台本概要
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タイトル | 無能覚醒 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 4人用台本(男2、女2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
クリスタル・メモリア という、一つの世界の中のお話。 剣と魔法の世界、ナギア。 神、ラトラが創り出した原初の精霊たちは、自身の国を作り、ヒトを造った。 原初の水、エヴァが作ったルーアン。そのある都市で一人の少女は覚醒する。 ※セリフバランスの為、兼ね役可。 230 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アンナ | 女 | 35 | 戦闘用のスキルを与えられず、無能のレッテルを貼られた少女。家系が冒険者な為、自分も冒険者になりたいと思っていた。 |
アレク | 男 | 18 | 双剣の加護という、戦闘職では高位のスキルを授かる。元々勝ち気な性格で、強いスキルを得たことでガキ大将的な存在に。 |
神官 | 男 | 11 | 洗礼式等、神殿で仕事してる人。兼ね役可。 |
母 | 女 | 7 | アンナの母。元冒険者。かなり強かった。躁刃の加護というスキルを持っていた。兼ね役可。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:クリスタル・メモリア
0:月の章
0:無能覚醒
0:水の国ルーアンの一つの都市
0:学園都市ペンタゴラにて
0:
アンナ:『アルテミスッッ!!』
0:
アンナ:(5歳の頃の私は
アンナ:こんなことになるなんて思わなかっただろう
アンナ:私が5歳の時に知ったのは、世界は平等ではないこと)
0:
アンナ:神様は人に差をつける……
0:アンナ5歳、洗礼式
0:都市ペンタゴラから少し離れた小さな村カント
0:その村に住む5歳になる子どもたちが神殿に集まる
神官:いいですか、ここは神聖な場
神官:騒がず、心を清らかに
神官:それでは、アレク・ルーレスト
神官:前に
アレク:はい!
0:呼ばれたアレクが神官の前へ行く
神官:では祈りを……
0:アレクは手を前で組み、祈りを捧げる
神官:ほぉ、これは素晴らしい
神官:双剣の加護を授かったみたいです
アレク:よっしゃー!
神官:いいですか
神官:例え良いギフトを授けられても
神官:慢心はしないように
アレク:わかりましたー
アレク:へへっ、俺って才能あるなぁー
神官:やれやれ…
神官:では次…アンナ・サウストーン
アンナ:(洗礼式…5歳になるとこの国では
アンナ:神様からギフトを授けられる
アンナ:ギフトは人それぞれで
アンナ:固有のものもあれば
アンナ:加護を授けられたりと様々なギフトがある
アンナ:授けられたギフトで今後の
アンナ:将来が決まると言っても過言ではない)
神官:では、アンナ祈りを
アンナ:(私はどんなギフトを授かるのかな?楽しみだなぁ)
神官:これは…良眼(りょうがん)…?
神官:聞いたことないギフトですね
アンナ:……りょうがん…?
神官:うーん……これは、私の考えですが
神官:一生、目が悪くなることがない
神官:そういった固有のギフト
神官:つまり、クラスはユニークだと思いますが…
アンナ:え?それだけ?
神官:いいですか?アンナ
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
アンナ:は、はい…
アンナ:(この時、世界は平等ではないことを知った
アンナ:目が良くなるだけのギフト
アンナ:私はこの時から"無能"のレッテルを貼れれる)
0:
0:洗礼式が終わった後のこと
アレク:よー!アンナ
アレク:今日はみんなで森に行くんだけど
アレク:アンナは付いてくんなよ!
アレク:足手まといだからな!
アンナ:自分はいいギフトだからって
アンナ:そんなこと言わないでよ
アレク:はぁ?無能のアンナが
アレク:俺に文句言うな!
0:アレクはアンナを突き飛ばす
アンナ:痛っ!
アレク:ふん、みんな行こーぜ
アンナ:うっ…ぐすっ
0:
アンナ:(5歳の私には残酷すぎる世界
アンナ:ギフトが人に差をつける
アンナ:だけど私は神様を恨まなかった
アンナ:それでも私が授かったギフトには
アンナ:意味があると思ったから)
0:
0:ーー8年後、アンナ13歳
0:学校にて
アレク:アンナがフレアフロ学園に?
アンナ:なによ
アレク:ハハハ!
アレク:無駄だって!この国、最高峰の学校だぞ!
アレク:お前試験すら受けらんねーよ!
アンナ:アレクより成績いいし
アレク:頭だけじゃダメってわかってるだろ?
アレク:あそこは有名な冒険者や
アレク:王国騎士になる人たちがいるんだぜ?
アレク:戦えないお前がどうやって入学するんだよ!
アンナ:そ、それは……
アレク:まぁ、俺も試験受けるから
アレク:会場で会ったら負かしてやるよ
アレク:そんで、無駄だってことを教えてやる
0:
アンナ:無駄じゃない!無駄じゃない!
アンナ:私だってできる
アンナ:できる…もん…
0:ーーアンナ6歳の時
母:世界は不平等ねぇ
母:どこでそんな難しいこと覚えてきたの?
アンナ:みんなから言われるの
アンナ:私のギフトは目がいいだけの無能だって
アンナ:戦えないし役立たずだって
母:なるほどね
母:だけど、本当にそうかな?
母:ママはそうは思わないけど
アンナ:ママとパパだって
アンナ:戦えるのになんで私は戦えないの?
母:あのね、アンナ
母:別に戦わなくたっていい
母:それだけが全てではないのよ
母:それにギフトは使いようだと思うの
アンナ:つかいよう?
母:いいギフトでも間違った
母:使い方をすれば悪いことよ
母:神官様に言われなかった?
0:洗礼式、回想
神官:いいですか?アンナ
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
0:
アンナ:あ…!
アンナ:大事にしなさいって
母:そういうこと
母:例えどんなものでも、大事にすればきっと
母:アンナの力になってくれる
母:神様はちゃんと見てるから
アンナ:わかった
アンナ:私、このギフト大事にする
母:それでこそ私たちの娘よ!
母:じゃあ、今日はアンナの好きなの作ってあげる
アンナ:え!?やったー!
0:戻り、現在
アンナ:良眼!
アンナ:うーん、やっぱり目が良くなるだけかなぁ?
アンナ:ちょっと遠くは見えるけど…
アンナ:試験は2年後かぁ…大丈夫、神様は見てる!
0:2年後、アンナ15歳
アンナ:結局、良眼の力は
アンナ:視力が2.0のまま落ちないこと
アンナ:ちょっと集中すると遠くまで
アンナ:見えるようになるくらいかな
アンナ:大丈夫、実技って言ってもその人の
アンナ:能力に合わせた試験って聞いたし
アレク:ん?よぉ!アンナじゃねーか
アレク:お前、本当に諦めて無かったんだな
アンナ:アレク…
アレク:はっ!お前も最悪だよな
アレク:サウストーン家に生まれて
アレク:貰ったギフトが雑魚って
アンナ:家は関係ないでしょ!
アレク:あるだろ?
アレク:サウストーン家って代々冒険者の家系だろ?
アレク:しかもBランクだぜ?
アレク:お前兄弟いねーし、家に泥塗ったな
アンナ:ーーッ‼︎
アレク:なんだよ?
アレク:雑魚が睨んでんじゃねーよ
アレク:アレだろ?お前もわかってんだ
アレク:だから無理難題なここを受験して
アレク:冒険者になろうって魂胆だろ?
アンナ:そ、それは…
アレク:無様だな、お前
アレク:ハハハ!
アンナ:(そうだ、私だってわかってる
アンナ:アレクの言う通りだ……だけど…私だって)
アンナ:…あんたに何が分かるのよ!
アレク:じゃあ、無理ってこと
アレク:今ここで教えてやるよ!
アンナ:(悔しい!悔しい…私だって力があればーーー
0:その時、アンナは言葉を思い出す
神官:いいですか
神官:例え良いギフトを授けられても
神官:慢心はしないように
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
0:
母:例えどんなものでも、大事にすればきっと
母:アンナの力になってくれる
母:神様はちゃんと見てるから
アンナ:(神様…!!)
0:リーーーンと鈴の様な音が響く
アンナ:(えっ…何…これ?
アンナ:アレク・ルーレスト 15歳
アンナ:人属、双剣の加護Lv2…?
アンナ:これアレクの情報?
アンナ:っ!?私の情報も見える…?
アンナ:アンナ•サウストーン 15歳
アンナ:人属、神眼Lv5…!?
アンナ:それとこれは…)
アレク:なぁにぼさっとしてんだよ!
アレク:顕現!蒼水の双剣!
アレク:いくぞ!アンナ!
アンナ:神様は見ててくれたんだ
アンナ:不平等なんかじゃない!
アンナ:(わかる、なんて言えばいいのか
アンナ:それが昔から私の一部だった感覚)
アンナ:《顕現!アルテミスッ!》
アレク:!?な、なんだよその剣…
アレク:お前!なんだよそれ!
アンナ:この世界は不平等なんかじゃ無かった!
アンナ:神様は見ててくれた!
アンナ:私は今まで頑張ってきたんだ!
アンナ:アレクの言う通りだよ
アンナ:力の無さに絶望して、それでも抗って、考えて
アンナ:この道を選んだんだ!
アンナ:だから!もう負けない!
0:
アンナ:(アンナ・サウストーン 15歳
アンナ:人属、神眼Lv5…
アンナ:神剣の加護Lv1)
0:月の章 無能覚醒 終
0:クリスタル・メモリア
0:月の章
0:無能覚醒
0:水の国ルーアンの一つの都市
0:学園都市ペンタゴラにて
0:
アンナ:『アルテミスッッ!!』
0:
アンナ:(5歳の頃の私は
アンナ:こんなことになるなんて思わなかっただろう
アンナ:私が5歳の時に知ったのは、世界は平等ではないこと)
0:
アンナ:神様は人に差をつける……
0:アンナ5歳、洗礼式
0:都市ペンタゴラから少し離れた小さな村カント
0:その村に住む5歳になる子どもたちが神殿に集まる
神官:いいですか、ここは神聖な場
神官:騒がず、心を清らかに
神官:それでは、アレク・ルーレスト
神官:前に
アレク:はい!
0:呼ばれたアレクが神官の前へ行く
神官:では祈りを……
0:アレクは手を前で組み、祈りを捧げる
神官:ほぉ、これは素晴らしい
神官:双剣の加護を授かったみたいです
アレク:よっしゃー!
神官:いいですか
神官:例え良いギフトを授けられても
神官:慢心はしないように
アレク:わかりましたー
アレク:へへっ、俺って才能あるなぁー
神官:やれやれ…
神官:では次…アンナ・サウストーン
アンナ:(洗礼式…5歳になるとこの国では
アンナ:神様からギフトを授けられる
アンナ:ギフトは人それぞれで
アンナ:固有のものもあれば
アンナ:加護を授けられたりと様々なギフトがある
アンナ:授けられたギフトで今後の
アンナ:将来が決まると言っても過言ではない)
神官:では、アンナ祈りを
アンナ:(私はどんなギフトを授かるのかな?楽しみだなぁ)
神官:これは…良眼(りょうがん)…?
神官:聞いたことないギフトですね
アンナ:……りょうがん…?
神官:うーん……これは、私の考えですが
神官:一生、目が悪くなることがない
神官:そういった固有のギフト
神官:つまり、クラスはユニークだと思いますが…
アンナ:え?それだけ?
神官:いいですか?アンナ
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
アンナ:は、はい…
アンナ:(この時、世界は平等ではないことを知った
アンナ:目が良くなるだけのギフト
アンナ:私はこの時から"無能"のレッテルを貼れれる)
0:
0:洗礼式が終わった後のこと
アレク:よー!アンナ
アレク:今日はみんなで森に行くんだけど
アレク:アンナは付いてくんなよ!
アレク:足手まといだからな!
アンナ:自分はいいギフトだからって
アンナ:そんなこと言わないでよ
アレク:はぁ?無能のアンナが
アレク:俺に文句言うな!
0:アレクはアンナを突き飛ばす
アンナ:痛っ!
アレク:ふん、みんな行こーぜ
アンナ:うっ…ぐすっ
0:
アンナ:(5歳の私には残酷すぎる世界
アンナ:ギフトが人に差をつける
アンナ:だけど私は神様を恨まなかった
アンナ:それでも私が授かったギフトには
アンナ:意味があると思ったから)
0:
0:ーー8年後、アンナ13歳
0:学校にて
アレク:アンナがフレアフロ学園に?
アンナ:なによ
アレク:ハハハ!
アレク:無駄だって!この国、最高峰の学校だぞ!
アレク:お前試験すら受けらんねーよ!
アンナ:アレクより成績いいし
アレク:頭だけじゃダメってわかってるだろ?
アレク:あそこは有名な冒険者や
アレク:王国騎士になる人たちがいるんだぜ?
アレク:戦えないお前がどうやって入学するんだよ!
アンナ:そ、それは……
アレク:まぁ、俺も試験受けるから
アレク:会場で会ったら負かしてやるよ
アレク:そんで、無駄だってことを教えてやる
0:
アンナ:無駄じゃない!無駄じゃない!
アンナ:私だってできる
アンナ:できる…もん…
0:ーーアンナ6歳の時
母:世界は不平等ねぇ
母:どこでそんな難しいこと覚えてきたの?
アンナ:みんなから言われるの
アンナ:私のギフトは目がいいだけの無能だって
アンナ:戦えないし役立たずだって
母:なるほどね
母:だけど、本当にそうかな?
母:ママはそうは思わないけど
アンナ:ママとパパだって
アンナ:戦えるのになんで私は戦えないの?
母:あのね、アンナ
母:別に戦わなくたっていい
母:それだけが全てではないのよ
母:それにギフトは使いようだと思うの
アンナ:つかいよう?
母:いいギフトでも間違った
母:使い方をすれば悪いことよ
母:神官様に言われなかった?
0:洗礼式、回想
神官:いいですか?アンナ
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
0:
アンナ:あ…!
アンナ:大事にしなさいって
母:そういうこと
母:例えどんなものでも、大事にすればきっと
母:アンナの力になってくれる
母:神様はちゃんと見てるから
アンナ:わかった
アンナ:私、このギフト大事にする
母:それでこそ私たちの娘よ!
母:じゃあ、今日はアンナの好きなの作ってあげる
アンナ:え!?やったー!
0:戻り、現在
アンナ:良眼!
アンナ:うーん、やっぱり目が良くなるだけかなぁ?
アンナ:ちょっと遠くは見えるけど…
アンナ:試験は2年後かぁ…大丈夫、神様は見てる!
0:2年後、アンナ15歳
アンナ:結局、良眼の力は
アンナ:視力が2.0のまま落ちないこと
アンナ:ちょっと集中すると遠くまで
アンナ:見えるようになるくらいかな
アンナ:大丈夫、実技って言ってもその人の
アンナ:能力に合わせた試験って聞いたし
アレク:ん?よぉ!アンナじゃねーか
アレク:お前、本当に諦めて無かったんだな
アンナ:アレク…
アレク:はっ!お前も最悪だよな
アレク:サウストーン家に生まれて
アレク:貰ったギフトが雑魚って
アンナ:家は関係ないでしょ!
アレク:あるだろ?
アレク:サウストーン家って代々冒険者の家系だろ?
アレク:しかもBランクだぜ?
アレク:お前兄弟いねーし、家に泥塗ったな
アンナ:ーーッ‼︎
アレク:なんだよ?
アレク:雑魚が睨んでんじゃねーよ
アレク:アレだろ?お前もわかってんだ
アレク:だから無理難題なここを受験して
アレク:冒険者になろうって魂胆だろ?
アンナ:そ、それは…
アレク:無様だな、お前
アレク:ハハハ!
アンナ:(そうだ、私だってわかってる
アンナ:アレクの言う通りだ……だけど…私だって)
アンナ:…あんたに何が分かるのよ!
アレク:じゃあ、無理ってこと
アレク:今ここで教えてやるよ!
アンナ:(悔しい!悔しい…私だって力があればーーー
0:その時、アンナは言葉を思い出す
神官:いいですか
神官:例え良いギフトを授けられても
神官:慢心はしないように
神官:どんなギフトでも
神官:それは、神様から授けられたもの
神官:大事にしなさい
0:
母:例えどんなものでも、大事にすればきっと
母:アンナの力になってくれる
母:神様はちゃんと見てるから
アンナ:(神様…!!)
0:リーーーンと鈴の様な音が響く
アンナ:(えっ…何…これ?
アンナ:アレク・ルーレスト 15歳
アンナ:人属、双剣の加護Lv2…?
アンナ:これアレクの情報?
アンナ:っ!?私の情報も見える…?
アンナ:アンナ•サウストーン 15歳
アンナ:人属、神眼Lv5…!?
アンナ:それとこれは…)
アレク:なぁにぼさっとしてんだよ!
アレク:顕現!蒼水の双剣!
アレク:いくぞ!アンナ!
アンナ:神様は見ててくれたんだ
アンナ:不平等なんかじゃない!
アンナ:(わかる、なんて言えばいいのか
アンナ:それが昔から私の一部だった感覚)
アンナ:《顕現!アルテミスッ!》
アレク:!?な、なんだよその剣…
アレク:お前!なんだよそれ!
アンナ:この世界は不平等なんかじゃ無かった!
アンナ:神様は見ててくれた!
アンナ:私は今まで頑張ってきたんだ!
アンナ:アレクの言う通りだよ
アンナ:力の無さに絶望して、それでも抗って、考えて
アンナ:この道を選んだんだ!
アンナ:だから!もう負けない!
0:
アンナ:(アンナ・サウストーン 15歳
アンナ:人属、神眼Lv5…
アンナ:神剣の加護Lv1)
0:月の章 無能覚醒 終