台本概要
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タイトル | ねこのいる風景 |
---|---|
作者名 | まりおん (@marion2009) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
わたしに実害が無い範囲で、有料無料に関わらず全て自由にお使いください。 過度のアドリブ、内容や性別、役名の改編も好きにしてください。 わたしへの連絡や、作者名の表記なども特に必要ありません。 425 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
こうた | 男 | 129 | 柳瀬(やなせ)こうた |
まひろ | 女 | 130 | 柳瀬(やなせ)まひろ |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
まひろ:ねえ。
こうた:ん~?
まひろ:ねこ飼いたい。
こうた:え?
まひろ:だから、ねこ飼いたい。
こうた:ああ、ねこ。
まひろ:そう、ねこ。
こうた:・・・いきなりどうしたの?
まひろ:いきなりじゃないよ。子供のころから飼いたかったの。
こうた:そうなんだ?
まひろ:うん。だから、ねこ。
こうた:ねこ?
まひろ:うん。
こうた:う~ん。でも、うちペット不可じゃん。
まひろ:だから?
こうた:だから無理でしょ。
まひろ:・・・なにそれ。
こうた:・・・え?なに?
まひろ:わたしは、ねこ飼いたいって言ってるの。
こうた:うん。
まひろ:ねこ飼えるかどうかの話をしてるんじゃないの。飼いたいって話をしてるの。
こうた:・・・うん・・・。
まひろ:なんでそこで『そうだね。飼いたいね。』の一言が出ないの?
こうた:ああ、・・・ごめん。
まひろ:まったく・・・。よくそれで結婚できたね。奥さんに感謝しなさい。
こうた:・・・ありがとう。
まひろ:うん。・・・じゃあ、もう一回ね。
こうた:もう一回?
まひろ:もう一回。
こうた:やり直すの?
まひろ:やり直すでしょ。
こうた:そっか・・・。
まひろ:そうよ。
こうた:・・・はい。
まひろ:いくよ?・・・ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ねこ?
まひろ:うん、ねこ。
こうた:ああ、ねこいいよね。可愛いし。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。俺も、いぬとねこだったらねこの方が好きだな。
まひろ:はいカット。
こうた:え?なんで?
まひろ:はあ?わかんないの?
こうた:え?全然わかんない。何がいけなかったの?
まひろ:あのね。
こうた:うん。
まひろ:なんでいぬを悪く言ったの?
こうた:え?
まひろ:いぬとねこを比較する必要がどこにあった?
こうた:だって、ねこ飼いたいって・・・。
まひろ:ねこは飼いたいよ?でも、いぬだって可愛いじゃん。ねこといぬ比較する必要ある?
こうた:いや・・・、無いけど・・・。
まひろ:でしょ?あれじゃあ、いぬが可哀そうじゃん。
こうた:はい・・・。
まひろ:いぬも可愛いしねこも可愛い。でも、今わたしが飼いたいのはねこ。ただそれだけ。わかった?
こうた:・・・わかった。
まひろ:はい。じゃ、もう一回行くよ。
こうた:はい・・・。
まひろ:ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ああ、ねこいいよね。ねこ可愛いもんね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。うちもさ、実家でずっといぬとねこ飼ってたから、やっぱペットのいる暮らしっていいなって思う。
まひろ:カット。
こうた:え?え?え?なに?なんで?今度は何?
まひろ:・・・なんで自慢するの。
こうた:え?自慢?自慢した?俺。
まひろ:したじゃん。実家でずっといぬとねこ飼ってたって。
こうた:ああ・・・。
まひろ:わたし言ったよね?子供のころから飼いたかったって。ってことは、飼ってなかったってことだよね?
こうた:そう・・・だね。
まひろ:そのわたしに、うちはずっと飼ってたって言うってことは、自慢だよね?
こうた:そう・・・なりますか・・・。
まひろ:そうなります。
こうた:ごめんなさい・・・。
まひろ:まったく・・・。よくそんなんで結婚できたね。
こうた:とっても優しい人なので・・・。
まひろ:奥さんに感謝しなさいよ。
こうた:はい。ありがとうございます。
まひろ:うん。・・・じゃあ、もう一回ね。
こうた:はい。何度もチャンスをくれてありがとうございます。
まひろ:今度こそちゃんとやってよ?
こうた:はい。頑張ります。
まひろ:いくよ?・・・ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ん~?ねこ?
まひろ:そう。ねこ。
こうた:ああ、ねこね。可愛いよね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。俺も飼いたい。
まひろ:じゃあ~、どんなねこがいい?
こうた:どんなねこ?
まひろ:うん。
こうた:・・・・・・。
まひろ:・・・どうしたの?
こうた:・・・どう答えるのが正解か、考えてます。
まひろ:そう・・・。
こうた:はい・・・。
まひろ:・・・ヒント。わたしは、優しい人が好きです。
こうた:・・・どんなねこでも・・・いいかな。
まひろ:え?
こうた:血統書付きのねこもいいけど、誰かからもらってきた雑種とかでもいいかなって。
まひろ:そうなの?
こうた:うん。ねこはみんな可愛いよ。
まひろ:そっか。
こうた:うん。
まひろ:わたしはね~、ラグドールがいい。
こうた:おい!
まひろ:え?なに?
こうた:言うんかい。
まひろ:何が?
こうた:そこは『わたしもねこだったら何でもいい~』とかって言うところじゃないの?
まひろ:だって、わたしは子供の頃からの夢だったんだよ?ねこ図鑑とかペットショップのねことか見て、『ああ~、こんな子飼いたいな~』って夢見てたんだよ?ねこの種類くらい言ったっていいじゃない。
こうた:あ・・・、そうだね。そうだよね。小さいころから飼いたかったんだもんね。
まひろ:そうよ。
こうた:ごめんごめん。そりゃ、飼いたいねこの種類とかあるに決まってるよね。
まひろ:当たり前でしょ~。もう。
こうた:ごめんなさい。すみませんでした。
まひろ:まったく・・・。で、ラグドール、わかる?
こうた:うん。うちも昔か・・・。
まひろ:・・・うちも昔、なに?
こうた:・・・うちも昔、・・・飼いたいね~って話があって・・・。
まひろ:そうなの?
こうた:う、うん。
まひろ:やっぱり?可愛いよね、ラグドール。名前からして可愛い。
こうた:そうだね。毛もふわふわもふもふで、性格も穏やかで。
まひろ:・・・詳しいね。
こうた:う、うん。色々調べたからね。
まひろ:そっか。
こうた:うん・・・。
まひろ:飼いたいな~、ねこ。飼いたいな~。
こうた:飼いたいね、ねこ。
まひろ:ねこのいる生活なんて最高じゃない?
こうた:そうだね。
まひろ:朝起きたら、顔の横にねこが寝てるの。
こうた:いいね。
まひろ:で、そのままねこに顔をうずめるの。
こうた:ねこ吸いだ。
まひろ:朝からねこに満たされるの。
こうた:最高だね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。
まひろ:起きたら、まずはエサを用意してあげるの。
こうた:うん。
まひろ:で、その後で朝ご飯作るの。
こうた:いつもありがとね。
まひろ:ご飯食べたら、もう一回ねことお昼寝するの。
こうた:早いね。もう寝るんだ?
まひろ:なに?
こうた:いや、別に・・・。
まひろ:ん~じゃあ、仕方ないからお洗濯だけしてから寝る。
こうた:えらいね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。えらい。
まひろ:それで~、起きたらまたエサあげて、その後は遊んであげるの。
こうた:運動不足になっちゃうもんね。
まひろ:そうよ。食べたらちゃんと動かなきゃ。
こうた:で?その後は?
まひろ:お昼寝。
こうた:お昼寝多いね。
まひろ:ダメ?
こうた:いいよ。
まひろ:ん・・・。でも、これじゃあお買い物に行けない。
こうた:どうして?
まひろ:だって、ねこが一人になっちゃうじゃん。
こうた:ああ~、そうだね。
まひろ:可哀そう。
こうた:困ったね。
まひろ:どうしよ。
こうた:じゃあ・・・、俺が買って帰るよ。
まひろ:ほんと?
こうた:うん。買ってきて欲しいもの、メールで送ってくれれば買って帰るから。
まひろ:じゃあ、お願いしちゃおっかな。
こうた:はい。お願いされます。
まひろ:じゃあ、こうたが帰ってきたら、まずエサをあげて・・・。
こうた:俺が帰ってきたらエサをあげるの?
まひろ:そうだよ。だって、エサ食べてるところ、見たいでしょ?
こうた:・・・そうだね。可愛いもんね。
まひろ:うん。そんで、夕飯作って一緒に食べて~。
こうた:いつも美味しい夕飯をありがとね。
まひろ:夜はねこを挟んで寝るの。
こうた:・・・それはちょっと寂しい。
まひろ:・・・じゃあ、こうた、わたし、ねこの順ね。
こうた:うん。それがいい。
まひろ:じゃあそれで。
こうた:ねこの名前はどうするの?
まひろ:名前か~。どうしようかな~。
こうた:名前は考えてなかったの?
まひろ:ううん。考えすぎて候補がいっぱいになっちゃったの。
こうた:なるほど。例えばどんなの?
まひろ:みるくとか~まろんとか~しょこらとか~。
こうた:なんだか美味しそうな名前だね。
まひろ:あとは、にゃん太郎とか。
こうた:急に毛色が変わった。
まひろ:う~ん・・・、選べないんだよね~。
こうた:そっか。
まひろ:うん。
こうた:きっと、その子を前にしたら、その子に合った名前が浮かんでくるよ。
まひろ:そうかな?
こうた:そうでしょ。
まひろ:・・・そっか。
こうた:・・・・・・来週の日曜日、見にいこっか。
まひろ:え?ねこ?
こうた:ううん。家。
まひろ:家?え?
こうた:家。
まひろ:家って・・・、あの、家?
こうた:たぶん・・・、その、家。
まひろ:え?どうしたの?急に。
こうた:うん?まあ・・・、なんて言うか。いつかは欲しいなって思ってたんだけど。
まひろ:うん。
こうた:ここじゃねこ飼えないし。かと言って、そのためだけに引っ越すほど今不便じゃないでしょ?だったら、いっそのこと、家、買っちゃえばいいかなって。
まひろ:・・・・・・。
こうた:どうしたの?
まひろ:・・・なんか、時々急に男らしいよね。
こうた:え?なに?惚れ直した?
まひろ:・・・うん。
こうた:え・・・。
まひろ:なに?
こうた:・・・急に素直になられると、照れると言うか・・・。
まひろ:何それ。
こうた:いや、なんとなく・・・。
まひろ:でも、ねこのために家を見に行くの?
こうた:違うよ。まひろのために見に行くの。
まひろ:わたしの?こうたは?
こうた:俺は、まひろが幸せなら、幸せだから。
まひろ:・・・くさ。
こうた:酷いこと言うな・・・。
まひろ:そういうのはね、イケメンが言うからいいんだよ。
こうた:すみませんね。どうせイケメンじゃありませんよ。
まひろ:ふふ・・・。
こうた:・・・なに?
まひろ:・・・別に。
こうた:・・・で、どうする?見に行く?
まひろ:ん~・・・、じゃあ、見に行くだけ見に行こうかな。
こうた:見に行くだけ?
まひろ:だって、あんまり期待して行って、がっかりしたくないから。
こうた:なにそれ。
まひろ:これは性格なんで仕方ないんです。
こうた:大丈夫。俺、頑張るから。
まひろ:・・・素敵な奥さんのために?
こうた:そう。素敵な奥さんのために。
まひろ:何度も何度もアタックして、やっと結婚してもらえたんだもんね。
こうた:そうだね。
まひろ:こうたは幸せ者だね。
こうた:そうだね。
まひろ:奥さん大事にしないとダメだよ?
こうた:大事にするよ。一生。
まひろ:・・・プロポーズみたい。
こうた:プロポーズだよ。
まひろ:・・・・・・。
こうた:毎日だってプロポーズするよ。・・・柳瀬こうたは、柳瀬まひろを愛してます。
まひろ:・・・ふ~ん。
こうた:なに?
まひろ:別に・・・。
こうた:感動しちゃった?
まひろ:・・・別に。
こうた:・・・まひろ。
まひろ:ん?
こうた:これからも、よろしくね。
まひろ:・・・うん。
0:終わり
まひろ:ねえ。
こうた:ん~?
まひろ:ねこ飼いたい。
こうた:え?
まひろ:だから、ねこ飼いたい。
こうた:ああ、ねこ。
まひろ:そう、ねこ。
こうた:・・・いきなりどうしたの?
まひろ:いきなりじゃないよ。子供のころから飼いたかったの。
こうた:そうなんだ?
まひろ:うん。だから、ねこ。
こうた:ねこ?
まひろ:うん。
こうた:う~ん。でも、うちペット不可じゃん。
まひろ:だから?
こうた:だから無理でしょ。
まひろ:・・・なにそれ。
こうた:・・・え?なに?
まひろ:わたしは、ねこ飼いたいって言ってるの。
こうた:うん。
まひろ:ねこ飼えるかどうかの話をしてるんじゃないの。飼いたいって話をしてるの。
こうた:・・・うん・・・。
まひろ:なんでそこで『そうだね。飼いたいね。』の一言が出ないの?
こうた:ああ、・・・ごめん。
まひろ:まったく・・・。よくそれで結婚できたね。奥さんに感謝しなさい。
こうた:・・・ありがとう。
まひろ:うん。・・・じゃあ、もう一回ね。
こうた:もう一回?
まひろ:もう一回。
こうた:やり直すの?
まひろ:やり直すでしょ。
こうた:そっか・・・。
まひろ:そうよ。
こうた:・・・はい。
まひろ:いくよ?・・・ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ねこ?
まひろ:うん、ねこ。
こうた:ああ、ねこいいよね。可愛いし。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。俺も、いぬとねこだったらねこの方が好きだな。
まひろ:はいカット。
こうた:え?なんで?
まひろ:はあ?わかんないの?
こうた:え?全然わかんない。何がいけなかったの?
まひろ:あのね。
こうた:うん。
まひろ:なんでいぬを悪く言ったの?
こうた:え?
まひろ:いぬとねこを比較する必要がどこにあった?
こうた:だって、ねこ飼いたいって・・・。
まひろ:ねこは飼いたいよ?でも、いぬだって可愛いじゃん。ねこといぬ比較する必要ある?
こうた:いや・・・、無いけど・・・。
まひろ:でしょ?あれじゃあ、いぬが可哀そうじゃん。
こうた:はい・・・。
まひろ:いぬも可愛いしねこも可愛い。でも、今わたしが飼いたいのはねこ。ただそれだけ。わかった?
こうた:・・・わかった。
まひろ:はい。じゃ、もう一回行くよ。
こうた:はい・・・。
まひろ:ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ああ、ねこいいよね。ねこ可愛いもんね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。うちもさ、実家でずっといぬとねこ飼ってたから、やっぱペットのいる暮らしっていいなって思う。
まひろ:カット。
こうた:え?え?え?なに?なんで?今度は何?
まひろ:・・・なんで自慢するの。
こうた:え?自慢?自慢した?俺。
まひろ:したじゃん。実家でずっといぬとねこ飼ってたって。
こうた:ああ・・・。
まひろ:わたし言ったよね?子供のころから飼いたかったって。ってことは、飼ってなかったってことだよね?
こうた:そう・・・だね。
まひろ:そのわたしに、うちはずっと飼ってたって言うってことは、自慢だよね?
こうた:そう・・・なりますか・・・。
まひろ:そうなります。
こうた:ごめんなさい・・・。
まひろ:まったく・・・。よくそんなんで結婚できたね。
こうた:とっても優しい人なので・・・。
まひろ:奥さんに感謝しなさいよ。
こうた:はい。ありがとうございます。
まひろ:うん。・・・じゃあ、もう一回ね。
こうた:はい。何度もチャンスをくれてありがとうございます。
まひろ:今度こそちゃんとやってよ?
こうた:はい。頑張ります。
まひろ:いくよ?・・・ねえ、ねこ飼いたい。
こうた:ん~?ねこ?
まひろ:そう。ねこ。
こうた:ああ、ねこね。可愛いよね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。俺も飼いたい。
まひろ:じゃあ~、どんなねこがいい?
こうた:どんなねこ?
まひろ:うん。
こうた:・・・・・・。
まひろ:・・・どうしたの?
こうた:・・・どう答えるのが正解か、考えてます。
まひろ:そう・・・。
こうた:はい・・・。
まひろ:・・・ヒント。わたしは、優しい人が好きです。
こうた:・・・どんなねこでも・・・いいかな。
まひろ:え?
こうた:血統書付きのねこもいいけど、誰かからもらってきた雑種とかでもいいかなって。
まひろ:そうなの?
こうた:うん。ねこはみんな可愛いよ。
まひろ:そっか。
こうた:うん。
まひろ:わたしはね~、ラグドールがいい。
こうた:おい!
まひろ:え?なに?
こうた:言うんかい。
まひろ:何が?
こうた:そこは『わたしもねこだったら何でもいい~』とかって言うところじゃないの?
まひろ:だって、わたしは子供の頃からの夢だったんだよ?ねこ図鑑とかペットショップのねことか見て、『ああ~、こんな子飼いたいな~』って夢見てたんだよ?ねこの種類くらい言ったっていいじゃない。
こうた:あ・・・、そうだね。そうだよね。小さいころから飼いたかったんだもんね。
まひろ:そうよ。
こうた:ごめんごめん。そりゃ、飼いたいねこの種類とかあるに決まってるよね。
まひろ:当たり前でしょ~。もう。
こうた:ごめんなさい。すみませんでした。
まひろ:まったく・・・。で、ラグドール、わかる?
こうた:うん。うちも昔か・・・。
まひろ:・・・うちも昔、なに?
こうた:・・・うちも昔、・・・飼いたいね~って話があって・・・。
まひろ:そうなの?
こうた:う、うん。
まひろ:やっぱり?可愛いよね、ラグドール。名前からして可愛い。
こうた:そうだね。毛もふわふわもふもふで、性格も穏やかで。
まひろ:・・・詳しいね。
こうた:う、うん。色々調べたからね。
まひろ:そっか。
こうた:うん・・・。
まひろ:飼いたいな~、ねこ。飼いたいな~。
こうた:飼いたいね、ねこ。
まひろ:ねこのいる生活なんて最高じゃない?
こうた:そうだね。
まひろ:朝起きたら、顔の横にねこが寝てるの。
こうた:いいね。
まひろ:で、そのままねこに顔をうずめるの。
こうた:ねこ吸いだ。
まひろ:朝からねこに満たされるの。
こうた:最高だね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。
まひろ:起きたら、まずはエサを用意してあげるの。
こうた:うん。
まひろ:で、その後で朝ご飯作るの。
こうた:いつもありがとね。
まひろ:ご飯食べたら、もう一回ねことお昼寝するの。
こうた:早いね。もう寝るんだ?
まひろ:なに?
こうた:いや、別に・・・。
まひろ:ん~じゃあ、仕方ないからお洗濯だけしてから寝る。
こうた:えらいね。
まひろ:でしょ?
こうた:うん。えらい。
まひろ:それで~、起きたらまたエサあげて、その後は遊んであげるの。
こうた:運動不足になっちゃうもんね。
まひろ:そうよ。食べたらちゃんと動かなきゃ。
こうた:で?その後は?
まひろ:お昼寝。
こうた:お昼寝多いね。
まひろ:ダメ?
こうた:いいよ。
まひろ:ん・・・。でも、これじゃあお買い物に行けない。
こうた:どうして?
まひろ:だって、ねこが一人になっちゃうじゃん。
こうた:ああ~、そうだね。
まひろ:可哀そう。
こうた:困ったね。
まひろ:どうしよ。
こうた:じゃあ・・・、俺が買って帰るよ。
まひろ:ほんと?
こうた:うん。買ってきて欲しいもの、メールで送ってくれれば買って帰るから。
まひろ:じゃあ、お願いしちゃおっかな。
こうた:はい。お願いされます。
まひろ:じゃあ、こうたが帰ってきたら、まずエサをあげて・・・。
こうた:俺が帰ってきたらエサをあげるの?
まひろ:そうだよ。だって、エサ食べてるところ、見たいでしょ?
こうた:・・・そうだね。可愛いもんね。
まひろ:うん。そんで、夕飯作って一緒に食べて~。
こうた:いつも美味しい夕飯をありがとね。
まひろ:夜はねこを挟んで寝るの。
こうた:・・・それはちょっと寂しい。
まひろ:・・・じゃあ、こうた、わたし、ねこの順ね。
こうた:うん。それがいい。
まひろ:じゃあそれで。
こうた:ねこの名前はどうするの?
まひろ:名前か~。どうしようかな~。
こうた:名前は考えてなかったの?
まひろ:ううん。考えすぎて候補がいっぱいになっちゃったの。
こうた:なるほど。例えばどんなの?
まひろ:みるくとか~まろんとか~しょこらとか~。
こうた:なんだか美味しそうな名前だね。
まひろ:あとは、にゃん太郎とか。
こうた:急に毛色が変わった。
まひろ:う~ん・・・、選べないんだよね~。
こうた:そっか。
まひろ:うん。
こうた:きっと、その子を前にしたら、その子に合った名前が浮かんでくるよ。
まひろ:そうかな?
こうた:そうでしょ。
まひろ:・・・そっか。
こうた:・・・・・・来週の日曜日、見にいこっか。
まひろ:え?ねこ?
こうた:ううん。家。
まひろ:家?え?
こうた:家。
まひろ:家って・・・、あの、家?
こうた:たぶん・・・、その、家。
まひろ:え?どうしたの?急に。
こうた:うん?まあ・・・、なんて言うか。いつかは欲しいなって思ってたんだけど。
まひろ:うん。
こうた:ここじゃねこ飼えないし。かと言って、そのためだけに引っ越すほど今不便じゃないでしょ?だったら、いっそのこと、家、買っちゃえばいいかなって。
まひろ:・・・・・・。
こうた:どうしたの?
まひろ:・・・なんか、時々急に男らしいよね。
こうた:え?なに?惚れ直した?
まひろ:・・・うん。
こうた:え・・・。
まひろ:なに?
こうた:・・・急に素直になられると、照れると言うか・・・。
まひろ:何それ。
こうた:いや、なんとなく・・・。
まひろ:でも、ねこのために家を見に行くの?
こうた:違うよ。まひろのために見に行くの。
まひろ:わたしの?こうたは?
こうた:俺は、まひろが幸せなら、幸せだから。
まひろ:・・・くさ。
こうた:酷いこと言うな・・・。
まひろ:そういうのはね、イケメンが言うからいいんだよ。
こうた:すみませんね。どうせイケメンじゃありませんよ。
まひろ:ふふ・・・。
こうた:・・・なに?
まひろ:・・・別に。
こうた:・・・で、どうする?見に行く?
まひろ:ん~・・・、じゃあ、見に行くだけ見に行こうかな。
こうた:見に行くだけ?
まひろ:だって、あんまり期待して行って、がっかりしたくないから。
こうた:なにそれ。
まひろ:これは性格なんで仕方ないんです。
こうた:大丈夫。俺、頑張るから。
まひろ:・・・素敵な奥さんのために?
こうた:そう。素敵な奥さんのために。
まひろ:何度も何度もアタックして、やっと結婚してもらえたんだもんね。
こうた:そうだね。
まひろ:こうたは幸せ者だね。
こうた:そうだね。
まひろ:奥さん大事にしないとダメだよ?
こうた:大事にするよ。一生。
まひろ:・・・プロポーズみたい。
こうた:プロポーズだよ。
まひろ:・・・・・・。
こうた:毎日だってプロポーズするよ。・・・柳瀬こうたは、柳瀬まひろを愛してます。
まひろ:・・・ふ~ん。
こうた:なに?
まひろ:別に・・・。
こうた:感動しちゃった?
まひろ:・・・別に。
こうた:・・・まひろ。
まひろ:ん?
こうた:これからも、よろしくね。
まひろ:・・・うん。
0:終わり