台本概要

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タイトル 骸と少女
作者名 ゆる男  (@yuruyurumanno11)
ジャンル ミステリー
演者人数 2人用台本(女1、不問1)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 廃れた墓地に800年生きていた骸の寿命がもうすぐ終わる
そんな中一人の少女と出会い、骸の命は報われる

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2人用台本です。
骸は性別不問です。
シリアスな雰囲気を楽しみながら読んでみてください!
ちょっとした伏線もあるので1発読みの場合色々察しながら読んで貰えたらと思います。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
不問 99 骸(むくろ) ある1人の人間から1000年の寿命を与えられる 仲間が枯れてからは一人ぼっち そんな中一人の少女と出会う 性別不問です。
少女 91 少女(しょうじょ) 突然廃れた墓地に迷い込んだ少女? 母を亡くしてからは一人ぼっち そんな中一人の骸と出会う 無邪気な少女から一変……
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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骸:はあ・・・私はもう終わりかもしれない 骸:このまま乾いた世界で孤独に生きるのか・・・ん? 少女:わー!なんだろーここ!不思議な匂いがする〜! 骸:おや?なぜこんなところに人間がいるんだ? 骸:お嬢ちゃん、こんなところにいたら危ないぞ? 少女:あ!やっと人に会えた!こんにちは! 骸:人って・・・私が人に見えるのか?私は骸骨だぞ? 少女:骸骨さん?どっちでもいいや 少女:骸骨さんは何してるの? 骸:私か?私はこの廃れた墓地に住んでいるただの骸だ 骸:もうこの墓地に来て500年になる 少女:ふーん500年かー 骸:おや?驚かないのかい? 少女:あー確かにすごい!500年も生きてたら骸骨になっちゃうよね 骸:そうだ、仲間が枯れてからもう300年は経つかな? 骸:お嬢ちゃんが久々のお客さんだ 骸:安心してくれ、人を襲ったりはしない 少女:骸骨さん優しいんだね 骸:優しいんじゃない、触れないだけだ 少女:なんで? 骸:遥か大昔にな、この廃れた墓地にお嬢ちゃんくらいの女の子が来たことがあったんだ 骸:名前は美麗(みれい)と言ったかな? 骸:私がその子に触れた途端、彼女は枯れてしまった・・・ 少女:どうして枯れたの? 骸:私が触れてしまったからだ 骸:私が人間に触れると人間の命を奪うことになる 骸:そして、人間の命を貰って私たちは生きられるようになる 骸:人間の命は私の乾いた心を一瞬にして潤すことが出来るのだ 少女:じゃあ人の命貰うとどのくらい生きられるの? 骸:人間の命を貰うと1000年は生きられる 少女:えー!骸骨さん1000年も生きられるの!?すごーい! 骸:何も凄くはない、あと200年・・・仲間も居なくなってからは私の心も廃る一方だ 少女:お友達はなんで枯れちゃったの? 骸:私の仲間は少し荒れていてな 骸:沢山の人間たちの命を奪ってきた 骸:その時、突然仲間たちは枯れたのだ 骸:人間たちの命を貰いすぎて、逆に霊気を吸い取られたのだと 少女:・・・そんなこともあるんだね 骸:そう、あの時から私は一人ぼっちだ 少女:大丈夫だよ、骸骨さん、私が居るから 骸:ありがとう、ところでお嬢ちゃんはどうやってここまで来たの? 少女:起きたらここに居た 骸:そうか 少女:ねえ骸骨さん、私も、私が住んでる世界で一人ぼっちなんだ 少女:だからさ、骸骨さんと同じ! 骸:同じか、お嬢ちゃんは優しいね 少女:ううん、骸骨さんも大変だったね 少女:私も骸骨さんに会えてよかった! 骸:ま、待て!私には触れるな! 少女:え?あ、そっか!命あげることになっちゃうんだ 骸:そうだぞ、これ以上は私も人間の命は奪えない 少女:私の命はあとどれくらいだと思う? 骸:さあな、お嬢ちゃんの住んでる世界の平均寿命なんて知らないからな 少女:そうだよね・・・骸骨さんが知るはずないよね 骸:ん?どうしたんだい?お嬢ちゃん 少女:え?何でもないよ? 少女:そうだ、骸骨さん、お友達の証でこれあげる 少女:あ、触っちゃだめだと思うから投げるね 骸:おっと、なんだいこれは? 少女:これは亡くなったお母さんがくれただるまさんだよ 骸:だるま? 少女:うん!私が辛い時にこのだるまさんを見ていつも元気もらうの 骸:このだるまが何をするんだい? 少女:このだるまさん、不思議な力があります! 骸:ん? 少女:こうやって転がしてみて 骸:こ、こうか? 少女:ほら、起き上がる! 少女:骸骨さんが一人ぼっちでもこのだるまさんを見て立ち上がるんだよ 少女:私も何度も・・・何度もこのだるまさんを見て元気を貰ったんだよ 少女:・・・何度もね 少女:ねえ、骸骨さん、私の住んでる世界ではこんな言葉があるんだよ 骸:なんだい? 少女:七転び八起き! 骸:七転び・・・八起き? 少女:そう!何回倒れても何回でも起き上がるの! 少女:このだるまさんだってそうでしょ? 骸:うん、確かにそうだね 少女:だから、骸骨さんももしかしたらあと200年、何回も転んじゃうかもしれない 少女:でもさ、7回転んでも8起き上がればまたいい事が起こるんだよ 骸:お嬢ちゃん・・・ 少女:骸骨さんは200年生きるから7回転ぶどころじゃないかもしれないけどね 骸:まあそうかもしれない 骸:でももう私は一人だから転ぶこともない 少女:そうなの? 骸:ああ、だからその言葉はありがたいけど私には関係なさそうだ 少女:じゃあ骸骨さん、私の住んでる世界に来てよ 骸:なぜ私が!? 少女:私、どうしても会いたい人がいるの 骸:会いたい人? 少女:うん、お父さんに会いたい 骸:会いに行けばいい、この廃れた墓地も前に進めば光が見えるはずだ 少女:ううん、会えないんだよ、お父さんはどこにいるかわからない 骸:それなら探せばいいだろ 少女:探せないの 骸:なぜ!? 少女:私、病気持っててね、あと1週間も生きられないの 骸:・・・何故それを早く言わない! 少女:なんでって聞かれないから 骸:ここから外の世界に行くには2週間はかかるぞ? 少女:そう、だから会えないの 骸:だから私に頼んだのか 少女:うん、骸骨さんにしか頼めないよ 少女:そうだ!骸骨さん、私の命貰ってよ 骸:・・・そんなこと出来るわけないだろ 少女:どうせあと1週間だよ?それなら骸骨さんに命あげた方がいいでしょ 骸:私は無理に長生きしなくてもいいんだ 少女:長く生きてよ!私の分まで! 骸:仲間を失った私に生きる希望なんてない! 少女:仲間ならいるよ!私が骸骨さんの仲間だよ! 骸:・・・お嬢ちゃんは今日初めてあったばっかじゃないか 少女:だから何!?時間なんて関係あるの? 少女:骸骨さんの仲間は何百年の付き合いかもしれないけどさ 少女:私だって一人ぼっちだったから骸骨さんに会えたの嬉しかったんだよ! 骸:・・・お嬢ちゃん 少女:私はもう会いたくても会えない人が沢山いるの!そしたら骸骨さんがその人達と仲良くなってよ 少女:私は骸骨さんと違って長く起きられないんだからさ 少女:お願いだから・・・私の命、貰って? 骸:・・・はあ、じゃあわかったよ 少女:え? 骸:お嬢ちゃんの命貰ってもいいかな? 少女:ほんとに!? 骸:うん、その前にお嬢ちゃんの会いたい人がどこにいるか教えて? 少女:この紙に書いてある 骸:やけに準備いいな、貰っとくよ 少女:どうやったら命あげれるの? 骸:こうやって手を伸ばして 少女:手を伸ばして 骸:私の手に触れてくれ 少女:うん、じゃあ、行くよ? 骸:ああ、そのまま手を伸ばしたら 少女:抱きしめるんでしょ? 骸:・・・??? 少女:骸骨さんの命・・・貰っとくね 骸:・・・お嬢・・・ちゃん? 骸:・・・お嬢ちゃん、これはどういうことなんだい? 少女:・・・ふふふ 骸:・・・おい 少女:あっはっはっは!! 少女:骸骨さん、バラバラになっちゃったね 骸:・・・お嬢ちゃん? 少女:命が枯れる様子はどう?骸骨さん 骸:説明してくれ、これは一体どういうことなんだ!? 少女:私は魔女よ 骸:・・・魔女? 少女:そう、だから私の体に結界を張って骸骨さんの命を吸い取る魔法を掛けたの 少女:これが私とお母さんにしか出来ない魔法よ 骸:・・・お母さん?まさか 少女:そう、あなたが殺した魔女、美麗の娘だよ 骸:・・・っ!? 少女:遥か大昔?そりゃあそうだよね、魔女は一定の歳を重ねたらそれ以上は歳を取らない 少女:私だってもう何百年も生きてるよ 骸:そうか・・・あの時のお嬢ちゃんの娘だったのか 少女:骸骨さんも、やっと仲間のところに逝けるね 少女:ちなみに骸骨さんの仲間を枯らしたのは私だよ 骸:仲間を枯らしたのも君か 骸:ああ、そうだな、そういうことなら仲間のところに逝くのも本望かもしれない 骸:でもな、一つ聞いてくれお嬢ちゃん 少女:今更何も聞きたくないよ!! 骸:いいや、聞いてくれ、確かに私は君のお母さんの命を奪った 骸:でも、これも私の仲間のせいなんだ 少女:仲間のせいにしてんの?バカじゃない!? 骸:ああ、仲間のせいにするのも良くは無いな 骸:でも、私の仲間が君のお母さんを追い詰めたんだ 骸:そして、君のお母さんは高い崖から飛び降りてそのまま地面に叩きつけられた 骸:まだかろうじて息はしていたがもう助からない 骸:だから、その時に私に命を預けてくれたのさ 骸:最後に一言 骸:娘に会って欲しいと言葉を残してね 少女:お母さんが? 骸:うん、だからさ、私はこんな結果でもお嬢ちゃんに会えてよかった 骸:君のお母さんの命が報われた 少女:今更なに・・・作り話でしょ? 骸:信じるか信じないかはお嬢ちゃんに任せる 骸:だけどね、この廃れた墓地には昔、沢山の人達が居たんだ 骸:私は人の暖かさを学び、命の尊さを知った 骸:昔のようにまた人と暮らせる日を夢見ている 骸:こんな哀れな骸骨を、お嬢ちゃんは笑ってくれるかい? 少女:・・・なんで!なんでそんな優しい顔するの!? 骸:おお、お嬢ちゃんには骸骨の表情がわかるのかい? 少女:・・・わかるよ 骸:うん、でも私を枯らせたことは後悔しないでくれ 少女:後悔なんてしてない! 骸:そうだろうね、もし後悔してるならお嬢ちゃんにこの言葉を送るよ。最近覚えた言葉なんだ 骸:七転び八起き 少女:・・・さよなら 骸:うん、さよなら 少女:・・・はあ 少女:お母さん、私がやった事は後悔してないよ 少女:でも、また起き上がらなきゃ :〜END〜

骸:はあ・・・私はもう終わりかもしれない 骸:このまま乾いた世界で孤独に生きるのか・・・ん? 少女:わー!なんだろーここ!不思議な匂いがする〜! 骸:おや?なぜこんなところに人間がいるんだ? 骸:お嬢ちゃん、こんなところにいたら危ないぞ? 少女:あ!やっと人に会えた!こんにちは! 骸:人って・・・私が人に見えるのか?私は骸骨だぞ? 少女:骸骨さん?どっちでもいいや 少女:骸骨さんは何してるの? 骸:私か?私はこの廃れた墓地に住んでいるただの骸だ 骸:もうこの墓地に来て500年になる 少女:ふーん500年かー 骸:おや?驚かないのかい? 少女:あー確かにすごい!500年も生きてたら骸骨になっちゃうよね 骸:そうだ、仲間が枯れてからもう300年は経つかな? 骸:お嬢ちゃんが久々のお客さんだ 骸:安心してくれ、人を襲ったりはしない 少女:骸骨さん優しいんだね 骸:優しいんじゃない、触れないだけだ 少女:なんで? 骸:遥か大昔にな、この廃れた墓地にお嬢ちゃんくらいの女の子が来たことがあったんだ 骸:名前は美麗(みれい)と言ったかな? 骸:私がその子に触れた途端、彼女は枯れてしまった・・・ 少女:どうして枯れたの? 骸:私が触れてしまったからだ 骸:私が人間に触れると人間の命を奪うことになる 骸:そして、人間の命を貰って私たちは生きられるようになる 骸:人間の命は私の乾いた心を一瞬にして潤すことが出来るのだ 少女:じゃあ人の命貰うとどのくらい生きられるの? 骸:人間の命を貰うと1000年は生きられる 少女:えー!骸骨さん1000年も生きられるの!?すごーい! 骸:何も凄くはない、あと200年・・・仲間も居なくなってからは私の心も廃る一方だ 少女:お友達はなんで枯れちゃったの? 骸:私の仲間は少し荒れていてな 骸:沢山の人間たちの命を奪ってきた 骸:その時、突然仲間たちは枯れたのだ 骸:人間たちの命を貰いすぎて、逆に霊気を吸い取られたのだと 少女:・・・そんなこともあるんだね 骸:そう、あの時から私は一人ぼっちだ 少女:大丈夫だよ、骸骨さん、私が居るから 骸:ありがとう、ところでお嬢ちゃんはどうやってここまで来たの? 少女:起きたらここに居た 骸:そうか 少女:ねえ骸骨さん、私も、私が住んでる世界で一人ぼっちなんだ 少女:だからさ、骸骨さんと同じ! 骸:同じか、お嬢ちゃんは優しいね 少女:ううん、骸骨さんも大変だったね 少女:私も骸骨さんに会えてよかった! 骸:ま、待て!私には触れるな! 少女:え?あ、そっか!命あげることになっちゃうんだ 骸:そうだぞ、これ以上は私も人間の命は奪えない 少女:私の命はあとどれくらいだと思う? 骸:さあな、お嬢ちゃんの住んでる世界の平均寿命なんて知らないからな 少女:そうだよね・・・骸骨さんが知るはずないよね 骸:ん?どうしたんだい?お嬢ちゃん 少女:え?何でもないよ? 少女:そうだ、骸骨さん、お友達の証でこれあげる 少女:あ、触っちゃだめだと思うから投げるね 骸:おっと、なんだいこれは? 少女:これは亡くなったお母さんがくれただるまさんだよ 骸:だるま? 少女:うん!私が辛い時にこのだるまさんを見ていつも元気もらうの 骸:このだるまが何をするんだい? 少女:このだるまさん、不思議な力があります! 骸:ん? 少女:こうやって転がしてみて 骸:こ、こうか? 少女:ほら、起き上がる! 少女:骸骨さんが一人ぼっちでもこのだるまさんを見て立ち上がるんだよ 少女:私も何度も・・・何度もこのだるまさんを見て元気を貰ったんだよ 少女:・・・何度もね 少女:ねえ、骸骨さん、私の住んでる世界ではこんな言葉があるんだよ 骸:なんだい? 少女:七転び八起き! 骸:七転び・・・八起き? 少女:そう!何回倒れても何回でも起き上がるの! 少女:このだるまさんだってそうでしょ? 骸:うん、確かにそうだね 少女:だから、骸骨さんももしかしたらあと200年、何回も転んじゃうかもしれない 少女:でもさ、7回転んでも8起き上がればまたいい事が起こるんだよ 骸:お嬢ちゃん・・・ 少女:骸骨さんは200年生きるから7回転ぶどころじゃないかもしれないけどね 骸:まあそうかもしれない 骸:でももう私は一人だから転ぶこともない 少女:そうなの? 骸:ああ、だからその言葉はありがたいけど私には関係なさそうだ 少女:じゃあ骸骨さん、私の住んでる世界に来てよ 骸:なぜ私が!? 少女:私、どうしても会いたい人がいるの 骸:会いたい人? 少女:うん、お父さんに会いたい 骸:会いに行けばいい、この廃れた墓地も前に進めば光が見えるはずだ 少女:ううん、会えないんだよ、お父さんはどこにいるかわからない 骸:それなら探せばいいだろ 少女:探せないの 骸:なぜ!? 少女:私、病気持っててね、あと1週間も生きられないの 骸:・・・何故それを早く言わない! 少女:なんでって聞かれないから 骸:ここから外の世界に行くには2週間はかかるぞ? 少女:そう、だから会えないの 骸:だから私に頼んだのか 少女:うん、骸骨さんにしか頼めないよ 少女:そうだ!骸骨さん、私の命貰ってよ 骸:・・・そんなこと出来るわけないだろ 少女:どうせあと1週間だよ?それなら骸骨さんに命あげた方がいいでしょ 骸:私は無理に長生きしなくてもいいんだ 少女:長く生きてよ!私の分まで! 骸:仲間を失った私に生きる希望なんてない! 少女:仲間ならいるよ!私が骸骨さんの仲間だよ! 骸:・・・お嬢ちゃんは今日初めてあったばっかじゃないか 少女:だから何!?時間なんて関係あるの? 少女:骸骨さんの仲間は何百年の付き合いかもしれないけどさ 少女:私だって一人ぼっちだったから骸骨さんに会えたの嬉しかったんだよ! 骸:・・・お嬢ちゃん 少女:私はもう会いたくても会えない人が沢山いるの!そしたら骸骨さんがその人達と仲良くなってよ 少女:私は骸骨さんと違って長く起きられないんだからさ 少女:お願いだから・・・私の命、貰って? 骸:・・・はあ、じゃあわかったよ 少女:え? 骸:お嬢ちゃんの命貰ってもいいかな? 少女:ほんとに!? 骸:うん、その前にお嬢ちゃんの会いたい人がどこにいるか教えて? 少女:この紙に書いてある 骸:やけに準備いいな、貰っとくよ 少女:どうやったら命あげれるの? 骸:こうやって手を伸ばして 少女:手を伸ばして 骸:私の手に触れてくれ 少女:うん、じゃあ、行くよ? 骸:ああ、そのまま手を伸ばしたら 少女:抱きしめるんでしょ? 骸:・・・??? 少女:骸骨さんの命・・・貰っとくね 骸:・・・お嬢・・・ちゃん? 骸:・・・お嬢ちゃん、これはどういうことなんだい? 少女:・・・ふふふ 骸:・・・おい 少女:あっはっはっは!! 少女:骸骨さん、バラバラになっちゃったね 骸:・・・お嬢ちゃん? 少女:命が枯れる様子はどう?骸骨さん 骸:説明してくれ、これは一体どういうことなんだ!? 少女:私は魔女よ 骸:・・・魔女? 少女:そう、だから私の体に結界を張って骸骨さんの命を吸い取る魔法を掛けたの 少女:これが私とお母さんにしか出来ない魔法よ 骸:・・・お母さん?まさか 少女:そう、あなたが殺した魔女、美麗の娘だよ 骸:・・・っ!? 少女:遥か大昔?そりゃあそうだよね、魔女は一定の歳を重ねたらそれ以上は歳を取らない 少女:私だってもう何百年も生きてるよ 骸:そうか・・・あの時のお嬢ちゃんの娘だったのか 少女:骸骨さんも、やっと仲間のところに逝けるね 少女:ちなみに骸骨さんの仲間を枯らしたのは私だよ 骸:仲間を枯らしたのも君か 骸:ああ、そうだな、そういうことなら仲間のところに逝くのも本望かもしれない 骸:でもな、一つ聞いてくれお嬢ちゃん 少女:今更何も聞きたくないよ!! 骸:いいや、聞いてくれ、確かに私は君のお母さんの命を奪った 骸:でも、これも私の仲間のせいなんだ 少女:仲間のせいにしてんの?バカじゃない!? 骸:ああ、仲間のせいにするのも良くは無いな 骸:でも、私の仲間が君のお母さんを追い詰めたんだ 骸:そして、君のお母さんは高い崖から飛び降りてそのまま地面に叩きつけられた 骸:まだかろうじて息はしていたがもう助からない 骸:だから、その時に私に命を預けてくれたのさ 骸:最後に一言 骸:娘に会って欲しいと言葉を残してね 少女:お母さんが? 骸:うん、だからさ、私はこんな結果でもお嬢ちゃんに会えてよかった 骸:君のお母さんの命が報われた 少女:今更なに・・・作り話でしょ? 骸:信じるか信じないかはお嬢ちゃんに任せる 骸:だけどね、この廃れた墓地には昔、沢山の人達が居たんだ 骸:私は人の暖かさを学び、命の尊さを知った 骸:昔のようにまた人と暮らせる日を夢見ている 骸:こんな哀れな骸骨を、お嬢ちゃんは笑ってくれるかい? 少女:・・・なんで!なんでそんな優しい顔するの!? 骸:おお、お嬢ちゃんには骸骨の表情がわかるのかい? 少女:・・・わかるよ 骸:うん、でも私を枯らせたことは後悔しないでくれ 少女:後悔なんてしてない! 骸:そうだろうね、もし後悔してるならお嬢ちゃんにこの言葉を送るよ。最近覚えた言葉なんだ 骸:七転び八起き 少女:・・・さよなら 骸:うん、さよなら 少女:・・・はあ 少女:お母さん、私がやった事は後悔してないよ 少女:でも、また起き上がらなきゃ :〜END〜