台本概要

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タイトル この街でいちばん大きな木
作者名 東雲あお
ジャンル その他
演者人数 2人用台本(不問2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 「俺はさ、人生のこのタイミングでお前に出会えてよかったよ」

Aが男性口調、Bが女性口調になっていますが
一人称、語尾などを変えて不問2としてもお使いください。
『この街でいちばん大きな木.another』に続きます。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
A 不問 28 高校三年生。この春で高校を卒業する。 Bとは高校に入って以来の付き合いで親友。
B 不問 28 高校三年生。この春で高校を卒業する。 Aとは高校に入って以来の付き合いで親友。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
:  0:まだ少し寒い三月の頭、小高い丘の上 0:この街を一望できるこの場所に、立派な一本の木が立っている 0:そこに寄りかかっている人影がふたつ :   A:なあ B:うん? A:もうこんな風に、二人でだらだらすることもなくなるのかもな B:そうかなあ A:そうなるよ B:そうかもなあ A:よく授業さぼって、ここで昼寝したよなあ B:したねえ A:ここからの景色もこれで見納めか B:また、何度だって来たらいいよ A:うん。でも、そういうんじゃなくて B:なくて? A:俺もさあ、そろそろ、ちゃんと考えないといけないんだろうなってさ B:うん? A:ぼけーっと眺めてるんじゃなくて、自分の人生ってやつをさ B:どうしたのいきなり A:柄にもないって? B:そうそう A:うるさいよ B:あはは : A:お前はすげえよ B:どうしたのいきなり A:ちゃんと目標があって、大学行って、勉強したいことがある B:まあ、あるかもね A:それってさ、すげえかっこいいよ B:そうかなあ A:そうだよ B:ありがとう? A:うん :  B:でも、マイペースでいいんじゃないかな、人生 A:うん? B:確かに、目標さえあれば、いちいち迷ったりしなくてすむかもしれないけれど A:・・・。 B:チェックポイントに向かって、がむしゃらに、猪突猛進していると、 B:案外、そこまでの過程に落ちてたりする、なにか大事なものを見落としたりするのかも A:ううん? B:だからさ、人生なんてもっと大きくてふんわりしてるんだよ、きっと。生き急ぐ必要なんてないない A:なんか、慰められてる? B:誰かさんを見てると、そう思うって話 A:なるほど? B:うんうん A:なるほどねえ :  B:人生なんて、いつどこがピークで、なにが突然やってくるかわからないよね A:そうだな B:そんなチャンスとかピンチを出来るだけ楽しめたらいいな A:それは同感だな B:うん A:俺はさ、人生のこのタイミングでお前に出会えてよかったよ B:それは同感だなあ A:たまにさ、また来ようぜ。小高い丘の上の、この街が一望できるこの場所に B:二人を見守ってくれるこの大きな木の下で、って? A:そんなかんじ B:そうだね A:酒でも飲めるようになったら、缶ビールとかつまみとか買い込んでさ B:それは、見つかったりでもしたら怒られるんじゃ A:大丈夫だろ。それでさー B:うんうん :   0:未来を楽しげに語る二人を大きな木は優しく見守っている 0:ふと柔らかな風が丘を通り過ぎた 0:新しい春は、すぐそこである :  

:  0:まだ少し寒い三月の頭、小高い丘の上 0:この街を一望できるこの場所に、立派な一本の木が立っている 0:そこに寄りかかっている人影がふたつ :   A:なあ B:うん? A:もうこんな風に、二人でだらだらすることもなくなるのかもな B:そうかなあ A:そうなるよ B:そうかもなあ A:よく授業さぼって、ここで昼寝したよなあ B:したねえ A:ここからの景色もこれで見納めか B:また、何度だって来たらいいよ A:うん。でも、そういうんじゃなくて B:なくて? A:俺もさあ、そろそろ、ちゃんと考えないといけないんだろうなってさ B:うん? A:ぼけーっと眺めてるんじゃなくて、自分の人生ってやつをさ B:どうしたのいきなり A:柄にもないって? B:そうそう A:うるさいよ B:あはは : A:お前はすげえよ B:どうしたのいきなり A:ちゃんと目標があって、大学行って、勉強したいことがある B:まあ、あるかもね A:それってさ、すげえかっこいいよ B:そうかなあ A:そうだよ B:ありがとう? A:うん :  B:でも、マイペースでいいんじゃないかな、人生 A:うん? B:確かに、目標さえあれば、いちいち迷ったりしなくてすむかもしれないけれど A:・・・。 B:チェックポイントに向かって、がむしゃらに、猪突猛進していると、 B:案外、そこまでの過程に落ちてたりする、なにか大事なものを見落としたりするのかも A:ううん? B:だからさ、人生なんてもっと大きくてふんわりしてるんだよ、きっと。生き急ぐ必要なんてないない A:なんか、慰められてる? B:誰かさんを見てると、そう思うって話 A:なるほど? B:うんうん A:なるほどねえ :  B:人生なんて、いつどこがピークで、なにが突然やってくるかわからないよね A:そうだな B:そんなチャンスとかピンチを出来るだけ楽しめたらいいな A:それは同感だな B:うん A:俺はさ、人生のこのタイミングでお前に出会えてよかったよ B:それは同感だなあ A:たまにさ、また来ようぜ。小高い丘の上の、この街が一望できるこの場所に B:二人を見守ってくれるこの大きな木の下で、って? A:そんなかんじ B:そうだね A:酒でも飲めるようになったら、缶ビールとかつまみとか買い込んでさ B:それは、見つかったりでもしたら怒られるんじゃ A:大丈夫だろ。それでさー B:うんうん :   0:未来を楽しげに語る二人を大きな木は優しく見守っている 0:ふと柔らかな風が丘を通り過ぎた 0:新しい春は、すぐそこである :