台本概要
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タイトル | 馬鹿ハムレット |
---|---|
作者名 | 熊野むっち (@mucchi_0908) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
【声劇配信時の規約】 ・配信時に作者名および作品名を記載 ※上記一点のみ必ずご対応くだされば、作者への連絡は不要です。 (投げ銭の有無、有償無償に関わらず) 728 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
男 | 男 | 25 | レンタルショップの客 |
女性店員 | 女 | 21 | レンタルショップの店員 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:
:タイトル
: 【馬鹿ハムレット】作・くまのムッチ
:
:
0:スポットライト。ひとりの男が浮かび上がる。
:
男:借りるべきか借りざるべきか、それが問題だ。
:
0:そこはレンタルビデオ店。
:
女性店員:いらっしゃいませー!
:
男:(以下、男のセリフは心の声)
男:今日、私は一つの使命を実現させるためにここへやって来た。
男:25年間の私の人生の中で、一つの大きな金字塔を打ち立てるために。
男:そして、今日という日を境に臆病だった自分にサヨナラするために。
男:私は借りる、いや借りなければならない。
男:男の欲望が渦巻く密林地帯、そこには愛の謎への問いかけが詰まっている。
男:
男:【乳まる子ちゃん。舐めるペンペロリン】
男:
男:私は借りる、いや借りなければならない。もとい絶対借りるぞこの野郎!
男:しかし、私の目の前には大きな、大きな問題が…。
:
女性店員:ありがとうございましたー!
:
男:なぜ今日に限って店員が女の子なんだ!
男:しかも可愛い。いやむしろタイプだ。
男:この時間帯、このレンタルショップはいつも同じバイト君が入っていることを事前にリサーチしていたにもかかわらずこのザマだ。どうする私。日を改めるか。
男:いや、今日でなければならない。今日ここで帰ってしまったら私のこれからの人生において大きな後悔を残すに違いない。
男:落ち着け。作戦を考えるんだ。きっとこの危機的状況を乗り切る手段が隠されているに違いない。
男:
男:そうだ!いい作戦を思いついた!名付けてサンドイッチ作戦だ!
男:エッチなDVDだけを1本借りてしまうと店員に気づかれてしまうが、洋画のDVDを2本借り、さりげなくその間にエッチなDVDを1本挟めば、店員にもきっとわからないはずだ!
男:
男:そう、例えば【ミッションインポッシブル】【ミッションインポッシブル2】の間に、【ミッション CHIN ポッシブル】!ダメだ!ダジャレだ!!
男:
男:落ち着け…。【X-MEN】【X-MEN2】の間に、【SEX-MEN】!ダイレクトすぎる!!
男:
男:【ハムナプトラ 失われた砂漠の都】と【ハムナプトラ2 黄金のピラミッド】の間に【ハメナプトラ 太陽の聖子フェーラオ】うまい!!でもうまさを競ってるんじゃないだろ私!
男:
男:【ザ・ビーチ】と【ザ・ビーチク】くだらなすぎる!!しかも2本しかないし!
男:
男:だから落ち着け私!!【乳まる子ちゃん】と【乳まる子ちゃん2】の間に【ちびりまる子ちゃん】エロDVDにエロDVDをサンドイッチしてどーする!
男:
男:えーっと、それじゃあ、【バックトゥザフューチャー】と【バックトゥザフューチャー2】の間に【ファックトゥ…】
:
女性店員:お客様、何かお探しですか?
男:ピギャー!! あ、いえ。
女性店員:?
:
男:危なかった…。
男:というか、だんだんエッチな大喜利みたいになってないか私?ここはもう一度作戦を立て直す必要があるな。
男:問題はあのキュートな店員さんを前にして、私がいかにエッチなDVDを借りているということを気取られないかだが…。
0:女性店員のレジに別の男性店員がやって来て、レジを交替する。
:
男:チャーーーーーンスッ!!!
男:
男:神は私を見捨ててはいなかった!今こそ千載一遇のチャンス!さあ、急げ!ゴールはもうすぐだ!
:
0:男が並ぼうとしたところ、タッチの差で大量のDVDを持った別の客に割り込まれる。
:
男:ガッデム!!
男:なんだ貴様は!!貴様には譲り合いの精神というものがないのか!私はここでずっとレジに並ぼうとしていたんだぞ!
男:そりゃ、並んではいなかったけど…。
男:それでもだ!それでも今並ぼうとしていた私の前に割り込むとはどういうつもりだ!説明しろ!今すぐ説明しろ!!
:
0:隣のレジに先ほどの女性店員が現れる。
:
女性店員:お客様、こちらのレジへどうぞー。
:
男:おっ、ラッキー…ってガビーーン!!君はさっきの女性店員!!
女性店員:お客様どうぞー。
男:…あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:お客様、次回からはパッケージから商品だけを抜いてレジへお持ちください。
男:は、はい。
女性店員:レンタル期間は?
男:あ、一泊で。
女性店員:一泊でよろしいですね。
:
男:一泊なんて言っちゃったよ私。一泊で3本も観ないだろフツー。
男:変に思われてないかな?がっついてるって思われちゃいないかな?
:
女性店員:会員カードはお持ちでしょうか?
男:…あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:…お客様、こちら有効期限が切れておりまして、再発行という形になりますがよろしいですか?
:
男:オウ!ファック!何たる失態!
男:いち早くここを出たいと思う私の気持ちとは裏腹に、どんどん出口が遠のいていってしまう!どうすれば、どうすればいいんだ!落ち着け私!冷静に…、冷静になるんだ…。
:
女性店員:お客様?再発行になりますがよろしいですか?
男:あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:それでは、免許証など、身分を証明できるものはお持ちでしょうか?
男:あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:お客様のお名前は、サイトウ…
:
男:なんだよ!早くしてくれよ!
男:私は早く出たいんだよ!一秒でも早くこの店から出たいんだよ!
:
女性店員:あれ?斎藤君?
男:…え?
女性店員:私!二年の時に同じクラスだった山田!
男:…あ…(思い出す)
女性店員:そうそう!覚えててくれたんだね。
女性店員:久しぶりだね斎藤君!この辺りに住んでるの?
:
男:…あれ?何…?
男:なんだろこの空気…。甘酸っぱい。なんか甘酸っぱい。
男:同じ中学の、同中の俺と山田。10年ぶりの再会。
男:これってもしかして、…恋の始まり?
:
女性店員:斎藤君、この店よく来るんだー。
男:…あ、うん。
女性店員:斎藤君、映画とか好きだったんだ。意外だなー。
:
男:やめろ山田!
男:その細くしなやかな手に握られたバーコード読み取り機で、このDVDのバーコードを読み取る事だけはしないでくれ!
男:君がこのバーコードを「ピッ」と読み取った瞬間、二人の、いや、俺の恋は終わってしまう…。
男:いや、俺たちの恋はまだ始まってすらいないのか!
女性店員:どうしたの、斎藤君?
男:フ、フグゥ…
女性店員:?
男:(言葉にならない絶叫)
:
0:店を飛び出し、走り出す男。
:
男:ごめんよ山田!俺、汚れちまったよ!
男:中学の時一緒だった、保健委員で一緒だった俺はもういねえ!
男:俺はお前がバイトしてるレンタルショップで、エロDVD片手に4時間悩むような、そんな汚れた大人さ。
男:山田!山田!ごめんよ山田!
男:俺!俺!俺!!
男:
男:(ふと、気付いて)あ、免許証忘れた。
0:終わり
:
:タイトル
: 【馬鹿ハムレット】作・くまのムッチ
:
:
0:スポットライト。ひとりの男が浮かび上がる。
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男:借りるべきか借りざるべきか、それが問題だ。
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0:そこはレンタルビデオ店。
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女性店員:いらっしゃいませー!
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男:(以下、男のセリフは心の声)
男:今日、私は一つの使命を実現させるためにここへやって来た。
男:25年間の私の人生の中で、一つの大きな金字塔を打ち立てるために。
男:そして、今日という日を境に臆病だった自分にサヨナラするために。
男:私は借りる、いや借りなければならない。
男:男の欲望が渦巻く密林地帯、そこには愛の謎への問いかけが詰まっている。
男:
男:【乳まる子ちゃん。舐めるペンペロリン】
男:
男:私は借りる、いや借りなければならない。もとい絶対借りるぞこの野郎!
男:しかし、私の目の前には大きな、大きな問題が…。
:
女性店員:ありがとうございましたー!
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男:なぜ今日に限って店員が女の子なんだ!
男:しかも可愛い。いやむしろタイプだ。
男:この時間帯、このレンタルショップはいつも同じバイト君が入っていることを事前にリサーチしていたにもかかわらずこのザマだ。どうする私。日を改めるか。
男:いや、今日でなければならない。今日ここで帰ってしまったら私のこれからの人生において大きな後悔を残すに違いない。
男:落ち着け。作戦を考えるんだ。きっとこの危機的状況を乗り切る手段が隠されているに違いない。
男:
男:そうだ!いい作戦を思いついた!名付けてサンドイッチ作戦だ!
男:エッチなDVDだけを1本借りてしまうと店員に気づかれてしまうが、洋画のDVDを2本借り、さりげなくその間にエッチなDVDを1本挟めば、店員にもきっとわからないはずだ!
男:
男:そう、例えば【ミッションインポッシブル】【ミッションインポッシブル2】の間に、【ミッション CHIN ポッシブル】!ダメだ!ダジャレだ!!
男:
男:落ち着け…。【X-MEN】【X-MEN2】の間に、【SEX-MEN】!ダイレクトすぎる!!
男:
男:【ハムナプトラ 失われた砂漠の都】と【ハムナプトラ2 黄金のピラミッド】の間に【ハメナプトラ 太陽の聖子フェーラオ】うまい!!でもうまさを競ってるんじゃないだろ私!
男:
男:【ザ・ビーチ】と【ザ・ビーチク】くだらなすぎる!!しかも2本しかないし!
男:
男:だから落ち着け私!!【乳まる子ちゃん】と【乳まる子ちゃん2】の間に【ちびりまる子ちゃん】エロDVDにエロDVDをサンドイッチしてどーする!
男:
男:えーっと、それじゃあ、【バックトゥザフューチャー】と【バックトゥザフューチャー2】の間に【ファックトゥ…】
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女性店員:お客様、何かお探しですか?
男:ピギャー!! あ、いえ。
女性店員:?
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男:危なかった…。
男:というか、だんだんエッチな大喜利みたいになってないか私?ここはもう一度作戦を立て直す必要があるな。
男:問題はあのキュートな店員さんを前にして、私がいかにエッチなDVDを借りているということを気取られないかだが…。
0:女性店員のレジに別の男性店員がやって来て、レジを交替する。
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男:チャーーーーーンスッ!!!
男:
男:神は私を見捨ててはいなかった!今こそ千載一遇のチャンス!さあ、急げ!ゴールはもうすぐだ!
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0:男が並ぼうとしたところ、タッチの差で大量のDVDを持った別の客に割り込まれる。
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男:ガッデム!!
男:なんだ貴様は!!貴様には譲り合いの精神というものがないのか!私はここでずっとレジに並ぼうとしていたんだぞ!
男:そりゃ、並んではいなかったけど…。
男:それでもだ!それでも今並ぼうとしていた私の前に割り込むとはどういうつもりだ!説明しろ!今すぐ説明しろ!!
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0:隣のレジに先ほどの女性店員が現れる。
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女性店員:お客様、こちらのレジへどうぞー。
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男:おっ、ラッキー…ってガビーーン!!君はさっきの女性店員!!
女性店員:お客様どうぞー。
男:…あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:お客様、次回からはパッケージから商品だけを抜いてレジへお持ちください。
男:は、はい。
女性店員:レンタル期間は?
男:あ、一泊で。
女性店員:一泊でよろしいですね。
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男:一泊なんて言っちゃったよ私。一泊で3本も観ないだろフツー。
男:変に思われてないかな?がっついてるって思われちゃいないかな?
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女性店員:会員カードはお持ちでしょうか?
男:…あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:…お客様、こちら有効期限が切れておりまして、再発行という形になりますがよろしいですか?
:
男:オウ!ファック!何たる失態!
男:いち早くここを出たいと思う私の気持ちとは裏腹に、どんどん出口が遠のいていってしまう!どうすれば、どうすればいいんだ!落ち着け私!冷静に…、冷静になるんだ…。
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女性店員:お客様?再発行になりますがよろしいですか?
男:あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:それでは、免許証など、身分を証明できるものはお持ちでしょうか?
男:あ、はい。
女性店員:ありがとうございます。
女性店員:お客様のお名前は、サイトウ…
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男:なんだよ!早くしてくれよ!
男:私は早く出たいんだよ!一秒でも早くこの店から出たいんだよ!
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女性店員:あれ?斎藤君?
男:…え?
女性店員:私!二年の時に同じクラスだった山田!
男:…あ…(思い出す)
女性店員:そうそう!覚えててくれたんだね。
女性店員:久しぶりだね斎藤君!この辺りに住んでるの?
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男:…あれ?何…?
男:なんだろこの空気…。甘酸っぱい。なんか甘酸っぱい。
男:同じ中学の、同中の俺と山田。10年ぶりの再会。
男:これってもしかして、…恋の始まり?
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女性店員:斎藤君、この店よく来るんだー。
男:…あ、うん。
女性店員:斎藤君、映画とか好きだったんだ。意外だなー。
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男:やめろ山田!
男:その細くしなやかな手に握られたバーコード読み取り機で、このDVDのバーコードを読み取る事だけはしないでくれ!
男:君がこのバーコードを「ピッ」と読み取った瞬間、二人の、いや、俺の恋は終わってしまう…。
男:いや、俺たちの恋はまだ始まってすらいないのか!
女性店員:どうしたの、斎藤君?
男:フ、フグゥ…
女性店員:?
男:(言葉にならない絶叫)
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0:店を飛び出し、走り出す男。
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男:ごめんよ山田!俺、汚れちまったよ!
男:中学の時一緒だった、保健委員で一緒だった俺はもういねえ!
男:俺はお前がバイトしてるレンタルショップで、エロDVD片手に4時間悩むような、そんな汚れた大人さ。
男:山田!山田!ごめんよ山田!
男:俺!俺!俺!!
男:
男:(ふと、気付いて)あ、免許証忘れた。
0:終わり