台本概要

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タイトル 願い事
作者名 横谷(よこや)  (@yokoya_y)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 小さな女の子と流れ落ちたお星さまの物語。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
男の子 64 お星さま。地上に流れ落ち、力をなくしている。
女の子 66 少女。誰にでも優しい。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
女の子:(N)私はあのとき、恋をしました。そう、あの夜。流星群が見ることができたあの夜。私はあの時、まだ小さかったけどずっと心に残っていて、彼のやさしさに恋をしたのです。あれを恋って言っていいのかわからないほど小さかったので本当に恋なのかはわかりません。でも、彼と話したあの記憶だけは残っています。 男の子:(N)僕は誰にも気づかれないように生きていきたかった。僕はこの世に存在してはいけないモノであったから。でも、あの子に見つかってしまい、僕はもう。生きることができないのだと感じました。それでもあの子は僕に無邪気な笑顔を見せてくる。純粋だった。僕は、あの子に劣っている。いつからこんなに僕は輝けなくなったのだろう。あの子といたら、僕は同じように輝けるだろうか。 0:(二人同時で)願い事 女の子:ねぇ 男の子:……… 女の子:ねぇってば 男の子:…なに? 女の子:こんなところで何してるの? 男の子:……… 女の子:ぎゅー 男の子:何するんだよ 女の子:寒そうだったから 男の子:だからっていきなり抱きつくの? 女の子:お母さんがいつもそうしてくれるから 男の子:お母さんだからいいんだよ 女の子:ぎゅーってされるのいや? 男の子:別にいやじゃないけど 女の子:じゃーいいじゃん! 0:男の子が突然、薄く光りだす。 女の子:あれ、光ってる…? 男の子:… 女の子:あなたが光っているの? 男の子:…うん 女の子:わー!すごい! 男の子:え? 女の子:光ってるのすごい! 男の子:…なんで? 女の子:だって私光らないもん 男の子:まぁ、人間は光らないからね 女の子:人間じゃないの? 男の子:… 女の子:ぎゅー 男の子:だから抱きつくなって 女の子:だって温かいんだもん 男の子:…僕は 女の子:ん? 男の子:僕は、星なんだ。 女の子:おほしさま? 男の子:うん 女の子:そうなんだ 男の子:驚かないんだね 女の子:だってそんなことあるわけないもん 男の子:…光ってるでしょ 女の子:それだけじゃわからないよ 男の子:… 女の子:でもあなたおもしろい! 男の子:なんだよ、それ 女の子:私、あなたのこと好きになった! 男の子:そういうことは軽々しく言わないの 女の子:えー 男の子:…じゃあさ 女の子:ん? 男の子:願い事を叶えてあげようか 女の子:おねがいごと? 男の子:うん。 女の子:なんで? 男の子:そうしたら星だって信じてくれるでしょ? 女の子:うーん… 男の子:信じてくれないの? 女の子:サンタさんだってプレゼントくれるし 男の子:それはサンタさんは・・・あ、言わない 女の子:何? 男の子:君が大きくなったらわかることだよ。 女の子:えーけちー 男の子:大丈夫、いつか本当に気付くから 女の子:むー。 男の子:まだ何かあるの? 女の子:お星様なら空に浮かんでるもん 男の子:…落ちちゃったんだ 女の子:なんで? 男の子:流れ星、たくさん流れていただろう? 女の子:うん。 男の子:流れ着いたんだ。 女の子:そうなの? 男の子:うん。 女の子:なんかわかんない。 男の子:だろうね 女の子:ねぇ 男の子:ん? 女の子:じゃー叶えて 男の子:ん? 女の子:ねがいごと、叶えて! 男の子:どんな願い? 女の子:私、あなたと一緒にいたいな 男の子:なんで? 女の子:だって好きだもん 男の子:星と付き合いたいの? 女の子:うん! 男の子:君は変わった子だなぁ 女の子:あ! 男の子:なに? 女の子:あなたの願い事はないの? 男の子:僕は…輝きたいな 女の子:なんで? 男の子:他のみんなは輝いているのに僕だけこんなところにいて何にもできないなんて、それが本当に悔しくって本当につらくて 女の子:ぎゅー 男の子:… 女の子:なでなで 男の子:…ごめん 女の子:あなたは悪いことしてないよ 男の子:君は僕なんかよりも光って見える 女の子:私はおほしさまじゃないよ 男の子:わかってるよ。でも僕よりも輝いてる。 女の子:私がおほしさまだったら輝けるかな? 男の子:かもね 女の子:決めたよ、願い事。 男の子:ん? 女の子:私、あなたを光らせたい。 男の子:僕は君と一緒に光りたい 女の子:あなたのこと、好きだよ? 男の子:だからそういうことは 女の子:わかってる。だから私の願い事は・・・ 0:- 女の子:(N)そこからの記憶が思い出せないけど、彼は突然大きく光りだして、夜空へと飛んでいきました。気付くと私は自分の部屋のベッドにいました。夢だったのかな…なんて思っていたけど、確かに彼の温もりは私の中に残っていました。時が経てば、そんなことは忘れるもので、私は平凡な人生を過ごしていました。それでも好きな人と一緒になることができて、私はきっと人としての幸せを手にしたのかもしれません。 0:(数年後) 男の子:遅いぞ 女の子:待ってよー 男の子:お前はいつも遅いんだから 女の子:そっちが早いだけだよー 男の子:そんなことはない。ほら、行くぞ 女の子:待って 男の子:ん? 女の子:ぎゅー 男の子:どうした? 女の子:…ありがとう 男の子:どうしたんだよ 女の子:ううん、なんでもない 男の子:…俺を輝かせてくれてありがとう 女の子:ん?なんか言った? 男の子:なんでもない 女の子:なんか言ったでしょー 男の子:何でもないから!ほら、早く行くぞ 女の子:え、ちょっと待ってよー 0:- 男の子:(N)願い事はきっと叶います。あなたが忘れたころに。

女の子:(N)私はあのとき、恋をしました。そう、あの夜。流星群が見ることができたあの夜。私はあの時、まだ小さかったけどずっと心に残っていて、彼のやさしさに恋をしたのです。あれを恋って言っていいのかわからないほど小さかったので本当に恋なのかはわかりません。でも、彼と話したあの記憶だけは残っています。 男の子:(N)僕は誰にも気づかれないように生きていきたかった。僕はこの世に存在してはいけないモノであったから。でも、あの子に見つかってしまい、僕はもう。生きることができないのだと感じました。それでもあの子は僕に無邪気な笑顔を見せてくる。純粋だった。僕は、あの子に劣っている。いつからこんなに僕は輝けなくなったのだろう。あの子といたら、僕は同じように輝けるだろうか。 0:(二人同時で)願い事 女の子:ねぇ 男の子:……… 女の子:ねぇってば 男の子:…なに? 女の子:こんなところで何してるの? 男の子:……… 女の子:ぎゅー 男の子:何するんだよ 女の子:寒そうだったから 男の子:だからっていきなり抱きつくの? 女の子:お母さんがいつもそうしてくれるから 男の子:お母さんだからいいんだよ 女の子:ぎゅーってされるのいや? 男の子:別にいやじゃないけど 女の子:じゃーいいじゃん! 0:男の子が突然、薄く光りだす。 女の子:あれ、光ってる…? 男の子:… 女の子:あなたが光っているの? 男の子:…うん 女の子:わー!すごい! 男の子:え? 女の子:光ってるのすごい! 男の子:…なんで? 女の子:だって私光らないもん 男の子:まぁ、人間は光らないからね 女の子:人間じゃないの? 男の子:… 女の子:ぎゅー 男の子:だから抱きつくなって 女の子:だって温かいんだもん 男の子:…僕は 女の子:ん? 男の子:僕は、星なんだ。 女の子:おほしさま? 男の子:うん 女の子:そうなんだ 男の子:驚かないんだね 女の子:だってそんなことあるわけないもん 男の子:…光ってるでしょ 女の子:それだけじゃわからないよ 男の子:… 女の子:でもあなたおもしろい! 男の子:なんだよ、それ 女の子:私、あなたのこと好きになった! 男の子:そういうことは軽々しく言わないの 女の子:えー 男の子:…じゃあさ 女の子:ん? 男の子:願い事を叶えてあげようか 女の子:おねがいごと? 男の子:うん。 女の子:なんで? 男の子:そうしたら星だって信じてくれるでしょ? 女の子:うーん… 男の子:信じてくれないの? 女の子:サンタさんだってプレゼントくれるし 男の子:それはサンタさんは・・・あ、言わない 女の子:何? 男の子:君が大きくなったらわかることだよ。 女の子:えーけちー 男の子:大丈夫、いつか本当に気付くから 女の子:むー。 男の子:まだ何かあるの? 女の子:お星様なら空に浮かんでるもん 男の子:…落ちちゃったんだ 女の子:なんで? 男の子:流れ星、たくさん流れていただろう? 女の子:うん。 男の子:流れ着いたんだ。 女の子:そうなの? 男の子:うん。 女の子:なんかわかんない。 男の子:だろうね 女の子:ねぇ 男の子:ん? 女の子:じゃー叶えて 男の子:ん? 女の子:ねがいごと、叶えて! 男の子:どんな願い? 女の子:私、あなたと一緒にいたいな 男の子:なんで? 女の子:だって好きだもん 男の子:星と付き合いたいの? 女の子:うん! 男の子:君は変わった子だなぁ 女の子:あ! 男の子:なに? 女の子:あなたの願い事はないの? 男の子:僕は…輝きたいな 女の子:なんで? 男の子:他のみんなは輝いているのに僕だけこんなところにいて何にもできないなんて、それが本当に悔しくって本当につらくて 女の子:ぎゅー 男の子:… 女の子:なでなで 男の子:…ごめん 女の子:あなたは悪いことしてないよ 男の子:君は僕なんかよりも光って見える 女の子:私はおほしさまじゃないよ 男の子:わかってるよ。でも僕よりも輝いてる。 女の子:私がおほしさまだったら輝けるかな? 男の子:かもね 女の子:決めたよ、願い事。 男の子:ん? 女の子:私、あなたを光らせたい。 男の子:僕は君と一緒に光りたい 女の子:あなたのこと、好きだよ? 男の子:だからそういうことは 女の子:わかってる。だから私の願い事は・・・ 0:- 女の子:(N)そこからの記憶が思い出せないけど、彼は突然大きく光りだして、夜空へと飛んでいきました。気付くと私は自分の部屋のベッドにいました。夢だったのかな…なんて思っていたけど、確かに彼の温もりは私の中に残っていました。時が経てば、そんなことは忘れるもので、私は平凡な人生を過ごしていました。それでも好きな人と一緒になることができて、私はきっと人としての幸せを手にしたのかもしれません。 0:(数年後) 男の子:遅いぞ 女の子:待ってよー 男の子:お前はいつも遅いんだから 女の子:そっちが早いだけだよー 男の子:そんなことはない。ほら、行くぞ 女の子:待って 男の子:ん? 女の子:ぎゅー 男の子:どうした? 女の子:…ありがとう 男の子:どうしたんだよ 女の子:ううん、なんでもない 男の子:…俺を輝かせてくれてありがとう 女の子:ん?なんか言った? 男の子:なんでもない 女の子:なんか言ったでしょー 男の子:何でもないから!ほら、早く行くぞ 女の子:え、ちょっと待ってよー 0:- 男の子:(N)願い事はきっと叶います。あなたが忘れたころに。