台本概要
277 views
タイトル | 土曜日にデートしよう |
---|---|
作者名 | あかおう (@akaouwaikasuki) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 2人用台本(女1、不問1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
|°ω°ᔨせつないほっこり 【声劇・配信での使用/連絡不要】 ★配信での投げ銭が発生する場合でも連絡不要です。 ★あなたの気が向いたら・・・(励みになるのでいずれかしてくれたら嬉しいな♪しなくてもOK) →シナリオタイトル横の「つぶやく」を押してご自身のTwitterでツイートする。 →赤王(@akaouwaikasuki)メンションでご自身のTwitterでツイートする。 →赤王のツイッターの該当するシナリオのツイートにいいねする。 →赤王のツイッターの該当するシナリオのツイートをRT。 →その他思いやりある行動で大切にしてくださったら嬉しいです。 【禁止事項】 ★ライターの呼び捨て表記。 ★盗作・自分が書きましたと言う行為。 ★無断で一部分を切り取っての使用や投稿。 ★上記以外で赤王が非常識と判断した行動・表記。 以上をされた方は即ブロックさせて頂き、以降赤王のシナリオ使用を禁止とさせて頂きます。 【YouTube・舞台・朗読等入場料を取る場合】 連絡必須:許可が下りるまで使用しないでください。 277 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
理央 | 女 | 126 | りお |
迅 | 不問 | 122 | じん(男性ですが、女性が演じてもOK) |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
理央:ねぇねぇ、迅。残業終わったの?同期のみんなで土曜日遊ぼうよ。週末の家族旅行、迅だけ行かないんでしょ?
理央:あ、もちろんいつも通りダメ元で聞いてるんだけどね?
理央:可能性がゼロじゃないなら、あきらめないのだ!
迅:あ?
理央:んとね、あのね、なんていうかさ。その、気が向いたらでいいんだけどさ。一緒に居たいですっ!
迅:俺は今のところ、外に出る気分じゃねぇな。
理央:そこをなんとか・・・!えと。迅の好きな所行くとか・・・でもいいよ?
迅:(冷徹に)行かない。
理央:ふむ。わかった!ごめんね無理言って!んじゃ良い週末を!
迅:はぁー。なんだアイツ。毎週毎週。
迅:あ、電話・・・もしもし・・・何、母さん。ああ、土曜日だろ?わかってるよ。ちゃんと検査行くって。・・・今度はサボらないって。わかってる。
0:
理央:(走って止まる)はぁ、はぁ、はぁ・・・・あーーー!今回もダメだったかぁー!
理央:やっぱり手厳しいなぁ。迅てば。マイペースっていうか、一匹狼っていうか・・・。
理央:でも諦めないぞ!私には時間が無いんだから・・・・
0:
迅:ありがとうございました。失礼します。
迅:もしもし、母さん?検査終わったよ。うん、一応安定はしてた。うん、油断はしないって。
迅:え?会社?心配ないよ。大丈夫、うまくやってるし。切るよ。もう。
迅:・・・はー。めんどくせ。この体・・・・。
迅:(モノローグ)俺は、生まれつき体が弱い。現代医学ならば40歳そこそこ生きられれば長生きな方。
迅:だから「長生き」とか「精一杯生きる」とかに興味が無い。だって、あと10数年しか生きられないんだから。どんなに力入れて生きたって、力入れないで生きたって同じなら、楽な方がいい。
0:
理央:(同時に)いたっ!!
迅:(同時に)うわっ!
理央:いたた・・・
迅:あ、すみませんお怪我ないですか?
理央:いたた・・・いえ、私も横向きながら走っちゃってたから・・・
迅:うわ。
理央:おおおお!!じーーんーーーー!!うきゃぁぁ!!むぐっ(迅に口を手でふさがれる)
迅:出入口とはいえ、まだ病院。静かにしろ。
理央:あ、う、うん。その通り。うん。
迅:じゃあな。
理央:ちょいまちぃぃいい!!
迅:あ?うるっせぇな。だから静かにしろ。
理央:あっ。ごめん。
迅:なに。
理央:なんで・・・この病院にいるのかなって・・・あ、私は友達のおばあちゃんが・・・
迅:あ?プライベートな話だろうが。
理央:ああ、うん!そだよね!ごめんごめん。
迅:帰るぞ。んじゃ。また会社で。
理央:ちょ!ちょ!ちょっとまって!!!
迅:なに!しつけぇな。
理央:あっ・・・ごめ・・ん・・・
迅:・・・・・何。なんか用事?
理央:あの、その、えと、休日に会えたのがね、その、嬉しすぎて・・・ね?うん。あの、あの、
迅:なんだ。俺は帰るぞ。
理央:(しょんぼりして)うん。ごめんね。引き留めて。
迅:じゃぁな。
理央:うん。またね。
0:
理央:あーあ、行っちゃった・・・せっかく土曜日に会えたのに。引き留める勇気もない・・・
0:
迅:・・・面倒なやつに会っちまったなぁ・・・。
0:
理央:迅は、人に詮索されたり、深く聞かれる事を極端に嫌う。私は人との距離感バグってるから、人と上手く付き合えなくて、よく失敗する。
理央:そのうち、友達も、会社の人も、家族にも誰とも本音で話せなくなった。
理央:もう、自分のせいで人に嫌な思いさせるの嫌だ。疲れたって時に出会ったのが、同期の迅だった。
理央:迅は、誰に対してもあの態度。だから先月別れた彼女にも振られた。でもケロッと忘れて生きてる。
理央:なのに迅の周りには人が絶えず集まってる。いつも誰にでも本音で話す迅にみんな、強く興味を持つ。
理央:でも、一定のラインを超えると迅は猫みたいに居なくなる。それがわかってるから、誰とも深くつながらない。迅もそれを望んでいない。
理央:平和主義っていったらそうなんだけど。
理央:私は、彼の事が好き。好きだから、何も言えないでいる。いつか、迅には想いを伝えたい。そう思ってはいた。けれどまさかの出来事が、突然やってきた。
0:
迅:おい。これ。
理央:あ、迅。珍しいねどしたの?うちの部署になんか用?
迅:来月退職するから、その書類提出。
理央:えっ・・・・・・・・
迅:んじゃ、よろしく。
理央:え?迅?
迅:俺今日、午後有給なんだ。じゃあな。
理央:ちょ、ちょっと待ってよ!!
迅:・・・・なに。書類は渡しただろ。他になんかあるのか。
理央:あの、さ。
迅:なに。
理央:わ、私も今日実は午後有給取ってるんだ!一緒にどっかいかない?
迅:・・・別にいいけど。
理央:!!!ほ、ほんと!?ちょ、ちょっと待ってて!急いでバッグ取ってくるから!あわわ・・・痛!!あ!すみません!とおりまーす!!(走っていく)
迅:・・・・慌ただしい奴だな・・・・ま、いっか。どうせあいつともこれが最後だ。一つくらいワガママきいてやるのも悪くねぇか。
理央:・・・はー、はー、ど、どうしよう・・・し、心臓すっごいバクバクしてる・・・
理央:あ!課長!!私お腹痛いです!!午後有給取っていいですか!いいですよね!!
0:
迅:・・・遅い。
理央:ご、ごめん・・・はぁはぁ・・・おまたせ・・・!
迅:そんな走ってこなくても、バッグ取ってくるだけだろ?何時間かけてんだ。
理央:いや、その、色々、そう!色々あるんだよ女は!!
迅:はぁ・・・色々ねぇ。
理央:(モノローグ)い、今までの人生で最速でメイク直ししたぁぁぁ!!すごい!偉いぞ私!!頑張った!えっと、変な所ないよね?髪とかハネてないよね?
迅:で?どこ行く。とりあえず腹減ったわ。
理央:うん!じゃさ、駅前のバイキングいかない!?
迅:あそこそんなに美味くねぇぞ・・・
理央:いや、そうなんだけどさ?ほら、初めて同期のみんなで行った思い出あるじゃん。迅、仕事やめるんでしょ?そしたらこの駅前近辺のお店にもあんまりこないわけじゃない。
迅:いや別に・・・来ようと思えばこれる距離だしな・・・
理央:いいじゃん!!いこいこ!!
迅:あ、おい。・・・まー、考えるのも面倒だからいっか。
理央:うん!行こう!
0:
理央:あ!迅!ここは私が払うよ!迅の退職祝いって事で!
迅:あ?そうか。じゃぁゴチになるか。
理央:ふふー。
迅:なに、気持ち悪いな。
理央:え?だって迅におごれる日が来るとはなーって。
迅:別にまだ会社くるしな。毎日でもおごってくれてかまわねぇぞ?
理央:そ、それは流石に私にもお財布事情ってもんがですね・・・
迅:冗談だよ。今度会ったら返すし。多分。
理央:多分!?
迅:有給消化入るからな。ほら、在宅勤務も増えてるし。お前にもあと何回会えるかわかんねぇしな。
理央:ああ、うん。
迅:確実性のない事は、俺は言いたくないんだ。
理央:・・・私におごられるの、イヤ?
迅:んー、イヤっていうわけじゃねぇけど、ちょっと気にはする。
理央:ふむ。でも、退職祝いだから。気にしないで!
迅:じゃあ、心おきなく。
理央:うん!
0:
迅:・・・おい。
理央:な、なに。
迅:なんで俺の顔ジッと見てんだよ。
理央:ん?え?いや、その。
迅:なに。
理央:いやその・・・
迅:あ?そんなに睨みつけてくるんなら、俺も睨みつけ返すぞゴラ。
理央:!!
迅:・・・何、目ぇそらしてんだこら。
理央:ん?なんでも、ないよぉ・・・?
迅:おい。
理央:なにっ。
迅:・・・・いーけど別に・・・。
理央:あ!スイーツコーナー補充された!行ってくる!
迅:はいはい・・・(笑)
0:
理央:あー、なんか緊張してあんまり食べれなかった!
迅:え?お前どっちかっていうと俺より食べてたよな?
理央:え?そう??
迅:普段どんだけ大食いなんだよ・・・
理央:ち、違うよ?その、えと・・・
迅:別にいいけど。
理央:う、うん。
理央:(モノローグ)沢山食べてるつもりなかったんだけどなぁ・・・迅の事、正面から真っすぐ見たの初めてで、ドキドキして、うどんも三杯しかおかわりできなかったし!
迅:そういや、お前、麺類コーナーでうどん三杯おかわりしてたな。
理央:ええ!!なんで知ってるの!!迅がトイレに行ってる隙にこっそり食べたのに!!
迅:いや、普通にうどんについてくる薬味三皿あったしな・・・?あー、三杯食べたんだなーって。小ぶりのドンブリでもねぇのにこいつ食うなぁって感心してた。
理央:そそそそんなことないよ!?え、えっと、そう!最近食欲無くて!うどんくらいしか入らなくて!
迅:お前、スイーツバイキング、全種類制覇してたよな?
理央:なんでー!!なんでそんな事も全部覚えてるのー!?
迅:(笑)いや別に、食いたきゃ食えばいいだろ。
理央:う、うん。
迅:そしてその腹肉を順調に育てていくことだな。
理央:ふぐっ!!!!
迅:なに。
理央:・・・地味にダメージが・・・なんでもない・・・
迅:じゃ、俺帰るから。
理央:えっ!
迅:なんだよ。
理央:いや、その!えと、駅まで送る!
迅:いや、お前も同じ駅から帰るだろうが。
理央:お、おん・・・
迅:おん?
理央:いや、その、うん。
迅:変な奴だな。相変わらず。
0:
理央:あ、私あと三つ先の駅で乗り換えだ。
迅:おう。そうか。
理央:この時間、結構電車すいてるね。
迅:そうだな。
理央:・・・ねぇ、迅。
迅:なんだ。
理央:なんで会社辞めちゃうの?
迅:私事(わたくしごと)なんで。
理央:うん・・・そうだよね。わかってる。
迅:詮索は嫌いだ。
理央:うん。知ってる。
迅:・・・この帰りの景色見るのも、あと何回かなぁ。
理央:そうだね。
迅:あ、あそこの店、一度行ってみたかったんだよなぁ。また来るかな。
理央:迅。
迅:うん?
理央:私も、再来月で会社辞めるの。
迅:・・・・ふむ。そうか。
理央:うちね、実家が老舗(しにせ)の旅館だからさ。親がね、決めた人と結婚するっていうの決まっててさ。
理央:どうしても、私が一度でいいから都会のOLしたくて、無理言って出てきたんだけどさ。
理央:もうすぐ20代も終わるじゃない?親が限界だーって。早く帰ってきて結婚しろーって。
迅:・・・・興味ねぇ。
理央:うん。ごめん。
迅:・・・・・お前は?
理央:え?
迅:お前の気持ちはどうなん?
理央:え?べっつにー?適度に都会のOL出来てー、楽しかったしー、私バカだからキャリアアップなんかできそうにないしね?
理央:潮時かなーって、自分でもわかってたし・・・・。
理央:むしろ私のワガママで、守らなきゃいけない家をないがしろにしてきたわけだし・・・
迅:お前の本当の気持ちじゃねぇだろ。
理央:・・・!!・・・・・・わかってるよ。でも。そう言い聞かせなきゃ、どうにもなんないんだよ・・・
迅:俺はお前に何もしてやるつもりもねぇけど。そういう、なんつーの。悲劇のヒロインぶってる奴は嫌いだな。
理央:!!迅に・・・何がわかるの。
迅:あ?わかんねぇよ。
理央:何百年も続いてきた旅館だよ?何人も文豪が宿泊もしてて、超有名なんだよ?私そこの長女で・・・大きなリゾート開発の会社の人と、結婚して、このご時世で傾いた実家を立て直さなきゃいけない・・・・
迅:ははっ・・・政略結婚とか、時代劇みてぇ。
理央:・・・・迅にはわかんないよ!私の気持ちにだって、本当は気が付いてるくせに、いつもいつもデートだって断ってさ・・・
迅:・・・・なんの話だよ・・・落ち着けよ・・・電車の中だぞ。
理央:・・・・
迅:・・・・俺さ。40歳まで生きられねぇ。
理央:え・・・?
迅:先天性の病気でな。こないだお前に会った病院あっただろ。あそこで毎週土曜日に診察してもらってたってわけ。
理央:うん。
迅:だから、お前の毎週毎週の誘いも断ってた。
理央:うん。
迅:・・・・俺は、誰も好きにならねぇ。
理央:うん。
迅:自分一人だけでいい。他人なんざどーでもいい。
理央:うん。
迅:・・・・
理央:・・・・・
迅:引退した野球選手みたいな顔でお前泣くんだな。
理央:泣くの・・・我慢してるからっ・・・
迅:おい、落ち着けって・・・
理央:・・・・迅。
迅:なに。
理央:・・・ひっく・・・迅。
迅:だから何。
理央:・・・・好き。
迅:・・・・知ってた。
理央:・・・・・うん。
迅:・・・・・
理央:・・・・迅、大好き。
迅:・・・・うん。
理央:好き。
迅:うん、知ってる。
理央:ずっと、好き。一生、迅だけ好き。
迅:そうか。
理央:うん。ダメ?
迅:好きにしたら?
理央:じゃあ、来世で、迅のお嫁さんになる。
迅:俺は来世とかバカバカしいから受け付けないんだが。
理央:来世で迅のお嫁さんになる。
迅:はいはい・・・(笑)子供だなお前。
理央:大人の女だもん・・・・
迅:・・・・そうだな、大人の女。
理央:・・・・うん。
迅:ほら、乗り換えの駅着いたぞ。
理央:・・・・うん。
0:
理央:(モノローグ)私は、なるべく泣いている事を周りに悟られないように、マスクを上にあげた。
理央:迅が好き。ずっと好きだった。やっと言えた。この想いはかなわないって、わかってた。
理央:でも、ちゃんと言えて良かった。これで良かった。この先の迅の生きる道に、私はいない。必要ない。
理央:それでも迅が好きだった。どうしようもなく好きだった。迅は、誰にも本音を言えなくなっていた私に、唯一本音で接してくれた。
理央:私にとっては、恋人より、家族より、かけがえのない人。その人の生き方を邪魔なんて。私がしたくないから。
0:
迅:それから、10年の月日がたった。俺の病気も医療の進歩と共に、随分と長生きが可能な病気になってきた。
迅:相変わらず俺は一人だ。でも思い出す。毎週土曜日になると、アホ面で子犬みたいに俺のところにやってきたバカを。
迅:しつこくしつこく、俺に食らいついてきたあいつを。
0:
理央:迅、どうしてますか?まだ、生きてますか?私はね、結局実家継がなかった。継げなかった。
理央:あの時世間を騒がせたウイルスのせいで、傾いてた実家は更に傾いて、数百年の歴史に簡単に終止符を打ったの。
理央:でも、家族とまた一から出直すの。家族は私が守る。弱かったあの頃の私はもういないよ。
理央:迅。まだあなたを愛してる。心の底から。土曜日になるといつも思い出す。
理央:乗り換え駅から一つ手前の駅で、あなたが握ってくれた手のぬくもりは、今も私を勇気づけてくれてる・・・。
0:
0:
迅:(同時に)うわっ!
理央:(同時に)いたっ!!
迅:あ、すみませんお怪我ないですか?
理央:いたた・・・いえ、私も横向きながら走っちゃってたから・・・
迅:うわ。
理央:おおおお!!じーーんーーーー!!うきゃぁぁ!!むぐっ(迅に口を手でふさがれる)
迅:出入口とはいえ、まだ病院。静かにしろ。
理央:あ、う、うん。その通り。うん。
迅:じゃあな。
理央:ちょいまちぃぃいい!!
迅:あ?うるっせぇな。だから静かにしろ。
理央:あっ。ごめん。・・・・えと・・・・迅?迅だよね?おっさんになってるけど・・・
迅:ああ?
理央:迅・・・!迅だ!!迅だぁ!!!
迅:ちょま!!やめろお前!!抱き着くな!!
理央:迅!迅!迅!!!!
迅:うるっせえ!!お前今年で40だろ!!落ち着けバカ!!
理央:迅も!!40まで生きられないって言ってたのに!!生きてる!!バカ!!
迅:バカって言う方がバカなんだよ!!!
理央:私はずっとバカだもん!!
迅:おーおー、忘れてたわ!!随分老けたなお前も!!
理央:うるさい!!
迅:・・・
理央:・・・・
迅:(同時に)あはは・・!あははは・・・
理央:(同時に)えへへ・・・あははは・・・
0:
理央:迅、バイキング行こう?
迅:あ?またうどん三杯、俺がトイレ行ってる間に食うのか?ん?
理央:食べるよ!悪いか!
迅:おーおー、年取って恥じらいなくなったなー。あの頃はかわいかっ・・・・・
理央:え?
迅:・・・・なんでもねぇ。
理央:よく聞こえなかった!なに?ねぇ!
迅:うるせえ!個人情報だ!
理央:あ!まってよ!!
迅:あーあーうるせー!
理央:ねぇ迅!
迅:なに!
理央:好き!!
迅:・・・・知ってる!!
0:
0:笑いあう二人。
0:おわり。
理央:ねぇねぇ、迅。残業終わったの?同期のみんなで土曜日遊ぼうよ。週末の家族旅行、迅だけ行かないんでしょ?
理央:あ、もちろんいつも通りダメ元で聞いてるんだけどね?
理央:可能性がゼロじゃないなら、あきらめないのだ!
迅:あ?
理央:んとね、あのね、なんていうかさ。その、気が向いたらでいいんだけどさ。一緒に居たいですっ!
迅:俺は今のところ、外に出る気分じゃねぇな。
理央:そこをなんとか・・・!えと。迅の好きな所行くとか・・・でもいいよ?
迅:(冷徹に)行かない。
理央:ふむ。わかった!ごめんね無理言って!んじゃ良い週末を!
迅:はぁー。なんだアイツ。毎週毎週。
迅:あ、電話・・・もしもし・・・何、母さん。ああ、土曜日だろ?わかってるよ。ちゃんと検査行くって。・・・今度はサボらないって。わかってる。
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理央:(走って止まる)はぁ、はぁ、はぁ・・・・あーーー!今回もダメだったかぁー!
理央:やっぱり手厳しいなぁ。迅てば。マイペースっていうか、一匹狼っていうか・・・。
理央:でも諦めないぞ!私には時間が無いんだから・・・・
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迅:ありがとうございました。失礼します。
迅:もしもし、母さん?検査終わったよ。うん、一応安定はしてた。うん、油断はしないって。
迅:え?会社?心配ないよ。大丈夫、うまくやってるし。切るよ。もう。
迅:・・・はー。めんどくせ。この体・・・・。
迅:(モノローグ)俺は、生まれつき体が弱い。現代医学ならば40歳そこそこ生きられれば長生きな方。
迅:だから「長生き」とか「精一杯生きる」とかに興味が無い。だって、あと10数年しか生きられないんだから。どんなに力入れて生きたって、力入れないで生きたって同じなら、楽な方がいい。
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理央:(同時に)いたっ!!
迅:(同時に)うわっ!
理央:いたた・・・
迅:あ、すみませんお怪我ないですか?
理央:いたた・・・いえ、私も横向きながら走っちゃってたから・・・
迅:うわ。
理央:おおおお!!じーーんーーーー!!うきゃぁぁ!!むぐっ(迅に口を手でふさがれる)
迅:出入口とはいえ、まだ病院。静かにしろ。
理央:あ、う、うん。その通り。うん。
迅:じゃあな。
理央:ちょいまちぃぃいい!!
迅:あ?うるっせぇな。だから静かにしろ。
理央:あっ。ごめん。
迅:なに。
理央:なんで・・・この病院にいるのかなって・・・あ、私は友達のおばあちゃんが・・・
迅:あ?プライベートな話だろうが。
理央:ああ、うん!そだよね!ごめんごめん。
迅:帰るぞ。んじゃ。また会社で。
理央:ちょ!ちょ!ちょっとまって!!!
迅:なに!しつけぇな。
理央:あっ・・・ごめ・・ん・・・
迅:・・・・・何。なんか用事?
理央:あの、その、えと、休日に会えたのがね、その、嬉しすぎて・・・ね?うん。あの、あの、
迅:なんだ。俺は帰るぞ。
理央:(しょんぼりして)うん。ごめんね。引き留めて。
迅:じゃぁな。
理央:うん。またね。
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理央:あーあ、行っちゃった・・・せっかく土曜日に会えたのに。引き留める勇気もない・・・
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迅:・・・面倒なやつに会っちまったなぁ・・・。
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理央:迅は、人に詮索されたり、深く聞かれる事を極端に嫌う。私は人との距離感バグってるから、人と上手く付き合えなくて、よく失敗する。
理央:そのうち、友達も、会社の人も、家族にも誰とも本音で話せなくなった。
理央:もう、自分のせいで人に嫌な思いさせるの嫌だ。疲れたって時に出会ったのが、同期の迅だった。
理央:迅は、誰に対してもあの態度。だから先月別れた彼女にも振られた。でもケロッと忘れて生きてる。
理央:なのに迅の周りには人が絶えず集まってる。いつも誰にでも本音で話す迅にみんな、強く興味を持つ。
理央:でも、一定のラインを超えると迅は猫みたいに居なくなる。それがわかってるから、誰とも深くつながらない。迅もそれを望んでいない。
理央:平和主義っていったらそうなんだけど。
理央:私は、彼の事が好き。好きだから、何も言えないでいる。いつか、迅には想いを伝えたい。そう思ってはいた。けれどまさかの出来事が、突然やってきた。
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迅:おい。これ。
理央:あ、迅。珍しいねどしたの?うちの部署になんか用?
迅:来月退職するから、その書類提出。
理央:えっ・・・・・・・・
迅:んじゃ、よろしく。
理央:え?迅?
迅:俺今日、午後有給なんだ。じゃあな。
理央:ちょ、ちょっと待ってよ!!
迅:・・・・なに。書類は渡しただろ。他になんかあるのか。
理央:あの、さ。
迅:なに。
理央:わ、私も今日実は午後有給取ってるんだ!一緒にどっかいかない?
迅:・・・別にいいけど。
理央:!!!ほ、ほんと!?ちょ、ちょっと待ってて!急いでバッグ取ってくるから!あわわ・・・痛!!あ!すみません!とおりまーす!!(走っていく)
迅:・・・・慌ただしい奴だな・・・・ま、いっか。どうせあいつともこれが最後だ。一つくらいワガママきいてやるのも悪くねぇか。
理央:・・・はー、はー、ど、どうしよう・・・し、心臓すっごいバクバクしてる・・・
理央:あ!課長!!私お腹痛いです!!午後有給取っていいですか!いいですよね!!
0:
迅:・・・遅い。
理央:ご、ごめん・・・はぁはぁ・・・おまたせ・・・!
迅:そんな走ってこなくても、バッグ取ってくるだけだろ?何時間かけてんだ。
理央:いや、その、色々、そう!色々あるんだよ女は!!
迅:はぁ・・・色々ねぇ。
理央:(モノローグ)い、今までの人生で最速でメイク直ししたぁぁぁ!!すごい!偉いぞ私!!頑張った!えっと、変な所ないよね?髪とかハネてないよね?
迅:で?どこ行く。とりあえず腹減ったわ。
理央:うん!じゃさ、駅前のバイキングいかない!?
迅:あそこそんなに美味くねぇぞ・・・
理央:いや、そうなんだけどさ?ほら、初めて同期のみんなで行った思い出あるじゃん。迅、仕事やめるんでしょ?そしたらこの駅前近辺のお店にもあんまりこないわけじゃない。
迅:いや別に・・・来ようと思えばこれる距離だしな・・・
理央:いいじゃん!!いこいこ!!
迅:あ、おい。・・・まー、考えるのも面倒だからいっか。
理央:うん!行こう!
0:
理央:あ!迅!ここは私が払うよ!迅の退職祝いって事で!
迅:あ?そうか。じゃぁゴチになるか。
理央:ふふー。
迅:なに、気持ち悪いな。
理央:え?だって迅におごれる日が来るとはなーって。
迅:別にまだ会社くるしな。毎日でもおごってくれてかまわねぇぞ?
理央:そ、それは流石に私にもお財布事情ってもんがですね・・・
迅:冗談だよ。今度会ったら返すし。多分。
理央:多分!?
迅:有給消化入るからな。ほら、在宅勤務も増えてるし。お前にもあと何回会えるかわかんねぇしな。
理央:ああ、うん。
迅:確実性のない事は、俺は言いたくないんだ。
理央:・・・私におごられるの、イヤ?
迅:んー、イヤっていうわけじゃねぇけど、ちょっと気にはする。
理央:ふむ。でも、退職祝いだから。気にしないで!
迅:じゃあ、心おきなく。
理央:うん!
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迅:・・・おい。
理央:な、なに。
迅:なんで俺の顔ジッと見てんだよ。
理央:ん?え?いや、その。
迅:なに。
理央:いやその・・・
迅:あ?そんなに睨みつけてくるんなら、俺も睨みつけ返すぞゴラ。
理央:!!
迅:・・・何、目ぇそらしてんだこら。
理央:ん?なんでも、ないよぉ・・・?
迅:おい。
理央:なにっ。
迅:・・・・いーけど別に・・・。
理央:あ!スイーツコーナー補充された!行ってくる!
迅:はいはい・・・(笑)
0:
理央:あー、なんか緊張してあんまり食べれなかった!
迅:え?お前どっちかっていうと俺より食べてたよな?
理央:え?そう??
迅:普段どんだけ大食いなんだよ・・・
理央:ち、違うよ?その、えと・・・
迅:別にいいけど。
理央:う、うん。
理央:(モノローグ)沢山食べてるつもりなかったんだけどなぁ・・・迅の事、正面から真っすぐ見たの初めてで、ドキドキして、うどんも三杯しかおかわりできなかったし!
迅:そういや、お前、麺類コーナーでうどん三杯おかわりしてたな。
理央:ええ!!なんで知ってるの!!迅がトイレに行ってる隙にこっそり食べたのに!!
迅:いや、普通にうどんについてくる薬味三皿あったしな・・・?あー、三杯食べたんだなーって。小ぶりのドンブリでもねぇのにこいつ食うなぁって感心してた。
理央:そそそそんなことないよ!?え、えっと、そう!最近食欲無くて!うどんくらいしか入らなくて!
迅:お前、スイーツバイキング、全種類制覇してたよな?
理央:なんでー!!なんでそんな事も全部覚えてるのー!?
迅:(笑)いや別に、食いたきゃ食えばいいだろ。
理央:う、うん。
迅:そしてその腹肉を順調に育てていくことだな。
理央:ふぐっ!!!!
迅:なに。
理央:・・・地味にダメージが・・・なんでもない・・・
迅:じゃ、俺帰るから。
理央:えっ!
迅:なんだよ。
理央:いや、その!えと、駅まで送る!
迅:いや、お前も同じ駅から帰るだろうが。
理央:お、おん・・・
迅:おん?
理央:いや、その、うん。
迅:変な奴だな。相変わらず。
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理央:あ、私あと三つ先の駅で乗り換えだ。
迅:おう。そうか。
理央:この時間、結構電車すいてるね。
迅:そうだな。
理央:・・・ねぇ、迅。
迅:なんだ。
理央:なんで会社辞めちゃうの?
迅:私事(わたくしごと)なんで。
理央:うん・・・そうだよね。わかってる。
迅:詮索は嫌いだ。
理央:うん。知ってる。
迅:・・・この帰りの景色見るのも、あと何回かなぁ。
理央:そうだね。
迅:あ、あそこの店、一度行ってみたかったんだよなぁ。また来るかな。
理央:迅。
迅:うん?
理央:私も、再来月で会社辞めるの。
迅:・・・・ふむ。そうか。
理央:うちね、実家が老舗(しにせ)の旅館だからさ。親がね、決めた人と結婚するっていうの決まっててさ。
理央:どうしても、私が一度でいいから都会のOLしたくて、無理言って出てきたんだけどさ。
理央:もうすぐ20代も終わるじゃない?親が限界だーって。早く帰ってきて結婚しろーって。
迅:・・・・興味ねぇ。
理央:うん。ごめん。
迅:・・・・・お前は?
理央:え?
迅:お前の気持ちはどうなん?
理央:え?べっつにー?適度に都会のOL出来てー、楽しかったしー、私バカだからキャリアアップなんかできそうにないしね?
理央:潮時かなーって、自分でもわかってたし・・・・。
理央:むしろ私のワガママで、守らなきゃいけない家をないがしろにしてきたわけだし・・・
迅:お前の本当の気持ちじゃねぇだろ。
理央:・・・!!・・・・・・わかってるよ。でも。そう言い聞かせなきゃ、どうにもなんないんだよ・・・
迅:俺はお前に何もしてやるつもりもねぇけど。そういう、なんつーの。悲劇のヒロインぶってる奴は嫌いだな。
理央:!!迅に・・・何がわかるの。
迅:あ?わかんねぇよ。
理央:何百年も続いてきた旅館だよ?何人も文豪が宿泊もしてて、超有名なんだよ?私そこの長女で・・・大きなリゾート開発の会社の人と、結婚して、このご時世で傾いた実家を立て直さなきゃいけない・・・・
迅:ははっ・・・政略結婚とか、時代劇みてぇ。
理央:・・・・迅にはわかんないよ!私の気持ちにだって、本当は気が付いてるくせに、いつもいつもデートだって断ってさ・・・
迅:・・・・なんの話だよ・・・落ち着けよ・・・電車の中だぞ。
理央:・・・・
迅:・・・・俺さ。40歳まで生きられねぇ。
理央:え・・・?
迅:先天性の病気でな。こないだお前に会った病院あっただろ。あそこで毎週土曜日に診察してもらってたってわけ。
理央:うん。
迅:だから、お前の毎週毎週の誘いも断ってた。
理央:うん。
迅:・・・・俺は、誰も好きにならねぇ。
理央:うん。
迅:自分一人だけでいい。他人なんざどーでもいい。
理央:うん。
迅:・・・・
理央:・・・・・
迅:引退した野球選手みたいな顔でお前泣くんだな。
理央:泣くの・・・我慢してるからっ・・・
迅:おい、落ち着けって・・・
理央:・・・・迅。
迅:なに。
理央:・・・ひっく・・・迅。
迅:だから何。
理央:・・・・好き。
迅:・・・・知ってた。
理央:・・・・・うん。
迅:・・・・・
理央:・・・・迅、大好き。
迅:・・・・うん。
理央:好き。
迅:うん、知ってる。
理央:ずっと、好き。一生、迅だけ好き。
迅:そうか。
理央:うん。ダメ?
迅:好きにしたら?
理央:じゃあ、来世で、迅のお嫁さんになる。
迅:俺は来世とかバカバカしいから受け付けないんだが。
理央:来世で迅のお嫁さんになる。
迅:はいはい・・・(笑)子供だなお前。
理央:大人の女だもん・・・・
迅:・・・・そうだな、大人の女。
理央:・・・・うん。
迅:ほら、乗り換えの駅着いたぞ。
理央:・・・・うん。
0:
理央:(モノローグ)私は、なるべく泣いている事を周りに悟られないように、マスクを上にあげた。
理央:迅が好き。ずっと好きだった。やっと言えた。この想いはかなわないって、わかってた。
理央:でも、ちゃんと言えて良かった。これで良かった。この先の迅の生きる道に、私はいない。必要ない。
理央:それでも迅が好きだった。どうしようもなく好きだった。迅は、誰にも本音を言えなくなっていた私に、唯一本音で接してくれた。
理央:私にとっては、恋人より、家族より、かけがえのない人。その人の生き方を邪魔なんて。私がしたくないから。
0:
迅:それから、10年の月日がたった。俺の病気も医療の進歩と共に、随分と長生きが可能な病気になってきた。
迅:相変わらず俺は一人だ。でも思い出す。毎週土曜日になると、アホ面で子犬みたいに俺のところにやってきたバカを。
迅:しつこくしつこく、俺に食らいついてきたあいつを。
0:
理央:迅、どうしてますか?まだ、生きてますか?私はね、結局実家継がなかった。継げなかった。
理央:あの時世間を騒がせたウイルスのせいで、傾いてた実家は更に傾いて、数百年の歴史に簡単に終止符を打ったの。
理央:でも、家族とまた一から出直すの。家族は私が守る。弱かったあの頃の私はもういないよ。
理央:迅。まだあなたを愛してる。心の底から。土曜日になるといつも思い出す。
理央:乗り換え駅から一つ手前の駅で、あなたが握ってくれた手のぬくもりは、今も私を勇気づけてくれてる・・・。
0:
0:
迅:(同時に)うわっ!
理央:(同時に)いたっ!!
迅:あ、すみませんお怪我ないですか?
理央:いたた・・・いえ、私も横向きながら走っちゃってたから・・・
迅:うわ。
理央:おおおお!!じーーんーーーー!!うきゃぁぁ!!むぐっ(迅に口を手でふさがれる)
迅:出入口とはいえ、まだ病院。静かにしろ。
理央:あ、う、うん。その通り。うん。
迅:じゃあな。
理央:ちょいまちぃぃいい!!
迅:あ?うるっせぇな。だから静かにしろ。
理央:あっ。ごめん。・・・・えと・・・・迅?迅だよね?おっさんになってるけど・・・
迅:ああ?
理央:迅・・・!迅だ!!迅だぁ!!!
迅:ちょま!!やめろお前!!抱き着くな!!
理央:迅!迅!迅!!!!
迅:うるっせえ!!お前今年で40だろ!!落ち着けバカ!!
理央:迅も!!40まで生きられないって言ってたのに!!生きてる!!バカ!!
迅:バカって言う方がバカなんだよ!!!
理央:私はずっとバカだもん!!
迅:おーおー、忘れてたわ!!随分老けたなお前も!!
理央:うるさい!!
迅:・・・
理央:・・・・
迅:(同時に)あはは・・!あははは・・・
理央:(同時に)えへへ・・・あははは・・・
0:
理央:迅、バイキング行こう?
迅:あ?またうどん三杯、俺がトイレ行ってる間に食うのか?ん?
理央:食べるよ!悪いか!
迅:おーおー、年取って恥じらいなくなったなー。あの頃はかわいかっ・・・・・
理央:え?
迅:・・・・なんでもねぇ。
理央:よく聞こえなかった!なに?ねぇ!
迅:うるせえ!個人情報だ!
理央:あ!まってよ!!
迅:あーあーうるせー!
理央:ねぇ迅!
迅:なに!
理央:好き!!
迅:・・・・知ってる!!
0:
0:笑いあう二人。
0:おわり。