブ・ギャラクシー・ゼロ!!! 0:ドメス以外の全員で「うおおおーっ!!!」 ドメス:(さえぎるように、消え入るように)ぐっ、ぐわーっ!!! 0:【間】 ナレ:こうして、魔王ドメスは、勇者パーティによって討伐され、 ナレ:世界に、束の間の平和が訪れた。 ナレ:ちなみに、ブルーが最上位の回復呪文を唱えられたのは、 ナレ:ポケットの中に、ミサトさんがお守りとしてくれたエリクサー(最強の回復薬)があることに気づき、 ナレ:それを飲んだからである。 0: 0:―了―