声劇台本置き場

0：アナタの部屋。パソコンの前でアナタは頭を抱えて悩んでいる。 アナタ：あー…どうしよ……（推しの名前）の（欲しいグッズ）……（値段）円…悩む……。でも、今月厳しいんだよなぁ…いや、でも…… 0：突然部屋の中心が輝きだし、女神が現れる 女神：悩める仔羊よ……、アナタのその苦悩がワタクシに伝わり…今こうしてアナタの前に現れました。 アナタ：は……？いやいやいやいや、は！？女神！？不法侵入！？つーほー！！？？ 女神：落ち着きなさい、愛しい子。ワタクシは、アナタの悩みを解決するために、現れたのです。 アナタ：悩み…？ 女神：アナタは…何のために、働いているのですか？ アナタ：何のためって…… 女神：嫌々ながらも、朝早く起きて、満員電車に揺られ、或いは渋滞に巻き込まれ舌打ちしながらも、好きでも無い仕事を続けているのは……何のためですか？ アナタ：それ、は…… 女神：（推しの名前）の、為では無いのですか……？ アナタ：……はっ！！ 女神：理不尽な理由で上司に怒られたこともあるでしょう。明らかに今日中に終わらないタスクを押し付けられ、残業、休日出勤もした事もあるでしょう……。それでも、仕事を続けているのは…、一体なんのためなのですか？ アナタ：……（推しの名前を愛おしそうに） 女神：そう、全ては、（推しの名前）の為。それなら、何を悩むというのです。アナタのその推し活が、その作品の発展へと繋がるのです。その作品を産んだ作者の活力となるのです。 アナタ：私の推し活が……発展…活力……。 女神：そう。決して、無駄金なんかじゃ、無いのですよ。 アナタ：私が推し活することで……（推しキャラ）は…救われる……？ 女神：考えてご覧なさい。アナタ方が、「今月厳しいから…」と、誰もコラボアクセや、コラボ香水を買わなければ。「買ってもなー…置くところが……」とイラスト色紙やアクリルスタンドを買わなければ、それは制作側にとって「人気がない、商売にならない」と判断され、徐々にグッズの制作は減っていき…、あるはずだった続編の映像化の企画も打ち消しになる……つまり（推しキャラ）の命は途絶える……。アナタは、本当にそれでいいのですか？ アナタ：嫌です！！（推しの名前）のグッズが出なくなるなんて…！漫画を最後まで映像化されないなんて…！そんなのイヤ！！！（推しキャラ）には、ずっと私のそばで…笑っていて欲しい！！生きててっ、欲しい…… 女神：そうでしょうとも…。そんな悲劇を産まないためにも、アナタが出来ることは、たった一つだけ…… アナタ：推し活を……惜しまない…… 0：アナタ、パソコンへと視線を移し、先程まで買うか悩んでいた商品を見つめる アナタ：これを買えば……（推しキャラ）の命が救える…… 女神：最後に、もう一度問いましょう…。アナタは、何のために、働いているのですか…？ アナタ：私は…私は！（推しキャラ）の為に働いている！！ 女神：そうです、さぁ、もう一度！ アナタ：私は！（推しキャラ）の為に、生きている！！！ 女神：…もう、答えは出ましたね？ アナタ：ありがとうございます！女神様！私、大事なことを忘れていました…。 女神：良いのですよ、涙をお拭きなさい、愛しい子。さぁ…、マウスを手に取り、今こそその右クリックを押すのです。 アナタ：はい！女神様！！…（推しキャラ）、愛してるよ。（ポチっ） 女神：アナタに、幸せな推し活ライフがあらん事を……。 0：HAPPY END