声劇台本置き場

0：焦っている店長、ドアが開き入ってくる井鳩 店長：あ－忙しい忙しい… 井鳩：おはよ－ございま－す 店長：遅い！おはようじゃないでしょバイトの井鳩（いばと）君！！ 井鳩：はぁ…こんにちは？ 店長：こんにちは！！そういう事じゃないの！遅刻だって言ってんの！ 井鳩：大丈夫、僕も今来た所だから 店長：お前の話をしてんだよ！彼氏の振りで誤魔化すな 井鳩：はぁ…すんません 店長：なぁんで遅刻したの？ 井鳩：あの…フィクションでいいですか？ 店長：ノンフィクションで 0：怖い話の入りの様な話し方をする井鳩 井鳩：あ、はい、すんません…あのぉ、コレは私が以前バイトに遅刻した時の話を……本人から聞いたのですが… 店長：本人も何もお前の話だからな 井鳩：その日もきちんと時間通りに起き、時間通りに家を出たのです 店長：おう 井鳩：そこで……やって来たけど忘れました 店長：終わりかよ、やってない宿題の言い訳じゃねぇんだよ 井鳩：いや、しっかり遅刻の言い訳を考えてきたんですよ 店長：じゃあフィクションだなぁおい 井鳩：寝る間も惜しんで考えたんで頭もガンガンで痛いんスけど 店長：なんでそっちが不機嫌なんだよ、言い訳考える時間があったら寝ろ 井鳩：はい、おやすみなさい 店長：今じゃない今じゃない！ 井鳩：じゃあいつ寝るの？ 店長：ネタ振りか？言わんぞ私は 井鳩：店長、狸寝入りじゃありません。熟睡です 店長：その寝たフリじゃねぇ 井鳩：いいじゃないですか店長、サボりや遅刻の４つや５つ 店長：普通は１つや２つなんだけどねぇ、１つもダメなんだけどねぇ、 井鳩：はぁ 店長：それにサボりは意図的に仕事をしない事で上の人間に脅しをかける交渉手段の１つなのだよ井鳩君、決して怠慢じゃない 0：井鳩の言葉に食い気味で入る店長 井鳩：タイマンも何も… 店長：もちろんワンオンワンという事でもぬぁい！ 井鳩：あ、はい… 店長：例えば君が給料を上げて欲しいとする、 井鳩：えぇいつも思ってます 店長：でも上司は聞き入れてくれない 井鳩：例えば私が遅刻を許して欲しいとする 店長：でも私は聞き入れない、遅刻ダメ絶対。でね、 井鳩：はい 0：カッコよく決めようとする店長に食い気味で入る井鳩 店長：じゃあその上司に迫る為にはどうするか？それは 井鳩：そこでさっきの働かないが出てくるんですね 店長：ちょっ、最後まで言わせて決めさせて 井鳩：だって最初に答え言っていたじゃないですか結論から入ってたじゃないですかぁ－説明上手 店長：別にいいんだよそこは、ドラマの様に決めたかったんだよ 井鳩：ドラマじゃないんで 店長：あそう 井鳩：と、言う訳で給料を上げてください 店長：どういう訳か分からないけどダメだよ、こんな遅刻ばっかりの人 井鳩：じゃあ働きません遅刻もします 店長：そうすると給料がその分減ります 井鳩：せめて減らすのを辞めないと働きまへん 店長：と、すると、クビ……かな 井鳩：そんな…ここクビになったらどこで遅刻したら良いんですか！？ 店長：どこか違う場所で頼むよ 0：物凄く下手に出る井鳩 井鳩：……お願いしますよォ－働かせて下さいよォ－、もう口でも舌でも舐めるんで 0：抱きついてくる井鳩を引き剥がす店長 店長：やめろ…って！舌舐めるってディ－プキスじゃないか！ 井鳩：結びましょうよ－、廃人契約 店長：なんだそれ？愛人じゃなくて？ 井鳩：私が死ぬまで養って下さい 店長：やだよ 井鳩：じゃあ逆に生きてる間だけでも…！ 店長：え？何が逆なの？ 井鳩：店長好き好きっ！もう媚び！媚び！めっちゃ媚びッス！ 店長：なんて嬉しくない 井鳩：ところで店の方は大丈夫なんですか？何かすごい忙しそうでしたけど 店長：あぁ、そうだった開店と言うか準備がまだだったよ 井鳩：あぁ今日は午後からなんすね 店長：そうだよ、今日は特別な日だからね、言ってなかったかい？ 井鳩：言ってたんじゃないんすか、多分ぼ－っとしてたんで 店長：聞いてなさいよ……今日はここの創立記念日だ 井鳩：そんな学校みたいな…むしろ創立記念日なら休みだと思うのですが 店長：オ－ナ－が来るんだよ、ここに 井鳩：ニュウセ－。あ、間違えた、ほぇ－ 店長：こんな大事な日に遅刻するって本当に…キミを怒っていたら時間が無いよまったく 井鳩：え－店長もノリノリで怒ってたじゃないですか 店長：まあそうだけど 井鳩：とか言ってたら誰か来ましたよ 店長：え？……あぁ！？オ－ナ－！どうもどうもどうもお疲れ様です 店長：すみません！準備がまだで…あ、はい……そのぉ、理由としましては……あ－、えっと…－やったけど忘れました