台本概要
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タイトル | 花寺参り |
---|---|
作者名 | ねるひつじ (@sleep_sheepzzz) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 3人用台本(男3) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
オリジナルわらべうたをもとにしたお話です。 途中わらべうたが出てきます。これは作者オリジナルなので版権とかは大丈夫です。 わらべ歌っぽい感じであればリズムは自由ですし、難しいと感じる場合は歌詞朗読でも全然大丈夫です! また、担当は割り振りませんので誰が歌っても、分担してもいいです。 どうするかだけ事前に話し合っておいてください! 126 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
黎明 | 男 | 29 | れいめい。10代後半の男性。好奇心旺盛。 |
峰賢 | 男 | 29 | ほうけん。20代前半の男性。気弱だが優しい。 |
功鸞 | 男 | 20 | 20代半ばの男性。修行僧のまとめ役。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
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0:3人、境内の掃除をしている
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黎明:いよいよ明後日ですね、花寺参り!
峰賢:そうですね、黎明は何を展示するんでしたっけ
黎明:書道ですよ。峰賢さんは?
峰賢:私は生け花を。
黎明:生け花!僕あれだけはどうも苦手なんですよね
峰賢:花に従えばおのずとできるようになりますよ
黎明:才能がある人の言葉ですよねそれ…
功鸞:こーら、さぼるな
峰賢:すみません…
黎明:功鸞さんは何でしたっけ
功鸞:ん?着物の仕立ての実演だな
黎明:さっすが…
黎明:緊張します?やっぱり
功鸞:ないわけじゃあないが、楽しみのほうが強いな
峰賢:功鸞さん、がんばってください
功鸞:おう、ありがとな
功鸞:さーて、掃除だ掃除
:
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:
黎明N:僕らの修行の場、花殿寺(かでんじ)。
黎明N:もちろん寺としての役割もあるが、本来の役割はいわゆる花嫁修業的なものである。
峰賢N:男性の教養として剣道などを教える寺もあると聞きますが、私たちのところは違います。書道、華道、舞踊、裁縫、料理…気品のある、上品な男性となるための場です。
功鸞N:この寺では、作品の展示や手技の実演を外の人に見てもらうという名目で、花寺参り(はなでらまいり)という名の祭りが毎年五月に開かれる。
功鸞N:二日間行われ、二日目の夜には花寺踊りと呼ばれる踊りを踊る。
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:
黎明:花寺踊りの場所ってあそこですよね
功鸞:そうか、黎明は去年の六月に来たから花寺参りは初めてなのか
黎明:そうですよ!だからとっても楽しみにしているんです!
峰賢:それにしても、やはりあの道の花は一段と綺麗ですね
功鸞:ここは他よりも厳重に花の手入れや土の管理がされてるからな
功鸞:あの花自体が、この土地にしか咲かない珍しいものだって言うし、保護の意味もあるんだろう
黎明:踊りの途中にうっかり踏んだりしたら怒られそうですね
峰賢:気をつけてくださいね、黎明さん
功鸞:あの場所に無断で立ち入ったりしただけで破門とかあったなぁ…
黎明:えっ…
功鸞:今はさすがにそこまで厳しくないみたいだけどな。私が入門したばかりの頃はそうだったらしい
峰賢:今でもいつの間にかいなくなってる人とかいますからね…
黎明:うわ…気をつけなきゃ…
功鸞:そんなに怯えなくても、規則さえ守って真面目に修行に取り組んでいれば大丈夫だよ
峰賢:そうですよ、私なんて華道以外は平均以下の出来なのに破門はされていませんからね
黎明:がん…頑張ります…
功鸞:よし、じゃあ掃除は一通り終わったか
峰賢:そうですね。私は今日炊事当番なので、これで
峰賢:お疲れさまでした。
功鸞:おつかれさま。黎明は?
黎明:僕は展示の書道をもう少しやろうと思っています
功鸞:じゃあ私は生地選びにでも行くか…じゃあ、また
黎明:ええ、おつかれさまでした!
:
:
:
0:花寺踊りの練習
:
:
:
功鸞:よーし、じゃあ皆、私が最後のフレーズ言うまで続けてみよう
:
黎明:峰賢さん、大丈夫?
峰賢:何回も踊っているのにどうしてもなれませんね…
黎明:節(ふし)は二つだけですし、なんとか頑張りましょう
峰賢:黎明さんは舞踊も得意ですよね
黎明:そうですね、小さいころから踊り、というか節にのるのは好きで
峰賢:なるほど
黎明:そういえば、この歌の歌詞って不思議だと思いませんか?
峰賢:そうですか?もう聞きなれてしまったのでなんとも…
黎明:一節目(ひとふしめ)は踊れや踊れ、花笠坊主、私が声をかけるまで
黎明:二節目(ふたふしめ)は零れや零れ、踊れや踊れ、私が声をかけるまで
峰賢:ん?
黎明:この私って誰なんでしょうね
峰賢:えぇ…
黎明:気になりません?それで、最後の節は「私が声をかけるまで」の代わりに「もう満足だ戻り給え」じゃないですか
峰賢:確かに、誰か、この踊りを見ている人が歌っているという感じですね
黎明:それも、戻り給えってことは身分としては踊り手より上ですよね
峰賢:言われてみれば
黎明:あぁ、でも、この寺も古いですし、そんなもんですかね
峰賢:昔の名残ってことですか?
黎明:花寺参りも、昔は貴族へのもてなしの祭りだったって、先生が
峰賢:そうですね、今は歌詞も形骸化してしまっているのかもしれません
黎明:あっ、最後の節ですよ
峰賢:ええ、やっと…
:
:
:
0:花寺参り当日
:
:
:
功鸞:皆さん、朝早くから花寺参りへようこそお越しくださいました
功鸞:着物の仕立て実演、今日、明日を使いまして五月の花の代表であるすずらん柄の着物を作っていきたいと思います
功鸞:もちろん仕立てた後は一点ものとはなりますが販売もさせていただきます
功鸞:ぜひお時間が空きましたら私のところへ顔をのぞかせていってください
:
:
:
黎明:書道の間へようこそ
黎明:この一週間で書き上げた私たちの書はもちろん、お名前や好きな言葉などその場でお書きします。どうぞお気軽にお声がけくださいませ
黎明:では、今年も花寺参り、楽しい一時となりますように
:
:
:
峰賢:花の間へようこそ
峰賢:こちらのお部屋では四月から五月の花を使いまして、おのおのが決めた主題にて花を生けております
峰賢:どうかお手は触れませぬよう。あぁ、でも、近くへいって花の香りは楽しんでいってくださいね
:
:
:
峰賢:黎明さん!
黎明:峰賢さん!どうでした?花の間は。毎年人気だって聞きますけど
峰賢:それはもう大変でした…でも皆さん優しい目で花を見てくださるので、とてもうれしかったですよ
峰賢:黎明さんは?
黎明:書道の間も思ったより人は来ましたね。その場で書を書くっていうのも、やっぱり花寺参りにちなんでか花の名前を頼む人が多かった印象ですね
功鸞:おーい、そろそろ花寺踊りの準備だぞ!
峰賢:すぐ行きます!
:
:
:
功鸞N:そうして祭りの二日間は慌ただしく終わり、いよいよ締めとなる踊りが始まった。
:
:
:
わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:咲いて輝く花道で
わらべうた:踊れや踊れ、花笠坊主
わらべうた:私が声をかけるまで
:
:
わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:夜露にきらめく花道で
わらべうた:零れや零れ、踊れや踊れ
わらべうた:私が声をかけるまで
:
:
功鸞N:花柄の着物と花の髪飾りで着飾った男子が花道を静かに踊っていく
峰賢N:その光景は、まるで花畑で花の精が躍っているようだと言われる
:
:
黎明N:…私が声をかけるまで
黎明N:だったら、声をかける前に踊りをやめてしまったら、お叱りを受けたんだろうか
黎明N:だめだ、雑念があると動きが乱れる
黎明N:でも…
:
:
:
黎明:うっ…
:
:
:
黎明N:一瞬何が起きたか分からなかった。
黎明N:転んだ、というより、倒れた?のか。
黎明N:地面にくっついたように体は重かったが、ふわふわと軽い感覚もあって不思議な気分だった。
黎明N:修行僧の皆は僕に気づかない。なんで?気づかないはずが…ないのに…
:
:
:
わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:咲いて輝く花道で
わらべうた:踊れや踊れ、花笠坊主
わらべうた:もう満足だ戻り給え
:
:
:
功鸞:峰賢、おつかれさま
峰賢:ええ、なんとか
功鸞:ん?
:
:
黎明N:功鸞さんが僕に気づいてくれた。
黎明N:安心で涙が出てきた。
黎明N:それと同時に、意識が遠のいた。
:
:
功鸞:ここの花は月あかりの下で一番輝くというが、この花は特に夜露が綺麗だな
峰賢:ええ、そうですね、とてもみずみずしくて。若い花なのでしょうか
功鸞:きっとそうだ
峰賢:そういえば、実演はどうでしたか?
功鸞:作業としては地味だがずっと見てくれてた人がいてね、その人が買ってってくれたよ
峰賢:それはよかったです
峰賢:来年の花寺参りも、こうやって平和に終わるといいですね
:
:
0:3人、境内の掃除をしている
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黎明:いよいよ明後日ですね、花寺参り!
峰賢:そうですね、黎明は何を展示するんでしたっけ
黎明:書道ですよ。峰賢さんは?
峰賢:私は生け花を。
黎明:生け花!僕あれだけはどうも苦手なんですよね
峰賢:花に従えばおのずとできるようになりますよ
黎明:才能がある人の言葉ですよねそれ…
功鸞:こーら、さぼるな
峰賢:すみません…
黎明:功鸞さんは何でしたっけ
功鸞:ん?着物の仕立ての実演だな
黎明:さっすが…
黎明:緊張します?やっぱり
功鸞:ないわけじゃあないが、楽しみのほうが強いな
峰賢:功鸞さん、がんばってください
功鸞:おう、ありがとな
功鸞:さーて、掃除だ掃除
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黎明N:僕らの修行の場、花殿寺(かでんじ)。
黎明N:もちろん寺としての役割もあるが、本来の役割はいわゆる花嫁修業的なものである。
峰賢N:男性の教養として剣道などを教える寺もあると聞きますが、私たちのところは違います。書道、華道、舞踊、裁縫、料理…気品のある、上品な男性となるための場です。
功鸞N:この寺では、作品の展示や手技の実演を外の人に見てもらうという名目で、花寺参り(はなでらまいり)という名の祭りが毎年五月に開かれる。
功鸞N:二日間行われ、二日目の夜には花寺踊りと呼ばれる踊りを踊る。
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黎明:花寺踊りの場所ってあそこですよね
功鸞:そうか、黎明は去年の六月に来たから花寺参りは初めてなのか
黎明:そうですよ!だからとっても楽しみにしているんです!
峰賢:それにしても、やはりあの道の花は一段と綺麗ですね
功鸞:ここは他よりも厳重に花の手入れや土の管理がされてるからな
功鸞:あの花自体が、この土地にしか咲かない珍しいものだって言うし、保護の意味もあるんだろう
黎明:踊りの途中にうっかり踏んだりしたら怒られそうですね
峰賢:気をつけてくださいね、黎明さん
功鸞:あの場所に無断で立ち入ったりしただけで破門とかあったなぁ…
黎明:えっ…
功鸞:今はさすがにそこまで厳しくないみたいだけどな。私が入門したばかりの頃はそうだったらしい
峰賢:今でもいつの間にかいなくなってる人とかいますからね…
黎明:うわ…気をつけなきゃ…
功鸞:そんなに怯えなくても、規則さえ守って真面目に修行に取り組んでいれば大丈夫だよ
峰賢:そうですよ、私なんて華道以外は平均以下の出来なのに破門はされていませんからね
黎明:がん…頑張ります…
功鸞:よし、じゃあ掃除は一通り終わったか
峰賢:そうですね。私は今日炊事当番なので、これで
峰賢:お疲れさまでした。
功鸞:おつかれさま。黎明は?
黎明:僕は展示の書道をもう少しやろうと思っています
功鸞:じゃあ私は生地選びにでも行くか…じゃあ、また
黎明:ええ、おつかれさまでした!
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0:花寺踊りの練習
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功鸞:よーし、じゃあ皆、私が最後のフレーズ言うまで続けてみよう
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黎明:峰賢さん、大丈夫?
峰賢:何回も踊っているのにどうしてもなれませんね…
黎明:節(ふし)は二つだけですし、なんとか頑張りましょう
峰賢:黎明さんは舞踊も得意ですよね
黎明:そうですね、小さいころから踊り、というか節にのるのは好きで
峰賢:なるほど
黎明:そういえば、この歌の歌詞って不思議だと思いませんか?
峰賢:そうですか?もう聞きなれてしまったのでなんとも…
黎明:一節目(ひとふしめ)は踊れや踊れ、花笠坊主、私が声をかけるまで
黎明:二節目(ふたふしめ)は零れや零れ、踊れや踊れ、私が声をかけるまで
峰賢:ん?
黎明:この私って誰なんでしょうね
峰賢:えぇ…
黎明:気になりません?それで、最後の節は「私が声をかけるまで」の代わりに「もう満足だ戻り給え」じゃないですか
峰賢:確かに、誰か、この踊りを見ている人が歌っているという感じですね
黎明:それも、戻り給えってことは身分としては踊り手より上ですよね
峰賢:言われてみれば
黎明:あぁ、でも、この寺も古いですし、そんなもんですかね
峰賢:昔の名残ってことですか?
黎明:花寺参りも、昔は貴族へのもてなしの祭りだったって、先生が
峰賢:そうですね、今は歌詞も形骸化してしまっているのかもしれません
黎明:あっ、最後の節ですよ
峰賢:ええ、やっと…
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0:花寺参り当日
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功鸞:皆さん、朝早くから花寺参りへようこそお越しくださいました
功鸞:着物の仕立て実演、今日、明日を使いまして五月の花の代表であるすずらん柄の着物を作っていきたいと思います
功鸞:もちろん仕立てた後は一点ものとはなりますが販売もさせていただきます
功鸞:ぜひお時間が空きましたら私のところへ顔をのぞかせていってください
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黎明:書道の間へようこそ
黎明:この一週間で書き上げた私たちの書はもちろん、お名前や好きな言葉などその場でお書きします。どうぞお気軽にお声がけくださいませ
黎明:では、今年も花寺参り、楽しい一時となりますように
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峰賢:花の間へようこそ
峰賢:こちらのお部屋では四月から五月の花を使いまして、おのおのが決めた主題にて花を生けております
峰賢:どうかお手は触れませぬよう。あぁ、でも、近くへいって花の香りは楽しんでいってくださいね
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峰賢:黎明さん!
黎明:峰賢さん!どうでした?花の間は。毎年人気だって聞きますけど
峰賢:それはもう大変でした…でも皆さん優しい目で花を見てくださるので、とてもうれしかったですよ
峰賢:黎明さんは?
黎明:書道の間も思ったより人は来ましたね。その場で書を書くっていうのも、やっぱり花寺参りにちなんでか花の名前を頼む人が多かった印象ですね
功鸞:おーい、そろそろ花寺踊りの準備だぞ!
峰賢:すぐ行きます!
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功鸞N:そうして祭りの二日間は慌ただしく終わり、いよいよ締めとなる踊りが始まった。
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わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:咲いて輝く花道で
わらべうた:踊れや踊れ、花笠坊主
わらべうた:私が声をかけるまで
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わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:夜露にきらめく花道で
わらべうた:零れや零れ、踊れや踊れ
わらべうた:私が声をかけるまで
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功鸞N:花柄の着物と花の髪飾りで着飾った男子が花道を静かに踊っていく
峰賢N:その光景は、まるで花畑で花の精が躍っているようだと言われる
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黎明N:…私が声をかけるまで
黎明N:だったら、声をかける前に踊りをやめてしまったら、お叱りを受けたんだろうか
黎明N:だめだ、雑念があると動きが乱れる
黎明N:でも…
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黎明:うっ…
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黎明N:一瞬何が起きたか分からなかった。
黎明N:転んだ、というより、倒れた?のか。
黎明N:地面にくっついたように体は重かったが、ふわふわと軽い感覚もあって不思議な気分だった。
黎明N:修行僧の皆は僕に気づかない。なんで?気づかないはずが…ないのに…
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わらべうた:あなたがぽつり
わらべうた:わたしがぽつり
わらべうた:咲いて輝く花道で
わらべうた:踊れや踊れ、花笠坊主
わらべうた:もう満足だ戻り給え
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功鸞:峰賢、おつかれさま
峰賢:ええ、なんとか
功鸞:ん?
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黎明N:功鸞さんが僕に気づいてくれた。
黎明N:安心で涙が出てきた。
黎明N:それと同時に、意識が遠のいた。
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功鸞:ここの花は月あかりの下で一番輝くというが、この花は特に夜露が綺麗だな
峰賢:ええ、そうですね、とてもみずみずしくて。若い花なのでしょうか
功鸞:きっとそうだ
峰賢:そういえば、実演はどうでしたか?
功鸞:作業としては地味だがずっと見てくれてた人がいてね、その人が買ってってくれたよ
峰賢:それはよかったです
峰賢:来年の花寺参りも、こうやって平和に終わるといいですね