台本概要
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タイトル | タップダンスシンドローム |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
クリスタル・メモリア という、一つの世界の中のお話。 剣と魔法の世界、ナギア。 神、ラトラが創り出した原初の精霊たちは、自身の国を作り、ヒトを造った。 これは、原初の風、ヴァーが創り出した都市ハルモニアのある場所での出会いの物語。 130 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アラン | 男 | 31 | アラン・ベイリー。剣士。元々は何も持たない一般的な冒険者だった。 |
リーア | 女 | 23 | リーア・アルバーン。固有技能:魔眼ラプラス、固有職:ダンシングフェザーという、二つの固有種を持った存在。人だろうが魔物だろうが、自分の敵であれば皆殺しにする。しかし、自衛の為でもあり、この世界では結構普通。面倒見は良い。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:クリスタル・メモリア
0:風の章
0:タップダンスシンドローム
アラン:ーーこの世界には神に愛された人間がいる。
0:都市ハルモニアのある場所にてーー。
アラン:(神が人間に世界の滅亡を教えた
アラン:『世界シナリオ』
アラン:僕たち冒険者は、時に魔物と戦い、時に人と戦い
アラン:世界シナリオに抗う為、日々戦いをしている
アラン:その中でも世界シナリオに多大な影響を与える他、
アラン:先天的や後天的に神から恩恵を授かった人間がいる
アラン:その人間たちは決まって
アラン:"二つ名"を持つ
アラン:そして冒険者たちはその二つ名を神から
アラン:与えてもらうべく、日々研鑚している)
リーア:アハハ!
アラン:(そんな僕たち冒険者だったが
アラン:今、僕は自分の死を)
0:
0:
0:
アラン:目の前にしている
リーア:その程度?
リーア:それじゃあ冒険者をしている意味は
リーア:全く無いというものよ
アラン:(僕の目の前で数多の冒険者が、ただの肉塊に成り果てる
アラン:彼女は神に愛された人間
アラン:舞うように戦い、殺す
アラン:二つ名を『ダンシングキラー』)
リーア:あら?もうあなた1人?
リーア:剣も取らずに呆けて
リーア:余程死にたいみたいね?
アラン:(彼女が履くヒールが、硬い地面に当たり音が鳴る
アラン:まるでタップダンスを踊っているみたいだ
アラン:だから……)
リーア:じゃあね
リーア:生まれ変わることがあれば、今度は強くなりなさい
アラン:(だから、あんなことを口走ったんだと思う)
0:
0:
アラン:綺麗だ
0:
リーア:っ!…フフッ、面白い子
リーア:あなた強くなりたいのかな?
リーア:だったら私と来る?今よりは強くなれるかも
アラン:え?僕は…強くなれるんですか?
リーア:それはあなた次第
リーア:おいで、戦い方を教えてあげる
アラン:(あの日から僕の人生は変わった)
0:数日後
リーア:え?なんであの時、殺さなかったのかって?
アラン:うん、僕は弱い
アラン:殺されると思ったし
アラン:何で今も一緒にいてくれるのか、分からないから
リーア:面白い子だと思ったの
リーア:私を目の前にした人間は、いつも同じなの
リーア:震えて、命乞いして、醜くて
リーア:弱くて、哭いて、死ぬ
リーア:だけどあなたは違った
リーア:私を…死を目の前にして綺麗だと…
リーア:フフッ、だからよ
アラン:(あの時の彼女は、本当に綺麗だった
アラン:いや、あの時だけじゃない
アラン:その後も彼女と冒険をして
アラン:敵を倒すその姿は綺麗だった
アラン:そしてーーー)
0:さらに月日は経ちーー。
リーア: :ん?アラン
リーア:あなたスキルを覚えた?
アラン:スキル?
アラン:……いや、別に変わってないけど
リーア:そんなはずはないわ
リーア:待って、魔眼を使うから
リーア:……!?
リーア:これはユニークスキルね
アラン:ユニークスキル?
リーア:よかったわね
リーア:神に愛されたのよ
アラン:え?
リーア:私たちのように神に愛された人間
リーア:……つまり、二つ名を持つ冒険者は
リーア:決まってユニークスキルを持っているものよ
リーア:まぁ、例外もいるけれど
リーア:私の場合はこの魔眼!
リーア:全てを見通し、見透す力
リーア:更に言うと私はもっと特別!
リーア:ユニークスキルとユニークジョブ
リーア:二つの固有種を持っているの
リーア:二つ名の由来にもなった
リーア:ダンシングフェザーっていうね
アラン:じゃ、じゃあ、そのユニークスキルが
アラン:俺にも与えられたってこと?
リーア:ええ、しかもこれは…
リーア:フフッ、アラン
リーア:あなたは私と離れられない運命かもね
アラン:え?
リーア:『ダンシングシンドローム』
リーア:それがあなたのスキル
アラン:ダンシングシンドローム…?
リーア:凄い能力よ
リーア:踊りながら戦うと自分の能力が
リーア:全て倍になっていく
リーア:本来、こういうスキルは
リーア:攻撃力とか素早さとか一つだけなのに
リーア:それが全部だなんて
アラン:けど俺は、ただの剣士だ
アラン:リーアみたいな、舞うことを主としたジョブじゃない
アラン:舞踊剣士の適性もないよ
リーア:フフッ、これはパーティの誰かが
リーア:踊ってもいいのよ
リーア:全てあなたに還元される
アラン:え…それじゃあ
リーア:そう、あなたには私がいる
リーア:よかったわね、あなたは強くなる
リーア:いずれ二つ名も…
リーア:けど、私から離れられないね
アラン:ハハハ
アラン:俺は離れようなんて考えたこと一度もないよ
リーア:私があなたを強くするから
リーア:あなたは私を守ってね
アラン:いつかそうなれるように
アラン:頑張るよ
0:更に時は過ぎーー。
アラン:それからも2人の旅は続いた
アラン:そして、いつからか俺は一人で
アラン:S級と呼ばれる魔物を倒せるようになった
リーア:強くなったね
アラン:リーアのおかげだ
アラン:だけど、まだまだだよ
アラン:今回倒したのもS級の中でも弱い
アラン:まだ、追いつけていないな
リーア:ねぇ、二つ名が自分に授けられる時
リーア:どうなるか知ってる?
アラン:……いや、知らないな
リーア:何処からか勝手に
リーア:そう呼ばれるようになるのよ
リーア:誰が決めたのか
リーア:神が人の姿になって広めるのか
リーア:誰にもわからないけどね
リーア:もうあなたも呼ばれているんじゃない?
リーア:ねぇ、何て呼ばれたい?
アラン:いや、俺は別に二つ名なんて
リーア:むー、面白くない!
リーア:せっかく神に愛されたと認められるのよ?
アラン:そうだな……
0:
アラン:(俺はリーアに出会って変わった
アラン:世界が一変した
アラン:その瞬間から俺は…
アラン:いや、あの時から僕は
アラン:彼女の舞に心を奪われている)
0:
0:
アラン:そうだな……
アラン:じゃあ自分のスキルに似せて
アラン:"タップダンスシンドローム"
アラン:かな
リーア:フフッ
リーア:なにそれ、変な名前
アラン:いいんだよ、俺はこれで
0:
アラン:ーーーいつまでも君を
アラン:守り続けられるようにーー
0:タップダンスシンドローム 終
0:クリスタル・メモリア
0:風の章
0:タップダンスシンドローム
アラン:ーーこの世界には神に愛された人間がいる。
0:都市ハルモニアのある場所にてーー。
アラン:(神が人間に世界の滅亡を教えた
アラン:『世界シナリオ』
アラン:僕たち冒険者は、時に魔物と戦い、時に人と戦い
アラン:世界シナリオに抗う為、日々戦いをしている
アラン:その中でも世界シナリオに多大な影響を与える他、
アラン:先天的や後天的に神から恩恵を授かった人間がいる
アラン:その人間たちは決まって
アラン:"二つ名"を持つ
アラン:そして冒険者たちはその二つ名を神から
アラン:与えてもらうべく、日々研鑚している)
リーア:アハハ!
アラン:(そんな僕たち冒険者だったが
アラン:今、僕は自分の死を)
0:
0:
0:
アラン:目の前にしている
リーア:その程度?
リーア:それじゃあ冒険者をしている意味は
リーア:全く無いというものよ
アラン:(僕の目の前で数多の冒険者が、ただの肉塊に成り果てる
アラン:彼女は神に愛された人間
アラン:舞うように戦い、殺す
アラン:二つ名を『ダンシングキラー』)
リーア:あら?もうあなた1人?
リーア:剣も取らずに呆けて
リーア:余程死にたいみたいね?
アラン:(彼女が履くヒールが、硬い地面に当たり音が鳴る
アラン:まるでタップダンスを踊っているみたいだ
アラン:だから……)
リーア:じゃあね
リーア:生まれ変わることがあれば、今度は強くなりなさい
アラン:(だから、あんなことを口走ったんだと思う)
0:
0:
アラン:綺麗だ
0:
リーア:っ!…フフッ、面白い子
リーア:あなた強くなりたいのかな?
リーア:だったら私と来る?今よりは強くなれるかも
アラン:え?僕は…強くなれるんですか?
リーア:それはあなた次第
リーア:おいで、戦い方を教えてあげる
アラン:(あの日から僕の人生は変わった)
0:数日後
リーア:え?なんであの時、殺さなかったのかって?
アラン:うん、僕は弱い
アラン:殺されると思ったし
アラン:何で今も一緒にいてくれるのか、分からないから
リーア:面白い子だと思ったの
リーア:私を目の前にした人間は、いつも同じなの
リーア:震えて、命乞いして、醜くて
リーア:弱くて、哭いて、死ぬ
リーア:だけどあなたは違った
リーア:私を…死を目の前にして綺麗だと…
リーア:フフッ、だからよ
アラン:(あの時の彼女は、本当に綺麗だった
アラン:いや、あの時だけじゃない
アラン:その後も彼女と冒険をして
アラン:敵を倒すその姿は綺麗だった
アラン:そしてーーー)
0:さらに月日は経ちーー。
リーア: :ん?アラン
リーア:あなたスキルを覚えた?
アラン:スキル?
アラン:……いや、別に変わってないけど
リーア:そんなはずはないわ
リーア:待って、魔眼を使うから
リーア:……!?
リーア:これはユニークスキルね
アラン:ユニークスキル?
リーア:よかったわね
リーア:神に愛されたのよ
アラン:え?
リーア:私たちのように神に愛された人間
リーア:……つまり、二つ名を持つ冒険者は
リーア:決まってユニークスキルを持っているものよ
リーア:まぁ、例外もいるけれど
リーア:私の場合はこの魔眼!
リーア:全てを見通し、見透す力
リーア:更に言うと私はもっと特別!
リーア:ユニークスキルとユニークジョブ
リーア:二つの固有種を持っているの
リーア:二つ名の由来にもなった
リーア:ダンシングフェザーっていうね
アラン:じゃ、じゃあ、そのユニークスキルが
アラン:俺にも与えられたってこと?
リーア:ええ、しかもこれは…
リーア:フフッ、アラン
リーア:あなたは私と離れられない運命かもね
アラン:え?
リーア:『ダンシングシンドローム』
リーア:それがあなたのスキル
アラン:ダンシングシンドローム…?
リーア:凄い能力よ
リーア:踊りながら戦うと自分の能力が
リーア:全て倍になっていく
リーア:本来、こういうスキルは
リーア:攻撃力とか素早さとか一つだけなのに
リーア:それが全部だなんて
アラン:けど俺は、ただの剣士だ
アラン:リーアみたいな、舞うことを主としたジョブじゃない
アラン:舞踊剣士の適性もないよ
リーア:フフッ、これはパーティの誰かが
リーア:踊ってもいいのよ
リーア:全てあなたに還元される
アラン:え…それじゃあ
リーア:そう、あなたには私がいる
リーア:よかったわね、あなたは強くなる
リーア:いずれ二つ名も…
リーア:けど、私から離れられないね
アラン:ハハハ
アラン:俺は離れようなんて考えたこと一度もないよ
リーア:私があなたを強くするから
リーア:あなたは私を守ってね
アラン:いつかそうなれるように
アラン:頑張るよ
0:更に時は過ぎーー。
アラン:それからも2人の旅は続いた
アラン:そして、いつからか俺は一人で
アラン:S級と呼ばれる魔物を倒せるようになった
リーア:強くなったね
アラン:リーアのおかげだ
アラン:だけど、まだまだだよ
アラン:今回倒したのもS級の中でも弱い
アラン:まだ、追いつけていないな
リーア:ねぇ、二つ名が自分に授けられる時
リーア:どうなるか知ってる?
アラン:……いや、知らないな
リーア:何処からか勝手に
リーア:そう呼ばれるようになるのよ
リーア:誰が決めたのか
リーア:神が人の姿になって広めるのか
リーア:誰にもわからないけどね
リーア:もうあなたも呼ばれているんじゃない?
リーア:ねぇ、何て呼ばれたい?
アラン:いや、俺は別に二つ名なんて
リーア:むー、面白くない!
リーア:せっかく神に愛されたと認められるのよ?
アラン:そうだな……
0:
アラン:(俺はリーアに出会って変わった
アラン:世界が一変した
アラン:その瞬間から俺は…
アラン:いや、あの時から僕は
アラン:彼女の舞に心を奪われている)
0:
0:
アラン:そうだな……
アラン:じゃあ自分のスキルに似せて
アラン:"タップダンスシンドローム"
アラン:かな
リーア:フフッ
リーア:なにそれ、変な名前
アラン:いいんだよ、俺はこれで
0:
アラン:ーーーいつまでも君を
アラン:守り続けられるようにーー
0:タップダンスシンドローム 終