台本概要
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タイトル | 私立イケメン学園 ~イケメンたちの頂上決戦~ |
---|---|
作者名 | まりおん (@marion2009) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 5人用台本(男4、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
わたしに実害が無い範囲で、有料無料に関わらず全て自由にお使いください。 過度のアドリブ、内容や性別、役名の改編も好きにしてください。 わたしへの連絡や、作者名の表記なども特に必要ありません。 1099 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
薫ヶ原薫子 | 女 | 34 | ヒロイン |
モブ川モブ夫 | 男 | 26 | モブ・ツッコミ |
神谷小路龍之介 | 男 | 27 | 熱血系 |
南北条院西宗 | 男 | 22 | 俺様系 |
栗原・マクスウェル・シャオロン | 男 | 23 | 王子様系 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
薫ヶ原薫子:私の名前は薫ヶ原薫子(かおるがはら かおるこ)。
薫ヶ原薫子:この私立イケメン学園に通う新入生。
薫ヶ原薫子:去年まで男子校だったこの学園は今年から共学になり、私はどうしてもこの学園に入りたくて一生懸命勉強した。
薫ヶ原薫子:そしてついに受験に合格し、私はこの学園に通えることになったの。
薫ヶ原薫子:家から片道3時間だけど、そんなこと全然苦にならないわ。
薫ヶ原薫子:だって、この学園には日本一のイケメンたちがいるんですもの!
モブ川モブ夫:「やあ、はじめまして。」
薫ヶ原薫子:「え?だれ?」
モブ川モブ夫:「あ、ごめんごめん。僕はモブ川モブ夫。薫子ちゃんのクラスメイトさ。」
薫ヶ原薫子:「なんで私の名前を?キモい!この変態ストーカー!」
モブ川モブ夫:「ち、違うよ。いきなりひどいな。そうじゃなくて。
モブ川モブ夫: クラス分けの紙が張り出されてて、それを見たんだ。」
薫ヶ原薫子:「え?でも、どうして私の名前がわかるの?」
モブ川モブ夫:「それは、この学校の新入生で、女子は薫子ちゃんただ一人だから。」
薫ヶ原薫子:「ええ~!なんですって!女子は私一人だけ!?・・・うぅ、そんな・・・。」
モブ川モブ夫:「だ、大丈夫?薫子ちゃん。」
薫ヶ原薫子:「女子が私だけって・・・、そんなの・・・、そんなのハーレムじゃないの!ヒャッホ~!イエ~!」
モブ川モブ夫:「か、薫子ちゃん?」
薫ヶ原薫子:「え?あ、ごめんなさい。ちょっと精神が不安定になってしまって。」
モブ川モブ夫:「そ、そうだよね。女の子一人じゃ心細いよね。
モブ川モブ夫: 僕じゃ代わりにならないかもしれないけど、これから一年、よろしくね。」
薫ヶ原薫子:「うん。よろしくね、モブ夫くん。キラッ☆」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん、可愛い・・・。
モブ川モブ夫: そうだ。僕、この学園のことはいろいろ調べてきたんだ。
モブ川モブ夫: もし何かわからないことがあったら何でも僕に聞いてよ。」
薫ヶ原薫子:「うん、ありがとう、モブ夫くん。
薫ヶ原薫子: (風の音)ひゅ~、あっ、風が!
薫ヶ原薫子: たまたま取り出した私のハンカチが風に飛ばされちゃった!」
神谷小路龍之介:「おっと。このハンカチは君のかい?」
薫ヶ原薫子:「はい。ありがとうございます。」
神谷小路龍之介:「どういたしまして。俺はこの学園の3年で、サッカー部キャプテンの神谷小路龍之介(かみやこうじ りゅうのすけ)さ。」
モブ川モブ夫:「ええ!?神谷小路先輩って、まさかあの財閥の・・・。」
神谷小路龍之介:「ああ、俺のおじい様は日本で一番大きな車の会社の一番偉い人なんだ。
神谷小路龍之介: すっごくお金を稼ぐから、俺もすっごくお金持ちだよ。ふふ。」
薫ヶ原薫子:「龍之介先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん・・・。」
南北条院西宗:「あいかわらず、手が早いようだな、神谷小路。」
神谷小路龍之介:「ん、お前は、南北条院(みなみほうじょういん)!」
南北条院西宗:「やあ、初めまして、かな?薫ヶ原薫子さん。
南北条院西宗: 俺は生徒会長の南北条院西宗(みなみほうじょういん にしむね)だ。」
薫ヶ原薫子:「生徒会長・・・?」
モブ川モブ夫:「まさか!南北条院先輩と言えば、お父様が今現在日本の総理をされている、あの!?」
南北条院西宗:「ああ。俺の父は日本のすごい人たちの中でも一番偉い人なんだ。
南北条院西宗: つまり、俺の父が日本で一番すごくて偉い人と言ってもいいだろう。」
薫ヶ原薫子:「ああ、南北条院先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん・・・?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「さすがにそれは言い過ぎじゃないか?西宗。」
薫ヶ原薫子:「え?あなたは?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ああ、ごめんね。僕はそこの南北条院西宗の友人で、栗原(くりはら)・マクスウェル・シャオロンです。」
神谷小路龍之介:「ちっ、副会長までご登場とはな。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「これはこれは、サッカー部キャプテンの神谷小路龍之介くんじゃないですか。
栗原・マクスウェル・シャオロン: こんな、新入生のクラス分けの場にどうして君のような人が?」
神谷小路龍之介:「新入生の中に使えそうな奴がいないか見に来たんだが・・・、(ちらりと薫子を見る)
神谷小路龍之介: どうやら一人、どうしても他に渡したくないやつを見つけちまったようだ。」
薫ヶ原薫子:「え?もしかして、それって・・・。」
南北条院西宗:「ほう。お前ほどの男が目をつけるとは、いったいどんな男なんだ?」
神谷小路龍之介:「俺は別に、男とは言ってないぜ・・・。」
南北条院西宗:「そうか。だが、そこの女子は、もう生徒会がもらうと決まっているのでな。」
薫ヶ原薫子:「え・・・?」
神谷小路龍之介:「何?それは本人の意思を確認した上での発言なんだろうな?」
南北条院西宗:「そんなものは必要ない。俺の父は日本で一番すごくて偉いんだからな。」
神谷小路龍之介:「俺のおじい様だって、日本で一番お金持ちなんだぞ。お金の事だけで言えば、お前より俺の方が上だ!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ちょっと二人とも、薫子ちゃんの気持ちを無視しちゃダメでしょ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 薫子ちゃんは、どうしたい?サッカー部?それとも生徒会?」
薫ヶ原薫子:「私は・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ちなみに副会長の僕は、この学園の理事長の息子だよ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 父は他にもいくつもの学校を経営している、やり手の経営者でもあるんだ。」
薫ヶ原薫子:「副会長、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん、好きになりすぎだよ・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「どうだい?薫子ちゃん、君はどうしたい?」
薫ヶ原薫子:「私は・・・、私には決められません!」
神谷小路龍之介:「じゃあ、やはり早い者勝ちということで、サッカー部に・・・。」
南北条院西宗:「いや、待て。こいつは生徒会がもらう。これはもう決定事項だ。」
神谷小路龍之介:「ふざけるな!生徒会長だからって、いい気になるなよ。」
南北条院西宗:「生徒会長だからではない。俺は父が日本で一番すごくて偉いから言っているんだ。」
神谷小路龍之介:「なんだと!俺のおじい様だって、日本で一番のお金持ちなんだぞ!」
モブ川モブ夫:「ちょっと先輩方、こんなところで喧嘩はやめてください!」
薫ヶ原薫子:「ああ、私のために2人が喧嘩をするなんて・・・。素敵・・・。」
モブ川モブ夫:「ちょっと薫子ちゃん!見てないで止めて!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「やめるんだ二人とも。彼女が困っているじゃないか。」
神谷小路龍之介:「だが、こいつが!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、こうしよう。この学園に伝わる伝統の決闘法で勝負を決めようじゃないか。」
神谷小路龍之介:「伝統の決闘法?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ああ。その名も『イケメン学園名物、地獄のイケメン勝負』だ!」
モブ川モブ夫:「ええ!地獄のイケメン勝負だって!?」
薫ヶ原薫子:「知っているの?モブ夫くん。」
モブ川モブ夫:「うん。地獄のイケメン勝負っていうのは、イケメン学園に伝わる伝統の決闘法で、それぞれが最高のイケメンぶりをアピールして、誰が一番イケメンだったかを一人の女性に決めてもらうという、まさにイケメン頂上決戦なんだ!」
薫ヶ原薫子:「なんですって!そんなの、もう最高!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「もちろん今回の審査員は彼女、薫ヶ原薫子さんにやってもらう。」
薫ヶ原薫子:「わ、わたしですか?」
南北条院西宗:「いいだろう。白黒はっきりさせてやろう。」
神谷小路龍之介:「ああ、こっちこそ望むところだぜ、南北条院。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「それと、今回は僕も参加させてもらうよ。」
南北条院西宗:「なに!?」
神谷小路龍之介:「まさか、栗原・マクスウェル・シャオロンも参加するのか?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕だって、彼女を他の誰かになんか渡したくないからね。」
薫ヶ原薫子:「もう、副会長ったら、超絶カッコいい・・・。」
南北条院西宗:「まさか、お前と戦う事になるとはな。お前と真剣に勝負するのは小学生以来か。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「お手柔らかに頼むよ、ふふ。」
南北条院西宗:「冗談言うな。お前を相手にして手を抜けるわけ無いだろう。」
神谷小路龍之介:「くそ。栗原・マクスウェル・シャオロンが参加するとは誤算だったぜ。
神谷小路龍之介: だが、俺だって負けるわけにはいかない。いっちょ、根性見せてやろうじゃないか!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ではまず、今回の勝負の方法なんだけど、伝統にのっとり『愛のプロポーズ大作戦』で行こうと思うんだけど、二人に異論はないかな?」
南北条院西宗:「いいだろう。」
神谷小路龍之介:「ああ、俺もだ。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、最初は僕から行くよ。僕だけルールを熟知してるのは少しずるい気がするからね。
栗原・マクスウェル・シャオロン: ハンデと言うわけじゃないけど、正々堂々と戦いたいから。」
薫ヶ原薫子:「マクスウェル先輩、マジイケメン・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、いくよ、薫子ちゃん。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕はこの学園の理事長の息子。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕が望めば、明日からでも君を三年生にして、僕と同じクラスに出来る。
栗原・マクスウェル・シャオロン: なんなら二人だけのクラスを作ることだって。
栗原・マクスウェル・シャオロン: さあ、僕を選んで、バラ色の学園生活を一緒に送ろうじゃないか。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 愛してるよ、薫子ちゃん。」
モブ川モブ夫:「いきなり権力を使って口説いてきた~!」
薫ヶ原薫子:「シャオロン先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「いいのか?それでいいのか?薫子ちゃん!」
南北条院西宗:「なるほどな。よくわかった。次は俺が行かせてもらおう。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕に勝てる?西宗。」
南北条院西宗:「ふっ、俺を誰だと思っている。
南北条院西宗: おい、薫ヶ原薫子、お前、なにか変えて欲しい法律はないか?」
薫ヶ原薫子:「え?」
南北条院西宗:「お前のためなら父に頼んでどんな法律でも変えてやる。
南北条院西宗: たとえどんな無茶な法律でも、どんなに国民が反対してもだ。
南北条院西宗: なんなら、今すぐお前と結婚できるようにしてやってもいい。
南北条院西宗: どうだ?俺のところに嫁に来ないか?」
モブ川モブ夫:「うわ~!こちらも父親の権力を全開に使って口説いてきた~!」
薫ヶ原薫子:「南北条院先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「そして、やっぱり薫子ちゃんは落ちた~!」
神谷小路龍之介:「お前ら、父親の権力を使って恥ずかしくないのか?
神谷小路龍之介: 男なら正々堂々と自分の実力で彼女を振り向かせてみせろ!!」
モブ川モブ夫:「・・・おっと?神谷小路先輩だけはまともなようだ。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原薫子!」
薫ヶ原薫子:「は、はい。」
神谷小路龍之介:「俺は、おじい様からもらった小遣いが100億兆円貯めてある。
神谷小路龍之介: どうだ?俺にはお前を絶対幸せにしてやるだけの金があるんだ。
神谷小路龍之介: お前のための家も土地もいくらでも用意してやるぜ。
神谷小路龍之介: だから、迷わず俺を選んでくれ!」
モブ川モブ夫:「結局親の七光りだった~!」
薫ヶ原薫子:「神谷小路先輩、最高・・・。」
モブ川モブ夫:「そして、薫子ちゃんは金に一番弱かった~!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「さあ、薫子ちゃん、誰が一番だったか決めてくれるかい?」
南北条院西宗:「お前が一番心動かされた奴の名前を言うだけでいいんだ、薫子。」
神谷小路龍之介:「さあ、俺の手を取ってくれ、薫ヶ原!」
三人:「さあ!」
薫ヶ原薫子:「私は・・・・・・、南北条院先輩を選びます!」
神谷小路龍之介:「なんだと!」
南北条院西宗:「よし!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「残念。負けちゃったか。」
モブ川モブ夫:「え?薫子ちゃん、どうして?神谷小路先輩じゃないの?あんなにお金に食いついてたのに。」
薫ヶ原薫子:「ううん。私は南北条院先輩がいいの。
薫ヶ原薫子: だって、南北条院先輩に法律を変えてもらって、三人とも私の旦那様になってもらうのが一番だから。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「なんだ。そういうことだったんだね。」
南北条院西宗:「ということは、俺たちの勝負は、まだ着いてないってことだな。」
神谷小路龍之介:「よし!なら、俺にもまだチャンスありってことか。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「それじゃあとりあえず、薫子ちゃんは生徒会とサッカー部のマネージャーを兼任ってことにしよう。」
南北条院西宗:「おいおい、それじゃ、校則に違反することになるぞ。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕を誰だと思ってるの、西宗。理事長の息子、栗原・マクスウェル・シャオロンだよ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕に変えられない校則なんて無いよ。」
南北条院西宗:「ふっ、そうだったな。」
神谷小路龍之介:「よし、じゃあこれで全部解決だな!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「というわけだから、薫子ちゃん、これからよろしく。
栗原・マクスウェル・シャオロン: この学園のことなら、何でも僕に言ってね、僕のお姫様。」
南北条院西宗:「薫子、困ったことあれば何でも俺に言うといい。
南北条院西宗: 俺がお前を、どんなことからも守ってみせるから。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原、俺のことを見ていてくれ。
神谷小路龍之介: お前が見ていてくれれば俺は誰にも負けない。
神谷小路龍之介: 夏の大会も、お前のために必ず優勝してみせる。」
薫ヶ原薫子:「先輩方、これからよろしくお願いします。
薫ヶ原薫子: 薫子のこと、しっかり愛してくださいね。きゃぴ☆」
三人:「ああ、もちろん!」
モブ川モブ夫:「なんか、もうどうでもいいや・・・。」
0:エピローグ
薫ヶ原薫子:こうして私は三人のイケメンな先輩から告白され、三人と同時に付き合い、三人と結婚する約束をした。
薫ヶ原薫子:ああ、イケメン学園、なんて素敵な学園なの。
薫ヶ原薫子:頑張って勉強してきて良かった。
薫ヶ原薫子:そして、わたしの他に女子がいなくて本当に良かった。
薫ヶ原薫子:お父さん、お母さん、薫子は幸せになりますね。
薫ヶ原薫子:あぁ、早く法律変わらないかな☆
0:おわり
薫ヶ原薫子:私の名前は薫ヶ原薫子(かおるがはら かおるこ)。
薫ヶ原薫子:この私立イケメン学園に通う新入生。
薫ヶ原薫子:去年まで男子校だったこの学園は今年から共学になり、私はどうしてもこの学園に入りたくて一生懸命勉強した。
薫ヶ原薫子:そしてついに受験に合格し、私はこの学園に通えることになったの。
薫ヶ原薫子:家から片道3時間だけど、そんなこと全然苦にならないわ。
薫ヶ原薫子:だって、この学園には日本一のイケメンたちがいるんですもの!
モブ川モブ夫:「やあ、はじめまして。」
薫ヶ原薫子:「え?だれ?」
モブ川モブ夫:「あ、ごめんごめん。僕はモブ川モブ夫。薫子ちゃんのクラスメイトさ。」
薫ヶ原薫子:「なんで私の名前を?キモい!この変態ストーカー!」
モブ川モブ夫:「ち、違うよ。いきなりひどいな。そうじゃなくて。
モブ川モブ夫: クラス分けの紙が張り出されてて、それを見たんだ。」
薫ヶ原薫子:「え?でも、どうして私の名前がわかるの?」
モブ川モブ夫:「それは、この学校の新入生で、女子は薫子ちゃんただ一人だから。」
薫ヶ原薫子:「ええ~!なんですって!女子は私一人だけ!?・・・うぅ、そんな・・・。」
モブ川モブ夫:「だ、大丈夫?薫子ちゃん。」
薫ヶ原薫子:「女子が私だけって・・・、そんなの・・・、そんなのハーレムじゃないの!ヒャッホ~!イエ~!」
モブ川モブ夫:「か、薫子ちゃん?」
薫ヶ原薫子:「え?あ、ごめんなさい。ちょっと精神が不安定になってしまって。」
モブ川モブ夫:「そ、そうだよね。女の子一人じゃ心細いよね。
モブ川モブ夫: 僕じゃ代わりにならないかもしれないけど、これから一年、よろしくね。」
薫ヶ原薫子:「うん。よろしくね、モブ夫くん。キラッ☆」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん、可愛い・・・。
モブ川モブ夫: そうだ。僕、この学園のことはいろいろ調べてきたんだ。
モブ川モブ夫: もし何かわからないことがあったら何でも僕に聞いてよ。」
薫ヶ原薫子:「うん、ありがとう、モブ夫くん。
薫ヶ原薫子: (風の音)ひゅ~、あっ、風が!
薫ヶ原薫子: たまたま取り出した私のハンカチが風に飛ばされちゃった!」
神谷小路龍之介:「おっと。このハンカチは君のかい?」
薫ヶ原薫子:「はい。ありがとうございます。」
神谷小路龍之介:「どういたしまして。俺はこの学園の3年で、サッカー部キャプテンの神谷小路龍之介(かみやこうじ りゅうのすけ)さ。」
モブ川モブ夫:「ええ!?神谷小路先輩って、まさかあの財閥の・・・。」
神谷小路龍之介:「ああ、俺のおじい様は日本で一番大きな車の会社の一番偉い人なんだ。
神谷小路龍之介: すっごくお金を稼ぐから、俺もすっごくお金持ちだよ。ふふ。」
薫ヶ原薫子:「龍之介先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん・・・。」
南北条院西宗:「あいかわらず、手が早いようだな、神谷小路。」
神谷小路龍之介:「ん、お前は、南北条院(みなみほうじょういん)!」
南北条院西宗:「やあ、初めまして、かな?薫ヶ原薫子さん。
南北条院西宗: 俺は生徒会長の南北条院西宗(みなみほうじょういん にしむね)だ。」
薫ヶ原薫子:「生徒会長・・・?」
モブ川モブ夫:「まさか!南北条院先輩と言えば、お父様が今現在日本の総理をされている、あの!?」
南北条院西宗:「ああ。俺の父は日本のすごい人たちの中でも一番偉い人なんだ。
南北条院西宗: つまり、俺の父が日本で一番すごくて偉い人と言ってもいいだろう。」
薫ヶ原薫子:「ああ、南北条院先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん・・・?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「さすがにそれは言い過ぎじゃないか?西宗。」
薫ヶ原薫子:「え?あなたは?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ああ、ごめんね。僕はそこの南北条院西宗の友人で、栗原(くりはら)・マクスウェル・シャオロンです。」
神谷小路龍之介:「ちっ、副会長までご登場とはな。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「これはこれは、サッカー部キャプテンの神谷小路龍之介くんじゃないですか。
栗原・マクスウェル・シャオロン: こんな、新入生のクラス分けの場にどうして君のような人が?」
神谷小路龍之介:「新入生の中に使えそうな奴がいないか見に来たんだが・・・、(ちらりと薫子を見る)
神谷小路龍之介: どうやら一人、どうしても他に渡したくないやつを見つけちまったようだ。」
薫ヶ原薫子:「え?もしかして、それって・・・。」
南北条院西宗:「ほう。お前ほどの男が目をつけるとは、いったいどんな男なんだ?」
神谷小路龍之介:「俺は別に、男とは言ってないぜ・・・。」
南北条院西宗:「そうか。だが、そこの女子は、もう生徒会がもらうと決まっているのでな。」
薫ヶ原薫子:「え・・・?」
神谷小路龍之介:「何?それは本人の意思を確認した上での発言なんだろうな?」
南北条院西宗:「そんなものは必要ない。俺の父は日本で一番すごくて偉いんだからな。」
神谷小路龍之介:「俺のおじい様だって、日本で一番お金持ちなんだぞ。お金の事だけで言えば、お前より俺の方が上だ!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ちょっと二人とも、薫子ちゃんの気持ちを無視しちゃダメでしょ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 薫子ちゃんは、どうしたい?サッカー部?それとも生徒会?」
薫ヶ原薫子:「私は・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ちなみに副会長の僕は、この学園の理事長の息子だよ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 父は他にもいくつもの学校を経営している、やり手の経営者でもあるんだ。」
薫ヶ原薫子:「副会長、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「薫子ちゃん、好きになりすぎだよ・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「どうだい?薫子ちゃん、君はどうしたい?」
薫ヶ原薫子:「私は・・・、私には決められません!」
神谷小路龍之介:「じゃあ、やはり早い者勝ちということで、サッカー部に・・・。」
南北条院西宗:「いや、待て。こいつは生徒会がもらう。これはもう決定事項だ。」
神谷小路龍之介:「ふざけるな!生徒会長だからって、いい気になるなよ。」
南北条院西宗:「生徒会長だからではない。俺は父が日本で一番すごくて偉いから言っているんだ。」
神谷小路龍之介:「なんだと!俺のおじい様だって、日本で一番のお金持ちなんだぞ!」
モブ川モブ夫:「ちょっと先輩方、こんなところで喧嘩はやめてください!」
薫ヶ原薫子:「ああ、私のために2人が喧嘩をするなんて・・・。素敵・・・。」
モブ川モブ夫:「ちょっと薫子ちゃん!見てないで止めて!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「やめるんだ二人とも。彼女が困っているじゃないか。」
神谷小路龍之介:「だが、こいつが!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、こうしよう。この学園に伝わる伝統の決闘法で勝負を決めようじゃないか。」
神谷小路龍之介:「伝統の決闘法?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ああ。その名も『イケメン学園名物、地獄のイケメン勝負』だ!」
モブ川モブ夫:「ええ!地獄のイケメン勝負だって!?」
薫ヶ原薫子:「知っているの?モブ夫くん。」
モブ川モブ夫:「うん。地獄のイケメン勝負っていうのは、イケメン学園に伝わる伝統の決闘法で、それぞれが最高のイケメンぶりをアピールして、誰が一番イケメンだったかを一人の女性に決めてもらうという、まさにイケメン頂上決戦なんだ!」
薫ヶ原薫子:「なんですって!そんなの、もう最高!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「もちろん今回の審査員は彼女、薫ヶ原薫子さんにやってもらう。」
薫ヶ原薫子:「わ、わたしですか?」
南北条院西宗:「いいだろう。白黒はっきりさせてやろう。」
神谷小路龍之介:「ああ、こっちこそ望むところだぜ、南北条院。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「それと、今回は僕も参加させてもらうよ。」
南北条院西宗:「なに!?」
神谷小路龍之介:「まさか、栗原・マクスウェル・シャオロンも参加するのか?」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕だって、彼女を他の誰かになんか渡したくないからね。」
薫ヶ原薫子:「もう、副会長ったら、超絶カッコいい・・・。」
南北条院西宗:「まさか、お前と戦う事になるとはな。お前と真剣に勝負するのは小学生以来か。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「お手柔らかに頼むよ、ふふ。」
南北条院西宗:「冗談言うな。お前を相手にして手を抜けるわけ無いだろう。」
神谷小路龍之介:「くそ。栗原・マクスウェル・シャオロンが参加するとは誤算だったぜ。
神谷小路龍之介: だが、俺だって負けるわけにはいかない。いっちょ、根性見せてやろうじゃないか!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「ではまず、今回の勝負の方法なんだけど、伝統にのっとり『愛のプロポーズ大作戦』で行こうと思うんだけど、二人に異論はないかな?」
南北条院西宗:「いいだろう。」
神谷小路龍之介:「ああ、俺もだ。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、最初は僕から行くよ。僕だけルールを熟知してるのは少しずるい気がするからね。
栗原・マクスウェル・シャオロン: ハンデと言うわけじゃないけど、正々堂々と戦いたいから。」
薫ヶ原薫子:「マクスウェル先輩、マジイケメン・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「じゃあ、いくよ、薫子ちゃん。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕はこの学園の理事長の息子。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕が望めば、明日からでも君を三年生にして、僕と同じクラスに出来る。
栗原・マクスウェル・シャオロン: なんなら二人だけのクラスを作ることだって。
栗原・マクスウェル・シャオロン: さあ、僕を選んで、バラ色の学園生活を一緒に送ろうじゃないか。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 愛してるよ、薫子ちゃん。」
モブ川モブ夫:「いきなり権力を使って口説いてきた~!」
薫ヶ原薫子:「シャオロン先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「いいのか?それでいいのか?薫子ちゃん!」
南北条院西宗:「なるほどな。よくわかった。次は俺が行かせてもらおう。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕に勝てる?西宗。」
南北条院西宗:「ふっ、俺を誰だと思っている。
南北条院西宗: おい、薫ヶ原薫子、お前、なにか変えて欲しい法律はないか?」
薫ヶ原薫子:「え?」
南北条院西宗:「お前のためなら父に頼んでどんな法律でも変えてやる。
南北条院西宗: たとえどんな無茶な法律でも、どんなに国民が反対してもだ。
南北条院西宗: なんなら、今すぐお前と結婚できるようにしてやってもいい。
南北条院西宗: どうだ?俺のところに嫁に来ないか?」
モブ川モブ夫:「うわ~!こちらも父親の権力を全開に使って口説いてきた~!」
薫ヶ原薫子:「南北条院先輩、好き・・・。」
モブ川モブ夫:「そして、やっぱり薫子ちゃんは落ちた~!」
神谷小路龍之介:「お前ら、父親の権力を使って恥ずかしくないのか?
神谷小路龍之介: 男なら正々堂々と自分の実力で彼女を振り向かせてみせろ!!」
モブ川モブ夫:「・・・おっと?神谷小路先輩だけはまともなようだ。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原薫子!」
薫ヶ原薫子:「は、はい。」
神谷小路龍之介:「俺は、おじい様からもらった小遣いが100億兆円貯めてある。
神谷小路龍之介: どうだ?俺にはお前を絶対幸せにしてやるだけの金があるんだ。
神谷小路龍之介: お前のための家も土地もいくらでも用意してやるぜ。
神谷小路龍之介: だから、迷わず俺を選んでくれ!」
モブ川モブ夫:「結局親の七光りだった~!」
薫ヶ原薫子:「神谷小路先輩、最高・・・。」
モブ川モブ夫:「そして、薫子ちゃんは金に一番弱かった~!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「さあ、薫子ちゃん、誰が一番だったか決めてくれるかい?」
南北条院西宗:「お前が一番心動かされた奴の名前を言うだけでいいんだ、薫子。」
神谷小路龍之介:「さあ、俺の手を取ってくれ、薫ヶ原!」
三人:「さあ!」
薫ヶ原薫子:「私は・・・・・・、南北条院先輩を選びます!」
神谷小路龍之介:「なんだと!」
南北条院西宗:「よし!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「残念。負けちゃったか。」
モブ川モブ夫:「え?薫子ちゃん、どうして?神谷小路先輩じゃないの?あんなにお金に食いついてたのに。」
薫ヶ原薫子:「ううん。私は南北条院先輩がいいの。
薫ヶ原薫子: だって、南北条院先輩に法律を変えてもらって、三人とも私の旦那様になってもらうのが一番だから。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原・・・。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「なんだ。そういうことだったんだね。」
南北条院西宗:「ということは、俺たちの勝負は、まだ着いてないってことだな。」
神谷小路龍之介:「よし!なら、俺にもまだチャンスありってことか。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「それじゃあとりあえず、薫子ちゃんは生徒会とサッカー部のマネージャーを兼任ってことにしよう。」
南北条院西宗:「おいおい、それじゃ、校則に違反することになるぞ。」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「僕を誰だと思ってるの、西宗。理事長の息子、栗原・マクスウェル・シャオロンだよ。
栗原・マクスウェル・シャオロン: 僕に変えられない校則なんて無いよ。」
南北条院西宗:「ふっ、そうだったな。」
神谷小路龍之介:「よし、じゃあこれで全部解決だな!」
栗原・マクスウェル・シャオロン:「というわけだから、薫子ちゃん、これからよろしく。
栗原・マクスウェル・シャオロン: この学園のことなら、何でも僕に言ってね、僕のお姫様。」
南北条院西宗:「薫子、困ったことあれば何でも俺に言うといい。
南北条院西宗: 俺がお前を、どんなことからも守ってみせるから。」
神谷小路龍之介:「薫ヶ原、俺のことを見ていてくれ。
神谷小路龍之介: お前が見ていてくれれば俺は誰にも負けない。
神谷小路龍之介: 夏の大会も、お前のために必ず優勝してみせる。」
薫ヶ原薫子:「先輩方、これからよろしくお願いします。
薫ヶ原薫子: 薫子のこと、しっかり愛してくださいね。きゃぴ☆」
三人:「ああ、もちろん!」
モブ川モブ夫:「なんか、もうどうでもいいや・・・。」
0:エピローグ
薫ヶ原薫子:こうして私は三人のイケメンな先輩から告白され、三人と同時に付き合い、三人と結婚する約束をした。
薫ヶ原薫子:ああ、イケメン学園、なんて素敵な学園なの。
薫ヶ原薫子:頑張って勉強してきて良かった。
薫ヶ原薫子:そして、わたしの他に女子がいなくて本当に良かった。
薫ヶ原薫子:お父さん、お母さん、薫子は幸せになりますね。
薫ヶ原薫子:あぁ、早く法律変わらないかな☆
0:おわり